ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 障害保健福祉部が実施する検討会等> 障害児支援の在り方に関する検討会> 第9回障害児支援の在り方に関する検討会(議事録)(2014年6月27日)




2014年6月27日 第9回障害児支援の在り方に関する検討会(議事録)

社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 障害児・発達障害者支援室

○日時

平成26年6月27日(金)
15:00~17:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(6階)


○出席者

【構成員】

加藤構成員  宮田構成員  田中 齋構成員  朝貝構成員  岡田構成員  片桐構成員  田中 正博構成員  石橋構成員  高木構成員  市川構成員  柏女構成員  大塚構成員  渡辺構成員  柘植構成員  佐藤構成員  辻井構成員  田畑構成員  大南構成員

○議題

・報告書案について 等

○議事

【障害児支援の在り方に関する検討会(第9回)】

○柏女座長 少し早めですが、始めさせていただきます。「第 9 回障害児支援の在り方に関する検討会」を開催させていただきたいと思います。構成員の皆様方におかれましてはタイトなスケジュールの中、また御多忙のところを御出席いただきましてありがとうございます。

 最初に、事務局から今日の構成員の出欠状況、資料の確認をお願いいたします。

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。本日の構成員の出席ですが、大濱構成員から御欠席の連絡を頂いております。また、渡辺構成員からは遅れて出席されるとの御連絡を頂いております。柘植構成員及び大塚構成員におかれましては、本日途中で退席されると連絡を頂いておりますので、よろしくお願いいたします。

 続きまして資料の確認です。資料 1 が報告書案の本文 ( 見え消し版 ) 、資料 2 が報告書案の本文 ( とけこみ版 ) 、資料 3 が報告書案参考資料 1 から 6 、参考資料 1 が障害児が利用できる福祉サービスの体系、参考資料 2 が地域における「縦横連携」のイメージ、参考資料 3 が障害児の地域支援体制の整備の方向性のイメージ、参考資料 4 が障害児相談支援と子ども・子育て支援新制度「利用者支援事業」の連携の推進 ( イメージ ) 、参考資料 5 が障害児支援の在り方に関する主な意見、参考資料 6 が検討会構成員名簿・検討経緯等です。

 最終的に資料 2 3 を合わせたもの全体が、報告書という形になることを想定の上で資料を組んでいるところです。資料 4 は報告書のポイントでして、前回お伝えした報告書の概要版で 3 枚ものの資料を付けております。資料 5 については石橋構成員から、資料 6 については田中構成員から提出を頂いた報告書案に関する意見を添付しております。

 また、資料 7 として田畑構成員から再提出された資料について皆様にお送りしておりましたが、これは前回の検討会への提出資料が微修正されたもので、田畑構成員の方からは、もう各構成員に送られているのであれば、本日配布の必要がないということでしたので、最終的に本日の配布資料には含めておりません。

 その一方、前回の検討会の資料として、既に田畑構成員の提出資料が厚労省ホームページにアップロードされておりますが、それを今後本日再提出いただいたもので差し替えて公開させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 また、本日事務局においても少し他の案件等があり、事務局の者が出入りする場面もありますが、それも合わせて御了解いただければと思います。以上です。

○柏女座長 資料のほうは大丈夫でしょうか。不足がありましたら事務局のほうにお願いいたします。

 それでは早速、議事に入りたいと思います。最初は資料 1 の報告書案文です。前回に引き続いて、報告書案についての議論となります。前半の 1 2 の部分。後半の 3 4 の部分に分けて前回と同様議論していきたいと思います。 1 2 については通算、今日で 3 回目の議論になります。また、 3 4 については今日が 2 回目の議論となります。途中で退席される方もいらっしゃいますので、効率よく進めていきたいと思います。途中退席の方は 3 4 についても御意見を頂戴したいと思いますが、もし長くなってしまった場合 1 2 でも結構です。御意見を述べていただければと思っております。 1 2 について事務局のほうから御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○川島障害児・発達障害者支援室長補佐 それでは事務局から資料 1 について説明します。資料 1 見え消し版については、前回の検討会でお示しした報告書案と今回資料 2 のとけこみ版を比較したものになっており、その異なっている部分について朱書きで書いているものです。単なる字句修正、ワープロミス等の修正については、朱書きせずにそのまま文章にとけこませておりますのでその辺は御了解いただければと思います。

 資料 1 16 ページで提言の前まで御説明いたします。 3 ページのはじめにで、「後方支援」という文言について分かりにくいという御意見を頂きました。その前段のところに「障害児支援の事業者は、子育て支援におけるインクルージョンを推進する」といった文言を書き加えながら修正をしているところです。下の部分で、こちらについても前回、御質問でいただいたところで、分かりにくい表現になっていたところもあり、「よりきめ細やかな対応が可能となる自治体の予算の事業も考慮に入れた上で」という表現に修正しております。

4 ページ上で、児童福祉法に前回、「障害児」が定義されという形で記載しておりましたが、 23 年施行の児童福祉法において、障害児がこの時点で定義としては法律上明文化されておりませんでしたので、その旨を修正した言いぶりにしております。

5 6 ページの上で、こちらについてはより分かりやすい表現に修正したものになっております。 7 ページの (4) 1で、障害者権利条約の批准及び国内法令の整備で、こちらについてそれぞれの修正について内閣府また外務省に確認をとり、より適切な表現に修正したものになっております。

11 ページの2子育て支援の後方支援の専門的役割で、後方支援の前提として、子育て支援におけるインクルージョンという基本的考えを記載すべきという御意見を頂きましたので、後方支援の前段のところにその旨を記載しております。また 2 つ目の○で、こちらについては、保育所や放課後児童クラブ等で障害児をきちんと受け入れるべきといった御意見を頂きましたので、その旨を書き加え、後方支援の説明として「施設・事業所等が持っている専門的な知識・経験に基づき一般的な子育て支援をバックアップする後方支援」といった形で修正をしております。

 3障害児本人の最善の利益の保障について、「障害の種別にかかわらず」を明記し、後段部分で関係者が積極的に支援関与することが最善の利益につながるといった御意見を頂きましたので、その旨を書き加えております。

12 ページ4家族支援の重視で、 1 つ目の○で箇条書きで 3 点を書いておりますが、 1 番と 3 番の順番を入れ替えました。 1 つ目の○で子育て力という表現をしておりましたが、親学等の関係もあり誤解を生じないようにとのことで、「子どもの成長を支援する力」という文言に修正しております。

3 つ目の点レスパイトについて、ストレスから解放されて、新しく子どもに向き合い新鮮な気持ちで子育てをしていくという積極的な意味に活用することが重要であると意見を頂きましたので、下の注釈も合わせて修正しております。また注釈において、最後のなお書きの文面の「就労する時間の保障」まで含むかどうかについて、含む・含まないの両方の御意見がありましたので、議論があるといった整理にさせております。

 下のところで児童特別扶養手当の部分で、前回において所得保障の観点から支給されている旨を記載しておりましたが、所得保障されているのであれば就労支援は必要ないといった誤解を生じる恐れもあることから書きぶりを修正し、ワークライフバランスについての文言も修正をしております。

15 ページ4の 1 つ目の○、「気づき」の主語を記載すべきという意見があり、「保護者の気づきの段階から」という文言に修正しております。 16 ページ 1 つ目の○で情報の共有化について、標準化されたツールを用いるべきという意見を頂きましたので、その旨の修正をしております。6障害児入所施設のところでの記載で、右側に削除という吹き出しの形になっておりますが、この記載が前回ここにありましたが、「縦横連携」の項目のところに記載すべき入所施設社会的養護の検討については別のところに記載すべきという御意見がありましたので、提言の後の部分にこの文を移動しました。また、提言の御説明のときに詳しく説明いたします。前半についての御説明は以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。前回、委員から出た意見を丁寧に拾い上げていただいて、修正していただいたのではないかと思います。それでは、前半部分について御意見ありましたらお願いしたいと思います。時間的には大体、 3 時半ぐらいまでで、 20 分ぐらいをめどにしていきたいと思います。御協力をよろしくお願いいたします。

○佐藤構成員 文言上の整理も含めての議論になると思いますので、少し細かいことになりますが、発言したいと思います。

12 ページの家族支援の所で、「保護者等にケアを行わなくてもいい時間を保障するレスパイトの支援」という記述がありますが、それは確かにその時間、レスパイトサービスを利用することによって、保護者はケアを行わなくてもいいわけですが、ただ、いきなりこのような書き方をすると、どうでしょうか。嫌々やっているという、あるいは非常に負担感を持ってやっているというニュアンスに取られかねないと思いますので、ここはちょっと、表現を、例えば「ケアから解放される」というように表現するか、もう少し違う表現の仕方をしてもいいのではないかと思います。

 もう 1 つは、レスパイトの注釈の部分ですが、本報告書で、レスパイトの用語はというように始まって、下から 2 行目の居宅介護児童発達支援等が、家族にとってレスパイトの意味を持つ場合もある。という所で、保護者が就労する時間の保障というのは、最初に出てくるのはレスパイトの用語はというところから、最後までいくと、意味もあるところで切って、あとは別の項目で補充するか、それ、また出てきたんじゃなかったですかね、就労の支援の所で。つまり、そういうことです。だから、本来、目的は子どもの支援ということであり、現実には、保護者の就労の問題が子どもの支援によって、いろいろと障壁になっていることはありますが、子どもに障害があってもなくても、保護者の就労をどのようにして支えていくかは、今や、障害の問題だけではない、もっと普遍的な課題になっているので、ここは別の書き方をしたほうが、整理が明確になって良いのではないかと。以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。

○大塚構成員 佐藤構成員のことと関係して、 12 ページの家族支援の重視、今の保護者等にケアを行わなくてもいいという時間というのは、少々、言葉が気になるところです。どのような言葉を使ったらいいかということで、田中さんは専門家で、昔、障害者の介護から解放するという言葉を使っていらしたのですが、そのことも含めて、 1 つこの分野で、名川さんという方がレスパイトサービスについて、その可能性を家族がホッと一息つけることよりも、もう 1 歩進めて、障害をもつ人のケアを家族から一時的に代行することによって、障害をもつ本人と、家族にもう 1 つの時間と機会を提供する。家族支援サービスの 1 つということを申しています。

 その観点から言うと、この文面については、保護者によるケアを一時的に代行するレスパイトの支援というのが、適切なのではないかと考えております。そして、これはケアする者のケアということの考え方の 1 つ。正にケアをする保護者を、いかにケアをしていくかということだと考えております。以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。この部分、お二人の御意見を踏まえて、修文をお願いしたいと思います。ほかにいかがでしょうか。

○加藤構成員 今のレスパイトの所ですが、専らここではレスパイトについては、保護者側の話で終始しているのですが、レスパイト自体というのは、ある意味では、保護者だけにとってのレスパイトではなくて、場合によっては、子どもにとってのレスパイトもあり得るのではないかと思うのですね。この非常に煮詰まった親子関係の中で、親が子どもから一時解放されるという部分と、もう 1 つは、子どもにとってもある意味では、そういう親の濃密な、まあ、それは重要だと言えば重要でしょうけれども、一時、そういうその関係から子ども自身も解き放たれるという、そういう意味合いはあるのではないかと思いますが、その辺はどうなのですかね。

○柏女座長 それに関連して、田中さん。

○田中 ( ) 構成員 一義的には、やはり親御さんのオーダーから始まるサービスで、結果として、サービスを提供することによって御本人の社会参加性も高まっていくというようなこともありますので、余りそこの結果の部分の効果を追いかけるよりは、一義的なところにだけ着目して整理していったほうが、サービスのあり方が十分固定されたサービスではありませんので、様々に波及し過ぎると、整理が利かなくなると思いますので、入り口の親御さんのケアを代行するところ止まりにしたほうがいいと思います。

○柏女座長 よろしいですか、加藤さん。

○加藤構成員 いや、それはそれでいいのですが、そのレスパイトのもつ意味というのは、そういう部分もあるのではないかと思いますが、その辺は。

○柏女座長 今、田中さんは、結果的にそういうことは起こり得るというか、そういう効果はあるだろうけれども。

○加藤構成員 はい。

○柏女座長 保護者からの申請から入るので、子どもの申請で入るわけではないので、保護者にとっての意義というところに記述を限定しておいたらどうかということだったと思いますが。

○加藤構成員 そうしたら、そういうことで、はい。

○柏女座長 子どもにとって効果があるということを否定しているのではないと思うので、では、そのような形でお願いしたいと思います。

○市川構成員 実は、加藤構成員がおっしゃったことと全く同じことを、前回、申し上げたのですね。下の段落の書きぶりを見ると、きょうだいにもしっかりと向き合える時間をつくるというと、何か普段、向き合えていないだろうというような前提が入っているような感じもするので、しっかり向き合ってくださっている保護者もいるので、ちょっとこの書きぶりは、きついかなという気がします。

 私は、全く加藤構成員と同じことを考えていて、きょうだいも間接的にケアに加わっているのですよね。ですから、当然、レスパイトというのは、結果かもしれませんが、きょうだいのレスパイトにもなるのであって、それなのに、その時間帯に保護者は子どもをしっかり見ろというような書きぶりになっているのは、いかがなのかなということを、前回、全く同じことを申し上げましたが、その辺のところは、どうなのでしょうか。

○柏女座長 田中さんのほうで、何か追加的な御意見ありますか。

○田中 ( ) 構成員 きょうだいについては表現が難しいのですが、同じ時間を共有しながらも関わる密度が、障害のある御本人に向き合いがちで、取り残され感があるので、そこを補うような感じの時間の補填みたいな形ですかね。これも余り掘り下げていくと、個別差に、こういうケースもある、ああいうケースもあるとなってしまうので、きょうだいにしっかりとというのが、ちょっと強く表現し過ぎているかもしれないですね。きょうだいとの十分な関わりが持てる時間とか、そのようにしたほうがいいのかもしれないですね。

○佐藤構成員 これは別に、報告書の中に書き込んでほしいということを言うつもりはないのですが、先ほどの加藤さんの問題提起や、皆さんの話の中で、本人も当然、その時間が良い時間であるべきだということがあるのですが、私も自分たちが関わる事業所で、 20 年前ぐらいからこのようなサービスを始めました。入所施設は今でも短期入所は、そこが中心にやるのですが、全然違う環境で過ごす子どものことを考えたら、入所施設での短期入所は、親はある意味では解放されるかもしれませんが、子どもは地獄の 3 日間を過ごすことになるかもしれないと。だから、普段、暮らしている環境とできるだけ近い環境を整備をし、その上で、サービスも楽しい時間であるべきだということで、一緒に遊園地に行ったりとか、親御さんがちょっと躊躇するようなことを、サービス事業者として工夫し、やっていこうというようなことを、今、思い出しました。そのように考えれば、今、単独型の短期入所が極めて少ない。本来の意味で親が安心して使えるレスパイトにはならないと思うのですね。我慢をして、自分がへばってしまいそうだ、あるいは家族全体が崩壊してしまうかもしれないから、この子をどこかに預けたいという形で、やっとぎりぎりのところで施設を利用した短期入所というのがあるのかもしれないと思います。そういう点で、こういうことを本当に発展させるためには、今なかなか伸びていかない単独型の短期入所事業を、いろいろなところが取り掛かれるように制度を整備していく必要もあるだろうと。実際に私が関わっていた法人で、やっていますけれども、今、まだ埼玉県内に 1 箇所しかない。しかも、はなから赤字覚悟でやらないとできないという事情があることを言い添えたいと思います。以上です。

○辻井構成員  16 ページの所で、アセスメントに関連してなのですが、支援をしていく上では、障害の状況のアセスメントができるだけでは、やはり支援につながらないので、障害がありながらもどういう適応状況にあるかとか、適応行動ができているから何がどこまでできているのかという、できているほうのアセスメントをしっかりしないと、それが共有されていないとその支援にはつながらないというのは、多分アセスメントの非常に重要な部分だと思っています。

 そういう意味では、厚生労働科研で始まっているのですが、 Vineland- 2適応行動尺度という、世界で一番使われているような適応行動の尺度の日本版が、今度出てきますので、そういう適応行動、あるいは適応状況、どちらでもいいのですが、それを加えた形のアセスメントとしないと、障害の何ができないだけでは全く役には立たないだろうと思いますので、そこは是非、入れていただければ有り難いかなと思います。

○柏女座長 ありがとうございました。ちょっと戻らせていただきますが、先ほどのレスパイトについては、様々な御意見が出ておりましたので、 4 番の家族支援の所と、 3 番の障害児本人の最善の利益の保障という、両方の視点が錯綜するところで、どちらも大事にしなければならないという御意見だと思いますが、書きぶりとしては、どうでしょうか。事務局のほうで今の御意見を踏まえて、少し工夫をすることができますでしょうか。

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 他の部分も含めまして、事務局で前例を整理させていただいて、次回、 7 9 日に提出させていただければと思います。皆様、全員の方々が御納得いただけるような原案ができるかどうかですが、いずれにせよ今回の議論を踏まえて、また、我々のほうで再度案を提示させていただきます。

○柏女座長 本当に、一時保護というか、いわゆる職権保護としての一時保護もあるし、それから保護者の申請のレスパイトもあり、そして、短期入所の様々な概念が含まれるので、 1 つのことで整理していくのがなかなか難しいかなと、直感的に感じておりますが、そこはちょっと工夫していただいた上で、次回、最終的に確認したいと思います。辻井さんの意見は、是非、反映していただければと思います。

○田中 ( ) 構成員 福祉協会の田中です。私ども協会の意見ということで、資料 6 を出させていただいたので、それを御参考いただければと思います。

 前半の部分については、はじめの部分の最後のほうで旧検討会からの必要なことについては引用されているということですが、旧検討会の基本的なこと、障害児の位置付けについて、いわゆる子どもは社会の宝だとか、あるいは障害児も子どもであるということの基本的な命題を据えて今回の検討会が行われていることを、明記したほうがいいのではないかと思っています。

 それに合わせて、はじめのところで、後方支援のいろいろな意見が出たということで、大分、修文していただいたので、これでいいのかなと思いつつも、やはりインクルージョンを進めていくということが、当然という前提で障害児支援がそこに組み込まれていきますが、前方にある発達の気になる、又は障害がある人たちへの支援を基本に据えた上で、専門的な支援が後方から支援していくのだという点が、読み取っていただけるようなところだと、はじめに出てくると、誤解を招くのではないかと気になっております。

 前回、大塚委員からも御指摘があったかと思いますが、 16 ページの6の障害入所施設という、この「障害入所施設の措置入所児の」という、このタイトルについて、むしろ社会的養護での障害のある子どものことに、ここは触れたほうが用語的にも通りがいいのではないかということで6提案させていただきました。前半の所では、以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。

○大塚構成員 今の田中構成員のお話と関連してなのですが、 3 ページの赤で直してある後方支援の所が、私の無理解かもしれませんが分かりづらいと思っています。特に「障害児支援の事業者は、子育て支援におけるインクルージョンを推進する後方支援」で後方支援ということを説明したのかもしれませんが、よく分からないと。多分、インクルージョンはその前にもあるように、社会への参加・包含ということですので、障害がある方もない方も、社会に参加し、一緒にインクルージョンの社会に溶け込ませるという、そういうことを目標とするものだと思っていました。そのために障害のある方も社会にインクルージョンさせるためには、一般の子育て支援も使い、かつ障害という特別の専門性の支援も使っていくという、並列だと思っております。両方とも協力し合いながらインクルージョンを目指すのだと。特に障害専門的な支援は、一般的な子育てを後方から支援すると、後方という言葉をどう取るかは分かりませんが、一般的な後方という意味で何か後ろに控えて、あるいは物資の補給とかの観点からいくと、何か消極的になって、ちょっと弱いというか、後方支援という言葉がネガティブになってしまうのです。一方で、後方支援というのは、全体を統括して、全体の支援をして、マネジメントしていくという積極的な意味もあるようで、軍隊における考え方なので、そういうことを考えると、むしろ障害は一般子育て支援をメインとしつつ、それに対して積極的に関与し、全体を見ながら、その専門性をいかしながら協力し合いながらやっていくのだという、そういう後方支援のイメージであれば納得できるので、そういうことが必要なのではないか。まず後方支援のイメージを統一して使わないと、なかなか難しいのではないかと思います。以上です。

○柏女座長 ありがとうございます。

○宮田構成員 前回の会議で後方支援について意見を述べさせていただきましたが、後方支援という言葉自体にこだわりはございません。障害のある子ども達も、原則、児童一般施策で守られるということが第一義的なのだということを出していただきたいということです。私の使っているスライドだったら「上乗せ」という言葉を使っていますが、基本的に児童一般施策で護られた上に、障害の特殊性に対しての専門的な支援の部分を上乗せしなければならないのだという立場性が、明確になればいいと思っています。

○大塚構成員 その意味では、今回、この後方支援というのは、具体的には多分、児童発達支援センターのイメージなのですよね。この議論が中心なのですが、児童発達支援センターが後方支援機関として、専門的な支援をどのようにやっていくか、例えば、先ほど言ったように、一般子育てを支援する観点から、アウトリーチで保育所等を訪問などをしながら、その専門性をいかしながら支援をしていく、こういう構図がきちんと取れるか、それを確認しないと、具体的に、じゃあ、後方支援とは何ですかと言われたときに、児童発達支援センターがやる、あの行為、実践なのですよということをきちんとイメージしないと、意味がないのではないかと思っています。

○柏女座長 これに関連して、ほかにはいかがですか。これまで議論してきましたが、後方支援という言葉は、この報告資料の中の、いわばかなり大事なインパクトがある思想を示す用語として使っておりますので、これまでの合意点であればできれば使いたいという思いはありますが、もしもそれがかなり誤解をうむことであれば、可能性もあるということであれば、別の用語に変えていくことにもなると思います。いかがでしょうか。

○佐藤構成員 書き方の問題として、依然として「児童発達支援センターを中心とした」という言い方が、私の意見としては、結局、矛盾を深めることになるので、そのような書き方はやめたほうがいいという意見を文書で、あるいはここでも言ったかもしれませんが、そういうように思っていて、さっきの大塚さんの意見に同調します。

 実際に、本当に後方支援に徹することを考えたら、どういう支援の仕方が一番いいのかと、我々の場合で言うと、行き着いた先は、通園機能そのものをなくすということで、 10 年ほどかかってその目標を達成することができた。しかし、それが今、我々の地域にいる子どもたちにとってベストかどうかは分かりません。それはしかし、ない状態だからこそ、いろいろな取組も発展する要素があるので、恐らく、我々が今、目指していることがインクルージョンという世界を想定しているとすれば、いずれは通らなければならない道だと思います。したがって、大塚さんの意見に意を強くして、ここは文言上の整理をきちんとやったほうがいい。後方支援であるはずが、いつのまにか最前線でやっていると、今般の議論は、やめましょう。そういうことで、少し書きぶりを考えることが必要かもしれませんし、つまり、行政側のほうできちんと議論をしてほしい。ここに丸投げしないで、皆さんが自分たちの責任において、議論をし、再度提案していただきたいと思います。以上です。

○柏女座長 関連して、岡田さんから御意見です。お願いします。

○岡田構成員 言葉の使い方が議論になっているので、是非、聞いていただきたいのです。代表的なものは、先ほど来、問題になっているレスパイトです。レスパイトという言葉は、発音と意味が日本独特なものになっています。レスパイトという発音は欧米にはないのですが、日本で発行されている英和辞典ならびに欧米の辞書出版会社が日本で印刷・発行している英英辞典には、奇妙にも 「レスパイト」 という発音が記載されていることもあって、多くの人たちがレスパイトといううようになりました。もともと、この言葉は、厚生省心身障害研究の一つであった高松班の研究課題として登場したものでした。私は班員の一人でこの問題について意見を述べるように要請されました。耳慣れない言葉でしたので文献を漁り、同時に知人の米国人に尋ねたりしました。その際、発音については直ちに指摘されましたので、研究班におきましてもそれを報告しましたが、ほとんどの人に無視されました。このテーマを取り上げた人たちは、「ケアする人たちがホット一息つけることを目的とする全く新しい支援法でありサービスである」 と強調し、従来の日本にはない支援であるから 「レスパイト」 と表現すべきであると主張しました。やがて多くの資料が検討されるにつれて、欧米における respite とは 「ホッと一息つける」 か否かは無関係であり、古くは家族や親戚・近隣の人たちの配慮によって、恒常的な介護負担から一時的に開放されることを respite と呼んできたことが明らかになってきました。しかし、言葉だけは独り歩きして、短期間のうちに広まっていったのです。一体何を意味するのかはっきりしないままに、日本では、レスパイトという言葉が使われ始めたというわけです。そのことを当時の厚生省障害福祉課の田中耕太郎課長は大変心配して、私に是非、レスパイトについて調査して下さいと言われました。結局、田中氏の、課長時代には果たすことができませんでしたが、その後、社会福祉法人・嬉泉の創立 30 周年の記念論文集に報告いたしました。

 私が申し上げたいのは、概念がはっきりしないままに、間違った発音だけが流布してしまい、概念についてはさまざまな人が思い思いの内容を示されるので、レスパイトの定義だけは明らかにしてもしいということです。後日談になりますが、平成 11 年にオックスフォード大学グリーンカレッジの教授にも尋ねましたが、発音はレスピットでした。

 

○柏女座長 ありがとうございました。

○田中 ( ) 構成員 今の岡田構成員の御発言の中でのレシピット以外は使われないということは、実際としてはないのですね。ニューヨーカーは母音を外しますから、レスパットと呼んでおります。

○岡田構成員 レシピエットというのは。

○田中 ( ) 構成員 とも言います。

○岡田構成員 いろいろな発音があります。「レスピット」 のほかに、「レスペット」 ないし「レスピエット」 があります。

○田中 ( ) 構成員 発音の仕方がたくさんあるということは、こだわらずにいっていただかないと、レスパイトと呼んでいるカナダ地方もありますので、余りそこはこだわるところではないと思っていただいたほうが、議論が進みやすいと思います。

 定義をしていただきたいというのは、同意いたしますので、この文章を繙いて、このような定義というのは幾つか文献が見付かるのではないかと思いますので、そこがはじまりとしてサービスのあり方について、先ほど親御さんから一義的には始まるオーダーでも、実際のサービスとしては、御本人が受容するので、そのあり方は本人主体で、様々なサービスの提供があってもいいというところに落ち着かせていただければ有り難いと思います。

○柏女座長 ありがとうございました。

○宮田構成員 レスパイトの話に戻ったので、一言だけ申し上げます。 12 ページの下のただし書の一番最後の行で、「保護者が就労する時間の保障という観点まで含むかどうかについては、議論がある」という点について、議論があったのですか。親の就労支援こそ一義的に子ども一般施策の中で支援されるべきであって、レスパイトの機能として、親の就労支援はおかしくないのかなと思いますが、田中さん、どうですか。

○田中 ( ) 構成員 前回、片桐さんからそういった意見が出されて、それが拾われたのだと思いますが、やはり書かれると混乱が生じるようですので、疑問があるとしてそれは違うという結果として、整理されたとすれば、ここに書かないほうが適切かと思います。

○柏女座長 これは定義の議論ですから、この中では保護者が就労する時間の保障という観点まで含むかどうかについては、定義をしているので、ここに議論があるというのは定義ではないので、これについては削除してもいいのではないかという御意見だとお聞きしましたが。よろしいでしょうか。片桐さん、よろしいでしょうか。

○片桐構成員 片桐です。前回、質問的にお話させていただいて、お母さんが働いているから預かってということは、実態としてやはり、サービスの中身としてはあるということです。支え手側、サービスする支援する側も、実はそのようなことも包括しているのだと認識もしているので、逆に定義を質問させていただいた意図でした。

 柏女先生が今おっしゃられたみたいに、定義としてここでただし書を書かれているということであれば、議論があるということになって定義じゃなくなってきているので、削除することがふさわしいのかなと思ったりもして聞いておりました。

○柏女座長 分かりました。今の岡田さんのお話にもあるように、現在は非常に多義的な要素が入っていて、その中の 1 つに就労支援の部分の意見というか、それも入っていることもあるということです。

○片桐構成員 もう 1 点ですが、特に自立支援法になって、総合支援法になってから、私どもがサービスを始めた頃は、働けないお母さんたちがたくさんいて、 10 年、 12 年たったときにかなり働く人たちも多くなってきて、一般施策も充実していく中で、社会が随分変わったのはこの 10 年です。そういう意味では、レスパイトの言葉が今この時間帯に議論になっているのですが、何か新しい定義なり、言葉なりというのが、登場してくる可能性もあるのかと思いながら聞いておりました。

○柏女座長 ありがとうございました。この 1 2 の部分、よろしいでしょうか。

○岡田構成員 ついでにお願いしたいのですが、インクルージョンと自立も定義してほしいと思います。 それから田中さんは、カナダの一部で 「レスパイト」 と発音されているとのことですが、われましたが、少なくとも欧米で印刷・出版されて出ている辞書の発音記号にはありません。方言として、さまざまな発音はあり得ると思いますが、少なくとも欧米における国語辞典の発音記号には、レスパイトはありません。

 

○柏女座長 よろしいでしょうか。主として、このレスパイトと後方支援について、議論が集中しましたが。

○田畑構成員 文言に関わる部分ですが、 3 ページです。真ん中から下の部分で、「ライフステージに応じて切れ目のない支援と、各段階に応じた関係者の連携 ( 縦横支援 ) 」となっているのですが、これもこの議論の中で、「縦横連携」という言葉が、 1 つのキーワードとして出ていると思いますので、「縦横支援」というよりも、「縦横連携」という形が適切ではないかと思います。修正できたらと思います。

○柏女座長 ありがとうございます。貴重な御意見を頂きました。よろしいでしょうか。 2 つの用語については、この議論を踏まえた上で、少し事務局で検討いただいた上で、次回、お願いしたいと思います。

 それでは、第 3 4 の後半の部分について、事務局から説明をお願いします。

○川島障害児・発達障害者支援室長補佐  16 ページの 3 の提言以降について説明いたします。 (1) 1については、より分かりやすい表現に事務局で修正したものです。 17 ページの○の 1 つ目です。前回、センターが持つ地域機能として、啓発活動とのみ記載していたところですが、それだけでは何を行うか分かりにくいといった御意見もありましたので、「地域住民が障害児者に対する理解を深めるための活動」と修正させていただいております。これ以降の文章でも、啓発活動と使っていた部分がありますので、こちらと同様の修正をしているところです。

 その下の「このため、センターは」の記載ですが、センターが保育所等訪問又は障害児相談支援の指定を受けることに関して、の記述に関して、「専門的な知識・経験を地域に還元する観点」や、「障害児等療育支援事業等との役割分担も踏まえ」といったことも書き加えております。 3 つ目の○ですが、保育所等訪問支援事業と個別給付ではない障害児等療育支援事業を車の両輪として進めるべきといった内容の修正をしているところです。一番下の○ですが、保育所等訪問支援の訪問先の拡大について、より分かりやすい表現に修正しております。保育所等訪問の所ですが、整備が進んでいないことを憂慮すべきことであるといった御意見もありましたので、保育所等訪問支援の体制整備が進んでいない理由を分析した上で、報酬上の評価も含め検討すべきという文言を加えております。

19 ページの3の 2 つ目の○です。こちらについては、相談支援において取り分け思春期以降の相談は深刻であるといった御意見を前回いただきましたので、「思春期の不適応行動による支援困難事例への対応等」といった文言を加えさせていただいております。 20 ページは、手帳優先主義又は手帳がないと公的なサービスが受けられないといったことがないようにすべきといった御意見をいただきましたので、手帳は必ずしも必要ではない旨の記載をしているところです。 21 ページの 1 つ目の○です。地域の課題への対応について、誰が主体的に行うのかを明記し、一義的には協議会の事務局としての市町村又は基幹相談支援センターがイニシアティブを持ちつつといった文言を加えております。その次の「特に、視覚障害児や聴覚障害児への支援のように」以降の文言については、視覚障害、聴覚障害の団体からの御意見も踏まえて書き加えたものとなっております。

2 つ目の○については、協議会メンバーの構成についても前回御意見がありましたので、障害児支援の事業所に加えて、保育所等の地域の子育て支援関係者の参加も重要であるといった旨を記載しております。 3 つ目の○ですが、サポートファイルの普及に当たり、共通のアセスメント又は情報共有を容易にする環境づくりを行うことが必要だということを書き加えているところです。

25 ページの 1 つ目の○です。放課後等デイサービスの支援の質について、不適切な記載になっていましたので、適切な表現に修正いたしました。それから、ガイドラインで方針を示すという記載をしているところです。 26 ページの (3) については、医療と福祉との関係について、前回福祉のサイドからの書きぶりになっていたところがありましたので、福祉と医療との関係について適切な表現に改めたものになっております。また、1の 2 つ目の○ですが、子どもの心の診療ネットワーク事業の内容が分からないといった御意見もありましたので、事業名に加え、その前の所に事業の内容を追記しております。なお、追記した部分については、事前にメールでお送りした書きぶりから若干修正をしておりますので、御了承いただければと思います。

27 ページの2の 1 つ目の○です。 NICU からの移行について書き加えたものです。 28 ページの一番上の○です。前回、仮称ですがセンターの重症児支援センターといった省略した名称でお示ししておりましたので、重症心身障害児者支援センターといった名称に修正しております。 2 つ目の○ですが、こちらも事務局で個別にヒアリングを行った難病関係の団体からの御意見を踏まえ、難病のある子どもについての支援、具体的な方策を進めるべきといったことについても併せて記載しております。

(4) です。1と3については、前半部分と同様に御意見を踏まえて順番を入れ換えたものになっております。それらの文言については、特に変更はありません。2の精神面でのケア、カウンセリング等の支援については、次の 29 ページの上段部分になりますが、自己肯定感といった言葉を使っていましたが、それが専門的用語すぎるといった御指摘や、それ以外に家族自身に自己肯定感を持たせる支援といった書きぶりをしていたのですが、そういった書きぶりはどうなのかといった御意見もいただきましたので、その旨修正、削除しているところです。

29 ページの4です。家族機能を壊すような必要以上の預かりといった、こちらも不適切な表現がありましたので、適切な表現に改めるといったこと。また併せて、保育所での対応への御意見がありましたので、その必要な対応を明記いたしました。 30 ページの5、家族会の活動と「きょうだい支援」です。こちらについては、前回の報告書 ( ) では、一緒に書き入れていたところですが、家族会と「きょうだい支援」は別に位置付けたほうがいいだろうといった御意見をいただきましたので、別の項目として整理したものです。 (5) の1の 1 つ目の○です。「また、それに併せて、保育機能の充実を図る観点から」といった所ですが、こちらについては医療型児童発達支援センターの保育機能の強化について書き加えたものです。 2 つ目の○は、児童指導員の関係ですが、前回児童指導員を一定割合配置することを義務付けることも考えられるといった旨を記載していたところですが、それが結論として誤解されてしまうといった可能性があるといった御意見がありましたので、そこを削除いたしました。それから、ガイドラインについて今後方針を示すことが重要といった御意見もいただいておりましたので、ガイドラインについてもここで記載しているところです。

31 ページの 1 つ目の○です。ガイドラインの内容として、職員の専門性の確保といったことも加えました。2の入所施設の生活環境の改善等の 1 つ目の○については、先ほど前半部分の説明で移動したという旨を説明いたしましたが、こちらに社会的養護機能の充実については移動しております。後半部分の説明については、以上です。

○柏女座長 この部分についても、前回出た御意見を丁寧に拾い上げて修文をしてくださっているなと思います。 4 時半ぐらいをめどに議論したいと思います。朝貝さん、お願いします。

○朝貝構成員 肢体不自由児施設運営協議会の朝貝です。 18 ページの2で、入所施設の機能の活用とあります。ここに、肢体不自由児に対する障害の軽減、改善というような機能を明確に入れていただきたいということがあります。具体的には、下から 2 行目の「行動障害の軽減等の一定目的をもった入所」という文言がありますが、この前に児の機能を最大限伸ばす、あるいは行動障害の軽減等というようなことで入れていただければいいのではないかと思います。

○柏女座長 続けて、柘植さん、加藤さんの順でお願いします。

○柘植構成員 お願いします。後半の所の縦横連携ということで、教育との関係に関する文章がたくさん出てきておりますが、基本的にはこれでよろしいかなと思います。先ほどの前半部分の用語の所なのですが、 3 ページの 2 段目の 3 行目にインクルージョンという言葉が出てきます。 10 ページの障害者の権利条約の所に丁寧に書いてありますので、ここで出てくるのではなくて、小さな※で「はじめに」の一番下に発達支援の用語の説明がありますので、ここに並べてインクルージョンのものを最初に書いておいたほうがいいと思いました。

 それから、大塚委員の後方支援の話で幾つかの案を述べられて、その文章的に表現をするならばそれでよろしいですし、ここの文章を残すのであれば、やはり※で後方支援も一番下に小さな字で、先ほど大塚委員が述べられたようなことを書かれるといいのかなと思いました。

○柏女座長 建設的な御意見をありがとうございました。加藤さんの次に、大南さんお願いします。

○加藤構成員 全国児童発達支援協議会の加藤です。 3 点気がついたことで発言いたします。これは、以前から私自身がこだわって発言させていただいている内容ですが、 1 つは放課後デイの話と保護者の指導の話です。これは、他部に絡んでいる部分もあるわけですが、いずれにしても今回の資料にもありますように、国保連の 1 月のデータを見ましても、完全に児童発達支援の規模を凌いで放課後デイが拡大の一途をたどっていると。これは、あるところで多分頭打ちになるかもしれないことが予想されますが、しかし当面はこれは拡大の一途をたどるであろうというような非常に大きな事業になりつつある中で、今回指摘していただいているように、ガイドラインを一刻も早くこの業界にも作っていただくということで書き加えていただいていますから、そういう方向になると思います。さりとて、それはかなり時間がかかることだと思うのですね。少なくとも、その間に放課後デイの事業がどんどん飛躍的に青天井的に非常にハードルの低いところで事業がどんどん広がっていく事態に対しては、やはりこれは何らかの形でそのハードルをある程度設定していく必要があろうかと強く思います。

 例えば、現実的には月曜日から日曜日まで親のニーズなのですが、確かに親のニーズは尊重すべきなのは大前提であるわけですが、さりとて児童期の子どもの育ちにおいて、月曜日から日曜日まで正に子育ての外注のようなことが行われてしまっている。そして、しかも 1 人の子どもが数箇所の事業所を渡り歩いて生活をしているというような実態があるわけですよね。これは、ますます拡大していくだろうと思われます。これは、確かに親の現実のニーズだろうと。ですが、しかし子どもの視点に立ったときに、この大切な時期に本当に親と家族としっかり向き合う生活がされるべき時期ではないかと思うのですね。この時期を失したら、このあとにいろいろな様々な課題を積み残していく気がするのですね。そういう意味でも、やはりこの放課後デイについては、何らかの縛り、月曜日から日曜日まで 3 か所も 4 か所も渡り歩いて生活をしていると、ほとんど家族とも向き合うような時間もないような中で、乳幼児期・学齢期が過ぎていくなどということが本当にあっていいのかということを強く懸念するものです。

 もう 1 点は、最後の所はきれいにまとめていただいて感謝申し上げます。とにかく、一般子ども施策との整合性をしっかりここの提言で出してほしいということが、私たちの願いとしてあるわけです。例えば、子ども・子育て支援法の中では、 3 歳以上の保育園児、幼稚園児の無償化のような話が出ているのですね。そうすると、そこに育ちが気になる我が子のことがカウントされているかというと、外れてしまっているのですね。あるいは、例えば現在全国的にどうかは分かりませんが、東京などですと保育園児のアレルギー加算というのは、きちんと付いているのですね。御案内のように、様々な発達上に課題を抱える子どもたちの場合に、そういう課題を持つ可能性は非常に高い、現実的にそういうものがあると思うのですね。ところが、それに対しては何らそういう制度が適用されていないとか、あるいは保育所には AED は全部無償で配付されているのに、我が子には全然ないと。ですから、それはある意味では制度的なネグレクトが起きていると思うのですね。ですから、やはりその辺りのこともしっかりこの文言の中に具体的に盛り込んでいただけたら、アレルギーの話、無償の話がどうのこうのではないのですが、やはりそういうことが起きていると。一般に子ども施策の中に完全に ( 障害のある子は除く ) みたいな話で事が進んでいるような事態にならないように、今後そういうことが起きないように何らかの歯止め的な文言をここに是非盛り込んでいただけたらと思います。

○柏女座長 大切な御指摘ではないかと思います。田中さん、田中さん、辻井さん、宮田さん、田畑さん、片桐さん。

○大南構成員 全国特別支援教育推進連盟の大南です。就学前の保育所等の関係機関と小学校との接続の問題が何箇所か書かれていて、これが推進されますと、今、就学のところで課題になっているものが解決できるのではないかと思います。 24 ページの放課後等デイサービスの記述の下から 2 行目ですが、「あるいは特別支援学校専攻科に在籍する生徒が 20 歳に達した場合等」とあるのですが、専攻科とすると少し限定しすぎるのではないかと。ここは、高等部のほうがよろしいのではないかと思うのですね。といいますのは、高等部は本科が 3 年で専攻科が 2 年なのですね。高等部の 3 年生、高等学校年齢の生徒の中にも、 20 歳に達している生徒はいるわけです。ですから、ここを高等部にしておけば、高等部は本科と専攻科を含むわけです。

 それから、もう 1 つは専攻科は盲学校と聾学校、視覚障害特別支援学校、聴覚障害特別支援学校にはかなりありますが、知的障害、肢体不自由の特別支援学校には公立学校は専攻科はないのですね。私立の学校に全国で確か 7 か所ぐらいしかないと思うのです。ですから、専攻科と書いてしまうとものすごく限定されて、該当者が非常に少ないのではないかと思いますので、高等部のほうが私はよろしいのではないかと思います。

○柏女座長 田中さん、お願いします。

○田中 ( ) 構成員 育成会の田中です。先ほどの加藤構成員のお話の中での、親御さんのサービスの利用過多については、サービス利用計画がありますので、そこで調整されるべき問題ではないかと思います。事業所の質を上げていくことに関しては、もっと違う視点での取組みが必要だということで、前回までに事業所の評価と職員の質の向上というような切り口での対応がありました。今回、職員の質を上げていくためには、児童指導員ということでの議論がされていることになっておりますが、児導指導員についても現行の児童指導員の基準だけですと、今ある放課後デイサービスには適さないところも多いのではないかと思いますので、ガイドラインを策定していくというような流れになっていたかと思います。

 先ほど話題になったレスパイトも、基本的にはサービスが貧困なアメリカのテキサスから始まったと聞いています。そのときの価値感は、障害を親が見るしかないと追い込まれる状況が、障害故に支援が必要な状況を、親の責任としてスティグマをはると。そのスティグマをはる、罪の意識をはることをレスパイトするという考え方で始まっていますので、世界的にはいろいろなサービスのあり方がありますが、一時的なケア、ショートタームケアという形でアメリカなどもサービスはありますが、それもレスパイトと呼んでいます。一時的な時間の保障が大事だということが日本に伝わったときに、レスパイトという表現で今広がりつつありますので、そのように整理していただければいいのではないかと思っています。

○田中 ( ) 構成員 福祉協会の田中です。今の関連ですが、やはりネグレクトに近いような養育状況がその背景に出てくる可能性が、常に孕んでいると思います。そういう意味で、現場ではサービス利用過多とは言いたくないのですが、やはり親御さん自身がどんどんお子さんの養育から離れていくことによって、社会的養護としてのネグレクト等でフォローしなければいけないようなケースにつながってくる。そこを、どのように支えていくのかという仕組みを作っていく必要があると感じています。特に、学齢期の相談支援事業も含めてですが、児童相談所の公的なケースワーク、またケーススタディーとして整理しなければいけないような事例は、たくさん出てくるのですね。それを、相談支援事業所と公的な相談機関である児相との相談のつなぎが、どうも現場ではうまくいっていないという現実がありますね。そして、虐待通告したほうがいいのではないかというようなおそれのある事例についても、相談事業所が抱え込んでしまっていて、それが表面化してこなくて、時間がたってからよりひどい状態で上がってくるような事例が、私たちのエリアでも結構あります。その辺りのところをつないでもらうような仕組みづくり、また事業展開における配慮をどこかに組み込んでいただけると嬉しいと思います。

 また、これはここで触れるべきなのかどうかで疑問もありますが、新型出生診断における様々な問題が報道されてきています。いわゆる生命倫理につながることでもあるのですが、この点は、実際にお子さんに障害がある御家庭の中で、その次の妊娠に際しての悩みの相談は結構出てきていますので、この新型出生診断に伴う今危惧されているようなことの中での経緯に何か触れてもいいのかなと思います。それから、細かなところはペーパーで提案させていただきましたので、それを御覧になっていただければと思います。

 もう 1 つ最後に、前回の報告書の中でも、障害児支援は児童福祉法を根拠にすると言ってきたと思うのですね。そうすると、その児童福祉法の中でフォローし切れていない部分が総合支援法の中にまだ残っている。平成 18 年以前は、居宅介護にしても全て児童福祉法の中で整理されていました。そういう意味で、この事業所指定、事業関係に関わるところで 2 つの法律に関わる矛盾の整理が必要と感じています。それから、是非変えていただきたいのは、利用者負担に関わって今はそれぞれの上限管理は法律ごとにやっています。償還払いのため、放置していると、そのままの負担を強いられるようなことになっています。障害のある親御さんの経済的な負担の問題を含めて、何か利用者負担の仕組みの中でも構わないのですが、一元的に上限管理ができる仕組みは取れないかどうかを是非検討いただきたいと思っております。

 

○柏女座長 大切な御指摘があったかと思います。特に、前半部分、障害児本人の最善の利益のために、障害児相談支援事業所と児童相談所がうまくつながっていく必要があるのではないかというところは、縦横連携の中でも大事な論点かと思いました。辻井さん、お願いします。

○辻井構成員 まず 20 ページなのですが、「支援者の専門性を活かすための協働・連携」ですが、研修会という形で協議会等の部分が書いてあるのですが、研修会をいろいろな所でいろいろな形のものがなされていても、結局それが連携につながらないというのが今のところあった課題で、そういう意味ではもう一歩突っ込んで、例えば共通の土台となるようなエビデンスのある支援手法や評価手法みたいなところぐらいまで、一歩突っ込んで共通の土台をつくるための研修会を少し想定していただけるようなことのほうがいいのかなと。ただ、交流と同じような意味合いで研修会をやっていても、やはり連携のための土台はできないかと思っております。

 もう 1 点は、 21 ページで、これは先ほど少し申し添えさせていただいた所と共通するのですが、結構これもサポートファイルでいつもやはり課題になってしまうのは、それぞれがそれぞれのアセスメントをやってしまうようなところがあります。共通のというのが大事なのですが、もう 1 つ共通の標準化されたアセスメントという形で、ある程度国として各エリアでということだけではなく、ある程度標準化されて、例えば数値化されたりというようなものを一方で入れておくというようなことは、少し見込んでもいいのかなと思っています。

 最後に、これも前回伝えさせていただいたところでもあるのですが、 30 ページできょうだいのことと家族のことを分けていただいて大分すっきりしたと思っております。ただ、家族会の所が「行われている」というところで終わっているものですから、行われているものを更に活性化させるような取組みをしていくというようなもの、あるいはタイトルも家族会の活動ではなく、活動の活性化など、少し具体的に報告書として方向性を少し示していただいたほうがいいかと思っております。

○柏女座長 宮田さんお願いします。

○宮田構成員 聞き落としたのかもしれないのですが、 25 ページの一番上の 2 行なのですが、「児童発達支援センターが対象とする年齢を就学前児童から引き上げていくべきという意見も出されている」という文章は、文章どおりとったらいいのですか。 6 歳児、 7 歳児も児童発達支援センターの対象とするというような話があったのでしょうか。聞き落としているかなと思うのですが。

○柏女座長 もし、今簡単に御説明して、その上で御意見が出されるようですので、できればお願いしたいと思います。

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 この検討会の場で直接御発言いただいた構成員の方はおられなかったと思いますが、各団体からの意見が出されているペーパーの中でそういう趣旨があったということで、ここに入れているのだと思っています。

○柏女座長 それを踏まえて。

○宮田構成員 まず、文章的には学校との連携というところがあり、放課後支援、活動支援という部分があり、突拍子もなく児童発達支援センターの対象児童の年齢引き上げという話が出てくるのですが、文章的におかしいのと、歴史的には就学猶予免除をされた子どもたちの行き場所づくりのために創設された通所支援が、昭和 54 年の全員就学の過程の中で就学前児童を対象とするという歴史的な流れの中で、これをもう一度ぶり返して学校へ行かなくてもいいというような話になってしまうような文章なので、少し問題ではないかなと思うのですが。

○柏女座長 主張のときのものをもう 1 回たどっていただいた上で、今の御意見を踏まえて整理をしていただきましょう。宮田さん、その点でよろしいでしょうか。

○宮田構成員 はい。

○柏女座長 田畑さんお願いします。

○田畑構成員  16 ページの地域における縦横連携を進めるための体制づくりの部分ですが、体制づくりに関してはやはり相談支援の体制が重要になってくると思います。ライフステージへつなぐ縦横連携の重要な役割を果たす機関の 1 つに、基幹相談支援センターがあると思うのですね。その基幹相談支援センターも、やはり明確に位置付けていただく必要があるのではないかと思っております。参考資料の 3 にも、イメージ図があるわけですが、このイメージ図の中にもやはり基幹相談支援センターというものが今後ライフステージにつなぐ重要な役割を果たすと思いますので、入れていただけたらというのが 1 点目です。

2 点目は、 22 ページなのですが、「保育、母子保健等と連携した保護者の気づきの段階からの乳幼時期の障害児支援」という部分なのですが、前回の議論の中で主語が不明確だということで、気づきの前に保護者のという文言が入ったと思います。この部分なのですが、例えば保育所の保育士が気づいてという場合もあるでしょうし、あるいは母子保健の健診のときに保健師がという場合もあると思いますので、保護者という形の主語の限定にしないで、様々な気づきの中での場合の連携の在り方という形のほうがより適切ではないかと思いましたので、以上その 2 点発言させていただきました。

○柏女座長 今の発言に関連したところで、よろしいですか。大塚さん、違いますね。では、片桐さんのあと、大塚さん、市川さんお願いします。

○片桐構成員 全国地域生活支援ネットワークの片桐です。放課後等デイのサービス全体の過剰利用も含めてなのですが、幾つか御意見があったとは思うのですが、実際私どもの会員の中にもそういった声はちらほら聞こえており、放課後等デイサービスを月~金と使うというのですが、お母さん、さすがに土、日はお家にいらっしゃったほうがいいのではないでしょうかと言うと、だったら行動援護は使えませんでしょうかとなりまして、それはちょっとと言うと、では金曜日から日曜日までショートステイを使えませんでしょうかと、やはり止まらないのですね。そういうことが実際に起きています。それは、少しいい状態になりつつあるということも聞いていて、それは障害児の相談支援がケアマネジメントという考え方がきちんと入ったということが、実はすごく重要だと思っております。いわゆる、利用抑制的なところや子育て支援を放棄しているところを少しサポートしていくという観点でいうと、相談のマネジメントでやっていくべきだろうと思っています。逆も起きており、少し手厳しいタイプの相談支援の方ですと、実際には日曜日も使わないと生活が成り立たないケースについても、杓子定規になってしまうこともあります。これは、恐らく基幹相談支援センター等とスーパーバイズをしていって、きちんと客観性を取り戻して支援をしていく形をつくっていくことが望ましいのではないかと思っております。個々のサービス 1 1 つの規制の視点でいくと、いろいろと不都合も出てくるのかなとは感じました。

 それから、先ほど佐藤構成員も 29 ページで短期入所のことをおっしゃいました。この中の 2 行目から 3 行目にかけて、障害児を育てる親やきょうだいも含めた家族に対する総合的な支援が身近な地域でというような言葉が書かれております。これは、短期入所が身近な地域で受けられることを指しているのだと思うのですが、先ほど佐藤構成員がおっしゃられたように、入所施設の中で行われている短期入所となってしまいますと、どうしても身近な地域とのミスマッチが起きてしまう。それには、単独型短期入所を拡大していくことが重要だというお話もありました。この中に、例えば単独型短期入所を推進していくというような文言などを思い切って入れてみてもいいのではないかと思っておりました。

○柏女座長 短期入所の推進についても、事務局で御検討をお願いしたいと思います。大塚さんお願いします。

○大塚構成員  29 ページの保護者の就労のための支援の所が、いろいろ調整していただいて言葉になっています。障害児支援の役割も大きい。一方、障害児支援が一般施策としての子育て支援よりも優先して利用されるような状況になると、障害児本人の社会への参加の観点から問題との指摘もあり、バランスを取る必要がある。この観点からいくと、障害児支援というものをある意味で抑制していこうと、まずは一般子育て支援のほうがということもあるかもしれないのですが、例えば一般施策における対応が著しく困難であるような濃密な支援を要する場合というのは、これは「例えば」ではなくて、この文脈からいくとしかし障害児支援というのは役割が大きいけれども、障害児支援が余りにも優先して利用されるとまずいと。「しかし」一般施策では対応が難しい濃密な支援を要する場においては、障害児支援も優先させていいのではないかというような文面にいかないと駄目なので、多分「例えば」は少し違うと思っています。

 それとともに、やはり残っているのは、先ほどから出ている障害児本人の社会への参加・包容の観点ということで、気持ちも分かったり、子どもの最善の利益を考えるといいのですが、何か私たちの心の中にそういうことの過多のサービスを使うとかという表現の中に、そういうこと自体に対する親御さんに対する気持ちが少しあるのかなということをすごく危惧しています。

 それは、やはり前も言いましたように、子育て機能が弱体化して支援が必要な状態なのだと、そうせざるを得ない状況だと捉えないといけないので、過多であるとか何とかという言葉自体を使うことがおかしいというか、そういうものをやはりソーシャルワークやケアマネジメントで丁寧な相談支援の中できちんと解決すべきということを明記しないと、この場そのものが子どもの最善の利益という観点はあったとしても本末転倒になるのではないかと危惧しています。

○柏女座長 分かりました。大切な留意事項というか、御指摘をいただいたように思います。では市川さんお願いします。

○市川構成員 「気づき」に保護者という主語を入れていただいて、私は前回申し上げたので有り難いと思います。それから、先ほどもあったのですが、いろいろな方が気づくのですが、最後保護者が気が付かなかったら幾ら周りの人が気づいてもできないのですね。ですから、我々ができることは、保護者の気づきをどれだけ促進に持っていくか、最終的に保護者の気づきに持っていくかという意味で、保護者ということでもちろんほかの方が途中で気が付くことはたくさんあるのですが、いざそれを支援に結び付ける段階になると、保護者の気づきが入っていないといけないので、私はその点だけを押さえていただければと思います。

○田畑構成員 現場にいると、様々な気づきを保護者の気づきにまで、それがすごく難しい場面があると思うのですね。そこの連携のあり方も、少しうまく持っていかないと、なかなか保護者の気づきまで行き着かないところでの困難さもあるのではないかという意味で、様々な気づきから保護者の気づきなども含めて発言させていただきました。

○市川構成員 先生がおっしゃるとおりで、そこは難しいのですが、そこを踏まないで支援に入ろうと思ってもなかなかうまくいかないのも現実なので、それを申し上げました。

○柏女座長 支援者の気づきを保護者の気づきに結び付けていくための、丁寧な支援ということですね。これは、大事な視点だと思います。文章的に少し書き加えていってもいいかもしれないと思いました。

○渡辺構成員 日本福祉大学の渡辺です。今御意見があった気づきの所はすごく大切で、きっと早く気づいていただくことは大事なのだけれども、余り周りが焦って急かしてしまうことがかえって逆効果になることもあるので、本当に丁寧にそこは気づいていただけるように支援することが大事だと思います。それから、気づいていただいたとしても、結局そのあとの支援の質が担保されていないと、早く気づいただけで終わってしまいますので、そういった意味でも今回このガイドラインの中に、児童発達支援や放課後等デイサービスがあり、ある程度その後の支援の質を担保していこうという具体的な取組みが入ってきていることはとても評価できることだと思っていますので、是非このまま進めていただければと思っています。

 その上で、先ほどから課題になっているサービスの利用過多というか、そういったケースのことが話題になっているわけですが、私自身はサービスの利用過多というか、とにかくいろいろな所のサービスを使って、どうしても子どもに向き合えないとか、子育てから逃避しようとする親御さんの背景には、そのケースそれぞれの問題性があると考えています。むしろ、そういったケースが起こってきた場合には、きっと何か向き合えない理由であったり事情であったり、家庭環境であったり経済的な要因が様々な所にあるのだろうと考えて、むしろそれは個別支援の対象としてしっかり支援していかなければいけない対象だと捉えていくことが、本来の支援の方向性だと思っています。そういった意味で言いますと、先ほどから御意見があるように、相談支援の中でむしろそういうケースについては、よく気をつけて十分に個別支援を行っていくことが本来求められる支援の方向性ではないかと思っています。

 私は東京に住んでいるわけでもありませんし、愛知県にいるといっても、実は名古屋に住んでいるわけではなく、私どもの大学は知多半島の先の美浜町という人口の非常に少ない所におりますので、そういった地方部に住んでいるものからすると、放課後等デイサービスというのはまだまだ地域格差がかなりあり、すごく数も事業所も揃っている所もあれば、そこそこ人口がいてもほとんどなくて使えない人たちがいて、相変わらず放課後障害のあるお子さんがお母さんとだけ過ごしているとか、友達もいなくて家の中で 1 人で過ごしているというような場所がたくさんあることも実際事実です。必ずしも 4,000 箇所と箇所数が増えてきたことは増えてきたのですが、今それが十分であるかというとそうではなく、むしろ今皆さんも御存じのとおり、一般施策の中の放課後児童クラブは既に 2 万箇所を超えていますよね。昨年度、小学校の数よりも確か放課後児童クラブのほうが数だけでは多くなって逆転現象が起こっているぐらい、簡単に言うと一般施策の中でも非常にその部分のニーズは今増えてきていて、放課後児童クラブも増えて、 2 万箇所を超えている時代に、障害児の放課後等デイサービスが 4,000 箇所ぐらい、約 5 分の 1 ぐらいというのは、増えてはきているけれども、まだ格差が市町村の間に残っている意味でいうと、まだ量的にはある程度整備が必要なのではないかと考えています。要するに、一部の問題を抱えているケースと、それ以外の一生懸命子育てをする中でもまだまだ不十分で困っていらっしゃる家庭もたくさんある現状を広く押さえた上で、放課後等デイサービスのあり方も含めて考えていかなければいけないと思っています。

 もう 1 点は、 29 ページですが、先ほどから話題になっている短期入所等のレスパイト支援の拡充が3にあり、そこに「障害のある子どもについては、専門的な視点からの発達支援、短期入所をはじめとしたレスパイト支援などにより」とあるのですが、タイトルに短期入所等のレスパイト支援の拡充と書いてあり、その中に発達支援という言葉が出てくると、発達支援もレスパイトに掛かってくるような感じに捉えてしまいますので、ここの書き方を少し気をつけていただければと思います。副次的に児童発達支援センターなどを利用している間に親御さんが休みを取れるような、単独通園の場合であればというような副次的にレスパイト的な効果はあるとしても、ここの書き方がタイトルにレスパイトと書いてあるので、少し工夫していただければと思います。

 これは、個人的な意見ですが、レスパイトという言葉についていろいろな考え方、いろいろな定義、いろいろなものがあり、ちょっと難しい課題が今日出てきているなと思っていますので、個人的には例えば文章からあえてレスパイトという言葉をむしろ使わずに、一時的な時間の保障であったり、休息の提供であったりというような、本来レスパイトが何を提供したいのかというところをもっと文面の中に入れていくようにして、余りレスパイトという言葉そのものにこだわりをもたないで書いていってもいいのではないかと思っております。

○柏女座長 では、佐藤さん。あとは大体よろしいでしょうか。では石橋さんの順でお願いします。

○佐藤構成員 今の御意見で、放課後児童デイサービスがもっと必要な地域もあるのではないかという提案がありましたが、いわゆる、一般施策としての学童が全国で 2 万箇所あって、今、在籍している子どもは 100 万ちょっとのようですね。そのうち 2.5 万人が障害があると考えられている。全体の 2.8 %だということで、全国的に言うと 1 箇所に 1 人しか障害のある子どもがいない。あるいは、全然いない所もたくさんあるでしょうから。それで、問題は、そういうニーズに対してどういうふうに対応していくかですが、ない所でこそこちらをまずやるべきだと、一般施策のほうをやるべきだと私は思っています。そのことに触発されて、同じような問題ですが、 18 ページに、保育所等訪問支援の体制整備が進んでいない、これは前回も指摘しましたが、高々 1,100 とか 1,200 ぐらいの子どもしかこのサービスを使っていない。実際には、保育所に在籍する子どもは全体の 2.3 %、 5.1 万人というふうに厚労省では把握しているようですが、それから比べると極めて少ないということで、それは理由があるのだろうということで、いろいろな人に聞いてみますと、現行の療育等支援でやっているから、そこはそこそこカバーされているのではないかとか、あるいは、保育所等訪問支援が個別給付であるために、親の側に躊躇があるというような理由もあるようだということですが、まず、この療育等支援の事業が、今や都道府県に全部委譲されて全国でどれぐらいやっているか分かりますか。それぞれの県を足し併せていくとどれぐらい指定を受けているか分かりませんか。  

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 すみません、事務局ですが、申し訳ありません。今はもう、完全に一般事業になっていますので、我々もちょっと詳細のところは、今、手持ちのデータはありません。

○佐藤構成員 把握していないということですね。多分、このことがネックになって保育所等訪問支援が進まないのだという意見がある中で、そこはやはり、理由を分析するためにはそういうデータも必要で、是非、検討会と事務局のほうで問題意識を共有する上でも、そこははっきりさせたほうがよいと思います。

 それから、保育所等訪問支援は個別給付であるが故に、当然親も理解している状態で出発するわけですが、療育等支援の場合は、それぞれの保育所なりいろいろな所が要望を出してくるということで、必ずしも保護者に周知されない。そこを、どちらが責任を持って必要と思われる保護者に子どもの問題について関心を寄せてもらい、問題意識を共有し、次のステップに進めるようにするかというのを、責任の押し付け合いのようなこと、取り分け、その子が本来在籍している保育園なり幼稚園なりがもうお任せしますというような態度になっていることに鑑みると、私は、保育所等訪問支援のほうが個別給付であるが故により権利性も高いと思いますので、こちらを使いやすくするようなことをいろいろ工夫を進めていく必要があると思います。今や、理由を分析した上で検討するという段階から、少し分析をした上で具体的な提案をすべきではないかと。以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。方向性は大丈夫だけれど、もう少し踏み込んでほしいということですね。

○佐藤構成員 はい。

○柏女座長 では、石橋さん、お願いします。

○石橋構成員 全児連の石橋です。細かなことですが、 18 ページの下の最後の○の所で、「地域住民が障害児者に対する理解を深めるための活動を行うことが必要である」という、この表現の真ん中を抜きますと、「地域住民が必要である」ということで、非常に何か強い表現になって、これを読んだときにものすごく気になりました。ですから、望ましいとか何かそれぐらいにしておいてもいいのかなと思います。

 それから、自立支援協議会の件で、構成メンバーもさることながら、自立協議会が正しく認識されていないというのが私の感じです。そのことを、構成メンバーもさることながら、そこを書き込んでもらえると嬉しいと思いますし、今、基幹型相談支援センターのことが田畑構成員からお話が出ましたが、現状はとても児童のことまでやっている、やれていないところへ、なおかつここへ児童を加えるというのは非常に、私の住んでいる地域で基幹型にこれをと言ったら、まずとてもではないけれど万歳するなと感じていますから、やはり、現状をきちんと把握されてから記述していただければと思います。

 それから、先ほど出て、すぐ反応すればよかったのですが、 25 ページの所に、宮田構成員から御指摘がありました、「年齢を就学前児童」というのは、多分全児連の会員の意見を聞くと、学齢前に療育センターで行っている療育というものが就学と同時に回数が減るとか、それも全くもって事務的に切られているということ、これの継続を望む会員の声がものすごく多い。そのことをもし受けているとしたら、 24 ページの一番下の○が放課後等デイで始まっていることに、「また同様に」というのは全然筋が違うから、逆に言ったら変えていただければなと思います。

 最後に、 28 ページの所、これは私が抱いている感じなのですが、ここの所に、家族支援の充実の1の赤○の所の最後、「同様の取組を行うことが可能かどうか併せて検討すべきである」というこの表現は、可能かどうか併せてというのは、多分、無限に可能ではないというふうな表現に受け取れましたから、可能かどうかという表現は削除して、「行うことを検討すべきである」というふうにしていただきたいと思います。以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。では宮田さん。これくらいの時間にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○宮田構成員 はい。先ほどの件ですが、恐らく、学校へ行ってからも支援を続けている部分は、医療型の児童発達支援センターの診療所部分での理学療法だとか作業療法のことだと思います。我々の意見としても、診療所部分を児童発達支援センターと一体化するのではなくて、地域の障害児医療センターとしての機能を高めるべきではないかと御意見をさせていただいているように、「児童発達支援センターの対象年齢」という記述ではなくて、「児童発達支援センターの持つ診療機能の」というような表現がいいのではないかと思います。

○石橋構成員 そのとおりで結構です。現実に、結局、就学前の理学療法の件については養護学校に持ち込まれているのです。それで、神奈川では、要するに巡回型ですが、 OTPT ST の理学療法士が配置されて何をやっているかと言ったら、延長線上のことをやはりやっていただいているのです。それは多分、県担事業でやっているのでしょうが、切れ目をなくすという意味合いでは、やはり就学前の養育というものが必要に応じてきちんとケアされるべきではないかと思います。

○柏女座長 ありがとうございました。次のステップに移ってもよろしいでしょうか。一通り御意見を頂戴しました。利用方への対応と、いくつかの論点を中心とした議論もありましたし、それから、もう少し文意をはっきりさせたほうがいいのではないかということでの文章の修正意見など、様々な御意見を頂きました。事務局をかばうわけではありませんが、頂いた御意見を丁寧にどこかに入れ込んでいくと、修文上少しうまくつながらない所が出てくると思います。文章のつながり、あるいは、主語、述語の関係の所をまた丁寧に重ねて見ていただければと思います。ありがとうございました。

 それでは、続きまして、資料 3 「報告書案、参考資料」について事務局から説明をお願いしたいと思います。

○川島障害児・発達障害者支援室長補佐 資料 3 について御説明します。参考資料 1 として付けている「障害児が利用できる福祉サービスの体系」については、前回お示ししたものと変更はありませんので、御説明を省略します。もう 1 枚めくり、「地域における縦横連携のイメージ」です。こちらについては、まず、障害児支援からの後方支援という所をより目立たせたというところと、あと、「障害児支援」と併せて「障害福祉」という記載が乳幼児期、学齢期にありましたが、そちらは全部、「障害児支援」の中に含めてという形で「障害福祉」の記述を落としています。また、乳幼児期、学齢期の所の「社会的養護」というものを入れ込んだという修正をしています。

 もう 1 枚めくり、参考資料 3 です。こちらについては、市町村域、一番下の所です。そちらに「学校」というのが左下にありますが、これについては、前回「特別支援学校等」と入れておいたところですが、これについても学校に含まれるといった御異議を頂いたので、ここを「学校」という文言に修正しています。

 参考資料 4 です。こちらについては、障害児相談支援と子ども・子育て支援制度における「利用者支援事業の連携」の推進のイメージについて図にしたものです。利用者支援事業の概要については、第 2 回の検討会の資料で提示させていただいたところですが、もう一度事業の内容を簡単に申し上げます。「教育・保育施設、また地域の子育て支援事業などを円滑に利用できるように、身近な実施場所で情報の収集、また提供を行って関係機関との連絡調整を行う」といったものになっています。また、障害児を養育する家庭からの相談についても、「福祉事務所、また障害児施設などと連携をして適切な対応を図ること」とされています。

 図に戻り、図の左側半分の点線になりますが、こちらが、子ども・子育て支援制度の枠組み、右側が、障害児支援として点線で囲んでいますが、これが障害児支援の枠組みとなっています。また、真ん中ですが、それぞれの制度が重なり合っている部分があるとなっています。左下にありますが、子育て中の親子などから子どもを預けたい、子どものことで気になることがあるといった相談が矢印でその次の所に書いてあります。利用者支援事業者に相談があって、そのニーズ等に応じて、右下の保育所、又は左上の家庭児童相談、地域の保育士などといった所につながるというイメージを書いています。その中で、療育支援が必要な場合については、真ん中から矢印で記載していますが、こちらについては、障害児支援制度の枠内の障害児相談支援事業者のほうに連携をしてつなげていくと。その先として、障害児通所支援等による専門的支援につながるといった流れを図にしたものです。また、障害児通所支援のほうから保育所等に専門的な知識、経験から後方支援を行うということも図に入れています。図の真ん中の、市町村の下のほうに赤文字で書いてありますが、障害児の相談支援事業者等においても、要件を満たした上で、市町村から利用者支援事業者として委託も受けることも可能となっています。これによって、報告書案に記載があるように、可能な限りのワンストップの対応も可能になるのではと考えています。なお、本事業については、先行して今年度から実施されていますので、現行の制度でもそういう対応も可能という状況になっています。

 参考資料 5 です。こちらについては、前回、暫定版という形でまだ関係の団体に確認を取る前の段階でお示ししたものですが、この資料について、報告書の参考資料として付けるべきという御指示があったので、各団体に再度内容について確認をした、それを反映させた資料になっています。上段に書いてありますが、まだ確認の御連絡を頂いていない団体がありますので、今後修正の可能性があるので、現時点では暫定版という形にしています。次回検討会では確定版として御用意したいと考えています。また、前にお示ししたときは、四角囲いで、それぞれの項目ごとに主な意見のまとめとして事務局で抽出した要約抜粋を載せていましたが、今回の追加事項のコメントを各団体から数多く頂きまして、また全体の分量を抑えるという観点から、この四角囲いの付いた主な意見のまとめの部分は削除しています。報告書の中で各団体からの意見というのは反映させていることもあって、このまとめの部分を削除することは事務局としては問題ないのではと考えています。

1 ページ目の表題の「主な意見等 ( 暫定版 ) 」の下に括弧書きで書いていますが、検討会において、団体からの意見をそのまま載せているものであって、記載されている事項全てについて検討会で議論をしたものではないということを明示すべきという御意見も頂いていましたので、「各団体の希望に沿って整理したものであり、本検討会として合意した内容ではない」といった文言を記載しています。

 参考資料 6 です。こちらについては、検討会構成員の名簿、また検討の経緯を記載しています。現状においては、今 10 回ということで予備日の所は記載していませんが、今までの議論の経緯を簡単に書いていることと、あと、ヒアリングの実施団体と実施日、個別に意見を聴取した 3 団体も含めて記載をしているものになっています。参考資料の説明については以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。参考資料 1 6 について簡単に御説明を頂きましたが、いかがでしょうか。特に御意見はありませんか。何かありましたらお願いをしたいと思います。よろしいでしょうか。それでは、またお気付きの点などあとからありましたら、早目に事務局のほうにもお伝えいただければと思います。

 続きまして、「報告書 ( ) のポイント」ということで資料 4 がありますので、これについて事務局から説明をお願いします。

○川島障害児・発達障害者支援室長補佐 それでは、資料 4 について御説明します。前回の検討会において、今後いろいろな所で説明することも想定した上で、概要版について作成する旨をお伝えしていましたが、今回、報告書案のポイントとなる項目を抜き出して事務局で整理して、また、特にキーワードとなるような所については青文字でアンダーラインを引いています。

 まず、 1 枚目の「基本理念」としては、インクルージョンの推進と合理的配慮、また子育て支援におけるインクルージョンを推進する後方支援としての専門的役割の発揮、最善の利益の保障、家族支援の重視というものの 4 つを記載しています。これについては報告書案の項目に沿ったものになっています。その下の縦横連携の推進として、まず、縦の連携、また横の連携、その下に 4 つ四角囲みがありますが、それを支えるための四本柱として、支援者の専門性の向上、相談支援の推進、支援に関する情報の共有化、児相等との連携を記載しています。

2 ページ目です。報告書の提言の主な内容を整理したものです。1縦横連携の体制作りとして、児童発達支援センターを中心とした重層的な支援体制、また、保育所等訪問等の充実、利用者支援事業との連携、サポートファイル、障害福祉計画への記載義務への法定化を記載しています。2ライフステージごとの個別の支援の充実として、ライフステージごとの支援、また「気づき」の段階からの支援というものを記載しています。

 最後のページです。3特別に配慮された支援が必要な障害児のための連携として、強度行動障害支援者養成の研修の推進、重症心身障害児者の地域支援の中核となる機関の整備。4家族支援については、ペアレント・トレーニングの推進、レスパイト支援の拡充、保護者の就労支援ということを記載しています。5個々のサービスの質の更なる確保については、障害児支援に関するガイドラインの策定を記載しています。最後に、一番下の矢印ですが、子ども・子育て支援と障害児支援の連携が重要ということを記載した資料となっています。この資料については以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。今後、この報告書が出た段階で、様々な所でこの断片ということではないですが、知っていただくことがとても大事なことではないかと思います。特に新制度の検討が、今、正に行われているところですので、そうしたところに障害児支援の観点を入れていくという意味ではとても大切なことになるかと思います。主たるキーワードを盛り込んで報告書のポイントを作成していただきました。何かありますか。

○田畑構成員  2 ページ目の資料なのですが、「障害児相談支援の業務負担の評価」という表現になっているのですが、これは業務負担の評価というよりも、障害児相談支援の役割の拡充ということを議論してきたのではないかと思うので、表記を少し変えていただけたらと思います。

○柏女座長 ありがとうございました。おっしゃるとおりかもしれません。

○辻井構成員  1 枚目の裏になりますか、「地域における縦横連携を進めるための体制作り」ということで、1の最後がサポートファイルの活用となっているのですが、確かに、 1 つの例はサポートファイルの活用ではもちろんあるのだろうと思うのですが、基本的には、やはり情報共有をしっかりしましょうというような話だと思いますので、サポートファイルまで言うのは少し議論からすると言い過ぎかと思うので、文言を若干実態を反映するようにしていただけるといいかと思います。

○柏女座長 はい、分かりました。ありがとうございます。そのほかはいかがでしょうか。

○加藤構成員 今の御意見に対して、私はちょっと反対というか、反対の意見なのです。要するに、情報の共有というのはもう過去ずっと延々と言い古されてきた内容で、そこから一歩も出ていないところで、結果として共有がうまくいっていなかったという実態があるわけで、そこを突破するためには、具体的なツールとして、やはりこういうものが示される必要がむしろあるのではないかと思うのですが。またここで漫然と共有化などと言ったら、また過去延々と続いてきたものと同じレベルで終わってしまうのではないかと思えたりするのです。ですから、むしろあえて、これが全てではないとしても、例えば、こういうものが具体的に出されていることにより、半歩でも一歩でも前に進めるのではないかという期待が持てるのではないかと思うのですが。 

○柏女座長 具体例をしっかりと出しておきたいということのようですが、よろしいですか。はい、ありがとうございます。では、ほかはよろしいでしょうか。

○朝貝構成員 肢体不自由児施設運営協議会の朝貝です。ヒアリングのときも問題になりましたし、私もここで発言もしたのですが、これからすごく少子化が進んでくると、数の少ない障害児に対してどう対応したらいいのか、今後の障害児支援のあり方についてものすごく大事な視点だと思うのです。どうしたらいいのかというのは具体的には個々いろいろあるのでしょうが、そのことも少し加えていただいたらどうかなというのが意見です。

○柏女座長 ありがとうございました。では、検討ということでお願いしたいと思います。

○宮田構成員 すみません、資料 3 に戻るのですが、参考資料 3 の児童発達支援センターの下に付いている 2 つの○の、保育所等訪問支援はいいのですが、障害児相談支援等の「等」は何を表しているのでしょうか。

○柏女座長 これは、お願いします。

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 事務局です。これは、障害福祉サービスの関係とかの場合には計画相談支援になりますので、 2 つ両方書くとスペースの関係がありましたので、そこは「等」とさせていただいています。中身はそれだけ含んでいます。

○柏女座長 よろしいですか。

○宮田構成員 はい。

○柏女座長 それでは、報告書のポイントについてはこれでよろしいでしょうか。ありがとうございました。事務局においては、今まで構成員の方々から出された意見を踏まえて、今日提出された報告書案、参考資料、あるいは報告書案のポイント、これの修正を行っていただいて、次回の検討会に提出していただければと思います。予定としては、次回を最終回として考えていますので、是非よろしくお願いします。

 それでは、今後の予定等について、事務局から説明をお願いします。

○阿萬障害児・発達障害者支援室長 事務局です。皆様、本日はお忙しいところ熱心に御議論を頂きまして、誠にありがとうございます。次回の検討会については、今、座長のほうからおっしゃっていただきましたとおり、 7 9 日ということでよろしくお願いいたします。前回までと同様に、本日、皆様方から頂きました御意見を踏まえまして、座長とも相談の上で修正をし、報告書案、報告書のポイント、それぞれ次回の検討会で全体としてお諮りさせていただければと思っています。本日の御意見は、またいろいろ頂きましたので、次回までに皆様方に御納得いただけるものが出来るかどうかというのは、正直事務局としては少し心配になってきていますが、出来る限り頑張ってまとめていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。その意味で、予備日を一応 18 日に確保していますが、予定では次回 9 日が最終回となっていますので、よろしくお願いします。その関係ですが、次回に向けて追加で御意見を文書等で御提出いただく構成員の方がおられると思います。その場合には、今、申し上げた事務局の作業の関係上、御意見の分量にも当然よりますが、可能な限り、来週月曜日、 6 30 日中、遅くとも 7 2 日までに頂ければ大変有り難いです。 1 行、 2 行という文言的な話も含めてであればもう少しあとでも当然結構なのですが、ある程度分量があるものになりますと、やはり 1 週間前ぐらいには物を頂かないと我々も対応できないところがあるので、何とぞよろしくお願いします。すみません、以上です。

○柏女座長 ありがとうございました。是非、御意見等ございましたら、期日までにお寄せいただきたいと思います。これまでのところ、今、事務局からやや自信なげな話がありましたが、私は大丈夫だと思っています。決定的な対立点はありませんので、より良くしていこうという点では同じ方向を向いているかと思いますので、出来れば次回まとめられればと思っています。第 10 回ということで、とても区切りもいいものですから、皆様の御協力をよろしくお願いします。

 それでは、これにて、第 9 回障害児支援の在り方に関する検討会を閉会とさせていただきます。皆様方にはありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課
障害児・発達障害者支援室 障害児支援係
〒100-8916
東京都千代田区霞が関1-2-2
電話: 03-5253-1111(内線3037)
FAX: 03-3591-8914

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