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2011年6月24日 第7回医療機器の流通改善に関する懇談会議事録

医政局経済課

○日時

平成23年6月24日(金)15:00~17:00


○場所

都市センターホテル「オリオン」


○議題

1.医療機器等における情報化進捗状況調査結果について
2.医療機器のコード化に関する取りまとめ(案)について



○議事

 ○近藤流通指導官 では、ただいまから第7回「医療機器の流通改善に関する懇談会」を開催いたします。初めに、委員の交代がございます。団体から選出していただいております委員より4名の交代がございます。時間の関係から誠に恐縮ですが、お手元の懇談会名簿の配付をもちまして御紹介に代えさせていただきます。新たに委員として加わっていただきました皆様には、よろしくお願いいたします。
 次に、委員の出欠状況でございますが、本日は、日本医療機器販売業協会常任理事の浅若様、日本医療法人協会副会長の関様、日本歯科医師会常務理事の冨山様、全日本病院協会常任理事の中村様、産業医科大学医学部公衆衛生学教室教授の松田様、日本歯科用品商協同組合連合会専務理事の宮内様、日本医療器材工業会会長の吉田様から御欠席の連絡をいただいております。なお、吉田委員の代理として、テルモの星野様に出席していただいております。よろしくお願いいたします。また、事務局の大谷医政局長が本日は所用のために欠席させていただいておりますことを御了承ください。
 続きまして、本日の資料確認をさせていただきます。
 議事次第、座席図、懇談会名簿と続きまして。
 資料1として「医療機器等における情報化進捗状況調査の結果公表」。
 資料2として「医療機器のコード化に関する取りまとめ(案)」をお手元に配付しておりますので、御確認ください。よろしいでしょうか。
 それでは、以降の議事進行につきましては、嶋口座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○嶋口座長 嶋口でございます。今日は大変暑い中、しかも一番その中でも暑い午後の3時という厳しい中でお集まりいただきましてありがとうございました。震災でしばらく開かれなかった懇談会ですけれども、第7回の医療機器の流改懇をこれから始めたいと思います。
 それでは、早速本日の議題に入りたいと思います。当懇談会では委員の御意見を踏まえて、まずは医療機器のコード化について検討することとなったわけでございますが、有識者からいろいろヒアリングをこれまで行ってまいりました。
 前回の第6回の懇談会以降、今、申し上げましたように少し時間があいてしまったんですが、その間、事務局において医療機器のコード化についての課題の整理や改善方向の検討をしていただきました。これをもとに踏まえて、本日は医療機器のコード化に関する取りまとめを行いたいと思います。
 先ほど事務局から説明がございまして、2つの資料がお手元にいっておりますが、その資料を基に御説明いただく予定で、その後でこの懇談会の先生方から議論と了解をいただくという形で進めたいと思います。
 それでは、早速ですが、昨年9月末現在の医療機器等に関する情報化進捗状況調査の結果が出ておりますので、その報告を事務局からしていただきたいと思います。資料1をベースにして御報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○矢作流通指導官 それでは、御説明いたします。医療機器のコード化に関する取りまとめを御説明する前に、現状の医療機器のバーコード表示状況などを調査した医療機器等にかかる情報化進捗状況調査結果について御報告をいたします。資料1をごらんください。
 医療機器へのバーコード表示につきましては、平成20年3月に当経済課からの通知に基づきまして各メーカーによる取組みが進められているところでございます。この調査は、日本医療機器産業連合会と日本臨床検査薬協会の御協力を得て、メーカーに対し、通知に基づき進められております医療機器のバーコードの表示状況やバーコードを活用する際に必要となるデータベースの登録状況などについて、昨年9月末時点の状況を調査したものでございます。
 調査結果につきましては、本年3月に厚生労働省のホームページにて公表もしております。調査結果の御説明をする前に、当課の通知ではどのようなバーコード表示を求めているかについて御説明をいたします。資料の4ページ目をごらんください。
 こちらの参考の部分の表でございますけれども、この表は当課の通知におきまして、医療機器の種類ごとにいつまでにどの範囲のバーコード表示をする必要があるかを整理した表でございます。
 ◎が必須表示、○が任意表示を表しております。任意表示とは、表示するか否かを企業の自主的な判断に委ねているものを指しております。対象範囲は、医療機器だけではなくて、下から2行目の消耗材料でありますとか、その下にあるように体外診断用医薬品を含めてバーコード表示の範囲を定めているところでございます。
 バーコード表示の項目は、消耗材料を除きましてごらんのとおり基本的には固定情報である商品コードだけではなくて可変情報である有効期限・使用期限とロット・シリアル番号も含めたすべての項目をバーコードに表示する。これをGS1-128バーコードと言いますけれども、これにより表示することになっているところでございます。
 また、実施時期におきましては、着実に表示を進めるという観点から、種類ごとに段階的に実施時期を定めているところでございます。実施時期欄をごらんのとおり、早いものは平成21年3月出荷分から、遅いものでも平成23年3月という形で実施時期を定めておるところでございます。
 したがいまして、本年3月以降出荷分につきましては、一部例外はございますけれども、基本的にはこれらすべての製品にバーコード表示を行う必要がございます。なお、今回の調査につきましては、昨年9月末時点での調査でございますので、表示実施時期が本年3月となっている部分につきましては、まだ実施時期が到来していない段階での調査という形になっております。
 それでは、この通知を踏まえた調査結果について御説明いたします。資料の2ページ目の「3.調査結果一覧」というのが真ん中から下にございますけれども、こちらをごらんください。
 この表は縦に医療機器の種類を、横に各項目の対応率を表しております。基本的には先ほどの通知に基づき、種類、区分に基づいて調査を行っておりますけれども、時間の関係で概略のみ御説明いたします。
 まず、バーコードの表示状況についてでございますが、この表の右側にバーコード表示割合欄がございますが、その中の「販売(包装)単位」と書かれている欄をごらんください。この欄は中箱、外箱に加えてこれら単位での流通がなくて通常個装単位で流通している製品も含んでおります。言わば一般に流通する単位の状況とお考えいただければと思います。
 1番目の欄が医療機器になりますけれども、88.8%の表示率となっています。括弧書きは前年の調査結果ですので、前年は80.8%となっています。したがって、1年で約10%程度表示率が上がったことになります。
 その下の欄が、特定保険医療材料ですけれども、こちらは98%と高い表示率になっております。
 そのまま下に下がっていただきますと、医療機器の種類によって表示率の濃淡があるのをごらんになれるかと思います。
 また、医療機器以外では、下から3行目の消耗材料で64%。その下の医療機器と消耗材料を合わせたトータルでは86%、昨年が78%ですので、全体的でも約10%表示率が上がったという結果となっております。
 バーコードの表示割合については、今、ごらんになっている販売(包装)単位のほかに、その右の欄の個装単位、そのまた右の参考と記載している本体直接表示についても今回調査をしております。
 個装単位というのは、最終包装単位のパッケージに表示することでありまして、一方で本体表示というのは文字どおり本体に直接バーコードを表示するという意味合いとなっております。
 ただ、本体表示につきましては、国際整合や技術的な観点などから今後検討することしており、通知においても表示対象としてはいないことから、あくまでも参考として今回機械系の医療機器のみ調査を行ったものでございます。これらの表示率につきましてはごらんのとおりの結果となっております。
 続いて、この表の真ん中辺りにございますけれども、データベース登録割合状況についてですが、バーコードを有効に活用するには、表示された情報が一元的に管理されることが有効ですので、データベース登録状況についても調査しております。
 データベース登録割合欄のMEDIS-DCデータベース欄をごらんください。医療機器では約70%の登録率になっております。昨年は約57%でしたので、10%程度上がったことになります。
 この下の特定保険医療材料では、84%と比較的高くなっておりますけれども、そのまま下に見ていきますと、こちらも種類ごとに登録率には濃淡のばらつきがございます。また、消耗材料では48%と低く、医療機器と消耗材料を合わせたトータルでは68%と前年より10%程度上がった結果が出ております。
 これら今回の調査結果による全般的な傾向についてでございますけれども、医療機器へのバーコード表示につきましては、着実に通知を踏まえた表示が進んでいるというところでございますけれども、今回の調査でも90%には届いていないという結果が出ておりますので、また種類によって表示率については濃淡があるというところから、利用普及を進めるためには今後もバーコード表示に向けた取組みを進める必要がある。それとともに、併せて利用者の利便性を考えますと、データベースへの登録もセットで進める必要があるということがこの結果からうかがえますので、こちらも更に働きかける必要があるというところが今回の調査結果からうかがえるところでございます。
 情報化進捗状況調査結果の御説明は以上でございます。
○嶋口座長 どうもありがとうございました。これは昨年9月に行ったもので、既に公表されているのが今年3月ですか。
○矢作流通指導官 そうです。昨年9月の調査を今年3月に厚労省のホームページにおいて公表しております。
○嶋口座長 ということで、既にごらんになっている方々も何人かいらっしゃるかとも思いますが、一応調査の結果について、全体的には改善しているけれども、まだ道半ばという感じの印象がございますが、早速これから先生方からこのデータについての質問とか疑問とか御意見をいただきたいと思います。いかがでございましょうか。
 では、お願いいたします。
○目黒委員 国際医療研究センターの目黒と申しますが、言葉の定義ですけれども、2ページ目の表を見て、医療機器、医療材料、消耗材料という表現がきていて、消耗材料は4ページの表の中に専ら医療機関で医療用に繰り返し使用されるものということで、具体的に挙げるとどのようなものが入って、すべからく医療材料、消耗材料を含めて薬事法に定められる医療機器の中に含まれるものという考え方でいいですか。薬事法が出たときに、当初、診療報酬の方と名称が違うものですからいつも混同しました。私たちが説明するときに明確に答えたいので、そこを明確にしてほしいんです。お願いします。
○矢作流通指導官 消耗材料の定義についての御質問ですが。この消耗材料につきましては、医療機器ではございません。医療機器を除きまして、一般には衛生材料でございますとか雑貨、雑品等と呼称されるもののうちで、専ら医療機関で医療用に使われるものという定義でございます。
 例えば紙おむつであっても医療機関で繰り返し使うものにつきましてはそういった表示をしていこうという整理になっています。一般に家庭用ではなくて、医療機関で使われる消耗材料のうち医療機関で専ら使われるものという考えの下でやっています。
○嶋口座長 目黒委員、よろしいでしょうか。
 どうぞ。
○目黒委員 わかりました。そういうものが含まれると2ページで見ると医療機器+消耗材料だと少しパーセンテージが下がってくる印象で見ていいのかと思ったものですから。
○矢作流通指導官 そういう意味では医療機器につきましては医療機器の薬事法による許可等を受けた業者になりますけれども、消耗材料は特にそういった許可は必要ございませんので、いろんな業種の方が消耗材料につきましては製造をしておりますので、どうしても表示率につきましては、医療機器に比べますと低くなってしまっているというところかと思っております。
○目黒委員 わかりました。
○嶋口座長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○崎原委員 このデータベースの登録割合とバーコードの表示割合で100%にならない理由。何が妨げているのかということと、この表を見ますと高度管理医療機器などというのがデータベース化ではかなり悪い率を占めているんですけれども、それについての理由を知らせていただきたいということが第1点。
 日本製品と海外からの輸入品、ここら辺の違いがあるのかどうかということを教えていただけたらと思います。
○嶋口座長 かなりいろんな理由があるのではないかと思うんですが、主要なものを御説明願えますでしょうか。
○矢作流通指導官 今の御質問の件につきましては、この後、バーコードのコード化に関する取りまとめの中で触れておりますので、その中でお答えができればと思います。
○嶋口座長 では、そのときにその改善をどうするかということを含めて、御説明いただければと思います。
 お願いします。
○鈴木委員 今、消耗材料でおむつの話が出ましたけれども、医療機関で使うおむつと一般に使うおむつは区別ができるんでしょうか。私はよくわからないんですけれども、教えていただけますか。
○近藤流通指導官 物に対して別に区別しているわけではなくて、医療機関に専ら納品しているようなものについてはバーコードを付けましょうという趣旨であります。一般家庭に使われるものと医療機関で使われるものが例えば紙おむつについて違うということはないと思っています。
○嶋口座長 その説明でよろしいですか。
○鈴木委員 医療機関で別にどちらを使ってもいいではないですか。
○近藤流通指導官 ですので、物について区分があるわけではないです。
○鈴木委員 そうしたら、そういうふうに分けている限りにおいては、おむつに関しては意味がないということになりませんか。
○矢作流通指導官 済みません。例示が悪かったかもしれません。いずれにしても消耗材料というのも非常に幅が広くて、消耗材料の中でも医療機関に特化して納めているものと一般用に分けている製品がある場合には、医療用につきましてはできるだけバーコードで統一的な管理ができるようにしましょうということで、厳密に区分けがないものにつきましては、難しいところはあると考えています。
○嶋口座長 よろしいでしょうか。
 お願いいたします。
○神原委員 静岡県立総合病院の神原でございますけれども、針、糸、ガーゼ、そんなたぐいのものも消耗品に入るのではないかと思います。それならばもっと理解しやすいかなと。おむつが出てくると、医療用と一般用で、実際には現場では両方使っているわけで、患者さんが持参される場合も多々あります。
 ただ、流通はいろいろ問題でございまして、少し外れてしまうんですけれども、おむつも場合によっては感染性廃棄物という扱いになるものですから、その後の流通という点では非常に問題になる場合がございます。
○嶋口座長 どうもありがとうございました。そのほかに何かございますでしょうか。
 お願いします。
○目黒委員 今のお話の針、糸に関しては医療機器でございますね。医療機器になると思います。私も認識を新たにしたのが1つあるんですが、一般用のゴム手袋なども滅菌されていると医療機器扱いになっています。滅菌されていないと一般衛生材料の扱いになっているかと思うんです。ガーゼも薬事法上医療機器の中に入っていると思います。
○嶋口座長 その辺りは特別の区別をして調査しているわけではないですか。それとも了解の上で調査をかけたら苦しいでしょうか。
○矢作流通指導官 消耗材料についてというところでしょうか。消耗材料につきましてはあくまでも個別具体的なところはかなり幅広いので定義ができない関係で、あくまでも医療機関で専ら繰り返し使われるものという定義の中で御判断いただくという形でやっております。
○嶋口座長 調査の中で出てきた数字を一緒にまとめたということでよろしいですね。
○矢作流通指導官 そうです。
○嶋口座長 ですから、中には別の解釈で答えている場合も含まれるかもしれませんが、一応大きな流れとしてはこうだということで御理解願えればと思います。そのほかにございますか。よろしゅうございますか。
 それでは、これまでの報告は既に公表されているデータでございまして、確認をもう一回事務局の方からしていただいたわけですが、これから中心的な資料2に関わる問題に移りたいと思います。この懇談会では実は立ち会いの問題とかいろんな商取引の問題がたくさんあったんですけれども、少しまとめやすい問題から入っていこうということでコード化の問題を取り上げ、しばらく時間が空きましたが、今回、医療機器のコード化に関する取りまとめ案というのを事務局の方でつくっていただきましたので、早速事務局からこの案について御説明いただきまして、その後、皆さん方からいろいろな御意見をいただければありがたいと思います。
 それでは、事務局からお願いいたします。
○近藤流通指導官 それでは、資料2をごらんください。「医療機器のコード化に関する取りまとめ(案)」について御説明させていただきます。各スライドの右下に書かれている数字がスライド番号になります。第6回の会合以降、時間があいてしまいましたが、その間、卸、医療機関でのバーコードの利用状況を把握するため、現地調査、聞き取り調査をしてまいりました。
 まず、スライド番号2がその調査内容を書いたものになります。
 卸への現地調査が5か所、卸への聞き取り調査が23か所、システムベンダーへの聞き取り調査が4か所、専業SPDへの現地調査が1か所、医療機関への現地調査を3か所行いました。そのほかの情報として、昨年度GS1ヘルスケアジャパン協議会の利用課題解決部会で調査しました7医療機関のコード化に関する情報をお聞きしまして今回の取りまとめ案を作成しております。
 スライド番号3、卸におけるバーコードの利用状況を示したものです。
売上10億円以上の企業で全くバーコードを利用していないのは4社だけでした。80%以上の卸がメーカーが表示しておりますバーコード、いわゆるソースマーキングの読み取りを行っております。
 また、下の※印で書いてあるとおり、売上規模が年商10億円以下をターゲットとした高度管理医療機器等の薬事法上の記録管理に特化したバーコードシステムを現在120社程度が利用しております。実際の運用については確認しておりませんが、システム設計上は高度管理医療機器だけではなく、全品のバーコードを読む設定になっております。
 スライド番号4ですが、「(2)卸におけるバーコードの利用状況」です。
まずは発注した商品が届いているか、その商品の有効期限が切迫した商品ではないか、医療機関から注文を受けた商品を出荷しているか、医療機関ごと、出荷した商品のロット管理のためバーコードを利用しております。これは従来目視で行っていた入荷、出荷の検品作業がバーコードの利用による効率化または正確性の向上のため、また有効期限の管理による不良在庫の削減のため、回収業務が発生した場合の回収品の特定のためバーコードを利用しております。
 もう一つは、薬事法の高度管理医療機器等や生物由来製品等の譲り受け及び譲り渡しに関する記録義務への対応のためバーコードを利用しており、これは薬事法上義務づけられた記録作業の効率化、正確性の向上のため利用している状況です。
 スライド番号5「(3)医療機関におけるバーコードの利用状況」です。
 一部の先進的医療機関やSPDを導入している医療機関ではバーコードを利用しており、主な利用形態は以下のとおりです。
 まず、メーカーが表示したバーコードを読んでいる場合で、従来目視で行っていた入荷検品作業の効率化、正確性の向上のために利用されております。これは主にSPDが入っている医療機関における利用状況です。
 メーカーがバーコードを表示していない個装の中身や機器本体に医療機関独自のバーコードを表示し、数量の管理、有効期限の管理、滅菌管理、使用頻度の管理を行っている場合で、院内物流の効率化、不良在庫の削減、医療安全の向上のために利用されています。これについては、コード化について非常に先進的な医療機関の利用形態だと考えております。
 もう一つは、医療機関独自のコードで物流管理システムが構築されており、医療機関内でコードを取り直している場合で院内物流の効率化、不良在庫の削減のために利用されております。これはメーカーが表示しているバーコードでも同様のことができるのですが、メーカーにおけるバーコード表示が進む前にバーコードシステムを構築してしまったために、医療機関内でコードを取り直している利用形態だと考えております。
 6番目のスライド「EDI(電子商取引)の利用状況」です。
 メーカーと卸の間には、共通のEDIとして@MD-Netが存在しており、会員数やVANのデータ量は順調に伸びております。
 また、卸売業者売上上位30社のほとんどが@MD-NetによるEDIを利用している状況です。EDIの利用理由ですが、バーコードとEDIの双方の利用によるデータ入力作業や目視作業の軽減による流通の効率化のために利用されているようです。ただし、循環器分野、整形分野の特定分野において利用が進んでいない状況です。これは、循環器分野、整形分野については、預託により取引が行われており、通常の取引のように商品を届けた時点で支払いが発生するのではなく、医療機関で使用した時点で支払いが確定するという預託取引の仕組みが現状のEDIの仕組みに対応できないためのものです。卸と医療機関におけるEDIについては、一部卸、一部医療機関間での独自のシステムによって運用されているケースがあるようです。
 スライド番号7番です。これらの状況を踏まえまして、バーコードの利用拡大の課題を4つ挙げております。
まず1つ目が販売包装単位におけるGS1-128コードによるバーコード表示の徹底です。その効果ですが、流通効率化、有効期限やロット番号またはシリアル番号の入力の精度の向上が考えられます。
 2つ目ですが、MEDIS-DCデータベースの迅速で正確な登録と信頼性の向上です。その効果ですが、卸、医療機関などにおける商品マスターの整備業務の軽減が考えられます。
 3つ目は、EDIの推進です。効果は、入庫作業時におけるシステムへの入力作業の軽減、出庫誤りの縮減が考えられます。
 4つ目が本体表示の推進です。効果は、医療機関における物流の効率化や医療安全への寄与が考えられます。
 次に、各課題についての問題点と改善方策について説明させていただきます。スライド番号は8になります。まず、販売包装単位におけるGS1-128コードによるバーコード表示の徹底ですが、問題点はバーコードが表示されていない商品が存在するということです。先ほど医療機関等における情報化進捗状況調査の結果で御説明しましたが、平成22年9月末の表示率は医療機器が88.8%、医療機器以外の消耗材料で64.2%、全体で86.2%という結果となっております。
 これも先ほど申したとおりですが、特定保険材料や高度管理医療機器以外の医療機器や、医療機器以外の消耗材料については、23年3月以降に出荷されたものから必須表示になっており、調査時点ではまだ必須表示になっていないという点について考慮する必要があると考えております。
 ただし、同様の調査を行っている医療用医薬品の調査では、生物由来製品等を除いて商品コードしか必須表示になっておりませんが、必須表示になっているものについてはすべて100%に近い表示率となっております。
 また、医療用医薬品と医療機器のそれぞれの調査の母数を比較してみますと、医療用医薬品の母数が3万4千に対して、医療機器の母数は59万3千、医療機器以外の消耗材料の母数が約7万3千であります。医療用医薬品のアイテム数に比べますと10倍以上の品目数であるという点についても考慮が必要であると考えております。
 これらの改善方策ですが、平成20年3月28日に出された医政局経済課長通知が、これも前に述べましたとおり、本年3月で医療機器及び医療機器以外の消耗材料を含めてすべての品目についてバーコード表示の実施時期を迎えておりますので、これについてはバーコード表示を行っていないメーカーに対して、行政において個別指導を行っていきたいという改善方策を考えております。
 スライド9になります。2つ目の課題のMEDIS-DCデータベースへの迅速で正確な登録と信頼性の向上ですが、まず問題点として挙げられるのは、データ登録がメーカーの責任で直接行うこととなっているため、メーカー任せになっており、そのため登録が行われていない商品や登録を行っていないメーカーがあるという点です。
 MEDIS-DCデータベースの登録状況ですが、これも先ほど説明した進捗化状況調査の結果のとおりですが、平成22年9月末現在で医療機器で70.3%、医療機器以外の消耗材料では48%という結果になっております。
 データベースの管理者たるMEDIS-DCによる検証が不十分なため、入力定義と異なるデータが入力されている場合があり、登録データにもかからず、検索してもデータが出てこないケースがございます。また、メーカーの登録時期が遅いため、商取引に間に合っていない状況があります。
 これらに対する改善方策ですが、まずメーカーの入力負担軽減及び登録データの精度の向上のため、平成23年4月から行っているMEDIS-DCによるエビデンスに基づいたデータによる代行登録の推進及び事業開始をメーカーに周知することが考えられます。
 スライド10ですが、既存のデータについても、MEDIS-DCにおいて、メーカーの協力を得てエビデンスに基づいた検証作業を行い、必要な修正を行うこと。
 薬事法販売名項目を必須項目化するとともに、検索システムの変更を行うこと。これについては、MEDIS-DCにおいて既に実施済みです。商品名、商品名略称、荷姿情報の定義を明確化し、修正をメーカーに依頼すること。これも既に実施済みです。
 MEDIS-DC内にメーカー、卸、医療機関、MEDIS-DCの代表者からなる医療機器データベース信頼性向上委員会を設置し、医療機器データベースの信頼性の向上の活動を行うこと。これについても昨年7月から行っております。今後の検討内容として、必要に応じた定義の見直し、登録率の悪い項目の見直しや卸、医療機関から要望の高い新規登録項目についての検討を行うこととしております。
 スライド11になりますが、登録の迅速化のため、メーカーは卸や医療機関に新たな商品の案内や包装等の変更を案内する時期に合わせてデータベースへの登録を行うこと。MEDIS-DCにおいてもデータの登録時期を明確にし、周知を行うこと、データベースに登録されていない商品や誤ったデータが登録されている場合の連絡窓口をMEDIS-DCに設けること。卸や医療機関はこの連絡窓口を利用し、MEDIS-DCに積極的に情報提供を行うこと。日本医療機器販売業協会において登録されていない商品や不備なデータについて、会員から情報収集を行い、MEDIS-DCに対して情報提供を行うこと。MEDIS-DCと日本医療機器販売業協会との定期連絡会を実施し、流通の中核に位置する卸との意見交換により利用者側の要望をMEDIS-DCに吸収してもらうこと。
 MEDIS-DCからデータ登録、修正の依頼を受けた場合、メーカーは迅速にデータをMEDIS-DCに登録するか、または自らデータの登録、修正を行うことを挙げております。
 3つ目の課題ですが、EDIの推進ですが、スライド番号12になります。まず、問題点は、整形、循環器分野のような預託取引がある分野においてEDIが進んでいないという点です。
 その改善方策ですが、EDIが進んでいない預託取引のある分野についてもEDIが利用できるよう、@MD-Net内において大手メーカー、卸の代表者を入れた研究会を設置し、卸からの意見徴収を行う等、流通の実態を把握することにより業務の標準化作業を行い、システム構築につなげていくよう@MD-Netにおいて作業を行うことが挙げられます。これについても現在@MD-Netにおいて進めていただいております。
 最後の13番のスライドになります。本体表示の推進ですが、こちらについては現時点においてはまだ問題点が明らかになっていない部分もあることから、現在の動きを書かせていただいております。医療機関からニーズがあり、業界も商品コード、シリアル番号のバーコード表示を進めている輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器、除細動器(AEDを除く)の最重点4品目の表示を推進することにより、医療機関のニーズを把握し、4品目にとどまらずさらなる本体表示の拡大につながるよう業界内で検討がなされております。
 業界内において、鋼製器具への本体表示方法の標準化を行っているところであり、現在、その表示技術について検証を行っております。
 FDAでの法制化の動きもあることから、行政及び業界団体において国際整合や技術的な開発及びその技術の検証を行うことを挙げております。
 以上が今回の取りまとめ(案)になります。
○嶋口座長 どうもありがとうございました。先ほど?原委員から御質問いただきました問題について、ある程度これが問題点であって、それに対する解決課題あるいは解決方向でということで4つの課題が提示されたわけでございます。ひとつ確認しますけれども、資料1で御説明いただいたものは昨年9月に行われた全体の調査、その期間の前後にこういうふうな聞き取りあるいは現地調査をやったという理解でよろしいでしょうか。
○近藤流通指導官 はい。結構です。昨年1年間をかけてこの調査はやっております。
○嶋口座長 わかりました。という事務局の実際の聞き取りあるいは現地調査を踏まえまして、問題とそれに対する今後のバーコードに対する課題を御説明いただいたわけでございますが、早速これからいろいろ質問とか御意見をいただきたいと思います。
 どうぞ質問、御意見がある方は挙手をお願いいたします。
○崎原委員 先ほど申しましたけれども、海外からの輸入の商品とか薬についてバーコードの表示率はありますでしょうか。また、日本の製品との比較でいいとか悪いとかというのがあったら教えてください。
○矢作流通指導官 先ほど資料1で御説明した調査内容につきましては、特に外資と内資と分けて、そういう切り口では調査をしておりませんので、そういった情報は持ち合せておりません。申し訳ございません。
○嶋口座長 ということでございます。よろしゅうございますか。ほかにございますか。どんな質問でも結構だと思います。
 お願いします。
○岩永委員 JIRAの岩永と申します。今回初めての出席ですけれども、実はこの中の一番最後のところに「FDAでの法制化の動きもあることから」と書いてございます。我々の商品というのは、いわゆる大型機器でございますけれども、全体生産量の半分ぐらいは輸出に回っているということもありまして、相手先のコードを付けるということも必要になっているわけなんですけれども、できるだけ少ないハーモナイズされたコードを1つ付けて済むのであればそれが一番いいと思っております。その辺これからFDAの法制化と併せてコードそのものの統一化、そのグローバリゼーションといったところの検討もこの中に含まれると解釈してよろしいのかどうかお聞きしたいと思います。
○嶋口座長 お願いいたします。
○近藤流通指導官 FDAの法制化がどのようになるのか明確になっていない現時点ではお答えづらいのですが、FDAの法制化の内容を吟味した上で検討する点等があるのであれば、それは業界等と御相談していくようになるのではないかと考えています。
○嶋口座長 よろしいですか。ほかにございますか。
 お願いいたします。
○杉山委員 欧州ビジネス協会の杉山と申します。
 前回の第6回で今の点ですが、UDIということで、そちらの方向にもうFDAは動いていることで理解させていただいたんですが、今回御説明にあった法的な規制というのがUDIということではなかったんですか。
○近藤流通指導官 そうです。ただ、実際の動きは前の計画からかなりずれ込んでいる状況で、まだ具体的にFDAから法制化がどういうふうになるかというのは出ていない状況と理解しております。
○杉山委員 わかりました。ありがとうございます。
○嶋口座長 ほかにございますか。
 お願いします。
○田中委員 医療機器販売業協会の田中でございます。
 先ほどの説明の中で、スライドの8ですけれども、随分種類が多いことがいろいろな問題を発生させるという御説明がありましたので、そこをもう少し具体的に販売業の立場からお話をさせていただきたいと思います。
 今年6月1日現在でMEDIS-DCに登録されている商品データは75万あります。これは先ほども話がありましたように、薬の数十倍に当たります。医療機器のマーケットサイズというのは薬の大体3分の1ぐらいですので、それから考えると医療機器の商品コードは薬よりも2けた多いと考えてよいぐらいの重さになると思います。
 例えば私が経営する医療機器販売業では、商品マスターを20万余り備えております。この中で年間1回以上使われる商品マスターはこれの5分の1、4万程度にしかすぎません。その間、1年間で取引が200万回、売上で500億程度あるわけですけれども、そうした取引の中で20万余りのデータベースの中から4万程度しか使っていないということになります。更に年間1,000回以上使っているコード、これは1日数回以上使われるということになりますけれども、これは商品マスター全体の0.4%、800品目程度しかないという事実があります。こういう商品マスターを整備するのは経済的にはなかなか難しいというのを私どもは感じています。
 以上です。
○嶋口座長 ありがとうございました。医器販協の立場から相当膨大な数があるのでなかなか大変なんだと。しかし、この提言課題に対してはこの方向で是非やっていきたいというふうに御理解してよろしゅうございますか。
○田中委員 それで結構ですし、私たちとしてはできるだけ協力をさせていただいて、結果的には私たちが担う流通の合理化につながると考えております。
○嶋口座長 ありがとうございました。今、医器販協代表の田中委員から御説明いただきましたが、メーカー側の方で今日は代理でございますが、星野様から一言いただけたらありがたいと思います。
○星野委員 医器工の星野でございます。本日は厚労省の方から医療機器等における情報化進捗状況調査の提示をいただきました。その中で示されていますとおり、メーカー側の登録割合というのはまだ低いということが理解されました。
 低い理由の1つとして、間違ったデータをまだ登録されていて、きちっとそれが有効に活用されていないものも含まれているのではないかと思っています。では、こういった状況をどう改善していくのだということになりますけれども、医器工としては、会員の企業に対して正確なデータ登録ができるように再度見直してほしいということを周知することもしていかないといけないと思いますし、取りまとめ案にありましたとおり、信頼性を向上させるためのいろいろな活動に対して、各企業に対しても積極的な協力をしていってほしいという依頼もしていく必要があると思っています。
 ただし、個々の会員企業にとってどのメーカーのどの商品の登録が不足しているとか、間違っているかという情報を持っていないこともありますので、実態がわからないところであります。そういう状況でございますので、医器販協、医療機関においてさまざまな御指摘点がありましたら是非教えていただければそれに対応をとっていくということで、この取りまとめ案が推進できるように協力をしていきたいと思っています。
 以上です。
○嶋口座長 ありがとうございました。今のところ、特にこの懇談会としての課題が4つ出ているんですが、それに対しては特段の反論もないようでございます。ただ、まだこれは、実行の段階で相当強化していかなければいけないし、改善点もたくさんあるだろうという御意見があるが、方向としてはさほど間違っていないだろうという御意見をいただいたような感じがいたします。せっかくの機会でございますので、座長代理の三村先生からコメントをいただければありがたいと思います。
○三村座長代理 先ほどから御説明ありましたように、なかなか難しい分野であります。品目数も多いし、それぞれの流通特性も違うという形の中で、それなりに進捗してきたかなという感じを受けております。
 ここで整理されました課題は、私はとてもよく整理されていると思うんですが、ただし、すぐに克服できる問題と着実に進めていく上である程度成果が出るものというのがあるように思いますので、このことを前提としてこれから実行計画という形で進めていただければいいのではないかと思います。
○嶋口座長 どうもありがとうございました。
 お願いいたします。
○鈴木委員 先ほどのおむつの話の続きみたいになってしまうんですけれども、消耗材料が低いですね。それはそういう一般用のものとの区別が難しいものとかあると思うんですが、そういうものを改善策としては行政において個別指導すると言いますけれども、無理がある場合もあるのではないかと思うんです。メーカー側というか卸側というか、そういう方々で何か御意見がないのかなという気がするんですけれども、いかがなんでしょうか。
○嶋口座長 その辺り、お願いします。
○岩永委員 我々のところは非常に大型装置で、大量生産で商品単位が小さいものではないということで様子が多少違っております。まさに設置型という形になるかと思うんですが、いろいろな装置の設置について製造販売のメーカーというのは全責任を持って流通も含め保守管理もやっているということで、そのための管理形態というのは企業できっちりと設けております。一般的な流通、コードの付与ということに対してどこまでやっているのか私もよくわからないところはあるんですけれども、是非そういう商品流通形態とか商品形態の違いを加味しながらいろいろ御指導いただければ非常にありがたいと思っております。
○嶋口座長 ありがとうございました。今、岩永委員は日本画像医療システム工業会という大型の医療機器の立場でございますが、先ほど鈴木委員の御質問は消耗材みたいなものをもう少し分類をするなり、あるいはひょっとしたら統計の取り方その他を含めてどういうふうに対応したらいいか、そういう御質問と理解してよろしいでしょうか。
○鈴木委員 はい。
○嶋口座長 どなたにお聞きしたらいいのでしょうか。
 では、御意見ということで、どうぞ。
○神原委員 神原でございます。先ほど岩永委員がおっしゃったような大型のものは我々の病院ではそんなに多いものではありませんから、バーコード管理せずにマニュアルで実際上管理しているというのが現実で、例えば何々一式とかという場合には、写真を付けてきていただいて判断するというような格好にしております。
 メーカーの流通の間はバーコードを使用しているのでしょうけれども、病院レベルになりますと、バーコードがなくてもそれほど苦労しないのではないのではないと感じているんです。むしろ現場の方では、先ほど医療材料がありましたけれども、そういう材料の出入庫は日々たくさん行うので、その管理が大変なので、うまくバーコードで管理できればいいんです。
 我々のところは前から病院独自のバーコードを使っているんですけれども、メーカーによりいろんな種類のものがございまして、病院なりに統一に努めているんですけれども、それがJANコード等で統一化されればいいんですけれども、今はまだまだバーコードが付いていないものがありますので、すぐというのは難しいでしょうけれども、この方向を進めていただければ、非常に出入庫がはっきりします。
 もう一つは、医療安全という意味でも、例えば1つの例でございますが、いろんなセットを組む時に、バーコードでちゃんと管理ができれば、この物品がないとか、ダブっているとかというものが一度にでわかりますので、医療安全という意味でも非常にいいのではないかと思いますので、是非進めていただければと思っています。
○嶋口座長 この辺りは事務局の方から何かお答えすることはございますか。特によろしゅうございますか。挙手されているお二人とも今の関連ですか。
 それでは、今の関連でお願いいたします。
○崎原委員 今、神原先生が言われたのは全く至極当然でありまして、病院としてはバーコードを導入いたしまして、今言われた医療安全とか在庫の管理とか、流通の合理化をやりたい、これはすべての病院が持っていると思います。ですけれども、特に中小の病院がまだこれを導入しにくい状況がある。1つは人材を確保するということと、システムを入れるコストも問題です。あとは例えば診療報酬上のメリットとか、そういうインセンティブを付けていただけるのがやはり大切なことかと思っておりますので、この委員会を機会にそういったことを行政の方でやっていただければ非常にありがたいと思っております。
 以上です。
○嶋口座長 行政も、はい、やりますとすぐに言えないと思いますけれども、貴重な御意見として伺っていただければありがたいと思います。
 では、もうお一方。
○田中委員 流通の立場から言うと、バーコードがしっかりしていてほしいというのは、例えば同じ形のケースに入っているけれども、形状が違うとか、長さが違うとか、太さが違うとか、さまざまなものがあるわけです。そういったさまざまなものの一つひとつに意味があるわけですから、そういったものについてはバーコードなり、あるいはコードなりがしっかりしていて、だれがやっても間違えないということが是非必要だと思います。
 ただ、不謹慎な言い方になるかもしれませんけれども、例えばおむつというと、我々はそれを見てわかるわけです。これはおむつだというのはわかります。そういう意味で、必要なことは何なのかということをもっと的を絞って、その的を絞られた中では100%信頼できるような内容になっているというようなことが必要ではないかと考えております。
○嶋口座長 どうぞ。
○上塚委員 今のバーコードの病院での使い方みたいなところの関連なんですが、東京女子医大の上塚と申します。私どもの病院ではバーコードをどういうふうに使っているかというと、1つはSPDの業者が入っていますので、そのSPDというのは病棟に小分けした医療材料を定数配置で持ってくるわけですけれども、トヨタの看板方式みたいに使ったら補充される。そういうときにバーコードは非常に便利で、大分前から使っております。
 もう一つ非常に重要な役割を果たしているのは、カテーテル室などで心臓カテーテル術とかやると特定保険医療材料というのはものすごく高いですから、ステントで34万幾らとかですから請求漏れがあると大変ですので、すべてバーコードリーダーで使った材料を読み取って請求漏れがないようにしているということをやっています。
 ですから、最近、この調査にもありましたけれども、かなりの物品にはバーコードが付いておりますので、それを有効に使っているということです。ただ、先ほど岩永さんが言われたように、メーカーさんとして輸出しているような場合は、輸出先に合わせたバーコードをつくらなければいけないとかという問題はあると思うんですが、多分GS1とかがこれから共通点になっていくのかなと思っております。
 以上です。
○嶋口座長 ありがとうございました。機器のバーコード化についてはメーカー、中間流通、ユーザーの立場を踏まえて、本来ならば一気通貫に全部が共通しているのが理想ですが、なかなか現実はユーザーサイドの方が独自のものを持っているし、またメーカー、卸の立場の中でも組織規模の違い、組織の事情等があってなかなか理想通りにはいかないのが現状のようでございます。しかし、方向としては、まずはメーカーサイドと販売サイド、ここのところのしっかりしたコード化を明確にしていただいて、次第にユーザーサイドまで一気通貫に流れるような新しい仕組みをつくっていくのがこれから必要なのかなと感じます。
 今回とりあえずはまず調査をかけていただいて、バーコードの方向というのは出ているわけですから、これをどのくらいしっかり行っていただけているかという現状の結果と、それに対して今の時点における課題を4つにして示していただいたわけでございます。
 まだいろいろ参考意見あると思いますけれども、特段の反対する御意見がないようならば、この取りまとめ案をこの懇談会の了解事項としてコード化の取りまとめを行っていきたいと事務局は考えているようでございますが、これで御賛同いただけますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○嶋口座長 どうもありがとうございました。それでは、一応この取りまとめ案ということで、これからこれを粛々と進めていただくということを事務局にお願いしたいと思います。
 本日の議題はこれだけでございますので、1時間くらいで終わるかなと思っていましたが、予想どおり1時間ちょっとかかりましたけれども、一応ここで終了したいと思いますが、今後の予定を含めて事務局の方で御説明をいただければありがたいと思います。
○近藤流通指導官 それでは、事務局から申し上げます。次回以降につきましては、議題、日程につきまして再度調整をした上で改めて御連絡をさせていただきたいと思います。
○嶋口座長 それでは久しぶりの懇談会でございましたが、以上で今日の議題はすべて終わりでございます。本当に暑い中、ありがとうございました。以上です。


(了)
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医政局経済課

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