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2013年9月20日 平成25年度第1回血液製剤の安全性確保対策に関する検討小委員会

医薬食品局血液対策課

○日時

平成25年9月20日(金)10:00~11:00


○場所

航空会館 201会議室
(東京都港区新橋1-18-1)


○出席者

出席委員:(4名)五十音順、敬称略、○委員長

内田 恵理子 岡田 義昭 ○山口 照英 脇田 隆字

欠席委員:なし


参考人:(7名)

稲田 耕一 (日本製薬株式会社) 栗原 英司 (CSLベーリング株式会社)
下瀬 克郎 (一般財団法人化学及血清療法研究所) 平 力造 (日本赤十字社)
田中 利明 (バクスター株式会社) 水澤 左衞子 (国立感染症研究所)
柚木 幹弘 (一般社団法人日本血液製剤機構)

事務局:

浅沼 一成 (血液対策課長) 野村 由美子 (血液対策企画官) 上田 恵子 (血液対策課長補佐)

○議題

1.血液製剤のウイルスに対する安全性確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドライン改訂について
2.その他

○議事

○上田補佐 皆様、おはようございます。

 脇田委員がまだ到着しておられませんが、定刻となりましたので、ただいまから平成25年度第1回「血液製剤の安全性確保対策に関する検討小委員会」通称NAT小委員会を開催いたします。

 なお、本日は公開で行うこととなっておりますので、よろしくお願いいたします。

 初めに、委員の出欠状況ですが、出席のお返事は4人の委員全員よりいただいております。現在脇田委員はおくれておりますが、連絡をとっている最中でございまして、後ほどまた御連絡があるかと思います。

 また、本日は7名の参考人にお越しいただいております。御紹介申し上げます。

 国立感染症研究所血液・安全性研究部、水澤参考人です。

 それから、私から右側のテーブル、山口座長から向かいまして左側のテーブル、座長側より御紹介を申し上げます。

 一般財団法人化学及血清療法研究所蛋白質製剤研究部第2課、下瀬参考人です。

 日本赤十字社血液事業本部、平参考人です。

 バクスター株式会社メディカルアフェアズ・開発本部マネージャー、田中参考人です。

 日本血液製剤機構・研究開発本部、柚木参考人です。

 テーブルを移りまして事務局側の席に近いほうより、CSLベーリング株式会社・品質保証部、栗原参考人です。

 日本製薬株式会社成田工場製造部、稲田参考人です。

 最後に、事務局の異動がございましたので、御連絡いたします。

 三宅にかわりまして、血液対策課長、浅沼でございます。

 丈達にかわりまして、血液対策企画官、野村でございます。

 最後に私、上田が伯野にかわりまして、血液対策課課長補佐として赴任しております。よろしくお願いいたします。

 カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。

 それでは、以降の進行を山口座長にお願いいたします。

○山口委員長 本日は、お忙しい中、どうもありがとうございます。

 では、初めに事務局より資料の確認からお願いいたします。

○上田補佐 それでは、お手元の資料をごらんください。

 まず資料1、血液製剤のウイルスに対する安全性確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドラインの改正案がございます。

 次に資料2、血液製剤のウイルスに対する安全性確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドライン(改正案)修正履歴ありというものがございます。

 次に資料3、NATガイドラインに対するコメント。

 最後に参考資料1、血液製剤のウイルスに対する安全性確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドラインの現状版がございます。

 資料の確認は以上です。不足がありましたら、お申しつけください。

○山口委員長 ありがとうございます。もし不足がありましたら、お願いいたします。

 それでは、まず議題1、血液製剤のウイルスに対する安全確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドラインの改訂ですけれども、今、紹介していただきました資料に基づきまして、内田委員から簡単に御説明をお願いいたします。

○内田委員 まず資料3について説明をさせていただきます。

 私どもは現在、厚生労働科学研究費でNATガイドラインの改正のための調査研究と、精度管理のための研究を実施させていただいておりますけれども、この研究班ではNATガイドラインの改正のための調査研究の一環としまして、ワーキンググループを組織して、日赤を初めとする血液製剤メーカーの各社の専門家の方々にも入っていただきまして、現行ガイドラインの問題点、改正すべき点について議論をして、御意見や修正案をいただきました。それを各章、各項目ごとにまとめております。さらに御意見を勘案し、また、海外の最新の規制動向等も考慮しながら、コメントへの回答と対応についてまとめたものが資料3となります。

 資料3に基づきまして、資料2、改正案を作成しております。以後は資料2に沿って、主な改正点について簡単に御説明いたしますけれども、適宜資料3も御参照いただければと思います。

 資料2、1ページ目「1-2)適用範囲」のところで、まず、「最終製品」のところを削除しています。これは血液製剤のガイドラインとの整合性をとったものです。

 その下の部分、適用範囲ですけれども、従来はHBVHCVHIVのみでしたが、それ以外への適用についてということで、HEVやパルボを想定しているものですけれども、その記載が追加されています。

 2ページの中ほどのところ、赤字で追記されている部分ですけれども、マルチプレックスPCRについて、これまで記載されておりませんでしたが、日赤でも使っているということもありますので、マルチプレックスPCRについての記載を追記しています。さらに、マルチプレックスで陽性になった場合にウイルスの種の同定が必要であるということを記載しております。

 次の「山口先生コメント」とあるところは、表示単位が国際標準品でIU単位になっているので、コピー数ではなくてIUにすればという御意見もありましたけれども、ここについてはIU表示にする必要はないのではないかというところもありまして、そのままになっているところですが、御意見がありましたらお願いいたします。

 3ページは「施設・設備の整備等に関する事項」ですけれども、現在、自動化機器ですとかキットを用いることが多くなっておりまして、そのようなときに関しての言及がされております。そういう場合には必ずしも独立した施設・設備等を使う必要はないということを記載しております。

 中ほどのところでは、システム適合性に関する説明を追記しています。

 4ページの一番上の赤字のところとその下、一番下の修正履歴の部分もそうなのですけれども、これらはいずれも市販キットを用いる場合の注意事項について記載を加えております。中身としましては、キットを変更したときに情報提供がされる必要がある、そういう対策が求められるということ。また、キットを使う場合でも、必ず性能の確認の必要性があるということで、抽出試薬の場合でも、核酸増幅等の試薬に関しても、もちろんそういうことが必要であるということを記載しております。

 4ページの中ほど下の部分ですけれども、ゲノムの変異が起きている可能性を日ごろから検討する必要があるということで、検体が陽性になった場合にはウイルスゲノムの解析を行って、変異があるかどうかについて検査したほうがいいということを書いています。そのフィードバックを行うということです。また例えば変異に対応するということでは、Dual target、複数の遺伝子配列をターゲットとするような方法も有用かもしれないということを追記しております。

 5ページの下の部分は記載整備のみです。

 6ページの上の「マル3増幅産物の特異性の確認」は、特異性の確認法についてわかりやすく書き直したところになります。

 その下の部分「100検体を対象として」と記載されておりますけれども、これは「可能な限り」100検体ということで、必ずしも100検体とは限らないというところが追記されております。それから、カットオフ値の記載についての追記もしております。

 7ページの上、「検出感度を求めるためのウイルス標準品等の希釈では」というところですけれども、従来、標準品の希釈について、例えば検体が血漿の場合にPBS等で希釈をしますと抽出効率が異なるということで、検出感度が異なってしまうことがあります。したがって、標準品も検体と同じく、検体が血漿であれば陰性血漿を用いた希釈が必要であるということを書いております。

 その下の部分ですけれども、現在NATが非常に高感度化されておりまして、低濃度のランコントロールの設定が難しくなっているということがあります。現在、「95%の確率で検出される検出感度の3倍量のウイルスを含むランコントロール」を設定すると書かれておりますけれども、その設定が非常に難しくなっているということがありますので、検出感度の3倍量としなくてもよい、原則的ということで「例えばHBVHCVHIVを対象としたNATでは原則的に100IU/mL以下で、かつ再現性の良いランコントロールの設定も可能である」という記載にしております。

 8ページの上の部分は、自動抽出装置や自動反応装置を用いる場合についての記載を追記しているところです。

 その下の部分ですけれども、ミニプールで陽性が出た場合の再試験の基準について書くほうがよいということで、再試験の基準ということでここに追記をしているところです。

 9ページ、この下の部分も自動抽出装置や自動反応装置を用いる場合、閉鎖系に関する記載を追記しているというところです。

 あとは用語のところですけれども、注意事項1としまして、調製済みのキット製品に関するところを修正しています。

12ページ、一番下の注意事項8、NATの検出感度ですけれども、これは安全技術調査会の結論に基づきまして修正を行っておりまして、「HCVHBVについてはプール前の原血漿で2,000IU/mLHIVについては4,000IU/mLとする」との結論を出しているということで記載を修正しております。

 簡単過ぎたかもしれませんが、説明は以上です。

○山口委員長 ありがとうございました。

 それでは、この後も会議が予定されておりますので、効率的に議論を進めさせていただければと思います。

 まず、アトランダムでいいのかもしれませんけれども、1ページ目の「1.ガイドラインの目的及び適用範囲」までで、もし御意見あるいは修正がさらに必要であるということを含めまして、御意見をいただければと思います。この辺はそれほど大きなことはないかなとは思いますので、もしなければここは修正案を大体この程度とさせていただければと思います。

 ちなみに、今回1回で最終案にするとは思っておりませんので、追加の意見もあるという前提で議論をいただければと思います。

 では、1ページの「2.検査制度の確保及び試験方法の標準化のための方策」ということで、3ページ目の下のところまでで、この辺は少し御意見があるかと思うのですけれども、御意見をお願いできればと思います。また、2ページ目の一番下のところ、全てをIU表示で記載をすべきではないかという御意見をいただいたのですけれども、そこの部分に関しては、低濃度であることを意味するためにコピー数を使っておりますので、これでよいのかもしれないなとは思っております。あるいはそれについて御意見をいただけると非常にありがたいと思っております。

 どうぞ、よろしくお願いします。

○水澤参考人 今のコピー数の表現なのですけれども、コピー数のかわりに例えば数分子とか数十分子という表現にすると、いわゆる表示単位とは違うのでわかりやすいのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○山口委員長 ありがとうございます。いいですか。

 ほかに御意見ございませんでしょうか。

 よろしくお願いします。

○岡田委員 マルチプレックスのところで、個々のウイルスやジェノタイプごとに検出感度云々と書いてあるのですけれども、例えばマルチプレックスでHCVはウインドウ期のウイルス量が高い。一方、HBVは低い。それがたまたまミニプールで共存していた場合に、基質がHCVに食われてしまってHBVが検出できなくなる可能性があるので、高濃度のウイルスが混入した場合に、同時に微量なウイルスが混入したときの感度の評価を追加したほうがいいのではないかと思います。

○山口委員長 ありがとうございます。マルチプレックスのバリデーションのところになるわけですね。

○岡田委員 そうです。

○山口委員長 ありがとうございます。

 ほかにございませんでしょうか。

 どうぞ。

○水澤参考人 3ページのところまで続けていてよろしいのですか。

 では、2点あるのですが、まず2ページの下のところで、マル1マル2、次にマル3マル4と施設のことが書いてあるのですが、できれば清浄度の高いほうから順番に、試薬の保管を1番にして、核酸の抽出を2番としたほうがわかりやすいのではないかと思いました。

 もう一つは、3ページの上の変更の赤で書いてある部分ですが、完全に自動化された閉鎖のシステムを使ったときに、そのシステムの中での交差汚染の防止はよくされていると思うのですが、例えばそのシステムから廃液が出てくるということがあり得ると思うのです。そうしたときに、同じ施設でウイルスごとに異なるシステムを使っていたときに、システム間で相互に汚染の交差がないかということにも配慮することが必要だと思うので、何かそういうことを書き加えていただいたほうがいいかと思いました。

○山口委員長 ありがとうございます。今の水澤先生の御意見は非常に貴重な御意見だと思うのですが、もし現場のほうでそういう自動機器を使っておられる施設の方で、さらに追加の意見がございましたら、お願いします。

 そういうことを評価しておくということだろうと思うので、修正案文については考えさせていただきますけれども、そのように直させていただければと思います。

 岡田先生、どうぞ。

○岡田委員 それに関連して、9ページの一番下にあるところも関連してくるのではないかと思います。これもバリデーション試験が実施されたことにより閉鎖系というところで、9ページの汚染防止というところに記載があるのですけれども、そこにも関連してくるので、ここで同じ表現を入れればといいかなと思います。

○山口委員長 ありがとうございます。あるいはここにまとめてもいいということですね。

○岡田委員 そうですね。

○山口委員長 水澤先生、そういう感じでもよろしいですか。

○水澤参考人 はい。

○山口委員長 ありがとうございます。

 3ページまで今、幾つか御意見をいただきましたけれども、そのように修正する方向にしたいと思いますが、もしほかになければ次ページ以降に行かせていただければと思います。

 ここではキットの性能の確認の記載がまだ続いておりまして、ここから次の4ページ、5ページの下まででもし御意見がいただければと思います。ここはかなりキットのことについて述べさせていただいております。もう一つ、ぜひ御意見をいただきたいのは、前にほかの委員会でも御意見が出ておりました血清学的に陽性になった検体が出た場合に、それをできる限り、全てのではないのですが、ウイルスゲノムの変異していないか等の評価をふだんからしておくことが有用という記載がございます。この辺を含めて御意見をいただければと思います。

 水澤先生、どうぞ。

○水澤参考人 5ページの2-5)です。核酸という言葉がウイルス遺伝子に今回修正されているのですが、マル1の3行目のウイルス遺伝子と、その下に出てくるウイルス遺伝子は意味が違っていると思うのです。上のほうはウイルス遺伝子でよいと思うのですけれども、その下に出てくる、例えば訂正した部分の「さらに、検出しようとするウイルス遺伝子の配列については」というところは、標的とする核酸の配列という意味ではないかと思うので、ここのところと次の行については、そういう意味合いの言葉にされたらどうかなと思いました。

○山口委員長 そのとおりでございます。ありがとうございます。

 ほかにございませんでしょうか。

 それでは、6ページから7ページの御意見をいただければと思います。もう一つは、できれば最適な用語を教えていただければと思うのは、7ページの上、これは前から少し気になっていた表現だった指数、希釈というところが、もう少し正確な表現であるべきではないかという御意見をいただいております。指数系列での段階的な希釈ということで問題なければこうしたいと思うのですけれども、もし御意見等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 岡田先生、その辺は大丈夫でしょうか。

○岡田委員 いいのではないですか。

○山口委員長 あともう一つは、7ページの真ん中よりちょっと下のところですけれども、これもワーキンググループの班会議も通じて御意見をいただいたところで、最新のNAT技術は非常に高感度化されているので、95%の検出感度の3倍は非常に設定が難しい場合がある「という御意見をいただきました。

 もう一つは、原則的にIUとしたのは、現行の4課長通知で100 IUというのを求めておりますので、そこまでがミニマムリクワイアメントとしてということであるだろうと思いまして、それ以下で適切な設定も可能という表記にさせていただいております。

○岡田委員 私も一度読んだのですけれども、3倍量を実質再現性が難しいとかということでこういう表現になったのだと思うのですが、そうなると95%ヒットレートを出したときの信頼性があるのかと、逆にこれを認めてしまうと信頼性のほうに影響が出るのではないかと、それを心配しています。

 それで、実際に3倍量が検出できないとなると、測定系ではなくて希釈がどうも適切に行われていないのではないか。というのは、95%で陽性が出る場合、その3倍というと、大体ハーフログなのです。そうなると、出なくては困ると思います。そうなると、希釈が適切に行われていないのではないかということだと思います。

 これは現場を見ていないので、例えばこれを認めるというか、3倍でやってしまうと、再試験が非常に多くなってしまうとか。

○平参考人 そういうことは、基本的に現場を見ているとないと認識をしていますが、どうしても今のHBVなので、感度が多分3IUとかということで95%とすると、9IUのものをつくる。それをまた一定期間保管という話も出てきますし、安定性の問題とかが出てきて、そういう面で非常に厳しいというのが現状と言えば現状です。そういう中で、安全技術調査会のほうでプール血漿で2,0002,0004,000で、ああいうところでも示させていただいているところもございますので、それ以下のところは必ず担保させていくというところで対応させていただければと思います。

 どうしても日赤の場合、ランの中に入れていくと血液の安定供給というところで不成立となってしまうと、血液が出庫できないということが起こりますので、そういう中で、私どもとしては、きちっとした製造元検査をやっていますけれども、そういう中で一定の数は参考にさせていただきたいと思っております。

○山口委員長 なかなか難しい問題で、本音を言えば岡田先生の言うようになれれば一番いいと思っているのですが、実際に安定性の問題とかランコントロールの調製が難しいということかと思います。例えばとしての情報が得られるのが一番ありがたいのですけれども、今、9IUというのは非常に難しいのはよくわかるような気がするのですが、コピー数にすると多分その3倍ぐらいですかね。ですから、かなり吸着とかそういうのも起きるだろうということで、例えばそれをその2倍とかにしておけば安定なのか、その辺の情報がもしあれば。

○平参考人 わかりました。

○岡田委員 確かにこれで3倍ではなくて100IUでいいとかとすると、実際95%ヒットレートが3といいながらも、実際運用は100というのがあり得るので、できるだけ試験が成立する最小のウイルス量ということで評価。特に希釈しますから、独立的に希釈していって、これだったら絶対に出るとかというところでこの線を引かれて、できるだけウイルスの量が少ない量で検出できるということで成立条件にしていただきたいと思います。

○山口委員長 例えばまだ正確な表現であるかどうかわからないですが、何とか原則的に100IU以下で、それはミニマムリクワイアメントとして、かつ適切な感度が担保できるようなランコントロールを設定することとすればいかがでしょうか。

○岡田委員 そうですね。

○山口委員長 その辺をそうさせていただければと思います。

 ありがとうございます。もしほかにここの7ページまででございませんようでしたら、8ページ、9ページのところ、ここは少し重なっているところもございますので、もし御意見等がございましたら、お願いします。

 ありがとうございます。これは前の議論とちょっと重なっているところがありますので、必要に応じて今まで議論していただいたところと合わせる形にしたいと思います。

 あとは、よろしければ付録の用語集のところですけれども、用語集に関して全体として何かございますでしょうか。

 最後の12ページのところにちょっとコメントさせていただいておりますけれども「血漿を合わせて20本以上を適切な比率でならべて」という陰性血漿と陽性血漿の、これは交差汚染を含めて評価するようなところなのですけれども、この20本以上の根拠を説明してほしいということだったのですが、これを最初につくったときに海外の規制当局のガイドライン等を参考とさせていただいたところなのですけれども、ここに書き込むのは難しいかなと思いまして、ひょっとしたら後でQ&Aみたいなもので出させていただければということで書いております。

 いかがでございましょうか。

 よろしければ、大体今までも議論はさせていただいたと思います。ただ、これは多分お手元に配付させていただいてからままだ1週間ほどかと思いますので、ほかにもお気づきの点もあるかと思いますので、この後ガイドラインの案としての説明を安全技術調査会でもさせていただきますし、そこからの御意見もいただけるかもしれませんし、かつ、今、お気づきのない点あるいは追加でお気づきになった点については、できれば1カ月以内に事務局あるいは内田委員に寄せていただければと思います。最終的にはもう一度改正された案文を皆様に配付させていただくという、最終案に向けた作業とさせていただければと思っております。

 よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。

○浅沼課長 せっかくなので、内田先生がいらっしゃるので教えていただきたいのですが、4ページなのですが「Dual target PCRなども有用かもしれない」ということで、例えばということで事例を挙げていただいているのですけれども、Dual target PCRなども有用であるというのはわかるのですけれども「かもしれない」という推量が入っているのはどういう理由なのでしょうか。私も事務局として読ませていただいたときに、これはガイドラインなのでそういった推量だとかあいまいというか、望ましいとか、したほうがいいぐらいの話というのは、逆に現場の皆さんやあるいは第三者が読んだときに、それは一体どういうことなのか。やるべきなのか、やらないべきなのかという意味合いがよくわからないところも出てくるのではないかと思っています。

 「有用かもしれない」と書かなければいけなかったら、何でそういう表記になるのかということの理由がわかれば私も納得するのですけれども、このままだと何でかなと思っていたので、せっかくなのでぜひ教えてください。

○山口委員長 運営委員会の議論のところもあったので、私のほうから説明させていただいてよろしいですか。

○浅沼課長 はい。

○山口委員長 結局これはヨーロッパでHIVの検出でミューテーションが起きたときに検出できないケースがあって、要するにCEマークを受けているような検出キットでも検出できないところがあって、ポール・エーリッヒ研究所のほうから、この場合にCEマークを受けた検出キットがシングルターゲットだったのです。ポール・エーリッヒのほうからDual targetにするべきではないかという提案がありまして、そういうことも含めて、ただ、ここのNATガイドラインというのは規制的要件を書かないという前提というか、規制的なものは上の安全技術調査会で決めて、もしそういうことが必要であれば書いたほうがいいのではないかということで、1つの提案として書いているので、表記方法はこれでいいのかどうか私も悩ましいところで、1つの方法としてこれを解決するというか、新しいミューテーションを起きたときにDual targetにしておけば、1つのところでだめでもう一つのところで救えるという意味合いで、有用性を情報提供として出させていただいているという話で、ポール・エーリッヒもそういう意図だったろうと思うのです。

 だから、ひょっとしたら表現方法を変えることが必要かもしれません。

○浅沼課長 「有用である」でとめておけば有用だなとは思うのですけれども「かもしれない」というのは有用なのかどうなのかがわかりにくいなと思っただけなので。

○山口委員長 その辺は運営委員会でも議論したところでして。

○浅沼課長 すみません、お願いできますか。

○山口委員長 はい。ありがとうございます。

○岡田委員 「かもしれない」は確かに不適切かと思います。そのすぐ上の「再設計を考慮する」ということで、場合によってはその中に含まれるかなと。

○山口委員長 そうですね。

○岡田委員 あと、追加しますけれども、ポール・エーリッヒのほうでHIVでシングルターゲットのモデルを検出できずに、Dual targetで検出されたということでこういう話が出たのだと思うのですけれども、ただ、Dual targetにした場合、特にマルチプレックスを考えると、ほかのプライマーとかいろいろあって必ずしも感度がよくなるという保証は、幅広く検出されることは間違いないと思いますけれども、感度の点ではまだ実際に評価してみないとわからない部分もあるので、こういうあいまいな表現になってしまったので、これは不適切と思いますので、プライマー/プローブの再設計のところとか何かで読んだほうがいいのかもしれません。

○山口委員長 例えばということで、ポール・エーリッヒ研究所の意見を入れたのですけれども、もしそれをQ&Aを出させていただけるのだとしたら、そういう形でそこに含めて、前のところの「考慮すること」でとめておくという手もあるなとは、今、岡田先生の御意見で思いました。

 よろしいでしょうか。そう検討させていただければと思います。

○浅沼課長 はい。

○山口委員長 ありがとうございました。

 この改訂案については、それほど大きな意見をいただかなくて、いろいろ修正をいただいたのですけれども、これについては適切に修正させていただきたいと思いますし、後でまたさらに御意見を追加でいただいても結構だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 事務局のほうから、今後のスケジュールについてちょっと簡単に説明していただければと思います。

○上田補佐 今後のスケジュールですけれども、本日の御意見を踏まえまして、山口座長に取りまとめていただいた上で、今年中に目標ですけれどもパブリックコメントを実施し、その後、来年度の安全技術調査会で御審議をいただくという予定を考えております。

 また、こうした予定を含めまして、本日の議論内容をこの後、別室で引き続き行われます平成25年度第2回安全技術調査会において、山口先生より吉澤安全技術調査会座長に報告をいただく予定になっております。

○山口委員長 ありがとうございます。

 ほかに連絡事項はございますでしょうか。なければ、本日の議題はこれで終了させていただきたいと思います。本日はどうも、お忙しいところ、ありがとうございました。


(了)
<<照会先>>

医薬食品局血液対策課 上田(内線:2905)・野田(内線:2914)

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