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2013年9月20日 平成25年度第7回DPC評価分科会

○日時

平成25年9月20日(金)
12:59~14:20


○場所

中央合同庁舎第5号館
専用第22会議室(18階)


○出席者

【委員】

小山分科会長 藤森分科会長代理 相川委員 井原委員
緒方委員 樫村委員 金田委員 河野委員
嶋森委員 竹井委員 福岡委員 三上委員
美原委員

【事務局】

宇都宮課長 佐々木企画官 他

○議題

1.平成24年度退院患者調査の結果報告について(案)
2.平成25年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)
3.臨床研修制度への影響評価について(案)
4.今後の検討スケジュールについて(案)
5.中医協総会への中間報告(案)について
6.その他

○議事

12:59 開会

○小山分科会長

 それでは、定刻となりましたので、ただいまより平成25年度第7回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催いたします。

 本日の委員の出欠状況ですけれども、池田委員、香月委員、川上委員、工藤委員、瀬戸委員、伏見委員、渡辺委員が欠席であります。

 では、本日の資料の確認を事務局からお願いいたします。

○小林補佐

 事務局でございます。

それでは、お手元の資料を確認させていただきます。

 上から座席表、議事次第、委員名簿と続きまして、

 D-1 平成24年度DPC導入の影響評価に係る影響「退院患者調査」の結果報告について(案)

後ろにD-1参考がついてございます。

D-2 平成25年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)

 D-3 臨床研修制度への影響評価について(案)

 D-4 次回診療報酬改定(平成26年度)に向けたDPC/PDPSに係る今後の対応について(検討事項とスケジュール)(案)

 D-5 DPC制度(DPC/PDPS)に係るこれまでの検討状況について(中間報告・案)

 その下にD-5参考がついてございます。

 D-6 退院患者調査の様式1の記録方式の見直しについて

 その下にD-6別紙と続いております。

過不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

本日は今までになく議題が多うございますので、てきぱきとやっていきたいと思います。

きょうの5番目の議題にあります中間報告は、きょう中医協の鈴木委員が来ていただいていますが、来月、中医協に報告しますので、その了承も皆さんからいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、議事に入らせていただきます。

まずは「平成24年度退院患者調査の結果報告について(案)」を議題にしたいと思います。

事務局より御説明をお願いいたします。

○小林補佐

 それでは、お手元の資料D-1をごらんください。「平成24年度退院患者調査の結果報告について(案)」でございます。

 まず、調査の概要でございます。

 本調査につきましては、平成24年度に実施されましたDPC導入の影響評価に関する「退院患者調査」につきまして、今年の5月22日の本分科会で取りまとめの方法に関する議論をいただきました。

その結果を踏まえまして、ワーキンググループを組織いたしまして、集計の方向性や有意差の検証等も含めて助言をいただきながら取りまとめを行ったところでございます。

本調査の分析・評価は、「DPC導入の影響評価」「外来診療の評価」「いわゆる総合病院精神科の実態評価」の3点に着目をしております。

その下に「考察」がございますけれども、この部分につきましては、おのおのの項目の御説明の際に触れさせていただければと存じます。

それでは、3ページ目をごらんください。

本調査の背景でございます。

DPC導入の影響評価を行うことを目的といたしまして、診断群分類の妥当性の検証、また診療内容の変化等を評価するための基礎資料を作るために行っているものでございます。

平成25年5月22日のDPC分科会における議論を踏まえまして、ワーキンググループの先生の助言をいただきながら取りまとめを行いました。

評価の視点でございます。

先ほど触れました(1)(2)(3)の視点につきまして、おのおの下に書いてありますような項目について検討を行ったところでございます。

 それでは、まず1つ目の項目の「DPC導入の影響評価」で、4ページ目をごらんいただければと存じます。

結果の概要につきまして、主なものについて御説明を差し上げます。

まず、○1のモニタリング項目でございます。

詳細な資料は同じ資料の6ページ目以降になりますので、御参照いただければと存じます。

モニタリング項目は、「在院日数」「病床利用率」「入院経路」「退院時転帰」「退院先の状況」について集計を行ったところでございます。

 まず、「在院日数で」ございます。平成24年度につきましても引き続き短縮傾向を認めております。

 また、「病床利用率」については、若干の変動がございますものの、特段の経年変化は認めませんでした。

 続きまして、表3-1以降の「入院経路」でございます。

 救急車による搬送につきましては、ほとんどの施設類型で増加傾向でございました。

 また、他院からの紹介患者さんの率につきましても、全施設類型におきまして増加傾向を認めておるところでございます。

また、「退院時転帰」と「退院先の状況」につきましては、若干の増減は認めますものの、経年的な一定の増減傾向については認めなかったところでございます。

続きまして、資料の16ページ目以降になりますけれども、「DPC対象病院とDPC対象外の病院との比較」でございます。これにつきましても、主なものについて御説明を申し上げます。

本項目では、「在院日数」「病床利用率」「入院経路」「退院時転帰」「退院先の状況」について、同様に分析を行ったところでございます。

このうちDPCの対象病院は、DPC対象外の病院の比較いたしまして在院日数については短い傾向がございました。

また、「入院経路(救急車による搬送率、救急医療入院、他院からの紹介)」「退院時転帰(治癒・軽快)」「退院先の状況(自院の外来)」につきましては、DPC対象病院のほうが多い傾向がありまして、これについてはいずれも有意差を認めたところでございます。

一方、「病床利用率」や「退院先の状況(転院)」につきましては、有意差は特になかったところでございます。

続きまして、○3再入院・再転棟調査です。資料では20ページ目以降になりまして、また、再入院・再転棟調査の詳細な図表は、D-1参考としてその次にホチキスどめでとじている資料を別添でお示ししております。

こちらは量が多うございますので、一部についてのみ御説明をさせていただきます。

本項目につきまして、「計画的な再入院」や「予期された再入院」につきましては、平成23年と24年の間では減少しておりましたけれども、「予期せぬ再入院」という項目については増加が認められました。しかし、若干の変動は認めるものの、おおむね経年で見て大きな変化は認めなかったところでございます。

なお、本項目は、退院患者調査様式1の統合に伴いまして、以前特別調査で行っていたものから本調査に統合されておることを御報告申し上げます。

これらの結果を受けましての考察でございます。

モニタリング項目とか、再入院や再転棟の状況等につきまして集計を行ったところでございますけれども、在院日数の短縮や他院からの紹介率の増加など、もともと従来から認められているような傾向につきましては、今回も引き続き同様の傾向を示しておりました。

また、平成24年度から新たに生じた変化については、特に認められなかったところでございます。

また、DPC対象病院は、DPC対象外の病院と比較した場合に、「在院日数」については短い傾向がございました。また、治癒や軽快の転帰をたどる患者さん、また、「入院経路」が救急車による搬送率や救急医療入院、他院からの紹介の患者さんにつきましては、いずれも多い傾向が認められたところでございます。

ただ、その背景につきましては、引き続き検討が必要だと考えておるところでございます。

続いて、23ページをごらんいただければと思います。

こちらは外来診療の評価の項目でございます。

結果の概要でございます。

術前画像診断の外来実施状況です。詳細につきましては、24ページ目以降からデータをつけておるところでございますが、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんという5大がんの予定入院手術症例におきまして、造影のCTMRIを外来で実施した場合の集計を行っております。

I群におきましては外来実施率がほかよりも低い傾向がございましたが、その他の施設特性や地域特性につきまして明らかな違いは認めませんでした。

続いて、化学療法の外来実施状況でございます。

こちらは資料の26ページ目以降になりますが、カルボプラチンとパクリタキセルの組み合わせ、また、シスプラチンとゲムシタビンの組み合わせにつきまして、レジメン別の外来実施状況の集計を行ったところでございますが、実施率につきまして、施設特性や地域特性などの明らかな相違というのは認めなかったところでございました。

これらを受けた考察でございます。

術前画像診断と外来化学療法の外来実施状況につきまして、地域や施設について特性があるのではないかという前提のもとに分析を行ったところでございますが、今回は明らかな傾向は認められなかったところでございます。

今後、外来EFファイルを用いることにより、術前画像診断や外来化学療法の実施状況につきまして、詳細な把握が可能になると思われますので、経年変化を調べることが可能になっていくと考えられるところでございます。

続いて、29ページをごらんください。

こちらは、いわゆる総合病院の精神科の診療実態に関する評価の項目でございます。

結果の概要でございます。

まず、精神病床に入院する患者のDPCデータの提出状況でございますが、詳細なものは30ページ目以降に示してございます。

精神科病院全体に対してのDPCデータ提出医療機関のシェアは、病床数ベースで全体の4%、退院患者ベースですと10%でございました。

急性期病院の精神病床の有無によります診療実績の評価でございますが、こちらは同じ資料の32ページになります。

精神合併症をお持ちでいらっしゃる患者さんにつきまして、精神病床併設の有無で受け入れの数を見た場合、1病院当たりの患者数や、救急車で搬送された患者さんなど、いずれも精神病床の併設のある医療機関のほうが受け入れの人数は多く、これについては有意差が認められたところでございます。

続きまして、精神疾患領域の分野になりますMDC17から見ました一般病床、精神病床別の診療実態の比較でございます。

資料は32ページ目以降でございます。

精神科精神療法、GAFスコア、これは患者さんの持つ機能の全体的な評定をあらわす尺度のことでございますが、このスコアや隔離の状況、入院時のADLのスコア別に集計を行ったところでございます。

いずれも在院日数との間に一定の関連性が認められ、一般病床と精神病床ではその関連性の傾向に相違が見られたところでございました。

これらを受けた考察でございます。

いわゆる総合病院におきまして、精神病床を併設する病院と併設しない病院では、当該病院の一般病床に限った部分だけで見ても、精神疾患を有する患者の受け入れ状況に違いがあるかを評価することを目的として集計を行ったところでございますが、やはり精神病床を併設する医療機関のほうが、一般病床におきましても精神疾患を有する患者さんの受け入れが活発であることがわかりました。

 また、一般病床に入院する患者さんと精神病床に入院する患者さんで在院日数に影響を与える要因について集計を行いましたが、在院日数に影響を与える要因の傾向は異なっておりまして、また、同じICD-10コードに該当する患者さんであっても、一般病床なのか、精神病床なのかによりまして患者像に違いがある可能性が考えられたところでございます。

 ただし、今回の調査は、精神病床に入院する患者さんのうち、DPCデータが提出されている患者さんは、退院患者さんベースで10%、1割程度でございますので、DPCデータによりまして精神科入院医療全体の診療実態について一定の結論を出すことについては、一定程度の限界があるのではないかと考えておるところでございます。

 事務局からは以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

DPC導入の影響評価による係る調査「退院患者調査」の24年度分でありますけれども、報告は3つに分かれております。

DPC導入の影響評価、外来診療の実態評価、総合病院精神科の実態評価ということで、3つの「退院患者調査」の結果報告でありますけれども、今の御報告に対して、何か御意見あるいは御質問がありましたら、お願いいたします。三上委員、お願いします。

○三上委員

 まず、16ページの平均在院日数の比較をDPC準備病院、出来高算定病院で比較をされていますが、24年度で見ますと、13.98日のDPC対象病院に対しまして、出来高算定病院は14.58日ということで、差は0.6日ということです。

22年のDPC対象病院が14.57日ということで、22年の出来高算定病院の14.58日と0.01日です。有意差があるというふうに統計上出ているのですが、これはどういうふうに捉えるのか。有意差があると捉えるのかどうかということ。

DPC準備病院というのは、その後、DPC対象病院に入っていくわけですけれども、23年度の対象病院が24年度に入ると13.98日に下がるということであれば、有意であるということがわかるのですが、出来高病院の14.58日というのは、22年のDPC対象病院と同じということを考えると、相当短いのではないか。これを差があるとここで書くことについては、少しどうなのかという気がします。

 外来での画像診断の部分ですけれども、ここはDPC準備病院の画像診断の実施率と、あるいはカルボプラチン、パクリタキセルの実施率等について調査をしたものはないのでしょうか。

といいますのは、DPCに入る前に外来でやっていた検査とDPCに入ってからの検査の比率というのがどれぐらい変わったのか。逆に言えば、DPCへの入院時検査として入院後検査でやったものが外来に移動されたかどうかということがわかるような結果を出していただきたいと思うのですが、そこについて伺います。

○小山分科会長

 2つの御質問ですけれども、事務局、よろしいでしょうか。

○小林補佐

 御指摘ありがとうございます。

 まず、16ページ目の在院日数のところにつきましては、同じ年でどうなったかということを比べたものでございまして、経年変化について、考察に加えるかどうかについては、ぜひ先生方に御議論をいただければと思っておるところございます。

 また、外来化学療法でございますが、今回につきましては、DPCの対象病院のみの分析となってございます。

その理由ですが、外来EFファイルを用いて分析を行っているのですが、対象病院以外につきましては、n数が非常に少なかったということで、今回は分析の対象から外させていただいておるところでございます。

○小山分科会長

 ということですけれども、いかがでしょうか。何かありますか。

○井原委員

 御質問は画像診断ですか。

○三上委員

画像診断もそうなのですけれども、基本的に準備病院というのはチェックできるのではないかと思うのです。

○小山分科会長

 そうですね。一番そう考えますね。

○三上委員

 準備病院の実施率とDPCへ入ってからの実施率がどうなったかということを知りたいなと思っているのです。

○小山分科会長

外来のEFファイルを出した病院数というのはどのぐらいだかわかりますか。

○小林補佐

 同じ資料の38ページに出てございまして、準備病院につきましては、全国の施設数の半数程度しか御提出をいただいていないところです。

○小山分科会長

 数がないので、外来のところは、今回は比較しなかったと。

三上先生、よろしいですか。これから重なっていけばやっていってほしいという。

○三上委員

 いやいや、準備病院は125施設出ているのでしょう。I群・II群も170なのでしょ。ですから、比較ができるのではないかと思うのです。

○小林補佐

今回、I群・II群については、n数としては少ないのですけれども、提出が義務づけられておりまして、全ての施設が提出しているということで、そこは少し違いがあるところかと思います。

経年変化につきましては、先生の御指摘を受け、今後そういうことについて分析を加えていくかどうかについて御議論いただければと思います。

○小山分科会長

では、引き続きよろしくお願いいたします。

ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○藤森分科会長代理

 9ページの表3-2の予定・救急医療入院のところ、あるいは17ページの表8-2もそうなのですけれども、平成21年度までと22年度以降でここの定義が変わっているのです。ですから、この資料だけ出てしまうと、多分定義のことを知らずに、「ああ、緊急が減ったのね」みたいな形に言われてしまいますから、ぜひここは定義が違うのだよということを明記するか、あるいは21年度はもう出さなくてもいいのかなと思うのです。そこがないと資料をちょっとミスリーディングするのかなと思いますので、よろしくお願いします。

○小林補佐

 わかりにくい説明で申しわけありません。

11ページの「結果」のところにその旨を記載しておるところですが、表の中にも注意書きとして追記をさせていただければと存じます。ありがとうございます。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。緒方委員、どうぞ。

○緒方委員

 全般的なことでもよろしいですか。

○小山分科会長

 はい。

○緒方委員

 これは一般論ですが、今後の方針もあるので、ちょっとコメントさせていただきます。

 変数の数がかなり多くて、指標の数も多いので、こういう感じでクロス表をつくっていくと、無数に組み合わせが存在するのです。なので、これを見ておわかりのとおり、物すごい作業量になると思うのです。ですから、少し方針をはっきりさせておいたほうが、今後作業が効率化すると思いますので、その意味でちょっと御提案させていただきます。

この種のデータを解析するとき2つ方針があります。1つは、研究者の立場から言うと、仮説を立てて、仮説を検証するために解析をするというやり方、もう一つは単純に経時的なモニタリングをするということ。2つの意味があって、多分両方必要だろうと思うのです。

そのときに、仮説のほうは割と具体的なものを立ててやらないと、あれもこれもという組み合わせになって、作業をするほうも見るほうも大変だと思うのです。なので、1番目の仮説を立てるという意味では、少し具体的にある仮説を調べたいという形で分析をしたほうが効率がいいと思います。

もう一つのモニタリングのほうは、基本的な情報をある程度経時的に調べていって、何か特徴的なものがあったときに考察をする。そうでないときは一々細かいところを考察しても余り意味がないと思う。

そういう方針をはっきりさせたほうが今後の作業は効率的だと思います。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見をありがとうございます。

 厚労省とすれば、仮説を立ててという分析の仕方はなかなか難しくて、これはどちらかというと藤森先生のような研究班のテーマになってくるかなと思います。

あくまでもこれはモニタリングの結果で、DPCを導入することによって医療現場に大きな変化があるのか、ないのかというところのモニタリングという考え方でよろしいのですか。

○小林補佐

 はい。

ありがとうございます。

○小山分科会長

今、緒方委員が話していただいたようなこともぜひ考慮に入れて、今後もよろしくお願いいたします。

ほかにいかがでしょうか。

特に絶対修正しなければならないという内容ではなかったかと思いますけれども、これでもって中医協に報告するということでよろしいですか。

では、そういうことでよろしくお願いします。

それでは、次の議題に移ります。

議題2「平成25年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」であります。

これに対して、事務局より御説明をお願いいたします。

○小林補佐

 それでは、お手元の資料D-2「平成25年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」でございます。

概要でございます。

現在、次回診療報酬改定(平成26年度)に向けまして、算定ルール等の見直しなどについて御議論をいただいておるところでございますが、より適切な見直しに向けまして、以下のとおり、ヒアリング調査を実施することを御提案申し上げます。

調査の背景と目的でございます。

まず、「様式1『救急医療入院』の入力について」でございます。

機能評価係数IIの見直しをご議論いただいておるところでございますけれども、救急医療指数の評価対象症例の選定等に使用される様式1の「救急医療入院」について、「あり」を選択する入力の割合が非常に高い医療機関があるのではないかという御指摘をいただいたところでございます。

様式1の「救急医療入院」の適切な見直しに向けまして、ヒアリングを行うことについていかがでしょうか。

また、後発医薬品の使用割合でございます。

後発医薬品の使用割合の評価指標の導入に向けましても御議論をいただいておるところでございますが、これにつきましても、現場の医療機関の意識調査を行った上で、診療報酬改定の議論を進めてはいかがかと考えておるところでございます。

また、入院時の持参薬のあり方でございますけれども、御議論の中で、入院中に用いる薬剤を外来で処方した上で、持参をさせている医療機関があるのではないかという指摘をいただいたところでございますが、持参薬自体が全て悪いという意味ではもちろんございませんが、持参薬のあり方に関する検討に資するために、ヒアリングを行うことで実態把握をしてはいかがかと考えておるところでございます。

どのような医療機関を選定するかということでございますが、全国のDPC対象病院および準備病院を対象といたしまして、24年度のDPCデータを分析し、該当する医療機関に調査票を配布します。その上で、ヒアリング対象となる医療機関について、調査票を取りまとめた結果等を踏まえた上で、DPC評価分科会に招集してはいかがかと考えております。

具体的な方法は、様式1「救急医療入院」の割合、後発医薬品の使用の割合が平均と比べて高い若しくは低い医療機関、そして、入院中の内服薬の使用量が平均と比べて高い若しくは低い医療機関を想定しておるところでございます。

ぜひ御議論をいただければと思います。

○小山分科会長

ありがとうございます。

これは最初アンケート調査をやって、アンケートの結果を見てヒアリングを行いたいということですね。

25年度、差し迫ってまいりましたけれども、ヒアリングを行ってはどうだろうかという御意見ですが、皆さんからの御意見あるいは御質問を受けたいと思います。いかがでしょうか。

ヒアリングは、えらくネガティブなイメージで伝えられていますけれども、ここに書いてあるとおり、DPCの精度というものをもう少し成熟させるという意味で、DPCの欠陥をこういうことでもっていろんなところが指摘されて出てきて、精緻化できればというふうに考えて、恐らくこのような形の提案が出ているのだと思いますが、いかがでしょうか。金田委員、どうぞ。

○金田委員

 金田です。

先月、後発医薬品のことで美原委員と私に意見を求めてくださいましたけれども、我々の委員の中の話だけではなかなか実態がわかりにくいところがあるので、私はぜひヒアリングが必要だと思います。

○小山分科会長

ありがとうございます。

三上委員、どうぞ。

○三上委員

前回の議論で、後発品の使用割合については、出来高部分での使用割合がどうなのかということをわかるようにしてもらいたいということだったので、これはそういうのがわかるような調査の仕方、ヒアリングをしていただけるのでしょうか。

○小山分科会長

あのときは、そういうふうにするということではなくて、とりあえず後発品の使用割合を出してみたらどうかと。出すならば、出来高のところだけのほうが意義があるのではないかという御意見だったですね。

○三上委員

 はい。

○小山分科会長

 事務局、いかがですか。

○小林補佐

 前回、包括部分と出来高部分の違いについても御指摘をいただいたところでございますので、そこがわかるように調査をしたいと思っております。

○小山分科会長

 よろしいですか。

○三上委員

 はい。

○小山分科会長

 ヒアリングをやるということでどうでしょうか。御議論ございませんか。美原委員、どうぞ。

○美原委員

 教えていただきたいのですが、例えば救急医療の割合が高い、先ほどモニターをするのか、検証するのかという話がありましたが、どのようなところが適切なのか、適切でないのかわからないですが、そういうことを考えていらっしゃるのでしょうか。

自分のうちのデータを知らないですが、例えば脳血管障害の病院というのはほとんどというか、うちは7割程度が救急になってくるかもしれない。そういうものとそれ以外の病院と一緒に比べても、ばらつきというか、出てくるものが、何を見ているのかわからなくなってしまう。

要は、全てのことに言えるのですが、これが出てきたからどうするのということがもう少し明確であってほしいと思うのです。

例えば救急医療入院の割合が平均して高い病院があって、その実態を調べたらどうするの。あるいは後発医薬品の使用割合が高いところがあったらどうするの、あるいはどうしたいの。あるいは入院時の持参薬の使用割合が高いところがあったらどうするの、低いところがあったらどうするの。何のためにやるのかということがもう少し明確にあってほしいように思われます。

○小山分科会長

 事務局、いかがでしょうか。

○小林補佐

 ありがとうございます。

今回のヒアリングの目的は、先生方に算定ルールの見直しをいただいている中で、機能評価係数IIの中で、例えば後発医薬品の割合をどのように組み込んでいけばいいのかや、現在、救急医療入院の「あり」の割合で評価をしている救急医療指数について、割合が高い医療機関、低い医療機関、両方とも意見を伺おうかとがんが得ているのですが、数値の評価のあり方や、どこで線を引いていくのかなどを、対象病院の意見を聞きながら、方策について検討していきたいというのが事務局の狙いでございます。

○美原委員

 ということであるならば、出てきたデータで今おっしゃったことがわかるようなヒアリングの仕方でないと、ミスリーディングというか、十分に解析ができないので、そういう目的があるのであったら、そういう目的に合うような質問形式にぜひ整えていただきたいと思います。

○小山分科会長

 ぜひよろしくお願いいたします。

○小林補佐

 はい。

○小山分科会長

三上委員、どうぞ。

○三上委員

 今のことですけれども、逆に(3)の入院時の持参薬のあり方ということについての調査、この結果をどのように考えるのかということですが、先ほど入院中にやるべき検査を外来でやっているかどうかの調査がありましたけれども、あれと同じような形で、入院中の包括評価に入っているべきものが、外来の持参薬としてその中に含まれるということがどうなのかということなので、これは、DPCの包括評価までの出来高を担保するための調整係数をどのように考えるのか。持参薬をかなり使う場合には、本来調整係数で調整すべきでないものまで外来で出来高でやってしまっているということになりますので、今、美原委員がおっしゃったように、その辺のところの意味づけをしっかりと聞いていただきたいと思います。

○小山分科会長

 ぜひそのようにしたいと思いますので、先生からも御意見を聞いていただければと思います。よろしくお願いします。

 ほかにいかがでしょうか。

 ちょっと時間がタイトですけれども、ヒアリングは予定では大体10月下旬か11月の頭ぐらいですか。

○小林補佐

 はい。

○小山分科会長

そこに向けてヒアリングを行うということでよろしいですか。

では、ヒアリングを行うということで中医協に御報告いたしまして、御承諾が得られましたら、その方向で動いていきたいと思います。

ありがとうございました。

それでは、その次、議題3「臨床研修制度への影響評価について(案)」ということを議題といたしたいと思います。

まず、事務局より御説明をお願いいたします。

○小林補佐

事務局でございます。

それでは、お手元の資料D-3「臨床研修制度への影響評価について(案)」でございます。

この評価の背景でございますが、平成24年度診療報酬改定の中医協附帯意見において、「臨床研修制度を含めた他制度への影響についても十分に調査・検証するとともに、見直し等が必要な場合には速やかに適切な措置を講じること」と付記されておるところでございます。

このため、DPCII群病院の選定の要件「実績要件2(医師研修の実施)」が臨床研修制度へどのような影響を及ぼしているのかについて検証するための集計を行ったところでございます。

具体的な結果は、2ページ目になります。

まず、上の図表1「臨床研修医数全体からみたDPC病院群別のシェア」でございます。

順番が前後しますけれども、一番下の「○5DPC対象病院全体」で、I群、II群、III群全てのDPC病院に所属している研修医は、全体に占める割合からすると、おおむね95%付近のところで推移しておるところでございます。

その上で、I群、II群、III群別に見ますと、I群の大学病院につきましては、平成24年度と25年度の間で制度変更があったのですけれども、22年度から全体的に低下している傾向でございました。

また、DPC病院II群については横ばい、DPC病院III群については以前より少しずつ増加傾向になっていたところでございます。

特にII群の要件にしたことによって、研修医の制度に影響を及ぼすかどうかについては、研修医の数が基準に影響するII群とIII群になると思いますが、全体を合計したもの、これは、図表2になりますが、平成22年度、23年度、24年度、25年度と経年変化を追っておりますが、24年度と25年度の間に制度の変更があったのですが、24年と25年の間では有意差はなかったというところでございました。

なお、その後ろに医政局より出ております平成25年度、今年度の研修医採用実績について、地方と都市部のもの、また、大学病院と臨床研修病院のもの、都道府県別等についての資料をおつけいたしておりますので、参考までにごらんをいただければと思っております。

平成24年度と25年度の間で制度の変更があったのですが、その間、まだ1年でございますけれども、医療機関群別に見た臨床研修医の分布の傾向については、ご覧いただいたとおり、現時点では大きな変化は認められないと考えてございます。

対応案ですが、現在のところ大きな変化が認められなかったことから、「実績要件2(医師研修の実施)」につきましては、現行の臨床研修医数を用いる評価方法を引き続き継続することとしてはいかがかと考えております。

どうぞ御審議のほどお願いいたします。

○小山分科会長

ありがとうございます。

ただいまの説明につきまして御質問あるいは御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。

少なくとも大きな変化はなかったというふうに一応結論づけておりますけれども、いかがでしょうか。御同意願いますか。

余り議論することではないと思いますので。

なお、本件につきましては、後ほど審議していただきます中医協に対する中間報告の中にこの分を加えるという形にして、中医協の総会で御報告させていただきますが、それでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 では、これは最後のところでお話しいたします中間報告の中に臨床研修のことを加えて御報告をさせていただきます。

 その次が「今後の検討事項とスケジュール(案)」についてであります。

 これについて事務局から御説明をお願いいたします。

○小林補佐

 それでは、資料D-4「次回診療報酬改定(平成26年度)に向けたDPC/PDPSに係る今後の対応について(検討事項とスケジュール)(案)」をお示ししております。

まず、検討を要する事項ということで、1ページ目の1ポツの(1)から(5)まで挙げさせていただいているところでございます。

今までに議論いただいている中で論点として残っているものについて、主に挙げさせていただいております。

まず、基礎係数や医療機関群のあり方については、「II群要件の具体的な算出方法について」などを予定しております。

また、機能評価係数IIは、「現行の6項目の評価方法について」のほかに、「医療機関別群別評価のあり方」等について御議論いただく予定となってございます。

診断群分類の見直しは、新たな技術に対応したものや副傷病の取り扱いについて、現在御議論をいただいておるところでございます。

算定ルール等の見直しは、3日以内の再入院について御議論いただいているほか、点数設定の方法、高額薬剤に対応するために導入した点数方法について、高額機器についても取り扱いをどうするか等について、現在御議論をいただいておるところでございまして、引き続きこのようなものについて御議論をいただく予定となってございます。

その他、暫定調整係数の計画的な置きかえ、激変緩和措置のあり方、また、様式1の見直しや適切なコーディング等についても御議論をいただく予定となってございます。

 裏面はスケジュールでございます。

 まず、これまで検討いただいた状況につきまして、分科会長より中医協総会へ中間報告を行っていただきたいと思ってございます。その結果を踏まえまして、次回改定に向けた先ほどの検討課題につきまして、引き続き本分科会で具体的な検討を進めていただきたいと思っております。

検討結果につきましては、本年12月をめどに検討結果を再度中医協総会へ報告することとしてはいかがかと思っております。

もちろん、この中で検討や整理を進める中で諮るべき事項が生じた場合には適宜報告できればと思っております。

御検討のほど、よろしくお願いいたします。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

これからいよいよ大詰めに入るわけですけれども、この後、議題になります中医協に対する中間報告の案を議論していただきますが、一応こういう検討事項とスケジュールでこれから最後の詰めをしていきたいと考えておりますが、これに対して御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。三上委員、どうぞ。

○三上委員

 「(5)その他」に「暫定調整係数の計画的な置き換えのための検証について」とありますが、先ほど言いましたように、外来で画像検査をやるとか、薬の持ち込みがあるとか、あるいは後発品の使用がすごくふえるということになりますと、本来その調整係数を語っていた出来高での入院時の点数の部分から減らないといけないわけです。その辺がきちんと反映できるように、全て置きかえてしまうのかどうか、あるいは少し目減りするような形で置きかえるのか、その辺のところを一緒に検討していただかないと、せっかくこういう検証をしても、DPC準備病院段階での出来高をずっと永遠に担保するという調整係数のあり方自体が非常に大きな問題になりますので、そこは一緒に検討してください。

○小山分科会長

大変貴重な御意見をありがとうございます。

それはぜひその中に入れていただきたいと思っております。事務局、よろしいですね。

○小林補佐

はい。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですね。

 では、これにつきましては、このスケジュールも含めて中医協に報告という形をとらせていただきます。

 それでは、本日の最も大きなテーマでありますが、今まで議論したこと、検討状況を中医協の総会に報告させていただきますが、その原案の御説明を事務局よりお願いいたします。

○小林補佐

 それでは、お手元の資料D-5「DPC制度(DPC/PDPS)に係るこれまでの検討状況について(中間報告・案)」でございます。

 概要でございます。

DPC制度は、平成24年度診療報酬改定答申書附帯意見におきまして、今後3回の改定をめどに継続する段階的な調整係数の置きかえを引き続き計画的に実施することとされております。

これにつきましては、以下に附帯意見を記しておりますので、ごらんいただければと思います。

また、平成24年8月22日の中医協の総会におきまして、基礎係数と機能評価係数IIの次回改定対応に係る基本方針、また、今後の検討課題について既に了承されておりまして、今後の検討課題について本分科会で引き続き検討を進めることとされております。

平成24年8月22日の中医協総会で了承された事項は以下のとおりとなってございます。

まず、医療機関群別の基礎係数と各施設の実績に基づきます機能評価係数IIの評価体系の基本骨格については維持することが決定されております。

また、現行のI群及びII群の医療機関群の設定につきましても、引き続き維持することとされました。

また、現行のII群の要件であります「診療密度」等、ここに書いてあるものにつきまして、I群の最低値をクリアするという考え方についても引き続き維持することとされたところでございます。

2ページ目でございます。

「高度な医療技術の実施」につきましては、現行の外保連手術指数による評価を基本とするとされてございます。

また、以下の点について、あらかじめ明確化するということで、実施された手術のうち、外保連手術指数との結びつけが不可能と判断されたものについては、評価の対象外とするという現行の考え方を維持すること。

また、指数の集計におきましては、様式1に記載された手術で複数記載があったものについては、一番高いものを採用するということになっておるところでございます。

また、機能評価係数IIについて、現行の6項目による評価の体系自体については、原則維持することとして決定されたところでございます。

これらを受けまして、同じ中医協の総会で了承された次回改定に向けました検討課題でございます。

医療機関群の設定は、いわゆるIII群病院の医療機関群設定のあり方については、今後の実績を踏まえて検討。

また、それぞれの要件の具体的な評価手法についても、現行の評価手法を基本とし、実績を踏まえた必要な見直しについて検討することとされました。

機能評価係数IIの評価体系は、新しい項目の追加については今後引き続き検討することとされております。

また、各項目の具体的な評価手法につきましても、必要に応じて見直すこととされておるところでございます。

このような決定事項と検討することとされた事項を受けまして、この後、計9回本分科会で御議論をいただいたところでございます。

以下の事項に関する一定の検討結果や、今後の検討課題・スケジュールについて取りまとめを行った上で、中医協総会に御報告いただいてはどうかと考えてございます。

具体的に1から3まで挙げられてございますが、3ページ目以降で御説明を申し上げます。

まず、3ページ目「1.基礎係数について」でございます。

III群のあり方について御検討いただきました。

その結果、III群の細分化は行わないこととしてはどうかという方向性が出たと考えているところでございます。

背景でございます。

III群に含まれている病院は、専門病院や地域の中核病院など、役割や効率性・複雑性などの観点からは大きなバリアンスがあるという御指摘がございました。

一方で、効率性や複雑性が小さな病院であっても、地域密着という役割があるのではないかという御意見もいただいたところでございます。

また、「専門病院」という枠組みでくくった場合におきましても、その中には多種多様な機能を持った病院が含まれておりまして、一定の基準の設定は難しいのではないかという御議論をいただきました。

また、医療機関群そのものを変更する場合でも、その中でバリアンスが残ってしまうことから、群の変更という形ではなくて、機能評価係数によって評価していくべきではないかという御意見を頂戴したところでございます。

続きまして、II群の要件でございます。

【実績要件2】医師研修の実施ですが、これは先ほど御説明を差し上げました内容に加えまして、臨床研修実績の評価の方法について、基本的には基幹型臨床研修病院の採用数の実績のみによって算出することとしてはいかがかという形になりました。

これにつきましては、考え方の2つ目の○、基幹型の病院は、研修医の採用実績について正確に把握することが可能でございますが、協力型の病院につきましては、研修医の受け入れは時期によって変動が大きいこともございまして、正確な現状を継続的に把握することが難しいという背景等がございました。

続きまして、4ページ「機能評価係数II」でございます。

機能評価係数IIの基本的な考え方は、平成24年度改定における考え方を維持するということでございまして、下の点線の四角に書いてあるような考え方でございます。

DPC参加によります医療提供体制全体としての効率改善等へのインセンティブを評価すること、また、当該医療機関に入院する全DPCの患者さんが負担することが妥当なものという大きな考え方がございます。

まず、「全DPC対象病院が目指すべき望ましい医療の実現」の主な視点は、透明化、質的向上、効率化、標準化の4つでございました。

また、「社会や地域の実情に応じて求められている機能の実現」の主な視点といたしましては、高度・先進性、総合性、重症者対応、5疾病・5事業等への対応がございました。

なお、現行の機能評価係数IIの6項目については、データ提出指数と効率性指数が、上で言う「全DPC対象病院が目指すべき望ましい医療の実現」、○3複雑性指数から○6地域医療指数までが地域における医療資源配分の最適化」というものを目的として設けられておるものでございました。

この基本的な考え方について維持した上で、5ページ「現行6項目の見直し」の欄でございます。

まず、「○1データ提出指数」でございます。データの質を評価する新たな方法について御検討いただいておるところでございます。

その背景でございます。

現在は「部位不明・詳細不明コード」の使用割合で評価をしてございますが、ほとんどの医療機関がこの基準(20%未満)をクリアしておるところでございます。

一方で、DPCデータの質に注目いたしますと、データの中身、質が余りよくなくて、分析ができないデータをたくさん出してきている医療機関があるという御指摘があったり、また、副傷病名の記載状況にかんする分布幅が大きいこと、また、様式1の記載内容がほかの記載内容と合致しない例などの御指摘もいただいておりますので、このような視点をこのデータ提出指数に組み込んではどうかという御議論をいただいておるところでございます。

この点につきましては、データ提出指数の評価対象とすることについて今後も検討をいただければと思っております。

続いて、「○2効率性指数」でございます。

後発医薬品の使用割合による評価の導入について御議論をいただいておるところでございます。

考え方でございます。

DPC/PDPSにおきましては、包括範囲の使用薬剤については、後発医薬品におけるインセンティブがあるとされておりますけれども、退院時処方やオペ中に用いる薬剤等、別途出来高になっているところもございまして、こういう薬剤につきましても後発医薬品の使用を評価すべきという視点があります。

この背景には、社会保障・税一体改革大綱に基づいて作成されました「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」において、後発品の数量シェア60%以上が目標値として設定されていることが背景にございます。

6ページ目でございます。

一方で、包括範囲については既にインセンティブがあるということで、二重インセンティブになってしまうことがあり、これについては出来高部分の使用薬剤割合に評価対象を絞るべきという御意見も頂戴しております。

また、後発医薬品の使用割合による評価を導入する場合であっても、これが効率性指数なのか、それともほかの指数として新たに設けるべきなのかという点については、御議論をいただいておるところでございまして、引き続き議論すべき論点が提示されている段階でございます。

続いて、「○3地域医療指数」でございます。

これにつきましては、「考え方」の一番上にございますとおり、平成24年4月1日より、従前の「4疾病・5事業」に加え、新たに「精神疾患」と「在宅医療」が加わりまして、いわゆる「5疾病・5事業および在宅医療」となり、医療計画の考え方が変わったことから、「精神疾患」と「在宅医療」を評価対象とすることについて御議論をいただいておるところでございます。

このうち「精神疾患」については、高齢化が進んでいることや、精神疾患をベースにお持ちになっている患者さんの救急がふえていることなどもございますので、DPC病院におけます精神科の役割について、一定程度評価すべきではないかという御意見を頂戴しておったところでございます。

一方、「在宅医療」については、医療機能の分化・連携に向けた取り組みが進んでいる中で、基本的にDPC対象病院が急性期に位置づけられていることもあり、DPC対象病院が在宅医療で評価されることについてのあり方について御議論をいただいておりますが、疑問があるという声もいただいておるところでございます。

また、「在宅療養支援病院」につきましては、200床未満の医療機関を対象としていることからも、やはりDPC対象病院と在宅医療を結びつけた観点からの評価をする指標をつくるのは難しいのではないかという御意見を頂戴したところでございます。

その上で、精神疾患を加えた「5疾病・5事業」の部分についてのみ評価項目の導入を検討することとしてはどうかということで、御議論をいただいておるところでございます。

その他の複雑性指数、カバー率指数、救急医療指数については、現行の評価方法を基本とするということで御議論を頂戴しておるところでございます。

7ページ目「その他」でございます。

基礎係数と機能評価係数II以外の事項についても、一定の検討を取りまとめていただいておるところでございますので、御報告を申し上げます。

まず、算定ルール等でございます。

高額薬剤に対応するため、前回の改定で試行的に高額薬剤に対応するための点数設定方式の変更を行ったところでございます。

この方式に該当するのは22区分ございまして、8ページ目にございます。多くの分類で在院日数の短縮が認められておるところでございまして、次回改定以降も当該点数設定方式の適用を引き続き検討することとしてはどうかと考えております。

また、高額薬剤だけではなくて、高額な材料、これは包括の中に入っている材料でございますが、高額な材料を用いる検査等につきましても適用を拡大することについて、現在御議論をいただいておるところでございます。

続きまして、9ページ目「○2退院後3日以内に再入院となった場合の算定ルールについて」でございます。

一連とみなされる3日以内の再入院を1つの入院として取り扱うルールがございますけれども、平成24年度にDPCデータが通年的に検証することができるようになりましたが、この結果を踏まえて、適切な見直しに向けて引き続き検討することとしてはどうかと考えております。

背景でございます。

現在、3日以内に再入院となった症例については、前回入院時の「医療資源を最も投入した傷病名」と再入院したときの「入院の契機となった傷病名」の診断群分類の上6桁コードが同じである場合には、一連の入院としてみなすとされておるところでございますが、一連とみなすかどうかの判断の際に、現在、再入院の際は「入院の契機となった傷病名」で判断しておりますが、これを、例えば「医療資源を最も投入した傷病名」等、ほかのものに変更するかどうかについての妥当性、また、現在は「3日」という日数設定がございますが、これについて延長するという観点も含めての妥当性について、現在検討を行っていただいておるところでございます。

参考までに裏面に、御審議いただいたときにもご提示いたしました再入院までの期間についての件数をお示ししておるところでございます。

最後に「(2)退院患者調査の様式1の記録方式の見直し」でございます。これはいわゆる記録方式の縦持ち、横持ちについてでさせてございますが、退院患者調査の様式1をより拡張性の高い記録方式によって提出することとしてはいかがかということで、御審議をいただいておるところでございます。

D-6についても御一緒に御説明を差し上げてよろしいですか。

○小山分科会長

はい。

○小林補佐

 では、縦持ちと横持ちのお話でございますが、次の資料D-6「退院患者調査の様式1の記録方式の見直しについて」ということでございます。

 6月のDPC評価分科会におきまして、記録様式につきまして御審議をいただいたところでございまして、来年4月1日より、患者1名につき、患者さんのデータを横方向に記録する方式から縦方向に変更することについて、御了承をいただいたところでございます。

様式1データの記録方式の具体的な様式につきましては、システム改変が要るというとで、なるべく早目にお示ししたほうがいいのではないかという御指摘もいただいたところでございまして、専門家の先生方の御指摘も踏まえまして、D-6別紙、最適と考えられる縦持ちの形式について検討を行っていただいたところでございます。

 詳細な記録部分については再度検討、見直しも必要になるかと思いますが、基本的な骨格については、D-6別紙のような形でぜひ御検討いただければと思っておるところでございます。

 また、以前の資料の訂正でございますけれども、D-5参考というカラーの資料をおつけしてあるかと思います。これは前回、III群のあり方のときに御審議をいただいた資料で、4月24日のD-1の資料でございます。

このうち、数値の部分について、数%もないぐらいなのでございますが、一部計算方式の誤りがありまして、これについては訂正させていただければと存じます。

御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 再来週、中医協に報告させていただく案であります。

少し長いですので、分けて御議論いただきたいと思います。

大きく3項目に分かれていると思いますけれども、その項目順にいきたいと思います。

3ページ目「1.基礎係数について」の報告について、我々の議論している内容とちょっと違うのではないか、あるいは何でもよろしいのですが、御意見がありましたらお願いいたします。どうぞ。

○相川委員

3ページ「(2)II群の要件について」の○1の「基幹型臨床研修指定病院の採用数の実績のみによって算出する」というのは、方向性としてはよろしいのですが、ちょっと危惧するのは、現在、いわゆる総合病院において精神病床を併設している病院の場合には、協力型病院として精神科の研修をかなり受けもっていることが多いので、将来、II群に参加の資格が出てくるような病院もあり得るので、実際にやるときには、そのような病院が基幹型でないということで不利になるのではないかということも検討なさったらいかがでしょうか。

○小山分科会長

 よろしいですか。

○小林補佐

 はい。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

3ページの基礎係数の考え方で、III群のあり方は、細分化を行わないということと、今、相川委員が御指摘になったII群の要件の医師研修制度のところについて、この後、精神科が入ってくるということになりますので、もう少し考慮していただきたいということです。

ほかにいかがでしょうか。美原委員、お願いします。

○美原委員

III群のあり方に関して、次回の診療報酬改定においては細分化を行わないという方向性については十分に理解しているのですが、6月28日の議論にあったように、将来的にはIII群のあり方をもう少し検討しようということがまだ生きていると考えてよろしいわけですね。

○小山分科会長

 どうですか。

○美原委員

 次回の改定のときということ。

○小林補佐

 おっしゃるとおりです。

○美原委員

 結構です。どうもありがとうございました。

○小山分科会長

 データを検証してからということですね。

 ほかにいかがでしょう。金田委員。

○金田委員

II群の要件でありますけれども、協力型臨床研修病院の研修実績を含まないということは、II群病院から協力型臨床研修病院の地域医療研修の派遣の期間の抑制が起こるということはないのでしょうか。

○小山分科会長

 どうですか。今の質問の意味がわかりましたか。

○小林補佐

 協力型臨床研修病院に行っている期間が減るのではないかという御指摘ということでございますか。

○金田委員

 そうですね。

○小林補佐

 マッチングの際に病院で行うプログラムの全体像が予め示されておりまして、研修開始後にもともとと違うプログラムを行うことは臨床研修上認められておりませんので、現時点で100%とは言えないですが、そこまで大きな影響はないのではないかと事務局としては考えております。

○金田委員

 ありがとうございました。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

河野委員。

○河野委員

 今のII群の臨床研修のところですけれども、基幹型臨床研修指定病院でも協力型臨床研修病院にかなり実習を依存している病院があるのです。ですから、採用実績ということと、それから実習実績、本当にそこが基幹型臨床研修指定病院について研修を実績として担っているかどうかということ、医師臨床研修部会のほうでも、基幹型臨床研修指定病院とはどうあるべきかという議論がされているところでありまして、数字だけ見ると実態と合わないようなところもありますので、そこをちょっと御確認していただけたらと思います。

○小山分科会長

 では、そこら辺のところは。

○小林補佐

医政局と連携をとりながら対応していきたいと思います。

○小山分科会長

 よろしいでしょうか。

では、基礎係数に関してはよろしいですね。

次に、4ページ目「機能評価係数IIについて」です。この御報告に対して御意見あるいは御質問がありましたら、よろしくお願いいたします。

機能評価係数IIについては、6項目のうち3項目について少し手直しをするという内容かと思います。

大きく変わるところは、データ提出のところでもう少し正確なデータを出してほしいということ。

効率性指数のところでもって後発医薬品の使用割合。場合によっては、これは機能評価係数の○7という形になるかもしれませんけれども、いずれにしろここに入れていきたいということ。

地域医療指数の体制評価の中で精神科病床のところを入れてくるということ。

他の3つ、複雑性指数、カバー率指数、救急医療指数に関しては現行どおりでいくということが主な内容だと思いますが、こういう報告をしてよろしいでしょうか。どうぞ。

○藤森分科会長代理

前回も発言したのですけれども、後発医薬品の数値目標を入れますと、多分少しドライブがかかると思うのですが、そうしますと、現行の計算ですと、複雑性と診療密度が落ちるのです。ですから、それが見合いになっている部分があって、ちょっと制度的な矛盾があるので、本来ですと、後発医薬品を進めても複雑性や診療密度が落ちないというふうにしてあげないと、ちょっと医療機関にはかわいそうだなと思います。

ただ、技術的には難しいというのはわかるのですけれども、そこは一定の結論が要るだろうなと思っております。

○小山分科会長

 対象となるI群が使って下がるならば、結局、診療密度のところは一緒に下がりますね。

○藤森分科会長代理

全体が下がるだろうと思います。

○小山分科会長

 全体が下がるから余り大きな影響はないのではないかなと思いますけれども、どうでしょうか。薬剤は意外と出てこないのですね。

○藤森分科会長代理

意外にきいていないでしょうから。

○小山分科会長

 ええ。きいていないという感じですね。

○藤森分科会長代理

 ただ、後発医薬品を入れると複雑性が下がるので、入れないほうがいいですよと言っている人もいますので、変なメッセージがありますから、いや、下がらないのでと言ってあげるのか、下がっても全体が下がるからいいのだよと言ってあげるか。

○小山分科会長

先生はスピーカーでしょうから、ぜひそういうふうに言ってください。

三上委員、お願いします。

○三上委員

 今のお話でも非常によくわかるのですが、効率化したことが全体で下がるということになって、逆インセンティブがかかるという話はおかしいなと思うのです。

 「基本的な考え方」の中でも、DPC対象病院が目指す望ましい医療の姿、あるいは医療提供体制の効率化ということを書いていますが、これはDPC病院だけでなくて、出来高算定病院も含めて、全ての病院の目指すべき方向性なので、これがDPC病院だけを評価するための強引な理論づけという形にならないようにしていただきたい。

というのは、前回企画官のほうから、機能評価係数IIについて、データ提出指数が出来高加算に変わった、あるいは後発医薬品の使用頻度についても出来高での加算部分があるというふうなことで、機能評価係数IIという調整係数を置きかえた部分についても、本来出来高に置きかえられるもの、実体のある形になるのであれば、そういうことを検討するということを書いていただくほうがありがたい。

今、藤森委員がおっしゃったように、1つを上げたら1つが下がるという話は逆におかしくて、両方足せば同じなのだと。でも、効率化されて全体の医療費としては削減できるのだということで、望ましい方向だと思うのですが、その辺のところが、いいところばかりとろうとしているような、何かひどいなという感じがするので、基本的には出来高に置きかえていって実体があるということであれば、そういうことはなくなるのではないかと思いますので、そういうことがわかるような報告書にしていただきたい。

○小山分科会長

 事務局、どうでしょうか。

○医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 前回も申し上げましたが、データ提出加算、後発医薬品使用体制加算が出来高の点数にございます。入院料全体の議論を中医協の総会でも今後やっていこうという状況でございます。その中で、DPCで評価している項目の同様なものが出来高でも評価するかどうかだけでなく入院料の評価の中で、新しい加算や評価の仕方ができれば、当然DPCの点数の設計にも影響してまいります。両者は、相互に影響し合う関係にあると理解しておりますので、ご指摘の議論としては入院料そのものということになるので、中医協でということになりますが、何らかの形でそういった御意見があったということはお伝えするということかと思っています。

○小山分科会長

ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。金田委員、どうぞ。

○金田委員

 金田です。

4ページのところに1と2とあって、1が全体の医療の質であり、2が地域における医療資源配分の最適化とありますけれども、8月6日の社会保障制度改革国民会議報告書で、今後地域医療ビジョンをつくって、医療の提供体制の構造改革がデータに基づいて行われる必要があるという大きな方向づけがされました。ということになれば、2の特に地域における役割、どういうふうに適正化して配置していくかということを念頭に置いた議論、個々の医療機関の質だけでなくて、そういう役割の議論というのがますます大事になってくるのではないかと思います。

以上です。

○小山分科会長

 ありがとうございます。そのとおりだと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

では、機能評価係数IIについては、基本的にはこういう考え方で議論して、方向性はこの方向ですよということでよろしいですか。

ありがとうございます。

それでは、最後の3番目です。

これは種々雑多なのですけれども、算定ルールの最初のところは、高額薬剤でこういうルールをとったのだけれども、これを高額薬剤だけでなくて、高額な材料を用いるところに導入したらどうかという話。

2番目は、またまたこれが出てきたけれども、3日以内の再入院の件。これはなかなかつらいものがあるのですが、下の参考○1と○2を見ますと、余りにもひどい実態が見えてまいりますので、ここら辺はもう少し議論していく必要があるだろうという話。

退院患者調査の様式1については大きな問題はないと思います。

これは話が決まったら竹井委員のほうで早目に動いていただいて、これを急にやるのではないよということで、事前準備を上手にして、スムーズにいくようにしていただければと思います。

これがその他の項目であります。

こういう報告をいたしますけれども、これに対する御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。

三上委員、どうぞ。

○三上委員

これは、退院後4日目以降は、入院の起算日を変えられるわけですね。

これは出来高のときはどうなのですか。4日目だと、当然最初のところが起算日になるはずなので、こういうことはあっていいのですか。

○小山分科会長

 どうなのですか。僕は出来高を知らないのです。井原委員、お願いします。

○井原委員

出来高の場合は、その次に入院した傷病名が前回入院と同一の傷病名の場合には、最初の入院の起算日のほうで明細書はつくっていただくことになります。全く新たなということであれば、その起算日は変更するということが通則といいますか、入院基本料のルールには書かれております。

○三上委員

 そうなると、平均在院日数の考え方が全く違ってくるわけで、先ほど平均在院日数の比較をしていましたけれども、こんなことがあっていいのかなと単純に思います。

○小山分科会長

 これはこの前のときも大変議論になって、逆に言えば、3日でいいのか、4日がいいのか、5日がいいのか、6日がいいのか、7日がいいのかというのは、その次の10ページ目の上に出ております。

この制度が入って4年目ですか。3日以内の再入院で議論があったのは20年度改定でしたか。6年目になりますので、もう一回これを議論していく必要があるかなということでもって、今後の方向性として議論していこうという提案で。

○三上委員

 これは基本的には出来高のほうでもリセットするのを何日にするかということとあわせてやらないといけない。出来高のほうは例えば1週間あけば同じ病名でもリセットになるとか、そういうことであれば、こちらのほうも1週間というふうな形にするとか、それが妥当なのではないかと思います。

○小山分科会長

 はい。

 企画官、お願いします。

○医療課企画官

 出来高のルールは、既に御紹介いただきましたけれども、基本的に同じ病名で、3カ月以内であれば起算日は1つというルールがございます。

今、DPCのルールについても御質問いただいたので、その関係を整理してわかりやすくする必要があると思います。その結果、整合性をとるということであれば、中医協のほうで御議論いただく必要があると思います。

○小山分科会長

 中医協への報告は、こういう方向で議論をするということでよろしいですね。3日以内について。

○三上委員

 出来高でのルールとの整合性を合わせてというふうなことを書いていただく。

○小山分科会長

一言入れてほしいと。わかりました。

 竹井委員、どうぞ。

○竹井委員

 先ほどの出来高の話なのですけれども、一つDPCとの大きな違いは、出来高は1日ごとで決めた点数で計算するのですが、DPCは、1入院が決まって、入院単位で計算しますので、そこは運用の違いがございます。それが難しいところですね。

○小山分科会長

 必ずしも簡単に比較できないということですね。

余り整合性を合わせ過ぎてしまうと問題が起きてくるので、適当なところにまとめるというような形でやっていただければと思います。

○医療課企画官

 今、御指摘いただいたような内容が、当初リセットルールを決めるときに議論されたと思われますので、過去の経緯も含めて1回整理をして御提示させていただきたいと思います。

○小山分科会長

 どうぞ。

○三上委員

 今の竹井委員の話ですけれども、基本的にはDPCのほうが入院初期に非常に手厚くなっているわけです。7ページにあるように非常に高くなっておりますので、傾斜が急になっているはずなのです。ですから、在院日数を短くするということ、リセットが短ければ短いほどすごく有利になるわけです。

出来高のほうはもうちょっとなだらかなのです。ですから、今のは逆の話なのです。

○小山分科会長

 7ページの場合は、ちょっと特殊な形で。

○三上委員

 特殊ですけれども、一応そういう形になっている。在院日数が短くなるようなインセンティブをつけてあげていますから。

○小山分科会長

 そうですね。25%タイルで切っていますのでね。

 ほかにいかがでしょうか。

 樫村委員、どうぞ。

○樫村委員

 細かい表現のところで恐縮なのですけれども、7ページの四角でくくってあるところ、「算定ルール等について」の3行目「DPCデータで平均在院日数の短縮が認められる診断群分類については、次回改定以降も当該点数設定方式の適用」と。そうすると、在院日数の短縮が認められない2つに対しては算定しないということになってしまうので、ここのところの表現をそれも入るような表現に変えていただけたらありがたいなと思います。

○小山分科会長

 そのとおりですね。

○小林補佐

 御指摘、ありがとうございます。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。

今、幾つかの指摘事項、三上委員等々からお話があったものを反映させていただきまして、事務局と一緒に中医協に対する中間報告を作成いたしまして、中医協に報告に行きたいと思います。

今日は5つもあったので、2時間を超えるのではないかと思って覚悟してきたのですけれども、思ったより順調に来てしまって時間が大変余ってしまいました。ちょっと早足だったかなと思います。

報告ですので、余り議論することはなかったと思いますが、全体を通してもう一度、いや、ちょっと待てよ、ひっくり返してやらなければいけないということがありましたら、御意見をいただきたいと思います。

きょうやったところの内容、先生方から聞いた意見を少しここに反映させていただきまして、1~2週間後の中医協の総会に報告に行ってまいります。

よろしいですか。どうぞ。

○藤森分科会長代理

 ちょっと話を蒸し返して申しわけないのですけれども、本日、データが公開になりまして、各医療機関はとても注目していて、DPCの一番の成果だと思っているのですが、計算の中で、どういう症例が除外になっていて、どういう症例が入っているのかというのは、実は余りクリアでなくて、各医療機関が困っている。

 例えばケアミックスで療養病床に移ってしまった患者さんをカウントしていない部分と、カウントしている部分があるみたいで、この数値はこれが入っていませんとか、この数値はこれが入っていますみたいなものは、今後の基礎係数でも多分重要だと思うのですけれども、どういう症例が除外になっているかという除外基準を一覧で示していただければ、大変ありがたいかなと思うのですが。

○小山分科会長

そんなすごいことができますか。

○藤森分科会長代理

 計算しているので。

○小林補佐

 できるかどうかを含めまして検討させていただければと思います。

○小山分科会長

 実現率は低いです。

○藤森分科会長代理

 出すのが怖いと思うのですけれども、ぜひ出していただきたい。

○小山分科会長

 そんなつもりで聞いておいてください。

ほかにいかがでしょうか。三上委員、どうぞ。

○三上委員

 地域医療指数のところで今回、5疾病の中に精神とか認知症の問題が入ってきたのですが、これはDPC病院の精神科ということであれば、総合病院の精神科というふうな形なのだろうと思うのですが、現行の評価というのが機能評価係数Iのほうにきちんと入っているのかどうかということ。

○小山分科会長

 精神科の病床があるか、ないかは入っていませんね。

○小林補佐

はい。

○三上委員

 そこでの加算は入っていないのですね。

○小山分科会長

 ないです。全く冷遇されています。

○三上委員

 冷遇されているのであれば、出来高のほうでちゃんと手当てをできるように。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 精神科は、今度はちょっと上がってもらわないと困りますね。本当に疲弊していますので、今回、リハビリと同じような形で重点的に絨毯爆撃していただかないと、その次が進んでいかなくなってしまうと思います。みんな開業してしまうのですね。病院にいなくなってしまうので。

ほかにいかがでしょうか。緒方委員、どうぞ。

○緒方委員

 緒方です。時間があるということなので、1つだけ。

 資料のD-1の33ページ以降に平均在院日数の表があります。

 これは一つの例なのですが、それ以降いろいろあって、平均在院日数が書いてあるのですが、そこに中央値も書いてあるのです。中央値と平均値が随分差があって、最大値が大きい、つまり、入院日数のすごく長い人がぽつぽついると、平均値が中央値より随分大きくなるのです。ですから、平均在院日数だけを評価の指標にしていると、場合によっては間違いの可能性がある。今後どうするかはまた別にして、中央値のほうが代表値としていいかもしれないという指摘だけさせていただきたいと思います。

○小山分科会長

 外れ値をどうやって扱うかということ。

○緒方委員

 場合によっては、これは外れ値ではなくて、むしろ分布そのものがこうなっている可能性があるので、その場合は平均値より中央値のほうを使ったほうがいい。

○小山分科会長

 事務局、よろしいですか。

○小林補佐

 はい。

○小山分科会長

 どうぞ。

○藤森分科会長代理

 まさに今の表で、最大値が90がマックスで、非常に作為的なものがあると思うのですが、これはここでとめたということですか。それとも90日の特定入院料の関係でこうなっているということですか。どちらでしょう。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

90日以内の入院というものの症例で集計を行っております。

○小山分科会長

 そこで切ったということね。

○藤森分科会長代理

 そうしますと、最大値を出すことの意味が余りないですね。

○小山分科会長

 金田委員、どうぞ。

○金田委員

 金田です。

基礎係数のII群の要件について、これまでの、我々の協議内容で、賛成であります。今までに何度も医師派遣機能を提案させていただきました。これは当初、II群の要件に加えてはと考えたのですが、そうでないほうがいいと思います。

将来的に機能評価係数IIの中に医師派遣機能の評価が入れば、I群も、II群の病院からも地域の病院に医師が派遣されて、地域の医療崩壊が防げて、しかも地域の医療が勉強でき、その医師のキャリアパスにも役に立つ研修もできて、地域も助かると考えます。

I群、II群を対象とする機能評価係数IIとして医師派遣機能の評価を入れることを将来検討していただければどうかという提案をさせていただきます。

○小山分科会長

 今、ちょっと考えたけれども、III群の病院の中にも派遣機能を持っている病院が当然あるわけです。1,300の病院がある。そちらの評価をどうしますかと言われたときはどうしますか。I群、II群だけ与えて、では、俺たちが持っているのを評価しないのかという話になる。先生がずっとおっしゃっていて、医師派遣機能を上手にどこかに入れ込む方法で考えてはいるわけですけれども。

○金田委員

 本当は後期研修の3カ月間は全員に地域医療を義務づけるぐらいなところになれば、将来的にはいいのではないかと思うのですけれども。

○小山分科会長

 それは河野委員のほうの話だね。研修医のあり方というのは。

○金田委員

III群の病院でもII群を目指そうとしている大きい病院が幾つもありますが、やはりその中に、I群に準じるわけですから、医師派遣というのはついてくるのだというインセンティブを与えるということは非常に大きいのではないかと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

特になければ、その他はありませんか。

○小林補佐

 はい。

○小山分科会長

 では、事務局から最後の連絡をお願いいたします。

○小林補佐

 本日は御審議ありがとうございました。

 次回の開催日程でございますが、現時点では未定でございます。日程等が決まりましたら御連絡を差し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小山分科会長

 それでは、平成25年度第7回DPC評価分科会を終了させていただきます。

 本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。

14:20 閉会


(了)

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