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2011年3月25日 第2回アレルギー疾患対策作業班 議事録

○日時

平成23年3月25日(金)
13:00-15:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室


○出席者

天谷 雅行 (慶應義塾大学医学部教授)
栗山 真理子 (NPO法人アレルギー児を支える全国ネットアラジーポット専務理事)
河野 陽一 (千葉大学大学院医学系研究科教授)
谷口 正実 ((独)国立病院機構相模原病院統括診療部外来部長)
吉武 毅人 (第一薬科大学副学長、社会薬学教室教授)

○議題

1 今後のアレルギー疾患対策について
2 その他

○議事

○眞野課長補佐
 定刻となりましたので、ただいまより第2回アレルギー疾患対策作業班を開催いたします。班員の皆様におかれましては、お忙しい中を集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、前回の去る3月11日に予定しておりました、第2回のアレルギー疾患作業班は東北地方太平洋岸地震により延期となっておりましたが、その際にお集まりいただいた方には多大なるご迷惑をおかけしまして、申し訳ございませんでした。
 それでは、早速始めてまいりたいと思います。本日の出席状況を報告させていただきます。本日は今村班員、大久保班員、洪班員、住田班員、土橋班員、三嶋班員、山中班員からご欠席の連絡をいただいております。それでは、以降の進行を谷口班長にお願いしたいと思います。なお、カメラでの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○谷口班長
 本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。それでは、始めさせていただきたいと思います。アレルギー疾患対策の今後の方向性や具体的方策に関しまして、これまでの議論を踏まえ、事務局と相談しながら策定いたしました素案に基づいて、より一層の検討や、追加したほうがよいものについて今日はご意見をいただきたいと考えております。班員の皆様よろしくお願いいたします。それでは、事務局の方より配付資料の確認をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局より、お手元の配付資料につきまして、ご説明申し上げます。まず、第2回アレルギー疾患対策作業班の議事次第がありまして、次に班員名簿、座席表となっております。
 続きまして、資料1「第1回アレルギー疾患対策作業班での主な指摘事項」、資料2「アレルギー疾患対策の新規報告書(素案)骨子について」、資料3「アレルギー疾患対策報告書(素案)」となっております。参考資料といたしましては、参考資料1「リウマチ・アレルギー対策委員会の開催要項」、「アレルギー疾患対策作業班開催要項」、参考資料2「アレルギー疾患対策現状、評価、課題」、参考資料3「患者会から見たアレルギー疾患の5年間と現状の課題、今後への提案」、参考資料4「リウマチ・アレルギー対策委員会の報告書(平成17年)におけるアレルギー疾患対策の評価」、参考資料5「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」平成17年、参考資料6「アレルギー疾患対策の方向性等」となっております。配付資料は以上です。資料に関しまして、過不足等ありましたら、事務局までお申し付けください。事務局からは以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。それでは、早速議事に入りたいと思います。議事次第に基づきまして、議題の1にあります「今後のアレルギー疾患対策について」に関しまして、事務局の方より説明をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局より、ご説明申し上げます。資料1をご覧ください。今後のアレルギー疾患対策についてこれからご議論をいただきますが、まず前回の作業班での指摘事項を資料1にまとめておりますので、読み上げをさせていただきます。
 まず、「骨子案に関する指摘事項」といたしましては、「方向性の中にある、基本的診療技術に対しては、ガイドライン等に基づいたという趣旨を加えるべきではないか。研究開発等の推進には、予防という観点も盛り込む必要があるのではないか。診療所と病院の間において、情報交換や連携を図ることも重要ではないか」。
 「各施策に関する指摘事項」といたしまして、医療等の提供については「医療体制の構築」として、「国・地方自治体の役割を明確にすべきではないか。診療情報の共有化に関する取組みについても検討が必要ではないか。喘息死ゼロ作戦の実施により、喘息死の減少が進んでいる。職域間(医師、看護師、薬剤師等)の連携も記載すべきである。高齢者介護施設等において、吸入ステロイド薬の投与が普及していない等の指摘がある。医療計画における4疾病5事業にアレルギー疾患を位置付けてはどうか」。
 「人材育成」といたしましては、「かかりつけ医の育成は、医師会が中心的役割を担うべきである。かかりつけ医に標準的な治療方法を普及するため、学会が作成したガイドラインの中からかかりつけ医が必要なものをエッセンスとして抜き出したものを取りまとめ、普及することが必要である。ガイドラインに基づく治療方法の普及は不十分であり、今後はかかりつけ医に対して、どの様にガイドラインに基づいた適切な治療方法を普及するかが重要である。医師以外の医療従事者の育成も、引き続き重要である」。
 情報提供・相談体制に関しましては、「自己管理の促進」といたしまして、「厚労科研で作成した自己管理マニュアルをもっと配布できるような方法を考えるべきである。患者目線を踏まえたガイドラインや、患者自己管理マニュアル等が作成されている。それらの活用や普及が今後より一層重要である」。
 「情報提供体制の確保」としては、「患者からのニーズとしては、医療機関及びサービスの選択にかかる情報の提供に対する要望が圧倒的に多いので、その受け皿が欲しい」。
 「相談体制の確保」といたしましては、「患者会も患者等からの相談対応を独自に行っているので、その取組みについても報告書に記載して欲しい。学校保健の分野の中では、アレルギー疾患対策は大きい比重を占めるわけではないが、アレルギーが増えているという点では、重要視している。必要な情報を入手できる体制を作って欲しい。薬剤師も患者等からの相談に積極的に対応していく必要がある」。研究開発等の推進としては、「患者のデータベース構築は重要である。治療法の開発は必要であるが、予防も患者を減らすという意味では重要である」。
 「施策の評価等に関する指摘事項」としては「到達目標を定めてはどうか」。以上です。
 また、前回の作業班で事務局にいただきました医療計画への組み込み、4疾病5事業に加えることに関してですけれども、事務局で医政局指導課の担当者とも相談してまいりました。4疾病5事業というのは、医療法や医療法施行規則で規定されている、地域で作成する医療計画の中で、明示することや連携体制を構築することを義務付けられている疾病や事業のことを指しております。
 その考え方ですが、取り上げられる疾病は3つの考え方に基づいておりまして、1つ目は患者数が多く、死亡率が高く緊急性が高いこと、2つ目といたしましては症状の経過に基づくきめ細やかな対応が求められることから医療機関の機能に応じた対応が必要なもの、3つ目といたしましては病院と病院、病院と診療所、さらには在宅へという連携に重点を置くものとしております。この考え方から申し上げますと、死亡率が高いということと、在宅医療への医療連携ということが、アレルギー疾患には若干ミスマッチでありまして、現在も進行しております、医療計画の見直し等に関する検討会での検討課題に上げるのには、馴染まぬことではないかとご指摘を受けたところです。以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。いまのお話でご質問や疑問点などがありますでしょうか。いかがですか。
 最後にお話いただいた、先日、できたら癌、脳卒中、糖尿病などそういうものの中にアレルギー疾患も4疾病5事業というところで組み入れていただけないかという提案が医師会の今村先生からあったわけですけれども、いま述べていただいた理由で、アレルギー疾患はその中には組み入れられないということであります。そのほかの点も含めて、いかがでしょうか。だいたい前回ご指摘いただいた点がこの中に組み入れられているかと思うのですが、この点が抜けている、あるいはやはりこういうように変えたほうがいいというご指摘がありましたら、よろしくお願いいたします。
 よろしいでしょうか。それでは、また時間がありましたら最後にご提案いただいてもいいのですが、続けて進めさせていただきたいと思います。前回の作業班でまとめましたアレルギー疾患対策の骨子について、事務局の方より説明をお願いしたいと思います。

○眞野課長補佐
 事務局よりご説明申し上げます。まず、資料2をご覧ください。前回の作業班でのアレルギー疾患対策の骨子についての議論を踏まえまして、平成17年の報告書を参考に骨子になる部分をまとめ直しております。
 アレルギー疾患対策の新規報告書(素案)の骨子につきましては、3つのことについて大きく議論を分けて考えております。まずは「基本的方向性について」、次が「具体的方策について」、最後に「施策の評価について」となっております。さらに、詳しく申し上げますと、1つ目の「基本的方向性について」は、今後のアレルギー疾患対策の目標と、国と地方公共団体との適切な役割分担と連携体制の確立、そして当面の方向性についてを大きくまとめさせていただいております。
 次に「具体的方策について」は、いわゆる施策の柱になろうかと思いますけれども、まず医療の提供等、2つ目として情報提供・相談体制の確保、3つ目として研究開発及び医薬品等開発の推進としております。具体的な項目に関しましては、さらに○の中で主に目次のようなイメージでご説明させていただいております。最後には「施策の評価について」となっております。
 資料3は谷口班長にご尽力いただきまして、これまでの議論での指摘や日本アレルギー学会ほか、臨床現場の医師や患者、研究者等の方々がお持ちになっている問題意識や解決に向けた提案事項などを踏まえて、谷口班長に起こしていただいて、前回予定していた3月11日の前後におきまして、各班員の皆様にご意見をいただいて、それらをまとめてアレルギー疾患対策報告書の素案を作成しております。事務局からは以上です。

○谷口班長
 私から、それでは資料3にあります報告書素案について、これは先生方にも非常にご多忙の中、ご尽力いただいて、いろいろご指導いただいて、一応素案として作らせていただいているわけですけれども、その素案の概略をご説明したいと思います。
 まず、1では現状と問題点、これは1頁から9頁に当たります。2では今後のアレルギー疾患の対策、これは10頁から18頁に当たるのですけれども、これまでの検討や平成17年の報告書なども参考にさせていただいて、また、事務局から厚労省の取組みなどのメモ出しをいただきながら書き起こしたものであります。
 大まかには、現状としてはアレルギー疾患の疫学的な現状とアレルギー疾患対策の経緯についてまとめており、問題点としては前回のリウマチ・アレルギー対策委員会報告書にありました3つの柱に分類して、それぞれの課題を記載しております。
 すでにお目通しをいただいて、ご意見をいただいたところですけれども、まずは1の「アレルギー疾患対策の現状と問題点」、1頁から9頁に関して何かご意見、ご追加などありませんでしょうか。

○眞野課長補佐
 事務局から補足をさせていただければと思います。先に、班員の皆様に作業をお願いした際に、記載されていた疫学的な部分というのは、前回の報告書に基づいて、そこをコピー・アンド・ペーストというような形で作られていたものを、最新の情報、2010年のアレルギー疾患に関するガイドライン、厚労科研、あるいは論文報告等でなされている疫学的な情報を谷口先生におまとめいただいたものに書き替わっております。以上です。

○谷口班長
 初めの疫学的なことは、2010年のアレルギー疾患に関するガイドラインの記載を骨組みとして、それ以外では、いま事務局からお話がありましたように、厚生労働省の研究班のグループで、はっきりとしたエビデンスとしていいのではないかというものが出ているものについては、その辺を追加記載させていただいております。ただ、私自身、喘息、鼻炎は比較的わかるのですけれども、それ以外のアトピー性皮膚炎、食物アレルギーあるいは小児のアレルギーに関して、ちょっとこの点が不足しているとか、そういうことがありましたら、ご意見をいただければと思っております。よろしいでしょうか。
 それでは、先生方もお目通しいただいているということで、一応これで問題ないようでしたら、次に進めさせていただきたいと思います。
 それでは、今日の議題の本題になります、「今後のアレルギー疾患対策について」、10頁から18頁について議論を進めていきたいと思っております。まず、事務局の方より説明をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局より説明いたします。まず、資料3の10頁2、「今後のアレルギー疾患対策について」の(1)「アレルギー疾患対策の基本的方向性」について説明します。先の作業班におきましていただいたご意見を基に、骨子の部分について谷口班長より文案を起こしていただいていまして、この部分は特に重要と思われますので読み上げさせていただきます。
 まず、(ア)「今後のアレルギー疾患対策の目標」として、最終的な目標と当面の目標に分けて整理をさせていただきました。「最終的目標」は、「国のアレルギー疾患対策の最終的な目標としては、アレルギー疾患に関して、予防法及び根治的治療法を確立することにより、さらに国民の安心・安全な生活の実現を図ることにある。しかしながら、現時点において最終的な目標を達成するためには、長期的な研究による成果が必要である。一方、従来実施されてきたアレルギー疾患対策によっても、先に述べたような医療の提供等に関する課題、情報提供・相談体制の確保に関する課題及び研究開発等の推進に関する課題が指摘されており、まずはこれらの問題の解決に向けて、当面の目標を定め、アレルギー疾患対策を効果的に講じる必要がある」としています。続きまして、「当面の目標」は、「当面の目標としては、アレルギー疾患を『自己管理可能な疾患』とすることにより、一層対策を推進することを目指すべきである。このため、身近なかかりつけ医を始めとした医療関係者等の支援の下、患者及びその家族が必要な医療情報を得ることや相談を受けることによって、治療法を正しく理解し、生活環境を改善し、また自分の疾患状態を客観的に評価する等の自己管理を的確に行えるような環境を整えることが不可欠である」としています。
 続いて、「国と地方公共団体との適切な役割分担と連携体制の確立」に関しまして、「上記アレルギー疾患対策の目標が達成されるためには、国と地方公共団体、関係団体等との役割分担及び連携が重要となる。国と地方公共団体の役割分担については、アレルギー疾患の特性及び医療制度の趣旨等を考慮すれば、基本的には、都道府県は、適切な医療体制の確保を図るとともに、市町村と連携しつつ地域における正しい情報の普及・啓発を行うことが必要である。一方、国は地方公共団体が適切な施策を進めることができるよう、先進的な研究を実施しその成果を普及する等の技術的支援を行う必要がある。また、このような行政における役割分担の下、厚生労働省は患者団体、日本医師会、日本アレルギー学会、日本小児科学会等関係団体並びに関係省庁と連携してアレルギー疾患対策を推進していくことが必要である」。
 「当面の方向性」としましては3つの柱に沿って整理しています。「医療の提供等」としまして、「アレルギー疾患の多様性に鑑み、かかりつけ医と専門医療機関間のみならず、かかりつけ医間、専門医療機関間における円滑な医療連携体制の確保を図る。医療連携体制において中心的役割を負う、かかりつけ医が担うべき役割を明確化し、診療ガイドラインの普及及び診療ガイドラインに基づいた適切な治療を行う上での基本的診療技術(日常診療上、必要不可欠で適切な技能や知識を指す)の習得を推進するとともに、各医療職種の人材育成の推進を図り、アレルギー疾患患者に統一的、標準的な治療が提供できる体制の確保を目標とする」。
 「情報提供・相談体制の確保」としましては、「国及び地方公共団体は、患者を取り巻く生活環境等の改善を図るため、アレルギー疾患を自己管理する手法等の普及・啓発を図るとともに、関係団体や関係学会等と連携し、その手法等の普及・啓発体制の確保を図る」。
 「研究開発及び医薬品等開発の推進」としまして、「難治性アレルギー疾患に対する予防、治療方法の開発とその普及に資する研究を推進するとともに、適切な医療が提供できる医療体制の確保に資する研究を推進する」としています。
 事務局としましては、まずはこの部分に関しまして、班員の先生方からご意見を頂戴したいと考えています。以上でございます。

○谷口班長
 ありがとうございました。それではまず、10頁からの部分に関しまして、加えるべき事項、あるいは修正すべき箇所などございましたら、ご指摘いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○河野班員
 まず、すごく細かいことからです。10頁の「国と地方公共団体との適切な役割分担と連携体制の確立」の諸団体の中に、日本アレルギー学会で日本小児アレルギー学会が入っていないのですけれど、日本小児科学会よりも日本小児アレルギー学会のほうが、具体的にはアレルギー疾患の窓口だと思うのです。どうなのでしょうか。

○眞野課長補佐
 事務局で把握しているところとしまして、日本小児アレルギー学会に関しましては、日本小児科学会の分科会の位置付けになっているかと思いますので。

○河野班員
 ああ、そうですね。そういった意味でですか。

○眞野課長補佐
 はい。また、それぞれ分科会があって、アレルギー疾患が入っていないわけではないので、それを代表して日本小児科学会という形で書かせていただいています。

○河野班員
 そうですか、はい。もう1点がですね、「当面の方向性」等々が、これは国の報告書であり指針ですから、こういった全体的な書きぶりになるのだろうと思うのですけれども、これを受けて実施する地方公共団体が、どうやって具体的にこれを実行していくのか。非常に総論的なものですから。例えば、「情報提供・相談体制の確保」というところも、地方公共団体がいろいろなことを実施したことを国としてはどう把握してどう評価して、何というのですか、指示というか、こういった書きぶりになるのだと思うのですけれど。

○眞野課長補佐
 こちらは、大きな方向性の目標的な意味合いで、方向性について書かせていただいて、具体的な中身に関しましては、後段に続きます各欄のところで書かせていただいていますので、そちらをご参照いただきたいと考えています。

○河野班員
 はい、わかりました。

○谷口班長
 よろしいでしょうか。大体、前回もご議論いただいた内容で、ほぼこれで、総論的ではありますけれども、こういう方向ということで先生方の意見が一致していると考えています。
 それでは、いまいただきましたご指摘を本項に反映させて、リウマチ・アレルギー対策委員会に上げるアレルギー疾患対策報告書を作成していきたいと思います。事務局もそれでよろしいでしょうか。

○眞野課長補佐
 そのように対応させていただきます。

○谷口班長
 次に、2番目の、「アレルギー疾患対策の具体的方策」についての議論に入ることにします。文案が長いですが、掻い摘んで、事務局からご説明をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局よりご説明申し上げます。資料2もご参照いただきながら報告書素案をご覧ください。本項では大きな3つの柱に整理していますので、それぞれの柱ごとにご議論いただきたいと考えています。
 1つ目の柱であります「医療の提供等」についてです。ここでは、医療体制の確立については、医療体制のあり方を、地域における診療体制に例示するなどして説明しています。この例示に関しましては、11頁の37行目からになります。要約しますと、慢性期と申しますか安定期においては、かかりつけ医と必要に応じて専門医療機関とが連携して患者の診療に当たること。もう1つは、緊急時の対応に関しては救急病院が対応することとしていまして、従前の報告書とは医療体制の形が若干異なる部分があります。また、それぞれの先生方の専門分野の活用、あるいは不定期受診の喘息患者対応、医療従事者の連携について記載しています。
 次です。喘息死ゼロ作戦について記載しています。
 次の「人材育成」の項では、かかりつけ医の育成に関すること、アレルギー専門あるいはアレルギー疾患の分野の専門の医師の育成に関すること、医師以外の医療従事者の育成に関することを記載しています。
 最後に、(ウ)「専門情報の提供」では、専門的な医学情報の提供や、その相談窓口についての記載をしています。以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。いま事務局の方から説明がありましたが、本項では、医療の提供などに関しての記載をしています。これらに関して、ご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○栗山班員
 「医師以外の医療従事者の育成」についてです。ここに入れるのが適切なのかどうか、ほかで言ったほうがいいのかもしれないのですけれど。この、研修するのが、いまは医師以外といったら保健師さんが主ですが、ここで看護師さん、薬剤師さん、管理栄養士さんと入っているのですが、できれば、患者会も相談事業をしていて、正しい知識を患者会にも持って欲しいなと思っているので、そんなに多くの団体に多くの人に対して受講資格を与えてくれとは申しませんが、そういうことを勉強するチャンスを国がやる研修の中に与えていただければ大変ありがたいと思っています。もしかしたら、こういうものは国のやっているところに入るのではなくて、市町村やそういうところでやっているものに入れていただくのが適切なのかもしれないのですが、いわゆる医療職としての専門家以外に、ケアサポーターや電話相談をしている患者団体だったり地方の、例えば私学共済などで相談をしている方たちとか、そういう方たちにも受けるチャンスがあると嬉しいと思いました。それをこの中に入れるのがいいのか、ほかのところで言うべきなのか、ちょっとごめんなさい。

○眞野課長補佐
 事務局よりご指摘させていただきますと、患者会における相談窓口に関しまして、17頁の12行目の中で、いわゆる情報提供・相談体制の確保の一部の、相談体制の部分におきまして、このような形で記載をさせていただいているのですけれども。いわゆる、教育といった場合と、相談に応じているといった場合では、若干、同じ適切な知識を普及していただくという観点では類似性がかなり高いとは思うのですけれども、こちらの記載を、よりもう少し具体的にするとか、そういったことで対応するのがいいのかなと考えたりしています。

○栗山班員
 はい。書いていただいたことは気がついておりましたし、大変ありがたいなと思いましたが、人材育成という面で言ったほうがいいのかなと思ったので。こちらに書いていただくのでも構いませんが。

○眞野課長補佐
 人材育成の場合だと、医療従事者の育成という観点がどちらかというと強いというのはあろうかと思っています。ちょっとお聞かせいただきたいのですが、栗山班員のおっしゃっておられるのは、いわゆるアレルギー患者というのは、例えばアラジーポットの中で相談員を育成する観点と受け取ってよろしいのでしょうか。

○栗山班員
 イメージとしては、アラジーポットの中で相談をよく受けている何人かの人たちが、保健師さんや栄養士さんや、そういう方々のレベルの研修を受ける場を与えていただけたら嬉しいということです。いまは、例えば、学会に出てお話を聴くとか、そういうところで勉強しているのですが、もうちょっと相談に対応できるような。と言っても、いわゆる、患者としての経験はあっても、なかなかそういうレベルで専門の先生方のお話を勉強する場がないので、そういうところに組み込んでいただけると嬉しい。

○眞野課長補佐
 例えばイメージとして、患者会のメンバーの普段相談に応じられている方が、こういうことを患者さんは質問したがっているのだというようなことを、例えば、看護師さんの講習会などの際に講演するとか、そういったことをイメージしているのですか。

○栗山班員
 いえ。それはもう実際にしていただいていますよね。患者がこんなことを、研修を受けてくださる方に知っていただきたいということは、いま機会をいただいています。そうではなくて、相談に実際に患者から窓口で当たる者に、ハイレベルな先生方のご講義を聴かせていただく場が欲しいということです。患者として先生方のご講演を聴くことはたくさんあるのですが、相談に当たる人間としての、より医療とか医学とかに近い知識をいただける場が欲しいということです。

○眞野課長補佐
 どのような文案で組み込めるかはいますぐには返答できないのですが、少しこの部分に盛り込むことで課内でも検討させていただきたいと思います。

○栗山班員
 ありがとうございます。

○谷口班長
 貴重なご意見をありがとうございます。ほかに、いかがでしょうか。

○吉武委員
 細かい話になります。12頁に薬局薬剤師の文案を入れていただいていまして、そのところで「地域薬局薬剤師」という表記になっていますけれども、たぶん法律上は「保険薬局」という使い方をするのではないかと思います。意味としては十分わかると思うのですけれども、「保険薬局薬剤師」のほうがよりいいのではないかというのが、12頁の下のところと13頁の最初のところに「地域薬局薬剤師」とありますので、「保険薬局薬剤師」のほうがよろしいのではないかというのが1点です。
 それから、14頁に薬剤師の育成を書いていただいていますが、看護・管理栄養士ですと、どこが主催するかを日本看護協会ですとか日本栄養士会という形で書いていますので、薬剤師につきましても、生涯教育をやっています日本薬剤師研修センター等での研修などの形で入れていただくとよろしいかと思っています。よろしくお願いいたします。

○眞野課長補佐
 ご指摘いただきました文案に反映させていきたいと思います。

○谷口班長
 ありがとうございます。ほかに、いかがでしょうか。
 既にこのメール審議で、この内容については各班員の先生方からたくさん貴重なご意見をいただいていまして、ほぼ固まった内容だと思います。また、ございましたら後でご意見をいただきたいと思います。いまいただきましたご指摘を本項に反映させて、報告書案に可能な限り盛り込んで作成したいと思います。事務局もそれでよろしいでしょうか。

○眞野課長補佐
 はい、そのように対応させていただきます。

○谷口班長
 次に、2つ目の柱である「情報提供・相談体制の確保」についての議論を進めていくことにしたいと思います。事務局より説明をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局よりご説明申し上げます。資料3「報告書素案」の15頁、14行目からご覧ください。2つ目の柱であります「情報提供・相談体制の確保」についてです。主な事項は3つありまして、「自己管理に資する情報提供の促進」、「効果的・効率的な情報提供」、「多様な相談体制の確保・充実」といった事項が挙げられています。先ほどの「当面の目標」にもありましたとおり、やはりアレルギー疾患に関しましては重要度の高い取組みとして、患者の自己管理が挙げられることから、本来であれば「情報提供」の中に含まれる部分なのかもしれないですけれども、ここから抜出しをさせていただいて、積極的に取り組むべき事項として挙げるべきではないかと考えています。また、その他の情報提供については、いくつかあります取組み事項をまとめて記載しています。
 さらに、相談体制についてですけれども、それぞれの立場からそれぞれの立場で患者相談の受け皿となって、患者やその家族等に適切な情報を提供しつつ相談に乗るなどのことについて記載しています。事務局からは以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。いま事務局から説明がありましたが、本項では、情報提供・相談体制に関しての記載をしています。これらに関してご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。いかがでしょうか。
 これも、班員の先生方には十分、既にメールで目を通していただいていますので、大きく変える点はないのかもしれませんが、気がついたところ、変更すべきところがございましたら、ご指摘いただきたいと思います。

○栗山班員
 変えて欲しいということではなくて、この中のエコチルとの連携、連携とまではいかないのでしょうが、ご検討いただいていてありがとうございます。とても患者さんの基礎情報を集めていただくのは大切だと思うので、入れていただいてありがとうございます。よろしくお願いします。

○谷口班長
 ありがとうございます。ほかに、いかがでしょうか。

○河野班員
 先ほどもちょっと申し上げたことと関連するのですが、これは地域で、これが望ましいとか、いろいろな目標が具体的に書かれているのですけれども、地域で実施されたことの把握といいますか、評価というのは、これはするのでしょうか。

○眞野課長補佐
 評価の部分は、最後のほうにあります、18頁の(3)の中で記載させていただいています。ちょっと先出しになってしまいますが、地方公共団体の実施する施策を把握することでなどのところで読み込んでいるのですけれども、具体的にどのように把握するかといったことはこの中には記載しておりません。例えば、これまでにもやっているような、各自治体からのアンケートの収集というような方法がよろしいのか。それぞれに疾患の担当の窓口がありますので、それらの連絡先をこちらに控えさせていただいていますので、そういったものを活用するのか、あるいはもっと具体的に、こういったものがよろしいということをご指摘いただきたいと、後ほどでも構いませんし、いまでも構いませんけれども。

○河野班員
 ここに、大体が「望ましい」とか「望まれる」という形で、いろいろなことが提案されていますけれども、それが実際、それぞれの、それをしろと規定するのも、なかなか各都道府県においての事情も状況もありますから難しいのだろうと思うのですが、それが、どこまで何がされたかが、「望ましい」ということが実施されたかどうか、そういう情報はどういうふうに。

○眞野課長補佐
 集め方の具体的な方法は、まさに先生方からご意見をいただきたい部分ではありますが、こちらで想定しているものとしては、自治体の担当窓口からのアンケートのようなものを現時点では考えているところです。

○河野班員
 前回もその辺のところを申し上げたと思うのですけれど、このときに、どこまではやって欲しいというものがもしあれば、何か到達目標と言いますか、それも段階別に、ステップ1、ステップ2、ステップ3があってもいいかもしれないのですけれども。何かがないと、これはどれもが同じような重さで書いてあるものですから、自治体がどこまで実施しなければいけないのか、それから、どこまで実施したのかが、自治体側もやりづらい部分もあるのかなと。こういう中を読み込んで自分たちができる、あるいはある程度手が付けられているところからやるのが実際なのかもしれないのですけれども。というのは、例えば、千葉県でもアレルギーのこれをやろうかという話をしたときに、やはり、いろいろと具体的には県の状況があったり、体制があったり、縛りが結構あるものですから、なかなかあまり小回りが利かないのです。私たちが、こうあるべきだと思ったことが、そのまますぐに県単位で全部が動くかというと、そうもいかない部分がありますよね。だから、そこに是非、こういった報告書があるものですから、ある程度、県に対しての指針といいますか、そういう力を持って欲しいと思うので先ほどから言っているのです。

○眞野課長補佐
 具体的な文案をこちらにいただけると大変助かるのですが。要は、具体的に何をやって欲しいという意見がこちらにあまり寄せられているわけではないので、そこに関しての、例えば、谷口先生と事務局宛てに、こういったことをやるべきであるというものを、具体的にこちらにご教示いただけましたらば、そのうちで、これは標準的だというものをまた議論させていただいて、相談させていただいた上で、反映させられるものは載せていくことは可能かと考えています。

○河野班員
 先ほどのアンケートは、そういうことではなくて、どういうものか。それをちょっと聞きたかったのです。

○眞野課長補佐
 先ほど申し上げました地方自治体に対するアンケートというのは、主に5項目についてアンケートさせていただいています。1つ目は、管下に患者様からの相談窓口を設置してるかどうか。アレルギー疾患の対策に関する事業を持っているのかどうか。過去に持っていたことがあるのかどうか。

○河野班員
 そうすると、ここに書いてあるような、提案したことに対して具体的に実行しているかどうかを聞いているアンケートだということですね。

○眞野課長補佐
 それに近い形になるようにしており、それで項目立てしている部分があるかどうかを具体的には聞かせていただいています。

○河野班員
 いままでの経緯からいうと、実際、地方自治体からは、それに対して、実施しているかどうかについては把握できるような形での報告が上がっていると理解していいのでしょうか。

○眞野課長補佐
 例えば、医療計画に既に組み込まれているかどうかとかですね、そういったこと等もこちらに情報を寄せていただいていますので。そこの部分は、すべての項目について、例えば○の全部が「ある」「なし」というような細かいアンケートにはなっていませんが、総花的には情報を収集させていただいています。

○栗山班員
 いまの河野班員のおっしゃったことに対してです。私も地方自治体でそういうところにかかわらせていただいているのですが、やはり、国からの具体的な方法がきちっと書いてあると、たぶん動きやすい。それから、動いてくれることになるのだと思うのです。こういうところに、「望ましい」という書きぶりしかできないのだろうなとは思うのですが、先生のおっしゃってくださったように、優先順位をこちらで表やリストにして、向こうが埋めやすいような。それから、それに対して対応できる人材の提供とか、そういう相談窓口のようなものも設けていただければ。向こうは、やりたいけれど、どうやっていいかわからないというのが、結構、一つひとつの自治体では大きいのです。見える化して提供できたらいいと思います。

○谷口班長
 貴重なご指摘をありがとうございました。いまのご意見を反映して、またそういう項目も、もう少し具体化して。確かにいままでの評価といいますのは、アンケートをして、それぞれの自治体がアンケートに答えて、全体を見回してみるとうまくいっているのか、いっていないのか、よく見えないところが非常にありましたし、確かに自治体にとってはどこを目標に置いていいか、初期目標、中期目標といいますか、高い目標、低い目標、その辺もよくわからなかったので、もう少しその辺を明確化して、動きやすいように、また、評価するほうとしては、目標がはっきりすると評価もしやすいと思いますから、その辺もいまのご意見を反映して作らせていただきたいと思います。また、これが終わりましたら、その辺についても後日ご意見をいただければ大変助かります。よろしくお願いします。この点以外に、ほかにございますでしょうか。

○吉武委員
 また、ちょっと細かい話で申し訳ないのですけれども。17頁の2つ目の○で、「都道府県や保健所においては」というところです。前のところは医師会と栄養士会が書いてあったのですが、今回は看護協会が入っておりますので、是非、薬剤師会も入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○谷口班長
 ほかには、いかがでしょうか。また後でお気付きの点がありましたら、ご追加いただきたいと思います。
 それでは、いまいただきましたご指摘や目線を本項に反映させて報告書案に可能な限り盛り込んで作成したいと思います。事務局の方もそれでよろしいでしょうか。

○眞野課長補佐
 はい。またちょっと調整が必要な文章も出てくるかと思いますので、その辺も併せて、河野先生、谷口先生を含め、班員の先生方にご相談させていただくことになると思いますが、よろしくお願いいたします。

○谷口班長
 次の、3つ目の柱である「研究開発及び医薬品等開発の推進」について、議論を進めていきたいと思います。事務局の方より説明をお願いいたします。

○眞野課長補佐
 事務局よりご説明申し上げます。資料3、報告書素案の17頁、16行目からご覧ください。3つ目の柱であります「研究開発及び医薬品等開発の推進」についてです。主な事項としては3つありまして、「効果的かつ効率的な研究推進体制の構築」、「研究目標の明確化」、「医薬品等の開発促進等」といった事項が挙げられています。先ほどの「当面の方向性」にもありましたとおり、難治性アレルギー疾患に対する治療方法の開発とその普及に資する研究を推進するとともに、適切な医療が提供できる医療体制の確保に資する研究を推進していくわけですれども、それだけでは、かなり漠然としていますので、より具体的な研究の推進のあり方について記載しています。
 1つ目の事項、研究推進体制については、主には、これは事務局にいただいているものかと考えていますが、より効果的な研究の推進、あるいは、より適切な課題の採択、患者のデータベースの重要性等について挙げられています。2つ目の事項としては、研究目標について、当面達成すべき研究分野と長期目標を持って達成すべき研究分野に分けて、それぞれの研究を推進していくことが記載されています。3つ目の事項としては、医薬品等の開発促進等についての記載がされています。事務局からは以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。いま事務局から説明がありましたが、本項では「研究開発及び医薬品等開発の推進」についての箇所になりますが、これらに関して、新しい目線やご意見などをいただきたいと思います。よろしくお願いします。これも既にメールで見ていただいて、いろいろとご意見をいただいていますので、それほど大きく変えるところはないのかもしれませんが、いま目を通していただいて、ここがちょっと足りないとか、変更したほうがいいとか、そういう点がありましたら、是非ご意見をいただきたいと思います。

○栗山班員
 どこかほかに書いてあるのかもしれないのですが、予防という項目が、問題点のところにはあったように思うのですが、具体的方策では予防に関してどこかに書いてあるのか、私が読み落としているかもしれませんが。

○眞野課長補佐
 予防に関しましては、18頁19行目にあります、「長期目標を持って達成すべき研究分野」として、「予防法と根治的治療法の開発」という形で記載させていただいています。

○栗山班員
 ありがとうございます。予防と早期発見・早期治療ということが前のほうに課題としては上がっていたと思いますが、早期発見のための方法を、何か研究課題の1つと捉えていただくことはできるでしょうか、という質問とご提案です。例えば、心臓などは心電図で小学生ぐらいで健康診断などでやっているように思っているのですが、喘息に関して、なった子どもの早期発見になっているか。例えば、歯科健診で、これぐらいの虫歯があるからちゃんと治療してくださいというのと同じレベルで、喘息として治療したほうがいい可能性があるお子さんを見付けるような考え方は、いかがでしょうか。実際は、もしかしたら過重治療のようなことになってしまうのかもしれないのですが、学校の健診の中にそういうものがあったらいいと思っているのですが、いかがでしょうか。

○谷口班長
 ありがとうございます。河野先生、ご意見ありますか。小児の学校で喘息の患者さんはいま15%ぐらいいるかと思うのです。適切な治療を受けている患者さんもいらっしゃるでしょうけれど、やはり何もしていない患者さんも多いのではないかということで、早期発見というか、状態の把握も含めて、学校健診に組み入れることとか。

○河野班員
 アレルギーだけをですか。

○栗山班員
 アレルギーだけという意味でなくて、歯科健診とか心臓病のお子さんを発見するための健診の中にアレルギーも入れていただくという形にしていただく。

○河野班員
 アレルギーの場合、そのポイントだけだと診断とかその状態の把握が難しいものですから。例えば、心臓などですと、器質的な疾患ですから、そのポイントでもある程度の重症度等々が把握しやすいですけれども、アトピー性皮膚炎などは比較的視覚的に見える、でも状態にもよりますけれど。喘息などですと、ポイントで診ても、診断も含めてなのですけれども、特に子どもの場合、年少時はよけいそうですけれども、把握がちょっと難しいかなと。ある程度のスパンで診ないと状態の評価、それから診断もですね。学校健診だと。

○栗山班員
 すみません、素人考えを言ってもよろしいでしょうか。

○河野班員
 はい。

○栗山班員
 すごく素人考えなのですが。例えば、あなたは喘息ですという診断をするのではなくて、喘息かもしれないという可能性を持って専門医なり、かかりつけ医なり、それなりの先生に診てもらってくださいみたいなもので。例えば、何メートルが適切かはわからないのですが、学年によって、最初のピークフローを測って、疾走して帰ってきてもらってピークフローを測ると、健康なお子さんはそれで下がらないのが原則ですよね。やはり少し気があるとか、かなり重症な人は、それでピックアップができるのではないかなと、そういうレベルの、体育の授業の半分ぐらいを使った時間でできるようなことというのはいかがでしょうか。

○河野班員
 いま申し上げたのは、ある程度、慢性の疾患で、そのときどきでの状態というのは必ずしも均一ではありませんので。例えば、ピークフロー値も非常に下がってしまうときと、そうでないときがありますし。ましてや、もし、中途半端にというと失礼な言い方ですが、薬を使ったりしますと、その朝に飲んでいる飲んでいないによっても違ってきてしまうぐらいですから。ポイントだとちょっと難しいかなと思うのです。学校でしたらば、いろいろな情報となると、お母さんからの相談事があれば、例えば、喘息だろうかということでですね、何かの具体的な相談があれば、それに対する一定の校医からの返事はできるのでしょうけれど、何もない段階で、お子さんだけ診て全部の判断というのは、なかなか成人でも難しい。ポイントだけで状態の把握は、1回だけ診て、前後の経過の情報もないとちょっときついかなという気がするのです。

○谷口班長
 現実、可能かどうかは別として、いま普及しつつあるNOと肺機能が測れれば、かなり的確な診断というか、それができるのだろうなと。いま栗山班員がおっしゃったような、運動負荷をかけてピークフローが下がるというのは非常にいい方法だと思いますけれども。方法論としてはどちらも使えるなと思うのですけれども、それが学校レベルでやっていただけるのかということが、ちょっと、私自身はどうなのかなと思うのです。

○栗山班員
 でも、学校レベルでやっていただくとしたら、文科省とか日本学校保健会とか、また別な働きかけがあると思うのですが。なかなか診断されるのを、親が病名がつくのを嫌がる部分もあるので、学校の先生方の、早く治療してあげたらいいのにと思う、思うけれどなかなか親に伝えられない部分が、ある程度、「そうです」ではなくて「そういう可能性も見て、お医者さんで診てもらってください」というような紙が1枚渡せると。患者会とか病院というのは、親が自覚した人だけが行くところなので、親が自覚していない人を見付けていただけるのは、実は学校の先生がすごく多いので、活用できないかなと思って。それがもしこの中に、具体的ではなかったとしても、研究課題にしていただくなどで組み込んでいただければと。もちろん先生方の、それは本当に私の素人的な発想なので。

○河野班員
 効果としては両面あってですね、例えば、食物アレルギーなどでも、たぶんもう10何年前、いつでしたか、前に厚生労働省の審議会で一緒にやった調査があって、そのとき、除去食療法を医師の指導でやっている人は半分ぐらいなのです。ほとんどがお母さんの勝手、理由も少しは食物アレルギーに対しての不安が具体的にあったというならまだいいのですが、何となくなんていうお母さんが結構いるのです。何となく風潮で食物アレルギーはうるさい、うるさいというか話題になっているとなると、とりあえず卵を止めてしまおうとか、何の根拠もないのに。ですから、学校で先ほどから申し上げているように、全体の把握なくあまりアレルギーのことを言うと、そういった心配を助長させてしまう懸念もあるかなと。なかなか正確な診断をポイントで知ろうというと、専門医でも厳しいのではないかと思うのです。1回だけ、それも長時間かけてアナムネーゼをとってというなら別なのですが、そうはいきませんので、学校健診でとなると、ちょっとどうかなという気がどうもするのですが。

○谷口班長
 私たちは、大人の若年成人の、20代、30代の方の喘息で悪くなった方をよく診させてもらうのですが、ほとんどが、小児喘息の既往がある方がやはりいちばんの悪化因子で、いまの治療をしている吸入セレタイドが普及する前の時代に小児期を過ごした方ですので、そういう方が大人になって、アンダートリートメントと言いますか、自覚症状を過小評価した状態でずっと10年20年過ごしてこられた方がほとんどなのです。それを考えますと、肺機能の低下とか、喘息の状態が早くわかる。すなわち、栗山班員にいまおっしゃっていただいたような早期発見・早期治療、あるいは、難治化防止という意味では、システムとしては非常にいいアイデアなのだろうなと思います。ただ、頭の中でいいのが、実際学校単位で動いていただけるかとか、運動負荷をかけてというのもまたちょっと難しい。本当はNOが出てきて肺機能が簡単に測れればいいシステムだなと非常に考えていますし、確かにいまの吸入セレタイドが普及し出して、今後の課題は、やはり、中長期予後を非常によくしなければいけないということで、いま肺機能が完全に正常になってこられている喘息の患者さんが多いのですが、その一方で、2、3割落ちたままで気が付かないで過ごしている方もかなりいらっしゃるのです。そういう方が大体10、20、30年選手で小児の既往をもっている方ですので、その辺をうまく拾い上げて早くいい状態にもっていってあげられるというシステムは、どこかで作れたらより理想的と私も思います。ただ、それが構築できるかというのは、いかがなのでしょうか、事務局の方のちょっとご意見を伺いたいのですが。ここでこういう提言をして。

○眞野課長補佐
 すみません、こちらとしてちょっといまお話をお聞きしながら思っていたところといたしましては、要は、例えば、こちら的、いわゆる研究のことについての目標を定めているのです。つまり、学校の健診において早期発見する方法論を確立するための研究というのをするというイメージなのか。それで、それをイメージした際にできるのかどうか、実現可能性も含めて専門家の方からご意見をいただければと思うところです。
 要は、何か、方法論が編み出されたほうがより良いのはもちろんすぐに理解できるのですが、いわば、実現可能性が、例えばこのぐらいの規模でもってこれぐらいやれば、大体数年もやれば、1、2年やればできるのではないかとか、そういうような、そこら辺の目星が立つほうが、こちらとしては。目標に入れるべき事項なのか、あるいは、基本的にはアレルギーの患者さんのQOLの向上に資するような研究というような中でも読み込んで、それに特化させ、抜き出さなくてもいいのかなと。かなりここも、具体的目標と言いながらも比較的漠然として全般を受けた大きなこと。方向性よりは若干具体化していますが、そうは言っても方向的な書きぶりをさせていただきますので、要は、個別のものを単一狙って拾うというようなことは、もともとの研究課題の公募趣旨からは合わない、かなり具体化してしまうと思うのです。もうこれたぶん1本の課題の名前を一撃でもって狙っているような印象を受けますので、ちょっと公募という原則の考え方に馴染むかと言われると馴染みにくいと感じてはいるところです。

○谷口班長
 ありがとうございました。ほかにございましたら、ご意見をいただければ。

○天谷班員
 よろしいですか、いまの予防に関してなのですが、本当にここにどこまで具体的に書くかがいちばんの問題なのです。その予防に関して、アトピー性皮膚炎も、それからアレルギー性の喘息も、食物アレルギーも、最初は抗原が皮膚で感作されるということが2006年ぐらいから言われ出してきています。ピーナッツアレルギー患者においてもフィラグリン遺伝子に変異が有意に多く、アトピー性皮膚炎と同様に、フィラグリン欠損により角層が機能しないために、ピーナッツ抗原対して口周囲の皮膚において感作がおこりることが明らかにされました。角層の機能を簡便に測定できる検査法が開発されると、角層の機能が低下している人に対して、早期にバリアケアによる予防を施すことができ、アトピー性疾患の発症を予防できる可能性も出てきています。そういう意味では将来、経皮感作に対する1つの具体的な予防法が提案されるのではないかと思います。

○谷口班長
 ありがとうございました。研究分野もやはり予防、それから早期発見・早期治療。いままでもやはり予防とは言われてきたのですが、そこの辺を重点的に意識して今後進めていこう、いくべきだというご意見だったと思います。いかがでしょうか。ほかによろしいでしょうか。
 それでは、いただきましたご意見を本項に反映させて報告書案に可能な限り盛り込みたいと考えています。事務局の方もそれでよろしいでしょうか。

○眞野課長補佐
 1点確認をさせていただければと思うのです。早期発見・早期治療という形のものというのを、ここに入れ込むという結論なのでしょうか。それとも、いわゆる、予防法のところをもう少し詳しく書き込むという形でのイメージ。要は、具体的に言うと、点ポツ(・)何々というような文章を1つ起こすのか、この長期目標のところに予防法というのがあるので、予防法のところをもう少し具体化して書くのか、そこのイメージをいただけると、文案をお示しする際にも起こしやすいのですが。

○天谷班員
 逆に言えば、その点ポツを決める柱みたいなものですね、この柱はどうやってどれを柱にするというのは、どういうプロセスで選ばれてくるのですか。

○眞野課長補佐
 基本的には、前回させていただいていた報告書の場合だとかなり具体化させて、要はこの疾患についてはこれ、この疾患についてはこれ、この疾患についてはこれというような具体的な記載が比較的なされていたと思うのです。自己管理手法というのが提唱されていないので、それを提唱しましょうというのが大きな題目の目標であったかと思うのです。それは、前回の5年間の間に一通りのものが作り終わったと認識していまして、では、いま何が求められているのかというのは、研究者の先生の方々からお聞きしたりしたというところを掻い摘んで。
 かと言って、専門特化しようが、あまりにも具体的にできないという、その狭間でもってバランスを取っているわけですが、ここでお示しするのは、本当に具体的なものをここに記載するというのは馴染まない話で、予防の方法として考えるものとしては、例えば、学校保健の早期発見の方法がいちばんいいのか、あるいは、もっと具体的に違う方法論をとったほうがいいのか、そういったものも含めて検討するという研究は、例えば、先ほど言ったような学校保健に対する早期発見といった場合は、もうとれなくなってしまうということになるので、あまりピンポイントに狙うというのは馴染まないと考えて、記載には適切ではないというのが事務局としては考えていますが、具体的にこうでなければいけないというのは、こちらとしては考えているわけではないので、先生方からこのぐらいの書きぶりにというご意見をいただけるようであればありがたいところです。

○栗山班員
 いいでしょうか。6頁の37行目に「早期診断・早期治療について」という項目、○の項目が立っていて、「患者の重症化を防ぐためには早期診断・早期治療が重要である」と書いてあって、が、「そのためには、発症早期の患者や軽症の患者を診療する可能性が高い、地域の医療機関の医師におけるアレルギー疾患管理能力の向上が重要である」と書いてあるのですが、そこは、地域の医療機関の医師におけるアレルギー管理能力の向上は、早期発見・早期治療のためではなく、いま組み込まれていますね、違う形で今回は。できれば、早期発見・早期治療について、先ほどおっしゃってくださったような学校保健の何たらかんたらというところは入れないで、早期発見・早期治療の研究の中にそれを入れていただく方法の開発が重要であるみたいな入れ方がいいのかなと思うのですが、それもやはり狭めてしまいますか。

○天谷班員
 早期発見・早期治療という言葉よりも、もしかして入れるのだったら、予防という言葉を入れてはいかがでしょうか。予防法の詳細なプロトコールを開発をするというほうが馴染むのかもしれないですが。上の当面の成果の中に予防はないのですよね。この3つの中に予防が入っていないので、そういう予防法を含めて、どういう人たちを検査してどういう予防法をすればいいかというような具体的な予防法のほうが、早期発見・早期治療と学校となると少し違った見方になってしまうかもしれないと感じました。

○谷口班長
 いかがでしょうか。

○栗山班員
 先生がおっしゃるように、予防法はすごく大事で最終的には私たちはそれを望んでいるのですが、一方、いまの現実的なものを見ていくと、やはりかかってしまっている人を早く治してあげるという視点もあったほうがいいかなと。先生のおっしゃるのは、まさに私たちの求めている最終目標ではあるのですが、いかがでしょうか。

○谷口班長
 予防法と根治的治療法というのは、まさに理想的な目標で、大きな柱で、いまおっしゃっていただいた内容から考えますと、早期治療・早期発見というのは比較的現実的な目標ということになるのだろうなと思います。ですから、少し並列して書くと若干ちょっと違和感があるのですが、どちらも大事だということで、何かうまく組み入れる方法はありますか。入れていただくことはできますか。ちょっとこの中では。

○眞野課長補佐
 予防法についての例示のような形で、このポツの中で予防法としてはこれこれこういうようなものが考えられるという書き方というのは、一案としてあるのかなとも思ったところですが、そこら辺、また谷口先生とご相談しながら、文案を少し考えさせていただければと思っています。

○谷口班長
 それでは、一応いまのお話、ご意見を踏まえさせていただいて、事務局の方と私とで素案を作らせていただいて、また、先生方より訂正、ご意見をいただければと考えています。よろしくお願いします。では、先に進めさせていただく形にします。
 それでは、最後の事項になるかと思いますが、施策の評価等について、事務局からご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○眞野課長補佐
 事務局よりご説明申し上げます。18頁、33行目をご覧ください。「(3)施策の評価等」としまして、アレルギー疾患対策自体をより有効に活用していくために、施策の実施状況等を有識者の会に報告、評価する。地方公共団体の実施する施策をアンケート調査等で把握するといったこと。あるいは、地方自治体でもそれぞれお持ちになっているような施策について、個別に地方自治体の中で評価をしてもらうというようなことについて考えて記載しています。ちなみに、この事項に関しては、同時に進行していますリウマチ対策作業班におきまして、どの程度の頻度で実施するのかまでは具体的な明示はなかったものの、少なくとも中間評価のようなものは必要で、今回のリウマチ・アレルギー対策委員会のように、5年間対策を実施してから初めて評価するというのは、ちょっと期間が長過ぎるのではないかというご指摘がなされているところです。以上です。

○谷口班長
 ありがとうございました。いま、事務局から説明がありましたが、本項は、アレルギー疾患対策の施策の評価に関しての記載になります。ご意見をいただければと思います。いま事務局の方からお話がありましたように、5年経って評価ということにいままではなっていたわけですが、それを少し、目標をはっきりさせるということが先かもしれませんが、それと同時に、もうちょっと短い期間で評価するポイントを設けたらどうかという話、ご意見が出ています。いかがでしょうか。

○栗山班員
 5年というのは、やはりかなり長いと思います。その間にいろいろなところが動いていたり、動いていなかったりの把握をさせていただいて、いい事例があったら、それを動いてないところにお示しするとか、何かそういうものを、具体的な行動に移しやすい期間で是非開催していただきたいと思います。

○谷口班長
 ありがとうございます。事務局の方としては、例えば2年とか、そういうイメージはもっておられるのでしょうか。

○眞野課長補佐
 例えば、国のほうの対策の評価自体をどの程度の頻度でというのは、まさに専門家の先生方から、どのぐらいのペースがいいかというご意見をいただきたいところではあるのですが、地方自治体でこのような窓口を設けています、事業を新しく起こしましたという状況については、可能であれば、これはちょっと今回いらっしゃっていない山中先生にもご相談しなければいけないと思いますが、年に1回ぐらいは少なくともアンケート調査のような形で出すと。アンケートで集めてこの結果はこうでしたというのは、地方自治体の方にももちろんお示しをさせていただいて、他所ではこのぐらいやっていますよということで刺激になって、それがより前に促進されるような形になればありがたいなとは思っています。
 具体的にこうしましょうというのを、こちらでもって既に案を持っているというわけではないので、例えば、毎年やったほうがいいということであれば、それをまた谷口先生にもご相談したり、課内でも調整が必要な事項にはなりますので、課内に持ち帰らせていただいて相談させていただいて、どのようなというのは決めたいと思いますので、作業班としてのご意見を頂戴できればと思います。

○谷口班長
 いかがでしょうか。

○河野班員
 いまのはすごくいいと思うのです。やはり、情報が得られるとアイデアにもつながります。それを強制するという意味ではなくて、中間評価というのは、こんな状況ですよということが流れるだけでも非常に地域はインセンティブにもなりますので、是非それをやっていただいたらと。できれば頻回のほうがいいものですから、1年に1回できるならと。それは事務局のほうのいろいろな手間と言いますか、その辺のところの兼合いかとは思いますが、現場は多いほうがいいと思います。

○谷口班長
 いかがでしょうか。事務局の方はかなり大変だと思うのですが、確かに1年に1回できれば、それを思い出してまた頑張ろうと地方の方もなられると思いますので、できましたらその方向で進めていければと。

○眞野課長補佐
 今日ご出席いただいていない班員の先生とも、ご相談させていただきます。

○谷口班長
 そうですね。全体の意見をまた確認させていただいて、まとめさせていただくということにしたいと思います。そのほかの点でいかがでしょうか。

○眞野課長補佐
 あともう1点、こちらのほうの全体の国としての全般的なところの評価というのは、それとはまたちょっと若干違うところにあろうかと思っているので、そちらについてはどの程度の頻度がよろしいとか、作業班の先生方からご意見をいただければありがたいのですが。

○谷口班長
 いかがでしょうか。

○河野班員
 5年間が1つの区切り。

○眞野課長補佐
 前回は、5年程度を目安として方向性等を定めるという形で、報告書や研究の課題等の抽出の際に、5年程度ということで期間を置いたところなのですが、今回はあまり期間は具体的にはしてはいないのです。中間と言っても、では何年が中間なのというのはあまり明確にならない形になっているので、例えば2、3年に1回ぐらいはやったほうがいいとか、そこら辺をいただければ。その都度評価して、対策の見直しに入ったほうがいいというご意見が先生のほうなどで大勢を占めるのであれば、そこで順次更新させるための報告書の作成を、こういう作業班を設けたりして作っていただくということを想定しています。

○河野班員
 5年間であるならば、最初スタートには若干時間がずれますから、そういった意味では、2年というよりも3年かなという感じはします。そこで、先ほど申し上げたような地域の達成度と言いますか、やっていることを取りまとめてもう一度全体として見直すということがあったほうが。それでかつ、遅れているなり、特に全国的にある点については遅れているところがもしあれば、共通に、そういったところは事務局なり国のほうからまたそういった何らかのアイデアと言いますか、指示をするということが全体としての達成には効果的かとは思います。

○眞野課長補佐
 ちょっとそういったことが、少し文章に見える形で反映をさせていただきたいと思います。

○谷口班長
 ほかにご意見ございますでしょうか。確かに、全体の進捗状況と言いますか、全体の流れとしては、やはり3年後ぐらいでないとなかなか成果が見えてこないので、その時点ぐらいでまた評価というか、見直しというか、そういうことも必要なのかなとは考えています。ほかにご意見ございますでしょうか。

○栗山班員
 ほかの先生方との調整もあると思いますが、1年ごとに地方の取組みを収集していただいたとして、その検討とか、その進み具合によって今後のことを決めるというのが3年ということでしょうか。いまのは、この後3年後にするみたいな感じでしょうか。

○眞野課長補佐
 こちらも受け取る側なのであれなのですが、いま聞いて理解したところによれば、一応大きな施策の評価はある程度3年ぐらいおきにはやったほうがよろしかろうと。地方自治体の取組状況に関しては年に1回は把握をさせていただいて、全然進捗してないよというのが2年目で見えたら、例えば、それは班員の先生方にも打診をさせていただいて、会議を催すかどうか自体をご相談させていただければ、フレキシブルに対応できるのではないかと考えています。

○河野班員
 毎年得られた情報を、できるだけ各県にフィードバックするということでよろしいのですね。

○眞野課長補佐
 それは必ずフィードバックしています。

○河野班員
 そうですね。それはすごく役立つと思うのです。

○栗山班員
 私のように、あまりこういう情報交換の場がない者にとっては、そういうのを知って、ではそれぞれ何をするかなんていうのが話せる場があるとすごく嬉しいなと思うのです。リウマチ・アレルギー検討会のような大きなものではなくて、この作業班を報告に合わせて毎年1回なんていうのは、先生方の負担がすごく大変なのでしょうか、あるいは行政の方とか。

○眞野課長補佐
 今回の作業班の開催に当たっては、一応任期2年間ということでお願いをさせていただいたところですが、作業班の先生方のご同意が得られるのであれば、班の開催については柔軟に検討いたします。もちろんちょっと、班の開催の予算のこともあったりとかいろいろあるので、いますぐに即答はできないのですが、前向きに考えられればと思っています。

○栗山班員
 よろしくお願いします。

○谷口班長
 ほかにご意見ございますでしょうか。いかがでしょう、よろしいでしょうか。それでは、いただきましたご意見を、報告書案に可能な限り盛り込んでいきたいと考えています。事務局のほうも、それでよろしいでしょうか。

○眞野課長補佐
 はい、いま盛り沢山にいただいているので、ちょっとまとめ直しがかなり必要だと思うのですが、ここをまとめ直したあと、また、本日出席されていない先生方にも打診をしながら、ここの部分の文案を本当に素案みたいなものを起こして、谷口先生にもご覧いただいて、こういうような形でどうかなというのをお考えいただくようにしたいと思います。

○谷口班長
 一応本日の議論は以上になります。いろいろな貴重なご意見、それから少し変更すべき点など、今日いらっしゃらない先生も多いものですから、再度メールなどで見ていただいて、それぞれの先生方のご意見をまとめて、事務局の方と私で素案を作らさせていただくということにしたいと思います。ご意見をいただいた形を、リウマチ・アレルギー対策委員会のほうに提出するという方法をとりたいと思いますが、班員の先生方よろしいでしょうか。素案をちょっと作らせていただきますので、また是非ご意見をいただければと思います。事務局のほうもそれでよろしいですか。

○眞野課長補佐
 はい、それで問題はございません。

○谷口班長
 では、比較的早く進んだものですから、全体的な総論のところから各論のほうに入っていって、ちょっと発言あるいはご意見をし損ねたという箇所などありましたら、振り返ってで結構ですので、何かご意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。言うのを忘れたという点がありましたら、いまおっしゃっていただければと思います。もちろん後で素案を見ていただいて、やはりここが必要だという点がありましたらいただければと思っていますが、よろしいでしょうか。

                 (特になし)

○谷口班長
 それでは、先生方のご協力、あるいは前もって読んでいただき、たくさんのご意見をいただいた結果ですが、速やかに進行がなされました。ありがとうございました。それでは、第2回のアレルギー疾患対策作業班を閉会したいと思います。事務局から今後の予定について説明をお願いします。

○眞野課長補佐
 事務局より今後の予定に関しましてご説明します。本日は、アレルギー疾患対策に関しましてご議論いただきありがとうございました。まず、アレルギー疾患対策作業班につきましては、本日の議論を踏まえ谷口班長とよくご相談させていただき、この作業班の意見としてアレルギー疾患対策報告書(案)をご作成いただくことになります。この作業班の開催に関しましては、一応ここで閉めさせていただき、本日までという形にさせていただければと考えております。谷口班長はじめ、班員の皆様には多大なご協力を賜り、誠にありがとうございました。本作業班での議論を踏まえ、さらにご意見等がございますようでしたら、3月29日までに、火曜日になるかと思いますが、事務局までご登録くださいますようお願いいたします。
 次に、リウマチ・アレルギー対策委員会についてですが、震災の関係で仕切り直しの日程調整をかけさせていただいているところでございます。4月末か5月のできるだけ早い時期に開催を目指しておりますが、日程調整の結果の集計がまだまとまっておりませんので、いまの時点では日程をお示しすることができません。その際には、この作業班からアレルギー疾患対策報告書(案)を報告するという形になろうかと思いますので、ご承知おきください。また、本日の議事録につきましても、後日送付をさせていただきますので、ご確認をいただきますようお願いいたします。
 最後に、当課課長の難波よりご挨拶をさせていただきたいと思います。お願いします。

○難波疾病対策課長
 やはりメールでやりとりしている内容も十分参考になるのですが、先生方から直接お話を伺うほうが、よりどういったことがポイントかということが認識されて、私どもとしても今後のアレルギー疾患対策に非常に参考になったと思います。報告書をとりまとめて委員会に報告されるわけですが、先生方にいただいたご議論というものを十分に踏まえながら進めさせていただきたいと考えております。どうもありがとうございました。

○眞野課長補佐
 事務局からは以上でございます。

○谷口班長
 それでは、班員の先生方、事務局の方、本当にありがとうございました。これにて第2回のアレルギー疾患対策作業班を終わらせていただきたいと思います。ご協力ありがとうございました。お疲れ様でした。


(了)
<照会先>

健康局疾病対策課

代表電話: 03-5253-1111
(内線:2359)

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