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2011年11月30日 平成23年度第10回診療報酬調査専門組織DPC評価分科会議事録

○日時

平成23年11月30日(水)15:00~17:06


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第15・16会議室(12F)


○出席者

【委員】
小山信彌分科会長 松田晋哉分科会長代理 池田俊也委員 井原裕宣委員
緒方裕光委員 樫村暢一委員 香月進委員 金田道弘委員
河野陽一委員 工藤翔二委員 嶋森好子委員 鈴木洋史委員
瀬戸泰之委員 竹井和浩委員 藤森研司委員 美原盤委員 渡辺明良委員
【事務局】
迫井医療課企画官 他

○議題

1 平成23年11月7日DPC評価分科会 検討概要(検討事項と主な意見等)
2 平成23年11月18日中医協総会への中間報告について
 ・調整係数見直しに係る平成24年改定に向けた対応について(中間報告・その2)
3 医療機関群の具体的設定について(3)
4 機能評価係数IIの具体的項目について

○議事

15:00開会

○小山分科会長
 それでは、定刻となりましたので、第10回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を
行います。本日は11月30日ということで、明日から師走に入りますけれども、今日の天気は
暖かくて、冬という感じはまだしないのですけれども、いよいよDPC評価分科会も大詰めにま
いりまして、今まで2回、中医協報告をしてまいりましたけれども、今日、それから来週の日を
経まして、大体の結論を出しまして、11月の第3週ぐらいに最終的な中医協の報告をしたいと
思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、委員の出席状況でありますけれども、本日は、相川委員、伊藤委員、三上委員が御
欠席という連絡をいただいておりますが、あとは全員そろっておりますので、始めたいと思いま
す。
 まず、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それでは、失礼させていただきます。お手元の資料の確認をさせていただきたいと思います。
 まず1枚目が、本日の議事次第、座席表、委員の先生方の名簿一覧がございます。
 D-1、前回の検討概要。
 D-2-1、中医協報告に小山分科会長にお越しいただいた際の報告書となっております。
 その資料編が、続きましてD-2-2、そして前回も御議論いただきました、改定のときのデ
ータについて、どうするかというものが、D-2-3として御用意させていただいております。
 続きまして、本日の御議論内容であります。「医療機関群の具体的な要件について」という表
題のものがD-3として1つ。
 機能評価係数IIの関係の資料がD-4-1と参考資料としてD-4-2を御用意させていた
だいております。
 不足等がございましたら、お申し付けください。

○小山分科会長
 資料はよろしいでしょうか。
 よろしければ、前回の23年11月7日のDPC評価分科会の検討概要につきまして、議題と
したいと思います。
 まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それでは、再び失礼いたしまして、D-1をお手元に御用意ください。こちらは前回11月7
日のDPC評価分科会の検討概要となっております。
 前回御議論いただきました4つのポイントにローマ数字を振っておりまして、Iのメインの議
題として、医療機関群の具体的な検討について、IIで平成24年改定の報告書を御議論いただ
きまして、IIIで当面の対応、データの取扱いについて御議論いただきまして、最後に4点目
としては調査結果について御報告をさせていただいた次第です。順次御案内させていただきます。
 1つ目の議題として、医療機関群の具体的な検討ということで、1つは、高診療密度病院群(仮
称)でございますが、こちらの具体的要件の修正案について御議論いただきまして、内容を簡単
にかいつまんで御紹介いたしますと、医師密度を明示的な要件から排除しました。その内訳とし
て、全医師の明示的要件を除外する代わりに「高度医療機能」「重症診療機能」の2指標を修正
いたしまして、医師研修機能、卒後5年目までということで御議論いただいていましたが、これ
については臨床研修医の密度で代替するという形のことを御確認いただきました。
 修正案と原案で、病院数としてはかなり似ているのでございますが、一部入れ替わりがあると
いうことを確認させていただいた次第です。
 また、高度医療技術の要件の中には、カテーテル手術や内視鏡手術など、一定の内科系の診療
技術も評価対象となっているというものでございます。
 (2)に進みますが、最終的な医療機関群の設定については、C案とA案でそれぞれ御意見を
いただいている次第です。以下、1つ目の○はC案を支持する意見としてとりまとめております
が、連続性のところに境界を設けることに関する混乱が生じる懸念であるとか、大学病院から大
病院に医師が移って、そういった中小病院に派遣がなくなるのではないかという観点からC案を
支持する意見が幾つかございました。
 2ページ目、これに対する指摘としては、必ずしも大学本院だけが地域医療を支えているわけ
ではないとか、C案では逆に地域の基幹病院のようなところで、医師の適切な配置が評価されな
くなってしまうという懸念も御指摘いただいた次第です。
 一方、次の○でございますが、A案(3群案)を支持する意見もいただいておりまして、今ま
でさまざまな急性期病院が、在院日数の短縮や人員をそろえて高度な医療を実施したとしても、
評価が同じになってしまうことが問題だったのではないかなど、多数御意見をいただいたところ
ございます。
 次の○でございますが、1つは、社会保障・税一体改革成案との関係性について、御指摘いた
だきましたが、今回の医療機関群の議論は、出発点がそもそも調整係数の見直しをどうするかと
いうことでございましたので、社会保障・税一体改革成案を実現するためにやっている検討では
ないということを確認させていただいております。
 また、今回の修正要件については、構造的因子に重点を置いたものであって、アウトカムのい
い病院が淘汰されてしまうのではないかという御指摘もいただきましたが、今回の要件としては、
診療実績による評価が中心でございまして、厳密ではないにせよ構造的要因ではない評価手法が
取り入れられているので、それなりに妥当ではないかという見解もいただいたところです。
 最終的には、中医協総会報告としては、A案(3群案)ということで報告するということで御
了解をいただいております。
 IIでございますが、これはDPC評価分科会からの報告書、今日、D-2-1として御用意
しておりますが、この機能評価係数IIの部分について御議論をいただいた部分でございます。
 大きくまとめて2点でございまして、複雑性指数を群分けと機能評価係数IIの両方で使用さ
れておりますが、群分けで使用するものについて機能評価係数IIでの評価の在り方に影響しな
いということを、1点確認させていただいております。
 実際にこの報告書については、医療機関群の部分は前回の御議論を踏まえて反映させていただ
いております。機能評価係数IIの部分は、原案どおりということで御了解をいただいていると
いうもので、とりまとめさせていただいております。
 IIIですが、これがデータに係る取扱いでございますが、1点重要な御指摘をいただいてお
りまして、事務局より12か月分でどうかということで御提案させていただいていますが、その
中には今回の東日本大震災の影響を受けた医療機関が含まれているという御指摘をいただいてお
りまして、このデータをそのまま反映して本当に医療機関別係数やDPC点数表に影響がないの
かということでございますので、一定の配慮が必要ではないか。最終的には、今後整理をさせて
いただいて、全体への影響について評価できるように配慮させていただきたいということでござ
います。
 最後、前回、22年度のDPC退院患者調査について御報告をさせていただきました。御指摘
としては2点でございまして、1つは、今回病床規模別に集計をさせていただきましたので、再
入院率が増えている要因として、新たな参加病院によるものなのか、同一病院でのものなのかと
いうことの解析について御指摘をいただいていたので、1つ目の○としてまとめさせていただい
ております。
 もう一つは、例年させていただいている再入院・再転棟調査でございますが、該当症例をまと
めて現在事後的に照会するというパターンで調査させていただいておりますが、これは医療機関
にとってはかなり負担であると。今後も同様の調査を継続するのであれば、退院患者調査に組み
込んで退院時点で、併せて入力した方が調査負担の軽減がされるのではないかという御指摘をい
ただいている次第です。
 前回の検討課題としては、以上でございます。
 
○小山分科会長
 ありがとうございました。
 これは前回の審議事項の概要ですが、事実関係に何か御指摘がございましたら、御発言願いま
す。
 特段御意見がなければ、一応これを検討概要とさせていただきます。
 続きまして、前回の議論に基づきまして、第2回目の中間報告を中医協総会にて行っています
ので、これについて私の方から少し説明をさせていただきます。
 資料D-2-1をごらんください。これが前回のところと少し違うのは、前回は基礎係数のと
ころが空白になっていたのですけれども、そこを埋めております。それは今、検討概要でお話し
いただきました内容をここに組み込みました。この報告をする前提条件として、ちょっとお話を
させていただいたのですけれども、これが最終的な案ではないということ、まだこれから基礎係
数等々の設定等々がもう少しいろいろなことを議論して、最終的に調整係数がすべて基礎係数に
変わるには、もう少し時間を要しますと。そのまず第1段階、第2段階といっていいのですかね。
機能評価係数IIを一部25%と変えたのが第1段階とすると、今、第2段階に入りますと。当
初の予定では、中医協で規定されたのですけれども、4段階ぐらいで変えていこうという最初の
案が大体そのままいくのかなという感じを持っていましたので、今、2回目の改定ですと。そう
いう位置づけですので、そういうおつもりでお聞きくださいというお話で話をさせていただきま
した。
 検討結果は、今、御説明があったとおりIIの検討結果として、その上には1と2が書いてあ
りますけれども、報告事項とすると「基礎係数設定のための医療機関群の具体化」、それから「機
能評価係数IIの具体化(見直しや追加を含む)」の2つのことについて御報告をいたしました。
 まず、IIの検討結果ですけれども、1.「基礎係数設定のための医療機関群の具体化」に関
する今後の対応方針について、前回、ここでもっていろいろ御議論をいただきましたものを、そ
れぞれを踏まえて御説明をいたしました。
 2ページ目、このときに点線囲いのところでもって、Aとして医師密度・診療密度の要件とい
うことで、この医師密度についてさまざまな御意見が寄せられたので、それについて検討させて
いただきましたという御報告をいたしました。
 結論的に申しますと、医師密度を外す方向で検討いたしましたという報告をしました。その代
わり、その下の「(2)論点の対応の考え方」でありますけれども、復習になりますが、医師獲
得競争が惹起されるのではないかということで、やめてほしいということでした。ただ、これを
取るとどういうことが起きるかというと、単なる濃厚診療ということになるので、その区別が困
難であるということで、さまざまな構築をいたしましたということで、3ページ目になります。
 他の要件で実質的に一定の医師密度が前提とできるのであれば、明示的な要件から外しましょ
うということになりました。それが、医師の研修の実施であり、高度な医療技術の実施であり、
重症患者に対する診療の実施である。
 次の丸2に実施3要件として「いずれか」ではなくて「全て満たす」という要件を付け加えま
したということです。
 最終的には(3)の下の方に概要が書いてありますけれども、こういう形になりましたという
御報告をいたしました。
 4ページ目、カラーのところですけれども、これも前回ここでもって十分御議論をいただきま
して、左の原案から右の最終案にいきましたと。下のイメージ図についても、さまざま御説明を
させていただきました。
 具体的には、各要件の具体的指標と考え方ということで、まず診療密度というのは、1日当た
りの包括範囲出来高平均点を持ってきますということであります。実績要件の2、3、4という
形で、こういうような議論で進みましたという話をいたしました。
 最後のところには、A案という形で、どうでしょうかというお話をさせていただきました。
 これに対して、中医協の委員の先生方からは、幾つか出たのですけれども、一番大きな声だっ
たのは、やはりC-2の「医師研修の実施」というところで、医師研修をここに入れると、やは
り医師獲得競争が起きるのではないかという懸念がある。ですから、そこは少し考慮してほしい
というお話がありましたけれども、それに対して、なぜ入れたかという要件の中で、最初は5年
だったのですけれども、5年とすると先生のおっしゃるような形の医師の獲得競争が起きる可能
性がありますけれども、この医師研修ということに関しましては、いわゆるマッチングという方
法を使いまして、我々が恣意的にどうこうすることはできない範囲だということで、一応お話を
させていただきました。
 でも最後まで何とか少しは医師が集中しないような方法を考えてほしいという御意見をいただ
きましたけれども、総じてA案でよろしいでしょうというお答えをいただきました。
 7ページ目、機能評価係数IIの具体化(見直しや追加を含む)でありますけれども、ここで
は一番恣意的なのは、真ん中の下の方の地域医療指数のiのところで、地域で発生する患者に対
する各病院のシェアを中心に、退院患者調査データを活用した地域医療への貢献を定量的に評価
することをやりたいということで、お話しをさせていただきまして、了解を得ました。
 最終的には最後の9ページ目、こういう形でもって3つの群で、上の2つは全部共通ですけれ
ども、4つについてはそれぞれの群でもって話し合っていきたいという報告をさせていただきま
した。
 最終的には、この方向でもう少しそのまま議論を続けてくださいという御説明がありましたの
で、その旨伺ってまいりました。
 私の方からは、以上ですけれども、中医協の報告等々、今までのところで何か御質問、御意見
はございますでしょうか。
 事務局、報告のことで何か追加することがありましたら、お願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 失礼させていただきます。事務局からは、D-2-3の方で、検討概要にもございましたが、
東日本大震災に係るデータの取扱いについて、2.の(2)という形で加筆をさせていただき、
中医協の方に御報告をさせていただいた次第です。
 事務局からは、以上でございます。

○小山分科会長
 ということですけれども、よろしいですか。
 それでは、今日のメインテーマである議題3の「医療機関群の具体的設定について」に入りま
す。まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それでは、失礼させていただきます。D-3をお手元に御用意ください。
 今、分科会長に御紹介いただきましたとおり、前回、中医協総会に医療機関群の件を御報告さ
せていただいた際の指摘事項について、1.でとりまとめさせていただいております。基本的に
は、A案(3群案)の方で検討作業を進めることで御了解をいただいておりまして、年末の最終
報告に向けて、次の点に配慮しつつ、引き続き検討作業を進めていただきたいということでござ
います。
 1つ目は、大学病院本院以外の特定機能病院に対する高診療密度病院群の要件適用について、
まさに分科会長から御紹介があったとおり、医師に対する研修実績の取扱いについて配慮をして
ほしいというのが1点目でございます。
 もう一つは、医師研修の実施要件の設定に伴うほかの制度、特に卒後臨床研修制度への影響に
ついて考慮してほしい。
 3点目としては、高度な医療技術の実施の要件、これは今、外保連を活用させていただいてい
ますが、難易度と協力医師数だけではなく、手術時間、手術の長さも考慮してほしいという3点
の御指摘をいただいております。
 3点目については、目下、我々の方で集計させていただいておりますので、本日は2.に書い
てありますとおり、高診療密度病院群の要件における特定機能病院の取扱いについて御議論をい
ただきたいと思っております。
 2.の(1)でございますが、特定機能病院の要件、医療法に記載のあるものをまとめさせて
いただいております。具体的な条文は、点線囲いの中でございますが、特定機能病院は医療施設、
多機能の体系化の一環として、高度の医療の提供、高度の医療技術の開発及び高度の医療に関す
る研修、こういったことが要件として課されているわけでございます。
 2ページ目、では、特定機能病院における実績要件の取扱いが、今回我々の分科会長に御報告
いただいた4要件とどういう位置関係にあるかというものを、詳しく調べさせていただきました。
後ろの4ページ、5ページ目には、特定機能病院制度の概略を付けさせていただいておりますの
で、御議論の際に御参考としていただければと存じます。
 具体的に2ページに戻りますが、今回、議題として挙げられた医師研修機能について比較をい
たしますと、1つは、我々の原案では届出病床1床当たりの臨床研修医師数で評価しようと。特
定機能病院における取扱いとしては、高度な医療に関する研修という条項がありまして、これに
ついては詳しくは卒後臨床研修を修了した医師に対する一定数以上の研修が義務づけられている
わけでございます。
 実際に、特定機能病院については、年度ごとに実績報告をするということになっておりますの
で、それが○の1つ目でとりまとめさせていただいております。
 さらには、特定機能病院の中には、臨床研修医を全く採用しない施設という施設もございます
ので、このまま高診療密度病院群の要件原案を適用すれば、最初から対象から除外されることに
なってしまうわけであります。
 そして、丸2の方で、その他の3要件について比較をさせていただきまして、一覧表にさせて
いただいておりますが、結論を先に申し上げますと、特定機能病院の承認において、直接な制約
条件、我々の設定した3要件と重複するような概念はなかったということでございます。
 したがいまして、3ページにお進みいただきまして、本日の御検討いただきたい事項としては、
これらの整理を踏まえまして特定機能病院については、医療法上の規定から医師研修の実施につ
いて、もうこれは一定水準を満たしているという判定・取扱いとしてはどうか。それ以外の3要
件については、特定機能病院の承認要件では担保されませんので、ほかの施設と同様の扱いにし
てはどうか。
 まとめますと、四角囲いにあるとおり、基本的には高診療密度病院群、4要件ですが、特定機
能病院にあってはC-2を除く3要件で判定するということでいかがでしょうか。というのが、
本日、御議論いただきたい内容です。
 事務局からは、以上でございます。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 簡単にいいますと、がんセンターと循環器病センターは、初期臨床研修を行っていない特定機
能病院です。ここは、もう特定機能病院という範疇では、特定機能病院に準ずるというか、特定
機能病院そのものですから、そこの研修機能だけは、その後の研修機能を十分補っているので、
特定機能病院に準ずる群に入れる条件として研修要件を外してもいいのではないかという考え方
ですが、これに対して、皆さん御意見がありましたら、お願いいたします。
 これは皆さん納得していただけますね。よろしいですか。

(「はい」と声あり)

○小山分科会長
 特段の御意見はないようですので、これは一応皆さん了解いただいたということで、最後の3
ページ目のところの「但し、特定機能病院にあってはC-2を除く」ということで、その代わり
あとの3条件は当然満たさなければならないことになります。
 どうぞ。

○工藤委員
 1つだけ、私の理解が間違えているのかもしれないのですけれども、いわゆる初期研修の2年
までは、研修指定病院の管理加算が別途設けられているのではないかと思うのですけれども、そ
うであるとすると、いい、悪いは別として二重の評価になってしまうのではないか。評価が2つ
のところで行われることにならないか。
 高度の研修の場合は、むしろ今、2つ挙げられた特定機能病院、ここでは初期研修、臨床研修
をやっていないということで、これが例外的な扱いになっていますけれども、むしろそれが例外
ではなくて、全体的に高度な臨床研修の部分を基準とした方がいいのではないかと思うのですけ
れども、いわゆる臨床研修の管理加算が二重の評価になっているのではないかということですけ
れども、そうではないのですね。私の理解違いですか。

○小山分科会長
 それはないと思いますけれども、お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 臨床研修の診療加算については、機能評価係数Iとして、要は出来高点数をそのままDPCの
報酬体系に移行するという話で整理が既にされております。
 今の議論については、それとは違って、群を分けるときのクライテリアであり、それごとに平
均値を取ろうという話でございますので、概念としては全く別個で二重評価には該当しないと理
解しております。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 ほかによろしいですか。
 それでは、御了解いただいたということで、次に進ませていただきます。
 続きましては「機能評価係数IIの具体的項目について」ということで、本日の一番大きな議
題でありますけれども、まず事務局より御説明をお願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それでは、お手元にD-4を御用意ください。本日、一番メインの議論となるであろう機能評
価係数IIの見直しの内容でございます。
 11月18日、先日の中医協総会では、方針としてこのような見直し方針ではどうかというこ
とを御了解いただいておりますので、その細部、具体的な項目等々について、精査、原案をつく
る必要があるということで、本日、御議論いただきたい内容でございます。
 中医協総会の検討を踏まえまして、(1)でございますが、現行機能評価係数II(6項目)
のうち、本日御議論いただく内容は地域医療指数とデータ提出指数の内容でございます。ほかの
4指数については、前回、前々回等々で御議論していただいておりますので、未整理のものにつ
いては、この2つが残っているということでございます。
 1つは、地域医療指数のポイント制、1ページの下にシェーマがございますが、7ポイント制
をどう見直すかというのが、1つの論点でございます。
 もう一つは、データ提出指数については、概念的なことは御了解いただいていると思いますが、
その内容について精緻化するということでございます。
 (2)診療情報活用の評価については、引き続き検討させていただく。
 最後、医療機関群について3群案の方向で検討を進めてよいということで御了解をいただきま
したので、3つの医療機関群設定の方針を踏まえまして、医療機関群の特性に応じた機能評価係
数IIの評価方法を本日御検討いただきたいという内容になっております。
 では、個々の内容はII以降でございます。まずは、現行の機能評価係数II(6項目)とい
うことで、地域医療指数について、これが一番内容としては大きいのでございますが、御紹介を
させていただきます。
 見直しの概要としては、ポイント制について見直しますというのが1ページ目の下側です。
 2ページ目にお進みいただきまして、前回御議論いただいたときに、少し体系的な整理が必要
ではないかと御指摘をいただいた次第ですので、こちらについて事務局の方で整理をさせていた
だきました。
 真ん中に表がございますが、現行の7ポイント制については、22年改定において都道府県が
地域医療計画などにおいて定める4疾病5事業に基づいて評価をしようというコンセプトであり
ました。
 2ページ目の下から3ページ目の上段にかけて、具体的に医療法の中から医療計画の記載のあ
る部分を抜粋しております。実際に下線が引いてあるところ、漢数字で二と書いてありますが「第
四号及び第五号の事業に係る医療連携体制」と書いてあります。ですので、医療連携体制を1つ
の軸として、漢数字の四が具体的には4疾病、漢数字の五が5事業のことを書いてございますが、
それぞれに対する医療提供体制、要するに施設としてどういう基準を満たしているかということ
と、それ以外に必要な事業ということで、3類型で整理をさせていただいて、4疾病5事業を縦
に取りまして、9×3の表がこのように2ページ目の真ん中にでき上がるわけでございます。
 現行の7項目が、それぞれどこに該当するかというのが、ごらんいただいているとおりでござ
います。
 3ページ目にお進みいただきまして、では、この現状を踏まえまして、本日御議論いただきた
いことを、3ページ目の「C 検討」以降でまとめさせていただいております。
 1つ目の大きな論点としては、評価手法についてでございます。現行は2ページ目の図でごら
んいただく7項目については、1ポイントずつのポイント制となっているわけでございます。
 i)ですが、各評価項目間の重み付けを変えるべきではないかという御指摘をいただいており
ますが、それぞれこういった独立した概念で成立しておりますので、その独立した概念の項目間
で軽重を付けることは困難ではないかと。ですので、各項目の評価は等しい重み付けで評価する
方向で整理してはどうか。
 ii)ですが、評価対象となっている全ての体制や事業が単一の医療機関で全て実現しなけれ
ばならないという性質のものではないということを、前回御指摘いただいていますので、評価に
上限値を設定してはどうか。これは、この後、我々事務局の方で整理し、新規項目の提案もさせ
ていただいていますので、それによって変化し得るものであります。
 iii)ですが、これも御指摘いただいている内容で、各項目について実施の有無だけではな
くて、実績による評価も検討すべきではないかと。ただ、これはすべて7項目というわけではな
くて、項目の性質によってそれを見極めてはどうかというのが、評価手法に係る論点かと存じま
す。
 引き続き「2)評価項目の具体案」でございますが、先に全体像をごらんいただくという意味
で8ページをおめくりいただきまして、格子に緑色の色塗りしてあるものに実績の要素を加味し
てはどうか。赤字で記載しているものについて、追加で導入してはどうかという内容を、これか
ら整理、御提案させていただきたいというものであります。
 では、3ページ目に戻っていただきまして、個々の内容の御説明をさせていただきたく存じま
す。1つは、連携体制の評価ということで、現行、脳卒中とがんの地域連携について2項目設定
されてございます。
 4ページ目、これについては現行、出来高点数体系で設定されている点数の施設基準の取得の
有無で評価をしておりますが、実際の連携状況を反映した、やはり定量的な評価要素を加えては
どうかという内容です。
 見直し案として、例えばこういうのはいかがでしょうかというのを、御用意させていただいて
おります。脳卒中の地域連携であれば、退院患者調査で、医療資源病名が脳卒中に関連する病名
が拾えます。ですので、そういった方の数を分母にいたしまして、実際に連携の点数がございま
すので、これを算定されている患者数を分子に据えまして、そのシェアでどれだけ連携をなさっ
ているかという実績評価をしてはどうかと。がんも同じ発想でございまして、悪性腫瘍にかかる
方の数を分母に置きまして、実際に連携の点数を算定している方の数を分子に置いて、医療機関
ごとの割合で実際に評価指数としてはどうかというのが、連携に係る内容でございます。
 次の点線囲いで「地域がん登録」でございます。地域がん登録についても、現行、1件以上の
登録があれば評価という形になっており、これについては、やはり落差が大きいのではないかと
いう御指摘をいただいている次第です。ですので、こちらも実績を加味した評価に変えてはどう
か。こちらもたたき台の案でございます。医療機関から退院された悪性腫瘍に関する患者が特定
できますので、これを分母に据える。ただ、地域がん登録は都道府県ごとにされていますので、
先ほどのがん地域連携と違い、その点少し加味しておりまして、都道府県ごとの患者数を分母に
据える。分子には、地域がん登録の件数を医療機関に申請していただいていますので、実際に登
録された件数を分子に据える。
 実際、地域がん登録と患者さんの退院にタイムラグが生じますので、この比の値で評価しては
どうかというのが、地域がん登録の実績評価案でございます。
 丸4「救急医療」でございます。現時点では、都道府県ごとに二次輪番もしくは拠点型共同利
用型もしくは救命救急センターであることの評価となっておりますが、同じ病院群輪番制に参加
している病院であっても、その貢献には幅があるのではないかということを御指摘いただいてお
ります。
 ですので、体制の評価は前提でございますが、実績の要素を加味してはどうか。具体的には5
ページ目のイメージでございます。そこにグラフが記載してございますが、体制に参加している
時点で、これは仮に0.1ポイントと置いて、体制評価分と記載してございます。一定の件数か
ら上限値と下限値を設定する必要があろうかと思いますが、これでリニアに救急車でお越しにな
って入院された患者さんの実数に応じて、1ポイントまで実績を伸ばすといった連続的な評価を
検討してはどうかというのが、救急医療の見直しの案でございます。
 5ページ目の中段、残りの災害時における医療、へき地の医療、周産期医療に関する内容でご
ざいますが、主に災害時における見直しをこうしてはどうかという御提案内容になっております。
前回までの分科会で、1つは災害拠点病院の指定を評価してはどうかという御指摘をいただいて
おります。これは、医政局の方の災害医療等の在り方に関する検討会でもいろいろ御議論をいた
だいておりまして、本日、D-4-2の参考資料に災害拠点病院の現行の指定基準を付けており
ますので、後ほど御議論の際に御参考にしていただければと思いますが、これについて評価に取
り入れてはどうかと。
 原案としては、今、DMATの指定というものもありますので、いずれか満たせばよいという
形の評価体系に組み替えてはどうかというのが原案でございます。
 6ページ目、もう一つ災害医療について御指摘をいただいていまして、日本DMAT以外の災
害医療チームについて評価してはどうかという御指摘がございます。いろいろ精査させていただ
いた内容が囲いの中に記載してございますが、これらについては今後の体制整備状況を踏まえな
がら、引き続き検討課題とさせていただいてはどうかと。
 かいつまんで御紹介いたしますと、JMATについては、御検討いただいているさなか東日本
大震災が発生しておりますので、まだ体制の整備が途中段階ということでございます。
 また、日本赤十字社の救護班についても御指摘いただいていたと思いますが、こちらについて、
実際、災害発生時の救助について協力義務が明記されておりますが、それ以外の医療機関も救護
班を組織して、都道府県単位もしくは都道府県医師会単位で運営がなされているなど、さまざま
な実態があると認識しておりますので、こういったとりまとめをさせていただいている次第であ
ります。
 ここまでが既存7項目に関しての見直し御提案となっております。
 引き続き6ページ目の下、iiについて、新規項目、こういったものを入れてはどうかという
御提案でございます。先ほど我々の方で整理させていただいた9×3の格子をごらんいただきま
すと、中にはまだ評価されてない部分がありまして、その中で客観的に評価可能なものを我々の
方で精査させていただいて、リストアップさせていただいております。
 1つは、4疾病における医療提供体制の評価がございませんので、こちらについて評価しては
どうかというのが、6ページ目の○の1つ目でございます。
 1つは、がんに対してがん診療連携拠点病院であること。また、分科会で御指摘いただいてお
りますが、脳卒中について24時間のt-PA体制を取っていることを評価してはどうか。実際
に客観的に評価できるのかという点でございますが、がん診療連携拠点病院については、実際、
健康局の通知に基づいて都道府県に指定していただいています。また、別途都道府県ごとに御指
定いただいている中核的な役割を担う病院がございますので、こちらで評価してはどうか。
 もう一つ、脳卒中については、出来高点数体系で、資料に記載のとおり、超急性期脳卒中加算
というものが施設基準をもって設定されておりますので、この算定の有無で評価をしてはどうか
という案でございます。
 具体的な施設基準については、7ページ目の上の括弧に記載してございます。
 もう一点、御提案内容としては、7ページ目の下でございまして、今回の震災におきまして、
EMISと書いておりますが、広域災害・救急医療情報システム、災害医療に関わる情報の共有
や集約・提供を推進するシステムでございますが、こちらがかなり有効であったという報告書が
とりまとめられている次第でございます。ですので、これについてEMISへの参加の有無、ま
だ全ての医療機関というわけではございませんので、こちらについて評価、1ポイントとしては
どうかというのが御提案内容でございます。
 8ページ目、これまでの内容をサマライズさせていただくと、こちらの一覧表のようになると
いうことでございます。ここまでが、それぞれの地域医療指数の項目を、このように直してはど
うかという御提案内容でございます。
 8ページ目の下側は、もう一個検討課題として残っているデータ提出係数に係る内容でござい
ます。現行の評価体制は、点線囲いの中にあるとおりでございますが、今まで見直しの方向性と
しては、病名のコーティング評価について精緻化を行う。あとはそれ以外のデータについても、
質的評価の拡充を図ってはどうかという見直しの方向性でございました。
 具体的な検討としては、9ページ目でございます。1つは、御指摘いただいていたとおり、部
位不明・詳細不明コードというものを、22年に設定させていただいております。これについて、
通常やむを得ず使用する頻度の高いコードが幾つかあることが指摘されていますので、これにつ
いて所要の見直しを行ってはどうか。この見直しをしますと、部位不明・詳細不明コードの使用
割合というものも変わってまいりますので、この適正な使用割合、水準についても調整が必要で
あると付記させていただいております。
 もう一つは、現行、部位不明・詳細不明コードだけですので、それ以外の様式1に入力してい
ただいている項目、前回の改定後にすべて基本的には入力必須であると御整理をいただいており
ますので、エラーデータ等の実態を目下精査中でございます。こちらを精査した上で、適切なデ
ータ入力の在り方について検討させていただいてはどうかというのが、データ提出係数に係る内
容でございます。
 ここまでが、地域医療指数、データ提出指数のベースとなる内容でございます。ベースとなる
と申しましたのは、9ページ目の下からは、今度は医療機関群ごとに設定してはどうかというこ
とでございますので、今の御議論によって変遷はあり得るのですが、今まで原案として御用意さ
せていただいたものを、さらに修飾する内容になっておりますので、その点、紛らわしくないよ
うに御説明をさせていただきたく存じます。
 9ページ目は、我々が御提案させていただいている医療機関群ごとに、この4指数については
分けてはどうかという御提案内容でございます。
 10ページ目、カバー率指数・複雑性指数・救急医療指数は、既に計算式が設定されておりま
して、それぞれ値が出てくるかと思います。
 イメージとしては、医療機関群ごとに分布が実際異なることが想定されていますので、それぞ
れの分布に従いまして、適切な係数化を行ってはどうか。A群の分布とB群の分布で当然違いま
すので、分布に応じた評価を行ってはどうかという趣旨であります。ですので、具体的な上限値・
下限値は、改定に使用するデータベースが確定した後、設定してはどうかというのが、3つの指
数についての内容でございます。
 もう一つ、本日、見直し後は10項目となる地域医療指数でございますが、これについて医療
機関群ごとに評価体系を分けてはどうかという内容でございます。
 10ページ目の下側は、既に御議論いただきました定量評価について、1点だけフィックスし
ていない部分がございます。具体的には何かと申しますと、所属地域ごとのシェアということで
ございましたが、地域をどう定義するかということが決まっておりませんでしたので、そこの御
議論をいただきたいという趣旨でございます。
 対象とする地域の区割りと書いてございますが、大学病院本院については、広域性を踏まえ、
ここは訂正をさせていただきます。都道府県と書いておりますが、三次医療圏の間違いでござい
ます。趣旨としては三次医療圏単位で評価をしてはどうか。
 残りの2群、高診療密度群とその他急性期病院群については、地域を二次医療圏として評価し
てはどうかという御提案内容でございます。
 11ページ目、群ごとに分けた際に、先ほど我々が御提案させていただいた内容を、一部の群
で重複してはどうか。具体的には、大学病院本院群と高診療密度病院群については、さらに求め
られるべき基準があるのではないかということでございます。
 議論の土台として、実際のポイント数を記載してございますが、これについては御議論によっ
て変わり得るという前提でお聞きいただければと存じます。
 この表の中で、○と書いてあるものについては、先ほど我々の方から提案させていただいた原
案どおりを適用するという趣旨であります。
 順に御紹介させていただきますと、脳卒中の地域連携については、資料の3ページ目と見比べ
ていただきたいのですが、現行では3つの点数、地域連携計画管理料、要は計画をそもそもつく
る病院と、退院時指導料(I)、退院時指導料(II)と書いてございますが、これを受ける病
院、3種類の点数のいずれかで評価がなされているわけでございます。ただ、大学病院本院群と
高診療密度病院群については、計画を策定する側の病院であるべきではないかという趣旨に沿い
まして、こちらについては管理料を算定している病院に限って評価と書かせていただいたのは、
そういうことでございます。
 がんの治療連携についても同様でございまして、こちらも計画を策定する病院についてのみ評
価をしてはどうかという案にさせていただいてございます。
 11ページ目にお戻りいただきまして、そうしますと丸1丸2のような記載をさせていただい
た次第です。もう一点補足をさせていただくと、ここはスペースの都合で大学病院本院と高診療
密度群の表をつなげておりますが、実際にはそれぞれの群ごとに評価をさせていただきたいとい
う趣旨でありますので、補足をさせていただきます。
 残りを御紹介させていただきますと、救急医療については、大学病院本院や高診療密度群で救
命救急センターとして頑張られている病院については、さらに重点的に評価をしてはどうかとい
うのが、この内容です。先ほどは0.1ポイントで輪番制等々の評価をさせていただいています
が、救命救急センターであれば0.5ポイント、要は重点的に評価をしてはどうか。
 災害時における医療で、先ほどは災害拠点病院とDMATをorで結んではどうかと申し上げ
ましたが、大学病院と高診療については0.5ずつに、要は両方満たす方が望ましいという要件
に変えてはどうかという提案をさせていただいています。
 へき地については、区別しない案としております。
 周産期については、制度上で実際に階層がございます。総合周産期か地域周産期母子医療セン
ターといった階層がございますので、大学本院と高診療密度については、総合周産期を重点的に
評価してはどうか。
 同じくがん診療連携拠点病院にも階層がございますので、都道府県のがん診療連携拠点病院で
あることを重点的に評価してはどうか。
 最後、24時間のt-PA体制については、もう一つ出来高点数体系で点数が設定してござい
ます。脳卒中のケアユニット入院医療管理料というものがございますが、いわゆるSCUという
ものでございます。こちらの施設基準を取っていれば、さらに高く評価してはどうか、こういっ
た医療機関群ごとに分けた評価体系にさらにしてはどうかという提案内容でございます。
 事務局からの御説明としては、以上でございます。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 恐らく頭の中にクエスチョンマークがいっぱい付いているのではないかと思います。余り混乱
したくないので、少しずつ区切って議論をしていただきたいと思います。
 まず、Iの中医協総会でのことはよろしいと思いますけれども、こういうことでしたという報
告であります。
 2番目の具体的な項目の検討の1の「現行機能評価係数II(6項目)について」ということ
で、(1)は地域医療指数の体制評価項目ということで、その見直しの概要がありまして、次の
ページにいきまして、Bの現行評価項目の具体的な整理がありまして、Cとして検討、評価方法
で、評価方法は現行のポイントを使うのだけれども、iは、とりあえずは各項目の評価は等しい
重み付けで評価する方向で整理してはどうか。iiは、評価に上限値を設定して目指すところを
こういうふうにしようということ。iiiが、その実績による評価も検討の中に入れていくこと
にしてはどうかということであります。
 ここまでのところで、何かわからないところ、あるいは御意見、御質問がありましたら、どう
ぞお願いいたします。
 どうぞ。

○瀬戸委員
 基本的な質問ですけれども、これは大学本院とそれ以外と高診療密度病院を設定すると。この
群は、その病院が手挙げするのですか。厚生労働省側で指定するということでよろしいですね。

○小山分科会長
 ですので、今の先生の御質問に関しましては、ずっと議論しておりましたけれども、手挙げで
はなくて要件が4つありましたね、その要件を満たしていなければなれないということです。

○瀬戸委員
 要するに聞きたい趣旨は、いろいろな要件が出てきたときがあるじゃないですか。それをすべ
て厚生労働省側がしっかり把握できる数字であるという前提の下に議論されているということで
よろしいですね。

○丸山入院医療包括評価指導官
 そのとおりです。

○小山分科会長
 ここまでよろしいでしょうか。検討概要、こういうことを検討していくということを、ここは
まず第1段階の起承転結の起、起こったところですけれども、検討概要としては、こういう方向
性で検討をしていきたいというところまでですけれども、ここでの質問、あるいは御意見があり
ましたら、どうぞ。
 では、大体皆さん御理解していただいたということで、よろしいですか。
 ということであれば、その次の3ページ目の「2)評価項目の具体案」ということで、これは
点線囲いのところを1つずつやっていきたいと思いますので、それぞれ御意見をいただきたいと
思います。
 まず1つ目、脳卒中地域連携とがん地域連携というところの考え方、これは次の4ページ目の
上に書いてありますけれども、1つ目の○のところに実際連携状況を反映した定量的な評価要素
を加えたいということであります。評価方法の見直し案としては、脳卒中地域連携については患
者のシェアで評価し、がん地域連携についても患者のシェアで評価するという方向でいきたいと
いう案でございます。
 これについて、御意見あるいは御質問がありましたら、どうぞ。

○美原委員 
 これは非常に問題だろうと思っております。というのは、まず脳卒中地域連携の地域連携の計
画管理料というのは、いわゆる急性期病院に付くものであります。そうすると、いわゆるケアミ
ックスの病院、急性期と回復期を持っている病院は、急性期から慢性期に送るときがないので、
計画管理料は取らないで指導料になってきます。そうすると、ある意味ではケアミックスの方が
効率的な医療を提供しているということは、いろいろなデータで出ていると思うのですが、ここ
のところで計画管理料だけでいってしまうと、いわゆるケアミックスの脳卒中の専門病院は全部
ここから外れてしまうことになると思いますが、いかがでしょうか。

○小山分科会長
 これは「または」になっているのですが、その下もだめですか。B005-3とB005-3
-2両方とも取れませんか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 失礼させていただいてよろしいでしょうか。整理をさせていただきますと、3ページ目から8
ページ目の上段までに記載をしているのは、ベースとなる案でございまして、これはその他急性
期病院群に適用される要件でございまして、今、御指摘いただいた3ページ目の下については、
計画管理料、指導料(I)、指導料(II)のいずれかでよいという案でございます。
 さらに、紛らわしい話で大変恐縮ですが、医療機関群ごとに評価をしようという話が別途ござ
いましたので、大学本院であれば計画管理料だけが望ましいのではないかという趣旨であります。

○美原委員
 それからもう一つ、大学病院のことでよろしいでしょうか。9番の話も一緒にしてよろしいで
しょうか。それは後の方がいいですか。

○小山分科会長
 どうしましょうか。1つずつやっていきましょう。

○美原委員
 それでは、後で。

○小山分科会長
 11ページ目に書いてあるとおり、その他の急性期病院群は、そのものの評価ですので、中の
要件定義がないということで、大学病院本院群と高診療密度群はB005-2のことが引っかか
ってくるということですね。

○美原委員
 それでは、○というのは厳しくないということでしょうか。

○小山分科会長
 厳しくないというか、妥当な評価という意味です。よろしいでしょうか。

○美原委員
 はい。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 今のところの、脳卒中地域連携とがん地域連携について、何か御意見ございますでしょうか。
 どうぞ。

○井原委員
 大変細かいことで恐縮なのですが、レセプトの医療資源病名で脳卒中とかがん、悪性腫瘍に関
連すると書いてあるのでいいのですけれども、事務局としてはここ、レセプトでは疑い病名とい
うのが相当あるのです。例えば肺などは、生検のために入ってきて、病理の結果は出ていません
から、当然DPCの病名は肺がんの疑い。それから、大腸ポリープなどでも、手術して取ったの
ですけれども、肉眼的な所見ではあくまでもわからないと疑い。疑い病名というのは決して悪い
ことだと思わないのですが、この場合それもカウントしてあげるという前提でお考えかどうか、
ちょっと聞きたかったのですけれども。

○小山分科会長
 事務局、お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 事務局の方で様式1を提出していただいている段階では、疑い病名かどうかは区別ができませ
んので、それについては込み込みということでございます。

○井原委員
 結構です。了解しました。

○小山分科会長
 ほか、いかがでしょうか。では、この脳卒中地域連携とがん地域連携に関しては、よろしいで
すか。もし漏れがあったらひっくり返しても構いませんので。
 では、4ページ目の真ん中辺「地域がん登録への参画の有無の評価」ということですけれども、
これについては先ほどお話がありましたとおり、1つでもいいという話になってしまうので、そ
れは不合理だということで、悪性腫瘍に関する病名である患者の数と地域がん登録件数の比で評
価を行う。この点については、いかがでしょうか。
 どうですか、がん登録に関して、こういう形を使いたいということですけれども、がんの専門
家の先生、お願いします。

○瀬戸委員
 これは、比がそのままポイントに相関していくということですか。そういうことではないので
すね。

○丸山入院医療包括評価指導官
 厳密なイメージではないのですが、5ページ目のように、これは救急のイメージなので、体制
評価群を抜いて見ていただきたいのですけれども、こういった形でゼロから1ポイント、横軸が
比であって、縦軸がポイントのようなイメージを持っていただければと思います。それで、1ポ
イントまでの値に変換する。

○瀬戸委員
 要するに、簡単にいうと順位づけということですね。

○小山分科会長
 あるところでプラトーになる。

○瀬戸委員
 比によって高ければいいポイントになるということですね。だから、基本的に順位づけになっ
てしまうと思います。

○小山分科会長
 後で事務局に追加してほしいんですけれども、基本的にはこの図のイメージがありますね。あ
るところからプラトーになる。

○瀬戸委員
 例えば比として0.5を超えたものはプラトーになるという解釈でいいんですね。

○丸山入院医療包括評価指導官
 上限設定次第によって全然変わると思うのですけれども、例えば地域がん登録、この比が0.
5以上は全部1ポイントとして扱おうと今、分科会長がおっしゃったようなことを設定するので
あれば、そうなるということであります。

○瀬戸委員
 聞こうと思っていたのは、要するにそのポイントというのは、上限はあるわけですね。各項目
に上限があって、どんどん加算されていくわけではないわけですね。

○小山分科会長
 どうぞ、お願いします。

○工藤委員
 これは以前から議論されている地域の医療に対して、どのぐらい貢献しているかというところ
で、分母を何にし、分子を何にするかということと、極めて類似していると思うのですが、分母
に関しては、郊外の施設が属する都道府県ということで、それはそれでよろしいかと思いますけ
れども、分子に関しては、当該都道府県というふうに限ってしまうと、やはり施設の存在してい
るロケーションが県境にあったり、そういったような問題がやはり大きく影響してくるのではな
いかと思います。
 だから、これは扱っている全がん患者数でやらないと、非常に大きなバイアスがかかってしま
うのではないかと思うのですけれども、これはもう前回来の議論と結局同じことですけれどもね。

○小山分科会長
 二次医療圏の意見ですね。その辺は、松田先生、どうですか。県境というか境界にある病院で
すね。そういうところの影響が、かなり大きくなってしまうのではないかという先生の御意見で
すけれども。

○松田分科会長代理
 地域がん登録であれば、先生のところの清瀬にある埼玉と東京の両方あり得るということで、
両方にがん登録をしているということであれば、多分両方に貢献しているということなので、今、
先生御提案のとおり、全患者に対して登録件数でも地域がん登録の場合は、余り問題ないかなと
思います。分子がはっきりしているので。

○小山分科会長
 御意見、いかがですか。

○工藤委員
 分母は、それぞれの都道府県ということになりますか。例えば3つの県から来たような場合、
それぞれに対してやられているものを、それぞれ合計して行うという考え方ですか。

○小山分科会長
 事務局からお願いします。

○迫井企画官
 医療課企画官でございます。確かに大都市圏で県境のボーダーにある場合に、地域がん登録は
原則都道府県が実施主体ですので、恐らく医療機関の所在地の都道府県が基本的に第1のカウン
ターパートになるだろうと思います。
 御指摘のような、例えば東京近郊にある施設で、例えば埼玉県と東京都と神奈川県に、それぞ
れがん登録としてデータを提出しているケースがもしあるのであれば、確かにそれは考慮の余地
はあるかなと思います。そこはもう少し詳細を調べさせていただきますが、基本的には都道府県
単位の実施事業で、居住者に対するがん治療の評価ですから、基本は松田先生のおっしゃったよ
うなことだろうと思います。もうちょっと精査はしますけれども、複数の都道府県にまたがって、
そういった事業参加をされている施設があるのであれば、それは配慮の余地ありということだと
思います。

○工藤委員
 私が心配しているのは、そういう施設が県外の患者さんに対して、余りメリットがないよとい
うような差別があるとは思いませんけれども、しかし、何となくそういったようなことが評価さ
れないということになってくると、これは本来の地域医療の考え方からすると、医療圏そのもの
は行政的に引いた境界にすぎないわけですから、やはりその辺のところは、本来の地域医療の考
え方から少しかけ離れていく可能性があるので、やはりそこは避けなければならないだろうと思
っているわけです。

○小山分科会長
 事務局、お願いします。

○迫井企画官
 医療課企画官です。これを御提案させていただいた趣旨は、先ほど事務局から説明をさせてい
ただきましたが、がん登録の参加の状況には、かなり温度差といいますか程度の差があるではな
いかという御指摘があります。すなわち、現に過去この分科会でもそういう御指摘がありました
が、1件でも登録すれば1ポイント取れるというのはおかしいではないかという御指摘は、まさ
にそのとおりでございますので、やはり、がん医療あるいはがんの登録に、どの程度量的に貢献
されているのか評価すべきだねという話です。もちろん、今のような評価には一定の限界があり
ますが、逆にいいますとこの地域医療指数のがん登録指数を高めたいがために、患者さんの受療
行動や診療行動を操作されれば、もちろんそういった弊害は生じます。しかし、私どものもとも
との趣旨は、がん登録への参画をより適正に評価したいという趣旨ですので、ここは御判断だろ
うと思いますが、この設定をしたがために、現場のがん医療が大きく変わるということであれば、
確かにこういう指数の導入は見合わせた方がいいのかなと考えております。

○小山分科会長
 ありがとうございます。実際に具体的な数字はあれですけれども、評価に影響してくるのは、
0.0001ぐらいのところなので、そこまで患者を集めるだけのあれはないと考えます。
 お願いします。

○松田分科会長代理
 あと基本的にはシェアですので、そのシェアが変わらなければ、分母・分子が同じ都道府県で
あれば、もしほかの県のものが除外されたとしても、例えば東京であれば東京都のシェアで見ま
すので、余り大きな問題はないだろうと思います。絶対数で見るわけではなくて、シェアで見る
という考え方ですので。

○小山分科会長
 お願いします。

○池田委員
 ちょっと確認をさせていただきたいのですが、先ほどの地域連携のところですと、その脳卒中
の患者さんについてこれが算定されているか、同じ患者さんについて、されている、されていな
いを見ておりますが、今回の地域がん登録の場合には、必ずしも同じ患者ではなくて、何人の患
者さんが例えば東京都から入院してきた。同一時期あるいはその前の時期なのかわかりませんが、
地域がん登録の案件であったということを、例えば同一患者について見るのではなくて、少しタ
イムラグがあったり、別のところから情報収集しているという理解でよろしいでしょうか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 そのとおりでございます。

○小山分科会長
 よろしいでしょうか。
 お願いします。

○迫井企画官
 今の点について少し補足させていただきますと、この考え方はすべての御議論に共通なのです
が、大きな考え方をここである程度固めさせていただきたいという趣旨です。
 例えばがん登録のデータの取り方については、まず第1の問題は、今おっしゃったようにタイ
ムラグがあるということと、それから、もう一度がん登録を実際に所管している健康局ともよく
相談させていただきたいと思っているのですが、例えばカウントの仕方にもいろいろテクニカル
な制限といいますか考え方がありますので、その辺りはしっかり技術的に整理をさせていただき
たいと思っております。
 ですから、今日はあくまで考え方を整理させていただきたいという趣旨で、ディテールはもう
一度整理をして御確認いただくつもりでおります。

○小山分科会長
 ありがとうございます。具体的な数値については、この次で、基本的な考え方を御確認いただ
きたいという話であります。
 それでは、地域がん登録はよろしいでしょうか。
 では、その次に4ページの一番下、丸4救急医療に対しては、体制の評価を前提として実績の
要素を加味して評価してはどうか。次のページの上に書いてあるとおりであります。体制評価を
一応0.1ポイント、あとは数に応じて上がっていく。ある一定を超えたらば、そこからはプラ
トーになってしまうというような概念でありますけれども、これについて御意見あるいは御質問
がありましたら、どうぞ。

○金田委員 
 入院となった患者数ということは、自分の病院に入院になった場合、あるいは我々病院からさ
らに重症で救命救急センター等に転院搬送していって、そこで入院となったものも含まれるので
しょうか。

○小山分科会長
 事務局、どうぞ。

○丸山入院医療包括評価指導官
 少なくともDPCデータでは、病院同士の連携は認定できませんので、あくまで自院で完結し
ようと理解しております。

○金田委員
 ということになれば、医療圏の中にDPC対象の中小病院が1つしかなくて、例えば救急搬送
のうち重症以上が33%来ているような病院であれば、そういう方のうち結構な割合が大病院に
送っていく。例えば往復3時間かけて、シートベルトもできない状況で、救命救急処置を行いな
がら高度救命救急センターにさらに搬送していくようなことが評価しにくいということになりま
すけれども、その辺はいかがでしょうか。

○小山分科会長
 どうぞ。

○迫井企画官
 この指標の取り方は、確かにそれぞれ一長一短あり得ると考えております。我々が実際に入手
可能なデータという範疇で、1つの御提案としては、あくまで自院の入院の患者さんということ
です。
 御指摘のような中山間地域で、極めて医療資源が乏しい施設について、このような課題を御指
摘いただいておりますが、これは逆にいいますとどこの地域でも、どの施設でも同じようなある
種の限界があるということですので、その前提で、今回はこの指標で評価をさせていただいたら
どうかという考え方でございます。

○小山分科会長
 どうぞ。

○美原委員
 質問ですが、先ほど11ページの救急救命センターの指定で0.5ポイント、実績に応じたの
が0.5ポイントというのは、今の議論は大学病院本院群及び高診療密度病院群に限ったことで
はないのですか。○というのは、救急医療をやっているという。先ほどの議論との兼ね合いです
けれども。

○迫井企画官
 私どもの資料のつくり方がわかりにくかったので、お詫びを申し上げなければいけないのです
が、まず今、後ろの方の群ごとの設定というのは、次の段階の議論ですので、まず整理をしたい
のは、基本的な群によらず、この機能評価係数IIの評価の考え方として、こういう整理をさせ
ていただきたいという議論を先行してお願いしたいと思っております。
 つまり、大学病院本院とか群ということではなくて、1,400幾つある病院すべてについて、
基本的にはこういう考え方でやらせていただけないかと。この後、群を設定する関係で、幾つか
の指標についてはもう少しモディファイしたらどうかという話であって、ここでは大学病院本院
とか、その他の急性期病院とか、そういう区別をとりあえず取り払ってということでございます。

○美原委員
 そうすると、先ほどの診療計画管理料も云々というのは、大学病院というかIとIIだけの話
ではなくて、その他の病院にも入ってくるわけですか。
 さっきそれは違うんだという話になったから黙ってしまったのですけれども。

○迫井企画官
 議論の進め方としては、そのようにお願いしたいのですが、確かに11ページの表をもうごら
んになった上での話ですので、わかりやすく申し上げますと、この指標についていいますと、今、
御議論いただいているのは、その他急性期病院群の評価として、5ページのような考え方でどう
かということです。
 それとは別に、この後議論していただこうと思っておりましたけれども、もう表で出ています
ので、大学病院本院群と高診療密度病院群につきましては、それとは別にというか、さらにそれ
をもう少し重点的に評価したらどうかという趣旨でございます。

○美原委員
 わかりました。

○小山分科会長
 金田委員も、よろしいですか。

○金田委員
 はい。

○小山分科会長
 どうぞ。

○瀬戸委員
 それでは、救急車の受け入れ台数というのは、1つの有力な指標になると思うのですけれども、
これはだめなのですか。

○小山分科会長
 事務局、お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 今回御提案している内容は、すべてDPCのデータで認定することを想定しておりますので、
そうすると必ず入院している患者が前提になります。その上で救急車で来られたかどうかといっ
たことは区別が可能であるということであります。

○美原委員
 この議論、救急車来院後の入院患者数ということですけれども、これは絶対数なのですか、そ
れともパーセンテージなのでしょうか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 御議論はしていただきたいという前提で、原案としては実数でございます。

○小山分科会長
 では実数で、このプラトーに持ってくるのをどのぐらいにするのかというのは、これからデー
タを見てみて実数を決めていこうというようなお話だと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。

○金田委員
 今、台数のお話がありましたけれども、大病院がない地域で一番表現したいのは、やはりシェ
アです。例えば大病院がない地域で、中小病院の重傷者も含めて、地域の40数パーセントの救
急車を受け入れる困難性を評価してほしいという思いがあるのですけれども、その辺はいかがで
しょうか。

○小山分科会長
 これは後で事務局に追加していただきたいのですが、基本的にこれは群を分けるだけの話で、
やったことを評価するということではないですので、それはまた別のジャンルといいますか、先
ほどの救急搬送の件数よりは、搬送に対して評価してほしいとか、いろいろ出ていますね。それ
はまた違うので、あくまでもこれは機能評価係数IIの考え方を、今ここで論じているので、そ
れはまたちょっと違うチャンネルの中ので御議論になりますので、よろしくお願いします。

○金田委員
 ありがとうございます。

○小山分科会長
 事務局、それでよろしいですか。

○迫井企画官
 医療課企画官でございますが、ここのインジケータをどう取るかというのは、確かに幾つかチ
ョイスがあります。我々としては、現地の施設にまた改めて問い合わせをしたり、消防庁を含め
て、行政当局に問い合わせや、確認を要するものではなくて、なるべくデータで処理できるもの
にさせていただきたいという趣旨が、一番大きな要因です。
 その上で、シェアも当然あり得ますけれども、絶対数ということに1つ目安を置いた理由は、
おおよそ救急のネットワークに参加されているのであれば、例えば少なくとも1日1台とか2台
とか、それぐらいは取られますねといった、ある種の相場感といいますか、基準感覚があると思
いますので、そこで線を引くということでどうかと。これは、先程瀬戸委員もおっしゃいました
がランキングを付けたり、量的にリニアに評価するという趣旨ではなくて、もともとはあくまで
ポイント制がベースにあって、だけれども全く量的に評価しないのはどうなのだという話があり
ましたので、一定値以上のかなりの部分はプラトーでつぶれることが前提になっているというこ
とでございます。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ほかに、いかがでしょうか。
 では、救急体制については、このような評価ということで、よろしくお願いいたします。
 次に5ページ目の真ん中、丸5丸6丸7と3つあります。災害時における医療、へき地の医療、
周産期医療、これは災害拠点病院の有無もそのような評価をしてはどうかということが、この論
点であります。DMAT以外の救助チーム、JMATについては引き続きこれから議論をしてい
きたいという考えですけれども、これに対する御質問、御意見がありましたら、お願いいたしま
す。
 今日は医師会の三上先生がいらっしゃらないので、JMATについてのかみ付きがないので、
ちょっとさみしいですが、これは今やっている最中ということで、JMATの方もいろいろ見直
しをしているようですので、一応引き続き検討していくという形でもって話を進めさせていただ
きたいと思いますが、これはよろしいですね。

(「はい」と声あり)

○小山分科会長
 それでは、6ページ目の「ii)新規項目」についてであります。新規項目では、がん診療連
携拠点病院・24時間t-PA体制を新規のところにしたらどうかということでありますけれど
も、まずこの点についての御意見をお願いいたします。
 お願いします。

○美原委員
 超急性期の脳卒中加算に関する施設基準はいいのですが、先ほどの話と同じなのですが、ここ
でSCUの話が出ていると思います。SCUというのは、脳卒中医療に関してそれに入院すると、
アウトカムがいいということがデータになっているのですが、今、我が国のSCUの基準は極め
て厳しくて、実際に取っているところはすごく少ないわけです。
 この間ちょっと調べたのですが、日本で半分ぐらいの都道府県の中で、大体80病院ぐらいし
か持ってないわけです。ですから、SCUはすごくいいといっていて、実際にSCUとして機能
していても、施設基準が厳しい余りにそれを取れていない現象があると思うのです。
 ですから、実際、今のSCU基準というのは、絵に描いた餅のようなもので、実際にはSCU
と同じようなアウトカムを持ちながら、SCU基準を持っていなくても同じようにやっている病
院はたくさんあるわけで、それは大学病院も含めて同じだろうと思います。
 先ほどの話になるのですが、大学病院も一般の病院も一緒にするのか、しないのか、いろいろ
議論はありますが、大学病院ですらSCUを取れない病院はたくさんあるので、ここのところで
それを入れると、ますます絵に描いた餅がまた絵に描いた餅になってしまうと思うので、ちょっ
と御検討いただきたいと思います。
 今、このSCUの基準の見直しに関しては、脳卒中学会と脳神経外科学会と神経学会からも、
今回の診療報酬改定に関して意見が出ているところだと思いますので、御検討いただければと思
います。

○小山分科会長
 その要件定義については、そちらの方で議論していただいて、ただ、今のところ要件定義の中
に入れるとすると、これを取っていることを条件とせざるを得ないと思うのですけれども、それ
とも何か違う要件定義が必要ですか。

○美原委員
 今の超急性期の脳卒中加算、t-PAの加算でいいのではないかと思っています。

○小山分科会長
 済みません。今のちょっと見えないので、超急性期脳卒中加算に関する施設基準を取っている
ということを要件に入れてもいいということですか。

○美原委員
 それは十分に意味があると思っています。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 企画官、どうぞ。

○迫井企画官
 医療課企画官でございます。先ほどの蒸し返しになってしまうかもしれませんが、今、確認を
していただいているのが、6ページの記載ぶりだろうと思うのですけれども、これは、SCUの
記載はないわけですので、これは美原委員のお考えに大体沿っているという理解でよろしいです
ね。

○美原委員
 結構です。

○迫井企画官
 そうすると、御指摘は恐らく11ページの図の中に書いてある、24時間t-PA体制を脳卒
中の医療体制の評価とすること自体はいいと。ただ、お聞きしたいのは、その場合に、特に大学
病院本院とか、それに準ずるような高診療密度の2つのカテゴリーについては、やはり同じ条件
でいいのかどうかということで、もう少し重点的な施設の役割とか、診療密度が高いのだから、
もっと強いといいますか、さらにプラスαの役割を期待していいのではないか。それを評価指標
に入れたらどうかと。
 それで御指摘のとおり、我々も事務局の中で、SCUはそれほど普及が進んでいないと、要件
が厳し過ぎるとか、さまざまな課題があるというのはある程度わかってはいたのですが、一定の
目標といいますか、評価軸として取り入れたらどうかという趣旨なのですけれども、この点、せ
っかく議論が及んだので、ここは2つの群についていいますと,やはり区別をする必要はないと
いうお考えでしょうか。

○美原委員
 はい。

○迫井企画官
 わかりました。ありがとうございました。

○小山分科会長
 大変貴重な御意見、ありがとうございました。それはまたここで検討するということでよろし
いでしょうね。
 ほかにいかがでしょうか。
 ほかになければ、7ページ目の下のEMISへの参加について、これは災害医療における医療
に対する対策事業の1つとして、災害医療に関わる情報の共有や集約、提供を推進する広域災害・
救急医療情報システムへの参加を評価してはどうかということですけれども、これについて御意
見あるいは御質問がありましたら、お願いいたします。
 ではこれは入れるということでよろしいですね。

(「はい」と声あり)

○小山分科会長
 では8ページ目、今お話をいただきまして、見直し後の項目のイメージ図がここに出ておりま
す。緑のところは今の規制ですけれども、赤で追加したところが今回付け加わって、トータル1
0ポイントという形になるのではないかと思います。
 では「(2)データ提出係数」について御議論をお願いいたします。1つは、見直しの基本的
考え方として、質の評価をしてはどうか。Bは現行の評価が書いてありますけれども、9ページ
のCに検討事項といたしまして、部位不明・詳細不明コードの見直し、この場合に適正な割合を
考える。様式1についても、エラーデータの実績を精査して、正確なデータ入力の在り方につい
て検討してはどうかということですけれども、これに対する御意見あるいは御質問がありました
ら、お願いいたします。
 お願いします。

○樫村委員
 確認なのですけれども、この評価項目については、特に問題なく、これでよろしいかと思うの
ですが、基本的にこれは以前と同じようにマイナス算定と考えてよろしいでしょうか。

○小山分科会長
 事務局、お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それも含めて御議論いただければと思いますが、基本的に前回改定の議論では、正確なデータ
を出していただくことが前提であるので、それが満たされない場合は減算というお話だったと理
解しております。

○小山分科会長
 よろしいですか。ここのところだけマイナスというのはね。

○樫村委員
 ちょっと確認をさせていただきました。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 これは、2つ目の○の適正な使用割合の調整というのは、具体的にはデータが出てから出すの
ですか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 それは必要な作業を並行して進めさせていただきたいと思います。

○小山分科会長
 わかりました。ありがとうございます。
 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、9ページ目の下「2.医療機関群設定との関係について」、ここにポンチ絵が出て
いるのですけれども、イメージ的にはこういうことなのですけれども、10ページの「(1)カ
バー率指数・複雑性指数・救急医療指数」についてですけれども、これは医療機関ごとの分布に
従い、それに適切な評価を行う。具体的な上限値・下限値の設定については、実際に改定で使用
するデータベースの分布状況に基づき設定したいということですけれども、この考え方について
御意見あるいは御質問をどうぞ。
 よろしいですね。これは群ごとに、このような設定をしていくということだと思います。
 特になければ、その次の「(2)地域医療指数」、基本的考え方は、医療機関群ごとに求めら
れる役割・機能を踏まえながら、評価項目ごとに対応する。
 具体的な対応として、定量評価として、点線に書いてありますけれども、指標の定義としては、
当該医療機関の所属地域における担当患者数を、当該医療機関の所属地域における発生患者数で
割るということで、それを定量して15歳未満と15歳以上に分けて、それぞれ評価する。
 ここはちょっと問題になってくるところですけれども、その区割りをどうするかということで
すけれども、大学病院本院に関しては三次医療圏、高診療密度病院群とその他急性期病院群は二
次医療圏でという考え方ですけれども、これについて、御意見、御質問をいただきたいと思いま
すが、いかがでしょうか。
 どうぞ。

○河野委員
 1つ教えていただきたいのですが、指標を見るところの当該医療機関の所属地域における発生
患者数というのは、DPC病院の患者数なのか、本当の患者数というのはつかめないと思うので
すけれども、DPC病院は統計で出していますけれども、あるいは推定患者数なのか、どちらな
のでしょうか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 DPCの病院のみで認定をさせていただきたいと思っております。

○河野委員
 そうすると、DPC病院はその地域の中での数の影響というのは、たくさんある地域と、非常
に少ないところでは、比においても差がすごく出てしまうし、都会などだと少し不利になるので
はないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 ここについては、基本的にDPCデータで認定できることということと、あとはほぼ急性期の
病院がDPCに参加されている実態を踏まえると、それなりに妥当ではないかという話であった
と理解しております。

○河野委員
 それは地域で、今、申し上げたような差は余りないのですか。DPC病院が、極端にいった場
合ですけれども、すごく多いところでは分母が非常に大きくなりますから、非常に少なければ把
握が一部の患者さんになりますので、大分違いが出るかなと、それなら推定患者数というのは人
口構成から考えれば、疾病構造から考えれば推定患者数は出せなくはないと思うのですが、どう
なのでしょうか。

○迫井企画官
 医療課企画官でございますが、ここの考え方は大きく2通りありまして、事務局で整理したと
きの理解は、これは要は分母を地域の人口と割り切って設定をするのか、それとも分母をDPC
データに限ってやるのか。単純に人口でやることの意味は、恐らく相対関係、地域のばらつきが
ある程度吸収できるというメリットはありますが、急性期医療とか、年齢構成とか、そういった
疾病の要素が全く除外されますので、そのプロットを考えますと、ある程度DPCの施設がこれ
だけ広がっておりますので、まして急性期の施設はかなりの数が参加しておりますから、一定の
ばらつきはあるにせよ、そこはやはり医療機関のデータを分母に取った方が、評価としての精度
はより高いのではないかというのが、私どもの判断でございました。
 したがいまして、全くのばらつきがないというつもりもございませんし、一定程度それはあり
得るのかなと思いますが、これだけ施設が増えているという現状からしますと、許容可能なばら
つきではなかろうかというのが我々の御提案でございます。

○河野委員
 そのばらつきが実際にわからないまま議論してもしようがないのですけれども、余りなければ
いいのですが、ただ、今おっしゃられたように、確かに人口でやってしまうと疾病構造とか年齢
構造が違うので、先ほどちょっと申し上げたのはそういうことから含めて疾病率等々で計算すれ
ば、推定患者数というのは地域ごとで出せるのではないかと思ったものですから、その方のばら
つきが少ないかなと思ったのですが。

○小山分科会長
 どうぞ。

○瀬戸委員
 当該医療機関の担当患者数ということになると、実数だと病院、病院でベッドの規模が違うの
で、例えば500床の病院はどんなに頑張っても500床ですね。だけれども、1,200床と
か1,000床の病院になると、はっきりいえば稼働率が90%でも900とかを受け入れるこ
とになるので、実数だと小さい病院が不利になってしまう。

○小山分科会長
 実数、これは比ですね。

○瀬戸委員
 ただ、担当患者数ですね。それで、分母に来るのがその地域全体になるわけだから、そうする
と分母に来るのが地域全体の患者数で、分子が当該機関の病院の患者数ということになると、お
のずと病院の規模に影響されてしまう。

○小山分科会長
 それはそうですね。

○瀬戸委員
 そうすると、どんなに頑張っても500人以上受け入れられない病院と、1,000床あるの
だけれども800人しか受け入れてない病院では、800人受け入れた方が有利ですね。

○小山分科会長
 どうなのかな。
 どうぞ。

○丸山入院医療包括評価指導官
 お手元のバインダーの10月14日のD-1、以前の分科会での御議論をもう一度御紹介させ
ていただいた上で御議論いただきたいと思うのですが、D-1の1.現行の6項目について、(1)
地域医療指数と書いてありまして、これは前回地域医療指数の定量指数について御議論いただい
たときの内容でございます。今、御議論いただいている内容は、まさに丸2と内容が関連するの
ではないかと思い御紹介させていただきますと、地域、患者のシェアの導入については、前回、
地域の人口規模や医療機関数、まさにそういったものに影響を受けてしまいまして、大都市圏に
不利ではないかという御指摘はいただいている次第であります。
 ただ、もともと地域医療施設が中山間地域やへき地など、そういった医療資源が乏しいところ
を頑張って評価しようというコンセプトでありましたし、実際、研究班の方からデータを提出し
ていただいて、地域の少数の医療機関しかないところは、地域の患者を全部受け入れている傾向
が強い、そういった傾向もお示しいただいたので、この定量指数については妥当ではないかと御
評価いただいていたのではないかと思う次第であります。
 これを踏まえまして、いかがでしょうか。

○瀬戸委員
 決まっているものであれば別に、新参者ですから。

○小山分科会長
 そんな、新参者なんていわないでください。
 それは別にして、大変貴重な御意見だと思います。それは大きい方が有利だという話になって
しまいますけれども、どちらかというと少ないところの評価をちゃんとしてあげないと、先ほど
金田先生おっしゃっていただいたのは、地域の小さいところだけれども、そこで全部頑張って診
ているというのは評価しなければならないという考え方で導入かなという感じがいたします。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。

○工藤委員
 先ほどがん登録のところで私が申し上げたので、同じことになってしまうのであれですが、前
の前ですか、研究班というかあれで調査されたときは、時間でやられていましたね。距離という
か。だから、そういう点で考えたときに、先ほど来の議論にこだわるわけですけれども、例えば
隣の診療圏だろうと、こちらの診療圏だろうと、大体人口密度とか疾病構成はそんなに変わらな
いわけです。突然変わるようなことはありません。隣であってもね。だけれども、だから分母に
関して当該の診療圏を扱うことは、それはそれでよろしいと思うのですけれども、ただ分子につ
いて当該だけやるというのは、非常にアンバランスになってしまうのではないかと。やはり同じ
ような人口密度、疾病構造であると仮定するならば、全体の患者を分子に持っていくべきではな
いかというのが、私はこだわっております。
 
○小山分科会長
 私も先生の考えに賛成です。だから、分母は二次医療圏だけれども、分子に持っていくのは全
部持って来いという話ですね。ただそれについては、かみ付きますので、ちょっとお待ちくださ
い。

○迫井企画官
 確認をさせていただきたいのですが、ここの評価、ここの指数の着眼点です。何を評価しよう
としているか。医療機関のパフォーマンスを見ているのであれば、つまり医療機関の診療能力と
か診療のクオリティーを見ているのですというお話であれば、おっしゃるように全ての患者さん、
全ての診療を分子に入れるべきです。
 しかし、ここでやろうとしているのは、地域に対する貢献です。当該地域にどれぐらい医療機
関が貢献したかということを評価しましょうという尺度ですから、したがいまして、隣の行政区
域あるいは隣の医療圏、そこの患者はもちろん診療されているのでしょうけれども、あくまで地
域に、地場にどれぐらい貢献したのかという観点からカウントからは外しましょうと、そういう
考え方でございます。

○小山分科会長
 どうぞ。

○工藤委員
 おっしゃることは、それはそれでわかるのですけれども、ただ、診療する側からすると、隣の
診療圏だからといって区別してはいないのです。それもやはり地域と見ているわけです。その地
域が行政的というか、二次医療圏で区別されているかもしれませんけれども、そのことが診療行
為の中とか、要するに地域貢献というような考え方の中に、そこの医療施設の医療者は全く考え
ていない。やはり同じ地域を特に診ているということだと思います。
 ここに診療圏が、もし医療者側の頭の中に入ってくると、大変具合が悪いことになってしまう。
やはりそれは持ち込むべきではないということですね。だから、よその診療圏から来た人は、余
りありがたくないということは困るわけです。

○小山分科会長
 大変貴重な御意見ですが、関連で、香月委員、どうぞ。

○香月委員
 ただ、診療から見たときに、そういう視点はあるのですけれども、いわゆる患者側から見たと
きに、では二次医療圏で済む病気のときには、ほかのところまで行くかというと、基本的にそこ
で済ませたいということがありますね。だから、それを越えていくときは、そこでは診られない
ような病気のときに行くわけで、やはり一般的な医療において、地域で貢献している医療機関は
どうかといったときに、これはベストとは思えないのですけれども、やはり一つの考え方として
は非常にいいのではないかという気がします。

○小山分科会長
 どうぞ。

○井原委員
 先ほど話された企画官と似た意見になってしまうのですけれども、瀬戸先生がおっしゃったベ
ッド数のキャパシティーの問題でも、今の工藤先生のお話も、話はわかるのですが、今日は具体
的な数字がどうなるこうなるということよりも、考え方でこういう評価をしてはどうかという提
案であって、全部を通して見れば、実にバランスよくできているのです。
 ですから、ある切り口で見ると、確かに一見多少問題がありそうでも、そういう考え方に立て
ば、そういう切り口があって、ではほかの部分はどう評価しているかというと、ちゃんと別の係
数で評価して、総合的にバランスよく非常に多角的に。この地域医療指数のここだけを取り上げ
てしまうと、そういう問題点は確かに出てくるのですけれども、ではほかの係数では逆に評価し
ているのではないかと。DPCの病院がこれだけ多様化してくると、どうしてもいろいろな方向
から切り口を持って多角的に見なければ。総合的にこの医療機関別係数、指数は決まってくるの
ですから、いろいろな見方で評価したものを、総合的に取り入れるという考え方に基本的には賛
成です。

○小山分科会長
 大変貴重な御意見、ありがとうございます。
 どうぞ、お願いします。

○池田委員
 例えば先ほど国立がんセンターとか、循環器病センターというお話がありましたけれども、そ
のセンターは、高診療密度病院群に入る候補になり得るというお話があったと思うのですが、そ
ういったところでも、いわゆる地域医療指数というものを適用していくものなのかどうか。ある
いは大学病院本院が三次医療圏を単位に計算するのであれば、そうした高診療密度病院群も二次
医療圏への貢献ではなくて、もうちょっと広いところへの貢献を取った方がいいのか。
 ただ、取ったとしても、結局はいわゆる人口密度の低いようなところに重点的に係数が付くの
であれば、余りそこは細かく考えなくていいのかどうかというようなこともあるのですが、いず
れにしましても、大学病院本院と高診療密度病院群の機能はかなり近いところがあるのかもしれ
ないので、そこで評価の体系を変えるのがどうかなという気もするのですが、その辺りはいかが
でしょうか。

○小山分科会長
 ありがとうございました。大変貴重な御意見ですね。この大学病院本院がもし三次医療圏だっ
たら、高診療密度病院群も三次医療圏の方がいいのではないかというお考えだと思いますけれど
も、河野先生、これは大学病院が関わっているのですけれども、三次医療圏、どうですか。

○河野委員
 大学病院、だから大きい病院が非常に遠くからたくさんの患者さんが来ているかというと、必
ずしもそうではないのです。というのは、大学病院というのは大体がどこの地域も、その地域の
比較的都会です。実は、患者さんの80%ぐらいがどのような患者さんか調べたところが、意外
と狭いです。それほど広くはない。
 ただ、よくいう最後の砦と、外科手術の患者さんの分布がどうかというと、かなり広くは分布
しているのです。それは数ではなくて分布です。ただ、80%等の主要な患者さんは大学病院な
どで見ましても、例えば東大などでも以外と狭いのですね。そんなに広くない。ただ恐らく、非
常に広いところから、数は少ないけれども患者さんが送られて来る。もう東大でしかできないよ
うなね。
 ですから、そういった意味でいうと、三次医療圏というのは何%か区切るのはどうかわかりま
せんが、そうすると二次医療圏でもかなりはパーセントとしては大学院ですら満足してくる可能
性は高いと思います。私は80%の図でしかデータを見てないので、それで見ると大体。三次医
療圏はほとんどのところは県に一致するので、北海道などは違いますけれども、そうすると県単
位よりもっと狭いですね。

○小山分科会長
 実際の分布はですね。その辺はどうですかね。
 どうぞ。

○瀬戸委員
 私はがんセンターにもいたし、がん研にもいたんです。あの当時のことを考えると、患者さん
の分布という意味では、もう基本的には全国区の病院だと思っていたので、基本的には北海道か
らも沖縄からも来ていました。
 余り地域の病院という感覚はないです。がんセンターのドクターも、がん研の職員も含めて、
ただ、今回は先ほど迫井企画官がいったように地域医療に貢献するという意味に限っていえば、
恐らくはっきりいえばがんセンターもがん研も余り貢献してない。そういう意味ではですよ。
 はっきりいって申し訳ないのですけれども、なので、この地域医療の貢献度を見るという意味
で、先ほどの迫井企画官からの説明で、私は納得しました。いいと思います。

○小山分科会長
 ありがとうございました。
 だから、もう一つ問題なのは、今、河野委員がおっしゃった、大学病院本院は三次医療圏でい
いのか、やはりここまで全部二次医療圏の方がいいのかというところの御意見はどうですか。三
次医療圏でよろしいですか。

○河野委員
 そうですね。二次医療圏というと、かなり狭くなってしまうので、先ほど申し上げたように8
0%のうちのどのぐらい二次医療圏かというデータを持ってないものですから、正確にはいえな
いのですが、三次医療圏の方が感覚的にはいいかなとは思います。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 もう一つ、今、御意見が出たのは、池田委員から出ました高診療密度病院群のところも、三次
医療圏の方がいいのではないかというお考えですけれども、いかがでしょうか。とりあえず二次
医療圏でいいか。様子を見て、場合によったら、それが池田委員のおっしゃるようなことが起き
るのだとしたならば、これはやはり三次医療圏に拡大する必要があると思いますけれども。

○瀬戸委員
 でも、想定されているのは40とか50でしたね。そうすると、二次医療圏ではなくてやはり
三次医療圏になると思います。

○小山分科会長
 どうぞ。

○迫井企画官
 医療課企画官でございます。数につきましては、前回、推計といいますか、22年改定のデー
タでお示ししておりますので、これは正直かなり幅がありますので、いずれある程度固まったと
ころでお示ししなければいけませんが、数10ぐらいのオーダーなのかなと。場合によっては1
00を超えるかもしれませんが、いずれにしても数10のオーダーなのだろうというのが1点で
す。
 私どもが少し危惧していますのは、高診療密度病院群と大学病院本院というもののとらえ方が、
大学病院本院というと、例えば私立、公立という設置主体の違いとか、東京都内にあるもの、中
山間地域も含めた、かなり地方にあるもの、いろいろイメージはある程度想定されて議論されて
いると思うのですが、高診療密度病院群というのは今、御提案している段階ですので、こういっ
た確たる医療機関とか診療圏というイメージが固まっていないものですから、今の段階では余り
想定する診療エリアについて区別するのに少し躊躇したものですから、こういう御提案をしてい
るということでございます。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 どうぞ。

○渡辺委員
 この指数の基本的な考え方のところで、「医療機関群ごとに求められる役割・機能を踏まえな
がら」と資料にありますので、高診療密度病院群が、この地域医療指数に対してどのような役割
や機能なのかということで、二次医療圏なのか三次医療圏なのかが決まっていくと思うのですが、
今までの議論を踏まえますと、私は三次医療圏のような印象を持っております。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 どうぞ。

○松田分科会長代理
 先ほど瀬戸委員が指摘された点は、非常に大きいと思ったのですけれども、高診療密度病院群
はかなり規模が大きい病院が多くなってくるのだろうと思います。そうすると、二次医療圏でそ
れを評価してしまうと、確かに残りの病院が、例えば200床とか300床という状態で高診療
密度病院群が600床とか800床であってしまうと、やはりベッドのサイドだけでかなり影響
を受けてしまうので、そういう意味では高診療密度病院群というのは三次医療圏で評価した方が
いいのかなと思います。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 今の企画官のお話では、多くても100だということになってくると、場合によると今の松田
先生のおっしゃったように三次医療圏にした方がいいかなということですけれども、ちょっとこ
れは考慮させていただきます。
 ほかに御意見いかがでしょうか。よろしいですか。
 どうぞ。

○松田分科会長代理
 今お話を聞いていてちょっと思い付いたことで、フランスも同じようなことをやっているので
すけれども、例えば二次医療圏の境界域にある病院の場合、もし2つの医療圏から患者さんが均
等に来ているのであれば、その2つの医療圏を合わせて評価するということも可能だろうと思い
ます。
 そのときに、それを厚労省の方で把握されるのか、あるいは自己申告で、うちはこことここに
貢献しているから、それで評価してほしいとやるのかということは、またいろいろあるだろうと
思うんですけれども、単なる思い付きですけれども。

○小山分科会長
 ただいまのは単なる思い付きですので、一応、企画官、何かありますか。

○迫井企画官
 基本的に今の御提案をもし実現しようとしますと、再度、医療機関にどの診療圏を御自身とし
ては主として登録されますかという意向の確認等もありますので、24改定については、申し訳
ございませんが、御容赦いただけないでしょうかということでございます。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 それでは、最後の11ページ目、体制評価でありますけれども、これについては先ほど美原委
員の方からお話がありましたように、1番のところはどうだろうかというお話ですね。この辺の
ところをどうするか。大学病院本院と高診療密度病院群というのは全部で10項目、そのうちの
7項目はその他の急性期の病院等はもう少しハードルを上げる、評価を上げるという状況ですけ
れども、ここら辺についての御意見をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ。

○美原委員
 もし今までの大学病院本院と高診療密度病院群というものが、地域よりもう少し広い地域とい
うことになると、必ずしも地域連携ということが重視されなくなってくる可能性があるかもしれ
ないと思います。
 ただ、地域にどのぐらい貢献しているかということが地域連携であるとイコールではないよう
に思うわけです。多くの脳卒中の専門病院は急性期から回復期まで持っている。一貫した治療を
提供している病院があって、それは明らかに脳卒中治療に関して地域に貢献していると思うので
す。そういうところは、恐らく指導料も、それから、管理料は取ることはないでしょうし、もし
かしたら指導料のI、IIも取るところが少ないかもしれないと思います。
 ですから、地域連携イコール地域貢献とは必ずしも一致しないかもしれないということがある
と思います。
 もう一つ思うのは、これはまた別の見方かもしれませんが、地域連携をしたときに、管理料が
今、高くて、指導料が安いです。でも、どちらが大変かというと、回復期から在宅にいかす方が
よほど大変です。今うちは回復期を持っていますが、地域の急性期病院から回ってきたときには、
高いお金を持ってきますけれども治り切っていないのが来たり、全然リハの適用がないのが来た
り、そういうのも受けざるを得ないわけです。それをちゃんと在宅に持っていったり、ほかのと
ころまでいく方がよほど大変です。ですから、その辺も労力と点数がちょっと違うのです。
 それがまたここのところで、急性期、川上がすごくよくなるようなことは、なかなかいかがな
ものかなと思いましたのでお話しします。
 以上まとめますと、ここのところはどうなるのか。一緒なのか、別なのか、ということを思っ
ています。余り川上ばかりいいのは、いかがなものかと思います。
 以上です。

○小山分科会長
 議論はあるのですけれども、川上、川下といういい方をすると、今、慢性期の方では、川上が
ちゃんとやってないから川下が苦労しているという考え方もありますので、それは先生は両方や
っておられるので、ぜひそこら辺の御意見をいっぱいいただきたいと思いますけれども、1番に
ついては、大学病院本院あるいは高診療密度病院群はハードルが高くなるような認識ですね。だ
から、そうではなくてもっと低くしろということであればあれですけれども、そこら辺はどうで
すかね。
 ほかに御意見ございますか。どうぞ。

○美原委員
 要はこれが大学病院本院群や高診療密度病院群、先ほど渡辺先生がお話になったことと全く一
緒です。これがこの病院に求められる機能かということが議論されるべきだと思います。そうい
う視点から、幾つかの病院群で求められる機能が違うのであれば、これをそういうところから外
すとか、加えるとかということを検討された方がいいように思います。
 以上です。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 そういう意味では、もう少し診療密度を高くする意味で、要件定義に入れた方がいいだろうと
いう考えでよろしいですね。1番の脳卒中のところの指定はですね。
 お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 基本的に先生方の御指摘と余り齟齬がないと認識していまして、おっしゃるとおりそれぞれの
群の目的に照らし合わせてつくらせていただいております。例えば脳卒中連携であれば、管理料
と指導料、いずれでもいいという案が原案ですけれども、大学病院はさすがに計画を策定する側
ではないでしょうかという趣旨でありますので、その観点からそれぞれの項目を御議論いただけ
れば幸いでございます。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 どうでしょうか。この11ページの表は、大体この方向で、どうぞ。

○藤森委員
 9番の24時間t-PA体制の本院群及び高密度で、脳卒中ケアユニットと書かれてしまうと、
実は戦略的に脳卒中ケアユニットを持たずに救急あるいはICUで診ている病院もあると思うの
で、かえってそちらの方の密度が高いかもしれないので、ちょっと縛りとしては厳しいのかなと
感じております。

○小山分科会長
 お願いします。

○迫井企画官
 これは先ほど美原委員の御指摘で、私どもは外すと、つまりすべて共通で同じ○扱いにするべ
きだという理解でおりますが、いかがでしょうか。

○美原委員
 先ほど私はそういうふうにお話しました。それはただ条件があって、SCUの基準が今までど
おりであったらというものです。要は、私がSCUというのはすごくいいものだろうと思ってい
るのですが、実際にそれと同じように機能していて、例えば24時間体制だけれども常勤のお医
者さんが24時間そこにいなければいけない。そうすると、常勤のお医者さんが脳卒中の専門家
が1週間に一度当直するとしても、7人以上いなければならないわけです。そんな病院は本当に
あるのかと思うわけです。
 そこのところに、脳卒中の専門医の人がパートに来てもだめなわけです。だけれども、やって
いることは同じで、うちはそこの部分は夜間当直が常勤医が全部そろえない。365日常勤医ででき
ないから取れていないのですが、なかなか厳しいと思っています。そこのハードルが取り払われ
て、ちゃんとPTがいてOTがいて薬剤師がいて、チーム医療が完璧にできているというような
ことであるならば、十分にSCUというのは意味があるし、そういうところと、そうでないとこ
ろは明らかにアウトカムは違っていると思います。
 したがって、何がいいたいかというと、現状の脳卒中ケアユニットの基準であるならば、これ
は入れるべきではないけれども、適切なとあえていいますが、適切な基準に今度の診療報酬改定
で変わるならば、入れることもいいかもしれないと思います。
 以上です。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ほかに御意見いかがでしょうか。大体よろしいですか。
 ちょっと私が気になるのが、竹井委員にお伺いしたいのですけれども、このくらいの変化があ
るのですけれども、どうですか。システム的に、今から準備を始めないと間に合わないのか、最
終的に決まるのが下手すると2月とか3月ですね。そうすると1か月ぐらいで変えなければなら
ないのだけれども、ここら辺のところで何か問題点ありますか。

○竹井委員
 今、議論が出ている中では、病院ごとで係数が決まるということなので、システム的には、そ
の係数の条件は余り関係なくて、その係数を計算式にどう入れ込むかだけですから、入れ込むと
ころでは特に問題ないかと思います。
 ただ、この係数を議論する中で、例えば様式1のエラーとか、こういったものが多くなるとエ
ラーになるというものについては、あらかじめ条件を出していただければ、多分1年間のデータ
で次の在院が決まりますので、そこをシステムに入り込むには、今、提出しているデータはもう
エラーで出る可能性がありますので、その分は少しずらすなり検討していただければ可能だと思
います。
 計算式を埋め込むのは大丈夫です。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 大体全体の御意見をお伺いいたしましたが、いかがでしょうか。全体を通して、どうしても御
発言がありましたら、どうぞ。

○渡辺委員
 基本的な質問で大変恐縮ですけれども、8ページの上の表で、4疾病5事業の中に急性心筋梗
塞と糖尿病と小児医療について項目が設定されていないというのは、どのように理解すればいい
のか、不勉強で申し訳ないのですけれども、お教えいただければと思います。

○丸山入院医療包括評価指導官
 ありがとうございます。事務局でございます。我々も4疾病5事業の中で、客観的に評価でき
るものがあれば拾いたいという趣旨で精査をさせていただいた次第なのですが、これらについて
24改定で評価が反映できる、該当するものが探し当てられなかったということでございます。

○小山分科会長
 これは22年度改定のときにも、この4疾病5事業の中の4疾病を全部入れるつもりで動いた
のですけれども、そういう線が引けないというところで、この2つは外すということになりまし
た。
 どうぞ。

○緒方委員
 ちょっと確認ですが、地域医療指数で、このままだと10点が満点になりますが、その10点
を満点にしていいかどうかという議論は、今日はしないということでよろしいのですか。

○小山分科会長
 それは先生、どういう意味でしょうか。

○緒方委員
 つまり、このままだと1つの項目が1点ですね。トータルで満点が10点ということになりま
すね。そうすると、各病院がそれぞれ10点を目指すことになりますね。つまりこの10点を取
ることが理想的な状態になるのかという質問です。
 なぜそういう質問をするかといいますと、3ページの真ん中の「検討」のところに、たしかそ
ういう項目があったと思うのですが、Cの「検討」の中の1)のii)のところに、上限値を設
定してはどうかというのがあるので、この議論が今日は出てないと思ったので御質問した次第で
す。

○小山分科会長
 いいですか。お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 基本的にここに書いてあるとおり、この後の検討の結果にもよりますけれども、原案どおりで
あれば、例えば7ポイントとしてはどうかというところですので、基本的にこの方向性でよけれ
ば、7ポイントを上限にしてはどうかと考えております。

○緒方委員
 このままだと10点になりますね。

○小山分科会長
 どうぞ。

○迫井企画官
 これは先ほどの検討で、1つずつ分科会長に御確認いただきながら確認を取らせていただいて
おりますが、私どもの理解は、このi)については、これで御了解をいただいたと思っております
ので、例えばですけれども、基本的に緒方委員の御質問にお答えするとすれば、まず考え方とし
ては上限値を設定すると。今、念頭に置いているのは、例えばという書き方ですが、7ポイント
マックスでいかがかという趣旨でございます。

○緒方委員
 7項目に3項目が新しく加わりましたね。だから、ポイントとしては10ポイントですか。今
のは確認ですが。

○迫井企画官
 書き方が紛らわしかったのですが、これは10ポイントとなったという前提での7ポイントで
す。

○緒方委員
 そういう意味ですか。わかりました。
 満点は7ポイントということですね。
 もう一つ細かいことで恐縮ですが、10ページの上の図ですけれども、ロジックがよくわから
ないのですが、このグラフと係数化を行うプロセスとの関係が、ちょっとよくわからなかったの
で、もう一回説明をいただけますでしょうか。

○小山分科会長
 お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 これは、以前の中医協報告にもあった内容になるのでございますが、あくまで今の段階で御議
論をいただいているのは、評価の素点と申しましょうか。それを指数と我々は表現しております。
ただ、最終的に医療機関の報酬に結び付ける際には、0.00幾つ幾つといった掛け算の式に値
に変えなければいけない。これを係数と称しているわけでございます。
 ただ、指数と係数の関係は、今年の年末にわかるであろう改定率等々、財源の状況を見極めな
がら設定をせねばなりませんので、ここの指数から係数への変換は、具体的には1月以降の総会
で御議論いただきたいと思っている次第でございます。

○緒方委員
 わかりました。ありがとうございます。

○小山分科会長
 よろしいですか。
 それでは、藤森委員、どうぞ。

○藤森委員
 小児の件ですけれども、実は地域医療指数の中で、15歳未満を特別に評価しようと考えてい
ると思うのです。ですから、これは多分小児の評価のまず第一歩なのではないかと思います。だ
から、そこに書いてもいいぐらいかなと思っているのですが。

○小山分科会長
 おわかりですが、いいですか。

○丸山入院医療包括評価指導官
 一応我々が整理させていただいた内容としては、1ページ目の一番下の図にあるとおり、項目
としては定量評価が2個と、定性の項目が別の体系に位置していて、その色が少し薄く水色にな
っているもののうち数が8ページの表であるという理解でございます。
 ですので、8ページの表はあくまでそれぞれの4疾病5事業に基づいた体制評価であるとか連
携体制評価で、各カラムが1ポイントずつというものですので、そこに入ってしまうというイメ
ージではないということで、この表には入れませんでした。

○小山分科会長
 よろしいですか。ありがとうございます。
 どうぞ。

○河野委員
 先ほどのことと関連して私も伺おうと思っていたんですが、小児の方が、最初のところでどう
いうふうにこれが使われるのかほかのところにも出ていなかったものですから、ちょっとわから
なくて、どういう形で別枠の評価ということになるのでしょうか。

○小山分科会長
 お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 まだ7項目をどう見直すかという位置づけが決まっておりませんでしたので、今日の御議論も
踏まえて、また整理をさせていただきたいと思っております。

○小山分科会長
 次回出てくるということでよろしいでしょうか。

○河野委員
 次回具体的に出てくるという理解でよろしいんですね。

○小山分科会長
 どうぞ。

○迫井企画官
 御質問の趣旨を確認させていただくと、現行、機能評価係数IIが6指標あります。その6指
標のうちの1指数が地域医療指数です。1ページの表を見ていただきたいのは、それをまず2つ
のファクターに分けましょうと。さらに定量の中を2つに分けましょうということですので、基
本的には今の、例えば1つの地域医療指数に占めるボリューム感からしますと、大体4分の1ぐ
らいが小児に係る評価の部分になるというイメージでございます。

○河野委員
 質問の仕方が悪くて、そうすると、現行の中での15歳未満の評価というのを、どのように位
置づけるかというのは、具体的に定量的な、それは次の話ということですね。
 地域医療の中での切り分けを15歳未満でやるということで、そこの重み付けのイメージがわ
かってなかったもので。
 それともう一点が、この4疾病5事業の小児医療のところも項目に入ってなかったものですか
ら、その扱いもどういうふうになるのか。その2点を聞きたかったのですが。

○小山分科会長
 お願いします。

○迫井企画官
 医療課企画官でございますが、確かにそういう目で見ていただくと少しわかりにくいので、次
回、整理をしてちゃんとお示ししたいと思っておりますが、考え方としましては、現行のポイン
トの部分を2つに分けるという意味は、それぞれわかりやすくいいますと0.5、0.5に相当
するような評価のボリューム感になると。
 ですから、定量部分については、15歳未満の小児の部分についていうと、全体のボリューム
感からすると0.25ぐらいのボリューム感で、そこがシェアの評価に充てられるという話が、
まず定量部分です。
 それから、体制の部分についていいますと、1ページの表でいきますと、0.5ぐらいのボリ
ューム感のものが体制の評価になりまして、今日の御議論を踏まえますと、それが最終的なでき
上がりとして8ページの表に大体まとめられたように、これがさらに10のポイントに分かれま
すと。

○小山分科会長
 大変わかりにくいですね。正直な話、先生おっしゃるのはそのとおりで、私もそう思います。
でも、この次にちょっとすっきりするというから、次回に期待して、よろしくお願いします。
 どうぞ。

○松田分科会長代理
 8ページの図ですけれども、医療計画に書かれている4疾病5事業ということですけれども、
例えば急性心筋梗塞はほとんど救急医療の方にかかってくると思うので、多分救急ではない心筋
梗塞はほとんどないと思いますので、そういう意味では評価しないというよりは、多分これは救
急医療の方に含まれるべきものなんだろうと思います。
 あと各都道府県の医療計画を読んでいただければわかるように、糖尿病はどちらかというと疾
病予防とか悪化予防のところにかなり重点を置いてどこでも書かれていると思いますので、そう
いう意味では入院の中であえてこの糖尿病というものを取り上げて、DPCの方で評価する必要
は、ケアユニットのようなものを除けば、それほどないのかなと思います。
 そういう意味で、この項目立てのところで、特に入院で評価すべきものということで、少し整
理をされた方が、もしかしたらわかりやすいのかなと思いました。

○小山分科会長
 ありがとうございます。
 ほかはよろしいでしょうか。
 ちょっと時間が過ぎてしまったので、これで終わりたいと思いますけれども、事務局の方から
お願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 済みません。次回、本日御議論いただいた内容を整理させていただきたいと思っておりますの
で、確認をさせていただければと思います。
 資料のページ順に申し上げますと、まず3ページでございまして、先ほど緒方委員から御指摘
いただいたとおり、上限値についてはこのように設定をさせていただいてはどうかと。
 一つひとつ確認をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。

○小山分科会長
 よろしいですね。

○丸山入院医療包括評価指導官
 次につきましては、4ページ目、丸3の地域がん登録については、いろいろ御指摘いただきま
したので、再度内容について精査するということで作業をさせていただきたいと思いますが、そ
れでよろしいでしょうか。

○小山分科会長
 よろしいですね。
 どうぞ。

○丸山入院医療包括評価指導官
 続きまして、今度は10ページでございます。地域医療指数の定量評価、対象とする地域の区
割り、高診療密度病院群については、二次医療圏ではなく三次医療圏という御指摘をいただいて
おりますが、この方向で整理させていただいてよろしいでしょうか。

○小山分科会長
 よろしいですね。
 どうぞ。

○丸山入院医療包括評価指導官
 最後に11ページ目でございます。こちらの丸9の24時間t-PA体制について、SCU、
現状の規定のままであるならば、これは導入すべきではないという御指摘という理解をしており
ますが、これでよろしいでしょうか。

○小山分科会長
 よろしいですね。
 そのようにお願いします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 確認は以上となりますが、過不足ないでしょうか。
 ありがとうございます。

○小山分科会長
 では、これにて終了したいと思いますけれども、事務局から連絡事項をお願いいたします。

○丸山入院医療包括評価指導官
 次回のDPC評価分科会でございますが、12月9日を予定させていただきたいと思っており
ます。次回は場所が講堂を予定しておりますので、若干、寒いことが予想されます。防寒対策等
をお取りいただけますと幸いでございます。

○小山分科会長
 夏は暑くて冬は寒いところでやらされるようです。ぜひ1枚厚着をしていらしていただく必要
があるとのことですので、よろしくお願いいたします。
 それでは、平成23年度第10回の「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を終了させ
ていただきます。
 本日はお忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございます。これで終わります。


17:06閉会         


(了)
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厚生労働省保険局医療課包括医療推進係

代表: 03-5253-1111(内線3289)

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