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2013年12月17日 第1回遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会議事概要
厚生労働省大臣官房厚生科学課
○日時
平成25年12月17日(火)14:00~16:00
○場所
厚生労働省 仮設第4会議室
○出席者
(委員)
山口委員長 |
荒戸委員 岩崎委員 小野寺委員 神田委員 |
斎藤委員 竹内委員 谷委員 中西委員 |
那須委員 水口委員 三宅委員 |
○議事
議事概要
(概要は以下のとおり。)
自治医科大学附属病院 より 申請のあった遺伝子治療臨床研究 につい て第1回の審議が行われた。
まず、遺伝子治療臨床研究実施計画(対象疾 患: 難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫。別紙1参照 )等 について、総括責任者より説明を受けた後、委員間で実施計画の妥当性等について審議が行われた。また、当該臨床研究に係る第一種使用規程承認申請(別紙2参照)に関する生物多様性影響の評価について、審議が行われた。
その結果、申請のあった実施計画、並びに第一種使用規程及び生物多様性影響評価書について、概ね妥当であるが、被験者に投与する遺伝子導入細胞における生存率及び増殖性ウイルスの検出方法、同意説明文書の記載内容等について確認した後、科学技術部会に報告することとされた。
また、事務局から、「遺伝子治療臨床研究に関する指針」の見直しの状況、及び遺伝子導入細胞の製造に用いられた非増殖性遺伝子組換えウイルスの残存に関する考え方(案)について、報告された。
(別紙1)遺伝子治療臨床研究実施計画の内容
研究課題名 |
CD19 特異的キメラ抗原受容体発現Tリンパ球を用いた難治性B細胞性悪性リンパ腫に対する遺伝子治療臨床研究 |
申請等年月日 |
平成25年7月3日 |
実施施設 |
実施施設:自治医科大学附属病院 |
総括責任者 |
総括責任者:自治医科大学 内科学講座血液学部門 分子病態治療研究センター遺伝子治療研究部 免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座 教授 小澤 敬也 |
対象疾患 |
CD19 抗原陽性の難治性 B 細胞性悪性リンパ腫 |
導入遺伝子 |
CD19 抗原特異的キメラ抗原受容体(CAR)遺伝子 |
ベクター |
モロニーマウス白血病ウイルス由来レトロウイルスベクター |
実施期間及び 対象症例数 |
厚生労働大臣による了承の日より3年間 9 例(低用量3例、中用量3例、高用量3例。重篤な有害事象の発現状況に応じて、安全性確認のため症例数の追加を行う。最大18例。) |
治療研究の概要 |
本研究は、標準的な治療法(化学療法、放射線療法等)による効果が期待できない治療抵抗性のB細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)を対象とした養子免疫遺伝子療法の第 I / II 相臨床研究である。具体的には、CD19抗原を特異的に認識するキメラ抗原受容体(CAR : chimeric antigen receptor)の遺伝子を導入した自己Tリンパ球を輸注し、その安全性を検証すること を目的とする。併せて、臨床効果とCAR遺伝子導入Tリンパ球の体内動態を評価する。 |
その他(外国 での状況等) |
米国において、慢性リンパ性白血病、急性リンパ性白血病又は悪性リンパ腫の患者に対し、CD19抗原特異的CAR遺伝子を導入したTリンパ球を投与する複数の臨床研究が実施されている(一部の研究では本研究と同一のベクターを用いている。)。 これらの臨床研究では、一部の症例において、高サイトカイン血症、正常Bリンパ球の減少による低グロブリン血症、インフルエンザ肺炎等の有害事象(死亡例2例を含む。)が報告されており、その後、投与細胞数の減量や分割投与などの安全性を高める対応がとられている(本研究でもその点を踏まえた対応がとられている。)。 |
(別紙2)
遺伝子治療臨床研究に係る「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づく第一種使用規程承認申請の内容
申請者 |
自治医科大学附属病院 病院長 安田 是和 |
申請等年月日 |
平成25年7月3日 |
遺伝子組換え生物等の種類の名称 |
CD19 特異的キメラ抗原受容体を発現し、Gibbon ape 白血病ウイルスの Env タンパク質をエンベロープに持つ非増殖性の遺伝子組換えモロニーマウス白血病ウイルス(SFG-1928z) |
遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容 |
治療施設におけるヒト遺伝子治療を目的とした使用、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為 |
治療施設の名称 |
自治医科大学附属病院 |
備考
|
遺伝子治療臨床研究実施計画(平成25年7月3日申請)について、並行して審査中。 研究の名称: CD19 特異的キメラ抗原受容体発現Tリンパ球を用いた難治性B細胞性悪性リンパ腫に対する遺伝子治療臨床研究 |
遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会委員名簿
氏 名
所 属
荒戸 照世 (北海道大学大学院医学研究科教授)
岩崎 一弘 (内閣府政策統括官付参事官)
小野寺 雅史 (国立成育医療研究センター研究所成育遺伝研究部長)
神田 忠仁 (理化学研究所新興・再興感染症研究ネットワーク推進センター業務展開チーム チームリーダー)
斎藤 泉 (東京大学医科学研究所遺伝子解析施設教授)
竹内 隆正 (国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センター主任研究官)
谷 憲三朗 (九州大学生体防御医学研究所・九州大学病院教授)
中西 真人 (産業技術総合研究所幹細胞工学研究センター副研究センター長)
那須 保友 (岡山大学病院新医療研究開発センター教授)
水口 裕之 (大阪大学大学院薬学研究科分子生物学分野教授)
三宅 弘一 (日本医科大学医学部准教授)
○山口 照英 (国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部研究員)
○委員長 (五十音順 敬称略 平成25年12月17日)
<照会先>
大臣官房厚生科学課
研究企画官 中山 (内線3803)
バイオテクノロジー専門官 松倉 (内線3820)
電話 03(5253)1111(代表)
03(3595)2171(直通)
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