ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(統計分科会)> 第20回社会保障審議会統計分科会 議事録(2013年8月30日)
2013年8月30日 第20回社会保障審議会統計分科会 議事録
大臣官房統計情報部企画課統計企画調整室
○日時
平成25年8月30日(金)15:00~16:40
○場所
中央合同庁舎5号館 厚生労働省19階 共用第9会議室(1906)
○出席者
委員
西郷分科会長 |
石川委員 |
大久保委員 |
小杉委員 |
佐藤委員 |
白波瀬委員 |
土屋委員 |
樋田委員 |
事務局
姉崎統計情報部長 |
本田企画課長 |
武隈統計企画調整室長 |
野口審査解析室長 |
谷国際分類情報管理室長 |
瀧村保健統計室長 |
藤井保健統計室長補佐 |
岩崎保健統計室長補佐 |
○議題
1. 平成26年医療施設調査の調査計画案について
2. 平成26年患者調査の調査計画案について
3. 疾病、傷害及び死因分類部会の再開について
4. その他
○議事
○本田企画課長 御出席予定の委員の先生方が全ておそろいになりましたので、また、定刻になりましたので、ただいまから第20回「社会保障審議会統計分科会」を開会させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席いただきまして、また、暑い中、御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
私は、本年7月より統計情報部の企画課長に着任いたしました本田と申します。何とぞよろしくお願い申し上げます。
審議に入ります前に、前回の分科会以降、私以外にも事務局の方に異動がありましたので、紹介をさせていただきます。
私から見て右隣、統計情報部長の姉崎でございます。
○姉崎統計情報部長 姉崎でございます。よろしくお願いいたします。
○本田企画課長 私から見て左隣、統計企画調整室長の武隈でございます。
○武隈統計企画調整室長 武隈です。よろしくお願いいたします。
○本田企画課長 さらにもう一つ隣、審査解析室長の野口でございます。
○野口審査解析室長 野口でございます。よろしくお願いいたします。
○本田企画課長 以上でございます。
次に、本日の出席状況でございますが、津谷委員及び永瀬委員が御欠席でございます。
また、石川委員におかれましては、御都合により16時で退席をなされます。
なお、本日、出席委員が3分の1を超えておりますので、会議が成立しておりますことを御報告申し上げます。
それでは、以後の進行につきましては、西郷分科会長、よろしくお願いいたします。
○西郷分科会長 皆さん、お忙しいところ、また、暑い中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
議事に入ります前に、本年1月に退任された齋藤委員の御後任として、参考資料1の名簿の下から2番目、自治医科大学学長でおられる永井良三先生を新たに当分科会の委員にお迎えいたしましたので、その点を御報告いたします。
なお、本日は所用により御欠席と伺っております。
それでは、議事のほうを進めてまいりたいと思います。
本日の議題は、「その他」を抜かしますと3つございまして、最初が「平成26年医療施設調査の調査計画案について」、2番目が「平成26年患者調査の調査計画案について」、 3番目が「疾病、傷害及び死因分類部会の再開について」ということになっております。議事次第に沿って審議のほうを順次進めていきたいと思います。
まずは1番目の「平成26年医療施設調査の調査計画案について」ということで、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
○瀧村保健統計室長 資料1-1から資料1-6が平成26年医療施設調査の調査計画案に関する資料となっております。
まず、資料1-1をご覧ください。平成26年に実施する医療施設調査の概要です。
1の「調査の目的」です。
この調査は、全国の病院・診療所の分布及び整備の実態を明らかにするとともに、医療施設の診療機能を把握することを目的としており、統計法上、基幹統計と位置づけられております。
2の「調査の種類」です。
静態調査は3年に1回行っており、平成26年10月1日現在の状況を把握するものです。
動態調査は毎月行っており、開設、変更のあった都度となっております。
「調査の対象」は、静態調査につきましては、調査時点で開設している全ての医療施設、動態調査は、開設・廃止等のあった医療施設です。
ただし、医療施設には、助産所、介護老人保健施設、保健所を除いております。
「調査の事項」は、施設名、所在地、開設者、診療科目、設備、従事者の数、勤務状況、許可病床数、社会保険診療等の状況、救急医療体制の状況、診療・検査の実施状況等となっております。
5の「調査の方法及び系統」ですが、静態調査は、医療施設の管理者が自ら記入する自計方式となっておりまして、その調査票は、保健所、都道府県を通じまして厚生労働省に送付されます。
動態調査は、開設・廃止等の申請・届け出が都道府県または保健所に提出されますので、それを用いて動態調査票が作成され、厚生労働大臣へ提出されます。
主な改正点につきましては、資料1-2の表と資料1-4の表を使いまして説明いたします。
「改正の趣旨」は、医療行政に関連する施策の推進・企画立案の基礎資料として、引き続き救急医療体制、在宅医療サービスの実施状況について調査を行うほか、医療情報の電子化に関連する事項の変更・追加を行うとともに、傾向が把握されました調査項目の是正、記入者負担の軽減の観点から見直しを行っております。
「主な改正点」の「1.医療情報電子化に関連する調査項目の追加」については、資料1-4の6ページの病院票をご覧ください。
左側が平成26年の調査票案です。
「(26)医療情報の電子化の状況」を追加した理由ですが、平成25年6月に「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定されております。この中で、医療関係の目指すべき社会・姿として、「医療・介護に必要な医療情報連携ネットワークの全国展開」という事項が記載されております。
そういった観点から、今回、医療情報の電子化の状況を個々の医療施設について把握するものです。
1の「データの保管を行う場所」ですが、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」が平成22年2月に改正されまして、それを踏まえて、医政局長、保険局長の連名通知「診療録等の保存を行う場所について」が改正となっております。この通知で診療録等の保存が外部の民間事業者への委託まで可能となっております。それを踏まえて、データの保管について医療機関内にあるサーバで保管しているのか、2番、外部の事業者に委託して保管しているのか、さらには、ASP・SaaSの利用の有無につきまして把握をするものです。
次の「データの利用範囲」と「患者への情報提供の方法」ですが、23年調査時にも電子カルテシステム導入状況の「活用状況の範囲」として把握しておりましたが、今回は、ほかの施設との連携の状況や利用の場所に着目をして、「データの利用範囲」と「患者への情報提供の方法」とに分けて把握をするものです。
患者への情報提供については、求めがあった場合に提供媒体を紙面にしているのか、電子的な方法で提供しているのか、情報提供していないのかという選択肢にしております。
最後のSS-MIX標準化ストレージですが、SS-MIXは、平成18年の厚生労働省電子的情報交換推進事業で提唱されました標準規格です。この標準規格に基づいてデータを蓄積するツールを「SS-MIX標準化ストレージ」と呼んでおります。
SS-MIX 標準化ストレージを医療情報システムで実装しているかどうかを把握し、他のシステムを使っているところでも相互にデータが利用できるかどうかという状況を把握するものです。
資料1-4の7ページ「遠隔医療システムの導入状況」です。
遠隔医療システムの導入状況につきましては、遠隔画像診断、遠隔病理診断及び遠隔在宅療養支援を把握しておりましたが、遠隔画像診断と病理診断につきましては、「受信」、「送信」とありましたところを「診断依頼を受けた数」、「診断依頼に出した数」と表現を改めまして、件数について追加しております。
平成23年の調査票では「遠隔療養支援」とありましたが、診療を支援している場合もあるため「遠隔在宅診療・療養支援」としまして、「依頼元患者数」ではなくて、「患者延数」という表現に変えております。
電子化の状況の2点目につきましては以上です。
資料1-2の「主な改正点」の「2.歯科に関する調査項目の追加・変更」です。
新旧対照表の21ページをご覧ください。
平成23年の調査票では、「(13)委託の状況」としまして、6項目について把握をしておりましたが、技工物以外は、大まかな傾向が把握されたため削除いたします。
技工物につきましては、インターネット等の普及により、補てつ物を歯科医師が国外で作成されたものを輸入し、患者に提供する事例が散見されております。
そのため、国外で作成された補てつ物の安全性について関心が高まっていることから、医政局長通知「歯科医療における補てつ物等のトレーサビリティに関する指針について」が発出されております。
しかし、歯科医師から海外への歯科技工物の委託について、現在のところ詳細な実態把握ができておりませんので、今回、技工物が国内で作成されているのか、国外で作成されているのか、委託が全部なのか、一部なのかということを把握するものです。
歯科診療所票の2点目は、次のページ「歯科用アマルガムの使用状況」です。
「水銀に関する水俣条約」が今年10月に採択予定となっております。その中で、歯科用アマルガムは、段階的使用削減のための措置を講ずることと盛り込まれる予定になっており、今回、使用状況を把握する項目を追加するものです。
歯科に関する変更点につきましては以上です。
「その他の変更」は、9ページをご覧ください。
「検査等の実施状況」ですが、MRIにつきましては、これまでは「1.5テスラ以上」「1.5テスラ未満」の状況を把握しておりましたけれども、近年、磁場強度の強い3.0テスラ以上も販売されていることから、今回「3.0テスラ以上」についても把握をするものです。
続きまして、「その他の変更」の2点目は、19ページの一般診療所票になります。
「従事者数」は、平成23年の調査票では「栄養士」を把握しておりましたけれども、近年、一般診療所でも栄養指導等を行う管理栄養士の配置が見られるということから、「管理栄養士」と「栄養士」を区別して把握することといたしました。
資料1-2の裏側主な改正点をご覧ください。
「制度改正等に伴う変更」1ページをご覧ください。
「開設者」は平成23年の「15 全国社会保険協会連合会」、「16 厚生年金事業振興団」及び「17 船員保険会」を削除いたしまして、平成26年の「06 独立行政法人地域医療機能推進機構」を追加いたします。
変更理由ですが、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)が年金福祉施設等の譲渡、施設管理の運営を行っておりましたが、病院に関しましては、平成23年の15から17にあります法人に運営を委託しておりました。
平成26年4月にRFOが改組されることとなっており、26年の調査票の「06 独立行政法人地域医療機能推進機構」に変更となり直接病院を運営することとなることから変更をいたします。
その他、資料1-2の「調査項目の整理・変更」につきましては、選択肢を追加して明確にしたり、傾向が把握されたものにつきましては削除したり、記入漏れを防ぐための工夫をしております。
「3.前回統計委員会答申の今後の課題への対応」です。
平成23年の調査実施時の今後の課題として、一般診療所票、歯科診療所票について、政府統計共同利用システムを用いたオンライン調査を導入することを検討することとされております。
平成26年調査での対応ですが、まず、平成23年の病院票でのオンライン調査の実績は12.6%でした。この実績を踏まえまして、平成26年調査では、病院におけるオンライン調査の利用を推進し、利用実績の向上に努め、一般診療所票、歯科診療所へのオンライン調査の導入は引き続き検討したいと考えております。
医療施設調査につきましては以上でございます。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
先に進む前に、私の聞き落としかもしれませんけれども、新旧対照表で言うと7ページのところです。資料1-2の「主な改正点」で言うと2番目の論点です。
変更そのものについては御説明があったのですけれども、その理由について説明をなさっていなかったように思います。変更理由というのがその表の一番右に書いてあるわけですが、新旧対照表の7ページ目のように旧から新へ変わる理由について簡単に御説明いただけますか。
○瀧村保健統計室長 遠隔画像診断と遠隔病理診断につきましては、記入をより明確にするために変えております。
「遠隔在宅療養支援」を「遠隔在宅診療・療養支援」とした点につきましては、単に療養支援を行っているだけではなくて、診療を行っている場合、医師が自身で診療している患者さんについて、遠隔在宅診療をしている場合もあるだろうという趣旨で、このような表現に変えました。
「依頼元患者数」と言いますと、医療機関の間で患者さんの診療、療養を依頼しているようなイメージになりますが、御自分のところで診ておられる患者さんを支援する場合も想定して、「患者延数」という表現に変えております。
○西郷分科会長 私は、旧のほうで何が問題になっていて、不明確で、新に変えることによって何が明確になったのかなと。因果関係というか、前後関係を私自身がつかみ切れなかったので、ちょっと質問をさせていただいたのですが、もしこれで明確になっているということであれば、特にございません。
それでは、審議のほうに入ってまいりたいと思います。
およそ資料1-2に沿って御説明をいただきましたので、審議のほうも資料1-2に沿って進めていきたいと思います。
まずは「改正の趣旨」に関して、何か御質問等ございましたら伺いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、2番目の「主な改正点」についてはいろいろな意見があると思いますので、まずは大きな1の最初のほうに書いてありますのは、資料1-4の新旧対照表の6ページ、病院票です。これは新規の項目ということなので、主にデータの管理の仕方について聞いているというところですけれども、これに関しまして御意見等があったらお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
では、アイスブレーカーということで、こういう新規の項目を立てたときには、まずは回答する側がちゃんと書けるかどうかということが一つの焦点になろうかと思いますが、これに関しては、こういう書き方、例えば「データの保管を行う場所」とありまして、2番目の「外部の事業者に委託して保管」といった先で、「ASP・SaaS(クラウド型)利用の有無」ということで、回答する側でちゃんと捉えられているかということがチェックされているかどうかということについて、まずお伺いしたいのです。
○藤井保健統計室長補佐 この点につきましては、この調査票を設計した段階で幾つかの医療機関に実際に赴きまして、こういう内容で回答していただく場合に、どういう方が回答されるのかということも含めまして確認をしております。
病院の規模によってかなり違うかと思うのですけれども、実際にそのシステムを導入しているところにおいては、そのシステムをつくったところ、供給側のメーカーに確認をしなければいけないかもしれませんが、御記入をいただけるという確認は行っております。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
では、白波瀬先生、お願いします。
○白波瀬委員 先程のことと関連するのですけれども、マニュアルか何かに簡単な説明があるというふうに理解してよろしいのですね。
○瀧村保健統計室長 「記入の手引」に用語の定義等も含めまして充実させたいと思います。
○西郷分科会長 新旧対照表の6ページ目に関して、ほかに御意見等ございますか。
もし追加的な意見等がないということであれば、新しい項目の追加というのはこの形で適当というふうに判断をさせていただきます。
次は新旧対照表の7ページ目、先ほど私がちょっと質問したところになるのですが、「遠隔医療システムの導入状況」の回答欄の変更に関してはいかがでしょうか。お願いいたします。
○小杉委員 新しいほうは、「( 施設から計 件)」ということで、施設の数を書いて、そして合計して何件と2カ所書くという設定でしょうか。
○瀧村保健統計室長 そうです。
○小杉委員 「施設から」の前に数字を書くということが若干わかりにくいような気がします。もし私が設計するなら、両方の下にアンダーラインを引くとか、ここが書く場所だということを指示しないと、前のほうは書かないで済ませてしまいそうな気がします。
○西郷分科会長 ここが回答を要求している欄に見えないおそれがあるという御指摘だと思いますが、これに関してはどのように回答なさいますか。
○瀧村保健統計室長 工夫を検討させていただきます。
○西郷分科会長 御指摘どうもありがとうございます。
今の御指摘に関しては、そこが回答欄であるということが明確になるようなレイアウトの変更なりを行うということで対応させていただきます。
ほかにございますか。よろしくお願いします。
○大久保委員 細かいところですけれども、「最後の遠隔在宅診療・療養支援」のところで、変わったところが「患者延数」になっていて、前は「依頼元患者数」でした。「延数」と「患者数」は、1人の人に10回やれば10人という意味でよろしいでしょうか。今まではそれを1人としていましたが、何人の患者さんを支援しているかというよりも、何回支援したかのほうが情報としては有用だというふうに考え方が変わったということでよろしいのですか。
○瀧村保健統計室長 そうです。
○西郷分科会長 今の御回答でよろしいですか。
○大久保委員 はい。両方大切だと思います。
○西郷分科会長 これは判断の問題になりますので、多分意見が分かれるところだと思いますから、大久保先生が、いや、それは「何人」というほうが重要なのであるということであれば、ここで議論するという形になると思います。
○大久保委員 この辺は、在宅医療に医療機関側がどの程度積極的かということですけれども、1人の人に濃厚に行うほうがいいのか、できるだけ多くの患者さんとの関係をとるほうがいいのかということですが、両方あるとすごくいいと思うのですが、どちらか一方となると、確かに意見は分かれるかなと思います。どちらか一方となると難しいです。特別にこれを変更するということはありませんが、両方はだめなのですか。
○瀧村保健統計室長 両方とることも可能だと思います。
○西郷分科会長 両方とることになると、回答者の負担はもちろん増えるという形になるので、どちらのほうがより正確な数字がとれて、なおかつ意味があるかということだと思うのです。
調査実施部局の御判断としては、延べ数、診療の回数のほうがより重要な情報であろうという判断をなさったということですね。
どうぞ。
○白波瀬委員 あと、調査に回答をする者にとって、おそらく延べ数のほうが答えやすく、その情報の方が正確だと判断されたのではないかと理解しました。調査する側として、何を知りたいかということも大切ですが、回答する側の負担も考えますと、全体で何回、と回答する方が簡単ではないでしょうか。
○西郷分科会長 ほかにございますか。どうぞ。
○石川委員 26年10月に調査ということですね。そうしますと、次が29年ということですね。
御存じのように、今の政府は、医療のほうの電子化ということを中心軸に置いて考えているという状況もあって、26年10月、例えば1年後にどういうことになっているかという予想と29年の予想を立てながらやらないと、余り役に立たないのではないかなと思うのです。
具体的には、26年10月といいますと、あと1年後ですけれども、私たち日本医師会では、昨年、既に医療連携のIT化ということで、全国にいろんなことを提言しているのです。そうしますと、この1年間で相当いろんなところが変わってきております。
例えばここでオーダリングシステムについては、やっているのか、やっていないのかということを聞いていますが、ここにも一応予定があるのか、そういうことを聞いたほうがいい。
予定するのだったら、何年後ぐらいのことを考えているのかとか、遠隔診断はやっている、やっていないということでなくて、やることを何年ぐらい先に予定しているのか。これは全部設備投資が必要となりますので、現時点でやっているのと、2年後に計画しているのとか、様々あると思うのです。それを詳しく聞いたほうが、この資料を見ている人たちのイメージというのはすごく湧くのではないかなと思うのです。
そうやって考えていきますと、医療のITが自分のほうで専門ですと、もっと深みがあったほうがいいなということで、どんどんもうちょっと詳しくやったほうがいいなという感じになってしまうのです。
今、大づかみでやっている内容では、予定があるかどうかぐらいはお聞きになったほうがいいのではないかなと思います。
深みということの一端で言えば、病院の先生方は来年の10月が目に見えてきていると思うのです。3年後になりますと、具体的にはいろんなものがもっと進んでいると思います。単純に電子カルテ、オーダリングの問題ではなくて、例えば電子認証の問題で、国家資格の認証の問題というのは、その間にかなり進むと思うのです。
ですから、それを26年10月のときに入れ込むかどうか。国の3年に1回の統計ですので、そこまでやるかどうかということだと思うのです。
SS-MIX などは標準ストレージで、これも予定しているのかどうなのかということを聞いたほうがいいと思います。
そういう観点からもう一回検討し直したらいいのではないかなと思いますけれども、いかがでしょう。
○西郷分科会長 いかがですか。大きな話としては、現時点で導入しているかどうかということに加えて、将来導入する計画があるかどうか。変化を捉えるという観点からすると、計画のほうまで聞いておくというのが一つ。ですから、この調査票で「なし」とつけた人が、また枝分かれで、導入する計画があるのか、ないのか。あるとすれば何年後なのか。そういうことまで聞くように変えられるかどうかということです。これに関してはいかがですか。
○瀧村保健統計室長 電子カルテにつきましては、予定あり、なし、何年後ということは聞いております。聞くとすれば、そういった形になるかとは思いますが、調査項目の全体のボリュームとの関係もありますので、その中でも特に重要なものに絞って入れられるものは入れることになろうかと思います。
○西郷分科会長 では、白波瀬先生、どうぞ。
○白波瀬委員 質問があります。こういう場合に「予定をしていない」と答えるということは、どういうことなのですか。こういった回答はあり得るのでしょうか。つまり、予定をしているかどうかを調査時点では聞いていて、実際に3年後の実態を質問することで、予定した者のうちどれだけが実行したかがわかり、それは一つの政策効果としてとらえることができます。ただ、この調査の目的からして、そこまで明らかにするのは、本来の目的を超えているかもしれないという気もしないでもないのです。「予定をしない」という答えはあるのですか。
○石川委員 ありますね。
例えば歯科診療所でレセプト処理用コンピュータのところがあります。この調査は26年10月にやりますが、27年4月から、今まで請求は紙での請求でも良かったところ完全な電子化でなくてはならなくなります。ところが、歯科診療所は、今の時点、1年半前で2万何千件がまだ電子化されていないのです。
来年の10月の時点で、やっているか、やっていないかだけではなくて、予定しているかどうかというのはすごく大事です。「予定しない」という答えもあると思うのですけれども、これは世の中的には相当大きな事件になるという予想がつくのです。歯科の先生方は頑張っていますが、レセコンの電子化の水準というのは今、そういう状況なので、大変な問題になるのだと思うのです。
26 年10月はそれが白黒はっきりするという時期でもあるので、設問の仕方は、歯科診療所のところももう少し工夫したほうがいいかなと思います。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
資料1-3に調査票(案)というのがございまして、現時点でもうぎちぎちの状態ですので、何か入れるとなると、どれか削らなければいけないということになって、今、調査実施部局のほうで即答するというのは難しい状況だと思いますので、いただいた御意見を勘案しながら後ほどちょっと相談させていただくという形にしたいと思います。
それでは、今度は資料1-2の3番目の論点というと、歯科診療所票というやつなので、新旧対照表で言いますと21ページということになろうかと思います。
「委託の状況」に関して、従来は非常に細かく聞いていたのを、「国内で作成」と「国外で作成」という形で、ちょっと視点を変えたような形になっているわけです。その理由というのは、新旧対照表の一番右側の欄に書いてあります。
上半分の(13)のところに関して何か御意見等ございますか。
もし特に御意見がないということであれば、提案のとおりで適切という形で判断をさせていただきますが、よろしいですか。
その次は歯科診療所票の22ページ「歯科用アマルガムの使用状況」です。これは新規の項目ということになります。これに関してはいかがでしょうか。
これも特に御意見がないということであれば、御提案のとおりで適当というふうに判断をさせていただきます。
今度は「その他の変更」ということで、ページがちょっと戻るのですが、新旧対照表で言うと9ページです。
MRI のところで、従来は「3.0テスラ以上」というのを特に調べていなかったのだけれども、そこも層別して、より強力なものも調べるようにしているという変更なのですが、そこに関してはいかがですか。よろしくお願いします。
○大久保委員 これはまた非常に細かいことで、すみません。
これは、「9月中の患者数」と書いてありますが、「患者数」でいいのですか。1人が2回撮った時とか、そういうことは大丈夫なのですか。先ほどの「延数」に関連して思い出したのですけれども、いかがですか。
○西郷分科会長 調査単位というか、何をどういうふうに勘定するのかというのをちゃんと決めておくというのはすごく重要なことなので、これに関してはいかがですか。
○瀧村保健統計室長 1人の患者さんが複数の部位、2カ所撮影した場合は2人とカウントします。
○大久保委員 というふうにマニュアルに書いてあるわけですね。
○瀧村保健統計室長 明確にします。
○西郷分科会長 では、土屋先生、お願いします。
○土屋委員 答える立場から言うと、これは検査件数で聞いていただいたほうが今の延べ人数になりやすいのです。人数で書いてあると、マニュアルを見ないで、ただ素数を書いてしまう可能性があるので、実際の現場としては件数のほうがありがたい。
○佐藤委員 検査件数でよろしいのですか。
○大久保委員 そうですね。そうすると、同じ方が2回撮っても2件ということです。
○西郷分科会長 今までもこのやり方でやっていたわけですね。今までの計り方でちゃんと計れているということであれば、MRIの種類が層別されるということだけなので、特に大きな混乱はなかろうというのが常識的な判断ということになりますが、そもそも今までがちゃんと書いてくれていたのかどうかということがあるのですけれども、そこに関してはいかがでしょうか。
○瀧村保健統計室長 ここで定義が変わると数字も変わってしまいますので、手引のほうを改めて確認させていただきます。
○西郷分科会長 わかりました。よろしくお願いいたします。
○土屋委員 確かにマニュアルをしっかり書いていただくのが一番なのですが、件数の場合、問題になるのは、同じ方がMRIで頭と胸とおなかをそれぞれ調べたときに、保険点数が別々になるので、3件で数えることと、検査した人は1人なのです。CTでも同じ問題が起きているのです。ですから、その辺は定義の中でしっかり規約を書いていただいたほうがいい。
○西郷分科会長 では、それは定義をきちんと書くという形で対応していただくということでお願いしたいと思います。
○瀧村保健統計室長 はい。
○西郷分科会長 検査等の実施状況、主にMRIのところですけれども、ほかに何か御意見等ございますか。では、お願いします。
○佐藤委員 今のことに関わるのですが、件数に直したときに大幅に人数が変わったりしてしまうと、例えば皆さんが台数を導入したので検査が増えたとか、そういうことがわからなくなってしまうので、できれば余り変えないようにしたほうがいい。つまり、今までどちらで調査されてきたのかということをつかめれば同じことが言えると思いますので、気をつけていただきたい。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
MRI のところに関して、ほかに御意見等ございますか。どうぞ。
○石川委員 これは、発展の段階でどんどん増えていったら、上に何行かなるのですか。どこかで切り捨てですか。
○藤井保健統計室長補佐 そのときは階級を刻むとか、そのような形に変更していくということになると思います。
○石川委員 特に土屋先生にお聞きしたいのですけれども、MRIの画像について3つに分ける必要がありますか。
○土屋委員 画像診断屋さんに言わせると、画像がかなり違うので、質としては。
○石川委員 実態としては必要だということですか。
○土屋委員 そういうことです。将来的には「3以上」と「3以下」になるかもしれませんが、現実的には皆さん、この3段階で区別していると思います。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
ほかにございますか。
なければ、そこは定義をしっかりしていただくということで御対応いただくという形になります。
次が新旧対照表で言うと18ページになります。
「栄養士」と書かれていたところが、「管理栄養士」と「栄養士」とに分かれるというところなのですけれども、これに関してはいかがでしょうか。
これは事前に御説明いただいたときに確認をした点ではあるのですが、「栄養士」の意味というのが従来と今後とでは変わるということですね。今までは管理栄養士が含まれていた数を「栄養士」と言っていたのだけれども、平成26年調査からは、「栄養士」と「管理栄養士」となって、ただ単に「栄養士」と言った場合には管理栄養士は含まれないということになるわけですね。
○瀧村保健統計室長 そうです。
○西郷分科会長 その辺の紛れがないかどうかということです。同じ文言で違う意味になるのだということが周知徹底できればいい。そうしていただけるという御回答だったので、私は納得いたしました。
「栄養士」とともに「管理栄養士」も加えるということについて、御質問、御意見等があるでしょうか。
なければ、「管理栄養士」と「栄養士」とに分けるということは適当というふうに判断させていただきます。
今度は資料1-2の裏側「主な改正点(続き)」ということです。
「制度改正等に伴う変更」ということで、新旧対照表の1ページ目に書かれているとおりということなのですけれども、これに関して御意見等ございますか。
これは、制度が変わったので、それに合わせて名称を変えたということだけですので、特に御意見はなかろうと。予断を持ってはいけないのですが。どうぞ。
○大久保委員 別にこの区分に反対しているわけではありませんが、国の開設者の病床数が26年から急に増えるということですね。それは中身が変わらないで、区分の問題だということなのですが、その辺を誤解される方がいるので、ぜひ概況版であるとか報告書には誤解のないような記載をしていただければと思います。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
新旧対照表の1ページ目に関しまして、ほかの御意見等ございますか。
なければ、新旧対照表の1ページ目の変更に関しては、区分が変わることによって、見かけ上、数字が動いたように見える。それに関する説明をちゃんと概況等でしていただくという形で対応していただければと思います。
今度は「主な改正点」の「調査項目の整理・変更」に関してということで、これは先ほどこういう変更がありますというふうに説明がなされて、逐一新旧対照表のほうで確かめるということはしていなかったのですが、先ほどと同じように一括してお諮りするような形になりますが、「調査項目の整理・変更」に関しまして、何か御意見等あるでしょうか。
病院票の(17)というのが3ページ目のところにあります。今までは「対応していない」という項目がなかったのだけれども、「対応していない」という項目を新たに増やしたということです。
病院票の(19)というのは4ページ目のほうにあります。
というようなことを全部やっていると、かなり時間がたってしまうので、2分か3分ぐらい時間をとって、皆さんのほうで新旧対照表と資料1-2の「調査項目の整理・変更」を対応させて見ていただくという形にしようかと思いますけれども、いかがですか。
新旧対照表の中で探し出すのがそもそも大変という感じなのです。
対照させて全部見るというのが難しいかもしれないのですけれども、もし後で気がついたことがありましたら、こちらの項目のほうに戻って審議をいたします。
これから話し合わなければいけないことがありますので、申し訳ございませんが、一応提案のとおりで適当という判断ということで、先に進ませていただきます。
どうぞ。
○大久保委員 確認です。新旧対照表の18ページ「(29)従事者」のところで、御説明では見やすくしたということですけれども、薬剤師に関しては、今まで実人員をとっていなかったのを今度新たにとるというように見えますが、それでいいですか。
○西郷分科会長 薬剤師の実人員を新たにとるような形になったということですね。
○瀧村保健統計室長 申し訳ありません。調査票のほうが間違っておりまして、ここは変更なしです。
○西郷分科会長 どちらの調査票が間違っていますか。
○瀧村保健統計室長 新の調査票の薬剤師は常勤換算のみです。
○西郷分科会長 そうすると、これはレイアウトも変わるわけですか。
○瀧村保健統計室長 斜線を薬剤師の実人員のところに引きます。
○西郷分科会長 わかりました。
では、そこは変更なしということでよろしいですか。
○瀧村保健統計室長 はい。申し訳ありません。
○西郷分科会長 ほかにございますか。どうぞ。
○樋田委員 医療施設調査では、施設の開設時期を調査しておりませんが、これは動態調査のほうでとられているから、静態調査のほうでは調査していないということなのでしょうか。
○藤井保健統計室長補佐 名称や病床数、届出年月日というのは、動態調査のほうで把握ができますので、静態調査のほうではとってございません。
○樋田委員 わかりました。ありがとうございます。
○西郷分科会長 ほかにいかがですか。
ないようでしたら、資料1-2の「3.前回統計委員会答申の今後の課題への対応」ということで、これはオンライン調査を今後も推進させていくような方向で努力するということなのですが、これに関して何か御意見等ございますか。
ここでは調査におけるオンラインの使用ということに限定して言っているわけですが、先ほど石川委員のほうから、例えば計画であるとか、電子カルテとか医療のオンライン化ということに関して、もう少し突っ込んだことをやっていくといいのではないのかという御意見もいただきました。
ここは調査におけるオンライン化ということで、これも今後進めていくということでよろしいかと思うのですけれども、何か御意見等ございますか。大久保委員、お願いします。
○大久保委員 引き続き進めていただければいいと思うのですが、例えば病院では具体的にこういうことをやって利用率を上げたいという計画とかありますでしょうか。
○西郷分科会長 具体策に関してはどんなことをお考えかということだと思うのです。
○瀧村保健統計室長 都道府県等を通じたアナウンスかと思います。
○西郷分科会長 どうぞ。
○白波瀬委員 大久保委員と同じなのですけれども、「推進し、利用実績の向上に努める」というのは、具体的に何をやるのか、という疑問がでてきますし、お願いしますと言うだけではちょっと弱いかなと思うのですが、いかがでしょうか。具体的にどうすればよいかの案を言うことはできないのですが、「対応している」と答えるとしますと、具体的に何かというのは、多分対で出てくることだと思いますので、そこはもう少し検討されたほうがいいかなと思うのです。
○藤井保健統計室長補佐 資料1-3で調査票をおつけしておりますけれども、一般診療所票、歯科診療所票をご覧いただきますと、最後のページの欄外に「調査方法について」ということで、アンケートではありませんが、オンライン調査を導入した場合の利用の希望という形の項目をちょっと入れさせていただいておりまして、これを次回調査に向けての検討の資料にしたいと考えております。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
○石川委員 先ほどからずっと考えていて、いい対案が出てこないのですけれども、対照表の3ページ目を見ていただいて、救急医療体制のところで新 、 旧と出ているのですが、先ほど自分の病院で書いた場合にどうなるのかとか、いろいろと考えた。この統計を見て、利用する方たち、例えば県とか、医療体制を構築するような人たちが役に立つ統計が出るかどうかと考えた場合に、もうちょっと詰めたほうがいいなと思っています。
例えば産科の先生方の可否とあります。産科で分娩をやっている病院は、大抵産科の先生が当直しているのです。自分の患者さんが急変したときは救急対応しているのです。それから、どうしてもと頼まれたときには救急対応しているのがあるのです。だから、「対応していない」と言い切ってしまうと、迷ってしまうのではないかとか、実際病院にとって当直の有無ということはすごく大事なのです。
そうやって見ますと、脳神経外科というのは、病棟があれば必ず当直があるかといったら、そうでもない。小児科なども、なくても救急は受けているというところがいっぱいあるわけです。
だから、救急体制を語るときには、医者の体制の有無と可否というのはちょっと違うのです。
それが提供体制の構築のときには実はすごく大事な要素になってくるのだと思うのですけれども、いかがなのかなというのを先ほどからずっと考えているのですが、なかなかいい対案がぽっと出てこないのであれなのです。
○西郷分科会長 「対応していない」と言ったときに、何をもって対応していないのかという統計的な定義というか、操作的な定義とも関連する部分だと思うのです。
今回初めて「対応していない」という項目が追加されるということで、これはどういうときに「対応していない」というところに丸をつけることを想定なさっているのかということですね。
○瀧村保健統計室長 今、石川委員がおっしゃられたように、当直体制が全くない、呼び出し等にも対応していないということを想定しております。
○西郷分科会長 だから、場合によっては対応できるという病院があったときに、どこに丸をつけるのかということだと思うのです。
では、白波瀬先生、どうぞ。
○白波瀬委員 これは専門ごとに質問しているので、かえってわかりにくくなるのではないでしょうか。石川先生がおっしゃったように、当直で対応しているか、していないかというのは、一つの質問項目として別に立てるということはできないのでしょうか。たとえば、ここで「対応していない」と言ったら、内科の先生が全くいないという形になりますね。でも、そのことと救急体制があるかどうかというのは別のことだということになると、両者を連動させて聞くのではなくて、別に「対応していない」という項目を準備するというのはどうでしょうか。要するに、産科の先生がいても内科の先生がいても対応しているということがあり得るということですね。
○石川委員 そうですね。
時間がないので申し訳ないのですが、これをもう少しいい案にしろということであれば、病院が書きやすいものを提案したいと思うのです。メールでやりとりができればそういうふうにしたいのです。土屋先生などもおられるので、そういう点では、病院のやりやすいもの。私の病院は産科もあるのですけれども、これをやったら、恐らく迷ってしまってどうにもならないと思うのです。
県のほうが提供体制を構築するときに、参考になる統計であるかどうかというのがすごく大事なのです。そういう点でもう少し詰めたいなと思っております。
○西郷分科会長 これも今、すぐ結論が出るというものではなさそうなので、事務局と石川先生、土屋先生と私で考えさせていただいて、最終案を考えたいと思います。
どうぞ。
○土屋委員 これを拝見して、内科的疾患に対応ができるのか、内科医が対応しているのか、どちらを聞かれているか、この票だけだとわからないのです。
三次救急だと、救急専門医が当直していると、全科の疾患を全部受け入れるのですが、内科医でも、外科医でも、小児科医でもないのです。救急専門医だと。その辺がどう答えられるかというのを念頭に質問票を考えたらどうかなと思いました。
○西郷分科会長 どうぞ。
○藤井保健統計室長補佐 1点補足をいたしますと、今回「対応していない」を入れましたのは、前回調査したときに、実際記入する側から「対応していないのだけれども、どこに書けばいいのでしょうか」というふうに御質問があった関係で入れているという経緯がございます。
○西郷分科会長 旧のほうで見ていただくと、対応していないときに書く欄がないというのは事実なので、その意味では、前回に比べれば進歩だということになる。完全ではないかもしれないけれども、進歩ではあると思うのです。
ただ、より明確な、役に立つ統計をつくるための質問にするためにはどうしたらいいかということで、御意見をいただいたということなると思います。なかなか代案を考えるのは難しい面があるのですが、後ほど検討をさせていただくということで、今は預からせていただきたいと思います。
それでは、医療施設調査に関しましては、以上のような議論で一応審議を終えたという形にしたいと思います。
次に、本日の2番目の議題であります患者調査のほうに関しまして、まず事務局のほうから御説明をお願いいたします。
○瀧村保健統計室長 患者調査につきましては、配付資料2-1から2-6までのものになります。
まず、資料2-1で患者調査の概要について説明をいたします。
「調査の目的」です。
この調査は、病院、診療所を利用する患者につきまして、傷病の状況等の実態を明らかにするものです。3年周期で実施をしており、統計法上、基幹統計と位置づけられております。
「調査の対象及び客体」は、全国の医療施設を利用する患者を対象といたしまして、病院の入院、退院は二次医療圏別、病院の外来及び診療所は都道府県別に表章できるように層化無作為抽出をした医療施設を利用した患者を調査の客体としております。
「調査の期日」は、病院につきましては、平成26年10月21日~23日の3日間のうち、病院ごとに指定した1日としております。
診療所は、木曜日を除いた3日間のうち、診療所ごとに指定した1日、退院患者は、平成26年9月の1カ月間としております。
調査票の種類は、病院入院(奇数)票、病院外来(奇数)票、病院(偶数)票、一般診療所票、歯科診療所票、病院退院票、一般診療所退院票となっております。
調査の事項は、性別、出生年月日、住所、入院・外来の種別、受療の状況、支払い方法、紹介の状況等となっております。
「調査の方法及び系統」です。
医療施設の管理者が記入する方式となっており、保健所、都道府県を介して厚生労働省に調査票が提出されます。
調査票にかえまして磁気ディスク等による提出も可能となっております。
「結果の集計・公表」は、特に変更がありません。医療施設に関する情報の一部は、医療施設静態調査から得ることとしており、標本設計の抽出枠でも医療施設基本ファイルを用いております。
改正点につきましては、資料2-2と資料2-4を使って説明をいたします。
患者調査の主な改正点です。
1の「改正の趣旨」です。
医療行政に関連する施策の推進・企画立案の基礎資料として、引き続き傷病の状況の調査を行うほか、医療行政に関連する施策に対応した調査項目の変更、記入者負担の軽減から調査方法の見直しを行います。
2の「主な改正点」です。
1点目の副傷病名ですが、新旧対照表の1ページ目「(5)受療の状況」のところの「(2)副傷病名」は平成23年の調査票では「08 高脂血症」とありましたところを「脂質異常症(高コレステロール血症等)」と変更しております。
これは、日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」におきまして名称を変更したことに伴う変更です。
その他病院外来票、一般診療所票等につきましても同様の変更をしております。
2点目の「(6)診療費等支払方法」です。
「11 障害者自立支援法」を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法津」としておりまして、これは障害者自立支援法が改正となったための変更です。
3点目の歯科診療所票に関してですが、9ページをご覧ください。
歯科診療所票の「(5)傷病名」は平成23年では「歯の補てつ(冠、ブリッジ、有床義歯、インプラント)」となっておりましたところを、「12 歯の補てつ(冠)」と「13 歯の欠損補てつ(ブリッジ、有床義歯、インプラント)」とに区別をして把握をするものです。
これは、「歯科口腔保健の推進に関する法律」が平成23年8月に施行され、歯科疾患予防の措置等を講ずるための基礎資料として、歯の欠損状況、補てつの状況について把握することを目的としております。
調査項目の変更につきましては、以上です。
次に「前回統計委員会答申の今後の課題への対応」です。
まず、医療施設調査と同様に、政府統計共同利用システムを用いたオンライン調査の導入を検討するよう記載されており、これに関しましては、まず病院票に対するオンライン調査の導入を考えております。
2点目です。前回の答申の中で「行政記録の活用」を指摘されております。これにつきましては、医療施設が保有する患者情報(DPC調査データ)から、病院退院票の電子調査票へのデータ読み込みの機能を強化したいと考えております。
患者調査につきましては以上でございます。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
それでは、先ほどと同じように主に新旧対照表を使いながら審議をしていきたいと思います。
まず、資料2-2の「主な改正点」ということで、大きく分けると3つございます。
最初が「改正の趣旨」ということで、今回どういう方針で改正が行われているのかということが書いてございます。これに関しまして、何か御意見等ございますか。
ないようでしたら、今度は2番目の「主な改正点」ということで、こちらは資料2-4の新旧対照表を見ながら御議論いただくということになります。
まず、1ページ目です。従来は「高脂血症(脂質異常症)」となっていたのが、「脂質異常症(高コレステロール血症等)」に名称が変更されたということに関して、何か御意見等がございますか。
もしないようでしたら、御提案のとおりで適当というふうに判断をさせていただきます。
2番目の点が2ページになります。こちらは「障害者自立支援法」を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に変更する。これも法律の改正に伴うものですが、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、これに関しましても御提案のとおりで適当というふうに判断をさせていただきます。
3番目は新旧対照表の9ページです。
これは医療の中身に関することですので、もしかしたら御意見があるかもしれませんが、新旧対照表の9ページ目の12番、13番のところが、従来の12番が詳しく分かれるような形になっています。何か御意見等ございましたら伺います。よろしいですか。
では、「主な改正点」の調査票の項目の改正に関しては、御提案のとおりで適当というふうに判断をさせていただきます。
3番目は「前回統計委員会答申の今後の課題への対応」ということで、こちらも先ほどと同じようなものですけれども、まず1点目は、調査票の回収等に関わるオンライン調査の導入を促進するということ。
もう一つは行政記録情報の活用ということで、医療施設が保有する患者情報から電子調査票へのデータ読み込みの機能を強化するということです。
これらに関して何か御意見等ございましたら伺います。いかがでしょうか。どうぞ。
○小杉委員 電子調査票へのデータ読み込み機能強化というのは大変関心があるのですけれども、今、どんなことができていて、これからどんなことを強化しようとしているのかということを知りたいので、教えてくださいということです。
○西郷分科会長 現時点で何か計画があるようであればということなのですが、いかがでしょうか。
○瀧村保健統計室長 今は全くやっておりませんので、これからです。
○小杉委員 「強化」となっているから、今あるものが強くなるのだなと思ったのですが、今はないのですか。
○瀧村保健統計室長 今、電子調査票はあるのですけれども、DPC調査からの読み込みというのはこれからなのです。
○小杉委員 わかりました。ぜひ進めてくださいとしか言えないですね。
○西郷分科会長 ほかにございますか。
ないようでしたら、患者調査に関しては10分ぐらいで審議が終わってしまうということになりそうなのですけれども、よろしいですか。どうぞ。
○大久保委員 新旧対照表の3ページ目に「記入上の注意」の変更点があります。「20~499床の病院については生年月日の末尾が1、3、5、7、9日」。これは、以前はどうなっていたのですか。20~499床は全数ということですか。
○西郷分科会長 お願いします。
○岩崎保健統計室長補佐 同じなのですが、今までこういうふうに明確に書いていなかったことによって、わからないという病院が出てきたので、こちらのほうで明確化したというだけで、全く同じです。
○大久保委員 わかりました。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
ほかに何かございますか。
もしないようでしたら、患者調査に関しましては、ほぼ御提案のとおりで適当というふうに判断をさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、議事次第の2番目までの議論は済んだということで、3番目の議論のほうに移らせていただきます。
「疾病、傷害及び死因分類部会の再開について」ということで、最初に事務局のほうから御説明をお願いします。
○谷国際分類情報管理室長 国際分類情報管理室長でございます。
資料3-1「疾病、傷害及び死因分類部会の再開について」という資料をご覧ください。
趣旨といたしましては、WHO(世界保健機関)が勧告を行います「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)」に準拠した「疾病、傷害及び死因に関する分類」(平成21年度総務省告示第176号)につきましては、統計法第28条第1項に基づき定められた統計基準となっております。産業分類とともに我が国の統計に使用される分類としては重要な位置を占めているものでございます。
ICD の我が国への適用に当たっては、各国の適用状況を配慮しつつ、我が国の状況に最も適した形で導入を考慮する必要があるということで、その審議のために医学の各分野について専門的知識を有する学識経験者からなる「疾病、傷害及び死因分類部会」が、統計分科会の中に設置されているところでございます。
今般、WHOにおいて勧告されておりますICDの改正につきまして、我が国への適用を検討する必要が生じたことから、現在休止中となっております当該部会の活動を再開するものでございます。
審議の内容といたしましては、2の(1)現在、施行中の「疾病、傷害及び死因に関する分類」は、ICD-10の2003年版に準拠しておりますが、世界保健機関において、2003年版以降に勧告された一部改正部分を我が国に適用するための告示の改正に関することを審議する。
また、その他必要な事項について審議を行うとしております。
現状、こちらにございます2010年版というのが冊子として出ておりまして、一部改正につきましては、「2013年版」とWHOでは言っておりますが、今年の1月までそちらのほうが公開されているという状況です。
構成メンバー及び当面のスケジュールでございます。
部会メンバーにつきましては、医学的知識を有する学識経験者である委員、臨時委員及び専門委員から統計分科会長が指名していただくこととしております。
WHO が勧告いたしましたICD-10の2010年版の我が国への適用に関して、厚生労働大臣から社会保障審議会へ諮問がなされた後に、平成25年10月から12月までの間に第1回会議を開催する予定としております。
平成26年度中に検討結果を集約できればと考えておりまして、答申内容を決定するということを考えております。
庶務につきましては、私の部屋であります企画課の国際分類情報管理室のほうで処理をすることとしております。
1枚おめくりいただきまして、参考資料でございますが、ICDに関するWHOの勧告について少し説明を入れております。
下のほうを見ていただくとよろしいかと思いますが、大きい改定というのは、ICD-9から10、10から11、今、WHOでも検討しておりますが、番号がだんだんと大きくなっていくのですが、今回の内容につきましては下の改正、これは診療報酬の改正とは言葉が逆転しておりますので、ちょっと誤解を招くおそれもございますが、改正(Update)のほうの大改正の部分に当たるかと思います。3年に1回という頻度でWHOでは行っております。
大改正につきましては、下にございますように、新たなコード、4つの英字と数字であらわしておりますが、こちらのコードの追加であるとか、コードの削除、コード間での移動といったものを行うのが大改正でございます。
2010 年版以降に小さく行われております改正につきましては、それぞれの項目の中での移動、あとは小さい病気の追加であるとか明示ということを行っております。
資料3-2のほうには、社会保障審議会の中での今回再開いたします部会の要綱をつけております。
そもそもの運営につきましては審議会資料にもう既に書かれておりますので、そこに一部的に足りないところを追記したところでございます。
目的、所掌、会議、庶務、雑則、施行日といったものを入れておりますので、御了解いただけましたら、施行日に日付を入れて、この運営要綱で行うということでございます。
その後に、参考資料といたしまして社会保障審議会令、社会保障審議会運営規則をおつけしております。
資料3-3は、今後の大ざっぱな日程でございます。
平成10年の2010年版における告示の改正手続につきましては、今回この委員会において部会の再開、一番上のところでございますが、その後に部会委員の任命をさせていただき、社会保障審議会の諮問に対して、審議の結果報告、社会保障審議会から厚生労働大臣への答申というのが厚生労働省の中での作業になります。
その後、本指針につきましては、総務省の統計法に基づく告示でございますので、その答申を含めて総務省に送致をいたしまして、総務大臣から統計委員会への諮問、答申を経て、告示ということになります。
その後に官報掲載でございますが、ある程度の変更内容が今回見込まれますので、少し普及期間を設けて、変更内容をそれぞれお使いになる方々が理解できることを踏まえて、その後、施行という運びになるかと思います。
以上でございます。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
ただいま「疾病、傷害及び死因分類部会」の再開ということで御説明がありましたけれども、何か御意見等ございますか。よろしくお願いします。
○大久保委員 確認ですけれども、このスケジュールで言うと、ICDが改正された後の適用というのは27年度以降になるので、今回の患者調査などは影響を受けないという理解でよろしいですか。
○谷国際分類情報管理室長 そのとおりでございます。
○大久保委員 ありがとうございます。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
ほかにございますか。どうぞ。
○土屋委員 私は、ICD-9のころからいろいろ悩まされておりますので、この際お願いがあるのですが、確かにWHOが大もとの疾病分類で、ICDということで来ているのですけれども、そのために国際的な協力ということで、我が国も率先してやるのは当然のことなのですが、ただ、我々がこれをやっていくのは、我が国の疾病対策の政策立案に資するというのが一番の目的だろうと思うのです。
そのとき、ICDそのものに準拠していくと不都合だという点が幾つか見受けられるわけです。
というのは、死因分類と疾病分類というのは根本的に違う部分があるわけですけれども、そこをかなり強引に結びつけている。しかも、ICDの分類では疾病分類群になってグループでやっているものですから、必ずしも細かな疾病が表に出てこないということがあります。隠されてしまうということがあります。
WHO のルールで、原死因をとる場合に、我々が死亡診断書を書いて、最終診断名の手前に、よって来る疾病というのを下に2つ3つ書くわけですが、1つだけ選択するというWHOのルールがあるものですから、ほかのものが消えてしまうということで、複合的な死因の分析が、WHOに準拠しただけではできなくなってしまうということがあります。我が国としてどういう分類をしていったらいいのかということを含めて、これは継続的に御審議をしていただく必要があるのではないか。
そうしませんと、せっかく我々の税金を使っているにもかかわらず、我が国の疾病対策に資するデータというのがなかなか得にくいのではないかと思いますので、今回のICD-10の変更点を告示するための目的だけではなくて、今のような分析もどうやっていったらいいかということを含めて、この部会で引き続きやっていっていただきたい。アドホックなものではなくて、常設ぐらいの位置で引き続きやっていただきたいという思いがいたします。
以上です。
○西郷分科会長 ありがとうございます。
今、土屋先生がおっしゃった御意見を伺うのは多分2回目ぐらいで、前回はもうちょっとアグレッシブなことをおっしゃっていて、そもそも分類が合わないということを国際会議のほうに向かってどんどん発言すべきではないかということまでおっしゃっていたように思います。それからすると、今日のは大分トーンダウンして、少なくとも我が国に合うような話し合いの場というのが常設的に持たれるべきなのではないかということなのです。
私がこういう質問をしてはいけないのかもしれませんけれども、姿勢としては、ICD-10のように国際的に決められた基準に対応して日本の死因分類なり疾病分類なりを合わせるという形になるわけですか。疾病とか死因に関しては、地域性といいますか、日本に適した分類と世界中に通用するような分類というのは必ずしも一致しないであろうということがあるので、どれぐらいユニバーサルなところをまとめてもらって、どれぐらいローカルなところを適用するのかという原則のようなものがあろうかと思うのです。
日本の姿勢、ICD-10というのがユニバーサルな基準としてあって、それに日本がどういうふうに対応するのか。何か不都合なことがあれば意見するということなのか、それともそういうところまでは行かずに、少なくとも日本の政策に資するような形で分類を絶えず検討していくというような姿勢なのか。どういう姿勢でこれは臨んでいるということになるのでしょうか。
誰に聞いて、誰に答えてもらっていいのかというのがわからないような質問ではあるのです。
○土屋委員 先に解説だけしますと、ICD-10はほぼ固定されたものの一部の改正ですので、私の矛先が鈍ったわけではなくて、それ以上やっても無駄だという点があると思います。
WHO というのは世界中を見ていますから、どこかで妥協しないとならないということで、疾病群というか、グループでやらざるを得ない面があるわけです。これは、必ずしも全体のICDだけではなくて、私の専門の肺がんの組織分類などというのは、顕微鏡を見ているから確かそうであっても、IASLC(国際肺癌学会)というものが素案を出して、WHOがそれを認めて、WHOから「肺癌組織型分類」というのが発表されているのです。
ところが、我が国では、病理の学者が全部集まってやると微妙に違った分類ができてくるわけです。
ところが、日本は大変、国連中心主義で、途中でそれを放棄して、全部WHOのものを使おうよとやってしまった。そうやってみたら、アメリカは平気で自分のところの分類を使っているのです。そのくせWHOの報告にはしゃあしゃあと出してくるということで、彼らはダブルスタンダードでいっている。
TNM 分類も同じなのです。UICCがTNM分類をやって、全世界を比べるときはそれでやりますけれども、アメリカの連中はAJCC(American Joint Committee on Cancer)というのを持って、国内ではその分類を平気で使ってやっておる。
我が国は、国連が言うと全て正しいようなところがあって、そこを引っ込めてしまうところがあるのですが、日本の国民に資するということであれば、手間暇かかってもそれはやっていったほうがいいのではないか。そういう意味で、先ほどのような発言をしたわけです。
ただ、根本的に言えば、今、ICD-11の話が進んでいまして、これは自治医大の菅野先生を中心に日本のイニシアチブがかなり強くなっているのです。
これは、お亡くなりになった横浜労災病院長の藤原先生がかなり頑張っていただいて、会合もたくさんやって、学会の支援もたくさんあって、データを持って乗り込んで、しかも菅野先生、英語が得意な方が丁々発止とやっていますので、ICD-11についてはかなり日本の意見が入る。
だけど、国際協議ですからどこかで妥協しないとならないので、でき上がったものは必ずしも日本の思いどおりにはいかない。これはいたし方ないのですが、そのときに全部妥協してそれだけにしてしまわないで、日本のなぜこうだというデータもあるわけですから、それはそれで拾い上げていくような仕組みとして、この部会がぜひ引き続き検討していただきたい。そういう意味であります。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
全部応え切れるのかどうかというのはわかりませんが、この規格が非常に重要であるという意識は、日本のほうはちょっと弱かったような面もあると思うのです。
有名な例では、JIS規格というのは非常によくできていたのだけれども、日本のほうから余り宣伝しなかったので、今、ISOとかなんとかという国際規格がJIS規格を飲み込むような形で、JIS規格はかなりずたずたになってしまったというところがあるわけです。
それと似たようなことは統計の世界でもいろいろあって、産業分類であるとか商品分類であるとか、規格の部分で意見を言っていくというのはすごく重要なことです。
あるいは今、土屋先生がおっしゃいましたけれども、そうはいっても、全部日本の仕様に合うように変わるわけではないので、でき上がった仕様、国際的な規格に対して、日本がうまく折り合いをつけていくのかということは本当に常時話し合っていったほうがいいのではないかなと私も思います。
今回の御提案はこれを再開させるということなので、これを今後どういうふうに運営していくのかということも含めて、再開後に検討していただければと思います。
今の「疾病、傷害及び死因分類部会」の再開に関して、ほかに御意見ございますか。
それでは、用意した議題のうち1、2、3までは済んだということですけれども、「その他」というのは、確か事務局のほうで御用意しているものがあるということでしたので、よろしくお願いいたします。
○野口審査解析室長 審査解析室長でございます。
今回、参考資料2といたしまして、新統計法のもとで「調査票情報の二次的利用」という制度ができておりまして、二次的利用の利用状況について御報告をさせていただこうと思って参考資料を入れさせていただいております。
二次的利用につきましては、過去に御紹介させていただいたかと思いますが、オーダーメード集計、調査票自身を匿名化しました匿名データの提供という2種類のメニューがございます。
現在、賃金構造基本統計調査、人口動態調査、毎月勤労統計調査、医療施設(静態)調査、患者調査、これらについてオーダーメード集計を提供させていただいております。
匿名データにつきましては、国民生活基礎調査の個票を匿名化したものを提供させていただいておりまして、現在、平成16年調査と平成13年調査について、データ提供をさせていただいております。
今般、統計委員会のほうに平成19年の匿名データの作成について諮問をさせていただいておりまして、これができ上がりますと、国民生活基礎調査の匿名データのほうも、19年、16年、13年というふうに拡大ができる見込みでございます。
二次的利用については、いろいろな場面で広報させていただいて利用拡大をしていきたいと考えておりますので、今般、御報告させていただいた次第でございます。
以上でございます。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
それでは、今の御報告に対しまして、何か御意見等ございましたら伺いますけれども、いかがでしょうか。では、佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 オーダーメードは統計センターに委託ということでしょうか。「(1)現在の提供状況」に記載がありますが、具体的に、各調査について、それぞれの窓口を教えていただけますでしょうか。また、もし昨年度の実績がわかりましたら、教えてください。
○野口審査解析室長 まず、1点目の御質問の関係でございます。
オーダーメード集計について、賃金構造基本統計調査については統計センターを窓口にして提供しております。
そのほか、人口動態調査、毎月勤労統計調査、医療施設調査、患者調査、これらについては、厚生労働省が窓口になって受け付けをさせていただいております。
次に、国民生活基礎調査の匿名データの関係ですが、これも厚生労働省の審査解析室のほうが具体的な窓口になって利用相談等々に応じさせていただいております。
最後に利用実績でございます。平成23年から利用サービスを提供させていただいておりますが、まだ十分な数字が上がってきておりませんで、個別の統計名は御用意しておりませんが、8月末現在、オーダーメード集計が6件、匿名データの提供が13件ということでございまして、今後とも利用が拡大されることを希望しておりますので、こういう機会に御報告させていただいている次第でございます。
○佐藤委員 ありがとうございます。
○西郷分科会長 どうもありがとうございます。
ほかに何かございますか。
もしないようでしたら、以上をもちまして本日用意した議題は全て終了ということになります。これでバトンを事務局のほうに返しますので、よろしくお願いいたします。
○本田企画課長 皆様、長時間にわたり御審議をいただき、ありがとうございました。以上をもちまして第20回「社会保障審議会統計分科会」を閉会させていただきます。本日はお忙しい中ありがとうございました。
<照会先>
大臣官房統計情報部 企画課
統計企画調整室 統計企画係
電話: | 03-5253-1111(内線7373) |
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