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2011年10月17日 第1回「原爆体験者等健康意識調査報告」の検証に関するワーキンググループ議事要旨

健康局総務課原子爆弾被爆者援護対策室

○日時

平成23年10月17日(月)13:30~15:30


○場所

厚生労働省 仮設第3会議室(C駐車場)


○議題

1.開会

2.厚生労働省健康局長挨拶

3.メンバー紹介及び座長の選任

4.議事

(1)ワーキンググループの進め方について

(2)その他

5.閉会

○議事

1. 出席者 
 (1)ワーキンググループメンバー
      飛鳥井望、大瀧慈、川上憲人、佐藤健一、柴田義貞、横田賢一
 (2)事務局
      外山健康局長、篠田大臣官房審議官、松岡健康局総務課長、和田健康局総務課原子爆弾被爆者援護対策室長      
      
2. 議事概要
冒頭、メンバーの互選により川上委員が座長に選任された。
  公開の取扱いについて、議事は非公開、資料はワーキンググループで非公開とされたものを除き公開、議事要旨は公開とすることとされた。
  事務局より資料1~6について説明を行った後、意見交換が行われた。

 1.ワーキンググループの進め方について
 (1)ワーキンググループの検証に際して留意すべき点(総論的事項)について
 ア.ワーキンググループにおける解析の進め方について
○具体的な仮説を現時点で立てることには限界があるが、要望地域における健康影響を検証という大枠の中で、検証内容に沿って検証を進めることとする。
○基本的な統計を見た上で、詳細な解析を進めていくこととする。
  
 イ.ワーキンググループの取りまとめに際し議論すべき点
○これまでのところ、一部の地域(広島の己斐・高須地区など)を除いて広島原子爆弾由来の放射線降下物は確認されておらず、また、今回の未指定地域の黒い雨に放射能が含まれていたかは確認されていない。 放射能による健康影響を特定するには、今回調査地域の黒い雨に放射能が含まれていることについての研究が進むことを待つ必要があり、この点を留保した上で、解析を進める。
○身体的影響及び精神的影響は調査項目の基本調査票によるデータで数値は出るが、解釈にあっては、特に前者については、質問の設計の問題等により、得られたデータの解釈が困難。
・身体影響について、質問内容が誘導的となった可能性がある。例えば、放射線による急性障害があったかという質問では、黒い雨を経験したなどの原爆体験がある人で「はい」と回答しやすくなるのではないか。
・下痢・発熱・出血等を全て「急性障害」として質問しているが、下痢、発熱は他の影響でも出現するものであり、評価が難しくなる。
・現在病院で診断・検査や治療を受けている病気だけでは、放射線か、加齢性など他の原因か、特定はできないし、疾病の区分が適切ではない。
○放射線障害に特異的な項目を調査していない。 
○様々な調査の限界がある中でも、結果を有効と解釈できるか、今後、本ワーキンググループにおいて議論を深めていくこととする。
○健康不安やPTSDについて、黒い雨体験者に与えられた情報の影響を見るため、黒い雨に関する新聞報道の状況等を事務局で整理して今後提示することとする。
○身体的影響については、国連科学委員会(UNSCEAR)や国際放射線防護委員会(ICRP)などの国際的知見を踏まえて検討することとする。

 (2)ワーキンググループにおける検証内容について
 ア.心身の健康影響について
○健康影響の指標として身体的な事項及び精神的な事項を解析するが、身体影響については解釈に限界もあることを踏まえ検討することとする。
○黒い雨を体験した方と体験していない方について、地域別の比較を行う際には、原爆投下時の位置情報と、黒い雨を経験した際の位置情報との関係を踏まえておく必要がある。
○被曝区分ごと(直曝、入市、救護・看護)、地域ごと(指定地域、非指定地域)に黒い雨を体験者した方と体験していない方について比較を行うこととする。
○より客観的な比較対照群として転入群のデータも活用してみることとする。
○黒い雨の体験以外の原爆体験に関する曝露指標についても、調査報告書10P等も参考としながら、活用手法を検討することとする。特に、黒い雨の体験と健康指標との関連性をこれらの他の体験が媒介(説明)する可能性を解析する。
○精神的な尺度については、カットオフ値を使った場合の分析も合わせて実施する。
○統計処理した計算後のデータのみならず、データ処理の経過も踏まえながら、解析を行うこととする。  

 イ.黒い雨の降雨時間の地理分布について
○まずは、データ全体の単純なプロットから見て行く必要がある。
○データの確からしさの検証として、個別のデータについて、雨の降り始めの分布や降り終わりの個人データの分布を丁寧に見ていくことが必要である。
○原爆投下時の位置情報と黒い雨体験位置情報の一致性を検討することとする。
○統計処理した計算後のデータのみならず、データ処理の経過も踏まえながら、解析を行うこととする。

 (3)ワーキンググループのスケジュールについて
○11月下旬に解析状況の中間報告を行い、今年中にワーキンググループの報告をまとめることとする。

 2.その他
 特になし


<照会先>

健康局総務課原子爆弾被爆者援護対策室

代表: 03-5253-1111
内線: 2318

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