ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医政局が実施する検討会等> 地域医療再生計画に係る有識者会議> 地域医療再生計画に係る有識者会議(第2回)議事録




2011年7月8日 地域医療再生計画に係る有識者会議(第2回) 議事録

医政局指導課

○日時

平成23年7月8日(金) 10:00~12:00


○場所

航空会館 501・502会議室(5階)


○出席者

委員

梶井座長
内田委員 齋藤委員 佐藤委員 水田委員 鈴木委員
田城委員 西村委員 林委員 藤本委員 正木委員 山本委員

○議題

1.有識者会議の委員の増員について
2.地域医療再生計画(案)の評価について
3.評価期間中の禁止事項について
4.その他

○配布資料

資料1地域医療再生計画に係る有識者会議の委員名簿
資料2地域医療再生臨時特例交付金の交付決定スケジュール
資料3地域医療再生計画(案)の評価要領(案)
資料4-1地域医療再生計画(案)の評価シート(案)
資料4-2地域医療再生計画(案)のコメントシート(案)
資料5利益相反調査票(案)
資料6利益相反アンケートの集計結果
資料7評価期間中の禁止事項等(案)
参考資料1地域医療再生計画について(通知)
参考資料2地域医療再生臨時特例交付金の関するQ&A 〔追加版含む〕

○議事

○猿田室長 ただいまから地域医療再生計画に係る有識者会議を開催させていただきます。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、またお暑い中、遠方よりご出席いただきまして、誠にありがとうございます。開催に当たり、厚生労働省医政局指導課長よりご挨拶申し上げます。

○新村課長 おはようございます。指導課長の新村でございます。大谷局長が出席する予定でしたけれども、国会用務が重なりましたので、遅れるあるいは欠席となりますので、ご了承願います。
  本日はご多忙のところお集まりくださいまして、ありがとうございます。地域医療再生計画に係る有識者会議ということでございます。初めての委員の先生方もいらっしゃいますので、ちょっと経緯を申し上げますが、地域医療再生計画につきましては、まず第1段として、平成21年度補正予算で盛り込まれまして、これについては各都道府県において二次医療圏を2つ選んでいただきまして、1カ所25億円、各県に50億円ということで、以前から委員をしていただいております有識者の先生方にはご評価をいただいておりまして、各地域で事業が進められているところでございます。
  その後、平成22年度の補正予算では、いわば第2段として2,100億円の新たな地域医療再生の臨時特例交付金が計上されまして、これについては三次医療圏、北海道はたしか6の三次医療圏があったかと思いますが、それ以外の都府県については、各都府県単位で事業を計画していただくということになったわけでございます。
  今回の交付額につきましては、基礎額15億円については、各三次医療圏に必ず交付するとなっております。加算額につきましては、最大105億円、基礎額と合計しますと120億円まで申請が可能ということになっておりまして、これまで各都道府県から申請がきております。今回新たにお願いしました先生方も含めて、有識者会議の先生方には、この基礎額、加算額を含めた計画について、ご評価をいただきたいと考えております。
  何しろ2,100億円という非常に多額の交付金の配分につながる非常に重要な評価をお願いしているということでございますので、恐縮ですが、評価のほうをよろしくお願いしたいと思っております。本日は評価に先立ちまして、各再生計画をどのような形で評価すればよいか、評価方法などについて、あらかじめご意見を伺っておきたいと思っております。
  なお、東日本大震災がございましたので、被災3県、すなわち岩手県、宮城県、福島県の3県につきましては、その影響も非常に大きいということで、交付額の最大上限であります120億円を確保しておりまして、かつそのうちの基礎額15億円については災害復旧、医療面にも先払いできるということで措置をしております。また、この提出期限もすぐには計画を出せる状況ではございませんので、半年ほど遅らせまして、11月としております。したがいまして、この3県につきましては、また別の機会にお諮りをさせていただきたいと考えております。
  こういったことで、各医療圏からの計画が出ておりますし、大変短い中、膨大な作業をお願いして誠に恐縮でございますけれども、ぜひ公平公正なご評価をいただければありがたいと思っております。
  地域の実情に応じて様々な再生計画の中身があろうかと思いますが、地域の医療従事者あるいは住民の方々のために、より有効にこの限られた財源が使われるように願っておりますので、本日は忌憚のないご意見、ご討議をお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○猿田室長 続きまして、今回から新たに委員にご就任いただいた先生もございますので、改めて委員の皆様をご紹介させていただきます。まず、医療法人社団内田医院理事長の内田健夫委員です。自治医科大学地域医療学センター長の梶井英治委員です。今回新たに委員となられました公益社団法人日本看護協会常任理事の齋藤訓子委員です。同じく新たに委員となられました社団法人日本歯科医師会常務理事の佐藤保委員です。国立大学法人九州大学名誉教授・福岡歯科大学客員教授の水田?代委員です。社団法人日本医師会常任理事の鈴木邦彦委員です。順天堂大学スポーツ健康科学部健康科学科教授の田城孝雄委員です。今回新たに委員となられました国立社会保障・人口問題研究所所長の西村周三委員です。同じく新たに委員となられました国立保健医療科学院院長の林謙治委員です。NPO法人地域医療を育てる会理事長の藤本晴枝委員です。社会福祉法人恩賜財団済生会横浜市東部病院院長補佐の正木義博委員です。今回委員となられました社団法人日本薬剤師会副会長の山本信夫委員です。
  続きまして、事務局職員をご紹介いたします。医政局総務課長の岩渕です。医政局指導課長の新村です。参事官の松尾です。私は地域医療保健対策室の猿田です。室員の梶野です。以降の進行は梶井座長にお願いいたします。

○梶井座長 本会議の座長を務めさせていただきます梶井でございます。ただいまご紹介ありましたように、今回から新たな体制でこの有識者会議をスタートいたしますが、新任の先生方におかれましては、何卒よろしくお願いいたします。円滑な運営に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。皆様におかれましては、質疑等がある場合には挙手をしていただきまして、私から指名させていただきますので、その後に発言をお願いいたします。最初に事務局から資料の確認をお願いします。

○梶野専門官 議事次第がありまして、そのあとに座席表、資料1が委員の名簿、資料2は交付決定スケジュール、資料3は2枚もので、再生計画の評価要領です。資料4-1はA3の大きな紙が1枚、資料4-2は2枚ものです。資料5は利益相反の調査票が1枚、資料6はアンケートの集計結果です。資料7は評価中の禁止事項についてです。参考資料として、参考資料1が、地域医療再生計画についての通知集です。参考資料2でQ&Aが付いております。

○梶井座長 議事に入ります。議事次第に沿って進めますが、3点ございます。最初は「有識者会議の委員の増員について」、2つ目は「地域医療再生計画(案)の評価について」、3番目は「評価期間中の禁止事項等について」です。事務局より、議題1の「有識者会議の委員の増員について」の趣旨及び資料のご説明をお願いいたします。

○梶野専門官 議題1「有識者会議の委員の増員について」の趣旨及び資料の説明をさせていただきます。資料1をご覧ください。今回の有識者会議の委員の増員について、資料1の委員の皆様のお名前の左端に、○で囲んだ「新」の印が付いた5名の先生方に、新たに委員にご就任いただいたところです。
  委員増員の趣旨は、先月16日までに都道府県から提出された、この度の地域医療再生計画(案)の評価を行うに当たり、学問的あるいは職業的分野において、なるべく広い専門的見地から、利益相反などを考えますと、なるべく多くの委員の方から評価を行っていただく必要があるのではないかという考え方から、この度有識者会議の委員を増員することとしました。有識者会議の皆様におかれましては、本会議において改めてご了解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
  また、この度の委員増員、次回の評価の実施に当たりまして、特に定めはありませんが、副委員長を選任いただければと思います。以上、ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○梶井座長 ただいまの事務局のご説明につきまして、ご質問等はございませんでしょうか。よろしゅうございますか。特にご質問がないということですので、副委員長の選任にまいります。副委員長の選任に当たり、特に定めはないということのようですので、委員の皆様のご同意をいただけるということであれば、私から副委員長をご指名申し上げたいと思いますがいかがでしょうか。

(異議なし)

○梶井座長 林委員に副委員長をお願い申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。

○林委員 どうぞよろしくお願いいたします。

○梶井座長 次に議題2「地域医療再生計画(案)の評価について」に入ります。事務局より資料の説明をお願いいたします。

○梶野専門官 資料2から資料6まで、一括してご説明いたします。なお、資料6は委員限りの資料となっており、傍聴の方にはお配りしていませんのでご了承ください。
  資料2「地域医療再生臨時特例交付金の交付決定スケジュール」です。いまは第2週、本日8日ですが、先生方に評価方法の決定を行っていただき、評価をしていただいて、その後7月末までに評価シートを厚生労働省に送っていただくこととしております。その後、厚生労働省において評価シートを取りまとめ、8月中旬頃に次の有識者会議を開催し、評価していただいた結果等についてご報告させていただきたいと考えております。最終的には8月末を目処に、都道府県に対する内示を行い、9月頭に交付決定ができればというスケジュールで考えております。  資料3「地域医療再生計画(案)の評価要領」です。評価の対象については、地域医療再生計画の加算額のある計画を評価することとなっております。今回提出される49カ所すべてにおいて、加算額がある状況となっていますので、すべてを評価していただくこととなります。
  評価項目については次の頁の別紙1です。これについては大きな項目として、1から5として、必要性、有効性、公平性、効率性、優先性について、それぞれ100点ずつになっておりまして、大きな項目のうち、各項目をそれぞれ割り戻して、例えば、1番の必要性であれば25点ずつ、有効性であれば20点ずつというような評価をしていただくこととなります。
  3番目の評価方法です。真ん中に評点の欄がありますが、先ほどの資料の中での20点満点、25点、50点のところについて、段階的に評価をしていただいて、点数づけを正数でしていただきたいと考えています。5点、10点、15点、20点となっておりますが、この間の点数も可としておりまして、例えば17点、19点という数字も可能とするような評価の仕方になっております。評価点数を合計する際には、1つの県を8人で評価する県、10県を評価する県というのが出てくると思うのですが、それぞれ委員の先生の平均の点数をその県の評価点数としたいと思います。先生に評価していただいた評価結果の加算額の反映等については、今回ではなく次回の有識者会議で議論させていただければと思っております。
  5番目の「その他」です。交付金の内示後、評価を行った委員に対する利益相反等の可能性が指摘された場合には、当該委員及び都道府県への意見聴取を実施するとともに、有識者会議を開催して対応を協議することとしております。
  資料4-1です。これが実際に先生方に評価していただく評価シートです。真ん中に評点の欄がありまして、ここに点数を書いていただいて、そこの横の評価コメント欄には、どうしてそのような点数を付けたのか、特に高い点数、低い点数を付けた場合には、必ずこういう理由でこういう点数を付けたということを書いていただければと思います。
  資料4-2はコメントシートです。事業別にコメントを書いていただこうと思っています。資料4-2の次の頁に記載例として、どのような記載をするかということで示しています。左側に各県の計画事業内容を書かせていただくのと、計画別、事業別の金額を書かせていただきます。こちらの記載については、各県から提出された再生計画を基に、事務局でここに落とし込む作業をさせていただいています。先生方にお配りするときには、ここが入った形でお配りすることになります。
  その中で、各都道府県は大きな項目を定めていますので、その大きな項目と、それらを支えるような小さな項目ということで一括りにしてありますが、個々の事業について、良い、重要、改善する必要がある、必要性が感じられない、そういったようなコメントがあれば、コメントを付していただきたいと思っています。それと、右の端に優先順位欄と特別区分欄というのがあるのですが、下の欄外に「記載の要領」ということで書いてありますが、コメント欄については、先ほど言いましたが、必要性、有効性、公平性、効率性、優先性などの観点から、それぞれの事業の評価に資するコメントや参考となるコメントなどがあったら、記載していただきたいということです。優先順位欄については、この事業は優先すべきという事業から、優先的に書いていただきたいというのが、大項目での優先順位と、その大項目の中で小項目での順位づけをしていただくということです。特別区分欄は、特に優先順位の1位、2位という中でも、特に実施すべき事業だと思われるもので、全体的ということであれば大項目に○を付けていただきたいのと、その中の小項目で特にこれはというものがあれば、そこに○を記していただきたいと思います。それぞれ2項目以内で、該当する場所に○を付けていただきたいと思っております。
  優先順位の下位の大項目の事業の中で、特にこれは実施すべきではないという事項があれば、全体的にということであれば大項目で×、それ以外にも、順位に関係なく、よい事業の中でも、これは必要ないのではないかというものがあれば、それに×をしてください。ただ、○とか×を付けた場合には、必ずその理由をコメント欄に記載していただくようにお願いいたします。以上がコメントシートの記載の方法の説明です。先生方に評価していただいて、提出していただく資料については、資料4-1、資料4-2の資料になります。
  資料5は「利益相反調査票(案)」です。先生方が評価するに当たって、その都道府県とかかわりの深いところについては、評価をご遠慮いただくことを考えていまして、あらかじめこの調査票については、委員の先生方にお配りして、記載していただいたところです。都道府県の欄に○×△を記載していただくことにしておりまして、○は利益相反には全く関係ないというところですが、×は先生方が働いている職場がある地域であるとか、あるいは自分の出身大学のところには△をしていただくとか、そういうことで先生方にはあらかじめ○×△をしていただいたところです。
  この利益相反の調査票については、あらかじめアンケートさせていただいたところですが、全体で12名の委員がいらっしゃるのですが、いちばん多いところで3カ所が重なっているところですので、9人での評価ができるのかなということになっております。
  それと、今度の評価シートをご提出いただくのが7月末ということになっておりますが、7月末に提出していただく際には、改めてこの利益相反調査票をご提出していただくこととしておりますので、よろしくお願いいたします。
  続いて資料6です。これはいまご説明したものです。先生方にはあらかじめ付けていただいて、いちばん多い県が3名ほど重なっていますので、それでも9名の方には評価していただけるという状況です。以上が地域医療再生計画(案)の評価についてのご説明です。

○梶井座長 事務局の説明について、ご質問等はございますでしょうか。

○水田委員 利益相反に関係するところだと、最初から自分が関係していたら、そこの評価は抜けていいわけですね。

○梶野専門官 評価は除外するのですが、そこの県のコメントについては、できればやっていただければと思います。

○梶井座長 そのほかにございませんでしょうか。

○西村委員 先ほどの資料4-2のご説明で、例えば記載例で申しますと、1番に「医師確保対策事業」とあって、私たちがそういう項目を指示していただいて、それに対して4項目をそれぞれが選んで書くのですか。

○梶野専門官 ここのコメントシート欄の左側の計画(事業)内容、金額については、あらかじめ事務局で作った各県別のシートをお配りします。

○西村委員 わかりました。

○内田委員 そのシートの配付はいつ頃でしょうか。

○梶野専門官 本日にもお渡しできると思います。

○齋藤委員 一つひとつ計画を見て、意味がわからないとか、これはどういうことなのかというのが生じた場合は、どなたにその回答を求めればいいのですか。

○梶野専門官 事務局にお願いいたします。

○藤本委員 先日届いた資料をざっと目を通させていただきましたが、その計画の必要性について説得力のあるデータが出ているところと、そうでないところがありまして、それに対して、例えば「データが不十分なので評価できない」というコメントでもよろしいのでしょうか。たぶん行政の方たちは、自分たちが立てた計画が必要だということを説明するデータは集めておられると思うのですが、それだけなのかなということが感じられるような計画がありましたので、その辺については、評価できないとか、わからないというようなコメントでもよろしいのでしょうか。

○猿田室長 計画の評価にあたっては、そもそも県の問題点はこういうことがあって、そのためにはこうするのだというのが書かれているものには、しっかりと良い点数を付けていただいて、書かれていないというものについては、藤本委員のご判断でそれなりの点数を付けていただくことになります。
  基本的には選抜になりますので、しっかりと書いているところには必要な額を交付できるよう、全てご評価をお願いします。

○齋藤委員 わかりました。

○佐藤委員 いま現在でわかっている範囲で結構なのですが、今度の計画の中で、基礎部分が15億円と加算部分が最大で105億円というお話ですが、いまある各県からの提出の予算で、これを上回っているというものはあるのでしょうか。

○梶野専門官 いま現在、上限の120億円を超えるようなところはありません。

○正木委員 平成21年度の補正予算の中で決められている2,300億円の第1回目と、今回の第2回目の流れが出てくるのではないかと思うのです。ですから、今回の計画だけで判断するのも少し難しいところが出てくるように思っています。これは自分で実際に評価していませんので、中身がわからないのですが、第1回目からの流れの中というところ、つながりも見てあげる必要があるのではないかと思っているのですが、その辺はいかがですか。

○猿田室長 基本的に12月15日に全国47都道府県を集めまして、きちんとご説明をしておりまして、平成21年度の再生計画とは重ならないように、三次医療圏としてどうやって整備するのかというところで分けていただいているので、重なったりするものは基本的にはないと思います。

○梶井座長 本日からこの評価シートに記入が始まると思いますが、皆さん同じ判断基準で、ぜひ記載していただく必要があると思いますが、何かございませんか。

○藤本委員 いまのご質問に追加してなのですが、前回の医療再生計画のときにも、県全域での事業というのもあったと思うのですが、それが、今回はこの中には入っていないということで理解してよろしいのですか。

○猿田室長 平成21年度のもので、県全体の事業として、医師確保、医療従事者の確保事業とかありますが、それの残った分の負担を、今回平成23年度でやってしまうということがないようにしてあります。平成21年度のときにやっていない事業について、平成23年度に改めて医師確保、看護師確保をやるところはあるかと思います。

○水田委員 藤本委員は書類を見たとおっしゃっていたのですが、私は昨日の出がけに段ボールが来たので、まだ見ていないのですが、その書類と最初の書類は全然別というか、例えばそのつながりがほかの方にもわかるようになっているのですか。

○猿田室長 午後から、今回の計画にはどのようなものがあるのか、内部だけの、委員限りの勉強会をさせていただきまして、その点についてもご説明させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○水田委員 もう1つ聞きたいのですが、京都の分はどうなったのでしょうか。京都は今年の冬でしたか、最初のときに、出し直すとおっしゃったのですよね。だから、急いでするから了解してくれと言われたのですが、そのあとは何も書類は来ないし、どうなったのでしょうか。

○猿田室長 平成21年度の京都の件については、いま府内で検討しているところでございますので、それについてはまた改めてお知らせしたいと思っております。

○梶井座長 確かに、前回の計画と今回の計画の流れ、整合性、そこは先ほどお話がありましたように、事務局のほうで確認はなされていると思いますので、新しく委員になられた先生方にも、それはおわかり願えるようなご説明はあると思います。

○正木委員 第1回目をやった人間として、7月末の提出というのは身の引き締まる思いがしまして、これは新しい先生方、本当にしっかりとやらないと大変なことになるかと思いますので、エールを送りたいと思います。

○梶井座長 膨大な資料を前に、第1回目から参加しました私としても、いまの正木委員からのエールは受け止めたいと思います。そのほかにございますか。よろしゅうございますか。特に修正意見等はございませんでしたが、その点は大丈夫でしょうか。
  そうしましたら、先ほど事務局からご提示のあった評価のシートを埋めていただくということで、早速今日からお取りかかりいただくということになろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。様式等に関しましては、資料のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
  それから、先ほど資料5の利益相反調査票についてご説明がありましたが、7月末に再度事務局が利益相反の調査を実施するということでしたので、委員の皆様方におかれましては、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
  次に議題3「評価期間中の禁止事項等について」です。資料7「評価期間中の禁止事項等(案)」についてです。これは座長からの提案として、説明申し上げます。文書を読み上げます。
  「評価期間中の禁止事項等(案)」。地域医療再生計画の評価にあたっては、透明性や公平性などの観点から、審査が中立、公平、公正に行われるよう、地域医療再生計画に係る有識者会議としては、誤解を招くような行為を行わないよう、予め評価期間中の禁止事項等を定めることとする。1.禁止事項。ア「評価期間中の自治体等の地域医療再生計画関係者及びその意向を受けた者(以下「関係者」という)と接触すること」。イ「自治体等に対して委員が直接質問すること」。下段の「注」をご覧ください。「計画に関する質問については、事務局より各都道府県に対し質問し、委員全員に質問と回答をお知らせする。ウ「評価の結果を他者に漏らすこと」。エ「評価を他者に委ねること」。2.報告事項等。地域医療再生計画の評価に関連し、関係者から働き掛け(電話を含む)を受けた場合には、相手側に禁止事項である旨を伝えた上で事実関係について有識者会議委員長に報告すること。ただし、地域医療再生計画とは全く関係のない業務連絡についてはこの限りではない。3.その他。評価後に禁止行為等が明らかになった場合には、該当の委員の評点については、すべて得点から除外するものとする。
  以上、評価期間中の禁止事項(案)についてご説明いたしましたが、ご意見のある方はいらっしゃいますでしょうか。

○田城委員 禁止事項のアのところですが、講演会やセミナーの講師として講演等をしたときに、聴講生、聴講者の中に、都道府県の方がいらした場合はどうなのか。実は具体的に8月の初旬に、これは数カ月前、この日程が明らかになる前、4月ぐらいだと思いますが、民間病院と市立病院で、医療連携の講演を頼まれておりまして、ちょうど8月の初旬ですので、これは都道府県とは直接関係ありませんし、アンケートでは、すでに□で評点を辞退しておりますので問題はないと思うのですが、こちらから積極的に接触するつもりはなくても、講演会の会場におられてと。答えないようにはするつもりなのですが、その場合に、もらい事故というか。交通事故でも、もらい事故というのがありますが、そういう場合はどうなのでしょうか。李下に冠を正さずということで、誤解、曲解を受けないように最大限の努力は払うつもりではいます。

○梶井座長 すべてのことに関しての指示は難しいと思いますが、それぞれの委員がこれに基づいて行動していただくことが大事だと思います。
  それから、そういうような雰囲気というのは感じられると思いますので、そういうときには、例えば質問に対しても、「ちょっと答えられません」ということがあってもよろしいのかなと思います。巨額のお金、しかも今回は平成21年度のときとは違いまして、いろいろと交付額に差額が生じるということもありますので、慎重に対応をお願いできればと思う次第です。

○西村委員 特にアとウに関してですが、ウは評価期間終了後と理解しますが、アはいま田城委員がおっしゃったので、7月末までということではなくて、いつまで。ウは終了後も、当然そういう守秘義務を課せられると理解しますが、未来永劫アも駄目なのでしょうか。

○梶井座長 アに関しましては、あくまでも評価が終わって公表されれば、問題はないと思います。ウは未来永劫ということで、私はぜひそのようにしていただければと思います。

○西村委員 ということは、アは9月第2週の交付決定までということですね。

○梶井座長 そうですね。交付決定で、皆様にその通知が行くまでということでございます。そのほかにいかがでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、先ほどの利益相反のこと、評価期間中の禁止事項と、一人ひとりがくれぐれもご注意いただいて、何卒よろしくお願いいたします。

○田城委員 先ほど言いましたように、この期間中に講演が数カ月前にスケジュールされている場合、講演そのものを辞退する必要があるのか。先ほどの梶井座長のお話では、質問等があったときには、それはお答えできないということをはっきり宣言して、それ以上のコミュニケーションがなければいいということでしたが、そういう理解でよろしいのでしょうか。

○梶井座長 私自信はご講演は辞退されなくてもいいと思います。あくまでも個別的なことに対するご回答、対応を避けていただくことは、当然かと思います。

○鈴木委員 禁止事項等ですが、明らかになった場合というのは、グレーゾーンとかいろいろあると思うのですが、その判断はどなたがされるのでしょうか。委員会に出して、相談されるのですか。除外されるという意味では大きいと思うのですが、これについてはどのように判断されるのか。

○梶井座長 確かにグレーゾーンの判断は難しいと思いますが、委員長のほうに連絡があれば、それは検討させていただいて、場合によっては私が判断できにくいことが出てくると思いますので、有識者会議の皆様にご判断いただくことになろうかと思います。すべて委員長判断でとなると、これは難しい点があると思いますので、そこは皆様のご意見をお伺いさせていただこうと思います。それが公明正大につながっていくと思います。
  グレーゾーンについては、それぞれどこまでというところで考え始めると、なかなか難しい点もあろうかと思いますけれども、我々は大変難しい状況に置かれている中での、この評価を進めるということですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

○藤本委員 場合によっては、新聞の取材、雑誌の原稿の依頼などもくる可能性があると思うのですが、ウは未来永劫ということですので、依頼がきた場合は、受けていいかどうかはお諮りしたほうがよろしいのでしょうか。

○梶井座長 皆様にいろいろとアプローチはあると思います。しかも、未来永劫それを有識者会議に諮ってということは難しいと思いますし、事務局に諮ってということも難しいかと思います。非常に個別で、繊細な部分が表に出なければ、全体像を見て、こういう県もあったとかそういうような出し方は私自身としては問題なかろうと思いますが、委員の先生方はどのようにお考えでしょうか。

○田城委員 第1回目のときは金額も低額で、25億円で各都道府県に2つということで、均等でしたので、そこで金額の上下をするような評価は行われなかったのですが、これは明らかに優れた計画だとか、この計画はよその都道府県もぜひ真似してほしい、これは全国に広げるべきだというようなものがありましたので、それは一般論として、広く全国に普及というか、優れたものをぜひ取り入れていただきたいという意味で一般化するというのは、これは優れたというのはいいのではないかと思います。

○梶井座長 皆様、ご意見をお願いいたします。いかがでしょうか。いまの田城委員がおっしゃったことは、1回目もそうだったのですが、モデルを作っていただいて、モデルを全県内、そして全国に広めていただくという、委員間での合言葉的なことになっていましたので、いま田城委員が言われたことは、私自身は非常によろしいと思います。そのほかの点に関してどうでしょうか。藤本委員はどうですか。

○藤本委員 前回はそういうことで、そういう趣旨の下に、素晴らしい取組みということでご紹介することはよかったのですが、今回はそれが評価の根拠とすごくダブッて解釈されてしまう可能性がありまして、素晴らしい、だから金額がということになり兼ねないので、書き方は難しいという実感があります。依頼を受けた段階で悩むべきことかなとも思うのですが。

○水田委員 私は、むしろこういうことを言って、こういう計画はものすごくいいのだ、だから高く評価されたと。お金の額をどうこうという前に、全国の人もどうしていいかわからないのです。そういう人ばかりいるのだから、みんなに教えてあげるということはいいことだと思うので、そう秘密にしなくてもいいのではないかと思うのですが、言い方、書き方だと思いますし。
  それから、たぶんこういうことがあったときに、厚生労働省で、こういう計画で皆さんもいいところを総評として、この委員会で出してもいいですし、ある程度まとめたものを各地方、各地域の人たちに言ってあげるというのは、想像も付かないことが出てくることもありますから、それはいいのではないかなと思うのですが。

○梶井座長 私もとてもいいと思います。順位が何番だったらとか、そういう非常に個別なことは一切口外してはならないと思いますが、いまの水田委員、田城委員のお話は、ぜひ全国の皆様に知っていただく必要はあろうかと思います。

○佐藤委員 交付額が内示されるときに、申請額と交付額の両方は公表されるのでしょうか。

○梶野専門官 今回の計画で出された金額と交付決定額は内示されます。

○佐藤委員 それがオープンになるのであれば、申請した額と内示された額がオープンになる数字ということになるので、それは私どもの守秘義務の範囲ではなくて、国が示した数字ということになりますので、先ほどの順位の問題は、1番とか個別の問題ではなくて、どういうものが評価されたかというのは、交付額からもある程度推測できるということになってくるのではないかと思います。

○梶井座長 そう思います。

○内田委員 交付額が決定するまでは、これはコンペティションですから、それをいかに公正性を保つかという視点から、こういう案が出てきたのだと思います。
  交付額が決定した以降は、事業の内容についてよく検証し、本当にいい事業については全国に広げたいというのが、我々委員のみんなの思いだと思うので、それ以降に関しては、そういう思いが裏づけにあれば個々の委員の判断でもよろしいのではないかと思います。

○鈴木委員 いいところを広めるというのも大事ですが、見てみないとわかりませんが、本当にこんなものをよく出したというのがもしあるなら、それも反省材料としていただくために、ぜひ出したらいいのではないかと思うのですが。

○西村委員 いまの続きで、大変恐縮なのですが、本当は自分で自分の首を締めるようなことを言いたくはないのですが、サッと拝見した限り、例えば「官民を問わない幅広い地域の医療関係者等々に意見を聴取し」と書いてありますが、本当にしているのか、わりと疑いがあるような申請のほうが多かったような印象を持っておりまして、委員長名で最後に講評のようなものを発表したらいいと思います。私としては、ここをもうちょっと真面目に考えてくださいということを、意見として最終的にどこかで明らかにできないかと希望いたします。

○田城委員 鈴木委員、西村委員の流れに乗るのですが、前回のときに単価表というか、原価計算の資料も付いておりまして、そうすると、A県とB県で同じような事業をやっているのに、見積金額が全然違うとか、ある事業で単価とN数があるのですが、この単価はおかしいのではないかとか、業者の言っているのをただ鵜呑みにしているのではないかということを、47都道府県の94件を比較することで、非常に明らかになることがありまして、そういう意味では、この原価計算はおかしいとか、よその県であれば、同じ金額であればもっと違うことができるというようなことは、やればすぐにわかりますので、誉めるということも大事ですが、明らかに手を抜いているか、どなたかの言うことを鵜呑みにされているのか、原価計算が世の中の常識と違っているとか、工夫をしていないとか、貴重な税金を本当に大事に使おうとしているのかどうかということは、前回の評価でもありましたので、それは教育的な見地であればどこかで何らかの形で、全国の都道府県の担当者の方に周地というか、都道府県の方だけではないかもしれません、地域住民の方に公表、公告等をされる機会があれば、将来にもつながるのではないかと思います。

○梶井座長 前回に関しましては個別評価もさせていただいて、各事業についてかなり詳細なものが出ました。それは事務局を通して、各県に届けられております。それから、全体を見た評価というのも、有識者会議で各分野別に出しまして、これは各都道府県には行っていると思いますし、公表もされております。ですから、そういうプロセスは今回も必要であろうと思いますし、それを見ていただいて他県の状況、あるいは全体像の中で自分たちの位置づけを知っていただくことも不可欠であろうと思います。
  もう1つ、前回は意見の取りまとめが各県に行ったわけです。それに対して、また回答が来たというやり取りもありました。そのあと、計画の進捗状況を順次ヒアリングをさせていただこうということで、途中まで終わっているという状況です。ですから、私としましては、またそのヒアリングを続けさせていただくということと、その中には今回の2回目の計画についても含ませていただいて、十分にヒアリング、そしてそこでまた意見を言わせていただいて、よりよい計画の進捗を見守らせていただくということは、一層重要になってきているのかなと思いますが、事務局はいかがでしょうか。

○梶野専門官 今回先生方に評価していただくときに、先ほどの資料4-1、資料4-2にコメント欄で記載していただくところがございます。先ほどの西村先生、田城先生がおっしゃられていたようなことについても評価の項目になっておりますので、その事業について、そういうところをお気づきになられれば、コメント欄に記載していただくと。
  その後、それを全体的に集めて集計したものをオープンにするのか、どうするのかというのは考えさせていただきたいのですが、有効に使っていきたいと思っております。

○梶井座長 いかがでしょうか。今回の結果が各都道府県に届けられて、また計画の実施が行われるようになりますと、皆様方のところにメディアからの取材もあろうかと思いますので、今日の各委員のご発言を踏まえながら、私自身は、積極的にお受けいただいて、発信していただければと考えます。その点はどうぞよろしくお願いいたします。非常に大事な部分で、議論が大いに盛り上がっておりますが、そのほかにいかがでしょうか。ただいまの議論について、事務局サイドから何かコメントはございますでしょうか。

○猿田室長 繰り返しになってしまいますが、資料4-1の3の?について、西村委員からご意見がございました。これについては、交付の要件でもございますし、基本的に県は書いてくるものだということで、しっかり書いて、わかりやすいところについては、20点満点ということで、ご評価をお願いします。
  田城委員からは、4の?に「妥当な単価により積算されているのか」ということで、病床1床当たりに、うん千万円もするようなものが書かれていたりというものはないとは思いますが、妥当でないものがあるならば、それなりのご評価をいただくということで、ご対応いただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○林副座長 各県から出されたものが評価の中心になるわけですが、正直申しまして、それについてはよろしいのですが、私自身はすべて都道府県の医療の体制が、いまどのような状況で進行しているかというのは、必ずしも日本全国について把握しているわけではなくて、そこら辺が少し悩ましいところなのですが、この交付金の条件のいちばん最後に書いてありますが、「80億円を超える申請のところは病院の統合再編を行うこと」とありまして、そうしますと、評点を付けるときに、基礎的な金額の15億円というのは決まっているわけで、あるいはその中間のところは出された書類で評価すればよろしいのですが、高額のところについては、評価した結果が随分インパクトを与えてしまうので、そこら辺は慎重にやりたいと思っています。
そうしますと、例えばこれと関係なくすでに発表されている地方自治体に関する基礎資料の提供はいただけるかどうか、例えば自治体の連結評価の赤字が、全体の予算において何パーセントを占めているか、北海道から沖縄について、おそらく総務省かどこかに書類があるのではないかと思うのですが、そのような資料はご提供いただけるのでしょうか。

○梶野専門官 調べまして、手配できるようであれば集めてお渡ししたいと思います。

○梶井座長 そのほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。そうしますと、先ほど来ご検討いただきました評価期間中の禁止事項等(案)については、資料7のようにさせていただくということで、ご了解願えますでしょうか。

(異議なし)

○梶井座長 どうもありがとうございました。以上をもちまして、本日の議題はすべて終了いたしました。今日は次第の1から3について、一つひとつ議論を確認しながら進めてまいりました。特に、評価期間中の禁止事項等については、皆様からたくさんのご意見をいただきまして、ありがとうございました。それぞれの意見を言っていただいて、ご確認できた点、皆様が共有していただけた点はあろうかと思います。ぜひそのような方向でこれから進んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。次回の開催について、事務局からお願いいたします。

○梶野専門官 次回の日程につきましては、いまのところ8月の中旬を予定しております。詳細につきましては、決まり次第ご連絡させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 また、各県の再生計画案に対する評価につきましては、短い期間ではございますが、7月29日までに事務局へ送付をお願いいたします。なお、併せまして、利益相反評価票のご提出も7月29日までに、事務局に送付をお願いしたいと思います。

○梶井座長 以上をもちまして、本日の有識者会議を終了させていただきます。委員の皆様、お疲れさまでした。次回もどうぞよろしくお願いいたします。


(了)

医政局指導課
医師確保等地域医療対策室

代表電話: 03-5253-1111(内線2557)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医政局が実施する検討会等> 地域医療再生計画に係る有識者会議> 地域医療再生計画に係る有識者会議(第2回)議事録

ページの先頭へ戻る