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2011年9月7日 第31回中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会議事録

○日時

平成23年9月7日(水)9:30~10:05


○場所

全国都市会館第2会議室(3階)


○出席者

牛丸聡部会長 森田朗委員 関原健夫委員 印南一路委員 石津寿恵委員
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 平成22年度診療報酬改定の結果検証にかかる特別調査(平成22年度調査)報告について

○議事

○牛丸部会長
 それでは、ただいまより第31回「診療報酬改定結果検証部会」を開催いたします。
 まず、委員の出席状況について報告いたします。本日は、西村委員が御欠席です。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は、平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成22年度調査)の報告について議題としたいと思います。
 平成22年度に実施しました特別調査5項目につきましては、速報として平成23年1月21日、3月2日、4月20日、5月18日の4回にわたりまして中医協総会にお示ししたところですが、このたび、最終的な報告書がとりまとめられました。
 お手元に検-1、それ以外に厚いのがあるかと思いますが、その検-1以外のものが、既に速報として、過去の総会において御案内いたしたものであります。
 それに基づきまして、今回、この検証部会の委員で、検証結果といいますか、とりまとめを行いました。
 それで、本日、ここに報告書に対する検証部会としての評価について、委員の皆様と相談しながら評価案を作成いたしましたので、報告書と併せて事務局より説明いただきます。その前に、経緯といいますか、検証部会長として少し説明させていただきます。
 今、申し上げましたように、既に過去の総会において速報はお出しいたしました。それに基づきまして、検証部会委員、つまり公益委員が、その内容に基づきながら結果及びその評価を検討したわけです。
 検証部会を今日行いますが、この検証部会だけの時間では十分ではないと考えましたので、この検証部会が開催される以前に何回か会議を持ちました。そこにおいて、検証部会委員、つまり公益委員相互で意見交換をいたしました。そして、その報告、特に評価に関しまして、どういうふうにしたらいいかという検討をし、そして、最終的に案をつくり上げました。
 もちろん、その都度いろいろな意見が出まして調整をし、そして、最終的なところの調整が間に合わなかったということで、本日、その最終的なところから少し変わったところが出ております。ただ、それは、わずかなものですので、ここに御出席いただいている、欠席されている西村委員を含めまして、既に何回も修正を済んだものについて御意見をいただきましたので、大体皆さん、御承知していると思いますが、改めてここの場にこういう形でお出しいたしましたので、それに関して、今まで十分に言えなかった部分、言い忘れた部分、あるいは最後の小さいところですけれども、間に合わなくて、まだ見ていない修正部分に関して何か御意見等があれば、また、今後のことに関しましても、何か御意見があればいただきたいと思います。
 それでは、事務局より説明いただきます。その上で、本日は、当検証部会として評価(案)について御議論いただき、最終的な検証部会としての評価をとりまとめいただきたいと思います。
 そういうやり方で、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○牛丸部会長
 ありがとうございます。それでは、評価(案)と報告書につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
 それでは、屋敷保険医療企画調査室長、お願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 それでは、資料の説明をさせていただきます。資料は検-1と検-2-1から検-2-6まで計6種類の資料でございます。本日は、検-1の検証部会としての22年度分調査の結果についてを中心に、現在のとりまとめ状況の御説明をさせていただきたいと思いますが、御参考までに、検-2-1から6までの報告書本体につきましても、若干、構成の方につきましてお話をさせていただきます。
 この検-2-1の救急医療等の充実・強化のための見直し影響調査を例にとりますと、この報告書は、速報データに対しまして、そのデータに対するコメントをそれぞれの各表について付しているということ。
 また、その回収状況等も入れるとともに、一番後ろの方につきましては、例えば118ページでございますが、まとめ、本調査により明らかになった点は、以下のとおりであるという形で、それぞれデータにつきましてのまとめを行っているということでございます。
 併せまして、最後には調査票も添付をしていて、本報告書全体として構成されているというものでございます。
 5種類の本報告書につきまして、同様の編集方針で作成をされておるということでございますが、この5つにつきまして、検-1の資料でございますが、それぞれについて調査の目的、調査方法及びその調査の概要、回収状況、主な結果、そして検証部会としてのコメントという形で整理をし、おまとめをいただいておるところでございます。
 検-1の2ページ目以降が、各5本につきましての結果について、それぞれまとめている部分でございます。
 8ページをごらんいただきたいと思います。8ページ目から10ページ目までが、その救急調査につきましての検証部会としての評価でございます。
 この評価につきましては、改定の項目についての影響といった点のコメントあるいは改定には直接関連しない部分につきましても、従前より課題となっている点についての調査といった点が含まれた調査結果もございます。それを併せまして検証部会としての評価のコメントとしてまとめるとともに、(5)に先立ちます(4)、これはコメントにつながります主な結果といったことで、本報告書から関連します、その結果をまとめているということでございます。
 したがいまして、本日の御紹介につきましては、それぞれのコメントの「(5)検証部会としての評価」の部分につきまして、御紹介をさせていただきたいと思います。
 8ページ目でございます。まず、救急医療の調査でございますが、救急医療に関連します施設基準の届出は、微増であるが増加をしていると、また、要件を緩和した部分につきましては、算定件数についても件数が増加しているということでございます。救急医療に関しての評価の見直しを行った効果が表れているというところでございました。
 また、従事者数について見ますと、おおむね増加の傾向が見られる、また、採用の予定につきましても増やすという回答をいただいておる医療機関が多くなっているということで、評価の充実に呼応する形での体制の充実が図られているものということでございます。
 また、9ページ目の中ほどでございますが、医療機関の機能分化といった点については、三次救急医療機関の重傷度の高い患者の受入れが増加、一方で、二次救急医療機関の重傷度の高い患者の受入れが減少といったことから、わずかであるけれども、進んでいるのではないかということが考えられるということでございます。
 トリアージにつきましては、医療機関側としては、一定の評価をしているということ、患者の評価としましては、不安もある一方で安心感があるなどの意見がありました。一定程度寄せられているということで判断できるということでございます。
 在宅への患者、施設への転院については、急性期病棟等退院調整加算等の措置によりまして、転院が促進されているものと推測されるということでございます。
 一方で、救急医療の充実、全体についての自己評価をいただいている項目がございましたが、半数が無回答であるということでございますが、回答のあった医療機関では充実できたという回答が約2割であり、充実できなかったという評価の半分であったということでございますので、その理由としましては、10ページ目でございますが、診療報酬の更なる充実はもちろんであるけれども、人材不足とお答えいただいております医療機関が多く、人材確保についての施策が必要であるというコメントでございます。
 引き続きまして、11ページ目以降、外来管理加算の要件見直し及び地域医療貢献加算創設の影響調査の結果でございます。
 こちらの方は、15ページ目以降が検証部会としての評価になっているということでございます。
 まず、外来管理加算でございますが、病院の算定状況は22年改定の前後で大きく増加している。
 一方で、診療所の方は微増にとどまっているといった結果が出ております。
 それで、要件見直しに関連する部分としましては、16ページ目をごらんいただきたいと思いますが、病院では、例えば懇切丁寧な説明に関する影響としましては、どちらともいえない、当てはまらないという回答があった一方で、診療所では、患者の症状等に合わせた問診等にこれまで以上に心がけるようになったという回答が約3割あったといったことでございます。
 これは、患者調査におきます悩みや不安について相談に十分に応じてくれるようになったという回答があったことと併せて見るべき部分でございます。
 それで、算定要件の見直しに対します医療機関側の評価としましては、5分要件の廃止については、病院、診療所とも6割以上の評価でありましたが、お薬受診の算定除外の部分につきましては、病院は評価する回答が多かったけれども、診療所では評価する回答が、より評価しないという回答の方が多かったといったことでございます。
 患者の満足度については、約9割、診察時間の長さも約9割でちょうどよいという回答でございました。
 引き続きまして、地域医療貢献加算の届出に関しましては、届出をいただいております医療機関について、ほとんど以前から条件を満たしていたということでございました。
 一方、届出を行わない医療機関につきましては、ほとんどの医療機関も今後とも届出の予定がないという回答でございました。
 時間外問い合わせの状況につきましては、改定前後で届出のある医療機関は24時間の時間対応を行うようになった機関が増えているといった結果が出ております。
 それで、患者の方の受けとめといたしましては、時間外の電話対応を行っていることにつて、約4割が知らないという回答があったということでございます。
 17ページ目の方につきましては、周知について十分に行われていないというふうに考えられたというコメントでございました。また、時間外電話受付について知っている患者さんについて、そのこと自体は9割以上がよいという回答であったということでございます。
 また、緊急時の電話の利用意向については、9割以上が利用したいと考えているという結果であり、普段からその情報を把握していること、なじみの関係がいいというような意見でございました。
 一方で、利用しない理由としては、救急病院の方が充実しているといった意見あるいは気が引けるといったような意見もあったということでございました。
 まとめますと、外来管理加算につきましては、医療機関側としては一定の評価をしているけれども、実際に診察内容について変更した例は少なく、これまでと同様の診療内容で十分要件に該当している。患者側から見た場合につきましても、診察が悪くなったり、診療所が変わったということはなかったといったことでございました。
 一方、診療所につきましては、患者に対する問診等に、これまで以上に心がけるようになったという回答が3割程度あり、これは見直している効果ではないかといったことでございます。
 地域医療貢献加算につきましては、算定しておられます医療機関におきまして、24時間の電話対応など、患者に対しまして、非常に手厚い対応が行われているということでございますが、その実施について、知らない場合が4割ほどあるので、より一層効果のある手法の検討が必要であろうというコメントでございます。
 また、病院への影響ということでございますが、加算の創設以降の休日、夜間におけます問い合わせの状況というものは余り変わっていないということでございますので、病院勤務医の負担軽減につながるかどうかは、今後も注視が必要だというコメントでございます。
 引き続きまして、3点目の歯科技工加算創設の影響調査についてでございます。21ページ目から22ページ目が検証部会としての評価でございます。
 この調査につきましては、歯科技工の体制整備の状況把握、有床義歯の修理の状況把握、歯科技工士の活用の効果の把握あるいは患者意識の把握を中心に検証が行われております。
 1点目につきまして、歯科技工体制整備状況は、大半は、本加算の創設以前に整備が行われていたということでございます。
 後に出てまいりますが、こういった体制に整えられた歯科保険医療機関に対する患者の安心感は高いので、今後、歯科技工の体制が整っている歯科保険医療機関の増加が望まれるといったコメントでございます。
 2番目の有床義歯の修理状況は、施設内の修理の場合は、約9割は当日に全部修理が行われているといったことでございます。その状況についての患者側の受けとめでございますが、22ページでございますが、理想とする入れ歯修理時間は、約8割が当日、約1割が翌日といった点でございます。支障が出るかどうか、強い支障が出ないかどうかといった点につきましては、当日、翌日がいずれも3割強、翌々日が2割弱であったということでございますので、約7割弱であれば、翌日までは日常生活に支障が出ないということでございました。
 これらの結果から見ますと、入れ歯修理の期間として妥当と患者が考えている期間は、当日が理想であるけれども、実際は9割が当日に修理が完了しているということで、希望とおおむね合致しているということでございます。
 第3の点につきましては、歯科技工士の活用の効果としまして、有床義歯の修理をして戻すまでの時間が短くなるといったこと、あるいは歯科医師が同一患者の他の治療や他の患者の処置をできるようになるといった効果があり、本加算の創設の際に想定されたメリットが確認できる結果だったといったものでございます。
 4点目の患者の意識につきましては、歯科技工室あるいは歯科技工士の配置についての安心感が高まるといった9割の回答があったということでございますので、患者の評価は高いということでございます。
 以上を踏まえると、算定要件、施設要件の設定についてもおおむね妥当であったといったまとめでございます。
 引き続きまして、後発医薬品の使用状況の調査についてでございます。30ページから33ページ目が検証部会としての評価の部分でございます。
 こちらの評価につきましては、まずは、改定項目についての評価を行っております。1点目が後発医薬品調剤体制加算の数量ベースの評価の見直しでございますが、4月導入時の算定要件の前の期間につきましては、2.7ポイントほど伸びているけれども、4月以降は、1%以内の変動であったといったことです。
 また、後発医薬品調剤体制加算算定薬局が半数であるということから二極化があるのではないかといったことでございます。
 変更調剤の点につきましては、変更調剤処方せんの割合は0.1%とわずかであったということでございますが、その変更調剤が可能となったことの影響につきましては、変更できないケースが減った等の回答があり、その備蓄増に伴う在庫負担が大きいという回答が7割から5割というふうに低くなっているということでございますので、一定程度後発医薬品使用におきます負担感が軽減されているといった内容でございます。
 31ページ目が、次は医療機関側でございますけれども、後発医薬品調剤体制加算の状況は2割でございますが、加算創設から5か月後の調査であるということで、引き続き注視が必要であるといったコメントでございます。
 以上が、改定項目そのものに対しますコメントでございますが、次に改定項目以外の項目、それぞれの薬局、医療機関あるいは患者側の意識等についての部分でございます。
 まずは、薬局側の調剤状況でございますが、処方せんの約7割が変更不可欄には署名されていないけれども、後発医薬品を調剤した割合は、約半数足らずであり、依然として後発医薬品の調剤が薬局において進んでいないということでございます。
 変更調剤の割合は8.6%、これは前回と比較しますと、3%の伸びであるということでございました。
 取り組まない理由としては、その近隣医療機関の後発医薬品の使用に対しますスタンスあるいは備蓄増による在庫管理の負担といった回答が、いずれも約5割程度あったということでございます。
 今後、後発医薬品の変更を進めるための要件、条件としましては、患者側の理解、厚生労働省によります品質保証に関する周知徹底、後発医薬品メーカーによる情報提供や安定供給体制の確保、また、調剤報酬上の評価といった意見が多かった部分でございます。
 また、自由記述のところでは、後発医薬品の品目数が多過ぎる、あるいは一般名処方が普及しないといった点が挙げられているということで、こうした回答も参考にして具体策を検討する必要があるというコメントでございます。
 32ページ目は、医療機関側の調査でございますが、病院から見ますと、8割は入院患者に対する後発医薬品使用について、積極的に使用、一部使用という回答でございますし、後発医薬品のリストを近隣薬局、地域薬剤師会等への提供も実施しているということで、これは有効な方策となる可能性があるというコメントでございます。
 医師の処方行動につきましては、変更不可欄への署名は7割の医師がしたことはないという回答であり、使用に消極的ではないという一方で、後発医薬品を処方しないと回答した医師の中には、やはり品質への不安、患者からの強い要望等を挙げる回答が多かったということでございます。今後の対応としましては、厚労省によります品質保証の周知徹底、後発医薬品メーカーによる情報提供、安定供給体制の確保などの回答が多かったので、これらの疑問を解消していくための取組みが必要であるといった点でございます。
 患者側につきましては、認知度が7割、使用経験が6割といった点でございます。認知度はあまり変わっていないけれども、使用経験につきましては増加をしていたというところでございます。
 しかしながら、医師あるいは薬局に後発医薬品の処方をお願いしている割合は、2割、3割ということでございました。
 一方で、先発、後発にこだわらないという回答も4割あったということで、この4割の患者についての働きかけが、認知度、使用経験の向上につながるのではないかといった内容でございます。
 また、患者が求めるものとしては、昨年度調査と同様に医師、薬剤師からの説明、働きかけといった点あるいはジェネリック医薬品軽減額通知についても、約半数が受け取りを希望しているという内容、あるいは安くなれば使用したいという回答も約3割あるということでありましたので、ここも参考になるといった内容でございます。
 最後に5番目の明細書発行原則義務化後の実施状況調査でございます。こちらの方は、39ページ目からが検証部会としての評価でございます。
明細書につきましては、22年4月からのレセプトのオンライン請求の義務化があったということでございますが、その対象となる医療機関については、進んでいるということでございますが、歯科診療所、訪問看護ステーションについては原則義務化の対象外であるので、回答内容に差があったという結果でございました。
 施設調査結果によりますと、すべての患者に明細書を発行している医療機関は、除外理由がありますので、6割、8割ということでございましたが、また、積極的な周知を行っていることがうかがわれたといった内容でございます。
 全般で見ますと、40ページでございますが、すべての患者に無料で明細書発行を始めた時期は、4月に急激に伸びているということでございますので、これは原則義務化による効果であろうということでございます。
 この義務化につきましては、窓口負担への配慮ということでございましたが、窓口対応時間については、約4割の医療機関が長くなったと回答しておりますが、患者の方で長くなったと考えているのは1割程度あったといった状況でございます。
 次に、患者調査におけます明細書の必要性につきましては、回答をいただいたもののうち、半数以上が必要との考えを示している一方で、不要と考える方も2割、4割、また、今後の希望といった点についても、3割、4割が発行を希望しないという回答があったということでございます。
 それらの理由としましては、領収書の内容で十分である、もらっても内容がよくわからない。毎回ほぼ同じ内容であるとなっているということでございますが、一方で、受け取ったことについての満足度は、7割以上が満足と回答しているといったことでございます。
 これらの結果から見ますと、22年4月の改定によって、無料発行については進んだというふうに考えられるが、患者の方では、明細書を不要と考える患者も一定数あるということでございました。今後、明細書を有効に活用するためにも、発行理由あるいは記載内容等についての周知を進めていくことにより、有効活用をしてもらう必要があるといった内容でまとめられているところでございます。
 概略でございますが、その5本の調査につきましての検証部会として、今、おまとめいただいている評価コメントの紹介につきましては、以上でございます。
○牛丸部会長
 ありがとうございました。先ほど、私、ここにあります検-2-1から2-5が、以前の総会に出された速報と同じようなものだというような言い方をいたしましたが、今、保険医療企画調査室長から御説明がありましたように、それに若干の説明と調査票等が追加されておりますので、その点は訂正しておきます。
 本日、ここで御意見をいただきますのは、こちらの検-1の方です。これに関しまして、先ほど言いましたように、検証部会の前に何回か会をもちまして、委員の皆様に意見交換をしていただき、それでこういう形にまとめ上げたわけです。
 その都度、御意見をちょうだいし、修正を図りましたので、大分皆さんの御意見が反映された形になってはおります。ただ、更にこれについて何か御意見があれば、今後のことを含めましてでも結構ですので、どうぞ、御意見をちょうだいしたいと思います。御意見をお願いいたします。
 1つには、まとめ上げられました報告案、特に評価です、これに関して、ここのところはこういうふうにした方がいいとか、あるいはここの文言はこれでいいですけれども、今後のことに向けて、こういうことがどうだとか、何かそういう御意見があったらちょうだいしたいと思いますが、皆さん、いかがでしょうか。
 検証部会という形で公開しておりますが、何度も言っておりますように、以前何回か会をもちましてお互いに意見交換をして、その十分な上でまとめましたので、一応は皆さんの意見は反映されているかと思います。
 ただ、総会でも申し上げますが、今回調査をした結果を踏まえての評価になりますので、そこから見えてくるものからやりますので、推測でものを言うことはできません。次期改定に向けて、公益委員としていろんなコメントをしたいところもありますが、この調査結果、報告書というのは、行った調査の結果を踏まえたものですので、こういう形に、この報告書の中には、そこまで、言えるものは入れましたけれども、十分に把握できない、ただ、個人的にいろいろな意見があるものに関しては、この報告書には載せないで、具体的に次期改定に向けていろんな意見交換がされるときに発言することになるかもしれません。
 よろしいでしょうか、何でも、せっかくの機会ですので、どうぞ。
○石津委員
 今回、部会長の御発案で勉強会を数度実施していただきまして、充実した検討ができたのではないかと思っております。
 それで、意見等随分出ましたけれども、そういったことを盛り込まれた報告書になっているものと思っております。
 次回、次からのお願いというか、どうかと思っているところなんですけれども、調査票の設問の作成の段階で、今回、調査票が、結果が出てきてそれについての検討ということで行っていたわけですけれども、その設問自体が、そもそも報酬改定の検討をするための設問としてちょっと不十分ではないかとか、あるいは理由まで聞く必要があったんではないかとか、そういうようなお話もあったというふうに記憶しておりますので、そういう意味では、調査票の設問の設計の段階でも、ある程度意見交換などをすると、更にまた充実したものになるかなというふうにも思いまして、時間等かかるお話ではありますけれども、次回に向けてそういったことも御検討いただけたらなというふうに思います。
○牛丸部会長
 ありがとうございます。今、御指摘いただいた点ですが、検証に関しまして、調査に関しましては、昨年、この調査、その前の調査ぐらいからでしたか、調査票作成に関しましても、よりいいものになるように検証部会はもちろんですけれども、中医協の委員の皆様に御意見をちょうだいしてやってきたわけです。
 ですから、そういう意味では、前よりは調査票の作成において、かなり皆さんの意見を反映したいい形になってきてはいると思います。
 ただ、実際に評価段階でいろいろ検討してみますと、今、石津委員が御指摘されたように、そもそもこの調査検証というのは、改定の検証を行うということが一番の目的でありますので、そういう意味では、それがきれいに聞けるような形の質問がなければいけないわけです。
 そういう意味では、ものによっては、十分そこがうまく見えていないなというようなところもありましたので、これは、検証部会長としての私の責任でもありますが、せっかく調査票案の作成に、委員の皆様の御協力を得てつくり上げたわけですが、もう少し工夫が必要だったなということをこの評価をする段階において改めて感じました。石津委員が指摘されたことは、非常に重要なことですので、今回は、もう間に合いませんが、次の改定の検証をまた行うわけですけれども、そのときの調査票作成に関しては、更に改定の結果というか、効果というか、その辺がわかるような調査項目、それを心がけたいと思います。
 また、私もそういうつもりでおりますが、委員の皆様もそのときになって、更にもう一度その点を御指摘していただければありがたいです。ありがとうございました。
 それ以外に御意見があれば、お願いします。
○印南委員
 次回に向けてでいいんですけれども、報告書の中を見ますと、微増とか、表現が使ってありまして、サンプル数が500だったりして、統計の検定が付いていないものが結構ありました。結果が変わるという意味ではないんですけれども、例えば判断するのに、統計の検定をきちんと付けてほしいというのがありました。
 調査会社は能力的にはできるはずですので、それをきちんと、次回以降要求していく必要があるかと思います。
 同じように、結果が正規分布しないものも結構あって、そういうものについて平均値を言って議論しても余り意味がないかもしれないというのもあるんですね。そういう部分についても、平均値だけではなくて、分布自体がもっとわかるような見やすいものにすると、議論がより豊かになるんではないかなと思います。
 次回に向けてということで、今回ではありません。そういう意見です。
○牛丸部会長
 ありがとうございます。事前の検討会といいますか、その場でも御意見をちょうだいしまして、確かにものによっては統計的な点からすると、まだまだという点があります。せっかく中医協のこの調査が、中医協というものがエビデンスに基づいてやるわけですから、そのエビデンス自体がそれなりに信用のあるものでなければいけない。そういう意味では、統計的なものに基づいてしっかりしたものがいいだろう。
 今回の報告書においても、間に合えば、そこまでしたかったのですが、ちょっと間に合わない部分がありましたので、次回以降に関しましては、信頼性といいますか、統計的な数字としての信頼度、そういうものを出したり、それから実際、分布に関しましても、もう少し統計的なものをちゃんと見てやるべきだと思います。その点は、今回は間に合いませんでしたが、次回以降に関しましては、それは十分反映させるという形でやろうと、そう考えております。ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。もし、ないようでしたらば、この検証部会で今回提出されたもの、これを御承認いただいたものといたしまして、私から本日、この後に開かれます総会で、平成22年度診療報酬改定の結果検証にかかる特別調査(平成22年度調査)についての検証部会としての評価として紹介することとしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○牛丸部会長
 では、そのようにさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、本日の議論はこの辺りとしたいと思います。
 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の検証部会は、これにて閉会いたします。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第2係

代表: 03-5253-1111(内線3276)

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