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2011年10月19日 遺伝子治療臨床研究作業委員会議事概要

厚生労働省大臣官房厚生科学課

○日時

平成23年10月19日(水) 14:00~16:10


○場所

厚生労働省 専用第21会議室(17階)


○出席者

(委員)

島田委員長
浅野委員、荒戸委員、安藤委員、大橋委員、小野寺委員
斎藤委員、谷委員、那須委員、早川委員

○議事

議事概要

(概要は以下のとおり。)

 三重大学医学部附属病院の遺伝子治療臨床研究に関連する、大阪大学医学部附属病院及び田附興風会医学研究所北野病院より申請のあった遺伝子治療臨床研究実施計画(対象疾患:食道がん、多施設共同研究)について、審議が行われた。
 申請者から説明を受けた後、質疑応答が行われた。 
 三重大学医学部附属病院の当該臨床研究実施計画自体は、既に平成21年度に確認されており、多施設共同研究として研究を行うための技術的な課題等(事前に意見送付)について十分検討が行われた。このなかで、三重大学医学部附属病院が単独で実施している臨床研究を、この時点で多施設共同研究に変更することについての合理的な説明が得られなかった。
 その結果、作業委員会としては、三重大学の現在進行中の臨床研究はこのまま継続し、その安全性等の評価を行うべきであり、多施設共同研究については、新たな臨床研究として申請することが適当であるとされ科学技術部会に報告することとされた。
 (遺伝子治療臨床研究実施計画の内容は別紙参照。)


(別紙)遺伝子治療臨床研究実施計画の内容 平成23年10月19日審議分

研究課題名 MAGE-A4抗原特異的TCR遺伝子導入リンパ球輸注による治療抵抗性食道癌に対する遺伝子治療臨床研究
申請年月日 平成23年7月5日(大阪大学医学部附属病院)
平成23年7月6日(田附興風会医学研究所北野病院)
実施施設及び
総括責任者
実施施設:1.大阪大学医学部附属病院
       2.田附興風会医学研究所北野病院
       (3.三重大学医学部附属病院)
総括責任者:1.大阪大学大学院医学系研究科
           外科系臨床医学専攻 外科学講座 消化器外科 
           教授 土岐 祐一郎
         2.田附興風会医学研究所北野病院
           消化器センター
           外科・副部長 上田 修吾
         (3.三重大学大学院医学系研究科
           遺伝子・免疫細胞治療学講座
           大学教員 珠玖 洋)
対象疾患 食道癌
導入遺伝子 MAGE-A4 抗原特異的T 細胞受容体(TCR) α 鎖及び β 鎖遺伝子
ベクター 非増殖性レトロウイルスベクター
実施期間及び
対象症例数
平成21年7月17日(三重大学医学部附属病院の実施計画の承認日)から3 年間
3施設合計9 例(各コホート3 例。有害事象が発現した場合には、各コホート最大6 例まで増加し、最大18 例。)
治療研究の概要  本研究は、標準的な治療法(化学療法、放射線療法等)による効果が期待できない治療抵抗性の食道癌患者を対象として、腫瘍抗原MAGE-A4 をヒト白血球抗原(HLA)-A2402 存在下で特異的に認識するTCR α 鎖及び β 鎖の遺伝子をレトロウイルスベクターにより遺伝子導入した自己リンパ球(TCR 遺伝子導入リンパ球)輸注の安全性を主要エンドポイントとする。副次エンドポイントは、TCR 遺伝子導入リンパ球の血中動態及び腫瘍組織への浸潤、腫瘍特異的免疫反応、及び腫瘍縮小効果。
 今回の申請等は、従来、三重大学医学部附属病院単独で行っていた臨床研究について、共同実施施設として2施設を追加するもの。共同実施施設で行う場合も遺伝子導入・細胞培養等は三重大学において行われる。具体的には、各共同実施施設で患者から採取された自己リンパ球が三重大学細胞調製施設に搬送され、遺伝子導入・細胞培養が行われた後、各共同実施施設に戻され、TCR 遺伝子導入リンパ球が患者に投与される。
その他(現在実施中の
臨床研究の状況等)
 三重大学で現在実施されている臨床研究の状況は、6例が登録され、うち3例に遺伝子導入細胞の投与が実施され、残り3例は脳内転移や原病悪化により遺伝子導入細胞投与前に中止されている。遺伝子導入細胞を投与された3例については、平成23年6月28日時点において遺伝子導入細胞に起因する有害事象は認められていない。

                                                             

遺伝子治療臨床研究作業委員会委員名簿

 
 氏   名         所   属

 浅野 茂隆 (早稲田大学先端科学・健康医療融合機構機構長)

 荒戸 照世 ((独)医薬品医療機器総合機構レギュラトリーサイエンス推進部研修課長)

 安藤 暢敏 (東京歯科大学市川総合病院長)

 大橋 十也 (東京慈恵会医科大学DNA医学研究所教授)

 小野寺 雅史 ((独)国立成育医療研究センター研究所成育遺伝研究部長)

 金子 周一 (金沢大学医薬保健研究域医学系教授)

 斎藤 泉 (東京大学医科学研究所遺伝子解析施設教授)

○島田 隆 (日本医科大学医学部教授)

 谷 憲三朗 (九州大学生体防御医学研究所長)

 濱田 洋文 (東京薬科大学生命科学部教授)

 早川 堯夫 (近畿大学薬学総合研究所長)
                              
            ○委員長 (五十音順 敬称略 平成23年10月19日)                     


<照会先>

大臣官房厚生科学課
研究企画官          尾崎 (内線3803)
バイオテクノロジー専門官 高畑 (内線3820)

電話 03(5253)1111(代表)
    03(3595)2171(直通)

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