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2014年8月1日 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第2回) 議事録

健康局疾病対策課

○日時

平成26年8月1日(金)17:00~20:00


○場所

労働委員会会館講堂(7階)


○議事

○前田疾病対策課長補佐 それでは、定刻より少し早うございますが、委員の先生方お揃いですので、ただいまから平成26年度第2回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会を開催させていただきます。委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。

 本日の出席状況について御報告をさせていただきますと、全員御出席をいただいております。ありがとうございます。なお、本日より個別疾患の議論に入るに当たりまして、各学会により御推薦いただきました先生に参考人として御出席をいただいております。本日は、皮膚科学会より御推薦いただきました慶應義塾大学の天谷雅行先生にお越しいただくこととしております。該当する議題の時間にお見えになる予定と伺っておりますので、その際また改めて御紹介をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 カメラ撮りにつきましてはこちらで終了とさせていただきたいと思います。それでは、ここからは千葉委員長に議事をお願いします。

○千葉委員長 それでは第2回の委員会を開催させていただきたいと思います。まず、資料の確認につきまして事務局のほうからお願いいたします。

○前田疾病対策課長補佐 本日の資料は大部ですが、大きく5つあります。資料1が「臓器領域毎の重症度分類について」、資料2-1が「指定難病として検討する疾病(総括表)」です。資料2-2が「指定難病として検討する疾患(個票)」です。次が参考資料1としまして「指定難病の要件について」ということで、第1回の資料3を再掲させていただいております。参考資料2は「『指定難病の要件』についてに係る主な意見について」です。欠落等ございましたら事務局に御指摘をお願いします。

○千葉委員長 本日ですが、議論に入ります前に前回の内容を簡単に確認したいと思います。前回の委員会で指定難病としての要件であります患者数、発病の機序が解明されているかどうかということ、効果的な治療法の有無、さらに長期の療養の必要性等につきまして、解明状況について御議論いただいたわけですが、その結果全般的な考え方については一定の共有ができたかと思います。

 本日は、臓器領域ごとの重症度分類及び個別の疾患につきまして、それぞれ専門の先生方、委員の先生方に御議論いただくということになっております。では、事務局から説明をお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 議題1について、資料1と参考資料1と参考資料23種類を使って御説明をさせていただきます。まず、参考資料の2ですが、こちらは第1回の委員会の中で指定難病の要件についてということで、参考資料で御用意しておりましたものについて頂いた御意見を簡単にまとめたものです。

 指定難病の要件につきましては全般論といたしまして、現行の特定疾患についても改めて要件に適合しているかどうかということを見ていただくということ。小児慢性特定疾病と指定難病というのは別の制度ですので、小児慢性特定疾病であるか否かにかかわらず要件に基づいて御判断をいただくということ。

5つの要件で指定難病という形で御判断を賜りますが、発病の機構が明らかでないことにつきましては、病態の解明不十分、十分のいずれに当たるかについては根治的な治療法の有無に関わっておりますが、それを見て総合的に検討を頂くということ。特定の外的要因と疾病の関係が明らかとされている場合でも日常生活上避けえないものについての取扱いは機械的に判断すべきではないということ。ウイルス等の感染につきましては、個々の病態に基づいて御判断いただくこと。がん等の明らかな先行疾病がある場合は関連するということで二次性として捉えていただくこと、合併することが多いからといって因果関係が明らかでないものについては個々に判断をいただくということ。

 治療法が確立していないということにつきましては継続的な治療で一時的に寛解をすると、あるいは治癒してるように見えるような疾患というものについては、重症度判定をする際に主に御勘案をいただくというところの御指摘。

 長期療養を必要とすることにつきましては、症状が総じて療養を必要としない程度という文言の意義づけとして、将来的な重症化リスクに対する医学的な知見を加味して御判断をいただくということ。

 患者数が本邦において一定の人数に達しないことにつきましては、資料にある考え方で特に御意見なかったと承知をしております。

 診断に関して客観的な指標による一定の基準が定まっていることについては、生化学的検査あるいは理学的所見というものも含めて全て客観的な指標であることがはっきりするように記載をすること。一定の基準については、学会や国際的専門家会合だけですと限られているので、一定程度医療者の間でコンセンサスのあるものは御議論をいただくということ。

 認定基準につきましては重症度分類のほうに御指摘が特にあったかと思いますが、これは医師の専門性に頼った主観的なものだけではなくて、客観的に御判断いただけるような指標を設けるということ。重症度分類を検討するに当たりましては、症状の程度が重症度分類等で一定以上に該当しない場合であっても、これは高額な医療を継続することでそういった重症度の軽減が図られているという方については、医療費の助成対象になりますので、そちらを前提にして医学的に御判断を頂くということ。

 こういったところについて御意見があったと承知をしております。それにつきまして、今回筆を入れていませんが、参考資料1に指定難病の要件についてという形でまとめておりますが、最後の取りまとめのときに、そういった御意見を踏まえて考え方という形でまとめさせていただきます。

 参考資料18ページの「認定基準についての考え方」で重症度分類等の検討に当たってということで、これは指差し確認的で恐縮ですが、重症度分類等の考え方につきましては日常生活又は社会生活に支障があるものという考え方を、医学的な観点から反映させて先生方に御議論いただくということで御案内を差し上げたものです。その観点に立ちまして具体的に疾患別に臓器領域別に見た場合に、どの程度を目安にするのか、また基準としてどのようなものが考えられるかということで本日議題とさせていただいたものが資料1です。

 資料1のほうに移らせていただきまして、具体的な臓器領域と基準ということで御説明をしたいと思いますが、今回御用意をさせていただいたのは6領域です。最初が神経で、神経疾患ですが、Barthel Indexを用いさせていただいて85点以下という形を目安にさせていただいてはどうかということで、御提案を差し上げたいと思います。

 次のページに、Barthel Indexmodified Rankin Scaleとの比較ということで、modified Rankin Scaleのほうは総論で大体基準ということを書いておりまして、ある意味主観的ということになりますが、それとBarthel Indexについては非常に相関がいいという形の御報告等もありますので、そちらが御参考です。

 次は、循環器疾患、心臓ですが、これはNYHA分類を用いて2度以上ということで考えています。具体的に2度以上のところの記載を御覧いただきますと、心疾患があって身体活動が軽度に制約されるものから日常労作のうち、比較的強い労作によって愁訴が出てくるということで、この表をもって日常生活に支障があるという形で御判断をいただいてはどうかという御提案です。

 腎疾患につきましては、将来的なリスクということも勘案させていただきまして、本来流布しているCKDの重症度分類ですが、色付きなのですが、白黒でも分かるように緑、黄色、オレンジ、赤と書いてありますが、GFRですとか尿蛋白定量等に基づいて赤というところがリスクが高いとされている部分ですので、こちらをベースに個別疾患の特性に応じた加味をするという形で重症度分類の判断をさせていただいてはどうかという御提案です。

5ページ目では、肺に関しましては特発性間質性肺炎で重症度分類は既に入れているところもありまして、3が安静時の動脈血の酸素分圧ですが、6分間歩行を用いました基準としておりますので、こういったところを御参考としていただいてはどうかという御提案です。

 視力につきましては網膜色素変性症で使用しておりますもので、これは一定程度矯正視力があっても視野狭窄を認めることで生活に支障が出るのではないかという形で御提案をさせていただいたものです。

 最後は肝臓ですが、Child-Pugh分類が肝疾患では広く用いられています。大体B分類というところで、これは79点ということです。5項目について御評価をいただくものですので、5項目の評価の中で全部全くないあるいは平常に近いものでしたら、これはないという1点で5点という形になります。何らかの軽度の症状があると分類Aという形になりますが、2項目以上、一定程度血清値でありますとか、症状というところで症状が出てくると中等度という形になりますので、今御判断いただくような脳症ですとか、腹水という症状で中等度出てくるというところで日常生活の目安にしてはどうかという形で御提案をさせていただいたものです。以上、疾患別に大体の目安という形で御紹介を差し上げたものです。以上です。

○千葉委員長 ありがとうございました。最初に参考資料2について、説明を頂きました。これは前回の委員会において、ディスカッションがなされたことに対するまとめを記載していただいていると思います。これについて何か、特に御指摘等、ございますでしょうか。一応、ディスカッションになったところについて、記載されています。

○宮坂委員 よろしいですか。こういう基準はそれぞれの基準で、なかなか比較するのは難しいのですが、ただある程度の統一性があったほうがいいだろうと思うのです。Barthel Indexにしても、例えばCKD分類にしても、比較的、客観的な数値があって、それで線を引くことができるわけです。ところが、このニューヨークハートアソシエーション、NIHAの分類というのは、2度は安静時又は軽労作時に障害がないが、日常労作のうち、比較的強い労作をすれば、階段を登れば、例えば息が切れるなど、そういうことですから、ここは比較的少しほかのものに比べると、軽い印象があります。

 だから、本当にこの1度と2度の間で線引きをすることが適切なのか。そして、それが2度と3度の間である必要はないのか。ここだけは一度皆さんで討議をしておいたほうがいいように思います。

○千葉委員長 資料1の所に入っていただきましたが、先ほどの前回の件については、御確認いただきまして、何かありましたら、またおっしゃっていただければよいと思います。

○水澤委員 それなら、資料1でいいですか。ちょっと、その前のほうはどうですか。

○千葉委員長 ちょっと、待ってください。

○水澤委員 資料1のほうなのですか。

○千葉委員長 そうしたら、資料1に入らせていただきたいと思います。今の件については、どうでしょうか。ニューヨークハートアソシエーションのことでありますが、事務局から何か御意見がありますか。

○前田疾病対策課長補佐 今回、2度以上という形で、お示しをさせていただいたもので、特に着目をいたしたのは、やはり激しい疲労ですとか、これは1度のほうに大体心疾患に伴います症状という形で出てまいります。激しい疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛というものが症状として出る、出ないというところが1つ判断という形になります。1度では全く出ないという形になっておりまして、2度から、軽い労作からそういう愁訴が出てくるという形の規定です。全体的が日常生活、社会生活に支障という視点で見て、この辺かという形で、御提案をさせていただいたものです。

○宮坂委員 よろしいですか。例えば、私は実は弁置換をした経験は持っているのです。それでいうと、それはやはり、例えば今日ここに来るのに、ちょっと、あの地下鉄の階段を上がってきても、やはりそれは息は切れます。その程度がどのくらいかというのが、先ほども言いましたように、本来は客観的な数値で出てくると、線引きはしやすいのですが、ここの所は著しい疲労、動悸、呼吸困難です。著しい疲労が何をもって著しいというのか。

 よく我々は特定疾患の患者個人調査票を書いていて、難しいと思うのは、患者の自覚症状を書くと、同じ程度のものでも、患者によって表現の仕方が違う。ですから、そこがやはり難しいところで、本当にこの2度というのがいいのか。

 私は絶対、2度と3度の間が正しいと言っているのではない。ここの議論をしっかりとしておかないと、客観的な数値ではないので、後からいろいろ問題になり得るという意味なのです。

○千葉委員長 御指摘は、先生御自身がこの患者だったということで、非常に説得力があります。

 客観性の問題ですよね。ですから、確かにここの所は、一部人によって、1度になったり、2度になったり、同じ患者でも、考え方、捉え方でちょっとこっちに行ったり、こっちに行ったりする可能性は、あり得るという印象はあります。

○水澤委員 私も全然循環器の専門家ではありません。しかし、宮坂先生がおっしゃったのはよく分かります。循環器というと、非常に数値的なデータがいっぱいある所です。最もそういうデータを持っていらっしゃる所です。イジェクションフラクションとか、様々なBNPとか。神経から見ると、うらやましいような状況なので、何かそういう、先ほどの例えば、Barthelmodified Rankinとの対応表がありました。何か、こういう対応みたいなのがもしあれば、非常に参考になると今思った次第です。何か、ありそうですか。

○宮坂委員 いいですか。今のことに付け加えて言えば、サチュレーションモニターはどこにでもありますから、例えばサチュレーションモニターで労作後に90を切ったらば、90以下になったらば、認めるとか、何かそういうことをしないと、ここの所でどっさり本来はちょっと適切ではない患者が、医師の判断によって入ってきゆるというところを心配しています。

○千葉委員長 そうですね。サチュレーションは非常に簡便な割とハンディ、どこでもといいますか、かなりの場所で行えるものです。実は今日は循環器の専門の先生は、ちょっと参考人としてお呼びしていないということですが。

○水澤委員 丁度いいのではないですか。丁度今、これは議論して、調べていただいて、次に循環器のときに議論すれば。

○前田疾病対策課長補佐 すみません。全体的に専門家をお呼びしてなくて、恐縮です。先に、何か個別疾患の順番で御報告をしてしまいますと、委員長から御指摘がありましたとおり、次の4日に循環器の疾患については、御議論いただく予定です。その際に、慶応義塾大学の福田先生をお呼びしようと思っています。これは目安でして、特に使わせていただくのが循環器の部分です。そのときに、個別として、御議論を賜ればと思います。

○千葉委員長 そうですね。今、御指摘になった点は、非常に重要なポイントです。次回に宿題として置いておいて、循環器の先生の御意見もお聞きした上で、もう少し煮詰めるという方向で考えたいと思います。この重症度分類についてというのは、個別にそれぞれありますが、個別で議論していただくと同時に、これ全部まとめて、考え方としてどうかということもあります。そういう意味では、専門の先生がいらっしゃらなくても、自由に今日は御議論いただくべきだろうと思います。

 例えば、腎臓などについては、むしろ私自身も心臓よりはより客観性が高いのかという印象があります。ここの点については、和田先生が御専門ですが、いかがですか。

○和田委員 ありがとうございます。腎臓病のリスク、あるいは日常診療の症状を考えますと、2つの視点があります。1つは腎機能低下などの共通の病態で起きてくるもの、もう1つは各疾患特殊のもの、これはごく普通の考え方だと思います。

 一般的に共通のものとして、なかなか症状が出てこない。これが腎臓病の1つの特徴です。したがって前回、議論いただきましたように、症状だけではなく、リスクも勘案するということで、この重症度分類という点では、リスクが反映されているということになります。しかも、数値が明記されていると。

 このリスクに関しては、ここに書いてありますが、死亡、末期腎不全、心血管死等の日常の生活に支障が出るというリスクも含めていますので、そういった意味では妥当ではないかと考えています。

 それから、2つ目の点は、各疾患にスペシフィックなものということは、また後ほど個別のところで議論いただけると思っています。

○千葉委員長 今、正に御意見いただきましたように、このようにオーバーオールとして、各疾患単位、心疾患なら心疾患、腎臓疾患で、全体に適用できるというものと同時に、恐らくその個別の疾患について、それぞれ少しずつ違うというような所もありますし、そのある特定の疾患については、やはりこれでは不十分である、あるいは、これがなかなか適用しにくいといったようなものが出てくる可能性はあると思います。それはそれで、当然ディスカッションして、必要なものはこの限りにあらず、あるいはアドリブとして、追加するというようなことはあり得るということです。ですから、全体の認識としては、そのようなことでよろしいかと思うのです。その点は、それでよろしいですよね。

 それでは、先ほど循環器のほうで、心臓の疾患で、確かにこれはかなり主観的なものが入ってくる印象はあるわけですが、例えば神経疾患についても、多少そういうところもあろうかと思います。このBarthel Indexについて、特にmodified Rankin Scaleと併せて、ここら辺について、ちょっと御専門の立場で何か、コメント、御意見ありますでしょうか。水澤先生、いかがでしょうか。

○水澤委員 御指名、ありがとうございます。先ほどの整理ですよね。現在、疾患ごとに作成されているものがある場合は、それを使って、そうでない場合にということで、これはそうでない場合に相当するかと思うのです。実は昨日、私が直接関係している研究班のワークショップを行いました。これは脊髄小脳変性症と多系統萎縮症を扱う運動失調症の研究班です。そこでこのBarthel Indexを活用した実際のデータを出していただいて、御議論がありました。それで、ある程度はより細かいというのでしょうか。より精度の高いものとのパラレリズムはあるのですが、この6番の移動の所です。歩行距離が45mくらいで切ってありまして、ここが少し目が粗いということを御指摘いただきました。ここをちょっと調整すると、よりよくなるのではないかという議論がありました。もうちょっと、12週間余裕があるようにそのときお聞きしましたので、今改定案のようなものを少し考えていただいているという状況があります。ちょっと、そのことを御報告申し上げておきたいと思います。

○千葉委員長 分かりました。やはり、専門の研究班も今、同時進行でいろいろ議論していただいています。その中で、これについても議論していただいているということです。ですから、これはもう少しブラッシュアップするなり、これを少しモデファイするなりというような形を入れ込むのがあり得るといいますか、あっていいのではないかという御指摘だったと思います。私もそれでよろしいかと思います。

 ほかは何か、ここら辺について、御意見がありますでしょうか。よろしいですか。あと、肺についても、これは安静時動脈血酸素分圧、6分間歩行時SpO2 、これは心臓よりも、どちらかというと、より客観的な指標ということになっております。先ほどの宮坂先生の御意見は、心臓のほうにも多少こういったようなものを込れ込んできてはどうかというような御意見だったかと思います。

 よろしいですか。それから視力、眼科疾患についても、これはやはり視力という、見えるか、見えないかということが非常に大きな問題です。一番大きなポイントだろうと思います。それについては、現在の網膜色素変性症で使用されている重症度分類で、視力と言いましても矯正視力です。それと、視野狭窄、この両方を加味した上での重症度分類です。これも既に眼科領域では、ディスカッションしていただいたところです。オーバーオールとしてよろしいのではないかと思います。何か、特に御意見はありますでしょうか。

○直江委員 私も専門ではないので、分かりませんが、視野狭窄あり、なしの境目というのは、視野の何パーセント狭くなるとかです。多分、2度以上と提案されていますが、視力が0.7以上で、視野狭窄ありというのは、若干この日常生活に、それほど影響があるのか、ないのか。先ほど、これは日常生活それから生活に支障があるのかどうかがポイントです。ちょっと、その辺が私も分からないのですが。

○千葉委員長 これは御存じですか。私も視野狭窄がどの程度かというところについては、把握をしておりません。

○岩佐疾病対策課長補佐 この点についても、明日網膜色素変性症について議論をさせていただきたいと思っています。その中で、千葉大学の山本先生におこしいただきまして、御参考の意見を頂戴する形になっています。そこの中で、個別、具体的に御検討いただければと思います。

○千葉委員長 次回ですか。

○岩佐疾病対策課長補佐 はい。4日です。

○千葉委員長 だから、眼科疾患については、次回ディスカッションすることになっております。参考人として来ていただくということなので、そのポイントについては、やはり宿題として置いておいて、また個別にディスカッションをさせていただくと。問題点はそういうことで、今直江先生がおっしゃっていただいたように、重要なポイントですので、是非そういったようなことについて、挙げていただいて、もんでいただく材料としていただいたらと思うのです。ほかはよろしいですか。

○大澤委員 今の網膜色素変性症に関連してですが、例えば昼間の明かりのときと、それから夕暮れのとき、電気がついてないとき、それで患者の不具合はかなり違うのではないかと思います。それをちょっと聞いていただけるでしょうか。

○千葉委員長 はい、夜間ですね。昼間と夜という観点から考えた場合にどうかということであります。そこもちょっと論点にしていただいたらと思います。

○岩佐疾病対策課長補佐 はい。

○千葉委員長 ほかはよろしいですか。それから、肝臓については、私自身が専門の領域です。オーバーオールとして、Child-PughB以上というのは、妥当な線かなと思います。これはやはり、症状についても、かなり客観性の高いものでありますし、残りの3つは、これはもう血液検査上、出てまいりますので、ブレるということは、ほぼないということです。ただ、ここに載っている肝疾患においても、非常にChild-Pughを入れることが至極妥当であるという疾患と、多少これでは完全に判断できない向きもありますよというものもあります。それは個別のこととして、やはり入れ込んでいくことが必要だろうかと思います。例えば、バッドキアリ症候群などについては、完全にChild-Pughだけで判断できない向きがあると思います。これは個別に議論していったらよろしいかと思います。オーバーオールとしては、肝疾患については、これは非常にいい指標であると考えます。

 ほかはいかがでしょうか。今は個別の話も出ましたが、論点として、できるだけやはり客観性の高いものでもって、判断できるようにすべきであるというのは、何となく全体の意見としてはあったかと思います。それから、全体を通して、話が出ておりますように、これは例えば神経疾患なら神経疾患、心臓なら心臓疾患、肝臓疾患なら肝臓疾患ということで、全体をカバーするいい指標ではありますが、それぞれの疾患について、全てこれでもって、完全にカバーできるものではないと。したがって、そういった疾患については、個別に議論が必要でしょうし、個別の重症度分類を当てはめてくるといったようなことが必要になろうかと思います。

 あとは今、心疾患あるいは視力等については、個別に御意見を頂きましたので、これは心臓も眼科疾患も特に次回の議論になろうかと思います。これは次回の宿題として持っていきたいと思います。

 ほか、全体として何か御意見はありますでしょうか。

○飯野委員 神経疾患とか、あとはいろいろな血管炎などを含めまして、非常に多岐にわたる症状があって、それぞれに対してかなり重症度が高い。例えば、視力、聴力、それから腎臓も悪くなることもあるしというところで、たくさんある症候に関しては、最も重症なものを入れて、重症度分類にするのか。どう考えたらよろしいのでしょうか。

○前田疾病対策課長補佐 複数の場合の考え方ですが、基本的には、これは当然御意見を頂くところだと思っております。複数、例えばABCという要件があった場合に、やはり1つでも一定程度の水準を超えていれば、日常生活に支障があるのではないかと考えています。基本的にはそういう3つ独立したものがありましたら、それのうち1つを満たすものというような形なのかと。概念的には考えています。

 当然、これは個別の議論になるのですが、幾つか疾患ですと、複数の要素を組み合わせて、ポイント化して、そのポイントを超えたものについて、重症度としてはどうかという御意見も頂いております。原則はその独立、幾つかの疾患、個別については、病態に応じて、合計点みたいな形で進めさせていただければと思っております。

○飯野委員 そうであれば、私は耳鼻咽喉科ですが、聴覚についても重症度を入れていただければと思います。

○千葉委員長 聴覚については、聴力ですね。

○前田疾病対策課長補佐 はい。

○千葉委員長 視力、聴力においては。

○前田疾病対策課長補佐 個別でまた該当するところに至りましたら、また御指摘を頂いて。

○千葉委員長 それがポイントですね。

○前田疾病対策課長補佐 はい。

○水澤委員 今のお話に賛成というか、ちょっと名前を挙げてきましたが、神経疾患は正にそうです。全部含んでいるのです。例えば、今の視力ですと、多発性硬化症というような病気、あるいは視神経脊髄炎という病気の場合には、正にその視力障害がきますし、ミトコンドリア病になりますと、難聴も出てまいります。全部含んでおりまして、そういうものでは、これまで特定疾患になったものは先ほども言いましたが、独自の重症度分類を持っています。多発性硬化症ですと、御説明もありましたように、総合的に点数化して、点数でやるような形になっています。それを活用していただて、先ほどのBarthel等は、運動能力のラフな基準ということになります。したがいまして、それをうまく使い分けていくしかないかと。非常に重症のものと、それから総合的なものとをうまく使い分けていく必要があるかなと思います。

○千葉委員長 正にそこの点は重要であって、我々が共通して認識しておくべきことだろうと思います。

 よろしいですか。それでは、これで完全に煮詰まったわけではないと思いますが、御承知のように、今はまだ重症度分類については、各疾患ごとに各研究班で、エスタブリシュをしていただいているところもあります。現在、進行中というところで、この委員会に合わせて、そちらのほうも入れ込んでくるということが必要かと思います。全体の重症度分類と同時に個別の重症度分類といいますか、そこを両方併せて、考えていくということが1つの結論かとは思います。

 それで、よろしいですね。ですから、今御意見を頂いたところを加味しますと、ここについては、まだこれで完全にフィクストしたというわけではありません。大体、このようなものでどうかという形で青写真という形で出していただいたわけです。それを委員会、更にその後について、もっと詳しくもんでいくことが必要だろうと考えております。よろしいですか。

 そしたら、時間もありませんので、最初の重症度分類については、取りあえずは今はそのくらいにしておきます。次に具体的なところに入っていきたいと思います。したがって、個別の疾患の検討について、早速入らせていただきたいと思います。

 先に申し上げておきますが、お話しましたように、これは新しく助成適用となる、医療費助成の適用となる難病を決めていくわけですが、大きく第1弾、第2弾に分けまして、今回のディスカッションは第1弾の部分です。第1弾の部分は今までの特定疾患、それからそれの類縁疾患、小児慢性疾患の中から、御議論いただいて、こちらのほうに入れ込んでくるというお話になっている疾患を中心にというのが、今の第一陣ということです。今日、それから次回にわたりまして、そこのところをほぼ半分ずつディスカッションするという流れです。

 それでは、事務局からお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 事務局です。それでは、資料2-1及び2-2を用いまして御説明をさせていただきます。

 まず、資料2-1の横表ですが、表の一番上に「指定難病として検討する疾病(総括表)」というタイトルが書いてあるものです。これは全体で113疾患書いておりまして、病名、患者数、発病の機構、効果的な治療方法、長期の療養の必要性ということと、これが指定難病としての要件を満たす、満たさないというときの目安になろうかと思いますし、さらに診断基準、重症度分類という形で、明確な診断基準や重症度分類があるかどうかを御議論いただくという形でまとめております。備考に、現行の特定疾患のものについては「特定疾患」という形で記載をさせていただいております。

 少し診断基準、重症度分類の所の書き方の補足をさせていただきますと、診断基準に「特定疾患」と書いてあるのは、現行の特定疾患の診断基準を使わせていただいています。「研究班」については、これは個別の研究班から、こういう形で見直したほうがいいのではないかと、最新のものがこうだからどうだという形で御意見をいただいたもの、今回新規に加えさせていただくものについては、もちろん学会の意見も踏まえてというところもあるのですが、そういう研究班のもの、あるいは学会総意でいただいているものについては「学会」という形でまとめています。重症度分類ですが「疾病特異的」としているものが、個別疾患ごとに重症度分類の指標として使わせていただいたもので、「臓器別」と記載をしているものが、先ほど御紹介した各臓器別のものを使わせていただきました。

3ページ目です。58番の特発性拡張型心筋症という所から始まりますが、この58番からは次回、84日の第3回の委員会で御議論いただく予定です。先ほどの循環器は5860というところが当たりますので、この辺りで集中的に御議論を賜ればと思っております。最終的に、4ページ目の91番に網膜色素変性症がありますので、先ほどの眼科疾患については、この辺りで御議論を賜ればよろしいのかなと考えております。

 恐縮ですが、1ページ目に戻っていただいて、この総括表を左に置きつつ個票を見ていただくと一番見やすいかと思いますので、左に置きつつ個票を御覧いただければと思います。まず1番~10番の、最初の10疾患について簡単に事務局より御案内差し上げて、その後、御質疑を賜ればと思います。

 資料2-2を、2-1を左に置きながら見ていただく形がよろしいかと思います。1、球脊髄性筋萎縮症から個別の疾患が始まります。簡単に解説を加えますと、球脊髄性筋萎縮症は、四肢の筋力低下及び筋萎縮、球麻痺を主症状とする女性化乳房などの軽度のアンドロゲン不全症等が見られるもので、原因としては、第1エクソン内にあるCAGの繰り返しが原因といわれています。症状については、先ほど申し上げたような下位運動ニューロンである顔面、舌、四肢近位部分の筋萎縮等が初発として見られるというもので、治療法は確立していないということです。予後ですが、本症の神経症候は緩徐進行性ということで、継続的なものが必要ということで、次の丸として要件の判定に必要な事項という形でまとめております。患者数は960人。発病の機構は不明とされております。効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要ということで、診断基準としては、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準があります。重症度分類は、現行の特定疾患治療研究事業の臨床調査個人票の中に重症度分類がありますので、そちらを用いて、3以上としてはどうかというものです。

3ページ目は、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。

4ページ目は、重症度分類が臨床調査個人票に記載をしてあるもので、今、線という形では使っておりませんが、こちらの中の「歩行時に杖などの補助具を要する」という所から重症度としてはどうかという御提案です。下に米印で、なお書きで記載しておりますが、先ほど重症度分類の御議論をいただく際にも御案内差し上げましたが、これは、症状の程度が重症度分類で一定以上に該当しないという形であった場合でも、高額な医療を継続することが必要な方については、医療費助成の対象になるという前提があります。これを全ての重症度分類に米印という形で記載をさせていただいていますので、そういう目で見ていただきながら御判断を賜りたいと思います。

5ページ目からは、2、筋萎縮性側索硬化症です。中年以降に発症で、一次運動ニューロン、二次運動ニューロンが選択で、かつ進行性に変性・消失していく疾患で、原因としては家族性のALSの指摘もありますが不明です。症状としては、上肢の筋萎縮、筋力低下が主体となるもの、言語障害や嚥下障害など球麻痺が主体となるもの、下肢から発症するものの大きく3つで、治療法については、生存期間を僅かであるが有意に延長させる治療法も見付かっているということですが、根治的なものはないということで、予後は比較的急速であるということが指摘されております。患者数は9,096人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の基準があります。重症度分類については、研究班からALSの重症度分類をいただいておりますので、そちらの2度以上としてはどうかという御提案です。

7ページ目からは、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。9ページ目に重症度分類がありまして、こちらの「家事・就労は困難だが日常生活はおおむね自立」という形で、家事・就労困難という所で2以上という形で御提案をさせていただきました。

10ページ目は、3、脊髄性筋萎縮症です。概要としては、脊髄の前角細胞の変性による筋萎縮と進行性筋力低下を特徴としておりまして、発症年齢、経過に基づいて14類に分類されます。原因としては、SMN遺伝子の欠失の割合が9割を超えるのが1型、2型では明らかになっているとされておりますが、3型、4型についてはまだ遺伝子型も未解明ということです。症状については、1型が急性乳幼児型、2型が慢性乳児型、3型が慢性型、4型が成人期以降の発症のSMAということで、それぞれの発症年齢に応じて呼吸困難であるとか、あるいは歩行ができないという症状が出て、そちらから次第に全身的に進行していくという疾患です。治療法ですが、根治治療法は未だに確立していないということです。予後は、1型、2型については非常に呼吸の管理というものが出ているということと、3型、4型の生命的な予後は良好であるという前提で継続的な医療は必要であると。

 患者数は712名。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要。診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。重症度分類は研究班による重症度分類を用いさせていただきまして、生活における重症度分類、運動機能重症度分類を用いて、それぞれ2度、3度という形で判断をさせていただきたいと思っております。

 診断基準については、現行の特定疾患治療研究事業の基準です。13ページ目に重症度分類がありますが、こちらは生活における重症度分類と運動機能重症度分類という形を組み合わせて、生活における重症度分類ですと、家事・就労困難というところで2度、運動機能でしたら階段昇降が不可能というところをもって基準としてはどうかという御提案です。

14ページ目は、4、原発性側索硬化症です。これは新規ですが、これは若年から中年にわたって幅広い年齢層に発症するもので、しばしばALSとの鑑別が困難という形で指摘をされております。原因としては家族歴がないということで、原因遺伝子もまだ未解明です。症状としては、通常50歳以降に下肢の症状から出てくるという指摘があります。治療法は根治的なものがなく、予後については、ALSよりは緩徐といわれていますが、進行性です。

 患者数175人。発病の機構は不明。治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は研究班による診断基準があります。重症度分類は、ALSの重症度分類を利用させていただいて、2度です。次に診断基準がありますが、考え方としては、臨床像がまず記載されていること、他の疾患が除外できるような検査所見があるということ、特にALSが類似しておりますので、ALSとの差について御覧いただくということ、鑑別疾患を記載していることです。

17ページに具体的には診断がありますが、最終的には脳の病理学的検査で確定するということですが、臨床像から臨床的にほぼ確実例というものが出てまいりますので、それと確実例について対象とさせていただきたいというものです。

18ページ目の重症度分類は先ほどのALSと同じで、基準についても2ということで、ALSと同様です。

 続いて、5、進行性核上性麻痺です。これはパーキンソン病関連疾患の1つで、原因は引き続き不明です。症状は、パーキンソン病と似ている注視麻痺ですとか、あるいは認知症の合併性は比較的軽いです。治療法については、L-dopaが効く場合があるが、効果は長続きしないということで、継続的な治療が必要ということです。予後は、臥床に至るまで45年という進行性のものです。患者数は、これはパーキンソン病関連疾患の総計から推計して8,100名。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要。診断基準は現行の特定疾患治療研究事業に研究班で少し改訂を加えさせたものを使用させていただきたいと思っております。重症度分類は、Barthel Index85点以下という形で、これは臓器別を用いさせていただいてはどうかという御提案です。

21ページ目に診断基準があります。これは現行の診断基準に加えて、参考事項の所で少し文言を加えさせていただいておりまして、こちらのパーキンソン病の分類ですとか、その辺について最新の知見を入れているもので、診断基準としては変更はありません。

 重症度分類です。これはBarthel Index85点という形でさせていただきたいと思っております。

 次が24ページ目の6、パーキンソン病です。ここについては、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変性疾患で、症状としては、振戦から始まって進行性に進むというものです。治療法としては、対症的な療法にとどまります。予後としても進行性の疾患であるということです。患者数としては108,800人ということで、発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要。診断基準は、現行の特定疾患治療研究事業の研究班で御覧いただきましたが、現行と変わりないということでいただいております。重症度分類は従前と同じものを用いさせていただきたいと思います。26ページ目が診断基準で、これは現行と同じです。27ページ目の重症度分類も同様です。

 引き続き、28ページ目の大脳皮質基底核変性症です。概要としては、大脳皮質と皮質下神経核に神経細胞が脱落して、神経細胞及びグリア細胞内に異常リン酸化タウが蓄積する疾患として知られているもので、原因としては不明。症状としては、神経学的には左右差のある錐体外路症状と大脳皮質の症状が主徴です。治療法は根本的な治療はないということで、これは全身的に予後も不良であるというものです。患者数については、パーキンソン病関連疾患から推計して3,500人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準はあり、Barthel Indexを用いて85点という形で御提案しています。

30ページ目が診断基準ですが、現行の特定疾患治療研究事業のものです。32ページ目が重症度分類ですが、Barthel Index85点です。

 続いて、33ページ目はハンチントン病です。従前、舞踏病といわれておりましたが、舞踏病と精神症状が出るということで、舞踏病ではなくてハンチントン病と呼ぶというものでして、優性遺伝です。臨床像は舞踏運動と精神症状で、原因としては、huntingtinCAGリピート数という形の関連があると指摘をされております。治療法としては、根治的治療法はないということで、予後としては慢性進行性に増悪するというものです。患者数は851人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要です。現行の特定疾患治療研究事業の診断基準がありまして、Barthel Index若しくは精神的な領域と、いずれかで精神症状を超えている場合という形でさせていただきたいと考えております。

 次のページが、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。

37ページ目から重症度分類が始まりまして、1つ目はBarthel Index、基準も同様です。

38ページ目に精神症状ということで、障害支援区分における精神症状・能力障害二軸評価という形を用いさせていただいて、精神症状評価で2度以上という形、若しくは能力障害評価で2度以上を対象としてはどうかという御提案です。

40ページ目は有棘赤血球を伴う舞踏病です。基本的にはハンチントン病と似るものですが、有棘赤血球を伴うものです。原因は不明で、症状についてはハンチントン病に似ています。患者数は100人未満。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養が必要で、学会から診断基準を賜っております。重症度分類は、先ほどのハンチントン病と同じくBarthel Index、若しくは障害者総合支援法における区分を用いさせていただきたいと考えております。

42ページ目から診断基準ですが、こちらの有棘赤血球を伴う舞踏病の中で、有棘赤血球舞踏病とMcLeod症候群の2つが現在、確定できるものですので、臨床所見、検査所見と共に、最終的にはその原因遺伝子が分かっておりますので、そちらの検出という形で確定します。両方、基本的な考え方は同じです。

44ページ目から重症度分類が始まりますが、先ほどのハンチントン病と同じです。

 最後に、47ページ目からシャルコー・マリー・トゥース病です。これは原因遺伝子が次々と明らかになっているということで、40種類以上の原因遺伝子が特定されているということです。一般的に、四肢、特に下肢遠位部の筋力低下と感覚障害という形で症状が見られます。治療法は根治的なものはなく、予後については、重症例では呼吸不全を来して人工呼吸に至ります。患者数は6,250名で、発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要。診断基準は研究班の診断基準をいただいております。重症度分類はBarthel Indexを用いさせていただきたいと考えております。

 診断基準については、症状として筋力低下、感覚障害、家族歴の有無、他の疾患によらない症状があるという形で、臨床症状と除外診断ができるという2項目にしております。かつ、神経伝達検査を調査しまして2項目の異常、特定の遺伝子異常の確認という形で、遺伝子異常の確認までできれば確定例で、症状、検査データで疑い例という形で御提案をしています。重症度分類はBarthel Indexを用いさせていただきたいと考えております。事務局からは以上です。

○千葉委員長 まずは、最初ですので、10疾患で区切って、少しディスカッションしていただきたいのですが、これは基本的には神経疾患ですね。疾患については従来の特定疾患、それからその類縁と言いますか、ある疾患が少し細かく分類されて、別の疾患単位として分けてきたような、そういったようなものが上がっているわけであります。

 それで患者数、発病の機構が不明ということについては、その遺伝子は分かっているけれども、この間ディスカッションがありましたように、どうして病気になるかといったことも含めて、病態が十分明らかでないというものも含んで発病の機構が不明であると。

 それから効果的な治療法が未確立である。長期の療養が必要ということについては、一応ここにありますように、この10疾患は全部該当すると考えられるわけであります。その診断基準は特定疾患としてもあるもの、それから研究班から提案されているもの、学会から提案されているものが含まれておりますが、重症度分類については、先ほど議論がありましたように、臓器別のものをBarthel Indexで考えていくものと、それぞれ疾患に特異的なものが入っているということですね。それから両方加味してというようなものもあったと思いますが、いかがでしょうか。特に全体、個別どちらでも結構ですが、何か御意見ございますか。要件としては満たしていると思います。

○直江委員 精神症状に関しては、障害者総合支援法における障害支援区分が使われていて、確かに先ほどから議論が出ている共通のものをどういうふうに考えるのかというときに、やはりこの障害者の重症度区分が1つの参考になるのかなという感じもしてお聞きしていたのですが、特に私がこうすればいいという意見ではなくて、そこが例えば聴力だとか視力だとか四肢だとか、何級何級という障害の区分はありますよね。多分、あれは非常に練られて、長い歴史があって、ものすごく分厚いのができているわけで、現場ではあれを使っているわけなので、ああいう考え方もあるのかなと思って、ちょっと総論なのですが、疾病対策課としてはどういうふうに考えるのでしょうか。

○岩佐疾病対策課長補佐 確かに、そういった御意見も非常にあるかと思っております。これまでも難病対策委員会の中、それからこの委員会の中においても、各個別の重症度分類等がある場合にはそれを用いて、そういったものがないものについては、分野横断的な臓器別のものを用いると。そういった臓器別のものを用いる際に、区分の仕方として、そういった障害者総合支援法で用いられているようなもの、そういったものを活用するということも疾患によっては可能ではないかと思っております。そういったものを用いたほうがより適切であれば、御指摘をいただければと思います。

○千葉委員長 正にあれですよね、特にハンチントン病、それから8番、9番辺りはそういう精神障害、そこから知的障害といったようなものが入ってくるわけで、ここの重症度分類というのはなかなか難しい側面があると思うのですが、それに関連した御意見になったかと思うのですが。

○大澤委員 今のことに関連して、例えば8番のハンチントン病の34ページの6番の重症度分類のところに、Barthel Indexと障害者総合支援法における障害者支援区分、そのいずれかを用いるというふうになっております。実際に37ページにある重症度分類では、日常生活の主に運動面からの評価ですし、3839ページに書かれているその精神症状、能力障害の二軸評価に関しては、精神症状のほうを主体として日常生活がどう侵されているかというところを見ることができると思います。そういう点では、ハンチントン舞踏病のような多彩な症状をお持ちの患者さんでは、どちらかを使うというのが適切なのではないかと私は思いますが、水澤先生はどうお考えでしょうか。

○水澤委員 そういう考えで作られているかなと思いますので、いいのではないかと思いますけれど。ハンチントン病で、もちろんその運動障害ではなくて精神障害のほうでも発症される方もおられますので、どちらかということでいいかなと思います。あと、読むと分かりますが、非常に、ちょっと症状があったら、もうすぐにそれは重症だという認定になっていますよね。全般的にそうですが、この今のはそうなのですね。普通に生活できる人が「1」ですから。そうでなければ、ちょっと障害があればすぐに重症度と認定されていますので、それでも問題ないのかなと思いますが。学会というか研究班で作ったものを活用させていただいている部分だと思います。こちらのほうがですね。

○千葉委員長 御専門のお二人がほぼ同じ御意見だったと思いますが、どちらかでという基本的な方針でいいのではないかということですから、両方活用するということですよね。

○水澤委員 今、事務局から、重疾患もあって複雑なものを要領よく説明していただいたので、私も大変素晴らしいと聞いていたのですが、これは4区分ありまして、最初の4つが、いわゆる運動ニューロン疾患といわれるもので、筋萎縮症といってもいいと思いますが、そういう病気で比較的一緒にいろんな意味でくくれるかなということがありますので、もしかしたらもうちょっと、例えば重症度で、一部もう既に共通のを使っていますが、工夫できるかもしれないということで、まだこれは研究班のほうで少し検討していると思います。

 それから、次の細かいことを言いますと、これはこれでいいと思っているのですが、例えば、筋萎縮側索硬化症も認知症を途中で伴ってくるということはかなりありますし、最初から認知症で発症されて、後で運動ニューロンが障害されるという方もおられまして、ちょっと考え出すときりがない部分がありますが、今のところ、これでいいかなと思っております。

 次の3つがパーキンソニズムで、パーキンソン症候群といわれるものですが、これも2つ、5番の進行性核上性麻痺と7番の大脳皮質基底核変性症が、Barthelを使うというか、臓器別ということになっているのですが、この辺もパーキンソン病とかなりオーバーラップする症状がありますので、パーキンソン病のほうのくくりでもいけるかもしれないということで、ちょっと検討してもらっているところです。ハンチントンと有棘赤血球を伴う舞踏病を今御議論がありました。これがその不随意運動と分類されるような疾患群です。それからシャルコー・マリー・トゥースは末梢神経障害ということで、これについてはこれで結構かなと思います。以上です。

○千葉委員長 大きく145789という所で、類縁疾患ということになりますね。ですから、そこら辺をどのように重症度分類を適用していくのかというのは、共通の部分と個別の部分というのをもう少しもんでいってもよろしいかとは思いますね。ほかに何かございますか。

○錦織委員 私はちょっと専門外なので、パッと見て、例えば、今の御説明では14が大体ひとくくりにくくれるとおっしゃっていたのですが、4ページの、例えば一番最初の球脊髄性筋萎縮症の重症度分類だと、3番の歩行時には杖などの補助具を要するというところから重症度分類で認定ということになっているのですが、その辺りが、これだけ読んで、疾患の理解が余りないと、歩行時に杖など補助具を要するというのは、重症なのかどうかというのがもう一つピンと来ないんですね。例えば、313ページですと、同じようにくくれるとおっしゃっていた分で、生活における重症度と運動機能における重症度というふうに比較的細かく分けられていて、こういうほうが理解しやすいかなと思うのですが、御専門の先生から。

○水澤委員 脊髄性筋萎縮症のほうは、ちょっとこの分類で分かりますように、1型、2型のほうが多くて、お子さんが主なので、2つに分かれているのだろうと理解しております。例えば運動機能でいきますと、先生がおっしゃるように、もうちょっと共通化できないものかということが、今申し上げた、検討してもらっているということです。

○錦織委員 そういうことなのですね。分かりました。

○千葉委員長 運動のほうは、その共通のところである程度できるのでしょうけれども、ということですね。個別の部分は少しずつあるかと思いますが、今の御議論の大体の流れでほぼよろしいかと思います。特に大きな疑問点や御意見ございますか。

○大澤委員 疑問点ではないのですが、11ページの脊髄性筋萎縮症の4番の治療法の上から3行目の所に「2型においては非侵襲的陽圧換気療法は有効と考えられるが、小児への使用には多くの困難を伴う」とあるのですが、1型の患者さんでもこの患者さんたちは知的能力がとても高いので、自分たちにとって楽だというのを理解してくれればやってくれるんですね。ちょっと追加です。すみません。

 それとすごく細かいことですが、24ページ8番のパーキンソン病の1番の概要の一番上の行ですが、進行性変性疾患の性が。

○水澤委員 今の部分に関連するというか、この疾患の概要ですよね。概要についても、私の理解では今少し見直しをしていると思いますので、ここでもし今のような感じのお気づきの点があったら、これは神経疾患に関わりますので、先生は御一緒ですが、今のところは、ほかの方でも、もしお気づきの点があり、御指摘いただければ大変助かりますので、よろしくお願いします。

○千葉委員長 これは基本的に、その班会議等々で出されてきているものとか、難病センターから出されているものをここに記載しているということで、今後ブラッシュアップは絶対必要であると思いますね。ですから、これが今後フィクストして出されるというわけではないということですので、是非その点についても先生方の御意見をいただきたいと。

 ただ、例えば次回でそれを全部出していくというのは、なかなか無理だと思うので、同時進行でやらざるを得ないと思いますが、よろしいですか。

 それでは、次は11番からお願いしたいと思います。

○前田疾病対策課長補佐 11番の重症筋無力症の御説明をいたします。すみませんが、誤字脱字等の御心配をお掛けして恐縮でございます。是非、事務局に御指摘いただければ速やかに直させていただきます。

 重症筋無力症は、神経筋接合部のシナプス後膜上の分子に対する臓器特異的自己免疫疾患です。眼瞼下垂、複視などの眼症状、四肢、頸筋などの筋力低下、構音障害等を起こし、重症例では呼吸障害です。

 原因としては、シナプス後膜に存在する分子、アセチルコリン受容体に対する自己抗体と言われておりますが、具体的には解明されてはおりません。症状としては、眼瞼下垂、眼球運動から始まり、次第に進行していきます。治療法としては種々ありますが、根治的なものはなく、予後については、基本的に特に全身型の患者さんでは改善は見込めないというものです。

 患者数は19,670人。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期療養を必要とし、診断基準は現行の特定疾患治療研給事業の診断基準です。

 研究班に見ていただきましたが同様のものです。重症度分類はMGFAclinical classificationを用いて、Class1以上を対象にさせていただきたいと思っております。53ページから診断基準が書いてありますが、特定疾患治療研究事業と同様です。

 重症度分類については、眼筋型、眼輪筋の筋力低下から全てという形にさせていただきました。この辺から複視が見られるということですので対象としてはどうかという御提案です。

55ページは、先天性筋無力症候群ですが、新規疾患です。神経筋接合分子の先天的な欠損、機能異常によって、筋力低下、易疲労性を起こす疾患として知られております。アセチルコリン受容体の欠損はいろいろなプロセスの中で欠損しているものの総合的なものですので、原因としては、神経筋接合部で機能を有する多数の分子の1つのコードするものの遺伝子異常とされています。

 症状ですが、多くの例に新生児期から泣く力が弱かったりという形で症状が見付かるということで、次第に進行していきます。

 治療法としては、根治的なものはありません。予後に関しては症状が継続していくことで、特に呼吸筋の筋力低下等があるものについては管理が重要とされています。

 患者数は100人未満。発病の機構については不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要。診断基準は研究班の診断基準です。重症度分類は、Bathel Indexを用いることを考えています。

57ページから診断基準ですが、これは非常に簡単に書いてあります。19種類の遺伝子を対象とした遺伝子診断が確定診断に必要としており、具体的に19種類は、以下の括弧書きに書いてあるものですが、それをもって確定という形で御提案がありました。重症度分類については、Bathel Indexを用いて85点以上でいかがかという御提案です。

 続いて、多発性硬化症/視神経脊髄炎です。多発性硬化症については、中枢神経性の慢性炎症性脱髄疾患で、時間的・空間的な病変の多発性を証明するもので、視神経脊髄炎の病態を有する患者が含まれています。

 多発性硬化症の原因は、いまだ明らかではありませんが、視神経脊髄炎については、抗AQP4抗体の関与が明らかになりつつあるということで、具体的な症状としては、視力障害、複視、小脳失調、四肢の麻痺等から始まっていくものですが、NMOの場合は、視神経炎が重症の形で脊髄炎が横断性に出るということです。

 治療方法については、急性増悪期の治療ということで対症療法はありますが、根治的な治療法はないということで、予後についても、再発寛解を繰り返して経過が長期にわたることで、NMOについても重症の視神経、脊髄の障害を残すことが多いということです。

 患者数は17,073人。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立で、長期の療養は必要としております。

 診断基準は、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準を改編したものです。重症度分類は、総合障害度に関する評価軸を用いて4.5以上の形で御提案を頂いております。

 診断基準については、現行の特定疾患治療研究事業のものに加えて、MRI画像診断の部分について、特に丁寧に記載いただいております。また、視神経炎の症状について明確に書いていただいたりとか、あるいはMSの亜型としてのバロー病についても記載を頂き、こちらも含むことで御提案を頂いております。

 次ページは重症度分類ですが、総合障害度の表が見にくいですがEDSSが一番上にあります。FSとの組合せで数値化することで4.5以上です。

65ページは、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーですが、慢性進行性、あるいは階段性、再発性に四肢の遠位、近位筋の筋力低下、感覚障害を主徴としたもので、末梢神経ミエリンの構成成分に対する自己免疫によって発症します。

 症状については、手足の脱力、筋力低下、手足のしびれ等から進行性に進んでいくもので、効果的な治療方法はなしです。予後は進行性で、患者数は3,423人、発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。重症度分類についてはBathel Indexの使用を考えております。

 診断基準は、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準。重症度分類は、Bathel Indexです。

69ページは封入体筋炎で新規疾患です。これは中高年以降に発症するもので、大腿部や手指・手首屈筋を侵していくものです。筋線維の縁取り空胞に併せて筋病理学的に診断いただきます。

 原因としては、筋線維内のアミロイド沈着がいわれていますが、具体的な機序については不明です。症状については立ち上がり動作や階段昇降の困難さ等から見られ、進行性に進みます。治療方は有効なものはありません。予後については、進行性で、寝たきりという経過を通るものです。

 患者数は、およそ1,000人。発病の機構は不明。効果的な治療方は未確立。長期の療養についても必要。診断基準は研究班のものです。重症度分類はBathel Indexを用いてはどうかという御提案です。

 診断基準ですが、臨床的な特徴と筋生検所見、そして、除外、合併し得る病態と、除外する疾患という形をそれぞれ書いてあり、診断カテゴリーの中で、最終的な筋生検所見の手前までを全て満たしているかどうかを御判断いただいて、全てを満たすものはDefiniteProbableの形で一部を満たしているものということで、この2つについて対象と考えております。重症度分類はBathel Indexです。

74ページは、クロウ・深瀬症候群で新規です。様々な名称で呼ばれているものですが、多発ニューロパチーを必須として、様々な症状を合併をする症候群というように規定されています。平均年齢は40歳で発症年齢は男女ともに50歳ぐらいです。

 原因としては、形質細胞の増殖で、そこから出るVEGFが多彩な症状を起こしているということです。症状については、末梢神経障害による脱力から発症するものが約半数といわれております。治療法は、根治的なものはなく、形質細胞腫等の治療が前面に出てくるものです。予後については、基本的に進行性で、サリドマイドによる研究がトライされています。

 患者数は340人。発病の機構は不明。効果的な治療方は未確立。長期の療養が必要で、診断基準は学会にも意見を頂いた診断基準があります。重症度分類はBathel Index85点以下です。

 診断基準ですが、こちらについては大基準という形で多発性ニューロパチー、VEGFの上昇、M蛋白の確認。小基準として様々な症状が出ていて、こちらの組合せで大項目を全て満たしたものがDefiniteで、一部満たしているものをProbableという形で基準としているものです。重症度分類はBathel Indexです。

78ページは、多系統萎縮症ですが、線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳変性症、シャイ・ドレーガーの3疾患の合計で、それぞれ症状があります。原因については、αシヌクレインからなる封入体という形がMSAで言われておりますが、十分な解明がされていません。症状については3つそれぞれにありますが、例えば、線条体黒質変性症では筋固縮から始まり、パーキンソニズムの形で進行します。治療法については、対症療法のみで根治的なものはなく、予後は進行性です。

 患者数11,733人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は特定疾患治療研究事業の診断基準を使わせていただいております。重症度分類はBathel Index85点以下です。

 診断基準は、それぞれ3疾患の特徴を書いてありますが、参考と組合せで御判断いただくもので、Bathel Index85点以下が対象です。

82ページは脊髄小脳変性症ですが、「(多系統萎縮症を除く)」ということで、運動失調を主徴として、小脳性の運動失調症状を主体とするものです。劣性遺伝の一部という形で見られるものもあります。原因としては、優性遺伝のもの、劣性遺伝のものをそれぞれ指摘をされており、CAGの配列の繰り返しが見られます。症状は失調症状です。小脳症状が出てくるもので、治療方法についても根治的なものはないということで、予後については、病気によっては異なりますが長期に至る例もあります。

 患者数は25,000人。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業のものです。重症度分類はClinical seriousness of spinocerebellar degenerationを用いて、1992年に提唱されたもので2度というものです。診断基準は現行のものです。重症度分類については、小脳失調に着目したものが疾患特異的に用いられていることで、2度が介助歩行ですので、2度以上を対象といたします。

86ページはライソゾーム病ですが、60の疾患が含まれており、ライソゾーム内の遺伝的水解酵素の欠損等で様々な症状が出てくるもので、肝臓や脾臓の腫大等、けいれん、腎障害等が出てきます。酵素補充療法を試みているものはありますが、ほかは対症療法です。根治として目指しているものは、造血幹細胞移植もトライされている状況です。予後は心臓、腎臓、中枢神経の合併を伴うものについては、予後は悪いということです。

 患者数は911名。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は、現行の特定疾患治療研究事業のものを若干改正させていただいたものです。重症度分類は特定疾患治療研究事業の重症度分類がありますので、それのStage1を対象にさせていただきたいと考えています。

 診断基準ですが、従前はFabry病とそれ以外に分かれていたものを1つとし、基本的な診断の考え方自体の変更はありません。

90ページは重症度分類ですが、Stage1以上を対象とし、基本的には分類しますが、診断されたものは基本的に入る形で考えています。

 次ページから、その31の疾患についてです。これは新規ですが、病気などをそれぞれ表で比較ができるように研究班で作成していただいて、これでチェックすることを考えております。

94ページから副腎白質ジストロフィーですが、概要としては、副腎不全と中枢神経系の脱髄を特徴とするもので、Xlinkedの遺伝性の疾患で病因遺伝子は特定されていますが、それに加えて環境因子で発現するとされています。症状としては、510歳に発病し、視力・聴力障害、学力成績低下、痙性歩行などが見られ、それぞれの分類があり、特徴的な症状が出てきます。治療法については、一部の方においては、造血幹細胞移植が試みられておりますが、全てにおいて適用されているものではない。維持療法は御検討していただいております。予後については、病気によって異なりますが、基本的に進行性で、また未発症男児に関しても、症状が出たときに速やかに造血幹細胞移植の検討が必要ということで、これは重症度分類に出てきますが、全ての方を対象にさせていただきたいと考えています。

 患者数は193人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立で、長期の療養が必要。診断基準は特定疾患治療研究事業の診断基準で、重症度分類は臨床経過による病型分類を用いますが、全ての病型を対象とさせていただきたいと考えております。診断基準については現行の特定疾患と同じですが、98ページに重症度分類があります。具体的な病型分類をしていただいて、発症未の方もいらっしゃいますが、進行性ということを考えると、全ての病型を対象とさせていただいてはどうかという御提案です。

99ページはミトコンドリア病ですが、これはミトコンドリアの機能の障害が原因とされており、200近い遺伝子の変異が同定されています。それに伴って症状についても異常が見られたものによって、中枢神経から内分泌腺まで様々な症状が出るものです。治療法は対症療法にとどまるということです。予後は症例によって差が大きいとされていますが、進行性です。

 患者数は1,087人。発病の機構は不明。効果的な治療法はなし。長期の療養は必要。診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。重症度分類はミトコンドリア全体で見て、中等度以上とさせていただきたいと思います。診断基準は現行の特定疾患治療研究事業のものです。

103ページから重症度分類ですが、こちらは幾つかの組合せをそれぞれの生活面に着目し評価を頂いて、その平均値で2以上の方を対象にする考え方です。

107ページはモヤモヤ病ですが、原因不明の進行性脳血管閉塞症で、原因として、RNF213遺伝子が関与しているというように指摘されています。症状は、一過性ないし固定性の神経症状が呈するものから無症候まであるということですが、小児例から成人例までそれぞれ神経症状が前面に出るか、血液症状が出るかということで、差があるものです。治療法については、根治的なものはなく、予後は進行性です。

 患者数は15,177人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準として、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準をリニューアルしたものがあります。重症度分類についてはBathel Indexを用いることを考えています。

 次ページから診断基準がありますが、従前と変わったものは画像診断でMRIMRAの所について、丁寧な記載を追加したものです。診断基準自体が大きく変わったものではありません。重症度分類はBathel Indexを用いることを考えています。

23番のプリオン病ですが、プリオンの蛋白が何らかの形で変異して出るものです。原因については、正常の人でもあるプリオン蛋白が変異し、変異の過程は様々あります。症状としては、倦怠感、ふらつきから出て、急速進行性に第3期無動無言状態まで進んでいくというものです。治療法については確立されておらず、予後は、特に孤発例症例で進行が速いとされております。

 患者数は475人。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。重症度分類はBathel Indexを用いることを考えています。

114ページから診断基準がありますが、基本的には異常プリオン蛋白が検出されている。あるいは遺伝子が同定していることをもって確定診断とする診断基準になっております。

117ページは、重症度分類はBathel Indexを用いることを考えています。

118ページは、亜急性硬化性全脳炎ですが、麻疹ウイルスによる中枢系への遅発性ウイルス感染ということで、通常のウイルス感染症の感染形式とは異なるものです。原因として麻疹ウイルスが知られておりますが、持続感染の機序についてははっきりしたものが分からないという状況です。症状は性格変化から始まり、最終的に昏睡状態に至るということで、早いものでは数箇月の経過をとります。治療法については、決定的な治療法はありませんが、抗ウイルス薬の投与等も試みられております。予後については、対症療法で延長していますが、基本的には進行性です。

 患者数は83人。発病の機構は不明。効果的な治療法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断です。重症度分類は、臨床病期分類を用いて1期以上というようにさせていただきたいと考えており、診断基準については、基本的には、症状と麻疹抗体の描出ということで調べることになっております。

 重症度分類については、既に病期分類で1期から4期となっていますが、既に1期の段階で行動異常等が出てきているものをもって、初めて診断という形になっておりますので、1期以上とさせていただいてはどうかという御提案です。

123ページは、進行性多巣性白質脳症です。こちらは麻疹ウイルスではなく、JCウイルスが再活性化という形でベースラインはJCウイルスですが、免疫低下によって遅発性の症状が出てきます。原因はJCウイルスとして知られておりますが、感染率は80%ということで、もともとベースラインとしてよく感染しているものです。症状としては、多巣性を反映して多彩で、片麻痺、四肢麻痺が出て、最終的には失外套状態に至るというもので、治療法としては、特異的なものはない。予後は、週単位から月単位で進行して、進行性です。

 患者数は100人未満。発病の機構は不明。効果的な治療方法は未確立。長期の療養は必要で、診断基準は研究班からいただいたものがあります。重症度分類はBathel Indexを用いることを考えています。

 診断基準ですが、基本的には進行性の脳症が見られることと、MRIの画像上の診断とPCRJCVの確認ができるという形で、そこまでをProbableという形に診断して、最終的には剖検又は生検で脳に特徴的な所見が出たところで確定診断の流れの診断基準です。重症度分類はBathel Indexを用いることを考えています。25番までの説明は以上です。

○千葉委員長 15疾患は結構大変ですが、これも神経疾患で、お聞きになったように一応難病としての基準というか、発症機序、効果的な治療法、長期の療養という意味においては、皆満たしております。それから今まで1つでくくっていたものをエンティティーがはっきりしてきたものについては、分けていっているということと、逆にミトコンドリア病といったようなものについては、恐らくいろいろな遺伝子異常の疾患が含まれており、それを一括し、病名として付けていることで、これは今におけるコンセンサスとして大体、そういうくくりで認められているものが入ってきていると思いますが、いかがでしょうか。個別に11つ挙げると大変ですが。

○宮坂委員 118ページの24番の亜急性硬化性全脳炎、SSPEですが、ここにも書いてありますが、ワクチンで起きるのはありますが、ワクチン接種のこれは入れるのですか。

○水澤委員 ワクチン接種で起きるのは今はないと思います。

○宮坂委員 私は今PMDAで健康被害救済の所にいますが、ワクチン接種で、これ用のやつが出てときどき審査の対象になるのですね。

○水澤委員 ワクチン接種でこれになるのではなくて、ADEMですかね。

○宮坂委員 ADEMですか。

○水澤委員 そちらになると思います。

○宮坂委員 こちらは取らないのですね。

○水澤委員 ええ。これが起きることはないと思いますね。

○宮坂委員 分かりました。あと、123ページのPMLですが、我々の分野で、例えば血液の分野でもあると思いますが、免疫抑制療法をやった後に出てくるので、これはJCウイルスの再活性化であることは分かっていますが、これも一番最初の所で定義したように、まだ病態が不明の点もあるので、これは入れるという判断でよろしいのですね。

○水澤委員 私どもはそのように理解しておりますが、例えば242526と、26はやっていませんが、HTLV-1ですよね。ATL。ウイルスが原因とはっきり分かっていますが、発症機序自体はよく分からないということと、治療法で有効なものはないということで、先ほどのくくりに入っているのだと、一応思います。非常にまれですが、例えばPMLでも我々、早期に見付けて、実は経験しましたが、ある種の薬を使うと直せる例を報告しているところですが、それは大変うれしいニュースですが、大部分はまだそういうことはないので。

○千葉委員長 これは前回ディスカッションした点ですが、感染の源がはっきりしているものであっても機序が分からない。あるいは長期の療養が必要とするものについては、これを含んでいくという話がありましたが。それから、免疫抑制の形で出てきていることであっても、それは基本的に含む理解でよろしいかと思いますが。

○直江委員 私、今のそれを聞きたいと思いましたが、そこで整理ができました。ただ、プリオンの場合は感染症法にクロイツフェルト・ヤコブがきちんと記載されていて、コンセンサスとしては非常に気を付けなければいけない感染症という考え方もあるのですね。それを押さえた上で、この会でそれを認めて、こういうことだからこれを入れるということは、やはり整理が必要なのかなというのは、1つはプリオンですね。

 それからもう1つは、私がもっと早めに言えばよかったのですが、クロウ・深瀬ですね。クロウ・深瀬は、実はWHO分類でもリンパ系腫瘍にになっているのです。リンパ系腫瘍の中でプラズマセルの異常増殖というのは腫瘍であって、M蛋白が出てくるとか、VEGFが出てくるとかということで、多彩な内分泌だとか、神経症状が出てくることでコンセンサスとしてはそのような分類に一応なっていますので、ただ、それも含めた上で、歴史的経緯も踏まえてするということか、いや、この際、原理、原則に従ってもう一遍考えるとするか、そこが悩ましいと思って聞いてみました。いずれも難病であることには間違いないとは思いますが。

○千葉委員長 そうですね。私も若干コンサーンしたのですが、そこは。

○岩佐疾病対策課長補佐 申し訳ありません。その点については、我々としても神経系の研究班から情報を頂戴し、十分に把握ができていなかったところもあります。そこについては改めて情報等を整理して、最終的な段階で御提示させていただきたいと思います。

○千葉委員長 一種、この間、議論になったパラネオプラスティックシンドロームですよね。要するに、悪性腫瘍の要素が強いのかどうか、いろいろなファクターで考慮されるべきことになると思いますが、水澤先生、何か。

○水澤委員 今、ディスカッションしたのはクロウ・深瀬でしょうかね、少し議論されたと思いますが。似た状況というか、M蛋白を伴ってそれからプラズマサイトがかなり増えますが、だけれども腫瘍にはなっていない状況で、神経症状を呈してくるものは実はほかにもありまして、それはここに入っていませんが、考え方はいろいろあると思いますが、出てくる現象としては、例えばすぐ上の14番のニューロパチーよりももっと難しい状況になっています。治療法が本当に限られてくるのです。骨髄移植でうまくいくことももちろんあります。

 私も、これまでの原則のくくりで参考資料1のそこには入ってくるのかというようにちょっと思っておりますが、腫瘍性との関連で今後もう少しディスカッションしていただけるのであれば、それはそれで全く異論はございません。

 もう1個のほうは割とはっきりしていて、プリオン病はいわゆる牛海綿状脳症からヒトに感染というか、うつったと。昔は感染という言葉は使わなかったのですね。トランスミッションという言葉を使って、普通の感染、生物学的なバイオロジカルエージェント、ウイルスとか何かではないということで、その言葉を厳密に使い分けましたが、途中何かうやむやになってしまって、今は感染とも呼ばれていますし、第5類感染症に分類されていますが、それは行政的な処置ということで、例えば国際分類でも感染性プリオン病という言葉はなくて、獲得性という言葉になっており、WHOICD11の分類は、私、委員なのですが、昔プリオン病は変性だったかと。そういうところから独立させてプリオン病の項目を設けるようにしました。ということがありまして、少し単純な感染症というようには考えないほうがいいのではないかと思っています。

 ここまで言い出すときりがないのですが、正常なプリオン蛋白が異常化することに関しては、先ほど説明いただきましたが、現在、例えばアルツハイマー病のAベータ蛋白、アミロイドベータ蛋白、αシヌクラインはパーキンソン病でたまる蛋白ですが、全く同じであり、例えば合成ですね。患者の脳から取ったら当たり前ですが、合成しそれを静注すると、もちろん動物です。人間ではできませんが、動物の脳の中にそれが増殖するところまで確認されていて、プルシナーという方がプリオンという言葉を作ったのですね。これは、proteinaceous infectious particleの略で、ウイルスのビリオンに引っ掛けてプリオンと、感染性蛋白粒子という意味で作ったのですが、彼は、もともとのプリオンはもうそのプリオン1種ではないということで、TSETransmissible spongiform encephalopathyプリオン、Aベータプリオン、αシヌクラインプリオンとそれぞれの固有の名前を前に付けておかないといけないと言っているぐらいなのです。ということで、ある意味では神経変性疾患なのです。だけれども蛋白がトランスミッションするという概念で、ほかの変性疾患も程度は違いますが、今はそう考えられています。ちょっと怖いですが。以上です。

○千葉委員長 よろしいでしょうか。

○宮坂委員 同じ25番のPML125ページですが、真ん中の段の所の「注」の1行目に書いてありますが、生物学的製剤、ナタリズマブ、リツキシマブ等を使用中の患者に後発しと書いてありますが、昨今、この手の強力な薬剤が増えてきて、例えば私たちの膠原病の分野でもそうですけれども、ある特定の薬剤を使ってPMLになるというのはあるのですね。そういうものをどうするかなのです。普通だと、その特定の薬剤を使ってなれば、例えば健康被害救済の対象になるのはいいのですが、ここのそれも含めて特定疾患に入れるかどうかを一度だけ議論をしておいたほうがいいと思います。

○千葉委員長 そうですね。薬害ということになると思います。厚労省としては。

○前田疾病対策課長補佐 考え方としては、薬に直接薬害という形で出てきているというよりも、むしろベースラインにお持ちのものが体の状態が変わることによって発現をしていくものというように理解をしておりますので、薬理薬効作用と独立したものかと思っておりますので、そういう形で御提案させていただきました。

○宮坂委員 薬効、内在性のウイルスがその免疫抑制に伴って再活性化をする。だからEBウイルスの再活性化と同じで、これはJCウイルスの再活性化ですね。薬剤がトリガーになっていることは確かなのです。ですので、そういうものも含めていいということであればいいのですが、そこはきちんと議論をしておかないと、何でこの薬はよくて、何でこの薬は駄目だとか、何でこの感染症はよくて、この感染症はいいのだという議論になりかねないので、ちょっとそこだけ気になりました。

○千葉委員長 ほかのファクターがなくて薬剤によって明らかに出てくるものについては、これは薬害でよろしいかと思いますが、これは免疫抑制ですね。特に感染性で起こってくるものについて、免疫抑制が掛かったときに出てくるということについてどうかということでしょうけれども。何か御意見ありますか。私自身はさっきもあったように、特別免疫抑制を掛けなくても起こってくる疾患と同一のものであるという場合には、それで含めていいのではないかと、基本的にそう理解しておいてよろしいかと思いますが、何かその点について。

○水澤委員 今の委員長の意見に賛成ですが、追加でエイズの場合だと、ほかにトキソとかヘルペスとかありますが、それは割と治療法があって、相当良く治るというのがありますが、さっき申し上げた特殊な例がありますが、研究段階ですので、ほとんど治らなくて致死的疾患だということもありますので、最初の頃のくくりの治療法がないことを考えてもいいのではないかと、私はちょっと思いました。宮坂先生、受忍のあれにならないように、この免疫抑制剤とか、強いのはなっていますよね。ナタリズマブとか。

○宮坂委員 そうなのです。ただ、生物学的製剤は受忍の対象になるのと、ならないのがあって。

○水澤委員 そうですか。

○千葉委員長 基本的にその方針でよろしいかと思いますが、ここはもう少しもむ必要があるかと思います。本日の議論ではほぼそのような形で進めたいと思います。

 実は、ここで休憩の予定でしたが大幅に遅れています。したがって、そのまま続けさせていただきます。それでは、26番からお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 2640について説明をいたします。今日、ここで参考人をお願いしております方がお見えになられましたので、紹介を差し上げます。慶應義塾大学医学部皮膚科学教授の天谷雅行先生です。このパラで皮膚疾患が出てまいりますので、先生から御助言を頂ければと考えております。引き続き2640について案内をさせていただく前提で、事務局ばかりしゃべるのもあれですので、大分走らせて案内をさせていただきます。

1つ目、HTLV-1の関連脊髄症、HAMです。新規疾患です。これはHTLV-1キャリアに見られる慢性進行性の痙性脊髄麻痺でして、基本的には下肢のつっぱり感による歩行障害から始まる。予後として緩徐進行性で慢性でして、患者数は研究班で3,000人、発病の機構は不明で、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要です。診断基準は129ページ、HAMのガイドラインでして、基本的には臨床症状とHTLV-1抗体が陽性かどうかで御判断いただくことになっています。重症度分類については、これは発見者であります鹿児島大のオサメ先生が作成をされているということで、こちらのオサメ分類で5以上としてはどうか、また、Barthel Indexを同じように用いさせていただいて、いずれかで判定してはどうかという提案です。

27、特発性基底核石灰化症、従前のファール病、新規です。ファールが発見をしたと言われておりまして、基本的にはリン酸トランスポーターの変異ということで、症状は錐体外路症状等見られますが、診断としては頭部CT内の石灰化ということで確定をするものです。根治的な治療法はなく、予後としては、アルコールをよけるものはあるそうですが、基本的に進行性ということです。患者数は研究班によって200人、発病の機構は不明、効果的な治療方法は未確立、長期の療養は必要ということです。研究班による診断基準は134ページからありまして、基本的には頭部CT上の両側基底核に明らかな病的な石灰化があることと、進行性の神経症状と除外診断で診断をいただくことになっております。重症度分類については、Barthel Indexを用いさせていただくものです。

28、全身性アミロイドーシスです。これはアミロイドーシスの全身臓器沈着によるものでして、原因としては30種類のアミロイドーシスが報告をされている、症状としては病型ごとに多彩でして、全身衰弱、心症状、腎症状といったものが出てくるものです。治療法については対症療法が主体でしたが、最近、原因療法の試験的なものがなされているものですが、本質的なものは現時点でありません。患者数としては1,802人、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、進行性です。診断基準については、138ページから現行の特定疾患治療研究事業の診断基準でして、これは研究班でチェックをしていただきましたが、現行と同様です。重症度分類については、これはアミロイドーシスの重症度分類が従前からありまして、こちらについて軽度臓器機能障害を単一臓器に認める2度というところを目安に、2度以上を対象とさせていただきたいという提案です。

143ページ、ウルリッヒ病、新規です。生下時又は乳児早期から顔面筋を含む全般的な筋力低下と筋萎縮で発見をされるものでして、Collagen6遺伝子変異を原因としているものです。症状としては、全般的な筋力低下、筋萎縮ということで、治療法としては根治的な治療法はないということです。患者数は研究班によると300人、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準としては学会から頂いたものが145ページからありまして、これはまず家族歴を見た上で、乳幼児の発症であること、各症状が認められることと、筋生検の所見、遺伝学的検査で確定をするということで、遺伝学的検査に至らないまでが疑いで、確定すると確実ということになっていますが、両方を対象にさせていただきたいと考えています。重症度分類については、Barthel Indexを使ってはどうかという提案です。

147ページ、遠位型ミオパチーです。これは遠位筋が好んで侵される遺伝性筋疾患の総称でして、大きく3つの疾患が発見されています。それぞれ遺伝型が明らかなもの、原因不明なものがありますが、症状についてもそれぞれの3分類で、中年以降に発症するものから眼咽頭に集中するもので症状があります。

 治療方法は対症療法による、予後は歩行障害等が進行していくもので、患者数は研究班によると400名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立です。長期の療養は進行性です。診断基準は、これは新規の疾患ですので、遠位型ミオパチーの診断基準の国際的なものが149ページからありますので、こちらとしてはどうかという提案です。三好型から始まりまして、これも基本的には臨床的症状で、家族歴等を見た上でdysferlinの評価を行って、最終的にはそちらの有無で確認するというものです。縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーも考え方が同じで、こちらは最終的な遺伝子診断をもって診断をするということで、次のページの咽頭型ミオパチーも同じ考え方で、最終的には筋生検所見で縁取り空胞を伴う筋線維の存在ということで確定です。重症度問題については、Barthel Indexを用いて85点です。

154ページ、ベスレムミオパチーです。これは乳幼児期に発症するもので、ウルリッヒ病と同様のCollagen6遺伝子変異を原因としているものですが、数が少ないものです。原因は同じく4遺伝子ですが、近位筋優位の筋力低下等から始まるもので、根本的治療法はありません。予後については、歩行障害等が前面に出てくるものです。患者数は100人未満、発病の機構は不明、効果的な治療方法は未確立で、長期の療養を必要とするものです。

 診断基準については、研究班から御提案いただいたものが156ページからありまして、主にウルリッヒ病との違いは小児期発症ということで、先ほどは乳幼時期から発症しているということで違いがあると。症状もベスレムミオパチー特徴的なものがあります。筋生検所見、遺伝学的所見は同じ考え方で、遺伝学的検査の有無に伴いまして疑いは確実になりますが、いずれも対象にさせていただきたいと考えております。Barthel Indexを重症度分類として用いさせていただきます。

158ページ、32、自己貪食空胞性ミオパチー、これも新規です。これは骨格筋の筋線維内の特徴的な自己貪食空胞が出現するレアな遺伝性の筋疾患で、Danon病と過剰自己貪食性を伴うX連鎖性ミオパチーが原因因子として特定されているものです。心筋障害による進行性の心筋症、精神遅滞が全体的に出てくるということで、ほかのミオパチーとの比較になるということです。治療法は確立しておらず、対症療法が中心ということで、予後についても進行性です。

 患者数は100人未満、発病の機構は不明、効果的な治療方法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準は学会から頂いた診断基準です。160ページから診断基準はありますが、Danon病の診断基準という形で、これは遺伝子型を最終的にチェックする形で、症状、筋生検所見から判断するものです。X連鎖性ミオパチーの診断基準としても同様でして、家族歴、筋生検所見を見て、最後は遺伝子解析で確定をする流れになっておりまして、遺伝子検査まで至らないものについて疑い例としておりますが、いずれも対象とさせていただきたいと考えております。

163ページ、重症度分類です。これは心症状が出ることがありますので、Barthel Indexと新機能評価の2つを用いさせていただいて、判断をさせていただいてはどうかという提案です。

165ページ、シュワルツ・ヤンペル症候群の1型、新規です。これは軟骨異形成の筋強直症という形で称されておりまして、軟骨異常がミオトニヤと同時に症状として出てくるものです。原因としては、パールカン遺伝子変異疾患であることは知られていますが、発病の機序は不明です。症状は顔面筋の緊張から全身に広がっていく筋症状が出てくるということで、根治的療法も確立していない状況です。予後としては進行性ということです。

 患者数は100人未満、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要とされております。診断基準は小児科学会提案のものがありまして、167ページから始まっておりますが、これは基本的にはミオトニーという症状、骨格異常という2つがあることと、最終的にはパールカン遺伝子の変異があるかどうかという形で、疑い、ほぼ確実ということで御判断いただきますが、いずれも対象ということで考えております。重症度分類については、Barthel Indexを用いてはどうかという提案です。

170ページ、スモンです。これはキノホルムによる、薬剤使用によって起こるということで、禁止になって以降は発生がないということです。原因・症状等はありますが、スモンは現行の特定疾患治療研究事業の対象となっておりますが、この要件の判定に必要な事項に書いてありますとおり、これは難病法の新たな対象とはしないということで、指定難病としての指定は考えておりません。特定疾患治療研究事業として引き続き研究を行う整理をさせていただきたいと思っておりますので、こちらの項目については報告という形で御承知置きください。

173ページ、神経線維腫症です。これはレックリングハウゼン病と神経線維腫2型というものと2型がありますが、それぞれ常染色体優性の遺伝子疾患、あるいは聴神経鞘腫が両側に出てくるというもので知られているものです。治療法については、神経線維症1型については対症療法に限られているということで、2型についても腫瘍摘出は小さなものについては考えられるが、基本的には対症療法が結構出てくるものです。予後については、腫瘍がコントロールできない場合に予後は悪いというものです。患者数は3,588人、発病機構は不明、効果的な治療方法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準ありです。

 重症度分類ですが、神経線維腫症の1型はDNB分類を用いさせていただきますが、誤記で申し訳ありません、Stage4以上を対象とさせていただきたいと考えております。神経線維腫症2型は、研究班の重症度分類を用いて1以上という形でして、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準をそのまま1型、2型と記載をしております。177ページに重症度分類がありますが、これも現行に重症度分類と書いておりまして、1型については4以上、2型については新たに設けさせていただいておりますが、日常生活、社会生活がほとんど問題がないところを超えたStage1から対象とさせていただきたいと考えているものです。確認でもう一度177ページですが、重症度分類でStage12の間で線を引かせていただいておりますが、34の間で線を引かせていただいてはどうかという提案です。大変失礼をいたしました。

 おめくりをいただきまして、天疱瘡です。これは自己免疫性水疱性疾患でして、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、その他の大きく3つに大別されるということで、それぞれ難治性のびらん等の症状がありますが、根治的な療法はなくて、予後は、特に尋常性天疱瘡で悪いとされているものです。患者数は5,279名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要です。診断基準については、181ページにありますとおり現行の特定疾患治療研究事業のものです。182ページに重症度分類はありますが、国際的な重症度分類を用いさせていただいて、これはスコアリングで9点以上で対象とさせていただいてはどうかという提案です。

183ページ、表皮水疱症です。これは従前、特定疾患にありますが、一部新規になるのですが、従前は大きい分類としては、単純型、接合部型、優性栄養障害型という3つがあるとされていて、その中で接合部型、栄養障害型を対象とするということになっておりましたが、特に単純型でも重症の方がいらっしゃるということですので、今回、単純型も加えさせていただいて、表皮水疱症全体を対象とさせていただいてはどうかという提案です。

 症状としましては、水疱やびらんを生じて、それが合併症として更に食道狭窄等々の症状が出て、重症型においてはそちらが問題になるというもので、治療法としては根治的なものはないということです。予後についても、そういう合併症によるものがあるというものです。患者数は347人、機構は不明、治療方法は対症療法のみ、長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業の診断基準です。

185ページに診断基準がありまして、現行でいきますと、186ページに型の分類がありますが、下の2つ、接合部型、栄養障害型だけであったものに、単純型を新たに追加させていただきたいということで、診断基準自体は従前から変わらないものですが、そういう形で追加をさせていただきたいということです。

 重症度分類については、平成12年に御提案を頂いたものがありますので、そちらの中等度以上という形で提案をさせていただきたいと思っておりますが、今は接合部型と栄養障害型ということで単純型がありませんので、これは最終回までにはそろえていただくということで伺っておりますので、追加を頂くという形でお願いをしたいと考えております。

189ページ、膿疱性乾癬です。乾癬の中の膿疱性乾癬については炎症型の角化性の代表性疾患として幾つかの遺伝子変異が見られますが、急激な発熱と全身的な浮腫、目に症状が残る形、さらに呼吸不全、循環器不全のリスクもあると言われているものです。治療法としては根治的なものはなくて、予後は再発を繰り返すということです。患者については1,843人、発病の機構は不明、効果的な治療方法は未確立で、長期の療養は必要です。

 診断基準は、191ページから現行の特定疾患治療研究事業の診断基準がありますが、これは2006年に向けて少し改編をされておりますが、考え方は同じでして、除外項目や主要項目について少し記載を丁寧にさせていただいたものです。193ページに重症度分類がありますが、こちらでそれぞれ皮膚の症状、全身症状、スコアリングを頂きまして、これの中等度以上を対象とする考え方です。

194ページ、スティーブンス・ジョンソン症候群です。これは従前、重症多形滲出性紅斑と急性型という形で書かせていただいたものを、39402つの疾患を記載させていただくものです。スティーブンス・ジョンソン症候群が高熱や全身倦怠感の症状を伴って、全身に紅斑、びらんが生ずるということで、急性期には滲出性の浮腫等が見られますが、最終的に上気道粘膜や消化器粘膜を侵すこと、眼症状が出ていくことが特徴となっております。予後についても、眼後遺症や細気管支炎の有無が問題になるという指摘です。

 患者数については40の中毒性表皮壊死症と合わせまして59人、発病の機構は不明、治療方法は未確立、長期の療養は必要です。診断基準は現行の特定疾患治療研究事業のものを用いさせていただいておりまして、196ページからです。さらに、197ページに重症度分類で加えさせていただいて、基本的には粘膜症状やがん症状の有無という形で、中等度以上と診断されました場合に対象とさせていただきたいと考えております。

 最後は、198ページ、中毒性表皮壊死症です。これは症状はSJSと同じで似ているということですが、症状としての違いは、表皮剥離体表面積が、SJSでは10%未満、こちらでは10%以上ということで、より重篤な症状を残すものです。要件といたしましては、患者数は合計で59名、発病の機構は不明です。診断基準も現行の特定疾患治療研究事業の少し改めたものですが、基本的には従前のものを再整理させていただいて、項目立てを改めさせていただいたもので、診断基準については変更するものではありません。重症度分類はSJSと同じスコアリングを用いさせていただいて、基準も同じ形で提案をさせていただきます。

○千葉委員長 2640ですが、35までが、アミロイドーシスが神経疾患と少し離れておりますが、それ以外は基本的に神経疾患、3640が皮膚疾患になっています。1つ御提案がありましたように、34のスモンについては、従来、特定疾患でありましたが、これはある特定の薬剤が特定の疾患を起こすという意味において、特定の薬剤と疾患の関係がはっきりしている疾患ですので、これは今回の要件の中からは外れるということです。それで、患者が後で困るということではない。また、別の所で対応していただくことになっておりますので、今回の難病の趣旨からして外すことで私はよろしかろうと思うのですが、何か御意見はありますか。特に、よろしいかと思いますが。それと比べて、例えば3940は薬剤によって発症する疾患ではありますが、特定の薬剤ではないということですし、機序等々についてでここへ入れ込んできているという理解をしているのですが、そこら辺はいかがですか。

○宮坂委員 スティーブンス・ジョンソンも40の俗に言うTENも、健康被害救済で結構申請が出てきているのです。それは添付文書でスティーブンス・ジョンソンが起きる薬剤の場合には、適正に使用されていれば健康被害救済も認めているのです。そうすると、どちらかのシステムを使うこと。要するに、難病で申請するのか、あるいは健康被害救済で申請するのか、そこはどちらかを使い分ける解釈になりますね。

○岩佐疾病対策課長補佐 今回、ここで提示させていただいているものについては、どちらかの制度でということよりは、特に薬剤性以外のものもあるとお聞きしております。そういったものから、一応こういった疾患が、医療費助成の対象となる指定難病の対象として適切かどうかということで御判断いただければと思っております。

○宮坂委員 もちろん、それはよく分かっているつもりで、薬剤性以外のものは救ってあげないと、非常に重篤で悲惨な病気ですから、救うべきだと思うのです。ただ、その一方で、ある特定の個体、それが誰だかはよく分からないのですが、明らかに添付文書にもある特定の薬剤の重篤な有害、副作用としてスティーブンス・ジョンソンが挙がっている、あるいはTENが挙がっている薬剤があります。そうすると、それはPMDAの健康被害救済に患者が出してきて、認められることがあるのです。だから、ここはきちんとしておかないと。ですから、今回はこちらに認められたので、そのシステムを使うのですということにすれば、大きな混乱はないと思いますが。

○岩佐疾病対策課長補佐 その辺は実務上の検討の中で適切な形でできるようにしたいと思っております。ですので、この会議においては当該疾患が指定難病として適切かどうかを御議論いただければと思います。

○千葉委員長 したがって、宮坂先生の御意見は、3940を除外するものではない。もちろん、これは難病として入れ込んでくるべきであるという御意見だと思いますが、その中で薬害といいますか、薬剤が原因であることは非常にはっきりしている個別の患者についてどうするかと、そこのコンセンサスですね。だから、これはおそらく3940のみに限らない話になってくるかもしれませんので、後、ある程度のコンセンサスは得ておく必要があろうかと思いますね。いかがですか。ですから、これはその後またディスカッションするということで残しておいて、疾患として入れてくることには問題がないであろうと思うのですが、先生は何か。

○天谷参考人 先ほどからの議論の繰り返しになりますが、実際に薬剤以外が原因であるスティーブンス・ジョンソン、TENの症例がありますので、指定難病としてはきちっとしていると思います。また、スティーブンス・ジョンソン、TENは指定難病として現在でも既に動いていますので、PMDAの救済は比較的審査に時間がかかることもあり、急性期に関して指定難病の制度を使い、慢性期にPMDAの救済制度という理解の分け方はあったと思います。今回、本当に先ほどの神経疾患の際もありましたが、薬剤との関係をどう切り分けていくのかは、運用面できちっと切り分けていくことを議論していく必要はあると考えております。

○千葉委員長 そうですね。ですから、薬剤によって誘発する疾患がこの中に入ってきているわけで、100%、11対応のものは先ほどのスモンのように除くということですが、感染症もあり、薬剤性もありということです。薬剤も幾つかのものによって起こってくることについて、どうするかは、一度コンセンサスを得ておく必要がありますね。よろしいですか。

○田原疾病対策課長 事務局でまた整理をして御議論いただけるようにしておきます。

○千葉委員長 そうですね。アミロイドーシスについては原因が一杯あって、臓器スペシフィックなアミロイドーシスというのもありますので、このくくりで重症度分類をやりますと、若干問題かという気もしましたので、そこは少し考える必要があると思いました。

○錦織委員 NF1、神経線維腫症ですが、これはStage4で神経班から出していますのは、従前の診断、重症度分類で、一応、非常に日常生活に問題があり、社会生活上の問題が多いということです。

 ただ、DNB分類を見ていただきますと、D3で顔面にあって、骨の変形とか、しびれとか、そのようなものもあるといって、かなりシビアな状態であると。しかも、腫瘍が伸展すると出血とかの生命の危機もあるということでStage4にしているのですが、今回の認定基準についての考え方という所で、日常生活又は社会生活に支障があるものという考え方を考えれば、Stage3D3、顔面を含めて極めて多数の神経線維腫症が存在するということで、日常生活において普通の生活はできるけれども社会生活上の問題が大きいという意味合いで、今、ずっとほかの疾患とかの重症度分類を拝見していますと、比較的、日常生活に問題、あるいは社会生活に問題があるという所の両方を含めて入れておられるので、それとの整合性であれば、今回、Stage3以上を入れてもいいのかと思うのですが、御議論いただければと思います。

○千葉委員長 ここは誤植があって、12で横棒が入っていた所を34の所にすることになっていましたが、先生の御意見は23ぐらいの所に持っていったほうがいいのではないかということですね。これは日常・社会生活に問題があるが軽度という所ですが、これは基本的にいろいろな疾患で横並びといいますか、ほぼ同じ程度でくくっていくのが一番筋だと思いますね。だから、そこを、どういうことかということですが。

○前田疾病対策課長補佐 これは先ほどお話がありましたが、現行の基準の4でお示しをさせていただきましたが、御意見を踏まえて検討させていただきたいと思います。

○天谷参考人 現行が34で、今までのやり方ですと、皮膚に症状があっても神経及び骨になければ対象としないということで、従来は判断してきた訳です。今回、他の疾患との横並びでどう考えるかは、きちっと慎重に考える必要があるかと思います。ただ、審査していて、今までの34の間で境にしていたことは、ある意味非常に分かりやすかった面もあるのはあるのですが、そのことも踏まえて、D3で皮膚だけでどこで区切るかという明確性、客観性も考えながら考えていく必要はあると思います。

○錦織委員 確かに顔面とか、手とか、露出部にあることは、疾患の性質上はかなり社会生活上の問題が大きいのですが、D3の「極めて多数の」という所をどう取るか、その1つの腫瘍の大きさとか、そこの記載が余りないので、確かに診断するほうとしては34の間のほうがクリアカットであるというのはあるかもしれないのですが、Stage3であっても社会生活上はかなり問題があるのは確かと思うのです。そこら辺の御議論を頂きたいのですが。

○千葉委員長 ですから、おっしゃっておられることは、社会生活をどう捉えるかということと、そこのレベルをほかの疾患とできるだけ同じようにすることと、天谷先生が言っておられたのは、ある程度分かりやすいところで線引きをすることができればという御意見です。お二人の御意見を合わせると、そこら辺が論点になろうかと思います。ここにある重症度分類は、一応いろいろな学会とか、班会議等々、あるいは世界のコンセンサスという所で出されてきているものですが、例えば厚労省の制度にのっとる重症度分類は、それに加えてプラスアルファ、もう少し詳しいところでこれに入れ込んでいくことも十分可能なわけであります。今後、そこは班会議あるいは学会等々ともんでいただいて決めていくというか、そういったことになりますね。ということでよろしいですか。

 ありがとうございました。ほかは、いかがですか。天谷先生にせっかく来ていただきましたので、皮膚科全般について何か。

○天谷参考人 先天性表皮水疱症、37183ページの疾患ですが、重症度分類は平成12年度の班会議で策定したものがあるのですが、かなり以前に策定したものでその後病態もかなり分かってきているので、今、正に班の中でこの重症度分類を見直し、可及的速やかに単純型のも俯瞰できる重症度分類を策定中です。しかも、もし、できれば1つの重症度分類で、単純型、接合部型、栄養障害型の3型の疾患をまたいで重症度分類できるものを策定中ですので、どなたが判定しても統一のスコアが出る形を現在検討していますので、是非その点御考慮いただければと思います。

○千葉委員長 それは前回からも申し上げておりますように、今回、これは一応提案していただいているわけですが、今、ここでディスカッションしているように様々にブラッシュアップする必要はありますし、現在、一方で各班で重症度分類を作成中であるという班も幾つかありまして、この委員会の進行に合わせてそちらはそちらで進めていただいているところはありまして、これは先生のほうでも是非ともよろしくお願いしたいと思います。

○飯野委員 もう1つ重症度分類で187ページのNF2ですが、これはかなり聴力検査のJIS規格が変わりまして、多分、かなり以前の重症度分類ではないかと思いますので、その辺をまた新しいほうへ変えていただければと思います。よろしくお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 先生からまた御意見を頂いて、研究班と調整をさせていただきたいと思います。

○千葉委員長 よろしいですか。まだまだ議論はたくさんあるとは思いますが、オーバーオールとして非常に大きな問題がなければ、これで一応次に移らせていただきます。

 では、4157まで、これは自己免疫疾患、膠原病系統が入ってまいります。よろしくお願いします。

○前田疾病対策課長補佐 41番の高安動脈炎からベーチェット病まで御説明いたします。41番の高安動脈炎は、従前は大動脈炎症候群と呼ばれていたもので、特定疾患に入っているものの名称の変更です。これは、大動脈に非特異的な血管炎を起こすものです。症状は、それに起因するものが続くということで、治療法は根治的なものはありません。予後については、画像診断の進展に伴って良くなったということですが、早期からの適切な内科治療を必要とするということで、継続的な医療が必要というものです。患者数は5,881名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要とする。診断基準については、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準で次のページからです。それに加えて、205ページで画像診断の表記などを1つ追加しております。そちらの進展に伴って見直しが若干加わっております。重症度分類については、従前診断基準のほうにあったものの中の2度以上という形でさせていただいてはどうかという御提案です。

 次は巨細胞性動脈炎です。これは新規ですが、従前は側頭動脈炎と呼ばれていたものの昨今の名称です。大型の中動脈に巨細胞を伴う肉芽腫を形成する動脈炎です。側頭部の頭痛を初発とする方が3分の2ということで、原因や根治的な療法は開発されていないものです。失明が最も留意する点とされております。患者数が700名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準は学会から御提案頂いたものが209ページにあります。発症年齢とか生検という形で幾つか必須となる項目ということで御提案頂いて、その中の3項目を満たしているところで、感度、特異度は非常に高いということで学会から御提案いただいたものです。重症度分類については、側頭動脈炎として広く使われているものの、視力障害が発生するところの3度というのがありますので、そちらを基準とさせていただいてはどうかという御提案です。

211ページの結節性多発動脈炎です。これは、結節性動脈周囲炎と併せて議論していただいていたものです。結節性多発動脈炎と続きの顕微鏡的多発血管炎と2つで1つという形でまとめさせていただいたものですが、昨今の知見で別の疾患概念として捉えられているということですので、分けた御提案です。基本的には中小血管による糸球体虚血による悪性高血圧等々の症状が現れて、治療法として根治的なものはないということと、中小血管を侵すということで、臓器障害が多発にわたるということで予後は経過的に進んでいくものです。患者数については、次の顕微鏡的多発血管炎との合計で9,610名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要で、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業のものそのものです。重症度分類については215ページにあるとおりで、これは診断基準の中で設けさせていただいたものを、そのまま重症度分類として使わせていただいて3度ということで、合併症があるところから対象とさせていただいてはどうかという御提案です。

217ページの顕微鏡的多発性血管炎です。こちらについては、従前結節性多発動脈炎と診断されたものの中から、微小のものがあるということで別疾患として整理されています。特にMPO-ANCAが目立つところが差です。治療法については根治的なものはないということで、予後についても治療が行われないと生命に危険を及ぼす疾患として知られているものです。患者数は9,610名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要で、診断基準は次のページからあるとおり、現行の特定疾患治療研究事業のものです。重症度分類についても、従前診断基準の中に入っていたものをそのまま使わせていただいて、3度という形で御提案させていただくものです。

222ページの多発血管性肉芽腫症です。従前はウェゲナー肉芽腫症として捉えられていたものの名称変更です。全身性の壊死性肉芽腫性の血管炎と、上気道の症状、半月体形成性腎炎が特徴です。それに伴う症状が見られるというもので、根治的なものはありません。予後については、寛解率は非常に良くなってきているということですが、これは継続的に内服等が必要ということで、継続的な治療が必要とされているものです。患者数は1,942名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要、診断基準は現行の特定疾患治療研究事業のものが次のページからありますが、それをそのまま用いさせていただきたいと思っております。重症度分類についても、診断基準の中で用いられていたものについて、そのまま使わせていただいて、3度以上を対象とさせていただきたいと考えております。

227ページは好酸球性多発性血管炎性肉芽腫症です。これは新規です。従前、アレルギー性肉芽腫性血管炎、あるいはチャーグ・ストラウス症候群と呼ばれていたものを、2012年の国際会議で、こちらの名称で呼ぶことになったものです。好酸球増多以外に、MPO-ANCA等が多所に見られるものです。細小血管の壊死性の血管炎に伴う種々の症状が出てくるということで、症状としては末梢神経炎や胃腸の消化管出血等が予後にも影響するものです。治療法としては根治的なものはなく、予後については良くなる方も多いのですが、継続加療を要するものです。患者数については研究班によって1,800名という推計です。発病の機構は不明です。効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準は学会に御提案いただいたものが229ページにあります。基本的には好酸球増多と呼吸器症状が前面に出てまいりますので、そちらの主要症状、それに加えて多発的な神経炎等々が見られた場合に診断をするということで、最終的にはフィブリノイド壊死性血管炎の存在を組織的に確認するという形で診断されているものです。こちらの確実例・疑い例を参考とさせていただきたいと思っております。重症度分類についても、広く用いられているものが既にあって、これが血管炎に伴う臓器障害が出てくるものが3度ということですので、こちらを基準とさせていただいてはどうかという御提案です。

231ページは悪性関節リウマチです。これは、既存の関節リウマチの中に、血管炎をはじめとする関節外症状が出るものを悪性関節リウマチという形でカテゴライズさせていただき、間質性肺炎等々の症状が出てくるものです。治療法としては根治的なものはなく、予後としても非常に悪いということで知られているものです。患者数は6,255名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準としては233ページから、現行の悪性関節リウマチの診断基準という形ですが、この判定基準の部分で、もともとの関節リウマチの診断基準が2010年に変わったこともありますので、そちらの部分だけ改めさせていただいたものです。重症度分類については、従前診断基準にあったものを利用させていただき、3度以上を対象とさせていただきたいと考えております。

48番はバージャー病です。従前はビュルガー病と呼ばれていたものですが、閉塞性の血栓血管炎です。特定のHLAとの関係を疑われておりますが、未解明です。これは、四肢の主幹動脈の閉塞ということで種々の症状が現れていくもので、根治的なものはないということです。患者数は7,109名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立、長期の療療を必要として、特に就労男性のQOLを下げることで知られています。診断基準は、現行の診断基準に加え、238ページですが、特徴的な50歳未満の発症であるとか喫煙歴を有するものを確認事項として、バージャー病と診断するということです。重症度分類についても、診断基準にありましたバージャー病の重症度分類がありますので、こちらの3度ということで小潰瘍、壊死等が見られるところを対象とさせていただいてはどうかという御提案です。

 次は原発性抗りん脂質抗体症候群です。これは新規です。これは、抗りん脂質抗体が全身的に広がることにより見られるもので、今回ターゲットとさせていただくものは、原発性のものです。原因としては幾つか機序不明になっております。症状としては、凝固の亢進による症状が出てくるものです。具体的な症状は以下のとおりです。治療法としては、抗凝固療法を行いますが、根治的なものはなく、予後は侵される臓器によって変わるということですが、多臓器のものについては不良とされています。患者数は約1万人、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要ということです。診断基準は国際的なものがあり、242ページに記載しております。これは、抗りん脂質抗体症候群全体ですので、この中で続発性のものを除くという形で対応させていただきたいと考えております。重症度分類についても、これは抗りん脂質抗体で広く用いられているものがありますので、3度という形で、治療にもかかわらず再発性の血栓症を伴うものについて対象とさせていただきたいというものです。

 次は全身性エリテマトーデス、50番です。これは、免疫複合体の組織沈着によって、全身症状、発熱等から皮膚の症状、蝶形紅斑等が知られているものです。神経症状、心血管症状等が出てくるものです。これも根治的な治療法はなくて、予後は基本的には再発と寛解を繰り返しますので、腎や呼吸器に症状が残るものがあります。患者数は6122名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要とされております。診断基準については246ページに、現行の特定疾患治療研究事業の診断基準があります。次のページに重症度分類があります。これは、SLEに特徴的なものをまとめたもので、アクティビティインデックスとなっていて、これの4点以上を対象とさせていただいてはどうかという御提案です。

 次は皮膚筋炎/多発性筋炎です。これは、自己免疫性の炎症性筋疾患として知られているものです。全身症状、筋症状が前面に出てくるものです。特に皮膚筋炎のみのものもありますが、その場合はヘリオトロープ疹、ゴットロン丘疹と呼ばれるものが出てくるのが特徴として知られているものです。治療法としては確立したものはなく、予後としては間質性肺炎等がトリガーとなって、予後が悪い例も見られるものです。患者数は19,500名、発病の機構は不明で、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要で、診断基準については研究班にもう一度御確認いただきましたが、現行の診断基準と同じです。重症度分類については、筋力低下などの検査値を見て、要件を満たすものについて対象とするという考え方で御提案させていただいているものです。

252ページは全身性強皮症です。これは従前から強皮症から限局性強皮症を除いたものを診断基準としておりましたので、これは強皮症と書いていたものを全身性強皮症と明確に書かせていただいたものです。皮膚内臓の硬化から始まり、全身的な症状が見られるということです。治療法は対症療法にとどまるものです。予後については、重篤な内臓病変を合併することに伴って悪いということがあり、患者数は27,800名、発病機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要とする。診断基準は254ページにありますが、大きく変わったところは特にありません。小基準で証明する抗体のものに1つ抗RNAポリメラーゼ抗体が追加されたものです。重症度分類については、皮膚、肺、心、腎、消化管のそれぞれの症状を見て2度、モデレート以上を対象としてはどうかということで御提案いただいたものです。そちらが、次のページから各臓器にどのような症状が出てくるかというものを記載しているものです。

259ページは混合性結合組織病、MCTDです。これについてはSLE様のもの、多発性筋炎、皮膚筋炎を思わせるものの複合体ということで、レイノー症状が必発ということで、そちらの2つの疾患に似たようなものが出てくるということで、肺機能障害等が予後に影響することで知られているものです。治療法としては根治的なものはなく、予後についても、そういう呼吸器症状等々が原因で影響するものです。患者数は1146名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要です。診断基準については261ページに記載がありますが、現行のものです。重症度分類については、MCTDの障害臓器別の重症度分類というものがあり、中等度から紫斑であるとか蛋白尿が見られるという診断になっておりますので、そちらを対象とさせていただきたいと考えております。

264ページはシェーグレン症候群です。これについては慢性唾液腺炎と乾燥性角結膜炎ということで、様々な自己抗体の出現が原因とされていて、症状はその乾燥に伴うものが出てくるというもので、対症療法にとどまって、予後については生命予後を左右するのは活動性の高い腺外症状や、合併した他の膠原病の影響が大きいとされております。患者数は66,300名、発病の機構は不明で、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要です。診断基準は研究班の診断基準を用いさせていただきたいと思い、具体的には266ページです。生検病理学的組織検査か口腔内検査、あるいは眼科検査で症状を認めるということと、最終的には血清検査の中で陽性があるかどうかということで、2項目を満たした場合にシェーグレン症候群と診断するということで、こちらを用いさせていただきたいと考えております。重症度分類については、欧州リウマチ学会議で重症度を表しているものがありますので、こちらを研究班で和訳していただいて、そちらの5点以上、重症とされているものを対象としたいという考え方です。

272ページは成人スチル病です。これは小児の熱性疾患としてスチルにより記載されたスチル病と同じものということで、病態はいまだ不明です。これは関節炎が前面に出てきて、間質性肺炎等々の炎症症状が継続的に続き、神経症状も残るものです。予後については、そういう重症化の要素の疾患を合併した場合に、継続的な治療が必要というものです。患者数は4,800名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期療養は必要です。診断基準としては274ページにあります。大項目で、発熱や皮膚発疹の特徴的なものの有無、リウマトイド因子の確認といったところから、関連するものを除外して確定という形の診断基準です。重症度分類については、研究班から御提案いただいた成人スチル病の重症度スコアがあり、一定程度の症状が見られるものを中等度以上とするということで、こちらを重症度とさせていただきたいというものです。

276ページは再発性多発軟骨炎です。これは新規疾患です。全身の軟骨組織に特異的に炎症が出るものです。耳介軟骨炎から初発し、それが視神経炎等々に広がっていって、そちらが重症化のトリガーになっているものです。合併症としては腎障害も見られるということです。根治的な療法はありません。患者数は約500名、発病の機構は不明、効果的な治療法は未確立で、長期の療養は必要です。診断基準については278ページに診断基準がありますが、これは少し分かりにくいです。診断基準のうちの3つの項目が陽性で、かつ組織的な変異も見られて、最終的にはステロイドに反応するという3つの要素を満たしていることを診断基準とさせていただきたいと考えております。重症度分類については279ページで、幾つかの項目の症状を見て、その加算によって9点を超えた場合以上を対象とさせていただきたいというものです。

280ページはベーチェット病です。口腔粘膜のアフタ性潰瘍とか、そういうもので急性炎症発作を繰り返すものです。症状としては、口腔粘膜、皮膚、眼症状、外陰部潰瘍というものが知られていて、中枢神経症状が継続的慢性的に残るものがあるということです。治療法として確立したものはなく、予後は、特に眼症状、特殊病変が伴う場合に悪いということです。患者数は18,000名、発病の機構は不明で、効果的な治療法は未確立、長期の療養は必要とする。診断基準については282ページにありますが、これは現行の診断基準に加え、特殊病変のところについて少し詳しい記載を追加したもので、大きな変更はありません。重症度分類についても、従前診断基準の中に記載させていただいたもので、こちらのStage2で関節炎等々が加わったところを基準とさせていただいてはどうかという御提案です。事務局からは以上です。

○千葉委員長 最後は17疾患ですが、膠原病、自己免疫疾患あるいは炎症性疾患です。新しいものも幾つか入ってきております。最近新たに分類がなされたような疾患の病名という形で入ってきておりますが、いかがでしょうか。

○宮坂委員 これは私の専門の分野です。私もちょっと前に気付くべきだったのですが、高安動脈炎の206ページの重症度分類は書き方がちょっと紛らわしいかと思います。例えば1度はいいのですけれども、206ページの2度の「上記症状、所見が確認され、ステロイド剤を含む内科療法にて軽快あるいは経過観察が可能」ということですが、これで見ると、最初は症状があっても、ステロイドで症状がなくなってしまったというのが入ってきています。これは血管の炎症ですから、同じ並びで42番とか43番とか44番があるのですが、そちらの重症度分類を見ていくと、重症と認めるものは何らかの臓器病変がある、あるいは症状が残っているものを認めています。高安動脈炎だけ書き方が曖昧で、1度と2度の間を境にするべきなのか、2度と3度の間を境にするべきなのか、他の血管炎との並びでいくと2度と3度の間が適切かもしれない。

 これは、杏林大学の有村先生の研究班でお作りになっているので、一度フィードバックしてもいいのかと思います。2度の書き方が「上記症状、所見が確認され」というのが、最初にあっただけなのか、それともステロイドを使った後にも残っている。残っていればまだ症状があるからいいのですけれども、「ステロイドを含む内科療法にて軽快」と書くとなくなってしまうということですから、ちょっとここが問題かと思います。これは、フィードバックしていただければと思います。

○岩佐疾病対策課長補佐 その点については研究班のほうに確認させていただきたいと思います。委員会の中においても、この線引きをどこにするのがより適切なのかということは、この委員会の決定事項ということですので、この委員会の中で、2度と3度の間で入れるほうがより適切ではないかというところであれば、そういう御意見でということでさせていただきたいと思います。

○宮坂委員 私の診療体験からいくと、私は高安動脈炎をたくさん診ますけれども、もうプレドニンを5mg飲んだら全く症状はなくなって、脈だけを取ればちょっと弱い。あと日常生活は全く何でもないという方は2度に入ります。そうすると、2度と3度の間でもいいのかと思います。

○千葉委員長 これは、血管炎です。血管炎についてはある程度横並びの診断基準というか、重症度分類というのは、それぞれの研究班で基本的に作られてきたものですので、その辺の整合性がきちっと合っているわけではない。ところが、我々の委員会としてはそこは公平性を考える上で、一定の線引きというところで共通項があってもいいかと思います。そこのところを指摘されたのだと思うのです。この委員会、あるいは最終的に重症度分類を決めていくときに、そこの視点は重要かと思いますので、よろしくお願いいたします。

○飯野委員 同じ血管炎症候群なのですけれども、最近、耳鼻咽喉科領域ではANCA関連血管炎症候群に伴う難聴が非常に話題になっております。今全国調査もしています。耳だけに限局して、それでANCAが陽性でという方たちが結構います。その方たちを診ていると、腓骨神経麻痺とか、多臓器の病変がどんどん出てきます。結局は早く耳の状態で見付けて、それで一生ステロイドと免疫抑制薬をずっと続けなければいけないということで、この重症度分類を見ると一切聴覚のことの記載がないのです。視力は入っているのですけれども、むしろ難聴から来る方たちが最近分かってきていますので、是非ここのMPAGPAと好酸球性のEGPA3つに関して、聴覚障害も臓器病変の所に入れていただきたいと思います。

○千葉委員長 そこも重要なポイントです。血管炎ですので、あらゆる臓器障害が起こってき得るわけです。実際に研究班を見てみると、それぞれの専門家を網羅している研究班もありますし、今おっしゃっておられるように新たに分かってきているような病態や、臓器の病変というものについて若干抜けているようなところもあると思います。それは、今回の作業の中で入れ込むべきものは入れ込む方向性も必要かと思います。

○宮坂委員 確かにそういうものがあるのですけれども、例えば聴覚障害だけでANCA陽性だと、今の診断基準では入らないのです。これはグローバルにもそうなのです。そういうものは今後の検討課題で、早期診断、早期治療の観点から、そういうものも今後診断基準を作って含めることが望ましいということはあると思うのです。今のこの段階で、これはほとんどグローバルの基準ですから、そこに聴覚のものを入れるのは今の時点では私個人としては難しいのかと。ちょっと時期尚早かと。

 例えば、耳鼻科の人たちが集まって、そういうエンティティを明らかにして、今までの既存の疾患の一亜型というようなことが明確になってくればそれはできると思うのですけれども、今の段階だとなかなか難しいです。ウェゲナーなどだと中耳炎から始まりますから、それは今までの診断基準で引っ掛かるのです。先生がおっしゃったのは、多分ANCA関連血管炎の高齢者の、従来だったら肺や腎臓で起きるものが耳だけで来るというものですよね。

○飯野委員 ええ、それで耳だけで来て、診ていて肺病変も出てきたときに。

○宮坂委員 それは入るのです。

○飯野委員 診断基準に入っても、耳が入っていないから日常生活に支障がないということで1度、2度で認定されないことがあるから。

○千葉委員長 そうすると、重症度分類の話になりますね。

○飯野委員 認定されたものに関して、重症度分類に聴覚も入れていただければ1度、2度の方たちも臓器障害ということで入るのではないかという提案です。

○宮坂委員 診断のところではなくてですね。

○飯野委員 はい、重症度です。診断はまだ行っていません。重症度分類の注2のところ。

○宮坂委員 でもウェゲナーで、例えば226ページを見ると、耳のある人は3度に入ります。

○飯野委員 それはいいのですけれども、こちらのほうは入っていないです。

○宮坂委員 こちらというと215ページですか。結節性動脈炎は耳だけで来ることはありません。

○飯野委員 それはそうではなくて。ウェゲナーはあれなのですけれども、MPAです。

○宮坂委員 MPAで、中耳炎だけで。

○飯野委員 あります。

○宮坂委員 それはあっても、そろわないと診断としては入れられない。先生の場合は、重症度の話ですよね。

○飯野委員 そうです。重症度の臓器障害のところに、聴力も入れていただければということです。それからEGPAもそうです。

○岩佐疾病対策課長補佐 今の御議論のような形で、議論がまだ十分に尽くされていない領域というのは非常に多くあります。特に、難病の分野はそういうところが非常に多いです。そういうところから、今回採用していくものが、全てにおいてできているとは考えていません。今後研究をしていく中で、先生がおっしゃられたような視点も重要ではないかということを、研究班のほうにもお伝えした上で、今後エビデンスが出てきたところで、そういうものも含まれるような形で検討していきたいと考えております。

○千葉委員長 今のお話は、重症度分類について、眼とか耳とか、いわゆる視力・聴力障害というものは、入っているものもあるし、入っていないものもあるというところで加えていただくほうがいいのではないかという議論だと思います。

○和田委員 高安動脈炎の重症度に関しては、私も診せていただくことがあります。宮坂先生がおっしゃるとおり2度と3度の間でつなぐというのは妥当のような気がしております。この辺りは先ほどから議論になっているように、疾病あるいは病名の変更があります。例えば45番の多発血管炎性肉芽腫症には括弧して「旧称ウェゲナー肉芽腫症」と書いてあります。それ以外の、例えば42番の巨細胞性動脈炎、あるいは46番の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症には旧称がありませんので、どちらかに統一したほうが混乱がないのかという気がいたしました。

○千葉委員長 旧来の病名は、しばしば人の名前が入っているようです。

○和田委員 その時に難病情報センターの問題もあろうかと思います。患者さんを含めて非常に多くの方が御覧になっていますので、これも併せて一緒に変わるということでよろしいのでしょうか。

○宮坂委員 難病情報センターの運営委員長は私なのですけれども、あれは1個の病名でやっています。1個の病名で検索できるようにしていて、括弧を付けていないのです。こちらも、今は付いているのと付いていないのとありますけれども、本来は付けないです。それを付けるとなると、例えば先ほどのクロウ・深瀬にもPOEMs症候群という名前もありますし、いろいろな名前があることになります。だから、代表的なのをどれか1個にしないと、かえって混乱するのかと思います。

○和田委員 どちらかに統一されればいいと思っております。先ほどの血管症候群の聴力の問題ですが、私も分担研究者ですので、班長のほうにフィードバックしておきたいと思います。

○千葉委員長 これは、全般的に、おっしゃっておられるように、我々のこの委員会と班会議のほうで、並行して話を進めて、重症度分類についてはまだまだブラッシュアップしなければいけない領域がありますので、検討課題というところで、この制度がスタートするまでに、できるだけ一定のコンセンサスを持って決めていくことになろうかと思います。

○水澤委員 委員長が言われたことで私もいいのですけれども、先ほど診断基準のほうではなくて、重症度という話がありました。診断基準というか、症候が確立しているというか、それがエビデンスを持ってどのぐらいあるかというのがないと、それは重症度だけということはないと思うのです。そこを、例えばどのぐらいの頻度であるとか出してもらった上で行ったほうがいいかと。神経で言うと血管炎のほうでいっぱいあるのですが、言葉は全然出てきていないのですけれども。

○千葉委員長 これは、おっしゃられるように難病班と我々というのは、バック・アンド・フォースで、お互いに問題点を出し合って共有するというのはこれから非常に重要になろうかと思います。御承知のように研究班というのは、今までもそうですし、今もそうですけれども手挙げ方式でやってまいりました。ですから、必ずしも行政に沿うような形で全研究班がなっているわけではないわけです。その善し悪しはともかくとして、現実にそういうことがあります。全ての班が、例えば行政に右に倣えしなければならないことは何もないと思うのです。1つのミッションとして、そういうことを認識していただいて、我々がそういうことをお願いしていくということは今後非常に重要です。

 今御提案がありました聴覚の問題というのは、筋としては研究班のほうにそういう疾患、あるいは患者さん群がいるというところをきちっと出していただいて、それで研究班のほうでもんでいただくということと、我々は我々で考えていくということで、それを合わせることが今後は極めて重要だと思います。

○直江委員 先ほど宮坂先生がおっしゃったことなのですけれども、前回の議論で非常に有望な薬剤が出てきて、コントロールできてもこれが非常に高額な医療費を継続的に必要だとなれば、やはりこれは認めるべきだということで、全てにこれは書いてあります。これは私も賛成です。ただ議論の中で余りはっきりしなかったのは、先ほどおっしゃったように、例えば治療反応性、ステロイドで非常に効いてしまったという場合に、先ほど重症度という話がありましたけれども、これは本当言うと治療反応度です。重症度は治療しないと分からないことなので、その病気のグレードと治療反応度は分けて考えるという考え方もあると思うのです。

 その時に前回の議論でもはっきりしなかったのは、確かに診断基準に満たされている病気があって、重症度もこの疾患は指定難病に当たるのだけれども、ステロイドを投与したら非常によく効いてしまったと。それで日常生活にそんなに支障はないと。ただ、プレドニンを飲んでいればいいという患者さんについては、全体としてどのように考えるのか。つまり、それは指定難病なのだけれども、途中で指定を外すという考え方もある。疾患登録の中には、研究班などはもちろんそれは難病として入れるのだけれども、助成からは外すという考え方もある。それは、最初にグレードが重症度がこうだったら、それは入れるべきだという考え方もあると思うのです。そこを整理する必要があるのかと思うのです。

○千葉委員長 それは、難病対策委員会でもかなり議論されたところではあります。

○田原疾病対策課長 それについては、大きく2つの視点で見ないといけないと思うのです。指定難病として指定するかという話と、個人個人の患者さんを医療費助成の対象にするかという2つがあります。今、個別にステロイドで軽症になるという方は、医療費助成の対象から外すというのは個人個人の話であって、その疾患のほとんどの人がそういうふうになっているということであれば、指定難病を外すことはあるかもしれませんけれども、そうではなくて一部の人は反応するけれども、ほとんどの人はまだまだ治療しないといけないような場合は、指定難病そのものとしてはそのまま残ることになりますので、そういう個人の話と、指定難病全体の話とを分けて考えていただければと思います。

○千葉委員長 そういうことですね。難病として、比較的安価な治療法で、完全にコントロールできて治るような薬ができてくれば、難病から外れることがあり得るということです。

○宮坂委員 直江先生がおっしゃったのは、例えばループス腎炎を例に取れば、最初に非常に華やかな症状を持っていると、それは当然認定されるわけです。ところが、ステロイドを使って、時には免疫抑制剤を使うかもしれませんけれども、2年後にはプレドニン5mgだったら、もう完全寛解に入って、腎機能も正常に戻ってしまった。検査異常もほとんど何もない。要するに、プレドニン5mgさえ飲んでいれば完全寛解。その人たちは、最初の時には認定したけれども、その途中のあるところで線引きをしてその対象から外すか外さないか。またその人が再燃したら入れるという考え方も当然あるわけです。多分そのことをおっしゃったのでしょう。

○直江委員 正にそういうことです。難病の指定は基準があるわけです。それを満たすという前提で、要するに最初から重症度という考え方で、どのグレードも指定するかという考え方です。プレドニンを投与した後に良くなるかどうかというのは時間軸の問題ですから、すぐに良くなる場合もあるし、1年後に良くなる場合もある。それでは、それはずうっと指定難病が続くのかというのは、やはり個々の患者さんの話だとしても、その更新のときには考えるべきことではないか。そのためにこの重症度をやっているのではないかと思うのです。

○前田疾病対策課長補佐 正しく御指摘のとおりです。定期的に1年に1度更新という形で、改めて現在の病状をお尋ねいたします。その際に変動があって対象となる、ならないということは出てくると思います。一方繰り返しで申し上げて恐縮ですが、その際に高額な医療費がかかる場合は対象となります。そういう形で継続的に落ち着いたときに把握をするべき対象かどうかということで御覧いただいて、最終的に医療費助成の観点で言えば、高額がかかる方についてはちゃんとフォローが、重症度の設定にかかわらずできている体制の中で御判断いただければ、それで適切なものが出てきます。

○千葉委員長 そうですね。繰り返しになりますけれども、基本的に難病の病名が付いた患者さんは難病患者さんとして、ずっとみていくということですね。ただし、ステロイドのような比較的安価な薬剤で、医療費が余りかからないような状況でコントロールできる場合には、いわゆる医療費助成からは外れていただくことがあるけれども、また再発された場合には、また助成対象の患者さんとして扱わせていただくということです。

 これは、対策委員会のほうでもいろいろ議論がありました。一方で、例えば助成の対象にならない患者さんが出た場合に、それがそういう難病の患者さんでないということになってしまうと、統計上患者数がそれで狂ってしまうこともありますから、一旦難病指定を受けた患者さんについてはカードを持っていただくとか、何らかの形で登録が継続できるような形にするとか、そのような工夫をしなければいけないという話がありました。そういうことでいいのですよね。

○前田疾病対策課長補佐 制度の話で申し上げますと、重症度分類というのは最終的な判断になります。登録していただく、していただかないという点でいけば、その入力をしていただくという行為は残るということですので、データとしては残り続けます。その中で対象となる方、ならない方が出てくるという整理です。その中で一定程度継続したフォローアップということは可能かと考えております。

○千葉委員長 予定を大分オーバーしてしまいました。まだ議論もあろうかと思いますが、かなりいろいろ建設的な意見を頂きました。何度も出てきましたけれども、特に重症度分類については今回で全部決めるものでなくて、本日頂いた御意見を参考に、更にブラッシュアップしていくということで、それは難病班と並行して作業を進めていただくことになろうかと思います。

 御認識いただいたと思いますけれども、病名もその都度その都度変わってきますので、この制度にはフレキシビリティが是非必要になってくると思います。そのようなことも、今後の検討課題として残ると思います。本日は57疾患について検討していただいて、残りは次回来週の月曜日というハードスケジュールになります。

○前田疾病対策課長補佐 委員の皆様方ありがとうございました。お詫びですが、私の説明が冗長で申し訳ありませんでした。また、途中からクーラーが切れてしまい、暑い中で熱い議論をしていただくことになりまして大変恐縮でした。次回の指定難病検討委員会は、84()15時からを予定しております。省内で予定しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○千葉委員長 最後に特にという方はございますか。よろしいでしょうか。次回は残りの疾患についてということになります。是非また建設的な御意見を頂いて、この制度が皆さん公平な形で行けるように、そしてモースト・アップ・ツー・デイトな情報を入れ込んでいけるような状況で話を進めていただければと思います。本日はどうもありがとうございました。


(了)

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