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2012年1月27日 第1回「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会」議事録

医政局看護課

○日時

平成24年1月27日(金)16:30~


○場所

厚生労働省 共用第9会議室


○出席者

大池 美也子 (九州大学大学院医学研究院保健学部門教授)
鎌田 久美子 (福岡県保健医療介護部医療指導課課長技術補佐)
三妙 律子 (東京都立広尾看護専門学校校長)
高橋 勝 (横浜国立大学教育人間科学部教授)
坪倉 繁美 (新潟県立看護大学看護学部教授)

○議題

1)看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施(現状)について
2)eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の効果的な実施方法について
3)その他

○議事

○加藤看護課長補佐 それでは、定刻より少々早いお時間ではございますが、皆様おそろいですので、ただいまから第1回「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会」を開会いたします。
 構成員の皆様におかれましては、大変御多忙のところを御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 初めに、医政局長よりごあいさつを申し上げます。
○大谷医政局長 医政局長の大谷でございます。どうもよろしくお願いします。
 この検討会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 構成員の皆様におかれましては、御多忙の中、この検討会にお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 今日、我が国におきましては、世界最高水準の平均寿命、高い保健医療水準を実現するに至りました。その一方で、少子化、高齢化の進展、社会構造の急激な変化に直面にしており、看護職員に対する期待が高まっているため、看護基礎教育及び卒後教育を充実させ、看護職員の質の向上を図ることは非常に重要になっております。
看護基礎教育の充実には、看護教員の質・量の充実は極めて重要な課題であり、平成21年度に開催いたしました今後の看護教員の在り方に関する検討会報告書では、看護教員養成講習会の受講を促進するために、eラーニング等の通信制の導入を検討する必要があると書かれております。
 この報告を受けまして、平成25年度より看護師等養成所の専任教員講習会にeラーニングを導入できるように、24年度の予算案においても準備費を計上したところであります。この検討会では、専任教員養成講習会におけるeラーニングの円滑な活用について、検討をいただきたいと考えております。どうか活発な御意見をいただきまして、今後の制度運営に御協力をいただきたいと思います。
 まずは開会のごあいさつに代えさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○加藤看護課長補佐 続きまして、看護課長より構成員の皆様方を御紹介いたします。
○岩澤看護課長 看護課長の岩澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私から皆様方の御紹介を申し上げたいと思います。お手元の資料の3枚目に本日の出席者名簿がございます。これに沿って御紹介を申し上げます。
 九州大学大学院医学研究院保健学部門教授、大池美也子構成員です。
 福岡県保健医療介護部医療指導課課長技術補佐、鎌田久美子構成員です。
 東京都立広尾看護専門学校校長、三妙律子構成員です。
 横浜国立大学教育人間科学部教授、高橋勝構成員です。
 新潟県立看護大学看護学部教授、坪倉繁美構成員です。
 早稲田大学人間科学部教授、加瀬裕子先生です。
 構成員には、早稲田大学人間科学部教授の西村昭治構成員をお願いしているところですが、本日は御欠席です。加瀬代理人に御出席いただいているところでございます。
 続きまして、私ども事務局を紹介させていただきます。
 看護課の課長補佐の加藤でございます。
 教育体制推進官の島田でございます。
 続きまして、本検討会の座長についてお諮りをしたいと思います。座長には看護行政にも大変高い見識をお持ちで、看護教員養成にも関わってこられた坪倉構成員にお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○坪倉座長 ありがとうございます。
 それでは、坪倉構成員に座長をお願いいたします。席をお移りいただけますでしょうか。
(坪倉構成員、座長席へ移動)
○岩澤看護課長 では、進行をよろしくお願いいたします。
○坪倉座長 改めまして、坪倉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 皆さんの御期待、あるいは社会の期待に応えられるような結論が出せるように頑張りたいと思いますが、何分にも不慣れでございますので、皆さんの御協力を得ながら進めてまいりたいと思います。
 それから、先ほど局長からごあいさつがありましたように、看護職の質・量ともに確保できるような、いい検討会の結論が出ますように進めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事を進めてまいります。
初めに、事務局より資料の確認をお願いいたします。
○加藤看護課長補佐 それでは、資料の確認をお願いいたします。
お手元に配付してあります資料でございますが、議事次第、座席表、出席者名簿。
資料1「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会開催要綱」 資料2「看護師等養成所の運営に関する指導要領(抜粋)」、 資料3「専任教員養成講習会実施要領(抜粋)」、 資料4「専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドライン」、 資料5「早稲田大学のeラーニング」、資料6「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の効果的な実施方法の主な論点」、資料7「看護教員養成講習会受講率向上への取り組み」、資料8「専任教員養成講習会の授業進度の例」、参考資料「今後の看護教員のあり方に関する検討会報告書」、
 資料は以上でございます。乱丁、落丁等がございましたら、事務局までお申し付けください。
○坪倉座長 それでは、早速本日の議事に入ります。
検討会の開催趣旨について、事務局から説明をお願いいたします。
○加藤看護課長補佐 それでは、本検討会の開催の趣旨につきまして、資料1に基づいて説明いたします。
 最初に本検討会の趣旨でございますが、現在、厚生労働省は看護師等養成所の専任教員の確保及び質の向上を目的に、専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドラインに沿った講習会を企画、実施する都道府県などに対して支援を行っているところでございます。
 しかし、専任教員養成講習会につきましては、その期間が8~12か月と長期にわたるため、専任教員になろうとする方が職務を離れて受講することが難しいなどの課題が聞かれております。このような課題もあり、今後の看護教員のあり方に関する検討会報告書においては、このような課題を解決し、専任教員講習会の受講を促進するために、全国ブロック別での単位での開催や、eラーニングの導入も必要であるとの提言をいただいたところでございます。
 昨今、eラーニングは、パソコンの性能の向上や個々人の普及、コンテンツ開発技術の発展により、正規の学校教育から生涯教育まで幅広く活用されてきております。
このような背景を踏まえ、専任教員養成講習会の受講を促進するために、専任教員養成講習会にeラーニングを導入できるよう、24年度の予算案においては準備費を計上しているところでございます。
このような状況を踏まえまして、eラーニングを導入した場合の専任教員養成講習会の実施方法について、本検討会を開催するということにいたしました。
次に検討課題でございます。
1)eラーニングを導入した講習会の実施方法について。
2)教育効果を上げるための受講生の支援について。
この2点を検討課題といたしております。
運営でございますが、会議は公開とさせていただいており、資料、議事録についても公表することとしております。
最後に開催予定及び検討内容でございますが、本検討会につきましては、4月までに月1回程度、4回の開催を予定しております。本日が第1回でございまして、効果的な活用と課題についての検討をお願いしているところです。
第2回は来月2月に、eラーニングで提供する教育内容の範囲について。
第3回は3月に、eラーニングを導入した講習会の運営と受講生の支援について。
最後に24年4月にとりまとめ(案)。
こういった検討内容を事務局の方で考えております。
以上でございます。
○坪倉座長 ただいまの説明について、御質問がありましたら、お願いいたします。
 では、現在のところはありませんが、また後ほどでも御質問をいただければと思います。
 本日の議題に入ります。本日の議題は2つあります。
まず、第1の「看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施について」でございます。
事務局から資料の説明をしていただきます。
○島田教育体制推進官 議題1に関しまして、関連の資料をご説明申し上げます。
 資料2「看護師等養成所の運営に関する実施要領(抜粋)」には、看護師等養成所における専任教員になる要件を掲げています。
「(1)保健師養成所の専任教員になることのできる者」のところを例に挙げて申し上げます。養成所の専任教員になる場合は、アとイの要件を満たすことが必要とされております。そのうちイでは(ア)~(ウ)までのいずれかの研修(以下「専任教員として必要な研修」という。)を修了した者としております。
今回検討していただきますeラーニングを導入する専任教員養成講習会は、この(ア)の研修に該当いたします。
(2)以降の、助産師、看護師、准看護師養成所の専任教員になる要件の「イ 専任教員として必要な研修を修了した者」とあるのは、保健師養成所の教員の要件で説明した(ア)の研修のことでございます。
2ページ、(7)に専任教員の数について示してございます。保健師及び助産師養成所では3人以上、看護師養成所では定時制を含みまして、3年課程にあっては8人以上、2年課程定時制及び通信制にあっては7人以上、准看護師養成所にあっては5人以上としているところでございます。(8)にそれぞれ学生の人数が踏まえしたときには、更に教員を増員することについて示しております。
この専任教員数の基準に従って、専任教員養成講習会を受講した者を必要数確保することが望まれております。
次に資料3でございます。これは現在、各都道府県が実施しております専任教員養成講習会実施要領(抜粋)でございます。目的から読み上げて説明いたします。
1 目的
看護職員の養成に携わる者に対して必要な知識、技術を修得させ、もって看護教育の内容を充実向上を図ることを目的とすること。
2 講習会の実施
講習会は、都道府県又はこれに準ずるものとして厚生労働省が認める者が別に示す専任教員講習会及び教務主任講習会ガイドライン(以下「ガイドライン」という。)に沿って実施するものとすること。
ただし、都道府県が実施する場合において、都道府県が事業の目的達成のために必要があると認めるときは、業務の一部をその適当と認める者に委託することができること。
3 単位等原則として34単位(855時間)以上とすること。
 教育の内容につきましては、別紙1の講習会科目を標準とすることしており、1枚おめくりいただいたところに別紙で示してございます。
 別紙1は教育内容ごとに大きく3つに区分されております。基礎分野は看護教育の基盤となる教育内容で、現在、講習会を開催する各都道府県が自由に授業内容を設定して、4単位の講義を行っています。
 2つ目の、教育分野は教育の基盤となる教育内容で、教育原理、教育方法、教育心理学、教育評価、これを教育内容といたしまして4単位90時間を割り当てて実施することとしております。
3つ目は、専門分野で、看護学の教授、学習活動に関する理論を学ぶ内容としております。以下、看護論、看護教育学、看護教育課程、看護教育方法、看護教育演習、看護教育評価、研究、看護学校経営の教育内容で構成し、講義科目、演習科目をおいております。右の方に各々の単位数と時間数を示してございます。2ページに戻ってください。講習会を修了した者には、講習会修了証を交付することになっております。
資料4でございます。これは先ほど趣旨の説明にありましたように、現在この実施要領に従った講習会が全国的に平準化されて、質の高い講習会になることを目指して作成したガイドラインでございます。
1ページ、ガイドラインの作成の趣旨を記載してございます。本ガイドラインは都道府県等が実施する専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会の質の平準化と向上を目指して作成されたものということでございます。
ガイドライン作成の経緯でございますけれども、平成21年に開催されました今後の看護教員のあり方に関する検討会におきまして、看護教育養成講習会については、その質の確保、向上のため、教育目標、教育内容、受講終了基準、受講者や講習会の評価を含めたガイドラインを早急に作成することが必要であるとされたことを受けて、作成したものでございます。
2ページ、専任教員養成講習会に関しまして、その基本的な考え方を示しています。この看護師等養成所の専任教員を養成する意義でございますけれども、専任教員は社会的要請と最新の医療看護の知見を教材研究し、基礎となる教育内容を生産する必要がある、学生の多様化の中で、個々の学生を理解し、学生が学習内容を理解できるように教育方法を駆使しながら、系統的に授業をつくり出すことが求められる、このような教員の素地となる講習会をすることが必要ということでございます。
その理念を3に示してございます。看護教育における教育実践を想像できる能力、これを育成することを理念の中心に据えております。そのために看護実践力を基盤とし、看護観と教育観に裏づけされた看護教育実践力、広い視野と豊かな人間性、創造力を教育に養う必要がございます。
このような専任教員を育成するためには、理論から実践、実践から理論という、理論と実践を往還するような講習会の教育が必要と考えております。
そして、これを受けまして、3ページに教育目的、教育目標の考え方を示し、4ページにその内容を書いてございます。
「1)教育目的」でございます。看護教育に必要な知識、技術を習得し、看護教員として創造的に活動し得る能力を啓発する。
「2)教育目標」として、そこに示します4つを掲げております。
(1)学生のレディネスに応じた授業を工夫して展開する能力を養う。
(2)学校組織の一員として連携して教育環境を調整する能力を養う。
(3)看護教員の責務を自覚し、学生の個性を尊重して対応する能力を養う。
(4)自ら研鑽し看護教育を追及する能力を養う。
この教育目的、目標を図式化しましたものが、5ページの図1です。上から四角囲みで?、?、?となっておりますけれども、それぞれこの教育目的から、教員に必要とされる能力と、そして、その能力を持ち合わせましたときに、どのような実践ができるかというような内容を考えまして、必要な教育内容を組み込んだものでございます。
各教育内容の具体的な説明は略させていただき、12ページをご覧ください。この教員養成の講習会を修了しましたときの到達目標を示してございます。表の欄が4つに分かれておりますけれども、先ほどの教員に期待される能力を一番左の欄にとり、一番右にその能力を教員がどのような行動で示すことができるか、実践で示すことができるかという記述で到達目標を示してございます。
13ページの表2にまいります。これは表1で示した教員の実践や行動の文言で記述して到達目標に到達するために、どのような教育内容が関連しているかということをまとめた表です。それぞれ大きなくくりでまとめ、一番右の欄にあるような教育内容をもって、この到達目標が達成されるであろうと考えたものでございます。
14~15ページでございます。14ページの方は、各々の教育内容をまとめて、その構造を示したものでございます。表3は教育内容の一覧といたしまして、各々の授業科目とその授業科目に含むべき主な内容を示したものでございます。17ページまで続いております。
30ページに飛びまして、この専任教員養成講習会の運営についての説明を示してございます。
「1.運営するための組織体制」の1)は主に都道府県の役割等を示しております。
2)でございますけれども、講習会を実質的に運営していただく教育担当者を置くことについてです。この教育担当者は講習会の全体のプログラムの運営、講習を受ける受講生への支援が役割になっております。
35ページ「3.修了認定の考え方」を示してございます。これは単に受講したというだけで認めるのではなく、受講生が自ら自分の学習を通して、専任教員としての基礎能力を獲得できたという認識を持って講習会を修了することが重要であると考えております。
そのため、36ページの1)に挙げましたように、目標に向かって計画的に学習し、結果の自己評価を通して新たな学習課題への取組みをマネジメントするという学習姿勢を形成するため、科目ごとに評価を行うという評価の方法と修了認定の仕方について、述べてございます。非常に長いものでございますので、ポイントを説明させていただきました。
以上でございます。
○坪倉座長 ありがとうございます。
 ただいまの説明について、御質問はありませんでしょうか。ただいま講習会の位置づけ、あるいはこれらの講習会の教育内容のお話だったのですが、御理解いただけましたでしょうか。
後ほどまた議論をしていってもいいかと思いますが、議題2の方へ進めてまいりたいと思います。
「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の効果的な実施方法について」。具体的な御意見をいただくために、本日は検討する論点を整理したいと思いますので、事務局からこれについての主な論点について、説明をお願いいたします。
○島田教育体制推進官 恐縮ですが、資料番号が逆転しておりまして、まず資料6の方、説明をいたします。これが、これから検討していただきたいと思っています論点でございます。
 「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の効果的な実施方法の主な論点」。
 「(1)eラーニングを導入する上での課題はなにか」。これは後ほど早稲田大学のeラーニングの実態をご説明いただくことになっておりますので、そこでイメージをつくっていただいて、eラーニングを導入するということにつきまして、幅広く、課題等のご意見いただければと思います。
「(2)eラーニングを適用する教育内容について」。専任教員養成講習会の目的及び教育効果から見た場合のeラーニングを適用する教育内容の範囲の基本的な考え方を御検討いただきたいと思っております。
「(3)eラーニングと集合研修の組合せ方について」。分散型の集合研修、集中的な集合研修、それぞれのメリット、デメリット等を検討いただければと思っております。
講義と演習を関連づけながら学ぶ集合研修の方法につきまして、御意見をいただければと思います。
「(4)受講期間と教育効果からみた講習会の実施方法について」。御意見をお願いしたいと思っております。1日に就労しながら聴講します場合、1日に視聴可能なコンテンツというのは一体どれくらいの分量であるのか。要するに学習時間はどのくらいならば進めていけるものなのか。
教育効果の観点から見た複数年にわたって履修する場合の課題は何か。1年ではなくて、複数年にわたって、このeラーニング等を含めた講習会を受講するような形態をとります場合の課題ということでございます。
このほかにも各構成員の先生方から話し合いたいと思われることがございましたら、御提案をいただければと思います。
○加藤看護課長補佐 まずは課題にあります量を確保する観点から、教員になっても受けていない方、あるいはこれから教員になる方を対象として御検討いただければと思います。なお、今、座長の方から提案がありました、既に教員になった方でも活用できるのではないかという御指摘もありましたが、e-ラーニングの今後の活用の仕方についても御検討をいただければと思っております。
○坪倉座長 専ら今回の検討会では、量確保のために最初の教員になるために、どうあったらいいかということを中心に話し、場合によっては視野を広げて、そういう意見も承ってもいいということと理解してよろしいでしょうか。
○加藤看護課長補佐 はい。
○坪倉座長 ほかに何か御意見はありませんでしょうか。
 それでは、ただいま事務局から説明がありました論点について議論をする上で、最近のeラーニングの技術や学生の支援等について理解を深めることも必要だと思いますので、高等教育にeラーニングを導入している早稲田大学の例について、加瀬代理人にプレゼンテーションをお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○加瀬代理人 よろしくお願いいたします。
私の同僚の西村が構成員となっておりますので、今後も質問などをいただく機会があると思います。
ここでは、まずeラーニングは実際にデモンストレーションを見ていただきますと、イメージが付くと思います。それを見ていただくに当たって、少し念頭に置いていただくとわかりやすいかなと思うところを、授業を担当しているeスクールを中心にお話しさせていただきます。
 まず第1に、このeラーニングによる通信制の仕組みは、基本的な考え方として、通学制の授業をビデオに撮って、それをブロードバンドで流す。自宅でインターネットを介して、それを見るという考え方です。中にはスタジオで収録したものもございますけれども、基本的には通学制と通信制に差を付けないという、まったく通学制でやっているものを提供するという考え方です。
ですから、私学通信教育協会というところがございますが、そちらのガイドブックで見ていただきますと、私どものeスクールの授業料は高いです。はっきり言って通学制と変わりません。通学制はライブで見られる代わりに、通信制は何度でも見ることができます。ということは、後で申しますが、教員にとっても、なかなか緊張感のあるものとなります。内容が通学制の講義だということが1番目の特徴です。
2番目には、受講生は社会人に限っているということです。これは家事や仕事があって通学できない方を対象としております。中には障害があって通学することができないような方。今回は全盲の方が応募しておられますけれども、そうした方に学習の機会を提供するという社会的な意義があるかと思います。そのような社会人ですので、通学制よりも質問の質なども高く、動機づけははっきりしております。そういう方を全員面接して、その動機を確かめた上で学生に採用しているということがございます。
3番目といたしましては、双方向でやっているということです。これがほかの通信制よりも卒業をしていく率が高い理由です。まだ御自分の生活のペースに合わせて授業科目を取っていただきますので、4年で必ず卒業という計画でない方もいらっしゃるので、徐々に卒業生が出ていっているという段階なのですが、この時点でも4年で卒業する方の割合は5割近くになっております。
双方向性の問題につきましては、2つポイントがございまして、1つはBBSと申しまして、討論の広場を設けております。これからごらんになりますが、そこでゼミ生同士が討論をしたり、受講生同士が意見交換をしたりということができます。社会人がそのような意見交換をするので、かなり専門的な御意見もいただくという場になっております。
2つ目には、教育コーチというシステムがございまして、30人の1人の割合で教員のほかに教育コーチを付けております。簡単な質問には教育コーチが答えますし、あるいは意見が活発に出ますように教育コーチがいろいろな工夫をいたします。そうしたアシスタントが付いております。そのような工夫をして双方向性を保っているということです。
4番目には、派生的な効果といたしまして、自分の授業が公開されるわけですので、教員の方の緊張感も高く、世間話をするというような、そういうことは基本的には余り行われなくなりました。非常に授業の質が高くなるという派生的な効果がございました。
私の方からは、その4点を念頭に置いてごらんいただければと思っております。
では、プレゼンをお願いいたします。
○稲葉氏 プレゼンをさせていただきます。早稲田大学遠隔教育センターの職員をしております稲葉と申します。
○吉田氏 eスクール事務局の吉田と申します。よろしくお願いいたします。
○稲葉氏 早稲田大学遠隔教育センターという私のいる部署が、大学全体のeラーニングを支援、管轄している部署なりますので、まずは私の方から、大学全体でeラーニングをこのようにとらえて実施しているという概要を御説明します。
その後に、今、加瀬先生から説明のあった人間科学部のeスクール、こちらはすべてをeラーニングで行っている特徴的のある学校ですけれども、そちらの説明は吉田の方から説明をさせていただきます。
(PP)
 まず、eラーニングという基本的なところからのおさらいになります。情報通信技術、インフォメーション・アンド・コミュニケーションテクノロジーと申しますが、それを用いた学習のこと全般を指しています。
主には、この後にごらんいただこうと思いますが、LMSというラーニング・マネジメント・システムと呼ばれるeラーニングを支援するシステムがございますが、そちらを利用してインターネットを経由して実施するというのがeラーニングの基本となっています。
御参考までにですが、早稲田大学におきましては、大学設置基準第25条、講義がどういうものかというものを示した条項がありますが、こちらの第2項に、通常ですと教室で行う授業を教室でなくても、このようなことを満たしていれば授業として認めましょうというような条項がございまして、具体的には早稲田大学でこの3点を目指していれば、eラーニングの形式であっても通常の教室で行う授業と同等とみなして、単位を出すこともできるという考えでございます。
1つ目が、担当教員から学生に対して教材や議題の提示があるということです。こちらはeラーニングでは、講義の映像そのものですとか、場合によっては資料ですね。そういった教材を授業コンテンツとしてLMSから配信を行います。
ただ、配信して出しっぱなしではだめということで、それに対して学生から課題を提出させる機会。そして、その提出された課題に関しては、必ず担当の教員からフィードバックを返しましょうという双方向性を担保しているということを2つ目の要件に入れていて、これをLMSではざまざまな機能がございますが、そういったものを利用してクリアーをしています。
教室の授業であれば、通常、普通に実施される学生同士の意見交換、教員に対して何か質問や手を挙げて物を申すといった機会もきちんとeラーニングであっても確保しましょうということで、先ほど加瀬先生から説明のあったディスカッションといったような機能を利用しています。
(PP)
これを基に早稲田大学では、最初の教材の提示ですね。この部分を講義の映像を配信することで、つまりeラーニングの形式で教室授業の一部またはすべてを教室でないところで実施するというオンデマンド授業という形態を、これは世界的に見てもかなり早い段階で2001年度から本格導入しております。
御参考までにですが、2010年度で早稲田大学はおよそ1,000科目をこのようなオンデマンド授業の形態で実施しておりまして、全学では3万人ほどが受講しているという形態でございます。
こちらはさまざまな映像のコンテンツ、いろいろな形があるというものを示しておりますが、先生が先ほどおっしゃっていた教室のものを撮るというのは、このような形になります。これは教室のものを後ろから収録した形です。教室の授業であっても、例えば黒板を集中的に映したような形。これはパワーポイントの内容を基にして収録するような形。これはスタジオで先生と学生同士で対談をしながら行うといったような形と、コンテンツはさまざまでございまして、これは行う授業の内容に応じて、最も理解が適しているだろうというコンテンツの形式で撮影を行っています。
説明は以下4つですが、このLMSというシステムを使うことでのみ視聴可能としており、例えば一般からのアクセスというものはすべて遮断をしており、授業の履修者のみが更に受講の期間中にのみ受講するということをここで制限をしており、また、その期間中であれば、いつでも、どこでも、何度でも受講ができるというものが特徴でございます。
LMSの機能を通じ、教員と学生の双方向性を担保しております。この講義の映像についてですが、すべてストリーミング配信という技術的な配信を行っており、デジタルライツ・マネジメントというダウンロードを防止する措置を施しており、複製やダウンロードは防止しています。昨今はYouTubeなどいろいろとありますが、あのようなところに流出することは技術的に防いでおります。
一番大きな問題になるコンテンツの上で使う他者の著作物ですが、こちらはすべて許諾を得た上で、きちんとこのようなeラーニングを使うという許諾が取れたものを利用するというような運営をしております。
(PP)
 次に、このeラーニング受講イメージの図になります。こちらに学生がおると仮定しますと、これが先ほど来申し上げているLMSというシステムになります。学生はそちらのLMSにログインして授業を受講します。これは小さくてわかりづらいんですけれども、学生が入ると、その中には自分の受講しているeラーニングの科目が並びまして、一つひとつ科目に入っていくと、今週の講義映像、今週の課題などが表示されるというような形になっております。講義の映像はこのように配信をされて、それを見た上で、例えばBBSで質問を出したり、レポートなどを提出したり、その奥には教員とそれを助ける教育コーチというものがおりましたが、すべてこのシステム上で授業を成り立たせております。
 教員側はどの学生がどの授業をどれくらい視聴しているか、きちとんレポートを提出しているか、ちゃんと質問をしているかというような学習履歴はすべて管理されておりますので、例えば講義映像を見ないでレポートだけ出してきたとか、そのようなことはすべて後ろの方でシステム的に管理されているということになります。
 この上で学生が学びやすいeラーニングという視点になって見ていきますと、とにもかくにも、このシステムから利用するものになりますので、このシステムが利用しやすいものであるかどうか。ここに技術的なトラブルが起こらないかどうか。一番肝となる講義の映像ですが、こちらがきちんとわかりやすいものになっているかどうか。視聴に対して技術的なトリプルが起こらないかどうか。
 やはりeラーニングで一番問題になるはの、一方的でしかも先生とは直接対面をしないので、きちんとした熱心な指導、双方向性のある指導をしていただけるのかどうか。そのようなことが学生から学びやすいかどうかを考える上で、1つの大きなポイントかと思います。
(PP)
 授業運営イメージ。こちらが運営側になりますが、サーバーというものは2つ置いてあります。eラーニングの運営には、このLMSという授業運用のためのシステムをまずシステム的に置いて、用意をしなければなりません。加えて、講義の映像を配信するためのサーバー。そのようなものがまず必要になります。
 運用の体制としては、授業全体を支援する運用スタッフ、講義をつくる収録の技術的なスタッフ、こちらのサーバー管理するサーバーを見るようなスタッフ。そして、技術的な問題が起こったときに、それを解決するITヘルプデスクのようなもの。更に映像を編集するようなスタッフ。このような運用体制で行っています。
ですので、我々の仕事といいますのは、先生は枠の外から出しているんですけれども、授業の運営スタッフと先生の間でどのような授業をやりましょう。そして、授業をやりたい内容に従って、では、このような構成でやりましょう。こういったコンテンツを撮りましょうというようなことをここで決めさせていただき、実際にそれを基に収録に挑んでいただく。その収録したコンテンツはこのサーバーに載せるんですが、その際にはさまざまな技術的なスタッフがそれを助けている。学生はそこのサーバーにアクセスをして授業を受けるという仕組みになっております。
(PP)
私の方からは最後になりますが、学生が学びやすいeラーニングというので、我々の実績を基に、経験則になってしまうんですが、この3つがポイントではないかと考えております。
まず、授業コンテンツがわかりやすいかどうか。ここまでも申し上げてきましたが、授業の内容に伴って、私も苦心しているのが基本的な知識を与える講義形式のものは比較的eラーニングしやすいんですけれども、実習や演習を伴うものは、どのように実施するかというのが常に課題になっております。
そのような場合は、まず担当の先生方と綿密なヒアリング、相談をさせていただいて、例えばこの授業はパワーポイントを全面に出そうと。これはむしろ教室の臨場感を伝えた方がいいという場合は、教室の授業そのものですとか、数学の授業はとてもパワーポイントでは表現できないので、それは黒板を使いましょうとか、このようなコンテンツをつくる。授業コンテンツをいかにわかりやすくするか。最も適した形を選択するということが意思疎通のポイントです。
2つ目に、何よりも多いのが技術サポートということになります。意外と見ていると通信の状況によってコンテンツが見られないですとか、使用しているパソコンによってはうまく見られない。課題を提出しようとしたら開くことができなかったといったことがたびたび起こりますので、そういったトラブルの少ないシステムをまず構築できるかというのがありますが、起こった際のサポート体制もきちんと整えられるかというのが2つ目のポイントかと思います。
 3つ目は学生の受講モチベーションをどのように維持するかという、この工夫の部分がかなり重要でございます。この後に説明がありますが、我々のeスクールの方では教育コーチというシステムを設けておりまして、落ちこぼれそうになってしまった学生をきちんと拾う、励ますといったことを熱心にやっております。このLMS上の各種交流用の機能を有効活用などをして、そういうようなことをやっております。
 では、eスクールについての説明をさせていただきます。
○吉田氏 早稲田大学人間科学部eスクールについて説明いたします。
 eスクールというのは、早稲田大学に唯一ある通信教育課程です。2003年4月に開設しまして、スクーリングを除くほとんどの科目をeラーニングで実施しているという形になります。学科は3つございまして、人間環境科学科、健康福祉科学科、人間情報科学科のつがございます。これは通学制同様の構成となっておりまして、カリキュラムも通学制と同様という形になっています。卒業した暁には学位は学士(人間科学)を取得できるという形になっております。
 設置科目数は現在、約400科目あります。これは講義科目、演習、卒業研究です。すべての学生が卒業するためには卒論を書き上げる必要がありますので、そういった科目構成になっております。学生数は約800名おります。教員数は86名、先ほど稲葉の方からありましたけれども、教育コーチという者がおりまして、これが約160名おります。教員につきましては、通学制と通信制は同じ教員が担当しているという形です。
 2003年に開設しまして、2007年3月に初めての卒業生が出まして、2011年9月までに472名が卒業をしております。調べたところ、2011年までに152名、看護師もしくは准看護師の方が入学しております。これはeスクールで言うと入学者の約9.3%の方が学んでいらっしゃるということです。健康福祉科学科がありますので、そちらで学んで大学卒業の資格を得るということになっております。
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 eスクールでどのように授業を行っているかということを御説明いたします。
 まず、授業の配信があります。eスクールの場合はこういった一画面型で授業が配信されまして、学生が授業を見た後に掲示板がありますので、そちらで質問や議論を行うと。これを回ごとに繰り返します。見ては質問をしたり、議論をする。
 期の最後に大体レポートを提出するという形です。レポートも紙ではなくて、基本的にはワードとかパワーポイントとかを作成しまして、それをインターネットのLMS上に提出するという形です。
授業の構成は春学期と秋学期とそれぞれ分かれておりまして、半期で15回です。1週間ごとに進行していきます。1回は月曜日から日曜日の間、その間はずっと講義が配信されるという形です。翌週の月曜日から、次の回の講義が配信されていくという形で、授業を15週間続けていく形になります。1科目を原則として2単位ということですので、半期で2単位取得できるということです。
eラーニングの特徴ですけれども、何度も繰り返し視聴ができるということです。月曜日から日曜日の間であれば、24時間、インターネットのつながるところであれば、どこでも動画を見ることができますし、BBSに書き込むことができます。レポートの提出なども夜中に出すこともできるということです。
 見逃した場合はバックナンバーとして視聴することができます。この週にその回の授業が見れなかったといっても、翌週にも見ることができるというふうにしておりまして、例えばレポート課題の前に、あの回の講義はどうだったんだろうかということを振り返って、学ぶことができるということです。決められた週のその回に見ることによって、出席扱いという形で履歴が残るというふうに管理しております。
 実際の動画をここで見ていただきます。こういった形で、これは西村先生が学生の提出してきたレポート課題を見て、それに対するフィードバックとして、先生が翌週の月曜日に収録をして、この方はこう書いていますけれども、こうですねということをフィードバックしている映像という形になっています。すべての講義はeスクールでは一画面で見せております。
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 eラーニングを用いた授業のメリットということで、アンケートを取っております。これは通学制の方のアンケートの結果になりますけれども、オンデマンド授業について、どのような点がよかったと思いますかということで、通学する方がオンデマンド授業を受けた場合、比較ができますので、そちらのアンケート結果として掲載させていただきました。
 「いつでも、どこからでも受講できる」が75%で一番高いという結果になっております。あとは「講義を繰り返して何度でも受講できる」が63%ということで、以下、ごらんのとおりとなっております。あとは31%のところがありますけれども、「課題やレポートをオンライン提出できる」といった辺りが、eラーニングの特徴そのままがメリットとして挙げられております。
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 次にデメリットの方です。「PCを利用しないと受講できない」。PCを利用すればどこでも受講できるんですけれども、逆に言うと、PCを利用しないと受講できないということをデメリットとして挙げている学生もおりました。
 あとは「講義コンテンツの内容がわかりづらい」ということで、こちらは大学として、どのようすればわかりやすくなっていくかということは、日々いろいろと検討はしているところではありますけれども、そういった御回答もあります。
○稲葉氏 この2つについて、1つ補足をしたいんですが、こちらは今、eスクールではなく、通学制の学生に取ったアンケートになっています。ですので、普段は教室に通って、通常の科目を取っている者がフルオンデマンドの授業、つまり、すべてをオンデマンドでやるという通学制の授業も取った者ということで出しているものなので、恐らく普段、教室ではこういうことができているのに、オンデマンドだと、eラーニングだとこういうことが不便だということが出ている上でのメリット、デメリットということで参考になるかと思います。
○吉田氏 今度は学習の質を高めるための支援の方法としまして、教育コーチという者がeスクールにはおります。これはどういった者かというと、教員とともに学生を指導いたします。原則として修士以上の学位を持つ専門家になります。専門科目、演習、卒業研究、ホームルームといった、ほとんどすべての科目において、この教育コーチを付けておりまして、学生をサポートしております。具体的には授業の準備とか配信する動画のコンテンツチェック、BBSとかメールで学生と質疑応答を行う。
あとは履修状況を確認する。資料があって、それを郵送する場合には、その郵送を行う。スクリーニングを行う場合はその準備とか、実際にスクリーニングの授業の補助を行う。LMSでの小テストやレポートなどの設定を行う。採点補助を行うといったところまでやっております。
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 学習の質を高めるための支援の方法としましては、LMSですね。早稲田大学ではCourse N@viというもがありますけれども、こちらを活用しているということです。理解度を確認するために小テストを実施するということで、そういった機能がございますので、それを活用しております。穴埋め式とか単一選択式、複数選択式、自由記述式、いろいろな方法を選ぶことができます。これを例えば1回の授業の中で動画を見たら、それに関する小テストを設置しておいて、これに答えなさいというふうにすることで、理解度を確認することができるということです。あとはレビューシート機能というものがありまして、これによって一対一のフィードバックを行っております。
○稲葉氏 これが1つダミーでLMS上に立てている科目ですけれども、ほぼこのような形で実施します。小さくて恐縮ですが、これは第1回ということで、第1回の授業の内容がこちらで、これは講義のコンテンツですが、この講義のコンテンツの3つを見た上で、最後に確認テストを受ける。第2回はまた講義を見て、確認テストを受ける。場合によっては、第3回についてはレポートですけれども、レポートを提出させるとか、さまざまなアクティビティを付けています。基本的にすべてeラーニングというのはこのような形で、疑似的に1回分の講義というものを箱でつくり、その中にさまざまな授業のコンテンツを入れるということになっております。
 今、吉田が申し上げたレビューシートというのは、教室の授業ですとよく出席のカードを配って、その裏に今日の授業の感想を書かせて、先生にその感想を伝えるというようなことをやっているかと思いますが、それを電子的に行うイメージになっています。これは第5回に関するレビューシートというものを今、開いておりますが、これは担当教員のモードですので、これはダミーなので、すべて早稲田一郎君なんですけれども、このようにすべての学生が一覧で表示されて、それぞれの子たちが書いてきた、その日の授業に関する感想のようなものを書いております。
このようなものに一つずつフィードバックを返していますが、例えば今日の授業は興味深い内容だったということで、フィードバックとしては、それはよかったですねとか、返してあげる。何か学生が教員に発信したことに対して返答をするというのがモチベーションを保つ意味では、かなり重要になっていると。そのような機能を使って行っております。これがレビューシートです。
もう一つ、加瀬先生から話もありました、ディスカッションですね。電子掲示板の機能を使っております。今のレビューシートというのは、基本は一対一で、先生とその学生のやり取りですが、この掲示板の方は公開で授業の履修者全体で行うような議論をイメージしていただければと思います。このような形でディスカッションを行っているということになります。
○吉田氏 こちらはeスクールの方の学生の満足度のアンケートを取っております。2011年春学期の実施によって、どういった結果になったかというと、7段階評価で1が少ない、7が多いという形で、「知的関心を深めましたか?」とか「自分の将来に役立ちそうですか?」といった質問に対して、大体5.8とか5.9とかいった数字が出ております。これは毎年取っておりますけれども、大体これくらいの数値で推移しております。
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 運営上の課題としまして、我々がやってきた中で挙げられるのがこれらになります。視聴環境を徹底する必要がある。eスクールはRealplayerが必須になっておりますので、それをインストールするというハードルが1つあります。
 あとは問い合わせ対応ですね。必ず履修者からはパソコンがうまく動かないとか、動画が見れないと問い合わせがありますので、それに対応が必要ということです。早稲田大学ではヘルプデスクということで、24時間365日のメール受付を行っております。
  課題としては、文字によるコミュニケーションで難しいところがあること。相手に誤解をされないように、うまく工夫をして表現をすることが必要ということ。
 大学ですので、公平なサービスの提供ということで、eスクールは遠隔地の学生に図書館で本を借りさせるのは困難であること。
 教育コーチが非常に大きな役割を占めるのですけれども、適材がなかなか見つからないといったような課題が見つかっております。
 では、我々の方からのプレゼンは以上とさせていただきます。ありがとうございました。
○坪倉座長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのプレゼンテーションにつきましては、皆さんの方から御質問なり、いろいろな感想をいただいて、次の会議の議論の材料にしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 大池委員、どうぞ。
○大池構成員 御説明をありがとうございました。LMSのことですが、今いただいた資料でCourse N@viを使っていらっしゃるということで、これは早稲田大学の方でつくられたソフトということでよろしいですか。
○加瀬代理人 はい。
○大池構成員 このLMSの中に入っていると思いますが、例えば学生さんたちがこのコースを使われた成績とか、そういったこともすべてデータとして残って、教える側もそれを今後の学習とか教育の評価として活用できるというシステムも一緒に入っているということですか。
○加瀬代理人 そうです。
○坪倉座長 よろしいですか。
三妙委員、どうぞ。
○三妙構成員 質問させてください。先ほどこれをつくるのに、講義は比較的つくりやすいというか、発信もしやすいというお話があったのですが、演習の難しさという話があったと思います。ここで検討しようとしている教員養成というところでは、中心が演習の部分がかなり多くなるのですが、早稲田大学さんではどういう演習の内容をどういう形で、事実やっている部分もあると思います。その辺を少し説明していただければ、ありがたいです。
○加瀬代理人 私どもの健康福祉科学科には、臨床心理士の養成コースがあります。臨床心理士は大学院のコースですが、勿論、臨床心理学を学部から教えているわけですので、対面ということはとても重要です。ですから、私も大変心配していたんですけれども、臨床心理の先生方のお話では、結果的には、結構この画面を通してのやり取りでコミュニケーションがとれているということでした。でも、多くの先生は、やはり1か月に何回かはスクーリングに通える人ということをゼミ生になる条件にしています。
 通学制の方でもオンデマンドの授業を自宅にいるときに学生が既に見てしまって、講義部分は済ませて、それを見た上でディスカッションに集まるというやり方をしています。私は演習を2時間続きで持っているのですが、そのうちの1時間はもう既に家で見てきて、課題を持って学生が集まって、そして討論をします。ですから、2時間続きの授業なのですが、1時間で帰れるので学生はすごくうれしいと言います。非常に効率的にできます。演習についてはそのようなやり方で、要するにオンデマンドとうまく組み合わせていくということが鍵だと思います。
実は私は介護保険ができます前に、ホームヘルパーの教育をする養成講習の講師の研修をやったことがありまして、そのときは全国で幾つか会場を設けて、そこに映像を使って配信をする。その場にはファシリテーターの方がおられまして、私が出す課題をその会場でグループワークをするというようなことをやっていただきました。いろいろなバージョンが考えられるのではないかと思います。
○坪倉座長 鎌田委員、どうぞ。
○鎌田構成員 なかなかeラーニングのイメージが付かなかったのですが、今、御説明をいただきまして、この資料の5ページを見ますと、かなり多くのスタッフを配置しないといけないのかなと思うのですが、これについては実際に授業をされる早稲田大学の方で、収録スタッフ、編集スタッフ、24時間のヘルプを含めて配置されるということになるのでしょうか。
○加瀬代理人 それは早稲田総研インターナショナルというところに委託をしております。人間科学部にはスタジオがありまして、いつでも教員が授業の合間に録画ができるように体制を取っております。
○坪倉座長 高橋委員、どうぞ。
○高橋構成員 私は教育学が専門なものですから、、看護学のことは詳しくないのですが、eラーニングのお話を伺って大変参考になりました。いつでもどこでも何度でも繰り返して学習できるというところは、今の時代に合っているかなと。忙しい学生さんや社会人とか、仕事をしたり、学んだり、あるいは遊んだりということが同時並行的にできるということは非常にいいと思います。
1つ気になるのは、例えば私が今います大学で教員養成をやっていて、そこでは教員の言わば量的な拡大ではなくて、質の向上ということが非常に課題になっています。つまり、どうやったら教員資格ではなくて、先ほど来言われている創造的なクリエイティブな、自分たちで授業をつくり出すような、そういう教員をつくるにはどうしたらいいのだろうかという観点から見たときに、何かクリエイティブな学生。
つまり、ただ単に学習への意欲が高まったという若干受動的なことではなくて、もっとやってみたいというようなアクティブな、あるいはパッションを含んだ、そういうような点はいかがでしょうか。
○加瀬代理人 それは本当に難しい問題で、このごろは学生が高校生のように、クラスに座っていれば卒業できるものと思っている人が増えまして、どうやったら白熱授業になるかということをいつも考えています。
私の講義の内容を、理論と実践と先ほどおっしゃいましたけれども、理論を教えても使わないので、忘れてしまうのです。ですから、やはりハンズオンの授業、何か事例でもシミュレーションでもやらせて、それについてみんなで討論をするというような内容を盛り込むことにしています。それでどんなに初歩的なアイデアであっても発言する。
教室の中で発言させるのは難しいのですが、グループにして討論をして、あるいは2人で討論をさせて発言させると何となく責任が薄まるので、自分で手を挙げて個人の意見を言えない人でも、そういうふうにちょっと工夫をすると発言することができます。そういう方法を多用しております。
それをeラーニングでやるときには、BBSを活用します。うちの教員コーチはつぶやきというのをやらせます。どんなことでもいいから、つぶやかなければいけないのです。それに対して担当が決まっておりまして、つぶやき返しをするのですが、今、私のゼミは2人取っていまして、1人は実はプロサッカーの選手です。もう一人は、40歳を過ぎたキャリアウーマンの方です。そういう方がつぶやきをしますと非常に面白くて、全く違う世界で、一つのことを見ているのですけれども、違う意見というのが返ってきて、私はかえってeラーニングのBBSは面白いと思っています。そこは実はeラーニングでも通学制でも、工夫のしどころは余り変わらないのではないかと。教員が工夫をしなければいけない時代というか、そんなことを思っております。
○坪倉座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はありませんか。大池委員。
○大池構成員 今のお話を伺って、クリエイティブな思考をどうやって活性するかというのはすごく大事で、私たちも実は何年か前からeラーニングに取り組んで、看護学生を対象とした教育教材の開発に取り組んでいます。スタッフとかが非常に少ないもので、教員同士でお互いに手探りでいろいろなものをつくっていったという経緯があります。
 現在もつくったものを活用しているのですが、eラーニングを使うということの前提には、見る側の人が能動的でないといけないという、自分がアクションを起こさないとだめという原則がありますね。そう考えたときに、今おっしゃったように、教材そのものをどんな内容でつくっていくかが非常に大事になってきますし、モチベーションを常に上げていくような工夫がつくる側に求められていると思いました。
 先ほどおっしゃっていたつぶやきとか、そういったことも恐らくその一つになるかなと思うのですが、それ以外でも教材をつくっていく上で、何かヒントとかなるものがあったら、教えていただきたいなと思ったのですが、いかがでしょうか。
○加瀬代理人 映像を活用できるということの強みはあると思います。通学制でも同様ですが、授業で使える映像というのは結構既成のものであったりしますけれども、どこかにビデオを持っていって撮らせていただくと、それをそのまま使えるという強みがあるかなと思います。
 通学制のゼミの状態を小さい小型のビデオで撮って、それで配信しておられる先生もいらっしゃいます。学生同士が交流できるということもあります。余り大したお答えでなくて申し訳ないです。
○大池構成員 今回の福岡県の教務主任の講習会に参加させていただいて、学ぶ人側がとても受け身であることを痛切に感じました。なぜ、どうしてという疑問を持った本の読み方、文献の読み方。私としてはそういったことが不足している事を感じたのでやはりeラーニングの中でもそれを読みながら、見ながら、どうしてだろうという疑問を起こすようなものができると、いいと思った次第です。
○加瀬代理人 先ほど西村がやっていました、質問に対して映像を使って答えるという方は、ラジオの投書が採用されたみたいな感じで、学生は喜びます。私は文字で返しているのですが、文字で返すのは物すごく手間がかかって、うまく伝わらないところもあるのです。コミュニケーションは非言語的な要素が大きいですから、気を使って大変です。
 でも、ああいうふうに日常生活で返すというのはとてもいいと思うのですが、そういうことができるためには、スタジオがそばにあって、収録したいと思うときにできるような環境を整えることが大事なのではないかと思います。
○稲葉氏 補足をさせていただきたいのですが、本学では文学部の方で学芸員の資格の講座もやっておるんですけれども、実はこれのeラーニング化も行っております。学芸員の資格ですので、物によっては博物館できちんと現物を見たり、手元でしっかりきれいに見せるというのが重要です。例えば教室の授業ですと、遠目で黒板を見ているだけでは無理というのも、例えば映像ですとそれを鮮明に手元で映したり、例えば何か修繕をするときの手の作業を映像なので手元で映したり、これは勿論許可を取ってですけれども、各地の博物館で実際にロケ収録をした映像を間に使うとか、そういった映像をさまざまな使うeラーニングならではのわかりやすい教材を提供しておりますので、恐らくこの看護に関するeラーニングでも、そのような手法は使えるのではないかと感じておりました。
○坪倉座長 ありがとうございます。
 私の方から質問をさせていただきたいのですが、1,000科目ほど開講なさっていて、800人の学生に対して教員とコーチで約250ですね。1,000科目の場合はこれくらいということですが、簡単に10科目単位であれば、どれくらいの人数になりますか。つまりは、この側面が全部要るんですね。サーバー運用と授業運用スタッフとヘルプと収録と編集スタッフ、この側面が全部要るとなると、100科目単位でも構いませんが、経験的にどれくらいのスタッフが要るのかということをお教えいただきたいです。
 もう一つは、パワーポイントの中でお示しいただいた9ページと10ページですが、オンデマンド授業はいつでもどこまでという時間的な制約は非常にないということはわかりましたが、講義、教材がわかりやすいというのが、9ページでは17%です。教師の力は派生的にどんどん高まっているとはおっしゃったんですが、10ページは授業を経験した人はコンテンツの内容がわかりづらいというような話があって、授業を経験している者はむしろ授業の方がいいという認識なのかどうかということであります。
これは努力すればいいものなのか、学ぶ者が主体的に学ぶかどうかという気持ちの問題なのか。それともコンテンツなのかハードの問題なのか。いろいろな課題があるかと思いますが、経験的にどうお感じになっているんでしょうか。
○稲葉氏 最初の方の質問ですけれども、1,000科目と申し上げたのは、早稲田大学全体で通学制も含めております。スライドの7ページに、eスクールについてはそのうち400科目がeスクールのものでございます。ですので、通学制の方が600科目、eスクールの方が400科目と御理解ください。
それぞれeスクールは完全に別立ての支援体制におりますので、そちらは吉田の方から説明させていただきたいのですが、通学制の方の600科目については、対象は全学で、運営スタッフは私を含めて、まず全体を統括して授業運営の部分に関わっているのが、大学の専任で3名です。全体を統括してマネジメントをしているのが3名です。
実際に技術的にそれを収録をしたりするスタッフが外部の会社、先ほど早稲田総研インターナショナルという会社名が出てきましたが、委託をしておりまして、そちらの方で更に下の方に実際にカメラを動かく業者ですとか、いろいろとおりますので、その辺りの正式な人数の把握はできておりませんが、委託でやっていまして、コアとなるメンバーは今、3名のみで回しております。
ヘルプデスクというITサポートをするような部門も別の会社に委託をしておるんですが、eラーニングだけにかかわらず、大学全体のすべてのIT支援の方を担っておりますので、そちらはそれなりの人数が備わっております。サーバー運用などもそちらにすべて含まれております。
○坪倉座長 その方は例えば3交替とか2交替、24時間ということで、夜に勉強する人が多くて、うまくいかないとか、そういうのにも対応なさっているわけですか。
○稲葉氏 そうですね。
○坪倉座長 夜中もですか。
○稲葉氏 夜中も対応しています。これは完全に委託の業者の方で回していただいております。
 2つ目の方で、講義内容がわかりづらいという45%の反応があったということですが、これは全部で1,000科目もやっておりますので、丁寧につくり込まれている意欲の高い先生ですと非常にわかりやすいものをつくられて、これは非常に評判がいいのですが、よくありがちなのは、ニュースのキャスターのように、ずっと正面を向いてしゃべっているだけというような動画もございますし、あとは教室を引きで撮ったものをずっと使っているというものもございます。
このようなものは恐らく相対的に見ると、わかりづらいという反応になっていて、全部で見ると45%の人が回答してしまうくらいに、そういうコンテンツの方が多くなってしまっているというのは、我々運営側の方の課題でございます。
○坪倉座長 例えば絵コンテみたいなものをつくって、90分を運営して、教材もかなり厳選して、目標と教材がうまくリンクしているようなものでないと、これは普通の授業でもそうなんですけれども、このeラーニングになると、更にそれが顕著になってくるというふうに理解してもよろしいですか。
○稲葉氏 はい。
○坪倉座長 ありがとうございました。
 ほかの方で追加の御発言はありませんでしょうか。
 大池委員、どうぞ。
○大池構成員 今の教材のことに関連して、コンテンツの内容がわかりづらいというのは、恐らく音声とか画像とか、しゃべっている教員の先生方の位置とか、そういったことがいろいろと関わってきていると思いました。御提示いただきました資料の6ページに、幾つかパワーポイントとの併用とか、あるいは講義授業全体とか、対話形式とか分かれているんですが、今、一番多く採用されているというのは、どういう形式がメインなのかを教えていただきたいと思います。
○稲葉氏 まずメインで御説明させていただいたeスクールは、こちらで示しているものでは右下にある1つの画面です。1枚の動画で行うものがメインの形になっています。ただ、通学制の方は一番多いのは、パワーポイントを中心にしたものが一番多くなっています。パワーポイントでつくるというのは、先生の方の都合がいいのは、パワーポイントは後から編集がききやすいという内容がございまして、例えば後から内容の更新が発生したときに、パワーポイントの中身を直せば、例えば2年後も3年後も繰り返し使えるようなものになっているということが多いです。
 ただ、この動画1枚のものというものになりますと、一度撮って更新をしようというのは、ほぼ全部を撮り直しということになりますが、eスクールの方はこれのみでやっていますので、きちんと授業の取り直しはしっかりやっているので、こちらの方が中心になっております。通学制の方は言い方は悪いと、やや使い回しというか、長く使うということが強くなって、このパワーポイント中心のものが多くなっております。
○坪倉座長 もう一つよろしいですか。一番最初に著作権の問題が出てきましたが、授業をするときにだれかの資料を使ったりすることもあるんですけれども、そういうことが一切できなくなるわけですか。著作権がどういうことに触れるのか、条件を教えていただけますでしょうか。
○稲葉氏 通常、教室で先生方がやられている授業でいいますと、教育著作権というものは教育研究に資する目的であれば、他者の著作物をある程度自由に使ってよいという権利制限がございますので、教室で授業を行う分には、例えばパワーポイントに本から写真をそのまま載せるとか、場合によってはNHKの映像をそのまま使うとか、そういったことに問題は一切ないんですけれども、eラーニングはインターネットを経由しますので、公衆送信権に抵触してしまいます。これは教育に関しては、現行の著作権法ではその制限が適用されていないので、すべてそういったことの利用をしますということを許諾に取りにいったものしか使えないという事情がございます。
ですので、先生方にいつもお願いをしているのは、基本はそういった制限に引っかかららないもの。例えば官公庁の出しているデータや白書の内容、そういったものは問題なく使えますので、そういったもので授業内容を構成していただくか、どうしてもこれは利用したいというもの、例えば先ほど博物館をロケ収録したというのがありますが、そういうものは我々スタッフの方で許諾を取りにいきます。そういうことをやる事務スタッフがおります。
ただ、どうしてもそれは人の許諾の問題ですので、高額な利用料を請求されたり、そういった場合は利用をあきらめていただいたり、無事に取れるということも多いのですので、そういうものはすべて許諾OKだというものだけを使うことにしております。
○坪倉座長 ありがとうございました。
 高橋委員、どうぞ。
○高橋構成員 大学の授業ですと学生が半期が終わった後、我々の授業をいろいろな観点から評価するわけです。例えば知識量が豊富だったとか、あるいは情熱があるとか、いろいろあります。こちらの場合は、その先生だけではなくて、いろいろなスタッフが関わっているから、学生が評価しづらいんですけれども、何かそういうことをやっていますか。
○加瀬代理人 やっています。
○高橋構成員 私たちも結果が来て、次はこういうところを直しますということを書くんですけれども、そういうのもやっていらっしゃるんですか。そうやってインプルーブして授業改善を進めていく。
○吉田氏 eスクールでは実施したすべての授業に対して、期の最後に学生にアンケートを行っております。そのアンケート項目は10項目ほどありまして、13ページは一部になりますけれども、こういったものが20項目ありまして、結果は教員がすべて見ることができるという形になっております。
○高橋構成員 その場合の授業改善というのは、確かに難しいと思います。いろいろなスタッフが関わっていらっしゃいますから、先生が仮に情熱的な先生であっても、それをどう切り取って映像化するかというときに、また映像の力の問題もあるし、どういう点から切り取るかという問題もあるし、カットも何秒使うとか、いろいろあるので、本当に時間をかけてスタッフが1つの授業について自己反省して先へ進めるには、物すごく大変な作業があるのではないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○吉田氏 授業のアンケートの結果の中には、例えば映像が見づらかったとか、先生の教室で流しているパワーポイントをもうちょっとズームで寄ってくれれば、もっと見れたのにといった内容もありまして、それはスタッフの方でも共有しております。そういった課題が出た場合は、スタッフの方でしっかりと検討をして、どうすればいいということを毎回、改善について検討しているということを行っております。
○坪倉座長 ほかに皆さんの方から御意見はありませんでしょうか。
 もう一つだけお願いします。教育コーチと先生との役割ですが、質問を受けて、この程度だったら教育コーチが関わる。内容的なものになると先生にお願いするという、何かルール化をなさっているんですか。
○加瀬代理人 その研究室のカラーによって多少違いはありますけれども、基本的にはコーチが答えられないものが教員の方に回ってきます。
○坪倉座長 そうしたら、内容的なものは教授なりがなさるんですが、モチベーションを高めるような返信については、教育学とかそういうことを習得なさった人がコーチに当たられるんですか。
○加瀬代理人 教育コーチは修士課程を修了した者が原則です。教育学ではなくて、それぞれの研究室の専門の方がやっていると思います。博士課程の学生が行っていたり、博士号を持っている方も何人もいらっしゃいますけれども、教員の補佐的な役割ということになっておりますので、モチベーションを上げるというようなところは、やはりそこは教員の責任だと思います。
 蛇足ですけれども、私の場合は通学制で授業をやっているところで、私をズームにして、全部パワーポイントで授業をやりますので、そのパワーポイントと私の顔をずっと映しているというのが基本です。そうすると先生方も御想像が付くと思いますが、そういう映像を1時間半見るというのはとても大変です。テレビや映画などはうまく編集をしてあるので見られるのですけれども、変化のない映像を見ることには、忍耐力が要ると思います。
そこで15分くらいのチャプターに分けています。区切りを付けて、タイトルを付けて、区切りで見られるようにしています。ですから、1時間半ずっと見るということよりは、少しずつ見ていく。何回も見るということが可能なようにしてあります。私の場合は授業が終わったところで、カメラマンの方が来て、何分のところで区切りがありますけれども、ここにしましょうかとその場で相談をして、それをアップするという形を取っております。
○坪倉座長 ありがとうございました。
 大池委員、どうぞ。
○大池構成員 パワーポイントを収録してということですが、今は抗議を同時に編集できる機器もあり、金額的にもかなり安くなっているということを聞いたことがあります。
ただ、そのパワーポイントと御本人の動画の編集をした場合、たしかサーバーの関連で、システムが変わればサーバーも変えなければいけないという話を聞いたことがむしろしゃべっていらっしゃる方とパワーポイントを同時に映して、ウェブ上に上げた方がいいという話も聞いたのですが、メリットとデメリットから考えると、どうでしょうか。
○稲葉氏 今、先生の御指摘にあったように、オーサリングのツールを使って、それでパワーポイントをめくりながら動画を撮ると、自動で先生がめくったタイミングでパワポが進んでいくというものはおっしゃったとおり幾つかサーバー等が必要で、それにもしシステムを入れ替えた場合、まるごと中身は違うものにしてしまうと以前のものが使えなくなるというリスクはございます。
 それは本学においても、次に変えるときは、そのまま継続的に使えるようなものですとか、例えば5年前につくったものも新しいツールになっても、きちん使えるようにですとか、そのようなことは配慮しておりますが、そのようなリスクは確かにございます。
 その後の御提案にあった、それならば一つの画面にパワーポイントを映して一緒に撮ってしまったらどうかという提案がございましたが、実は我々eスクールの方はほとんどそのような形です。1つの画面に映し込んで撮るというものになります。ただ、そちらの方のデメリットは、先ほど申し上げましたんですけれども、パワーポイントの中身を後で編集ということになると、全部撮り直しということになるのですが、さっきのツールを使うとパワーポイントの中身だけを変えると、そこだけがうまく変わって、また新しいコンテンツとして出力ができるというようなメリット、デメリットがございます。
○坪倉座長 高橋委員、どうぞ。
○高橋構成員 大変興味深いというか、非常に先進的な試みなので私も関心があるのですが、例えばその授業をつくるときに、よくNHKの語学の講座とかパソコン入門などの番組などでは、パソコンのことをよくわからない人が2人くらい出ている。あるいはフランス語ならフランス語が余りしゃべれない人が出ている。先生が教えながら進めていくみたいな、そういう模擬学生みたいな人がそこにいてというような授業はあるのでしょうか。
○稲葉氏 先生方が実現されたい授業を実現するというのが我々の使命と思ってやっております。例えば3ページの真ん中のものですが、先ほど大池先生がおっしゃった、後ろに実はパワーポイントを映しながら、手前の右側にいるのが先生で、左側にいるのが実は学生です。これは学生に質問をさせながらという対談形式で撮ったもので、これは御要望に応じて、いろいろなセッティングをしております。
○坪倉座長 御意見も出尽くしたようですが、よろしいでしょうか。
○加藤看護課長補佐 今、課題を随分出していただいたのですが、こちらから受講率向上の取組みということで資料7の御説明と、実際に専任教員養成講習会の授業進度の例という資料8がありますので、これを事務局の方から御説明させていただきまして、資料6の論点に沿って、また御議論をいただきたいと思います。
○島田教育体制推進官 では、資料7と資料8を説明させていただきます。
 資料7はこのたび予算を計上するための資料でございました。「看護教育養成講習会受講率向上への取り組み」ということで予算を計上しております。
 目的はここに挙げておりますように、通信制研修(eラーニング)を導入することにより、看護教員の養成を質的・量的に平準化し未受講教員の早期解消を図ることを目的として、予算を計上いたしました。
 左の方の23年4月調べという看護教員養成講習会の受講状況でございますけれども、全国の保健師、助産師、看護師養成所、准看護師養成所の全教員数がこの4月時点で7,699名存在しております。このうち未受講者が987名でございまして、全教員に占める割合が12.8%となっております。
この12.8%の未受講者の背景ですけれども、看護師として働いていた者が講習会を受けずに、まず学校に採用になり、次の年か2~3年内に教員養成講習会に受講を希望するわけですけれども、その場合、長期的に職場を離れることが非常に困難でありまして、その結果として未受講のままになってしまうということが一つございます。
それから、看護教育養成講習会の開催地が遍在するということでございます。1つはなかなか開催できない都道府県があります。それは都道府県の中で養成所の数が少なかったりいたしますと、受講生を集めることも難しい場合がございます。
ここに書いてございませんけれども、都道府県が実施します場合には、都道府県庁が所在する大都市圏で開催されることが多いものですから、辺縁の都市部または交通の便からなかなか出てきにくいというような物理的な条件で受講できないということも、さきの看護教員のあり方検討会では、意見とて多々出されたところでございます。
右の方に、このたびeラーニングを導入し、促進しようということをとりまとめた表がございます。現行は34単位855時間をすべて集合研修のみとしております。県が委託した施設あるいは県が直接運営する施設におきまして、この34単位855時間、およそ8か月間から長いところで10か月間、集合型の研修をしております。
これにeラーニングを導入して改善を試みる場合の案ですけれども、私どもの改正案では全面的にeラーニングの導入ではなく、eラーニングに集合研修を加えた形でできないだろうかと考えております。これは案でございますので、忌憚のない御意見がいただければと思います。
eラーニングは全国共通のコンテンツとしまして、どこの都道府県で実施する場合であっても、同じeラーニングの内容を受講することができるという仕組みを考えております。そして、このeラーニングの導入によって、たとえ集合研修を加えた場合であっても、養成所に勤務をしながらの学習が可能になるのではないかと考えております。
時間数と内容ですが、現行と同様の総単位数34単位855時間。eラーニングを導入しますと、恐らく集合研修期間の短縮がねらえるのではないだろうかと考えます。
導入効果といたしまして、講習会受講者の負担が軽減される。講習生を出す養成所側の学校運営上の負担も軽減されることになろうかと思います。
スケジュールですけれども、現在の案では24年度にeラーニングの内容の決定をいたしまして、eラーニングのコンテンツの作成、学習ガイドライン等まで作成をする。そして、運営管理者を決定いたしまして、提供システム、運営管理方法の確定をいたしまして、25年4月以降に開始されます各都道府県の教員養成講習会にそれを活用していくという計画でございます。これによって未受講教員の早期解消及び安定的な看護教員の養成ということをねらっております。
資料8でございます。ここには34単位855時間を8か月でいかように展開しているかという例をお示しいたしました。これは毎年継続して実施している福岡県の専任養成講習会の科目別進度表でございます。教育の効果等を考えながら、このようにおよそ8か月間にわたりまして、順次基礎分野及び教育分野、専門分野、教育実習等が配置されております。各都道府県は例年10か所から15か所程度で開催いたしますが、その都道府県でもおおむね、このような進度で実施されております。
教育分野でございますけれども、この教員原理から教育評価。これは看護師の養成所においては深く学ぶ内容ではございませんので、この教員養成講習会の基礎的な科目といたしまして、専門分野に専攻するような形で配置するところが多いと思います。大体このような形で進んでおります。
資料8につきまして、鎌田構成員から何か付け加えることがありましたら、お願いしたいと思います。
○鎌田構成員 教育効果を上げるためにということで、例年内容を考えながら検討しておりますが、私もこのeラーニングについては実際、各学校から要望が挙がっておりまして、もしeラーニングが実施できれば、ここにある基礎分野であるとか教育分野、教育の基盤になるところについては、eラーニングは可能かなと思いながら考えておりました。
 ただ、その部分は可能だと思いますが、専門分野になったときに講義と演習の組み合わせといったところで、先ほど早稲田大学からの説明を受けましたが、演習もかなり可能だということも聞いてはいるんですけれども、教員養成の中での専門分野を学ぶといったところでは、受講生同士がディスカッションをしながら学ぶ部分も非常に多いということ。
また、演習の重なり。ここで言いますと、看護論の演習というのもありますし、看護教育課程の演習、看護教育方法の演習、更に専門領域の演習、看護教育実習ということで、さまざまな演習の組み合わせをしながらやっていくということで、非常に進度を考えながら、演習が重ならないようにということで毎年カリキュラムを構成しております。そのようなことで、このeラーニングの中でどうやってこれを組み合わせていくのかなということを先ほどから考えながら、また、教育整備、環境整備予算も含めて、今後どうなるのだろうということを思っております。
○坪倉座長 ありがとうございました。
 ただいまの資料につきまして、皆さんの方から御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。
 鎌田委員、どうぞ。
○鎌田構成員 質問ですが、資料7でeラーニングは全国共通のコンテンツという説明がありましたが、お話を聞く段階でこのeラーニングを全国で十何か所の県が教員養成をやっておりますが、それぞれの県がeラーニング実施可能なものを考えるとなると、とても大変だなというのを非常に思ったところですが、今後この検討の論点にもありますが、この課題を考えていくに際しまして、eラーニングの部分については共通でする部分は、各県では考えなくていいと考えてよろしいのでしょうか。課題を挙げるときにイメージが付かなかったんです。
○岩澤看護課長 この検討会でeラーニングに適した教育内容を提言いただきまして、24年度にコンテンツをつくる予定です。25年度は各都道府県が教員養成講習会を実施するに当たって、eラーニングを、できれば活用する都道府県には同じものを利用していただくことになります。平準化ということも考えておりますので、活用いただきたいとは思っておりますが、実施主体は県ですので、県で活用するかどうかの御判断になるかと思います。
○坪倉座長 三妙委員、どうぞ。
○三妙委員 そうしますと、つくるのは1か所でつくって、全国でそれを使うと。管理してバックアップ体制がありますね。先ほど早稲田さんがおっしゃったように教育コーチ、BBS、その辺の管理はどういうふうになりますか。それも都道府県に下りていくということですか。
○岩澤看護課長 それはこれからの検討事項でございます。
○坪倉座長 今、三妙委員が出されたような課題も含めまして、今の資料を受けて、どんなことが想像でき、どういうことを解決すればいいかというような話を盛りだくさんに出していただく方がいいかなと思います。
 大池委員、どうぞ。
○大池構成員 がんプロフェッショナルでも筑波大とかいろいろなところがつくって、カリキュラムを構成しています。どの科目を取るかは、各大学に委ねられているという特徴があり、それに似たお考えかなとイメージをさせていただきました。
 eラーニングでいろいろなコンテンツをつくるというのは、結構労力も要するのですが、成績評価とかレポートを回収するとか、今までの研修会、講習会の中でどんなものが要求されてきたのかということを一旦整理する必要性はあるかなと思います。例えばレポートを提出して、双方向性で教える側がコメントを付けて返していった経緯があるものか、ないものかということが一つあります。
 講義形式であれば、映像なりパワーポイント作成ということでいいと思いますが、演習をどうするかということが非常に大事な内容になってくるかと思います、それも先ほど早稲田大学の方がおっしゃっていたように、何か課題を提示し、それからディスカッションに持っていく方法も一つあるだろうし、演習の内容をどう組むかによって幾つか、このeラーニングのコンテンツのつくり方があると思いました。
○坪倉座長 ただいまの大池委員の意見では、評価は各都道府県によってさまざまで、こういうガイドラインはできましたけれども、出席をもって評価しているところもあれば、レポートを出してコメントを出しているところもあれば、必ず採点をしているところなど、きっとさまざまだろうと思いますが、それらの管理をどうしていくのがいいのか。
 福岡県の方でやられているのは、必ず学びの順序性があって、演習をどう組み込むかという辺りにこれをどう採用していくかということ。
それから、ずっと最初から出ておりました演習を、私どもが今までやってきたイメージと同等のものが、このeラーニングを通して確実に学べるか。あるいはたくさんの人数の中、あるいは小規模の人数の中でディスカッションをすることによって学べる、あるいはその中から次の自分の課題が見つかる。そして、次の日でもそれが実行できるような運びになるためには、どうしていったらいいかということ。
時間がタイトの中で4年間という時間ではなくて、9か月の中で、これをどう勝負するか。あるいは何年も分けてするのがいいのか。さまざまな御提案だろうと思いますので、追々これをクリアーして、あるいは課題を整理していかなければいけないと思いますが、これに関連しまして、何かほかにも御意見はありませんでしょうか。
○三妙構成員 観点が違うかもわかりませんけれども、教員養成の背景のところで、受講者が長期的に職場を離れることが困難だとありますね。そういうことで受講をしていない方が多いというのはわかるのですけれども、その方々がeラーニングを入れることによって、仕事と並行して、そういう学習が可能かどうか。その辺のニーズ調査みたいなものは、何かデータはありますでしょうか。
 私が見ている限り、教員は家に持ち帰っての仕事もかなりあります。それをやりながら、更に教育は物すごく難しくなっていますから、時間でまず帰ることはない。更に持ち帰ってレポート点検云々をしていたら、普通の日はまず自分の勉強をする時間がなく、自分の次の授業の準備をするのに精いっぱいです。そして、土日もめいいっぱい実習の準備、講義の準備に費やしている現状があるというふうに、私が教員たちを見ていると、思えます。
 そういう中で、集合研修というのは言うならば、学習時間が確保できるわけです。こういうeラーニングは、確かに遠隔地でいろいろできますから、メリットもあるのですが、そういう意味では学習時間の保障がなかなか取れないようなところがあります。その辺で未受講の教員たちのニーズが果たしてそこにあるのかどうかというのを知りたいなと思いますが、いかがでしょうか。
○島田教育体制推進官 今、三妙構成員から御指摘のあったニーズ調査ということは、具体的なことはございません。
○坪倉座長 鎌田委員、どうぞ。
○鎌田構成員 福岡県もニーズ調査をしたわけではないのですが、毎年、医師会の看護学校の学校長、教務主任の会議をする中で、この辺りのeラーニングの要望はかなり出るんです。8か月間長期に派遣することはできないんだけれども、その辺りの2か月はeラーニングで終わって、後半の演習の部分だけ県の方に派遣できると。そうすると、もっと出やすい。長期間は難しいけれどもという意見が大半出ていますので、もしかしたら、この授業の組み方次第では、eラーニングを一部活用することで非常に多くの受講生が希望されるのかなと。
福岡県は昭和45年から毎年やっておりますが、毎年、未受講者は15%くらい、やってもやっても未受講者がいるということでは、やはり受講率を上げるためには、この活用ができれば、あとは県だから予算等の関係もありますけれども、それはまたクリアーをしながらと思っております。これが十分軌道に乗ればいいのかなとは思っております。多分ニーズはあると思います。
○坪倉座長 今の改正案としては、eラーニングと集合研修をいかように組み立てて、進度を決めたりするか。あるいはその期間を決めたりするかということが課題ではないかと思いますので、それらについても話し合っていければと思います。基本はeラーニングだけではなくて、何らかの形で集合研修も要るんだろうなという感触があるのではないかと思います。
 ほかに何か御意見はありませんでしょうか。
 そうしましたら、そろそろ時間も終了に近づいてまいりましたので、本日はここまでとしたいと思いますが、次回は本日の御意見に基づいて、具体的に検討を進められると思っております。
 事務局から何か連絡があれば、よろしくお願いいたします。
○加藤看護課長補佐 御検討をありがとうございました。
 次回、第2回目の検討会は2月20日15時から17時を予定しております。場所等につきましては、また構成員の皆様に追って御連絡をいたします。
 後日、本日の議事録をお送りいたしますので、御確認のほど、よろしくお願いしたいと思います。
 本日の資料になりますが、次回も構成員別にファイルにつづって御用意いたしますので、お持ち帰りいただいても結構ですし、残しておいていただいても結構です。
 以上でございます。
○坪倉座長 それでは、本日は長時間、御協力をどうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局看護課

代表: 03(5253)1111
課長補佐 加藤 典子(内線4167)
教育体制推進官 島田 千恵子(内線2595)

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