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2014年2月12日 新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会 第4回議事録

医政局看護課看護サービス推進室

○日時

平成26年2月12日(水)16:00~18:00


○場所

厚生労働省専用第23会議室(6階)


○出席者

青柳 裕子 (平成立石病院副院長・看護部長)
石垣 靖子 (北海道医療大学看護福祉学部客員教授)
川本 利恵子 (日本看護協会常任理事)
熊谷 雅美 (済生会横浜市東部病院副院長・看護部長)
佐々木 幾美 (日本赤十字看護大学教授)
佐藤 真紀 (広島県健康福祉局医務課専門員)
西澤 寛俊 (全日本病院協会会長)
藤川 謙二 (日本医師会常任理事)
山岸 紀子 (諏訪中央病院副看護部長)
山口 育子 (NPO法人ささえあい医療人権センターコムル理事長)

○議事

○島田室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第4回「新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会」を開催いたします。

 構成員の先生方におかれましては、御多用の中御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 まず、本日の出席状況でございますけれども、本日、上泉構成員、そして清水構成員が御欠席と伺っております。

 続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。

 お手元議事次第の下に座席表を配らせていただいております。

 その下、本日、資料は1点でございまして「新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会報告書(案)」でございます。

 こちらのほうには別紙が1と2と、あと別添がついての報告書(案)になっております。

 そして、参考資料といたしまして「第3回新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会における主なご意見」をおつけしております。

 不足などございましたら、途中でも結構でございますので、事務局のほうにお申しつけください。

 それでは、カメラの方はここで退席をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○島田室長 それでは、石垣座長、以降の進行をよろしくお願いいたします。

○石垣座長 きょうは最後の検討会でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 これまでの皆様方の御議論を取りまとめて、事務局で報告書(案)をつくっていただきました。また、前回の御議論を踏まえて、多少修正したところがございます。先に事務局からそのことについて御報告していただけますか。

○島田室長 それでは、報告書(案)につきまして、そして、修正いたしました内容につきまして説明させていただきます。

 報告書(案)といたしましては、本文と別紙1、別紙2、そして別添といたしましてガイドラインの改訂版をつけておりまして、これらを含めて報告書(案)としております。

 まず、報告書(案)の本文のほうから説明させていただきます。

 1ページ目は目次をつけております。

 2ページ「1.はじめに」でございます。

 平成23年2月に取りまとめられた「新人看護職員研修に関する検討会報告書」において、新人看護職員研修ガイドライン(以下、「ガイドライン」とする。)については医療現場等の状況や看護基礎教育の見直し等の諸事情や研修成果を勘案して、適宜見直すこととされており、平成2511月より当検討会において、見直しのための検討を行った。当検討会は短期間の開催であったが、新人看護職員研修の実施状況把握に関する厚生労働科学研究事業の成果や地域における連携体制構築の事例等を踏まえつつ、精力的に検討を行った。

 ガイドラインの具体的な見直しの内容については、当検討会構成員のうち新人看護職員研修に直接携わっている構成員が検討作業を行い、検討会に作業結果を提示した。これらの内容について、綜合的な検討を行った上で、ガイドラインの改訂版を作成した。これを別添としておつけしております。

 また、当検討会では新人看護職員研修のさらなる推進に向けた課題についても議論を行い、整理した。

 「2.ガイドラインの見直し」。

 「(1)見直しに当たっての基本的な考え方」。

 検討に際して、到達目標は、施設規模やその機能にかかわらず、新人看護職員が到達することが望ましいと考えられる標準的なものとすることを前提とした。

 なお、到達目標のうちの「技術的側面:助産技術についての到達目標」及びガイドライン「保健師編」については、ガイドラインの他の部分と比べて活用期間が短いことから、今回見直しは行わないこととした。

 「(2)到達目標について」。

 到達目標の各項目について、以下の事項の修正の要否を検討した。

 「1到達の目安の設定」。I、2、3、4のいずれかを目安とするか。

 「21年以内に到達を目指す項目の設定」。

 「3各項目の表現や内容」。

 到達目標の各項目の見直しは、以下の作業方針のもと検討を行った。

 到達目標に係るデータ(到達状況、各項目の現場での実施頻度、各項目の到達の目安に対する妥当性等)を参考に検討する。

 各項目の表現や内容について、新人看護職員に求める内容として適切か、具体的な内容となっているか、などの視点で検討する。

 各項目の表現や内容、到達の目安について、関連する項目との整合性を検討する。

 各項目の並び順が適切か検討する。

 看護基礎教育における卒業時の到達目標との整合性について検討する。

 検討の結果、到達目標の各項目について修正案を作成した。別紙1におつけしております。その概要は以下のとおりである。

 「1到達の目安の変更」。IIからIへの変更が9項目。3「から2の変更が4項目。

 「21年以内に到達を目指す項目の見直し」。新たに4項目を追加。

 「3到達目標の項目の表現の変更」。10項目。

 「4その他」。死亡時のケアに関する技術項目を追加。

 「(3)到達目標の設定手順の例示について」。

 到達目標は、各医療機関がその状況等に応じて設定するものである。この点について各医療機関が理解を深め、ガイドラインの活用と新人看護職員研修の実施を一層推進するため、到達目標を設定する上で考慮する項目の具体的内容及び到達目標の設定手順の例を作成し、ガイドラインに盛り込むこととした。

 「1到達目標設定の全過程の例示」。

 これまでもガイドラインには到達目標の細項目作成に係る例が盛り込まれていたが、これに加えて、細項目作成に至るまでの全過程において各医療機関が考慮する事項や検討の流れの例を追加した。

 「2到達目標の細項目作成の例示の追加」。

 到達目標の細項目作成に係る例として、既にガイドラインに掲載されていた活動休息援助技術の「車椅子による移送」の例に加え、救命救急処置技術の「チームメンバーへの応援要請」の例を追加した。

 「3ガイドラインにおける掲載順序の見直し」。

 到達目標の設定手順について各医療機関の一層の理解を促すため、ガイドラインの掲載順序を見直し、到達目標の設定手順を到達目標一覧表の前に掲載することとした。

 「(4)その他(別紙2)」。

 新人看護職員が少ない施設や小規模病院等において、外部組織を活用したり、複数の医療機関が共同で研修を行うことは有効な方法であるが、その際も、自施設における研修計画を立て、計画の中で外部組織を活用した研修の位置づけを明確にしておくことは重要であり、その旨、ガイドラインに追記した。

 評価時期の設定は、各医療機関がその状況等に応じて設定するものであることから、その旨を追記し、また評価時期を設定する際の考え方も追記した。

 評価方法について、指導者からの評価に加え、チーム医療のメンバーである多職種からの評価や患者の視点からのフィードバックを取り入れることも考えられ、その旨、ガイドラインに追記した。

 研修の評価に当たっては、技術ができたか、できなかったかを評価するだけでなく、次の行為につながるよう、できたことを褒め、強みを確認しはげますようなフィードバックを行うことが必要である。その際には、新人看護職員が主体的に今後の目標を設定し、継続して自己研鑚していくことができるよう支援することも重要であり、その旨、ガイドラインに追記した。

 教育担当者研修は、自施設で行うほか、他施設との共同開催や外部組織の活用、都道府県や関係団体等が実施する研修を活用することも有効であり、さらに、他施設の研修プログラム企画・運営組織(委員会等)の活動に参加することによる研修を取り入れることも考えられ、その旨、ガイドラインに追記した。

 「3.新人看護職員研修の一層の推進のための課題等」。

 「(1)ガイドラインの活用の推進」。

 新人看護職員を迎える全医療機関において新人看護職員研修が推進されることを目指してガイドラインは作成されているところであるが、新人看護職員に対する研修実施の割合は病床規模が小さくなるほど低い傾向がみられた。

 今回の見直しでは、これまで研修を実施することができていなかった医療機関において研修が実施しやすくなるよう、ガイドライン本文や到達目標をわかりやすい表現に修正し、ガイドラインの活用促進に資する具体的な活用例を追加するなど内容の充実を図った。厚生労働省においては、新人看護職員が就業するより多くの医療機関においてガイドライン改訂版が活用されるよう、広く周知することが求められる。

 また、各関係団体においても新人看護職員研修を推進するための詳細なガイド等が検討・作成されており、当検討会においても紹介されたところである。各医療機関が自施設の状況等に応じて研修体制を整えたり、研修の詳細な内容を作成する際に、本ガイドラインに加え、このようなガイド等を活用することも効果的と考えられる。

 ガイドラインの到達目標の「技術的側面:助産技術についての到達目標」やガイドライン「保健師編」については今回見直しを行っていないが、今後これらの活用状況等を踏まえて、適宜見直しについて検討を行うことが必要である。

 「(2)研修責任者、教育担当者等の育成」。

 各医療機関において新人看護職員研修を推進するためには、研修プログラムを策定する研修責任者、研修を企画、運営する教育担当者、実地指導に当たる実地指導者のそれぞれの役割が極めて重要である。当検討会において医療機関の研修実施状況が報告され、医療機関内でこれらの人材を育成することの難しさや、育成された人材の昇格(昇進)や離職等により常に育成しなければならないといった課題があることが明らかになった。特に中小規模の医療機関における研修責任者等の育成・確保が困難であることが指摘された。

 また、当検討会の議論を通して、新人看護職員研修の実施体制を構築し、運営していくためには研修責任者等の役割が重要であることが繰り返し指摘されたところである。研修責任者等の人材育成は極めて重要な課題であり、そのための研修の一層の充実・推進が望まれる。

 実地指導者の研修は各医療機関において実施することが多いと考えられるが、研修責任者や教育担当者の研修は、一医療機関内での人数が少ないこともあり、他施設と共同して研修を実施したり、都道府県・関係団体等が実施する研修等を活用する方法が考えられる。その際、講義形式の研修だけでなく、他の医療機関の研修プログラム企画・運営組織(委員会等)の活動に参加することによる研修も効果的である。

 「(3)地域における連携体制の構築」。

 当ガイドラインでは、自施設のみで研修を行うことが困難な医療機関における有効な研修方法として、外部組織を活用したり、複数の医療機関が共同で研修を実施することを提案しており、これを推進するためには地域における医療機関の連携体制を構築することが必要である。

 当検討会では、地域における新人看護職員研修推進体制づくりの取り組みとして、県行政が二次医療圏ごとに医療機関の看護管理者同士の情報交換の場を提供した広島県の事例が紹介された。広島県では、圏域内の看護管理者の間で新人看護職員研修やその他の院内研修に関する情報交換が行われたことにより、新人看護職員の受入研修の際に教育担当者が同行して受入先医療機関で研修方法を学んだり、新人看護職員だけでなく中途採用者も研修に受け入れるような連携体制をつくったケースもあり、情報交換の場が連携体制構築につながっていた。

 一方、看護職員が他施設の研修に参加すると、研修先への転職につながるのではないかとの懸念を持つ看護管理者もおり、受入研修が進まないという指摘がある。上述の事例のように、看護管理者同士がいわゆる「顔の見える関係」を持つことができれば、受入研修による転職の懸念が低減されることも考えられることから、地域における連携体制の構築をすることが重要である。

 地域における連携体制を構築するに当たっては、今後の新人看護職員の就業先の多様化を勘案し、医療機関だけでなく訪問看護ステーションや介護施設等が参加できるようにしておくことも重要である。

 「(4)新人看護職員研修の周知」。

 当検討会の検討過程において、新人看護職員研修を実施している医療機関の中でも、看護職員以外の職員には新人看護職員研修の内容等がよく知られていない状況が指摘された。ガイドラインでは多職種による研修の評価を取り入れることも提案しており、また新人看護職員に限らず人材の育成は組織全体で取り組むことが重要であることからも、新人看護職員研修を医療機関全体で実施する体制を構築することが必要である。そのため、研修責任者等が新人看護職員研修の基本的な考え方や内容等を組織内に周知し、研修体制構築の役割を果たすことが求められる。

 また、新人看護職員研修は平成22年4月より努力義務化されており、多くの医療機関において熱心に取り組まれているが、患者や一般市民にはほとんど知らされていないことが私的された。新人看護職員の技術等に不安感を持つ患者がいることも指摘される中、新人看護職員研修により医療安全の向上が期待されることから、病院管理者及び看護管理者は努力義務として規定されている意義を確認することが必要である。また、厚生労働省や関係団体等が患者や一般市民に対して新人看護職員研修について広報を行うことも重要である。

 「(5)その他」。

 新人看護職員研修が努力義務となった平成22年4月より、ガイドラインに沿った研修等に対して国による財政支援が行われてきた。国は引き続き財政支援を行うとともに、ガイドラインの改訂・周知や研修事例の収集・周知等、多様な支援により新人看護職員研修を一層推進することが求められる。

 現在、ガイドラインは、新人看護職員の主たる就業先である医療機関において実施される研修を念頭に作成されているが、医療提供体制の改革や在宅医療の一層の進展などを背景として、新人看護職員の就業先が多様化することが考えられ、それに対応した研修体制や研修方法、研修内容等を検討することは今後の重要な課題である。

 さらには、看護基礎教育の見直しや新たな研修制度の創設等を踏まえ、新人看護職員研修制度全般について検討することが必要である。

 以上が報告書の本文になっておりまして、8ページには構成員の皆様のお名前を載せさせていただいております。

 続きまして、別紙について説明させていただきます。

 別紙1では、到達目標の各項目について見直しの前後を「旧」「新」という形で対比させたものを一覧にしております。

 その中で、2ページ、前回の検討会で御議論いただきました内容を踏まえまして修正した部分がございますので、説明をさせていただきます。

 2ページの一番上でございます。もともとの項目は「関節可動域訓練・廃用性症候群予防」という項目でございました。前回、関節可動域訓練についての難易度についてご意見があり、各現場で必要とされる関節可動域訓練を実施するということで、その詳細な内容については各施設で設定していただくということではないかといった御議論がございまして、他の項目につきましても同じような考え方で項目を設定しておりますので、この項目については関節可動域訓練ということで到達の目安を2とすることとしたいと思っております。

 ただし、難易度を考えますと、まずは廃用性症候群予防を行うと考えられますので、廃用症候群予防を先にいたしまして関節可動域訓練という順番に項目内の表記を入れかえて修正したいと思っております。

 もう一点でございますが、「廃用性症候群」と従前はなっておりましたが、現在「廃用性症候群」ではなく「廃用症候群」という言葉が使用されておりますので、文言を修正しておりまして、廃用症候群予防、関節可動域訓練という項目名に修正したいと考えております。

 同じ2ページの下のほうの3つの項目でございますが、与薬の技術の関係でございまして、こちらにつきましては「用法」という言葉に対する表現がございませんでしたので、「用法の理解」という「理解」を追加しております。

 インシュリンについても同じでございまして、あと一番下の麻薬についてですが、元の項目ですと、主作用・副作用の観察のみでございましたけれども、麻薬についても、種類・用法の理解というものが必要ではないかという御意見をいただきましたので、麻薬の種類・用法の理解と主作用・副作用の観察という項目に修正したいと考えております。

 その他の項目は、これまで御議論いただきました内容を踏まえて新旧の対比表を別紙としてつけております。

 続きまして、別紙2でございます。

 こちらは本文における修正内容でございます。これまで御議論いただきました内容については、下線で示しておりますけれども、第3回、前回以降の修正部分については網かけで記載しております。

 まず1ページ目でございます。今回、ガイドラインの見直しを行った旨をガイドラインの「はじめに」のところに記載したいと考えておりまして「(ガイドライン見直しと改訂版)」という文言をつけ足したいと思っております。

 平成2511月より「新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会」を開催し、医療現場等の状況や看護基礎教育の見直し等の諸事情や研修成果等を踏まえ、ガイドラインの見直しに関する検討を行った。その結果、到達目標の項目の表現や到達の目安の一部修正、到達目標設定に係る例示の追加等を行い、ガイドライン改訂版を作成したという内容をガイドラインの本文中に追加したいと考えております。

 続きまして、3ページでございます。

 一番下に「3) 到達目標の設定手順」というのがございますが、こちらのほうは追加しております部分は、細項目の設定の全過程を例示するというものの図を足しておりまして、その図をつけ加えます関係上、どういう図を追加したのかということがわかるように文言を追加しております。

 4ページの前半のほうも同じ観点での文言の追加になっております。

 5ページの下でございます。評価方法についてでございますけれども、先ほど報告書の本文中でも御紹介いたしましたが、前回御議論いただいた中で評価をした際のフィードバックは新人の今後に役立つようなものとすべきということでございましたので、評価方法の3にその旨を追加しております。

 下から3行目ですけれども、「またその際には、新人看護職員が主体的に今後の目標を設定し、継続して自己研鑽していくことができるよう支援することも重要である」といった内容を追加して考えております。

 6ページでございます。教育担当者等の研修におきまして、他施設での活動に参加することも効果的ではないかといった御意見がございましたので、下から3行目ですけれども、「また、他施設の研修プログラム企画・運営組織(委員会等)の活動に参加することを研修に取り入れることも考えられる」という文言を追加しております。

 以上が別紙の御説明でございます。

 別添のほうでございますけれども、ガイドラインの改訂版でございまして、これまでのガイドラインから追加したものについて赤い文字、追加修正を行ったものについては、現在お手元の資料では赤い文字で記載しております。

 本日の検討会での御議論を踏まえまして、この修正でよろしいということになりましたら赤文字を黒くしましてガイドライン改訂版ということで確定したいと考えているところでございます。

 資料につきまして御説明は以上でございます。

○石垣座長 ありがとうございました。

 ただいまの説明について、御質問や御意見をいただきたいと思いますが、まず、別紙1と2の修正(案)について御意見や御質問はありますでしょうか。到達目標のところと本文の修正内容についてですが、いかがでしょうか。

 佐藤構成員、どうぞ。

○佐藤構成員 別紙1のほうで確認をお願いします。2ページ目の前回議論があったところなのですけれども、789のあたりのところで用法に関する対比する文言がなかったということで理解というのを入れようということで私もそのときはそうかなと思っていたのですけれども、これでいきますと理解のレベルで終わってしまっていて、結局例えばインシュリンなどでは副作用の観察ができるというところだけに技術としてはなってしまうのかなという懸念もありまして、用法というのはそれを知って正しく実施できるところまでを含めていたのではないかなと、前のガイドラインの項目の設定のときにどの当たりをイメージして用法と書かれたのか少し疑問が残りましたので、前回の経過もわかりましたら教えてください。

○石垣座長 これは前回の御議論を踏まえてこういうふうに修正したのですけれども、到達目標のところをもう少し変えたほうがいいということでしょうか。

○佐藤構成員 理解でとどめていいのかなというのが少し疑問です。特にインシュリンは皮下注射でやるということになると、注射の技法としては3の静脈内注射と点滴静脈内注射はあるのですけれども、皮下注射ができるというのはないので、ここのインシュリンのところできちっとできるというところを見る必要があるのかなというのを思ったのです。

○石垣座長 それについてほかの構成員の方々、いかがでしょうか。

 事務局から何かありますか。

○島田室長 注射の技術についてですが、別紙1ですと修正部分しか載せておりませんので、修正していない項目についてはこの別紙1ではご覧いただけないのですけれども、別添のガイドラインの改訂版のほうに、13ページに全ての到達目標が記載されている一覧がございますが、そちらのほうは13ページの真ん中からちょっと下のあたりに与薬の技術の上のほうでございますけれども、与薬の方法、技術面の部分については別項目で立てておりまして、2に皮下注射、筋肉内注射、皮内注射というものが項目としてございますので、実施の部分については別項目で到達目標を設定しているという整理だったかと思います。

○石垣座長 指導のもとでできるという到達目標になっております。

○佐藤構成員 わかりました。皮下注射のところを見逃していたものですから、技術のところがチェックできるかなと思いましたので。

○石垣座長 よろしいですか。

○佐藤構成員 はい。これがありましたらよろしいと思います。

○石垣座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがですか。

 到達目標に関しては、かなり皆さん方の御意見をいただきながら修正いたしましたが、よろしいでしょうか。本文の修正もよろしいですか。別紙2のほうです。これも前回の御意見を踏まえて修正したもので、よりわかりやすいというか、より具体的になったと思います。もし、特に御意見がなければ、この修正(案)でよろしいということでよろしいでしょうか。御異論はございませんか。

(「異議なし」と声あり)

○石垣座長 これでよろしいですね。ありがとうございます。

 そうしましたら、次に報告書(案)の本文、資料でございます。新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会報告書(案)ですけれども、これについてはいかがでしょうか。

 川本構成員、どうぞ。

○川本構成員 今回、短期間ではありましたけれども、有意義な審議が行われまして、現状の実態に基づいた目標の修正とか、設定とか、研修の企画とか、かなり具体的な内容が追加されたガイドラインに改訂されまして、本当によかったと思っております。今後の新人看護職員研修を推進させていく上では非常に有効ではないかと考えております。

 これまで前回、平成23年度にガイドラインを作成したことで、大きく新人看護研修の研修体制が推進されております実績がございますので、今回の改訂版をぜひ基準として、そして地域や施設規模に影響を受けることなく、広く活用していただきたいなと考えているところです。

 本会としましても、このガイドラインを使って新人研修が行われるよう積極的に推進していきたいと思っております。先ほどの内容や目標につきましてはこれでよいのではないかということなので私もそのように思っておりますが、今、この報告書のことに関しましてわからない点がございますので御質問させていただきます。

 まず、2ページのところですけれども、「2.ガイドラインの見直し」の「(1)見直しに当たっての基本的な考え方」のところの○の2番目の2行目のところです。ガイドラインのほかの部分と比べて活用期間が短いとありますけれども、ほかの部分というのはどこを指すのかとか、あと活用期間が短いというのは何を指すのかということで、ガイドラインが作成されてからの活用期間なのか、新人看護職員研修が1年間行われているのですけれども、その期間が短いという意味なのか、その辺のところがよくわからないなと思っております。

 それから、次に5ページ目の3行目からでございますが、関係団体が検討し作成したガイドについて触れられておりますけれども、ここで紹介された提出資料とガイドラインとの関連性や使い方に関しては検討を議論していないように私は思っております。提出資料の内容や効果について説明や検討などをしておりませんので、このままここに記載するような議論もなかったような気もしております。医療機関や自治体などはこの報告書にも注目して期待しておりますので、報告書に個別の媒体の名称などを載せたりすると、この改訂ガイドラインとセットで参照すべきというふうに、活用すべきだと認識する可能性もあるのではないかなと心配しております。

 看護職というのは非常にまじめで真摯に受けとめやすいので、この検討会がこの資料を推奨しているかのように受けとめられる可能性が高いと思います。むしろこの段落は不要ではないかなと考えておりまして、この2つの点をよろしくお願いいたします。

○石垣座長 川本構成員のほうからは、2ページ目の「2.ガイドラインの見直し」の○の2番目ですけれども、「技術的側面:助産技術についての到達目標」、それとガイドライン「保健師編」についての御質問でございましたが、事務局からいいですか。

○島田室長 御指摘の部分、2ページの2の(1)の2つ目の○ですけれども、ここで「ガイドラインの他の部分」と書いておりますのは、新人看護職員研修ガイドラインとしましては、今、改訂版としてご覧いただいているガイドラインと、あと、もう一つ「保健師編」というものがございます。それが全体で新人看護職員研修ガイドラインというものとして位置づけておりました。

 まさにここに書いてあるとおりですが、その中の「技術編:助産技術についての到達目標」、それと「保健師編」以外のところは、平成21年度末に検討していただいて取りまとめて公表しているところでございますが、ここに書いてございます助産技術の到達目標と保健師編の部分については、平成22年度末に出しているということで1年間のギャップがございまして、そういった意味で「活用期間が短い」という表現をしております。もし、そこで誤解が生じるようでありましたら、表現を御検討の上、修正していただければと思います。

○石垣座長 1年遅れてやったので活用期間がまだ短い。いずれ、その必要があったら、またガイドラインの改訂ということは起こり得ると思います。

○川本構成員 その点は私どもも重々理解しておりまして、実はガイドラインそのものが出たときは一定期間1回見直しが行われ、その後、助産師と保健師が必要だということで検討がされた経緯も前に御報告がされています。そして、その後にガイドラインとして出ておりますので、これだけを見られた方から見ると、そこの助産師の部分と、保健師のこの部分だけを抜いて期間が短いと言われているのかよくわからないのではないかと。混乱をされる方もいらっしゃるのかなと思います。今、口頭で御説明いただいた部分を補足されるといいと思っていまして、そうすると、活用期間が短いというのが御理解できるかなと思ったのです。そこら辺が混乱される点かなと思います。

○石垣座長 ガイドラインは、もうこのガイドライン本体と助産師、一緒になっていますし、「保健師編」というのは別途別にありますね。それはもちろん、これは1つのセットでございますので、今回見直しを行ったのはガイドラインの最初のほうであるということで、もちろんガイドラインには全てが含まれるということで。

○川本構成員 初めてここの文面だけ読まれる人がわかるかなと、文章上の問題だと思います。

○石垣座長 なるほど。文章を考えたほうがいいということですね。

○川本構成員 はい。今、私もそのように説明されたように理解はしたのですけれども、この文書だけで読むとちょっと。

○石垣座長 わかりました。では、もう少し丁寧に説明をしたほうがいいということですね。

○川本構成員 はい。

○石垣座長 ありがとうございました。それも考えてみます。

 この項目について、何かほかの構成員の方、御意見はありますか。

 藤川構成員、どうぞ。

○藤川構成員 助産師も保健師も、このガイドラインに沿って卒業後勉強するのですね。看護師の免許を取って保健師、助産師になりますから、メインはこのガイドラインにのっとってやるわけですね。保健師、助産師は別に保健師編と助産師編を学ぶ。保健師編と助産師編は時間差でできてきたから現場で活用した期間が短いと理解していいですか。

○石垣座長 そうなのです。もう一つは、看護師と助産師は病院の中ですることが多いので一緒に使えるかなり重なる部分があるのですけれども、保健師は就業の場所が非常に多様なので、改めて保健師のガイドラインというのをつくって、でも、それをみんな集めて看護職員ガイドラインとするとなっております。よろしいですか。

○藤川構成員 わかりました。

○石垣座長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 それでは、もう一つの御指摘のあった5ページの「また、関係団体において」というところですね。これは、これまでの検討会でなされた方向を紹介されたことを淡々とここに述べているのですけれども、ここの部分の文言を少し考えたほうがいいということでしょうか。

○川本構成員 混乱させるほどだったら削除してもいいのではないかなと思います。先ほど申し上げたように、2つ載せていますとセットで使わなければいけないと思い込んでしまう可能性が非常に高いので、本文中に載せるのはいかがかなと思っております。

○石垣座長 藤川構成員、どうぞ。

○藤川構成員 この新人看護職員というのは看護師だけではないのです。看護職員の中には准看護師も入りますので、その准看護師については到達目標を少し1年目では下げざるを得ないところがあります。そこをわかりやすく説明するための試案を出したわけです。医療現場において3⁸万人の准看護師がいます。具体的に新人看護職員のガイドラインにのっとって行う場合に、新人の准看護師が来る場合もあるのです。

 そのときにやはり法律上看護師の指示のもと、医師の指示のもとで業務を行うことになっている准看護師に対し、全ての項目を当てはめるというのは、現場としては苦労すると思います。ガイドラインという以上は、やはり新人看護職員を研修させるための1つのバイブルみたいなものですから、それをきちっとわかりやすく使いやすくしておかないといけません。標準的な全国版を出してやったほうがいいということで、日本医師会はガイドラインとセットでもちろん利用してもらうという位置づけでやっています。当然この中に載せた方が現場としては非常に使いやすいと思います。

○石垣座長 前回の検討会のときに藤川構成員からの説明でそういうこともありましたが、ほかに構成員の皆さん、いかがですか。

 西澤構成員、どうぞ。

○西澤構成員 今の藤川先生の説明はよくわかりました。看護協会ですが、前回どうしてこれを紹介したのでしょうか。それがわかりません。紹介したということは、たしかあのときにこういうのを私たちはやっていますということで、これもぜひ参考までにという話だったと思いますが、違いましたか。

○川本構成員 私どもはこういうことをやっておりますので参考になればということで御紹介させていただきました。参考にしていただくという点に関しては、ぜひ頑張って使っていただきたいなという気持ちに変わりはございません。ただ、本文中に載せますと、先ほど言いましたように、セットで使わなければいけないかというように誤解を生じると思いましたので、本文中にということを懸念して発言させていただきました。

○石垣座長 もう少し誤解を避けるような表現を考えてみるということではいかがですか。

○川本構成員 本文中になければいいかなと思います。本文中に名前が入っていくと、また別のガイドラインかというように理解されると本意ではないので、私どもとしてはこのガイドラインはあくまでも標準化してきちんと使っていただきたい。それを推進するためのあくまでもサポートであるというものなので、そのサポートとしての扱いでいいのではないかなと思って発言させていただきました。

○石垣座長 藤川構成員、どうぞ。

○藤川構成員 よりわかりやすくするならば、新人看護職員の説明として、看護師、保健師、助産師、准看護師という名前をきちっと入れれば理解ができると思います。ガイドラインの別添の表紙のところに、看護職員とは何ぞやというところに保健師、助産師も入れて准看護師、4つの職種をきちっと入れれば、この意味がよくわかると思う。

○石垣座長 この文言を見てみますと「また、関係団体においても新人看護職員研修を推進するための詳細なガイド等が検討・作成されており、当検討会においても紹介されたところである」ということなのです。

 だから、これを使えとは言っていないので、もし川本構成員のような御心配があったら、その辺のこの後の文章をもう少し考えて、これは紹介された事実ですので。

○川本構成員 紹介されたことはそのとおりでございます。先ほど申しましたように、効果的であるとか、そこをまだ十分に吟味しておりませんし、そのことを考えますと本文中の載せるのはどうか、ということで発言させていただいていますので、座長がおっしゃるとおりだと思います。

○石垣座長 効果的と考えられるということを、このようなガイド等を参考にすることも考えられるというようなことではいかがですか。参考とすることも考えられる。効果的と言うと推奨しているように聞こえますので、そういうふうに文言を改めるというのはいかがですか。

 西澤先生、どうぞ。

○西澤構成員 それで結構だと思います。ただ、看護協会が前回、出したものを報告書に載せてほしくないなら、この2つから看護協会のを除いてもいいのではないですか。

○石垣座長 熊谷構成員、どうぞ。

○熊谷構成員 実際現場でやっているほうは、やはり看護協会のはかなり具体的にお示しいただいているので、あとは助産師だって、かなり看護協会のガイドを使って配られてやっているわけですから、現実的には使っているので、今、座長の石垣先生がおっしゃってくださったように、参考にすることも考えられるという表現で、このガイドラインの趣旨が、報告書の3ページの(3)の1ですが、とにかく医療機関が自分の状況に応じて設定して使っていくものだというスタンスからすると、参考にするとよいという表現でいいのではないかと思います。

○藤川構成員 ガイドラインそのものが新人看護職員の研修をするときにためになるように効果的なガイドラインを出すわけです。効果が出ないようだったらガイドラインを出す必要はありません。各医療機関で勝手にやるよりも、標準化して、新人看護職員の全体の底上げをして医療安全を保とうということです。そのために看護協会がいろんなことを出すのもすばらしいことだし、看護師が100%いるところは看護師だけでいいのだけれども、准看護師が50%いる病院もたくさんあるわけです。そういうところに対しては、補助的なものが要りますよということで日本医師会がつくっているわけですから、両方とも効果的なことです。何ら排除する必要はないと思います。きちっと本文に載せるべきだと思うのです。

○石垣座長 藤川構成員がおっしゃったように、ガイドラインそのものは効果的な意味を持っていますけれども、ここの5ページのこの部分に関しては、川本構成員からはまるで推奨しているイメージがあるので、そこのところで少し文言を工夫してはどうかというので参考にすることも考えられるというような表現ではいかがかと提案したのです。

○藤川構成員 推奨していいのではないですか。別に推奨したら現場が困るわけではありません。准看護師がいないところは参考にしなくていいし、准看護師がいるところは参考にすればいいというだけの話です。

○石垣座長 でも、ここの文言の部分は、検討会において紹介されたということを述べているので、これを推奨するとか何とかということはここでは述べてはいない。こういうのが紹介されたということを述べている。

○藤川構成員 紹介された内容が看護のレベルを落とすか、そういうことにつながるようなことを出しているわけではないわけです。到達目標を少し下げるというだけの話です。ガイドラインに従ってやっているわけですから、到達目標のところを少し下げるというだけの話です。

○石垣座長 ここの部分に関しては、内容に踏み込むことはいたしておりませんので、そこのところをまず御確認いただきたいと思います。

 西澤構成員、何か。

○西澤構成員 議論があっちに行ったり、こっちに行ったりでよく見えないところもありますが、看護協会は本文に載せないでほかにと言いましたが、ここは本文を見れば明らかに紹介されたと書いているので、別に本文から外す必要はないと思います。

 どうもいろいろと意見がありますが、少なくともこの2つはこの間紹介されて、皆さんがこういうものも参考にするのはいい、という意見で一致したと思います。ただ、内容については全く議論していないということでは、活用となると責任が重いかなと。ただ、参考にとなれば、みなさんができるだけこういうものは参考にしようということだったと思いますし、しかも、このようなガイド等と書いていますので、これは代表として出したので、それ以外にもいろんなものを参考としたらどうですかという事だったと思います。ですから、そこは座長が言ったとおり、「参考にすることも考えられる」が、一番いい表現ではないかと私は思います。

○石垣座長 ありがとうございます。

 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 これはあくまでも、これまでの議論を踏まえた報告書だと思いますので、やはり検討会での事実関係を反映させたほうが報告書としてはいいのではないかと思います。ですから、日本看護協会作成のガイドラインが紹介されたことは述べて、今おっしゃったように参考にしたほうがいいとするのが事実関係かと思います。ですので、事実に即した報告書にすることに私も賛成でございます。

○石垣座長 ありがとうございます。

 ほかに御意見。

 佐々木構成員、どうぞ。

○佐々木構成員 私も紹介されたというあたりでは大事なことだと思うのですけれども、その活用することも効果的というと、やはり効果が非常に全面的に出てくるような印象があり、もちろん、効果的になっていくことを期待はしていますけれども、ここで検討が十分されていないとは思いますので、参考にするということでとどめておくほうがいいのではないかと考えます。

○石垣座長 ありがとうございます。

 青柳構成員、どうぞ。

○青柳構成員 中小規模の施設においては、このガイドラインはあくまでも自分たちがこれを指針にしてつくっていくわけですね。そうすると、看護協会もこういうのがあります、准看もこういうのがあります、これをひっくるめてつくっていくわけですから、今年の年頭に西澤先生が言われたように二千何ぼという病院が中小規模にはあります。それはまだ浸透していない部分で看護協会もこれの中に一緒に、これをしなさいというわけではないのですけれども、それが必要ではないかと、座長が言われたような言葉で入れてもらっていたほうがいいのではないかなと考えます。

○石垣座長 ありがとうございます。

 今、川本構成員から出た御意見では、2ページの「保健師編」と助産技術のことに関してもう少し説明を加えたほうがいいということと、5ページのこれは文言を考えて、このようなガイド等を参考にすることも考えられると修正するということでよろしいですか。

(「異議なし」と声あり)

○石垣座長 ほかの部分でいかがでしょうか。かなり皆様方の御意見が反映していると思います。

 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 変更してほしいという意見ではないのですが、読ませていただいて、あれだけたくさん出てきた意見を非常に網羅的にわかりやすくまとめていただいたと思いました。かなり突っ込んで出てきた意見も取り入れてくださっているので非常に生き生きした報告書になったと思いながら拝読しました。

 私の立場からいたしますと、患者の視点からのフィードバックも評価として取り入れるということであったり、患者市民にほとんど知られていないので、今後の周知が必要だということを盛り込んでいただいたこともとてもありがたいなと思っています。

 ただ、周知と書くのは簡単なのですが、実際にそれを本当に患者や市民にまで広げていくとなるとかなりの努力が必要なのかと思っています。

 1つ意見として今後に御検討いただいたらと思うのですが、例えば厚生労働省で作成した案内チラシやポスターをPDFにして病院からダウンロードできるような工夫はいかがでしょうか。院内でチラシやポスターを張り出せるようにして、「当院では看護職員研修ガイドラインに沿った研修を実施しています」と案内できるのではないかと思います。そこには患者さんの協力も必要なのでいろいろと御意見をいただきたいというメッセージを入れたり、身近に感じるような、わかりやすいものを何かつくっていただいて、具体的に広げる工夫が必要かと思います。直接声が届くというような工夫をぜひ今後していただきたいということをお伝えしておきたいと思いました。

○石垣座長 ありがとうございます。ガイドラインの普及と定着はこれからも大きな課題の1つでありますので、医療職だけではなくて一般市民に対しても周知するようなことをもう少し工夫していくということで、御意見ありがとうございました。

 川本構成員、どうぞ。

○川本構成員 本文のことではないのですが、最近、新人看護職員の離職率が上がってきたということを複数県から聞いております。ぜひ改訂版が出たときが大事なときなので、推進していくような取り組みを進めていただきたいなと心から思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○石垣座長 ありがとうございます。

 この案にも盛り込んだのですけれども、病院開設者と看護の責任者がもっともっと努力義務のことを理解して取り組んでほしいということを強調してここに盛り込んでありますけれども、御意見ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。構成員の皆様方が御発言くださったような大事なことは盛り込まれていると思いますが、いかがでございますか。

 山岸構成員、どうぞ。

○山岸構成員 私も研修責任者をしております。努力義務になって研修責任者ということになったときに、私は何をしたらいいのだろうということをすごく迷って、そして、研修責任者研修を受けました。この中に研修責任者の研修とか教育担当者の研修をきちんと行って育成するという文がありましたので非常にうれしいと思います。

 先ほど多職種の評価とか、患者さんからのフィードバックというところもぜひ360度評価を私たち看護師も受けていかなくてはいけないのではないかと思っておりましたので、そこも盛り込まれてこの検討会に参加してよかったと思いました。ありがとうございます。

○石垣座長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。きょう、また御意見をいただきましたが、その内容を踏まえて報告書を確定させていただいてよろしいでしょうか。皆さん方、御了解はよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○石垣座長 ありがとうございます。

 皆様方が非常に御協力くださいましたので早く終わりそうですけれども、本日が最終回となりますので、岩澤看護課長から一言いただけますか。

○岩澤課長 新人看護職員研修ガイドラインの見直しの検討会の閉会に当たりまして一言御挨拶させていただきます。

 構成員の皆様方におかれましては、ガイドラインの見直し、そして研修の一層の推進を図るための課題について短い期間に精力的に御検討いただきましてありがとうございます。また、石垣先生には座長をお務めいただきましてどうもありがとうございました。

 この新人看護職員研修は平成22年より法律の中に努力義務として規定をされ、実施されてきておりますが、そのとき以降、厚生労働省ではガイドラインに沿った研修につきまして、財政支援などを通しまして推進を図ってまいりました。研修を実施する医療機関は年々増加しておりますけれども、勤務する新人の看護職員も1年間に5万人を超えるという数でございます。その方たちがより多くの医療機関で勤務しているわけですけれども、その医療機関でできるだけこの研修が実施されるということは、医療安全の確保、また離職の防止、定着の促進という点でも重要と考えております。

 なお、このたびは構成員の皆様方に幅広い観点から御経験を通して議論いただきました。そして、3年前よりも、より充実したガイドラインになったと思っております。また、推進に向けた課題も整理いただきましたので、この報告書を受けて、また私どもも考えていきたいと思っております。

 引き続きまして、この新人看護職員研修についての財政支援は行っていきたいと思っておりますし、御意見いただきましたように、広く医療機関、学生、そして看護を受ける皆様方に理解いただけるような努力もしていきたいと思っております。この新人看護職員研修の推進を始め、看護行政、厚生労働行政に引き続き御支援、御理解いただきますようにどうぞよろしくお願いいたします。

○石垣座長 確認なのですけれども、先ほどの2ページの到達目標のうちというところの文言ですけれども、これは座長に一任させていただいてよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○石垣座長 ありがとうございます。

 それでは、事務局から何か御連絡がありますか。

○島田室長 今回、最終回でございますので次回の御案内はございませんが、今、座長から御確認いただきましたように、報告書の文言につきましては座長と御相談させていただきまして確定をしまして、また先生方にお知らせしたいと思っております。

 以上でございます。

○石垣座長 ありがとうございます。

 これで、このガイドラインの見直しに関する検討会は終了いたします。

 構成員の皆様方は、本当にいつも積極的に前向きに熱心に御議論いただきまして、このように報告書ができ上がりますことを心から感謝申し上げます。

 今後、普及と定着が非常に課題でございますので、どうぞ今後とも御尽力をいただきますようによろしくお願いいたします。

 それから、この短期間でこれだけのことができたのですけれども、昼夜を問わず熱心に調整してくれたり、それから意見をまとめてくれた事務局の皆さんにも心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

 それでは、これをもちまして閉会とさせていただきます。本当にありがとうございました。


(了)

厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室
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