ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> がん対策推進協議会(がん対策推進協議会)> 第16回がん対策推進協議会議事録




2010年12月10日 第16回がん対策推進協議会議事録

健康局総務課がん対策推進室

○日時

平成22年12月10日(金)
13:30~15:30


○場所

三田共用会議所3階 大会議室


○議題

【協議事項】
 1 がん対策推進協議会に設置を検討する専門委員会について
 2 がん対策推進協議会において今後集中審議する課題について
 3 がん診療連携拠点病院についての集中審議

○議事

出席委員:垣添会長、天野会長代理、荒生委員、江口委員、川越委員、中川委員、中沢委員、埴岡委員、檜山委員、保坂委員、本田委員、前川委員、南委員、三好委員、門田委員、安岡委員

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、定刻より若干早いですが、ただ今より第16回がん対策推進協議会を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
 事務局の健康局がん対策推進室長の鈴木でございます。よろしくお願いいたします。
 初めに、本日の委員の出欠状況でございますが、嘉山委員、郷内委員、野田委員、福井委員がご都合によりご欠席と連絡を受けております。
 なお、天野委員は出席というふうにご連絡を受けておりますので、ただ遅れているものと考えられます。
 がん対策推進協議会の委員定数20名に対しまして、本日は16名の委員の方に出席していただいておりますので……。
 すみません、天野委員、到着されました。
 本日は、16名の委員の方に出席いただいておりますので、議事運営に必要な定数に達していることをご報告申し上げます。
 本日は、事務局のほか、がんの研究などで関連のある省庁といたしまして、文部科学省及び経済産業省より出席をいただいております。また、事務局席には、厚生労働省の関係部局といたしまして、医政局指導課、雇用均等・児童家庭局母子保健課が同席しておるところでございます。
 それでは、最初に細川厚生労働大臣からご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細川厚生労働大臣
 本日は、第16回目のがん対策推進協議会にご出席をいただきましてありがとうございます。また、本当に遠方からのご出席の方もおられますけれども、本当にご苦労さまでございます。
 これまで、15回のこの協議会の開催の中で、このがん対策の基本計画のこれを設計していただいたり、あるいは予算の要望などにつきましても、皆様方にいろいろとご意見をいただいておりまして、心から感謝申し上げる次第でございます。
 このがん対策基本法、この法律ができましたのは18年でございますけれども、この法律の中心的な役割を果たしたのは、私も親しくさせていただいておりました山本孝史議員でございました。この山本議員は、自らがんに冒されまして、余命幾ばくかというときに、この日本で国民病とも言われますがんを撲滅したいと、そういうことで山本議員を中心に、これは議員立法でつくられた法律でございます。その法律の中にこの協議会もしっかり規定をされているところでございます。
 私も、あの山本議員のこの基本法に向けてのつくり上げていくそのときの気持ちを思い出しまして、そしてこの基本法の中に込められた山本議員の気持ちも魂もしっかり私どもは受け止めて、がん対策をやっていかなければというふうに思っているところでございます。そういう意味で、この協議会の皆さんには本当にこれまで長い間いろいろな形でご意見を賜っておりまして、心から感謝申し上げる次第でございます。
 せんだってこの協議会の運営について一部の委員の方からご意見もいただきました。この意見の背景にあることもしっかり私どもは受け止めまして、また垣添会長のご意見も踏まえながら、この協議会、議論がしっかりとできるよう、その覚悟と、またこの協議会の運営について見直すところはしっかり見直しながら、やはり患者団体の皆さんや、あるいは医療機関の皆さん、さらにはこの研究機関のそういうところで活躍をされておられるそういう皆さんの意見をしっかりと私どもは、厚生労働省は受け止めまして、そしてそれらの意見にしっかりと対応していくということが、あのがん対策基本法をつくった山本さんを初めとする、あのときの国会議員のみんなの気持ちを実現していくことだろうというふうに思っております。そういう意味で、この協議会の委員の皆様方にはいろいろとご意見をいただいて、そして私どもはそれをしっかり受け止めて、施策にこれを実現していくということでしっかりやっていきたいというふうに思っておりますので、今後とも垣添会長を中心にこの協議会の中でいろんな議論をしていただきたいと心からお願いも申し上げまして、私からの一言、ご挨拶とさせていただきます。
 どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。

○鈴木がん対策推進室長
 ありがとうございました。
 細川大臣におかれましては、公務のためここで退席させていただきます。ご了承いただきたいと思います。

○細川厚生労働大臣
 すみません、本当に。どうもありがとうございました。
 じゃ、失礼します。

〔細川厚生労働大臣退席〕

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、以後の進行につきまして垣添会長にお願いいたします。
 会長、よろしくお願いいたします。

○垣添会長
 皆さん、こんにちは。
 本日は、細川厚生労働大臣のご出席をいただきまして、第16回の協議会を開催することができました。ご出席いただきましてありがとうございます。
 前回の珍事を受けまして、私はあの席上でもう委員も会長もやめるというようなことを申しましたけど、その後、各方面から慰留の要請をたくさんいただきまして、考えを変えまして、任期いっぱい全力を尽くしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今、細川厚生労働大臣からの大変力強いお言葉をいただきましたけれども、この当協議会の運営方針についても、厚生労働省として全面的な対応をしていただけるということで大変心強く受け止めさせていただいております。
 また、会長としての私も、改善策として、この協議会の運営方針を見直して、本日から議論いたしますような専門委員会の設置とか、あるいは集中審議などに関しまして、掘り下げた議論を時間をかけて行うということを考えております。これが1点。
 それから、協議会の総意として求める各種要望等については、これを積極的に実現するよう努力をいたしたいと思います。
 そういうふうに運営方針を改めていきたいというふうに決意しておりますが、また患者委員の総意あるいは思いを、そういう考え方をきちんと受け止めるために、事務局との意思疎通を図るための定期的な意見交換会を設けることも、事務局に指示をいたしました。このような運営方針などの見直しを通じまして、協議会の議論を充実させ、また本協議会の意見をがん対策の施策に十分反映できるように努力してまいりたいと思いますので、委員の皆様方の強いご支持をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 では、着席させていただきます。
 本日は、専門委員会の設置等や、がん診療連携拠点病院について協議をいただきたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
 それでは、まず事務局より、たくさんありますが、資料の説明をお願いいたします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、資料の確認の前に、以上をもちましてカメラについては納めていただきますよう、ご協力をお願いいたします。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 お手元に配布しております資料でございますが、議事次第を除きまして、資料の1番、がん対策推進協議会に設置を検討する専門委員会という資料、それから資料の2、がん対策推進協議会専門委員会設置要綱(案)、それから資料の3、がん対策推進協議会において今後集中審議する課題、資料の4、がん対策推進協議会の進め方について(案)というものが今回の議題1から2のものでございます。
 それから資料の5、がん診療連携拠点病院の在り方等に係る論点メモ(案)、それから資料の6、がん診療連携拠点病院関係基礎資料というもので、資料は以上でございます。
 また、参考に各委員から提出されました意見書、参考資料1、参考資料2、がん対策基本計画等関係法令、参考資料3、がん診療連携拠点病院について。
 以上、資料の過不足等がございましたら事務局にお申し出ください。
 なお、がん対策推進基本計画及び中間報告、それと拠点病院施設別データ等につきましては、委員の方には参考に資料一式を机上配布させていただいております。傍聴の方で必要な方は、厚生労働省のホームページに掲載されておりますのでご参考にしていただきたいと思います。
 以上でございます。

○垣添会長
 ありがとうございました。よろしゅうございますね。
 それでは、本日の議題に入りたいと思いますが、最初に協議事項1、がん対策推進協議会に設置を検討する専門委員会について、それから協議事項の2、がん対策推進協議会において今後集中審議する課題については、各委員からは参考資料1として事前に意見を伺いました。協議事項1と2について一緒に議論をいたしたいと思います。
 まず、事務局から資料1から資料4までの説明をお願いいたします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、説明をさせていただきます。
 まず、資料の1をご覧いただきたいと思います。
 前回の協議会におきまして、各委員のほうから、期日を設定させていただきまして、今後設置を検討する専門委員会としての候補を提出していただきました。既に前回の協議会におきましては、がん研究及び小児がんに関する専門委員会の設置については了承済みという前提で、そのほかということで出していただいておるところでございます。
 出された意見といたしましては3つございます。1つは緩和ケア、1つは相談支援、それから3点目はがん計画・がん対策指標というこの3つにつきまして専門委員会を設置してはというようなご意見をいただいているところでございます。
 それから、資料2につきましては、がん対策推進協議会の専門委員会においての設置要綱というものの案をつけさせていただいているところでございます。目的はここに書いているとおりでございますが、構成につきましては、構成員8名以下、各専門委員会に委員長を置いていただいて、委員長は、協議会の委員の中から会長が指名していただくということ、それから検討事項につきましては、各新たながん対策推進基本計画のための各専門分野に関する検討を行っていただくということ、それから、その他にありますが、この要綱に定めるもののほか、専門委員の委員会の運営に関し必要な事項は、委員長と健康局長との協議の上、定めるということにさせていただいているところでございます。
 その次の2ページ、3ページにつきましては、前回、がん研究、それから小児がんについての専門委員会の設置が了承されておりますので、そのそれぞれの専門委員会につきまして提起をされた先生方から、委員会の構成の案というものをいただいているところでございます。
 それから、資料3でございます。資料3につきましては、今度は今後集中審議する課題ということで、各委員から出された課題につきまして並べているところでございまして、委員の意見が多かった順番に上から並べているところでございます。
 なお、がん計画及び第2期がん対策推進基本計画を少し下げて記載させていただいておりますが、これにつきましては、いずれの段階できちんとこの協議会の中で議論するということもございますので、それにつきましては少し別建ての表記にさせていただいているところでございます。
 それから、続きまして資料の4でございます。資料の4につきましては、今回、前回の資料とほぼ同等でございますが、下のところの表にありますとおり、今回提出された分野につきまして、改めて記載をさせていただいているところでございます。
 また、その次のページ、2ページ目をご覧いただきたいんですが、これにつきましてスケジュールというものも書かせていただいておりまして、集中審議を行っていただくと同時並行で、がん対策研究ですとか小児がんに関する専門委員会の事項について検討していただくと。最終的には、ここでお断りしておくべきだと思いますが、専門委員会につきましては、先ほどの要綱の中もご覧いただいたとおり、いわゆる決定権、権限というものを置いておりません。専門委員会で議論していただいた計画変更のたたき台を協議会において再度ご議論していただいて最終的な決定とするということで、運営をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
 以上でございます。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 それでは、この意見を提出されました委員から、今の説明に追加して何かご発言がありましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○川越委員
 よろしいでしょうか。

○垣添会長
 川越委員、どうぞ。

○川越委員
 川越です。
 私からは、緩和ケア、特に在宅緩和ケアの推進ということで検討委員会を設けていただきたいということをお願いいたしました。
 その理由は、今現場で起きていることとして、治療する病院から、ある意味での治療が終わって外に出されて、なおかつ、今までこの受け皿になっていた病床が減っていくということで、患者さんがさまよっているという現状があるからです。この病床削減、それから在院日数の短縮化ということは国の大きな方針の一つだと思いますけれども、やはりそれは在宅の緩和ケアということが充実しているという前提があってだろうと思います。それで、幾つかそういう検討がなされておりますが、非常に断片的な検討ですので、これはやはり戦略的にどうするのかという、つまり今のままでは在宅の比重が偏って困難事例がどんどん増えていき、対応できなくなることが懸念されます。そういうことも含めて、戦略的なことも見直しから含めてぜひ検討をやっていただきたいとお願いいたしました。

○垣添会長
 今いただきました在宅緩和医療に関しての専門委員会を立ち上げていただきたいという要望がありましたが、今の話題と関連してですか。
 はい、どうぞ、前川委員。

○前川委員
 私も緩和ケアの専門委員会の設置をお願いしたいと思います。各病院に相談支援センターとかもありますけれども、がんになったらやはり緩和ケアというのが一番大切と思うんですね。告知から始まって全て、抗がん剤の間にも、例えばうつになったりとか、いろんな意味で緩和ケアというのをもっともっと深く掘り下げた討論というか、そういうのができる委員会というのをぜひぜひつくっていただきたいなと思っております。

○垣添会長
 ありがとうございます。
 はい、中川委員。

○中川委員
 川越先生から在宅緩和ケア、一方、前回の協議会に私が提出した資料、これは、治療と同時に、つまり早期からの緩和ケアを図ることで生存期間すら延びるということをお話ししたんですが、そういう意味では確かに川越先生おっしゃるように、本当に終末期を迎えるところの在宅が必要であるということももちろんそうなんですが、やはり初期治療を行う医療機関においての緩和ケアというのも遅れているのは間違いありません。したがって、緩和ケア全体を専門委員の中で取り上げていただきたいと思います。

○垣添会長
 はい、保坂委員、それから三好委員。

○保坂委員
 この本日の資料を拝見しますと、資料3のほうの集中審議のほうにも、同じ題を、川越委員と三好委員は両方にお出しになっておられますが、これは、両方やりたいという意味なのか、少なくともどっちかではやってくださいという意味なのか、ちょっとそれをご説明いただけますでしょうか。

○垣添会長
 これから私もその辺りに入っていこうと思ったんですが、この段階で……

○川越委員
 これは私が直接お伺いしたんじゃないんですけれども、委員会がもう2つで手いっぱいなので、専門委員会がこれ以上難しいんじゃないかという話をちらっと伺ったもので、専門委員会ができないのであれば、せめて集中審議をしていただきたいという、そういう思いで書きました。

○垣添会長
 分かりました。
 じゃ、三好委員、どうぞ。

○三好委員
 川越委員から今お話があったとおり、私も同じ意見です。できれば専門委員会に緩和ケアもしくは相談支援を置いていただきたいけれども、難しいのであれば集中審議では必ず取り上げていただきたいという意味です。
 それと、先ほど中川委員からあったように、私も在宅に限らず広い意味での緩和ケアをお願いしたいという意味で書きました。

○垣添会長
 この前の議論をお聞きしておりますと、事務局としては、専門委員会が一応2つ決まりましたけど、それ以上になるとなかなか事務作業の点で苦しいというような話があって、それをお聞きになったんだと川越委員は思いますが、その辺りに関して、事務局、何かお答えはありますか。

○鈴木がん対策推進室長
 前回のときには、今回、協議会も片方で集中審議をしながら、もう一方で専門委員会を同時的に動かさなきゃいけないというところがあったということがございましたので、余り多くつくっていただくとそれだけ、逆に協議会の集中審議のほうにもしわ寄せが来てしまう可能性もありますので、その辺をバランスをとっていただきたいというようなことでご発言させていただいたところでございます。

○垣添会長
 ですから、これ以上あれするとなかなか大変ということですか。

○外山健康局長
 大変は大変ですけれども、そんなことを言っていたら議論する意味がなくなるわけですから、私どもは、今、大臣が一生懸命やると言ったばかりですから、精いっぱいやるだけだと思っておりますけれども、物理的にいっぱいいっぱいなことは確かですけれども、だからといって先生方がさらに専門委員会をしっかりやれということをおっしゃるのであれば、それを嫌だとかああだとか言う立場にございません。

○垣添会長
 そうすると、緩和医療の重要性というのはここにおられる委員の皆さんがご理解されているところだと思いますけれども、在宅も含めて緩和医療と、広い意味でそういうことでもしもう一頑張りしていただいて専門委員会を立ち上げていただくということができれば、皆さん、あれされますか。
 どうぞ、荒生委員。

○荒生委員
 地方のほうでは高齢化が進んでいまして、やっぱり高齢者の方のがん患者さんも増えております。それに伴いまして、介護保険を使われている方が、例えば新たにがんが見つかってしまって、介護サービスを受けられなくなってしまうという現状が起きていまして、つい最近も、施設に入られている方、別の病気で施設に入られている方が、ぐあいが悪くて病院に行って、がんが見つかって、病院のほうでは「もう末期なので治療はできないので、入院はできません」、施設のほうでは「がんが見つかったので退所していただきます」というような厳しいことを言われてしまいまして、こちら、市のほうにも相談があった方、いらっしゃいました。
 介護保険のほうでも、がん患者さんに関してのいろいろな対策というのは、現場では大変苦慮されているようなんですけれども、その点も含めまして、集中審議もしくは専門委員会のほうを設置していただいて、もうちょっと戦略的に検討していただけたらありがたいなと思います。

○垣添会長
 はい。分かりました。
 江口委員。

○江口委員
 集中審議か、あるいは専門委員会かということになってくると思うんですけれども、今お話、何人かの方々からあったように、やはり緩和医療の問題って絞り込んでやることが難しいと思うんですね。実際にはいろいろな課題があって、在宅のことから制度的なこととか、いろんなことがあって、恐らくそのテーマごとに実際にそういうことを担当されている方をまた委員会に招聘して、論議を深めていくというような、そういうような作業がないと、なかなか1回の集中審議、あるいは二、三回の審議だけで済む問題ではないと思いますので、私としてはやはり専門委員会を設置していただきたいというふうに思います。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 それでは、皆さんの……

○保坂委員
 ちょっとよろしいですか。

○垣添会長
 はい、保坂委員。

○保坂委員
 専門委員会をつくっていただきたいというのがあとほかにも2つございますので、その全体のバランスとして全部3つとも専門委員会というのは多分何か物理的に無理かなという気もするので、その辺も垣添先生にお願いしたいと思います。

○垣添会長
 あと、相談支援とがん計画・がん対策指標、この辺りに関して、天野委員あるいは三好委員、本田委員辺りから何かご説明いただけますか。

○本田委員
 私は、この第2期のがん計画を策定する場合には、第1期の反省を踏まえてちゃんとした指標を用いていくべきだというふうに前から申し上げているので、そういうことはやっていってほしいと思っているんですが、ただ、この基本計画の協議スケジュールというのを見ますと、がん対策指標に関する集中審議というのを4月以降に基本骨格などと一緒にきちんと議論されるというふうなことになっているのであれば、それはそれでいいのかなというふうにちょっと実は考えていたところです。
 あと、1つだけ質問をさせていただきたいんですけれども、途中で申しわけないんですが、この専門委員会というのは、この要綱を見る限りでは、公開のものなのか、それとも専門の先生方以外のここの委員とかは傍聴できるのかとか何も書いていないんですけれども、その辺を教えてください。

○鈴木がん対策推進室長
 当専門委員会については、原則公開ということで考えているところでございます。
 また、傍聴につきまして、傍聴といいますかオブザーバーですとか、もしくは参考人という呼び方があるかもしれませんけれども、それにつきましては、現委員の中から来ていただくということも可能だというふうに取り扱いをしたいと思っているところでございます。

○保坂委員
 行きたい人は行っていいんですか。

○垣添会長
 そういうことですね。
 相談支援に関して、天野委員、何か発言はありますか。

○天野会長代理
 相談支援、非常に、これは、相談と、あと患者さんの支援と2つのものが恐らく含まれていると思っていて、例えば支援ということには、長期生存者の方のサバイバーシップといった問題も含まれてくるかなと私自身は感じているんですが、ただ、既に専門委員会が2つあって、プラス、緩和については多くの委員の方々から人数的にも既に出ているような状態で、相談支援もさらに専門部会というのは、これはもうキャパシティー的に難しいかなと思っておりますので、集中審議のほうでしっかりやっていただくということを前提に考えていただければというふうに思っております。

○垣添会長
 分かりました。
 それでは、一わたりご意見を伺いましたので、今のいろいろご説明から考えて、緩和医療を広くとって、事務局には大変負担になって申しわけないですけれど、もう一つ専門委員会を立ち上げていただいて、緩和医療を広く検討する専門委員会を立ち上げると。それから、この相談あるいは支援あるいはがん対策の指標づくりなどは集中審議で取り扱うということにさせていただきたいと思います。併せて、集中審議に関して出ております意見は、今後のスケジュールにそれぞれ取り入れてしっかり議論してまいりたいと思います。
 そのようなまとめ方でよろしゅうございましょうか。

○本田委員
 ちょっと。

○垣添会長
 はい、どうぞ、本田委員。

○本田委員
 すみません、この集中審議のテーマなんですけれども、ここにいろいろ、私、いっぱい出させていただいてはいるんですが、基本的にどれぐらいできるのかと、ここに上がったものは全部できるのかどうかというのを教えていただきたいんですけれども。

○垣添会長
 事務局、お願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 一方で、今まだ日程が全部そろっておりませんが、各委員からの日程の調整をさせていただきながら、どこまでできるのかというのはそこと比べて考えてみたいというふうに思っております。ただ、少なくとも上がってきているということであれば、協議会という場の中でこれらについては審議を行っていくというようなことは考えているところでございます。

○本田委員
 もう一言だけ、申しわけありません。
 日程の調整とともにテーマの数というのは決まっていくと思いますし、また4月以降にも集中審議というのは続くのかとは思うんですけれども、見させていただくと、緩和のほうが専門委員会のほうで議論されるということになりますと、ぜひ、このがん対策基本法というのができた経緯というのが、そもそもは患者さんたちが、真っ当な医療を受けたいという言い方はちょっと失礼かもしれませんけれども、きちんとした医療を受けたい、そのためにはドラッグラグをなくしてほしいということから始まったということを深く重きを置いていただいて、ここでドラッグラグとか医療用のお薬というもの、そういうものを早く使えるようにするという仕組みづくりは無理だとは思うんですけれども、そういうことを早くきちんと議論していただきたいということを各局の各審議会、省内にいろいろありますよね、走っているものに対して、その審議がこれ以上どれぐらい続くのかどうかとか、まだ分からない部分があって、そういうことをきっちりこの協議会から意見するというようなことも議論させていただきたいと思っているんですけれども。

○垣添会長
 よろしいと思いますが。
 今、この協議会以外のところで走っている議論に関して何かご説明があれば。

○鈴木がん対策推進室長
 今、本田委員からお話がございました当協議会以外の審議会等におきまして議論されているというものにつきまして、委員の皆様方には、一番最後にあります1枚紙で机上配布資料という資料をつけさせていただいていると思いますが、各委員、今のまさにドラッグラグの問題ですとか、そういった医療イノベーションの関係というものにつきまして、今現在我々が把握している中では、この4つの審議会もしくは場所で議論しているというところでございます。上から言いますと、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議ですとか中医協、中央社会保険医療協議会、それからこれはいわゆる内閣官邸のほうに置かれますけれども、医療イノベーション会議というものが今回発足することになっております。
 また、そのほか社会保障審議会の医療保険部会、こういったところでそういったドラッグラグの問題もしくは新薬の開発の問題、機器の問題、そういったものは今まさに改善に向けた議論をされておりますので、そういったところを、今回、関係部局も出席しておりますが、そことは連携をとりながら行っていきたいというふうに考えているところでございます。

○垣添会長
 そうすると、この協議会で出てきた例えば今のドラッグラグのような話で、何かきちっとした要望が出てきた場合に、この会議のほうにきちんと反映していただくような道というのはあるわけですね。

○外山健康局長
 それは、役所ですから、当然この協議会の意見を踏まえて、その意見が実現するように対応したいと思います。

○垣添会長
 分かりました。
 それでよろしいですか、本田委員。

○本田委員
 はい。基本的にはこの協議会で、例えば、これは例えばのことなんですけれども、様々なこういう会議が走っていて、精力的に議論されているということは大変ありがたいんですけれども、一方でこれはがんに関してだけの話では全くありませんので、特にがんの適用外のお薬の問題というのは、どちらかというとこの一番上の医療上必要性の高い検討会議とかでもやってはくださっているんですが、現実、傍聴なんかさせていただくと、がん特有の医療用麻薬とか吐き気止めのお薬とか、もうほかのがん種には大変使われているような抗がん剤が、あるがんには使えないというもので、公知申請という仕組みにも乗らないで放置という言い方はちょっと失礼かもしれませんけれども、ちょっと後回しにされたまま議論が置き去りにされているという現実も見受けられているんです。
 そういうものを今後そのまま置いていかないで、さらにきちんと議論してくださいということをやっぱりこの協議会から言っていかないと、適用外のお薬で困っていらっしゃるのは、現場のお医者さん、患者さん、皆さん、本当に困っていらっしゃるので、それをこの協議会で言わないと私はいけないんじゃないかなと思っています。

○垣添会長
 はい、よく分かりました。じゃ、ドラッグラグのことを議論する際には、そこをきっちり、これとこれはぜひとも関係会議のところに申し入れるとか、そういうことをきちんと詰めていきたいというふうに思います。

○天野会長代理
 1点よろしいでしょうか。

○垣添会長
 はい、どうぞ、天野委員。

○天野会長代理
 先ほど本田委員から、がんの患者団体からも要望が出ているというようなご指摘をいただきまして、70のがんの患者団体が連名で、この協議会も含めて適用外医薬品の早期の保険適用をお願いする意見書を出させていただいたという経緯があったかと思いますので、今、本田委員おっしゃったようにぜひ前向きにご検討いただきたいというのが1つと、あとこの中医協であるとか検討会議とかで、それぞれでがん以外のドラッグラグを含めて適用外の審議をいただいていると理解しているんですが、この協議会からもぜひそういった意見を出していただく、例えば去年、たばこ対策に関して協議会として意見を出していただいたという経緯がありますが、ああいったものも検討していただくのが一つあり得るかというのが1つと、あとほかの関連する部局のご担当の方に、ぜひこちらにお時間の許す限りご出席いただいて、ご説明などいただけると、より有機的な連携が可能になるかと思いますが、そちらもぜひご検討いただければと思っております。

○中川委員
 すみません。

○垣添会長
 はい、どうぞ、中川委員。

○中川委員
 事務局に確認なんですが、現在の基本計画の3本の柱が、放射線化学療法、それから緩和ケア、それからがん登録というふうに認識しているんですが、私、当然その3つに関しては集中審議の対象になるというふうに思っておりましたので、今回その放射線治療に関して、あるいは化学療法を含めた、ここに関しては意見を出す必要がないだろうと思っていたんですが、結果的にはこの委員から提出されたものの中に放射線治療がございません。
 それで、これは、今後、重粒子線治療など、やはり議論の対象になってくるものだと思うんですが、これは集中審議の対象になるものでしょうか。

○外山健康局長
 それは、まさに事務局がどうのこうの言うんじゃなくて、まさに先生方でご検討され、まずされた上で、その上で私ども、対応したいと思いますけど。

○垣添会長
 放射線治療の重要性というのは、今後、高齢がん患者は増えていきますから間違いないことで、皆さん、認識されていることだと思いますから、これは、問題は集中審議のスケジュールとの関係なんですけれども、今ご提案いただいたことはきちっと受け止めさせていただいて、全体の中でどう消化するかということを考えたいと思います。
 一応、ただ今の議論を通じまして、今後この協議会に設置する専門委員会に関しましては、前回了承いただきましたがん研究と小児がんに加えて、本日了解いただきました緩和医療を広くとらえた緩和医療に関して小委員会をもう一つつくるということでまとめさせていただきます。
 事務局にはちょっと負担かもしれませんが、よろしくお願いします。
 それから、続きまして、先ほど説明があった資料2のがん対策推進協議会専門委員会の設置要綱について、先ほど本田委員から公開のことについてお尋ねがありましたけど、そのほかに何かご意見ありましょうか。
 はい、どうぞ。

○外山健康局長
 さっきの中川先生の話に対して、それは協議会が判断いただくことだと言いましたけれども、一方で、国として現行の計画の重点事項についてこうやっているけども、どういうふうにご判断されるかという立場では、そういった点では意識してご意見を聞く場は当然あると思いますので、ですから前からの文脈の中で、重点的にやるかどうかという点は先生方がご判断していただくべきだと思いますけれども、一方で現計画の評価として私どもが、ご意見、私どもの考え方も含めてご意見する場というのは、この協議会で当然意識的に私どもとしては提案していきたいと思っております。

○垣添会長
 はい、分かりました。
 特にこの設置要綱に関して、先ほどの公開の問題以外になければ、この形で進めて……。
 あっ、江口委員、どうぞ。

○江口委員
 先ほどちょっと言及しましたけれども、やはりあるテーマに関して、どうしてもその専門の方がどこかにおられるということであれば、例えば行政のほうでもそうなんですけれども、そういうところの方を呼んでお話を聞くということをぜひ入れておいていただきたい。

○垣添会長
 それは、集中審議していく際に、参考人とかそれぞれ専門家においでいただくことは当然考えておりますので。
 もう一人、どなたか手を挙げられたか。檜山委員。

○檜山委員
 私も、ほとんど同じで、そういう、我々が小児がんの話をするときに、対策室だけでは取り扱っていただけない事項がやはり出てくる可能性があるので、そういうことをお願いしたいということで、今の江口先生と同じ意見です。

○垣添会長
 分かりました。
 それでは、専門委員会に参画するこの協議会の委員に関しまして、私から提案をさせていただきたいと思います。
 協議会以外の専門委員については、これは、厚生労働大臣が任命するということになっております。がん研究専門委員会の構成につきましては、協議会から参加いただきたいのは、本日欠席でありますけど、野田委員を考えております。
 それから、小児がんに関する専門委員会の構成につきましては、この協議会から参加いただきたいのは檜山委員と天野委員のお二人なんですが、よろしゅうございましょうか。
 ありがとうございます。
 では、続きまして、本日了解いただきました緩和医療に関して、これは、もう少し構成とか、そういうのを詰めて、どなたにこの協議会から加わっていただくかということも、これ、事務局と打ち合わせをしたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
 それでは、設置要綱2の(3)に基づいて、委員長の指名につきましては、今後、専門委員が厚生労働大臣によって任命された後、指名したいと考えております。正式に各専門委員会が発足いたしましたら協議会に報告させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 今、天野委員、ちょっとご退席の間に、小児がんのあれに関して、この協議会の委員として檜山委員と天野委員にお願いしましたのでよろしくお願いします。
 それから、今後集中議論する課題に関しまして、提出されたご意見を踏まえて掘り下げた議論をしていきたいと思いますが、本日はがん診療連携拠点病院について行いたいと考えております。それから、これは、本日と、それから次回に少しまたがるんじゃないかと思っておりますが、次回の後半部には相談支援のことも考えたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
 よろしゅうございますか。ありがとうございます。
 それでは、協議事項3のがん診療連携拠点病院について協議を進めてまいりたいと思います。
 各委員から提出されました、これはたくさん意見をいただいておりますけれども、これは資料5のがん診療連携拠点病院の在り方等に関する論点メモとして事務局でまとめていただいておりますので、各分野ごとに議論をしてまいりたいと思います。各分野ごとにご意見等をお聞きしますけれども、最後に改めてがん診療連携拠点病院についてということで、議論が全部終わったときに取りまとめをするということで、ご協力をお願いいたします。
 では、まず資料5の1、がん診療連携拠点病院のあり方(役割・要件等)、これに関して事務局から説明をお願いいたします。

○鈴木がん対策推進室長
 まず、今回のこれから始まりますがん診療連携拠点病院についての集中審議でございますが、今回だけで集中審議を終了するというのではなく、次回持ち越しということも考えているところでございます。また、次回につきましては、今回のその拠点病院につきましてはちょっと変速になっていると考えておりまして、通常であれば参考人もしくはオブザーバーという形でいろんな方からの意見を聞きながら、その後に審議するというのが自然な流れだと思いますが、今回ちょっと変速になりますので、次回、参考人等をお呼びさせていただいて、意見を聞きながら取りまとめていただくというような形でさせていただきたいと思っております。
 それから、少し外れますが、参考資料の3という「がん診療連携拠点病院について」という資料がございまして、それの7ページ目をちょっとご覧いただきたいんですが、皆さんご存じだとは思いますけれども、がん診療連携拠点病院ってどういうものかというものについて簡単な分かりやすい比較表をつくらせていただきましたので、これを参考にしながらご議論していただいたほうがイメージしやすいのかなというふうに思います。
 それでは、資料5のまず最初のところの「がん診療連携拠点病院のあり方(役割・要件等)について」ということでご説明させていただきます。
 今回の要点につきましては、前回の協議会後、各委員のほうから、それぞれのがん診療連携拠点病院につきまして、様々な意見が来られたところでございます。それをカテゴリー別に事務局のほうで少しまとめさせていただいたというところでございます。
 まず、1番といたしまして「がん診療連携拠点病院のあり方(役割・要件等)について」ということでございまして、現状といたしましては3つのタイプのがん診療連携拠点病院がある。1つは都道府県がん診療連携拠点病院、それから地域がん診療連携拠点病院、それと国立がん研究センターと、これらが指定されて、今、拠点病院として活躍されているところでございます。
 参考でございますが、昨今の動きの中で、特に都道府県がん診療連携拠点病院をキーワードにした議論がされているということで参考までに入れさせていただいております。
 1つは、医療イノベーション会議、11月30日におかれまして行われた会議でございますが、読ませていただきますと「全国臨床研究ネットワークの立ち上げ」ということで、特に、当面はがん分野について、都道府県がん診療連携拠点病院の連絡協議会を活用してこういったことを実施してはどうかというような提案がされております。
 また、中医協の11月26日の会議におきましては、海外で一定の実績があり、医療上必要の高い国内未承認薬や適応外薬を用いる技術等について、現行の保険外併用療法の運用の見直しについて議論を行っているところでございます。その中で、抗がん剤に係るものにつきましては、対象となる医療機関群、いわゆるそういった治験、臨床試験を行うようなところにつきまして、その例として、都道府県がん診療連携拠点病院等が例として挙げられているというところでございます。これの関連資料につきましては、先ほどの参考資料の3の59ページ以降、適宜つけておりますので、これは後ほどご覧いただきたいというふうに思っているところでございます。
 そういった状況がある中で、論点として大きくまとめさせていただいて、3つの論点をまとめさせていただいております。
 1つは「がん診療連携拠点病院の役割について、どう考えるのか」。これまで均てん化ということがありましたが、集約化ということも含めてどう考えるのかということでございます。また、「様々ながん種がある中で、拠点病院が対応する基本的な考え方は」ということでございます。それぞれ下に各委員のほうからいただきましたご意見を列挙させていただいているところでございます。
 また、大きな番号としまして?Bにありますが、都道府県指定拠点病院等との整合性をどうするのかという問題があるというふうに考えております。
 それと、次のページ、?Cになりますけれども、「拠点病院の配置等をどう考えるのか」。今、二次医療圏縛りというので、概ね二次医療圏に1カ所となっておりますが、それをどう考えるのかということが、今回、委員のほうから提案がされた、大きな課題として挙げさせていただいているところでございます。
 「がん診療連携拠点病院のあり方について」というところのご説明は以上でございます。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 それでは、がん診療連携拠点病院のあり方、大きな内容が4つほど整理されていますけど、これを順次議論してまいりたいと思いますが、まず1番目の均てん化と集約化、これはもうかねてから議論の対象になっている部分でありまして、これに関して何かご意見がありましたらどうぞ。
 中川委員。

○中川委員
 先ほど、放射線に関連して重粒子線治療に触れましたけども、粒子線治療、陽子線治療、炭素線治療、今約10カ所、施行可能なわけですが、均てん化というふうな流れでいくと、これは極端に言えば全ての拠点病院で行うべしと。ただ、それはどう見ても、コストベネフィットという観点から見るとバランスがとれないと思います。
 一方、緩和ケアなどは、これは、やはり本来は拠点病院だけではなく、どの医療施設でも行ってほしい、つまり拠点病院に限るならば、拠点病院全てにおいてやってほしいこと、それから特定の施設でしかできないことがある。特に、専門委員会で立ち上がる小児がん、これもやはり全ての拠点病院で行うことは難しいと思います。したがって、均てん化とともにセンター化は今後大きな論点になるべきだろうなというふうに思います。
 これ、手術もそうじゃないでしょうか、門田先生。例えば1,000人のがん患者さんを100施設で10名ずつやるのと100名を10施設でやるのと、結局全体のプラスがどうなるのか。やはり私、外科の専門じゃありませんが、そういうことも考えなきゃいけないんではないかという気が……

○垣添会長
 まず、門田委員、それから南委員。

○門田委員
 今おっしゃられるとおりで、今の我が国の特に外科系のことについて申しますと、一般的に今、専門医ということがよく言葉には出てくるんですが、専門医とは何ぞやというと、欧米の場合とは経験症例数が全く違うんですね。それで、日本人は、外科手術は器用でうまいということになっておりますけれども、しかし何分、10倍ぐらいの症例数をこなしているところと10分の1とでは同じかどうかということから言えば、やはり今ある意味では集約化ということを考えざるを得ない。特に、一方では外科医は全国レベルで不足が非常に進行しているわけですね。ほかのどの科よりも進行している状況から考えていけば、特に外科についてはある意味、自分たちの仕事のことにも関係してくるので、易しくはないかも分からないですけれども、集約化の方向を検討して、それに合わせた制度づくりをしていかなきゃならない。
 だから、多分、利害損得で個々の医者がどう考えるかということじゃなくて、地域として、あるいは面で考えていくと、必ず解決策を見つけられるんではないかというふうに思って、その方向性はぜひ検討すべきだと思っております。

○垣添会長
 ありがとうございます。
 どうぞ、南委員。

○南委員
 薬物療法の観点から考えましてもやはり同じようなことが言えると思います。中川委員がおっしゃいましたように、緩和ケアに関しましてはがんを診療する病院であればどこでもできる体制をつくるということは必要だと思います。しかし、外科と同様に薬物療法に関しましても、広く薄くでは1施設の症例数が減ります。そうすると、各施設の質の維持ができません。そうなりますと、近くの病院で治療を受けられるのはいいんですけれども、受けられる医療は、実は質が担保されていないという事態が起こり得ます。やはりある程度の集約化はがん医療の質を高めるためにも必要です。さらに、がん医療のレベルを向上させるためには臨床研究を展開しなければいけませんが、臨床研究を展開する上でもある程度集約化が行われていないと症例登録に支障を来たし、臨床研究を実施しにくいという面もあります。
 ですから、例えば5大がんはどのがん拠点病院で診られるようにしましょう、それ以外に関しましては、県の中でそのがん種の拠点となる病院を決めて、そこでしっかり診られるような体制をつくりましょうというように少し制度の在り方を考えていく必要があるかと思います。
 もちろん、今の現状を見ましても、5大がん全てが全ての拠点病院でしっかり診られるかどうかは疑問もあるかと思います。現状追認はよくはありませんが、現実を見ながら考えていく必要があるかというふうに思います。

○垣添会長
 はい、江口委員。

○江口委員
 今のその集約化ということですけれども、私、確かに薬物療法に関しても、専門的な治療の内容であれば、それは、当然集約化は必要だと思うんですけど、実際、ただ拠点病院ばかりに患者を集めてももう診切れないというようなことがあったり、あるいは非常に高齢者で合併症が非常に多い人の場合、極端な話、拠点病院から地元に帰されるというようなことがありますね。
 だから、集約化をやるということだけを旗印にするのではなくて、やはり地域の中で、ある程度スタンダードな化学療法なんかに関しては、むしろやってもらえるところを広げると。診療所でも、がんの化学療法についてある程度知識に習熟してもらって、もう本当に標準的なものであればそういうところでもやっていただくというほうがやっぱり患者さんのメリットにはなると思うので、余り集約化だけを目指さないほうがいいと思います。両方をやっぱり考えたほうが……

○南委員
 集約化というのは、その拠点病院以外ではがん診療ができないというわけではもちろんなくて、非常に高いクオリティーが要求され、高度の技術が要求されるようなものは集約して、それ以外の標準的な治療に関しましては、拠点病院以外でもできるようにする体制をつくっていく必要はあると思っています。

○門田委員
 この集約化ということの考え方として私たちが考えておかなきゃならないのは、先ほどちょっとだけもう触れましたけれども、我々のイメージが、どちらかというと例えば病院なら病院という一つの単位で物事を考えるという癖があります。今までずっとそういう形でやってきましたので。いや、そうじゃなくて、あるところに集約化するんだけど、ある地域全体からすれば、地域全体で完結するという医療体制を検討していく必要がある。
 そういった意味で、どこかに非常に特化したところができるけど、それをその病院だけがどうこうじゃなくて、その地域全体をもっていくので、そのほかのところはそれをフォローする場所ということも含めた体制を考えていくということを徐々にやっていかなきゃならないんじゃないのかと、そういう意味での集約化という方向性をぜひ検討すべきかなというふうに思っております。

○垣添会長
 失礼しました。
 本田委員。

○本田委員
 すみません、今、先生方のお話、私、どれも納得して聞いていたんですけれども、患者側からの視点だけでちょっと言わせていただきたいんですけれども、今、がんになると、拠点病院という名前がやっぱり広まってきたもので、拠点病院に行けばいいというような、行けばいい治療がしてもらえるというような感覚が少しずつ広まってきているかと思います。
 これは、ある九州の県で聞いた話なんですけれども、同じようなことをずっとやっていた病院が2つあるんだけれども、大学病院から見るとちゃんと診療してきたんだけれども、1つは拠点病院の指定を受けていて、1つは受けていないとなると、どんどん患者さんが拠点病院のほうに移行していっていて、こっち側にだって専門の先生はいらっしゃるんだけれども、どうしても集中してしまう。じゃ、こっちに先生たちが集約されるかというとそういうわけではないので、拠点病院という名称の在り方で、そういう患者の行動心理が生まれてしまっているというのが1つあるんですね。
 私、門田先生がおっしゃった地域で診るってとても大事だと思っているんです。集約をしていくというものと地域で診るということがとても大事だと思っているんですけれども、その際にその辺の名称というのは患者さんの心理にすごく影響を与えているというのと、あと再発をした患者さんは、再発して拠点病院に行くと、今、拠点病院、もう再発の新患は診ないという拠点病院、結構あるんです、患者さんが集約しているので。それは、拠点病院の役割を何だと思っているんだろうと思うんですけれども、そういうこともかんがみて、ぜひ集約化と均てん化という、地域連携というのを考えていただければなと、これは患者側の視点として申し上げたかったので、すみません。

○垣添会長
 今、各委員から提出されたご意見というのは、いずれも拠点病院の在り方に関して極めて本質的な重要な議論だと思いますが、冒頭に口火を切られた中川委員は、その集約化と均てん化というのかな、それを、現行の拠点病院をどうしたらそれが実現するのかということに関して何かご意見ありますか。

○中川委員
 これは、ちょっとそもそも論ですけど、医師も、あるいは拠点病院も、患者さん方、皆、同じような能力があるというふうにどうしても見がちなんですよね。そのことをまず改めるような、制度上改められるかどうか、つまり拠点病院にも、ランクというよりも違った性格、性質づけを与えられる。例えば、先ほど冒頭に申し上げた粒子線治療や小児についてはやはり全てのところでは難しいです。ですので、そういうような名称設定ができるか、一般の放射線治療でもやはりかなり差があります、正直言って。年間1,000名以上やるところと200とは違うんですね。これはこの後またそういう議論もあるかもしれませんけれども、しかしそれを、200と1,000を合わせようという努力をどこまでやるのが適切か。時間もありませんので、やはり難しい治療はそれなりの性質を与えた拠点病院、拠点病院の中での区分を少しつけざるを得ないのではないかな。そこで、例えば緩和ケアはどこでもやる、一般の放射線治療はここまではどこでもやるというような差が、ピラミッド状のものができるかどうかという気はいたします。

○垣添会長
 今の話は、結局、5大がんとは、例えば1つか2つの特化したがんに関して非常によくやっている病院をどうするかというような議論にもつながっていく話だと思いますが、その均てん化と集約化に関して挙がってきた放射線治療、小児がん、外科治療あるいは薬物療法あるいは緩和ケアに関して、いずれも非常に重要な話ですが、多分これを議論していくと際限もなくあれが出てくると思いますので、とりあえずとしてはこの拠点病院に関して、今はがん対策推進室の下でこの病院を指定する指定委員会ですか、検討会があるわけですが、もう一つ、今議論されているような拠点病院の在り方とか基本的な考え方を検討する委員会がもう一つ必要なんだと思っているんですね。それはかねてから私もずっと考えているんですけれど、そういうところで少し集中的に議論していただくということにして、とりあえずここの場は、今ご指摘いただいた5つのがんの治療の領域に関して均てん化と集約化に関する議論があったということで一応おさめさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 じゃ、検討会を立ち上げるということで、その中で今まだ不十分な議論を続けていただくということでお願いいたします。
 それから、5大がんとか……

○保坂委員
 ちょっといいですか。

○垣添会長
 はい。

○保坂委員
 今、何か検討委員会というお言葉が出てきましたけれども、専門委員会とは別に検討委員会というのをつくるという、そういう会長のお話ですか。

○垣添会長
 ちょっとそれに関して、拠点病院に関しては指定をする委員会があるんですよ。それはやっぱり従来これまで377病院を指定することに専念してきたわけですが、今、大体一わたり形が整ってきたときに、実際問題としていろんな問題があるということをご指摘いただいたわけですが、そういう拠点病院の在り方とか機能の問題に関しては、この指定の委員会ではなかなか難しいかなと私は思ったので、ここで議論し切れない問題をその検討会でやっていただいたらいいかなと思ったんですが、ちょっとそれに関して、事務局、どうぞ。

○鈴木がん対策推進室長
 先生とイメージがちょっと違うのかもしれませんが、先生おっしゃるとおり、指定をする委員会というのが今別途ございまして、それについては、一定程度の、既にあります指定要件に合致しているかどうかということをただ単に、ただ単にと言ってはおかしいかもしれませんけど、審査していただいて、それについて指定に対する意見をいただくというようなことでございます。
 今回、全体像がもし変わるのであれば、その要件自体を変えなければいけないだろうということで、その要件を変える検討会というものは別途つくらなければいけないというふうに思っていました。ただ、全体像の話になりますと、その委員会では多分難しいと思っていまして、やはりここの協議会のほうで一定程度の方向性がもし示していただけるのであれば、それに合った要件というのはつくれると思いますけれども、そこでまた要件を、全体像をまたつくってまたこっちでとなると、ちょっと二度手間になるのではないかというふうに、すみません、感じているところでございます。

○垣添会長
 それはご指摘のとおりですね。ただ、ここで、この協議会の中で議論して何か方向性を出すというのも、今出てきた問題だけでもなかなか対処は難しいですよね。

○鈴木がん対策推進室長
 この議論につきまして、また次回もございますので、もう少し日を改めてもう一度ご議論していただければというふうに思います。

○垣添会長
 分かりました。じゃ、一応、今提起された問題点だけは整理しておいていただいて、もう一回次回議論するということにいたしましょうか。
 それからあとは、その先は、?Aに関しては今少し議論、もう既にされているのかな。
 それから「?B都道府県指定拠点病院等との整合性」。

○檜山委員
 すみません、?Aに関してちょっと。
 小児がんに関しては、皆さん、小児がんというのはやはり集約化するということでご意見はまとまっているんじゃないかと思うので、専門委員会のほうで少し検討させていただいて、在り方を少しこちらに提言させていただくということで……

○垣添会長
 まさにそれを小児がんに関する専門委員会にお願いしたい件なんです。それはぜひお願いしたいと思います。

○檜山委員
 はい、そうさせていただければと思います。

○鈴木がん対策推進室長
 すみません。事務局からちょっと差し出がましいお話かもしれませんが、今、在り方のご議論の中で、やはり一部機能の問題というものもお話をされていたというふうに思います。機能につきましては次の大きな議題のほうの2で「がん診療連携拠点病院の機能」についてということで1つ項を立てさせていただいております。こういったところ、多分1番と2番というものがかなり綿密に合わさってご議論していきながら、全体像をどうしていくのかというようなご結論が出てくるのではないかと思いますので、今のその在り方についてはご議論いただきましたが、またその機能とかほかの議論もしていただきながら、最後にどういうふうに持っていくのかということをまとめでご議論していただければというふうに思っているところでございます。

○垣添会長
 じゃ、3ページの機能に関して、事務局から何か説明いただくことはありますか。

○鈴木がん対策推進室長
 はい。「がん診療連携拠点病院の機能」でございます。これは、囲っているものにつきましては指定要件で定めているものということで、Aにつきましては指定要件で必須となっているもの、Bは原則必須、Cは望ましい要件ということで示させていただいております。それぞれ指定要件につきましては、がん診療機能、それから相談支援機能、地域連携機能、セカンドオピニオン対応、その他ということで分けられております。
 論点といたしまして、これは指摘になるかもしれませんけれども、これらの機能が十分に行われていないのではないかというようなご議論、それとあとは、これ以外に新しく付加すべき機能はあるかどうかというような論点があるかというふうに思っているところでございます。
 また、それに関連する実績等のデータにつきましては、参考資料の6のがん診療連携拠点病院の関係基礎資料のほうに載せさせていただいているところでございます。
 以上です。

○垣添会長
 機能に関して何かご発言いただくことはありますか。

○天野会長代理
 よろしいでしょうか。

○垣添会長
 どうぞ。

○天野会長代理
 すみません、機能と役割のところが今オーバーラップしているという事務局からの指摘があって、ちょっと私自身も議論の流れを理解できていないから、ちょっとここでまた戻ってしまう面があるかもしれないんですが、拠点病院の役割について、ある程度この協議会で方向性を可能であれば出していったほうがいいというご指摘があったので、それについて一言述べさせていただければと思うんですが、現在、拠点病院という制度が、二次医療圏にそれぞれに設置していくというふうな要件で今進んでいるかと思うんですが、その二次医療圏縛りと言っていいかどうか分からないんですが、それが、果たして現状で、それぞれの地域ごとのがんの医療の提供体制というものに合致しているのかということについてはぜひ検討していただきたいと思っております。
 それぞれ国のがん対策推進協議会の提案書を取りまとめる際に、ワーキンググループのほうでタウンミーティングを各地で開催した際、地方のその医療者であるとか行政の方から、二次医療圏縛りというものがあるがゆえに、地域の実情に即した弾力的な医療体制、医療ネットワークの構築ができていないというふうな指摘がありましたが、先ほど門田先生から、地域の話と、あとネットワーク、面の話があったかと思うんですが、それぞれ地域の実情に即したネットワークづくりというものが1つ今後の検討の方向性としてあり得るのかというふうに個人的には考えております。

○垣添会長
 これまでも指定の検討会のときにも、あれはこの病院を拠点病院として指定してほしいと、これは、県知事、都道府県知事がそれぞれの地域の医療情勢を見て推薦を挙げてこられるわけですけど、その際に人口の非常に濃密なところとか、そうでないまばらなところとか、いろんなことを考えて挙がってくるんですけども、今の二次医療圏の話がなかなか現実的に難しいという話はいろいろ私も聞いております。
 それで、この指定要件の中での二次医療圏の扱いに関して今問題提起をされましたが、何かこれに関してほかにご意見ありましょうか。
 はい、どうぞ、中沢委員。

○中沢委員
 今回、衛生部長会でも国のほうに要望させていただいて、今回参考資料にもつけさせていただいているのですけれども、現行では確かに二次医療圏に1カ所という形になっております。現在、かなり新規指定に関してはハードルが高いということで、その医療機関が専門的ながん医療をやっていて、さらには地域連携や相談支援、情報提供などもやっているが、やはり人口が多いというだけでは認めていただいていないというような状況はいろいろ聞いているところでございます。
 例えば二次医療圏ごとで見ますと、人口145万人に1カ所のがん診療連携拠点病院もある一方、例えば6万4,000人に1カ所のがん診療連携拠点病院もあります。それぞれの都道府県が二次医療圏を定める際に何を指標に二次医療圏を定めているかと申しますと、基本的には、例えば患者さんの流出入とか、あとは例えば広域的な行政単位ですとか、あと交通網とか、そこら辺のところを総合的に勘案して、ある意味、基準病床を設定するためにそういった二次医療圏を設定しています。したがって二次医療圏に1カ所しっかりした病院があって、それでそこと全てが連携しているという形で全ての疾患が行っているわけではありません。地方に行きますと複数の病院で、例えば乳がんの専門のところとか大腸がんの専門のところとか、そういった形で複数の病院でその地域全体のがん医療をやっているという、そういった実態もございます。そういった意味からしますと、二次医療圏に1カ所という基準を見直して医療機関の機能に着目して、都道府県単位で柔軟に対応できるようにという形でお願いしたいというところでございます。
 以上です。

○垣添会長
 ありがとうございます。多分、実情に関して非常に現実的なご発言かという感じがいたしますが、ほかにご意見ありましょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、今、機能に関していろいろ有意義なご議論いただきましたが、とりあえずこの部分に関しては、今、特に二次医療圏の見直しに関してご意見を承っておいて、次回、全部を整理するような形にさせていただきたいと思います。
 5ページの評価に関して何か事務局からお願いできますか。

○鈴木がん対策推進室長
 5ページにあります「がん診療連携拠点病院の評価」でございます。
 現状ですけれども、平成22年度から厚生労働科学研究におきましてこういった評価をするための研究班を今立ち上げたというところでございます。
 また、別添、今日お配りしておりますが、厚い「がん診療連携拠点病院別データ一覧」というものは、がん診療連携拠点病院からいただいたデータをこのような形でまとめさせていただいて、今公表させていただいているというような現状でございます。
 以上です。

○垣添会長
 この評価に関して皆さんからいろいろ意見をちょうだいしていますが、何かご発言ありましょうか。
 埴岡委員。

○埴岡委員
 まず、私が意見を言わせていただいていいのか確認してから意見を申し上げたいです。実は私、けじめについて進退を会長と相談したいと思っております。前回、動議に関して私が発議したものではないのでございますけれども、私は会長交代に1票を投じました。ですから、一般常識的に、あるいは筋論として私がいて発言していいのかどうか、おかしいのかなという思いもしております。後に会長に進退を伺いたいというふうに思って……

○垣添会長
 それはちょっと別問題で、今は現に委員でありますから発言してください。

○埴岡委員
 はい、すみません、よろしいでしょうか。
 やはり第1期のがん計画から第2期のがん計画になる際に一番重要なのは、分野別のところで何を目指すかという目標と指標を定めておくだというふうに思います。この資料5の5ページのところの論点?@の黒ポツの2のところに書いてあるのですけれども、分野別に、今回ですとがん診療拠点病院制度のネットワークで均てん化について何を目指すかというところ、そこのところの方向感と最終的に目指すアウトカム指標について、そのイメージ合わせをまずできる範囲でして、それに向かってみんなでいろんな対策や目標をつくっていくことが大事かなと。
 どの分野でも同じなのですが、まず拠点病院制度の議論においても、そこを考えながらやっていく、そこについてしっかりとしていくのが重要だという点を、指摘したいと思います。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、一応、資料の説明と、とりあえずどういうことが用意されているかということを目通しする意味で、最後の7ページの「がん診療拠点病院に対する財政措置」の部分も説明してください。

○鈴木がん対策推進室長
 これは財政措置ということで、現状でございますが、がん診療連携拠点病院機能強化事業補助金というもので、今、補助金を出しているところでございます。それにつきまして、その下にありますが、がん医療従事者研修事業ですとか、がん診療連携拠点病院ネットワーク事業、院内がん登録促進事業、がん相談支援事業、あと普及啓発・情報提供事業、こういったものにつきまして、がん診療連携拠点病院が行う場合について、今現在、補助を行っているというところでございます。
 意見としましては、補助金、診療報酬の関係、それぞれご意見が出てきているということでございます。
 以上です。

○垣添会長
 これに意見を寄せられた委員の方あるいは今何かご発言いただきたいことがありましたらお願いしたいと思いますが。
 中川委員、どうぞ。

○中川委員
 ?@の補助金関係で、天野委員がおっしゃっておられる補助金の額の増額ですね。これはやはり必要だと思います。
 大学病院、私どもの大学は拠点病院でもあるんですが、正直言って予算規模の中で、この補助がやはり非常に目立たないんです。したがって、拠点病院、あるいはもう極端に言うと東大病院が拠点病院であることを知らない医師も恐らく多数いるはずなんですね。そういう意味では、各医療機関が拠点病院であることのメリットとともに、責任を十分果たせるような補助が行われるべきだろうと思います。

○垣添会長
 天野委員は、この補助金の増額、多分これは各委員皆さんが了承されるところではあると思いますが、具体的にはどんなことを考えておられますか。

○天野会長代理
 今、中川委員からもあった、補助金を増額していただくというのはもちろん要望したいところではあるんですが、その際に、いわゆるこれは拠点病院だけではないんですが、2分の1補助という問題、これがそのまま2分の1補助であることによって、いわゆる不用率が高いような使われ方をしてしまっていて、十分、予算が生かされていないということが生じているというのが現状ですので、これは拠点病院制度だけに関わる話ではないのですが、そこまでひとつ検討していただきたいということがございます。
 あと、ちょっと以前の、前のほうの議論に戻ってしまうんですが、国からのもちろんここは拠点病院制度というのを考える場であると思うんですが、それとは別に、幾つかの都道府県で都道府県指定と言われる拠点病院制度ができつつあります。都道府県指定の拠点病院については、当然、国からは補助金は行っていないというふうに理解はしているんですが、そうすると国の拠点病院制度と都道府県拠点病院制度の整合性をどう図るのかという多分問題が出てくるかと思いますし、もし都道府県拠点病院制度あるいは準拠点病院制度もしくは国の拠点病院制度のそれぞれの病院の種別化といいますか、そういった議論とかも絡まってくるのであれば、どこに補助金を投入していくのかという恐らく話にもなってくるかと思いますので、ちょっとこれ、全体、行きつ戻りつになってしまうんですが、その辺りの制度体系というものについても考慮する必要があるかと思っております。

○垣添会長
 今の補助金が2分の1補助というのと、10分の10と10分の5というのは、かねてから拠点病院に関して議論があるわけですが、それともう一つ、都道府県が独自に指定している、国とは別に指定している病院のことを、今、天野委員からご指摘いただきました。どちらも大変重要な問題だと思いますが、今の問題、補助金のことに関して事務局でとりあえずもう一度説明をいただけますか。

○鈴木がん対策推進室長
 がん診療連携拠点病院機能事業補助金につきましては、一応、独立行政法人等におきましては国からの直接補助ということで10分の10出させていただいております。それ以外のものにつきましては、県を通じて、県と2分の1補助ということになっております。
 また、あと都道府県が独自でしている拠点病院の関係につきましては、国の今、厚生労働省であります都道府県の地域─ちょっと正式な名称は忘れてしまって申しわけないんですが─が行う地域のがん対策に関する事業につきまして2分の1補助が出せるということがございまして、都道府県によってはそこの事業を活用して国からの2分の1補助を受けているというところもあるというふうに聞いております。
 以上です。

○垣添会長
 ただ、半分しか、要するに国が、都道府県が半分出して、国が半分つけると。予算はとってあるけれども、財政状況の悪い都道府県ではその半分が出せないということで、せっかく二千八百何万なり指定を受ければ2,200万のあれが十分行っていないという議論は毎回ありますよね。その辺りは、これはどうにもならないんですか、行政的には。

○鈴木がん対策推進室長
 基本的には、都道府県で指定を推薦していただいて国が指定をする、推薦していただいて国が指定させていただくということになりますので、一定程度、やはり県のほうにも自治事務としてきちんとした役割と責任を担っていただくということから、国と県とで2分の1ということで……

○垣添会長
 だから、その建前は分かりますよ。だけど、現実問題としてそれがなかなかうまく動いていない都道府県はいろいろあるということをいろいろ聞いていますからそれに関して……。

○鈴木がん対策推進室長
 一応この2分の1でございますが、その2分の1の裏負担につきましては交付税措置されているということでございますので、あとは県のほうで財政を確保していただく。一応、県が財政する確保は、国からの裏負担は一応出ているというのが今の現状でございます。

○垣添会長
 今の交付税措置をしているというの、もうちょっと説明してよ。よく分からない。

○鈴木がん対策推進室長
 補助金としては、国から県を通して行く分については、全体の事業費が10あったとして、2分の1は国から行きます。ただし、2分の1は県で用意するんですけれども、その県の用意するお金につきましては総務省の交付税のほうで、別のルートで、一応、都道府県には補助されているということでございます。

○垣添会長
 そうすると、言ってみれば、全額、国からのお金が行っているということですか。

○保坂委員
 ちょっとよろしいですか。
 補足説明ですが、地方交付税不交付団体というのがございまして、総務省からの交付金をもらっていない団体が、都道府県は東京都、あと市町村がございますが、県だけのことであれば東京都以外は行っているということで、東京都にはその交付税は行っていないということですから、今、会長がおっしゃったように、東京都以外は、県のことであれば100分の100本当は出ていると。ただ、それが指定されてこのお金はこの分ですよと言って出ているわけではないので、特に今、地方分権ということで地方の裁量に任せるという方向にあるので、実際はいわゆる厚労省が出しているような健康に関するようなお金は、非常にその都道府県によってそこに使われないでほかに使われてしまっているというのが現状であると私は理解しています。

○垣添会長
 そうすると、がん検診の交付税と同じことになるわけですね。

○保坂委員
 そうです。ですから、もしここでその補助金のことをお話しされるのであれば、国の仕組みを本当は皆さんが理解してお話しいただかないと、ただ増やせ増やせと言ってもなかなかうまくないということです。最初に私、申し上げましたけれども、そこにどういう費用をどうやって入れるかということで、社会保障をもっとしっかりさせるためにみんながどう負担するかということまで考えて実はここの会ではお話ししていただかないと、なかなか話は進まないということでございます。

○垣添会長
 参ったね。
 はい、どうぞ。

○中沢委員
 厚生労働省におかれましても、すごく努力をしていただいて、補助金を少しずつ上げていただいているという実情はあろうかと思いますが、残念ながらそれに都道府県がついていっていないというところもございます。基本的には、国2分の1、県2分の1という形で補助させていただいておりますが、恐らく満額補助している都道府県はかなり少ないのではないかと思われます。
 それぞれの都道府県、かなり財政状況は厳しい中で頑張って予算を獲得していると思いますが、今後は、要するに補助金行政でやるのか、それとも診療報酬でやるのかというところの議論がまた出てこようかと思います。例えば、医療法に基づく地域医療支援病院という形で指定を受けた病院に関しては、入院1日当たり何点という形での診療報酬がつくわけですけれども、がんに関しても基本的に今回、クリティカルパスに関してもつけていただいておりますけれども、ただ不採算なところがかなり多いのはがん医療かなと思いますので、そういう意味では診療報酬のほうでの対応も併せて考えていただきたいという形で考えております。よろしくお願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 診療報酬、参考資料3の9ページをご覧いただきたいんですが、最終的に診療報酬をどうつけるのかと、中医協のお話になりますので、ちょっとここではと思いますが、今現状どういうものがついているのかということについて、参考の資料3の9ページ以降で、参考までにつけさせていただいているところでございます。

○垣添会長
 これ、診療報酬ついているとは言っても極めて微々たるものですね。
 そうか、分かりました。
 それでは、参考資料の3の7ページ、がん診療連携拠点病院の整備指針に定めている主な指定要件の比較ということで、4つの病院の指定要件とその他をご覧になりながら、今、一応この資料5の流れに沿って議論をいただきましたけど、先ほど時間の関係で急いだ部分もありますので、この資料5の1、2、3、4かな、役割・要件、それから機能、そして評価、そして財政措置、この4点に関してもう少し議論をいただきたいと思いますが。
 はい、どうぞ、安岡委員。

○安岡委員
 相談資料の中に、がん相談支援事業というのに補助金が出ていますよね。
 各都道府県のがん拠点病院の相談支援がどうなっているか把握していますでしょうか。看板なんかちゃんと出ているんでしょうか。

○垣添会長
 安岡委員がいつもご指摘の、要するに病院内で相談支援センターがあるということも知られていないと、ドクターにもナースにも知られていないという病院もあり得るということだと思いますが、その辺りの資料はありますか。

○事務局
 参考資料の3番の24ページから拠点病院の指定要件についてお示ししているんですが、その中の28ページに「相談支援センター」ということで書いてございます。院内の見やすい場所に、必ずしも相談支援センターという名称でなくてもいいんですけれども、見えやすい場所に相談支援を受けられる旨の掲示をすると、積極的に広報してくださいということが指定要件になっております。都道府県から推薦いただく際には、この要件を満たしていますということで推薦いただいているというのが現状です。
 一方、相談件数の実績につきましては、資料の6の18ページに、がんに関する相談件数の分布ということで、赤色が地域拠点病院、青色が都道府県拠点病院で、平成21年の6月、7月の2カ月間の相談件数の実績を掲載しております。

○垣添会長
 安岡委員、いいですか。
 じゃ、多分関連する。三好委員。

○安岡委員
 どうぞ、どうぞ。

○三好委員
 すみません。多分、安岡委員が今言おうとされたことだと思うんですけれども、恐らくこの今日A3の資料の中に指定要件が全部書かれていて、その中に今おっしゃったような掲示がきちんとされているかどうかの「はい いいえ」のお答えが載っていると思うんですけど、恐らくここに「はい」と書かれていても、現場に行くとそうではない部分があるということを、多分、安岡委員はおっしゃりたいんだと思うんですね。
 ほかの要件に関しても、例えば緩和ケアチームを置いているか、「はい」というのだけは載っていますが、実際にそれがどれぐらい機能しているかというのが現場に行ってみないと分からないというところがあるので、やはり一度現場に行っていただいて現状を把握していただきたいということをおっしゃりたいのかなと思いました。

○安岡委員
 はい、そうです。

○垣添会長
 はい。
 多分関連してだと思います。前川委員、どうぞ。

○前川委員
 なかなか現場に、47都道府県のがん拠点病院、現場に全部行くというのは難しいと思うんですけれども、せめて私たちの例えば患者委員のいる県の中で全部の拠点病院を調べて、次回の集中審に相談支援がありますよね、次回までに、例えば山口県、鹿児島県、高知県、あと東京都とかを調べるのはどうでしょう。先ほど三好委員が言われたように、病院側は「分かるところに掲示している」とおっしゃっても、患者の目には全然見えないというのが多々あったり、あと2階のほうにあったり、事務・医務課の奥のほうにあったりします。でも、多分病院内では、丸となっていると思うんですね。だから、その辺りの患者の目と病院サイドの目の差というのを次回までに私たち、調べてきませんか。

〔「私たち」と呼ぶ者あり〕

○前川委員
 はい、私たちがまず……。

○川越委員
 医療評価機能機構が評価基準を設けて第三者評価をやっています。その中にがん診療連携拠点病院の評価基準というようなものは今後盛られるような、そういうことは考えていらっしゃいませんでしょうか。
 制度はできたけれども、本当にそれが守られているかどうかということを、患者目線でチェックするというようなことがやはり必要じゃないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。

○垣添会長
 関連だと思いますが、保坂委員、どうぞ。

○保坂委員
 今、川越委員のお聞きになった医療機能評価機構というのは、厚生労働省ももちろんお金を出していますけれども、厚生労働省がやっているものではなくて独自にやっているものなので、その評価基準を厚生労働省が決めるということは多分ないと思います。
 それから、病院全体のものであって、こういう機能の病院はこういうことがなきゃいけないというようなことではない一般的な病院全体について評価しているので、そこで評価してもらうのは難しいと思うので、もしやるのであれば、やはりここでの研究というか、今、患者委員の方々がご自分たちでやってくださるということなので、それをぜひそれぞれのいらっしゃる県で、もしほかの患者じゃない委員の方も、ご自分のところの県でできればやってくるということで、次の集中審議の相談センターのところの会にぜひお話しするような方向がよろしいんじゃないかと思います。

○垣添会長
 いや、本当にお願いできることですか。
 安岡委員。

○安岡委員
 12月6日かな4日か、4日にがんフォーラムというのが高知であったんです。それで、アンケートをお願いしたんです。自分の病院、がん拠点病院にがん相談室があることをご存じですかという中で、あることを知っている人といったら241名中の21名、驚いていますけど、そういうふうな結果なんです。
 だから、本当に皆さん、患者の立場に立ったら知らないんですね、相談センターが拠点病院にあるということを。それを大きな看板を、この前も行ってその報告を拠点病院の院長にして「どこに看板があるんですか」と言ったら、これぐらいのところにちょこっと幾つもこういう相談していますというのであって、この上に、前に何か物を置いたら、これ、見えないんですよ。これでも看板なんですね。
 だから、そういうところをきちっと厚労省がお金を出しているのであれば、補助金を出しているのであれば、ちゃんとそういうものの指導をしなきゃいけないんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。

○垣添会長
 はい、前川委員。

○前川委員
 今、安岡さんのここでちょっと南先生と話していて、全部は聞いていないからごめんなさい。
 私が自分たちでできることと考えて、調べに行くだけじゃなくて、例えば12月1日から10日までの間に私は、山口県のがん対策推進協議会、山口県から行っていますと。次回の厚労省とのがん対策推進協議会で自分の住んでいる県の病院で調べるというか見に行きますと言ったら、きっと看板を大きくするんじゃないかなと。だから、それをいい方向に、黙っていくよりも、向こうに、病院の人に心構えを持っていただく、患者さんに知っていただくという形もいいのかな、それとも黙っていくのがいいのかなとちょっと今、行くという前提の下で……

○南委員
 ちょっと追加、よろしいでしょうか。
 今2人でここで少し話をしていたのは、抜き打ち検査行うのはどうだろうか、抜き打ち検査に行くことを予め連絡しておけば、表示に自信がない病院は用意すると思います。ですから、表示を掲げるために、どうせ検査に行くのであればあらかじめ連絡しておくと良いと思います。もちろん、旅費等を出していただけることが前提なんでしょうけれども、患者委員の方々が行っていただけるというのであれば、例えば12月1日から1月末までの間にランダムにサンプリングして、がん診療連携拠点病院の相談室の案内を確認しに行きます、ただ、いつどこに行くかは分かりません、ということを全ての拠点病院に連絡しておけばいいように思いますが、いかがでしょうか。

○垣添会長
 そうすると、実態はやっぱり分からないですよね。

○南委員
 分かりやすく、表示することという目的は達せられると思います。

○天野会長代理
 今その相談支援センターの表示が分かりづらいというご指摘が各委員からあったかと思うんですが、それは多分一つの話だと思っていて、そのほかにも例えばセカンドオピニオンの掲示を、セカンドオピニオンは提供体制について表示するということも指定要件に入っていたかと思うんですが、そういったことも十分じゃない病院も確かにあると。そうなってくると、それは、今一つの例としては非常に重要かと思うんですが、そもそもの話として、いわゆるサイトビジットの考え方を今後、協議会というか拠点病院制度の中で取り入れていく必要があるだろうというふうなご指摘だったかなというふうに私は理解しましたので、それを今後の議論の中で、そのサイトビジットというものをどこが実施するのかというと極めて難しい問題ではありますが、ひとつ検討に入れていただきたいというふうに考えております。

○垣添会長
 私もそのように認識していました。
 どうぞ、江口委員、それから荒生委員。

○江口委員
 サイトビジットの考え方というのは、たしかワーキンググループでも最初のころ出ていた意見だと思います。現実的にはそれが、最初の段階では地域に行って患者さんからヒアリングを受けるというような、そういうものに変わったわけですけれども、実際、一施設一施設サイトビジットするというのは、もう膨大なマンパワーと資金が要るということがあると思うんですが、何らかの形で必要かと思います。
 元はといえば、こういうものも、その評価の指標が一体何であるかというのが、まだ今までのところでは少なくとも、ここにも資料に6などにありますけれども、こういうものは、一般に出ている病院の実力とか、ああいうところの表の数字と全く同じようなものしか出ていないということが問題であって、こういうものを、例えば先ほど議論で出ていた地域の中で面の医療として地域の拠点病院がどういうふうに組織しているか、その地域医療のことをどういうふうに考えているか、あるいは実績としてどういうふうにやるのかといったようなことが評価できるような指標をやっぱりこういう協議会などでも提案していかないといけないんじゃないかと思います。
 そういう意味で、単にこの実績の数字のみの報告というのが限界があるということをここでもう共通認識にしたらどうかと思います。それで、新しいどういうような形の指標があるかということの、これ、集中審議の一つのテーマになると思うんですけれども、ぜひ面としての地域の中での拠点病院の役割が実際今どういうふうに行われているかということを評価するという、そういうような指標を考え出すということが必要だろうと思います。

○垣添会長
 ご指摘……、あっ、局長、どうぞ。

○外山健康局長
 今のいろんなご意見というのは、がん対策推進協議会ならではの意見ということで、やっぱり患者さんの目線に立った意見ということで非常に貴重な意見だというふうに思いました。ただ、一方で、先ほど説明のあった相談支援センターの院内掲示の要件であるとか様々なものというのは、これ、健康局長通知で定められていることで、その要件を満たすところに補助金が行っているということになりますから、看板に偽りありということだったらまさに大問題なわけでありまして、通常はそういう場合には、役所の中で、行政の仕組みとしてやっぱり権力行使といいますか、監査したり、それから指導監督したりという形の仕組みがあるものですから、これは、今いただいたサイトビジットをこの対策協議会自身が本当に行えるかどうかという問題もありますので、直ちに解決策は出ませんけれども、重点的なテーマにしていただく中で、我々のほうも、実態をよりよく把握したり、あるいは改善するためにはどういった仕組みが考えられるのか検討させていきながら、私のほうでも行政から見た方法論についてちょっと提案したいと思っております。
 今までの仕組みの中は、全くそういった仕組みというものがないものですから、新たな提案として受け止めさせていただきたいと思いますけれども。

○垣添会長
 積極的なご発言をいただけてありがとうございました。
 失礼しました。議論を続けて、荒生委員、どうぞ。

○荒生委員
 すみません、拠点病院での相談支援センターの設置のポスターなり看板というのは、私の住んでいる地域では、もう物すごいところに、やっぱり廊下とかエレベーターホールの前とか、かなり紙ベースなんですけれども、張ってはあるんですよ。外来の窓口にもちゃんと、相談するところがありますよというようなチラシも置いています。ただ、相談員の方々とお話し合う機会もちょっとはあったので耳にはしているんですけれども、やっぱり何しろ初めての取組でやっているので、まず自分たちの活動がどうやってやっていったらいいかという相談するところもないし、手探り状態でやっているというようなスタッフ側の悩みというのは物すごくあるんじゃないかなと思います。
 あと、それとやっぱり地方の拠点病院とはいえ、地方の少ない病院の中の一つなものですので、ほかの病気の患者さんもかなり入院されている。そうなりますと、あと相談員の方々のほかのスタッフの方々の認識をどのようにお持ちなのかなというのはちょっと感じることがあるんです。例えば、入院して確かにポスターとか張られているので、患者さんなりとかご家族の方が気づいて、自分からスタッフのほうにお声をかけて活用するということができればいいのかもしれないんですけれども、やっぱりほかのスタッフの方から、看護師さんとかドクターの方から「こういう相談があるから相談してみたらどうですか」という一声をかけていただければまた違うのかなと。
 その辺の認識、ほかのスタッフの方々がどうお思いになるのか、その辺のところも、ちょっとスタッフの思っていることとか調査なんかももしありましたらちょっと掲示して出していただきたいなとは思うんですけれども、実際に働いている方々、やっぱり悩みながら従事しているのかなというのはお話合いの中ではちょっと私は感じております。

○垣添会長
 今、荒生委員がご指摘のようなデータは厚労省としても調べられていないと思いますよね。これまでは膨大な、ここに委員のお手元に配られているこの膨大な資料というのは、やっぱり把握できる数値とか、そういうもので各あれから、拠点病院から集まってきたデータを取りまとめられたということで、今のこの患者目線とかいろんな委員の立場からご発言いただいたような内容に関して立ち入ったこれは、データは、これを見ても出てこないということだと思うんですね。
 それで、今話題に出ていたサイトビジットとか、あるいは評価、本当に実質的な評価基準をどうするかといったことに関して、先ほど局長からご提案いただきましたけれども、行政的にどういうことが可能かということの議論をいただいて、次回この議論を続けますので、そこでまたご提案いただければというふうに思います。
 ほかにこの拠点病院に関してもう少し発言して……
 川越委員、どうぞ。

○川越委員
 今の資料5の3ページのところにあります拠点病院の機能ということに関して、ちょっと問題があるなと思うことで意見させていただきたいと思います。
 それは、ちょうど真ん中辺りに書いてある「地域連携機能」で、これは地域連携クリティカルパスの整備ということと研修の実施ということを、必須条項として挙げていらっしゃると。これはよろしいんですけれども、ただこの4ページのところの、本田委員と安岡委員が書いていらっしゃることとして、実際にはこういうことをやっているけれども、がん難民が発生しているということで、1つは拠点病院同士の連携がとれていないんじゃないかというご指摘と、それから多分、一番の問題は、拠点病院と地域の病院との連携がとれていないために行き場がなくなっちゃって、さまよっているということが起きているんじゃないだろうかということが挙げられております。
 そうしますと、この地域連携ということが、本当にパスをつくって研修したらそれだけでいいのかということをやはり事実的に、まさに患者目線でやるべきで我々医療を提供する側はこれでお茶を濁すというようなことがあってはいけないと思いますので、もうちょっと突っ込んだ議論をすべきじゃないかと思います。
 以上です。

○垣添会長
 今のことに関して、当然、本田委員がご発言があると思います。

○本田委員
 川越先生がおっしゃったとおりだと思っています。ここの部分をちゃんと議論するということは、そもそもの拠点病院の役割は何かということに、一番初めの一番大前提の議論に通じるかと思う。評価の問題もサイトビジットも先ほどいろいろお話しされていた問題も、全部、拠点病院というのはどういう役割を担うのかによって全て変わってくると思いますので、そこの部分をきっちり議論したいと私も感じています。
 それで、1つ私が疑問というか選択肢という中で今後考え得るのかなと思っていることが、これは、次回、参考人という形でお話をいただけるのかもしれないと思っているんですが、これまで拠点病院というのは、どういう考え方で、二次医療圏に1つとか、そういうことではなくて、地域によって同じ拠点病院でも全く機能に差がありますよね、手術件数から、できる医療の内容から。だけれども、二次医療圏に1個ずつという基準で全て拠点病院という同じ名前にしてしまった、都道府県拠点もありますけれども、拠点病院と同じ名前にしてしまった、それを今後どう考えるのか。都会とか地域によっては県の準拠点みたいな形で定めてはいますけれども、そういう拠点病院以外のところでもがん診療をやっているところはたくさんあるわけですよね。そういうところをどう巻き込むのか、それを全部拠点病院とか、私はちょっと勝手に連携病院とか名前をつけましたけども、何かそういう形で抱え込んで指定して連携をつくっていくのか、それとも拠点病院を思いっ切り集約化してしまって、それなりのところしか拠点病院としなくて、連携をもっとちゃんとしてもらうのかとか、その拠点病院というものをどういうふうに設定するのかによって、同じ絵も変わってきますし、国民、患者もそれの見方というものもまた変わってきますし、そういうことをどう考えたらいいのかというのが1つ疑問に思っていて、これまでは、私、以前、指定の会議とか傍聴、かなり昔ですけれども、傍聴させていただいていたころは、育てるという視点で、まだレベルには達していないけれども、育てるために指定しようと、それでレベルアップをさせていこうという考え方だったように私は傍聴して感じたんですけれども、そういう考え方は、今回もう一期続けるのか、それとももう集約してしまって連携のほうに力を入れていくのかとか、そういう考え方、指定をされている先生方のご感想なんかも聞きながら議論できたらなと思っています。

○垣添会長
 今の本田委員のご指摘は、拠点病院の在り方に関して非常に本質的な部分だと私も思っています。私、指定のほうの座長をやっているものですからいつも感じていることなんですけどね。
 それで、今ちょうどご発言いただきましたが、次回、参考人をお呼びするということで、どなたか適当な方を何かこの協議会の委員の中でご推薦いただくことはできますか。
 はい、どうぞ、本田委員。

○本田委員
 続けて発言で大変恐縮ですけれども、できれば拠点、垣添先生が、両方、座長をされているのであれなんですけれども、その指定のことをちょっとやってこられて、全体を見通していらっしゃる先生と、もうお一方できるのであれば、例えば聞くところによると大阪なんかでは、拠点病院、府内で切磋琢磨させて基準が変わるとすぐ変えるとか、拠点病院同士、拠点病院になるのに、府内の病院を競争を促しているやに聞いたりしているんですけれども、そうでもないですかね。
 だから、そういう都道府県側の実情のお話も聞けたらなと思っているんですが、大阪に限らずどこでもいいんですけれど。

○垣添会長
 大阪からの話は適当でないですか。

○門田委員
 私は直接存じておりませんので何ともコメントできない。ごめんなさい。

○垣添会長
 何ともコメントできない、はい。
 どうぞ、天野委員。

○天野会長代理
 今、大阪という具体的な都道府県名が上がったので、私、資料の中で提案させていただいた広島のほうも割と独自のがん医療ネットワークをやっているので、広島県の担当者の方もしくは拠点病院の関係者の方もあり得るかと思っています。
 あと、都市部とは別に、いわゆる地方の実情もこれは当然知らなければいけませんので、今、大阪も広島、割と都市部だと理解していますが、それ以外のどこが適当か、私、挙げることはできないんですが、そこの県庁の方や拠点病院関係者の方もぜひ呼んでいただきたいと思っております。

○川越委員
 よろしいですか。

○垣添会長
 どうぞ、川越委員。

○川越委員
 垣添先生がいらっしゃったがんセンターのほうで、かつて連携病院に手を挙げていただいてネットワーク化するということをやっていたと思うんですけれども、それがどういうぐあいに機能しているか、もうかなり時間がたっていると思いますので、今のあちらの担当の方からその辺の話を伺えたらと思うんですけれども……

○垣添会長
 余りそういう話は聞けないと思います。

○川越委員
 ああ、そうですか。

○垣添会長
 中沢委員、どうぞ。

○中沢委員
 ちょっと神奈川県の実情をお話しさせていただきます。
 1つは、補助金でがん診療連携拠点病院のほうに支援させていただいているところですが、行政としてもただ補助金を出しているわけではございません。基本的には各病院のほうに担当職員、ことしは課長もですけれども、行きまして向こうの先生方と実際お話をして、どういったことが問題なのかということも伺いつつ、病院内、視察していっていただいておりますが、そういった意味では先ほどの相談支援センターの掲示の見やすさも見ているのかもしれないんですけれども、ただそこが果たして患者視点で見ているかどうかまではちょっと確認していません。いずれにしても各病院のほうは回らせていただいているというところです。また例えば評価ということで考えた場合に、地域医療の中でどのくらいがん医療をその病院が担っているかということになると、例えば地域医療支援病院のように紹介率とか逆紹介率とか、地域での関係医療機関や医師会等との連携協議会という形が果たしてがんの診療連携拠点病院になじむのかどうか、そういったところも含めて検討していただければと思います。
 また、都道府県がん診療連携拠点病院、地域のがん診療連携拠点病院の担当の方たちとの会合でいろいろな情報交換という形でも実際やっておりますので、もしも次回もこういったテーマでやるのであれば、うちの県の状況も報告させていただければと思います。
 以上です。

○垣添会長
 それはどなたかその担当の方がおられるわけですか、神奈川県として。

○保坂委員
 中沢委員が。

○垣添会長
 あっ、中沢委員がやっておられる。
 ああ、そうか、そうか。なるほど。

○江口委員
 よろしいでしょうか。

○垣添会長
 はい、江口委員。

○江口委員
 都道府県の拠点病院の実情と、それから地域の連携拠点病院の実情というのはまた違うと思うんですね。往々にして、拠点病院の会議などでは、やはり自分のところの病院が拠点病院の機能を整備するのにどれだけ何が足りないかとか、そういうことについてのお話が結構多いと、話題が多いと思うんですけれども、実際、先ほど来出ているように、地域の中でその病院がどういう役割を担っているかということについては、これは、そういう自分のところの何が足りないとか、かにが足りないとか、あるいは手術を何件やったとかという話ではないと思うんですね。
 ですから、そういう意味でそういうお話を聞くのではなくて、やはり地域の中でどういう連携が実際に行われているかということを聞くような形にしたほうがいいと思うんです。それは、先ほど中沢委員が言われたように、やはりいろんな団体とかいろんな病院、医療機関とか、そういう地域の中のいろんなパートナーが、どれくらい実際の連携をやっているか、あるいは定期的な協議会を持っているかとか、その中でどういうことが話されているかというようなことについての何か資料を提示して、それを説明していただくという、そういうお話のほうが、ヒアリングとしては意味があるというふうに思います。

○垣添会長
 おっしゃるとおりですよね。だから、そういう意味で、もし中沢委員にお願いしたら、今、江口委員がご指摘のような資料をそろえて、例えば一つの例として神奈川県の状態をご報告いただくことはできますか。

○中沢委員
 地域での連携協議会につきましては、地域医療支援病院はやっていますけれども、がん診療連携拠点病院では多分やっていないと思いますが、ただ実際、拠点病院間の連絡会なり部会なりというのを開いていますので、そういったところで、どういったメンバーでどういった議論がされているかなど地域がん診療連携拠点病院間の情報交換についてはお話しできると思います。

○垣添会長
 はい、江口委員。

○江口委員
 特に神奈川県のことを取り上げるつもりは全くないんですけれども、やはりいろいろな役割を持った例えば医療機関とか、そういうところが実際連携しているかどうかということが一番問題なんですね。ですから、拠点病院間で集まった意見というのは、やはりこう言っちゃあれですけど、一種の圧力団体として、何が欲しい、かにが欲しいというようなことが多いと思うんです。ですから、やはり例えばその地域でどういうような、拠点病院以外にもどういうような医療機関があって、その医療機関と、あるいは在宅の専門の活動グループがどういう活動していて、それで全体でどうなっているかということは、地域を限れば絶対その情報って出てくるはずですから、そういうものを幾つかお聞きしたいというふうに思います。

○保坂委員
 よろしいですか。

○垣添会長
 はい、保坂委員。

○保坂委員
 今の江口委員のお話は非常に狭い地域では多分分かると思うんですけど、神奈川県なら神奈川県という広い地域でそれを全部調べてくるというのはちょっと中沢委員に酷じゃないかというふうに思います。1つちょっと違う視点ですけれど、地域連携クリティカルパスの整備ということががん診療拠点病院の機能の中に入っておりますけれども、ことしの4月から診療報酬の改定で、クリティカルパスについての点数が、わずかですけれども、ついたということで、その地域連携クリティカルパスをつくって、いわゆる普通の診療所等と病院あるいはがん拠点病院との間でやっていこうということがやっと始まっているというか軌道に乗り始めているところなので、今は、多分、すごく機能しているところは、そういう地域での連携の機能しているところは余りなくて、今それが機能し始めているというふうに私は思っているのですが。

○本田委員
 関連でいいですか。

○垣添会長
 はい、じゃ本田委員、それから安岡委員。

○本田委員
 すみません、私は、先ほど江口委員がおっしゃったようなことは、狭い地域でもいいですので、一つの事例として、実はこうこうこうだから拠点病院以外の病院とは連携しづらいから拠点病院というのはこういうふうにしてほしいとか、その現場の意見が1つ2つ聞けるといいのかなというのは感じています。
 あと、地域連携クリティカルパスの現状というのもできれば知りたいと思います。話を部分的にしか私は伺ってはいませんけれども、まだほんの一部ができてきたばかりということで、私が、これは、東京都は特殊なのかもしれませんけれども、ほとんどは開業医さんと拠点病院の連携だけで「拠点病院で治療がもうできなくなったら、後は在宅緩和ね」という連携しかないので、がん難民がたくさん発生しているということをおっしゃるような方々もいらっしゃいます。もっとほかの拠点病院以外のそれなりの中核病院とか中小病院とか、そういうところでがんの診療をされていたり、がんの在宅と連携しながら緩和的な在宅緩和の連携している中小病院とか、そういうところとの連携というのが本当に今ないので、そういうものを、拠点病院というのはどこまでなのか、がんの診療をしているのはどこまでなのか、拠点病院じゃなかったらがんの診療に関係ないわけではないんだけれども、今だんだん拠点病院はがんの診療をしているところみたいに誤解されつつ認識されているところもあるので、その辺のもう一度改めて現状を聞いて、拠点病院というのはこういうふうにしていくべきなんじゃないのか、もしくは今のやり方でいいんだけれども、ちゃんと認識を新たにして、連携パスをちゃんとつくっていくべきなのかというのをどうしたらいいのかというのを分かるようなことを伺いたいと思っています。

○垣添会長
 希望は分かるけど、なかなか難しいな。
 分かりました。
 安岡委員、どうぞ。

○安岡委員
 高知県なんかでも、都会のほうに手術に出かける患者さん、よくいるんですね、がんセンターとかいろんなところで。手術を終えて地域に帰ってくるんですけれども、そのときの連携が全然できていない。地域のほうで病院を探してくださいということで、紹介状を書きますからと言って、患者さんなんかは「じゃ、どこへ行けばいいの」というのでよく相談に見えるんですね。ちゃんと橋渡しというのを「ここの病院に、じゃ紹介します」という形で橋渡ししてあげないと、患者さん、そこからのもはや連携ができていないというところがすごく問題じゃないかなと思います。

○垣添会長
 生の声をたくさん聞かせていただいてよく分かりましたが、次回この連携拠点病院の議論も少し続けたいと思いますが、その際のヒアリングでお招きする方、2人くらいを一応想定していますけど、どうするかに関しては、今いろんな方面からのご議論をいただきましたので、これ、事務局と相談して決めたいというふうに思います。
 とにかく次回、冒頭に拠点病院に関して異なる立場からお二人ほど意見を聞かせていただいて、それで今日いろいろ提案された、提起された問題点に関してもう少し議論を深めたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 それでは、そろそろ時間になってきましたので、最後に事務局からお願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは─何か安岡……

○安岡委員
 檜山先生にちょっと参考として。
 広島県でUSBに全部入れているという病院があるというので……

○檜山委員
 病院じゃなく地域で、まだ僕も、どういうふうに、患者さんの情報をきちっと患者さんにお返しするというのがやっぱり連携拠点病院としては一番いいことではないのかなという発想で、一応、地域、市町村なんですけど、その患者さんに全て画像もデータもUSBの中に入れてお返しするということをやられているところがあるので、そういうのも一つのネットワークとしてはいいのかなということは思ってはいますけど、それが本当にきちっと機能しているのかどうか、僕はよくは知らないので、少し調べてまたご報告します。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 じゃ、事務局、お願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、次回の第17回会議につきましては、引き続き参考人をお呼びした上で、がん診療連携拠点病院について集中審議を開催させていただくということにさせていただきます。また、参考人につきましては、垣添会長のほうからご発言ございましたが、事務局とご相談させていただければというふうに思います。
 また、あともう一つ、今回、緩和ケアにつきまして新しく専門委員会を立ち上げるということになりましたので、その人選につきましても、その際に垣添会長からご発言ありましたけれども、会長とまたご相談させていただければというふうに思います。
 なお、次回の開催日時及び場所につきましては現在調整中でございますので、決まり次第またご案内させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 それが終わりまして、また次回の日程等、また議題等が決まりましたら、またご連絡させていただくということになりますのでよろしくお願いいたします。

○垣添会長
 今日決めていただいたがん研究と小児がん以外に、緩和医療に関する専門委員会をつくるということで、この協議会委員はどなたにお願いするかということと、それから今日資料としてつけていただいたような、どういう方に加わっていただくかという案を次回やっぱり出していただかないと日程的にかなり忙しいですからと思います。
 それから、今日この拠点病院に関して実に多方面からいろんなご議論いただきましたけど、これ、できるだけ整理していただいて、会の事前に委員にお配りいただいて、次回の議論を実りあるものにしたいと思いますが、よろしくお願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 分かりました。それは鋭意努力させていただいて、きちんと資料は事前に送らせていただきます。

○外山健康局長
 専門委員については急ぐので、決まったところから、年内にやっぱり大臣のほうから発令してもらいたいと思っていまして、そういうふうな形で進めたいと思っております。

○垣添会長
 がん研究と小児がんに関してはですね。

○外山健康局長
 そうです、はい。

○垣添会長
 それで、緩和医療に関してはまず形をつくらないと、今日出したようなあれをつくらないとあれかな。
 これは一任いただけますか。確かに急いでいますよね。
 じゃ、もしお差し支えなければご一任いただいて、事務局と相談しながら、緩和医療に関してどのように専門委員会を立ち上げるかということを決めたいと思います。
 よろしいですね、はい。
 じゃ、長時間のご議論、誠にありがとうございました。
 本日の協議会、これで閉じさせていただきます。


(了)
<健康局総務課がん対策推進室>

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> がん対策推進協議会(がん対策推進協議会)> 第16回がん対策推進協議会議事録

ページの先頭へ戻る