ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会)> 第2回児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会 議事録(2013年6月7日)
2013年6月7日 第2回児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会 議事録
雇用均等・児童家庭局
○日時
平成25年6月7日19:00~21:00
○場所
厚生労働省専用第23会議室(19階)
○出席者
委員
小杉委員長 (労働政策研究・研修機構特任フェロー) |
海野委員 (全国母子寡婦福祉団体協議会理事) |
大塩委員 (全国母子生活支援施設協議会会長) |
兼子委員 (浜松市こども家庭部長) |
島崎委員 (政策研究大学院大学教授) |
新保委員 (神奈川県立保健福祉大学教授) |
杉澤委員 (山形県子育て推進部子ども家庭課長) |
中田委員 (全国母子自立支援員連絡協議会会長) |
三木委員 (戸田市こども青少年部長) |
参加人
新川参加人 (NPO法人WINK理事) |
赤石参加人 (NPO法人しんぐるまざあずふぉーらむ理事長) |
片山参加人 (NPO法人全国父子家庭支援連絡会代表理事) |
佐藤参加人 (ハンドインハンドの会主任研究員) |
事務局
石井雇用均等・児童家庭局長 |
鈴木大臣官房審議官(雇用均等・児童家庭担当) |
定塚雇用均等・児童家庭局総務課長 |
小野家庭福祉課長 |
高松家庭福祉課母子家庭等自立支援推進官 |
度会家庭福祉課課長補佐 |
○議題
ひとり親家庭への支援施策の在り方について
(委員からのプレゼンテーション等)
○配布資料
資料1 杉澤委員提出資料 | |
資料2 兼子委員提出資料 | |
資料3 三木委員提出資料 | |
資料4 前回の指摘事項について |
○議事
○小野家庭福祉課長
定刻前ではございますが、ただ今から「第2回ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会」を開催いたします。本日は、委員9名全員のご出席をいただいております。委員の皆さまには、お忙しい中をお集まりいただきまして誠にありがとうございます。
それでは、早速ではございますが議事に移りたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。
○小杉委員長
はじめに、お手元にお配りしました資料について、事務局から確認をお願いいたします。
○小野家庭福祉課長
それでは、今4種類の資料がお手元にあると思います。資料1「杉澤委員提出資料」、資料2「兼子委員提出資料」、資料3「三木委員提出資料」、資料4といたしまして「前回指摘事項」という4点でございます。もし、ないものがございましたら、事務局までお申し付けください。
○小杉委員長
次に、参加人の参加についてです。本日は、NPO法人ウインクの新川理事、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石理事長、NPO法人全国父子家庭支援連絡会の片山代表理事、ハンド・イン・ハンドの会の佐藤主任研究員の参加を求めますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
○小杉委員長
どうもありがとうございます。
次に、本日の進め方です。本日は、杉澤委員、兼子委員、三木委員にプレゼンテーションしていただいて、それぞれ20分程度でご発表いただきたいと思います。発表後、10分程度の質問の時間を設けますが、これは事実関係についてだけということでお願いいたします。お三方の発表が終わりました後で全体としての意見交換ということにしたいと思います。
それから、最後の10分間で、前回の会議で委員・参加人から指摘のあった事項が幾つかございますので、事務局で用意していただいた資料4について説明していただくということにしたいと思います。ただ、この資料については最後でございますので、実質的な議論は後日に回して、事実の報告にとどめさせていただきたいと思います。
それでは、早速ですが各委員からのプレゼンテーションに移ります。最初に、杉澤委員よろしくお願いします。
○杉澤委員
山形県子育て推進部子ども家庭課長の杉澤と申します。この度は、発表の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。本県における「ひとり親家庭の現状及び支援の取組み」ということで説明させていただきます。
中身に入る前に、山形県について簡単にご説明申し上げます。人口は、平成22年国勢調査で116万8,000人ということで、都道府県の中で35番目という人口の少ない県でございます。特徴的なこととしては、1世帯当たりの平均人員が2.94人ということで、3世代同居率とあわせていずれも全国1位になっております。それから、共働き世帯率が36%で全国2位という状況です。一方、生産年齢人口でいきますと43番目、1人当たりの県民所得で39番目といった状況にあります。一昨日に合計特殊出生率が発表されましたけれども、山形県は1.44という状況で、0.02ほど下がってしまいまして、全国で24番目という状況であります。
それでは、資料に沿って1の「山形県のひとり親家庭の現状」についてご説明いたします。はじめに、本県のひとり親家庭の世帯数です。これは平成22年国勢調査ですけれど、山形県の母子世帯数(他の世帯員がいる世帯を含む)は、9,468世帯で、同じく父子世帯数は2,399世帯ということで、母子・父子の合計したひとり親世帯数は1万1,867世帯という状況です。下の表に付記させていただきましたけれども、全国のひとり親世帯数が128万5,891世帯ですので、山形県のひとり親世帯が占める割合としましては0.92%という状況になります。山形県は、いろいろな指標で全国の1%というのが大体の目安になっておりまして、このひとり親世帯数も0.92%という状況です。それから、山形県の20歳未満の世帯員のいる世帯数のうち、ひとり親世帯が占める割合を計算しますと10%ちょうどということになります。10世帯に1人がひとり親世帯という状況になります。全国の場合は、20歳未満の世帯員のいる世帯数のうちひとり親は9.7%で、ほぼ同じ状況です。
続いて、2「山形県のひとり親家庭の状況」です。本県では平成22年度に県のひとり親家庭自立促進計画、2次計画ですけれども、これを策定するに当たりまして、その前年の平成21年度に県内のひとり親家庭実態調査を実施しましたので、少し古いのですが、その調査結果から抜粋してご説明申し上げます。まず、「ひとり親になった理由」という項目ですけれども、「離婚」が母子家庭で9割、父子家庭では8割を超えております。大半を占めているということで全国の平成23年度の調査と比べましても、やや高い割合になっております。次に、「養育費の受給状況」につきましては、離婚後に元配偶者から養育費を受給している割合は、母子家庭では3割未満、父子家庭では1割未満となっております。全国に比してやや高いですけれども、低い水準であるといえます。離婚後の子どもの教育資金が不足するなど、ひとり親家庭の養育環境を厳しいものにしているという状況が見てとれるかと思います。
続いて、3「山形県のひとり親家庭の就業・収入の状況」です。「就業状況」については、母子・父子家庭ともに9割以上が就業しております。母子家庭では常用雇用者が約半数にとどまっております。臨時・パートが4割近くということで、特に母子家庭で不安定な就業形態が多いという状況です。次の「世帯の年間総収入」については、母子家庭の場合は、200万円未満までの割合が4割強、300万円未満まででいきますと7割を超えております。特に母子家庭での世帯収入が低い状況になります。全国よりも低い状況にあるといえます。次の「親自身の年間就労収入」ですけれども、母子家庭の場合は、200万円未満までの割合が67.2%になります。300万円未満まででは9割を超えます。父子家庭においても、300万円未満の割合で見ますと、ほぼ6割ということで、全国に比べましてもそれぞれ低い状況にあります。このように収入が低い水準にあるひとり親家庭ですけれども、「現在の暮らしの状況」ということでお尋ねしたところ、大変苦しい・苦しい・やや苦しいを合わせた割合は、母子・父子家庭ともに8割を超えております。暮らしぶりを厳しいと感じているという結果になっております。
続きまして、4「山形のひとり親家庭の生活・子育ての状況」です。まず、「現在困っていること」について複数回答で尋ねましたところ、母子・父子家庭ともに1位が「生活費」、2位が「子育て」という結果です。また、子育てで困っていることの内訳ですけれども、複数回答で尋ねました。順位は母子と父子で少し違うのですが、「進学」「教育」「しつけ」というのが上位3位を占めているという状況です。なお、父子家庭で「しつけ」が1位というのは特徴的だと思っております。これらの結果としまして、生活・子育ての悩みというのは母子家庭と父子家庭であまり差はなく、共通の悩みを抱えているのではないかということが分かります。次に、「急用の時の子の預け先」ということでお尋ねしました。預け先があると答えた割合は母子家庭が6割超、父子家庭も4割を超えています。一方、預け先がないと答えた割合が、母子・父子家庭ともに3割前後ありました。次に「公的相談窓口を知っている割合」ということです。公的相談窓口あるいは相談事業などについて知っているかと尋ねましたところ、知っていると回答した割合は、母子家庭では5割程度、父子家庭では2割程度と、特に父子家庭で低い割合ということで、相談窓口等については、まだまだ知られていない実態が分かったかと思います。
最後に、5「ひとり親家庭への支援として望むこと」について複数回答で尋ねております。母子家庭の1位は「児童扶養手当の増額」、2位が「医療費助成の所得制限の緩和」、3位が「養育費の確保策」という結果でした。また、父子家庭の1位は「児童扶養手当の父子家庭への拡大」、2位は「医療費助成の父子家庭への対象拡大」、3位が「児童扶養手当の増額」という結果でした。この結果は、平成21年度に実施した調査ですので、児童扶養手当の父子家庭への拡大、それから、本県として県単独で実施しております医療費助成についても、平成22年7月から父子家庭に対象を拡大しておりますので、その前の段階の調査ということになります。これらの結果としましては、母子・父子家庭ともに児童扶養手当や医療費助成といった経済的支援を優先して望む声が多いということが分かります。
以上、少し古いですが平成21年度山形県ひとり親家庭実態調査の結果から、本県のひとり親家庭の現状について申し上げました。まとめますと、本県のひとり親家庭は、収入が低い水準にあり、暮らしが苦しいと感じている。生活や子育てを一人で担わなければならず、悩みを抱えている。相談窓口や公的制度を知らない人もまだまだ多い。養育費の取組みや支給の割合が低い水準にあるという状況になります。全国の結果に比べても大体同じような状況であると思います。
2として「山形県のひとり親家庭支援の方向性」ということで1枚ですけれどまとめております。これは平成23年3月に第二次山形県ひとり親家庭自立促進計画を平成23年度~平成27年度という期間で策定しております。この計画では、ひとり親家庭の子どもが心身ともに健やかに育つように真ん中にありますように「安心して子育てや生活が営める環境づくり」を基本理念として掲げております。また、先ほど説明しました実態調査等で明らかになった課題を左側にまとめておりますが、それぞれに対応する施策の基本方針ということで、右側に5本柱で掲げております。それぞれは、ご覧のとおりになります。これら五つの柱を基本としまして各施策の推進を図り、総合的な自立支援策を展開していくこととしています。
3「山形県のひとり親家庭支援の取組み」の主なものについて、ご説明申し上げます。一つ目の柱「相談・情報提供」の取組みについてです。「相談・情報提供の実施」につきましては、母子自立支援員を県及び各市に配置しております。ひとり親家庭からの相談への対応、それから情報提供を実施しているほか、母子家庭等地域生活支援事業におきまして弁護士による特別相談会や電話相談、また、母子家庭の継続的な相談、支援などを実施しております。二つ目としましては「支援制度の周知」ということですが、「ひとり親福祉のしおり」を作成しまして配布して周知しております。制度をまとめた冊子を関係機関に配布しまして周知を図るほか、主な制度を抜粋したA4ワンペーパーの概要版といったものも作りまして児童扶養手当の受給者全員に配布するなど、より幅広い周知に努めております。
続いて、二つ目の柱「就業支援」の取組みです。一つ目の「就業相談、情報提供」につきましては、国庫補助を活用させていただきまして、母子家庭等就業・自立支援センター事業を実施しております。就業相談員を配置して、ひとり親の方からの就業相談に応じますほか、求人情報の収集と提供を実施しております。山形県母子家庭等就業・自立支援センター相談者は、平成24年度は548人で、そのうち、就労に結びついた方は84人という状況です。就労実績人数としては年々増加しております。また、センターでは各企業を訪問させていただきまして、ひとり親の雇用の理解促進、各企業にセンターへの求人情報の提供などを呼びかけております。次に「スキルアップ・資格取得への支援」ですけれども、いずれも国庫補助を活用させていただいて、自立支援教育訓練給付金事業や高等技能訓練促進費等事業、さらには母子家庭等就業・自立支援センター事業のうち、就業支援講習会等事業につきましては平成25年度から父子家庭も対象とされましたので、この点について周知を図りながら、母子家庭も含めた資格取得等への支援を実施してまいりたいと考えております。件数実績的には、あまり多い状況ではないと思います。
続いて、三つ目の柱「子育て・生活支援」の取組みです。一つは「ひとり親同士の交流の場の提供」です。一人で悩みを抱えがちなひとり親の方については、同じ境遇の者同士で交流・情報交換ができる場の提供により、悩みの解消を図ることが必要だと考えまして、本県では平成23~24年度に光交付金を活用させていただき、ひとり親家庭交流促進事業を実施いたしました。この事業におきましては、親同士の交流のほか、子どもと年齢の近い学生ボランティアとの交流も行いました。交流会におきましては、親はおしゃべり会でお互いの悩みを話し合ったり、リラクゼーションや小物づくり、山形ならではの芋煮会などの活動を通して交流を図りました。交流会は、多いときには月に4回程度開催しておりまして、平成24年度の3団体における開催回数の合計は91回に上ります。利用者からは、悩みを話して気持ちが軽くなった、同じ状況の方と交流できる機会があってうれしいなどの声が聞かれておりまして、ひとり親家庭の悩みの解消・生活の安定に一定の効果があったのではないかと考えております。今年度は、国庫補助を活用させていただきましてひとり親家庭情報交換事業を県内4地域全てで実施することにしております。横顔の山形県の地図が載っておりますけれども、県内は大きく四つに分かれまして、左上が日本海側の庄内という地域です。その東側が新庄市などの最上、その下が山形市を中心とした村山、一番南側が米沢などの置賜ということで、この4地域全てで実施することとしています。国庫補助の基準が年6回程度となっていたかと思いますけれども、昨年度よりは開催回数が減少してしまうかもしれませんけれども、こういった交流・情報交換の場の提供は継続して実施したいと考えております。次に「ひとり親家庭の子どもへの学習支援ですけれども、実態調査におきましては、子育ての悩みでは「教育」「進学」が上位に挙げられておりました。ひとり親家庭にとって、子どもへの学習支援が強く求められていると考えられます。このため、本県では昨年度国庫補助メニューに追加されました「ひとり親家庭学習支援ボランティア事業」を今年度から新たに実施いたします。県がNPO法人に委託して実施しますけれども、今年度は初年度ということもありまして、1団体において実施することにしております。日本海側の庄内地域、酒田市のNPO法人に委託することを決定しております。実施方法としましては、主に定期的に学習会を開催して学習支援ボランティアが支援を行う学習塾形式というものを考えています。また、これとは別ですけれど、山形市におきまして県の母子寡婦福祉連合会におきましても、今年度は「やまがたひとり親家庭学習塾運営事業」というものを独自事業として実施することとしています。こちらも定期的に学習塾を開催して支援を行うという形です。このように、県内では庄内と内陸の2か所で学習支援事業に取り組むこととしています。次に「緊急時の子育て・生活支援」ということですが、本県ではひとり親家庭子育て生活支援事業を実施しまして、一時的に保育サービスや生活援助が必要となった場合に、ヘルパーを派遣して子育てや生活の支援を実施しております。平成24年度の実績を表にしておりますが、派遣世帯は86世帯で派遣延べ回数は419回、派遣延べ時間は1,857時間ということです。前年度よりも派遣世帯数、派遣延べ時間などは増加しております。利用者の声として、ここに記載しているような意見もいただいています。父子家庭の利用も増えるなど、利用実績は伸びております。ただ、支援員の登録がない市町村もありまして、よりニーズに沿った派遣に対応するためにも、ヘルパー・家庭生活支援員のさらなる確保が課題となっております。
続いて、四つ目の柱「経済的支援」です。一つは「児童扶養手当の支給」です。本県の受給者数は、平成24年4月末現在で9,196人。支給額が平成23年度実績で市分と町村分を合わせて約41億9,000万円です。二つ目が「医療費の助成」です。本県では県単独事業としまして所得税非課税のひとり親家庭の親とその18歳以下の子ども、又は両親のいない18歳以下の子どもを対象に、医療機関受診の際の自己負担額の助成を行っております。先ほども申し上げましたように、平成22年7月から父子家庭にも対象を拡大した結果、対象者数が増加しております。平成23年度の実績は、対象者数が1万8,288人、助成額の合計が約2億8,600円です。三つ目が「母子寡婦福祉資金の貸付」です。本県での平成23年度の貸付実績は、件数が343件、金額は1億4,600万円余となっております。内訳では、やはり修学資金が金額ベースで8割以上と最も多くなっております。次いで就学支度資金となっております。国全体のデータと同様に、子どもの教育・進学のための貸付が大半であるということになります。なお、資金の収入未済額ということで下の方に点線で囲ってありますけれども、償還率は記載のとおりで国全体より少し良いわけですが、本県の母子寡婦福祉資金の収入未済額の合計が平成23年度末現在で2億円を超えており、年々増加傾向にあります。償還協力員が中心となって指導に当たっているほか、口座振替のための金融機関の拡充ですとか、償還指導の強化月間などで未収金対策に取り組んでおりますけれども、厳しい経済・雇用情勢ということもありまして未収金は増加する一方で大きな課題となっております。
次に、五つ目の柱「養育費確保の支援」についてですが、一つは「養育費の確保に係る相談」です。先ほど、相談・情報提供のところでも申し上げましたが、母子家庭等地域生活支援事業の中で、弁護士による特別相談会を年間12回実施しております。それから、「養育費相談対応者のスキルアップ」ということですけれども、養育費相談支援センターが実施する研修に母子自立支援員を派遣して対応力の向上を図っております。
最後に、これまでの内容を踏まえまして、4「ひとり親家庭支援における課題及び提言」というほどの内容でもありませんけれども、主なものをまとめてみました。まず第一に、やはり経済的な支援の充実ということで「児童扶養手当制度の拡充」が必要ではないかということです。特に、公的年金との併給制限の緩和。また、加算額の増額等につきまして、ぜひ検討を進めていただきたいということです。
それから、現在は県単独で実施しております「医療費助成」は、各自治体でも実施されていますけれども、経済的負担のみならず、子どもや親自らの健康面の不安の解消という面もありますので、ぜひこれは国の制度としての創設をご検討願えればと思っております。
さらに、さまざまな支援制度で母子家庭のみならず父子家庭にも対象が拡大されてきておりますので、母子寡婦福祉資金につきましても対象としていただきたいということがあります。
最後に、ひとり親家庭の情報交換事業ですけれども、情報交換の場の提供、拡大の有効性がございますので、補助内容の拡充の方向でご検討いただければと考えております。
以上、誠につたないプレゼンテーションであったと思いますけれども、今後の議論のきっかけに少しでもお役に立てればと思っております。なお、蛇足ですけれども、ここに「山形日和。」というロゴとキャラクターを載せさせていただいております。山形県では、間もなくさくらんぼのシーズンを迎えます。JR各社の全面的な協力をいただきまして、今年は「山形日和。」観光キャンペーンを6月から9月まで、そして来年度は「山形デスティネーションキャンペーン」を全国展開してまいります。ぜひ、さくらんぼだけではなくて山形へお越しいただければと思いまして、勝手ながらPRを付けさせていただきました。以上で終わります。
○小杉委員長
ありがとうございました。今のプレゼンテーションに対して質疑応答の時間にしたいと思います。まず、質問のある方はいらっしゃいませんか。いかがでしょう。
○大塩委員
18ページの「ひとり親家庭の子どもへの学習支援」についてですが、ひとり親家庭学習支援ボランティア事業とは別に、今年度から「やまがたひとり親家庭学習塾運営事業」を展開されていますが、これは県の「母子寡婦福祉連合会事業」と書いてあります。、予算面はどのようになっているのでしょうか。
○杉澤委員
実は県としては、このボランティア事業にもう2か所ぐらい取り組みたかったのですが、予算の制約があって1か所になりました。母子寡婦福祉連合会でも全国母子寡婦福祉団体協議会の事業に乗ってやりたいと考えておられましたので、これは、まだ確約は得られていないということですが、全国母子寡婦福祉団体協議会からの予算がなくても独自でやると県母子寡婦福祉連合会で決定したということです。
○小杉委員長
独自予算でという話ですね。県からはなくても。
○杉澤委員
県からは、特に入っていません。
○小杉委員長
他に、質問はありますか。参加人からもお伺いします。
○赤石参加人
まず、19ページの「ひとり親家庭子育て生活支援事業」ですが、地域によっては支援機関の登録がない市もあるということでしたが、それはどういった原因が考えられるのかを教えていただけたらありがたいです。
21ページの母子寡婦福祉金ですが、保証人の問題は、借りるときに保証人がネックになっている場合があると聞いていますが、どのように運用されているかということ。ここには生活保護の利用者数はなかったのですが、もし分かれば、どれぐらいいらっしゃるのか教えていただきたい。
もう1点、児童手当は別居中に監護親に付け変えることができるようになっております。これは子ども手当制度のときからですが、その件数や問題点などが分かったら教えていただきたいと思います。多くてすみません。
○杉澤委員
小さい町村ですと、資格を持った方も少ない。人数自体もあまりないということもあると思います。そういったことで登録がないということもあります。ただ、全くないわけではないと思いますので、そういった体制を整えられればと思います。
母子寡婦福祉資金の保証人の話、貸付のときの話で、こういう未収金の状況はありますが、貸付の入口を狭めてはならないということで葛藤がありまして、貸付のときに将来の償還を考えた金額ですとか、条件面で精査させていただいているのですが、県内でも今申し上げた四つの地域の出先機関がありまして、それぞれで運用が違っていた面もありましたので、昨年度、考え方を統一させていただいた状況があります。保証人の関係は具体的な状況は持ち合わせていません。
それから、ひとり親家庭の生活保護の状況は、すみません。今日は数字を持っておりません。
○小杉委員長
他にもう一人、手が挙がっておりましたので、片山参加人、お願いします。
○片山参加人
ありがとうございます。幾つかございます。16ページの「母子家庭等就業・自立支援センター事業」ということで、このセミナーや技能習得の講習は父子家庭の方はありますでしょうか。
○杉澤委員
実例ということでしょうか。質問をもう一度お願いします。
○片山参加人
16ページの右下に「母子家庭等就業・自立支援センター事業」とあります。これが「母子家庭等」となっていますので、父子家庭と母子家庭は就業のセミナーや技能習得が若干変わってくると思いますが、その辺は母子家庭と父子家庭を分けているのか。父子家庭のものはないのかということです。
○杉澤委員
講習会は父子家庭向け、母子家庭用と分けてはいないと思います。父子家庭の方の参加人数もあまり独自の講習会を設けるほどはいらっしゃらないと思っています。
○片山参加人
新潟県などは父子・母子を分けずに父子家庭は普通の男性の一般の参加としてそこに託児をつけたりする工夫をしています。新潟県は父子家庭の募集をかけたところ0人ということでした。
7ページの4で「現在困っていること」の父子家庭の第3位は「借金返済」ということで、母子家庭より父子家庭の方が所得は2倍といわれていますが、住宅ローンやマイカーローンは父子家庭が、男の人が担ってしまうということで、所得が多くても隠れ貧困、見えない貧困に父子家庭は陥っているのですが、この「借金返済」というのは選択ですか。記述ですか。
○小杉委員長
調査の方法ですか。
○片山参加人
選択ですか。
○杉澤委員
はい。
○片山参加人
これは分かりやすかったので、ありがとうございます。以上です。
○小杉委員長
よろしいですか。それでは、次のプレゼンテーションに移りたいと思います。意見交換は最後にさせていただきます。次は、兼子委員からプレゼンテーションをお願いします。
○兼子委員
浜松市です。資料2をご覧いただきながら、お願いします。「ひとり親家庭等への支援の現状と課題、今後の施策の方向性について」ということで、思いつくままに今回まとめさせていただきました。
まず、「浜松市の位置」についてですが、東京と大阪の真ん中辺りになります。そして、右下に静岡県の中での浜松市の位置を書いてありますけれども、愛知県寄りの静岡県西部となります。面積は全国で2番目に大きな市域面積1,588㎢です。香川県が1,800㎢ですので、香川県の面積を少し狭くしたぐらいということになります。
「浜松市の概要」です。平成17年7月に12市町村の合併がありまして、平成19年4月に政令指定都市に移行しております。人口は81万6,000人、外国人人口が約3%になります。世帯数は31万9,000人ということです。市域が広いということで浜松市の一つの特徴ですけれども、表の下※印に書いてありますがマイカーの世帯当たり普及台数という調査ですが、全国が1.08台、静岡県が1.44台、浜松市が1.54台ということになっています。静岡県は全国で10位ぐらいということで、上位3県は北陸3県が多いということです。
「ひとり親家庭に対する就業・自立支援事業等実施状況」ということで、浜松市における実施の有無を表にまとめてあります。まず、上から3番目「浜松市ひとり親家庭等自立支援手当」ですけれども、欄外※印を見ていただきますと、これは浜松市の単独事業として制度開始は平成21年8月からとなります。受給者は、2人以上の児童を養育している児童扶養手当受給者ということで、受給期間は該当の翌月から起算して3年を経過するまでという受給制限があります。手当の月額は、第2子が5,000円、第3子が7,000円としています。次の表で「ひとり親家庭生活支援事業」ですけれども、三つ目のひとり親家庭情報交換事業、四つ目の児童訪問援助事業(ホームフレンド)、学習支援ボランティア事業は実施しておりません。現在、ひとり親家庭情報交換事業と学習支援ボランティア事業は来年度に向けて実施の検討をしております。「その他」は、政令市の中で調査した項目があったのでそれを浜松市はということで載せてあります。保育所・放課後児童会の優先入所、保育料の軽減、放課後児童会利用料の軽減はあります。一部政令市の中で、福祉乗車証制度、バス等特別乗車券の制度等があるところがあります。下から二つ目の「ひとり親家庭のための合同就職説明会」は静岡県事業ですけれども市として協力しています。一番下の「静岡県ひとり親家庭子育てサポート事業」は県事業ということで今年度から実施しております。欄外に説明が書いてありますが、各種保育サービスの利用料金を助成するということで、これは県内において静岡市と浜松市の政令市を除いて実施しています。対象事業は病児・病後児保育事業、延長保育事業、休日保育事業、ファミリー・サポート・センター事業です。補助率は利用料金の減額分ということで、県2分の1、市町2分の1ということでの実施です。浜松市におきましても、この事業につきましては来年度も実施の方向で検討しようという状況にあります。
「母子家庭等就業・自立支援センター事業」です。静岡県の仕組みについて、そこに載せております。静岡県と静岡市と浜松市の共同委託事業ということで、静岡県の母子寡婦福祉連合会に静岡県・静岡市・浜松市母子家庭等就業・自立支援センターということで委託しております。委託の方法につきましては、静岡県・静岡市・浜松市それぞれが連合会と委託契約を結ぶということで共同運営についての協定書を締結しています。そのセンターの仕組みですけれども、本所があって静岡県を東部・中部・西部と分けましてそれぞれにセンター、場所を設けています。本所は静岡市にありまして、事業総括・経理・連絡調整を行い、養育費相談事業の相談専門員をここに配置しております。東部・中部・西部につきましては、中部と西部は政令市である静岡市・浜松市分と中部の中の県の所管の市町、西部においては西部の中の県の所管の市町ということで役割分担を決めてやっております。ここには相談員と求人開拓員を1名ずつ置いて実施しています。
「浜松市のひとり親家庭について」です。4項目の数字をそこに載せてあります。世帯数については、平成22年国勢調査の数字をそこに載せてありますけれども、母子のみの世帯、母子以外に同居家族がいる母子世帯を合わせて9,915件ということです。割合にしてみると母子世帯が39.3%、それ以外が60.7%ということになります。父子のみの世帯については486件です。父子以外に同居家族がいる父子世帯が1,341件で合計1,827件になります。割合については父子のみの世帯が26.6%、それ以外が73.,4%ということになります。2は児童扶養手当受給世帯数です。これは平成25年4月1日の数字ですけれども、母子が4,636件、父子が151件という数字になっております。3は浜松市ひとり親家庭等自立支援手当受給世帯数で、平成25年4月1日の数字ですけれども、母子が836件、父子が37件です。ここには数字を載せていませんけれども、延べ人数ということで、平成25年度の予算計上においては第2子が延べで毎月5,000円が7,110人、第3子が延べ2,179人ということでそれが年間の数字になっています。4は浜松市母子寡婦福祉会の会員数ですけれども、母子が163世帯、父子が4世帯ということで、母子寡婦福祉会の加入世帯が伸び悩んでいます。これにはPR不足ということも指摘されています。
「生活の現状と課題」ということで、3点まとめました。「生活・経済的支援」「生活環境を整えるための支援」「就業支援」ということです。1「生活・経済的支援」ということで、現状です。当事者の生の声をそこに載せています。母子寡婦福祉会の役員の声ですけれども、パート、アルバイトの収入で、どうやって生活しているのか非常に心配であるという声があります。それから、浜松市は非常に面積が広いということは先ほど報告しましたが、就職に当たっては自家用車が必要なので、購入費用の助成をしてもらえないか。自家用車がなければ生活できないので、ガソリン代を補助してもらえないかという母親の声。それから、中卒で母子家庭となった場合などで車の免許を持っていないことが多いのですが、免許取得のための助成があればということがいわれます。子どもの高等学校・大学教育までを考えた支援をしてほしい。母子家庭等医療費助成を現物給付にして欲しいという声があります。養育費相談につきましては、浜松市の窓口においては当事者の意向を重視した対応をしていますので、より積極的にというところは少し欠けているところがあります。「課題」としては、個々の実情に応じた支援について安定した生活ができるようにということで自立した状態をつくるために施策としては自立を促進することで進めていますが、生活を安定させるために働くということで子どもに負担をかけてしまうという状況もあります。ひとり親が置かれている状況はそれぞれ違うものですから、個々の実情に合った支援について考えなければいけないと思っています。母子家庭等医療費助成につきましては、現在は償還払いですけれど現物給付ということも考えていますが、県内で償還払いのやり方でやっているので浜松市だけがとなると難しいということと、システム改収費にかなりの経費がかかるということで、来年度からという検討はなかなかできないという状況にあります。それから、養育費相談への対応につきましては、「現状」のところで述べたように現在も養育費を受けている割合が3割弱ぐらいという数字がありますが、後ろ向きな気持ちというか、なかなかそこに気持ちを持っていけないことに対して、気持ちを押し出す働きかけが必要ではないかと思います。
2「生活環境を整えるための支援」ということで二つ「現状」を挙げさせていただきました。まず、住居の確保ということです。市営住宅等公的な住宅は立地が不便であるということと、職場・学校に利便の良い一般アパートの家賃は高いというので、住まいは市営住宅にということで進めたいのですが、うまくいかない状況があります。保育所の入所は、全国的な課題でありますように浜松市も待機児童が多い市で、4月の待機児童数が269人です。母子世帯・父子世帯は優先して入れておりますので4月時点では大丈夫ですけれども、これから入所を決めるときに空きがないというところで、どうしてもタイムリーに入所できないということになると思います。一時保育を利用してもらうということもありますが、その利用もままならない。そういった中で、就労が決まって保育所に入所できるまでの間、職業訓練時の託児を延長して利用できないかという声も聞かれます。「課題」としましては、低廉な家賃で入居できる市営住宅の提供、待機児童の解消、緊急的託児事業についての検討が必要と思っています。
3「就業支援」です。「現状」を三つ挙げています。職場の理解が得られない。職場内に専任の相談支援担当者がいると助かるという声も聞かれています。それから、個々の就労意識が違います。意識の高い人は制度を活用して就労に繋がりますが、育児や心の悩みを抱えている人・就労経験がなく自信がない人の場合は就労に結びつきにくいという状況があります。この辺の精神的支援も含めたところをどうしていくかが相談窓口に求められることだと思っています。高等技能訓練促進費等事業につきましては、利用者は少ないのですが、ほぼ全員が就業という状況があります。「課題」としましては、ひとり親家庭に対する社会的理解の拡大ということで、特に職場の理解の拡大、職場内において担当者の配置等の協力ということ。地域の理解者を増やすということもありますけれども、現状は民生児童委員がその役割を果たしてくれています。それから、就労、自立した生活を送るための支援として、当事者同士の支援の仕組みを、母子寡婦福祉会を中心としてより積極的な仕組みを考えていかなければいけないと思っています。「高等技能訓練促進費等事業について」浜松市の平成18~23年まで6年間の実績をそこに載せています。上段が当該年度の修了者、下段が修了者の就職実績ということです。数字を見ていただくと分かるように、看護師・准看護師の利用者が多いということです。平成24年度においては、当該年度の修了者が20人という数字になっていますけれども、その人たちの就職がどうなったかというのは現在確認中ということで書かせていただきましたが、今20人中15人の就職を確認しております。
最後ですけれど「今後の取組」です。浜松市においては未実施事業がありますので、支援メニューの中で取り組んでいない事業の実施の検討をしていかなければいけないということと、厳しい財政状況の中にありますけれども、自立支援のための市独自の支援策も検討しなければいけないと思っています。継続した寄り添い型相談支援体制の充実ということも、より積極的なものとして作り上げていきたいと考えています。
13ページに「相談・支援体制」の図を載せてありますが、ひとり親がそれぞれのところに相談に行きます。浜松市の場合は行政区が七つあるものですから、そこに全て福祉事務所があります。そこに相談に来た人たちがそれぞれの担当部署で相談するのですが、ここは区役所の内部に福祉事務所として各部署が連携をもって同じことを何度もひとり親にしゃべらせるのではない相談体制にしていくように努めています。ひとり親の場合に、父子も含めてですが、ここに書いていない数字ですが、浜松市においては各区で虐待等を防止するというところで法に基づいて要保護児童対策地域協議会をやっていますが、そこにおいて、ひとり親世帯の進捗管理をしなければいけない数字が約4割ぐらいを占めていることがありますので、窓口においては人によって地区の担当保健師、家庭児童相談室等が相談に乗る体制も整えています。委託事業における母子家庭等就業・自立支援センターについては市内にある県の浜松総合庁舎の中にハローワークマザーズコーナーと同じ部署にありますので、そこも連携をとりながら相談を受けるという体制をとっています。本庁が現場のバックアップということになりますが、直接相談が来る場合もあります。浜松市の場合は、母子自立支援員は非常勤ですが、各区役所の中では市の職員がそこの窓口で相談を受けるということで自立支援員については本庁においてそれぞれの電話相談を母子寡婦福祉会事務所との連携等をとっているということです。母子寡婦福祉会事務所については市の勤労会館の中に設置しています。ここを母子家庭等日常生活支援事業の託児の場所としています。情報をどうやってそれぞれの対象者に提供するかということで、浜松市の場合はNPO法人子育て情報センターに委託してありますので、ホームページを作ってそこで情報を提供していくということもやっております。それから、三つ目は「実態に合った経済的支援」ということで、ひとり親家庭が安定した勤労収入を得られるまでの支援が必要です。それから、子育て支援サービスの拡充と利用に関する助成も必要であるということで、先ほどの報告でもありましたように、経済的支援を一番に考えていかなければいけないと思っています。そこで、国の支援もあれば市としてもいろいろな意味でやりやすいという状況はあります。安定した家族関係への支援ということで子育て支援、親支援施策の充実と子育て家庭への周囲の理解と協力ということになります。それから、ひとり親家庭の支援策の周知の工夫ということで、情報が必要な人のところになかなか届かないということも聞かれますので、支援を必要とする家庭に必要な情報が届く工夫もしていかなければいけないと思います。就労等の情報については登録制で実施されていると思いますが、コミュニティの情報等が必要な方に提供できる仕組みがあればよいと思っています。以上です。
○小杉委員長
ありがとうございました。それでは、質疑に移りたいと思います。今のプレゼンテーションに対して質問はいかがでしょうか。委員から先に。
○大塩委員
大塩でございます。ありがとうございました。一つの感想は、4ページにあります「浜松市ひとり親家庭等自立支援手当」というものが市単独で手当の月額が第2子は5,000円、第3子は7,000円と3年間にわたって支給されているということは素晴らしいことだと思いました。母子家庭になられた後3年間の補助というのはとても意味のあることで、とても良い施策だと思いましたが、3年後の状況の調査がどのようにしてあるのかということが1点。
もう一つは9~10ページで、ひとり親家庭の方々が抱えておられる非常に重い課題や悩みを出しておられます。その課題の中でも住宅のことや、10ページの「現状」の二つ目で「育児や心の悩み等を抱える人や就労経験がなく自信がない人の場合は就労に結びつきにくい」と書いてあります。いろいろな形で母子家庭になられた方々の大変な状況がここに表れていると思いますが、13ページの「相談・支援体制」の中に母子生活支援施設が入っていないことは、非常に残念に思っております。多分、浜松市にも母子生活支援施設はありますし利用されていると思いますが、この図の中に母子生活支援施設を位置付けていただきたいという願いを込めました。よろしくお願いします。
○兼子委員
2点目のところは、分かりました。申し訳ありません。1点目は平成21年8月からということですから、平成21年・平成22年・平成23年の8月まで受給されていて平成24年度は、まだそこまでのところはやっていません。ですので、次の計画のときにはまた調査をしなければいけないので、そのときに項目として入れさせていただいて実態が分かるような形で調べていきます。
○小杉委員長
まだ調査されていないというお答えになりますね。分かりました。佐藤参加人から先に手が挙がりましたのでお願いします。
○佐藤参加人
お話、ありがとうございました。1点、私自身がよく分からなかったのですが、13ページの「相談・支援体制」ですが、もし私が浜松市でひとり親になったときには一体どこに相談に行くのかというのがこの絵では分かりにくかったところがあります。母子福祉協力員のところへ行くのか。区役所なのか。あるいはどこに行っても全てのフォローが受けられるのかというのが一つ疑問です。
山形県のときもそうだったのですが、母子自立支援員に繋がるまでにものすごいプロセスが必要ですね。世帯数の母親の割合に対して母子自立支援員の人数がどうしても少ないのに非常勤。非常勤という人の勤務体系は毎日出勤されているのか。あるいは、週3回といった非常勤なのか。そういったところも教えていただければということ。
具体的にどの程度の相談が寄せられるのかというところも、人数が限られている様子なので、事細かに母子自立支援員と相談するということでは恐らくないような気がします。窓口相談というところで終わっているのか。その辺を確認したいと思います。
○小杉委員長
私はよく聞こえなかったところがあるので、兼子委員、お願いします。
○兼子委員
今、ご指摘いただいたとおり、浜松市においては福祉事務所の窓口で職員が対応するという形にしています。本来であれば母子自立支援員を各福祉事務所に配置したいのですが、人材の確保ができないという状況があって、それは課題として対応していかなければいけないと思っています。
非常勤ですので、週30時間という勤務形態になります。それから、委託で母子家庭等就業・自立支援センターの方にも相談が入るのですけれども、実績としまして平成24年度は638人が母子家庭等就業・自立支援センターへ相談に行っています。延べ件数では2,413件という数字になっています。福祉事務所においてはいろいろな形での相談があるものですから、数字としては出していません。
○佐藤参加人
ありがとうございます。
○小杉委員長
赤石参加人、お願いします。
○赤石参加人
もし知っていたら教えていただきたいのですが、母子家庭の場合に児童扶養手当の受給に関して市民から「この人は不正受給のようだ」という電話はどの程度あるものでしょうか。それの対応の状況を教えていただけると、それにかなり苦慮されている場合があるのではないかと思ってお聞きしたいのですけれど。
○小杉委員長
そういう数字はお持ちですか。
○兼子委員
今、記憶の中だけですけれども、例えば年間にある区においては20件ぐらいの市民からあの人はどうだという通報が入ります。そうすると、実際にはそれを区の担当職員が調査に行きます。浜松市の場合は全部調査に行きます。今20件というのが全市だったのか、ある区だったのか記憶が定かでないのですが。それで調査に行って実際に不正だ、事実だというのが大体4~5件という記憶です。
○赤石参加人
それは男性と同居しているという場合ですか。
○兼子委員
そうです。
○小杉委員長
あと一つだけ、片山参加人。
○片山参加人
4ページ・5ページですけれども、この実施状況は「ひとり親家庭に対する」となっているのですが、父子家庭と母子家庭は分けられている部分と、父子家庭がない部分があろうかと思いますがというところ。
11ページの「高等技能訓練促進費等事業」について、平成24年だけ急に2倍近い件数になったのは予算なのか。なぜなのかを教えていただきたいのですが。
○兼子委員
4ページ・5ページにつきましては、例えば母子家庭等就業・自立支援センターの相談事業は父子家庭もやっています。自立支援プログラムも父子家庭はやっていますという感じで、国と同じような感じでやっています。それから、平成24年に20という数字がありますが、担当にも聞いてきたのですが「増えたのですね」という感じで、窓口でいろいろと話をする中では、たまたま今回そういう方が多かったということです。
○小杉委員長
特別に促進策をしたわけではないということですね。
○兼子委員
窓口が頑張ったと思っています。
○小杉委員長
ありがとうございます。とりあえず、ここで質疑は打ち切らせていただいて、3番目の発表を三木委員からお願いします。
○三木委員
戸田市です。先進的な取組みをしている自治体が多い中で、戸田市は本当に一般の市ですが、母子生活支援施設、社会福祉法人が行っている母子生活支援施設もありますし、子育て世代が多いということもあり、発表させていただけるのではないかと思っております。
1「戸田市の紹介」からです。資料も急いで作ったものですから、きちんとできているかどうか。データ的なものは今まで発表された方たちよりも不足しておりますが、市民と現場の近さということで実態をお話しできればと思っておりますので、よろしくお願いします。
戸田市は、東京都心から約20km、広さ的には新宿区とほぼ同じぐらいで18㎢です。今、東京オリンピック誘致を行っていますが、戸田市にはボートコースがありまして、そこは東京オリンピック開催のときに利用されたことがあります。「ボートのまちTODA」といっておりました。市内に3駅を有します。大型マンションが次々にできていまして昭和60年代は7、8万人であった人口が今は12万8,000人となっています。また、転入・転出が多く、転入が毎年1万人、転出が9,000人前後ということで、転入超過数の上位市町村にもなっています。
次に、2「戸田市の子育て支援」ということで、特徴的なものを掲げました。埼玉県自体も若い県ですが、平均年齢が若いということで今は平均年齢39.1歳、合計特殊出生率が先日概数で1.4という国の数字が出たところですが戸田市は1.42人(平成23年度確定)となっております。子育て家庭の割合が多いということで福祉部から分かれた「こども青少年部」を設置し、そこで主にひとり親施策もやっております。
次に、埼玉県の制度ですけれども、タイトルを入れるのを忘れてしまったのですが、「地域子育て応援タウン」ということで、埼玉県が平成19年度から認定を始めたものがあります。これは県内どこに住んでいても同じように適切な子育てサービスが受けられるようにということで埼玉県が取り組んだもので、三つの認定要件として、子育てに関する総合支援窓口の設置、2番目が子育て支援センターなど子育て支援拠点の設置(各中学校区に1か所)、3番目として子育て支援ネットワークを設置していることという三つの要件を兼ね備えているところを認定しますということで、戸田市は第1回認定の2市2町のうちの1市になっております。子育てに力を入れていますということで少しアピールさせていただきました。その際の特徴のある取組ですが、「出産しても安心サービス」ということで産前・産後支援ヘルプサービスに取り組んでおりましたし、3番目の「残業してても安心サポート」は、トワイライトステイ事業で母子生活支援施設に委託して行っているものです。また、地域子育て支援拠点につきましても現在18か所設置しており、家庭児童相談員も6名配置しているという特色を持っております。
2「戸田市の子育て支援」の主な関連組織は、主なものを挙げております。これをなぜ挙げているかといいますと、こども青少年部のこども家庭課で医療・手当のところで児童手当や児童扶養手当、ひとり親医療費等を行って相談事業もやっておりますので、12万都市ぐらいの戸田市でありますと、こども青少年部で大体ひとり親関係の方のものが相談に乗れるのですが、福祉部の関係では障害や福祉保健センター、生活支援課と連携をもってやっております。また、教育委員会の方では入学準備金・奨学資金貸付・相談事業で連携を取っています。この中で福祉保健センターだけが庁外にあるのですが、市役所の近くにありますので、ほとんど相談に来られた方は庁内で賄えるといいますか、相談が整うという状態です。また、就業についてはここには載せていないのですが、環境経済部の経済産業振興課が就労支援を行っております。
3「ひとり親家庭支援の現状」のひとり親家庭世帯数ですが、平成22年国勢調査よりということで、戸田市総数5万4,149世帯のうち母子世帯(他の世帯員がいる世帯を含む)数が765、父子世帯が146ということで、大体割合的には下に国の数字を参考に挙げています。国は「他の世帯員がいないもの」の世帯数なので比較は難しいのですが、大体母子世帯が戸田市1.41、父子世帯が0.26で国に近い数字ということで参考までに見ていただければと思います。
「戸田市のひとり親家庭支援事業」は三つに分けてみました。一つ目が「経済的支援」ということで、児童扶養手当・遺児手当は市の独自の手当で、昭和45年から始めていまして遺児1人当たり月額6,000円を18歳に達した年度までということで、これにも所得制限を設けさせていただいています。それから、ひとり親家庭等医療費助成。「就業支援」につきましては、ここに掲げてあるひとり親家庭自立支援給付金。ひとり親家庭ということでもちろん父子も行っていますが、父子家庭からの申請はまだない状況です。母子家庭等日常生活支援事業は委託でベビーシッターといった育児支援を行っている会社に委託しています。母子自立支援員の配置・母子自立支援プログラムの策定事業を行っております。「子育て・生活支援」に移ります。ひとり親家庭に限らない事業ですが、子育て短期支援事業ということで、ショートステイ・トワイライトステイ事業を行っています。母子生活支援施設への入所と挙げているのは、先ほどもお話ししましたように、戸田市に社福設置の母子生活支援施設がありますので、かなりそちらに入所されている方がいるということで市も予算をとって行っているところです。ひとり親世帯民間賃貸住宅家賃差額助成は、少し特殊で取り壊しにより転居を求められた場合に限定ですけれども、もともと高齢者・障害者のための助成で、後からひとり親も適用したということで現在は1件のみの支給になっています。高齢者等民間賃貸住宅入居支援事業は、高齢者・障害者の施策にプラスひとり親も乗ったという形で、保証料の助成ということですが、実績は今のところ1件になっています。保育所入所への配慮は、どこの市でもやっているひとり親に優先的な点数を加算するということです。生活・子育てに関する相談ということで「こども家庭相談センター(家庭児童相談員による相談)など」と入れてありますが、これは別に建物や施設があるわけではなく、こども青少年部のこども家庭課内に相談員が常駐して行っています。
3-1で個々をピックアップして詳しいものを説明させていただきますと、児童扶養手当は平成20~24年度の件数を載せています。加算分については内訳といいますか該当件数を載せております。下の※印に「戸田市児童育成手当の創設」とありますが、国で児童扶養手当を父子家庭も対象にする前に、埼玉県の中で戸田市と朝霞市は平成21年度に父子家庭への支援を目的として父子にも同等の手当をということで始めました。すぐに国の方で制度改正があり実質は平成22年の2月申請3月分の支払いから7月分の支払いまでということで期間は短かったのですが制度としては戸田市と朝霞市では実施していたという経過があります。
次に、「児童扶養手当の支給件数・金額の推移」ですが、今まで一部支給の方の方が多かったと自分では認識していたのですが、このグラフにありますように全部支給が平成23年を境に逆転しております。また、金額につきましても増加ということになっています。父子家庭の支給につきましては、それほど金額的に多くないものですから、傾向はつかみかねているところですが、実態としてはこのような動きになっています。
次に、「児童扶養手当の受給状況内訳」ですが、平成25年4月現在で受給者数は789人、その他に全部停止者数は100人ということで、世帯分類は母子世帯が727、父子世帯が41、その他が21となっています。受給事由につきましては離婚が655、次に多いのは未婚が89、死別が14とその他22になっております。簡単ですが児童扶養手当につきましてはそういった傾向にあります。
続きまして、3-2「ひとり親家庭等医療費助成」です。平成20年度から平成24年度までの支給実績を載せていますけれども、戸田市の場合は保険診療一部負担金と入院時食事療養費の全額助成を行っております。また、平成22年9月からは受給資格者証の提示により、現物給付です。市内の医療機関で窓口負担なしになっています。県内の状況ですが平成25年4月1日現在で食事助成については「あり」が26、「なし」が37市町村です。自己負担につきましては「あり」が35、「なし」もしくは「一部なし」が28となっています。また、支払方法につきましては償還払いが10、窓口払い廃止が26、申請代行が27、申請代行は医療機関での届を出せばよいということになっています。以上が県内の63市町村の様子になっています。
続きまして、「ひとり親家庭等医療費支給件数・金額の推移」ですけれども、平成22年9月診療分から現物給付にしたことにより、かなり支給件数が増加しました。戸田市も乳幼児医療費を現物給付しているのですが、その際は2割程度の件数・金額がともにアップしておりました。ひとり親医療費現物給付を始めたところ、5割ほど件数・金額ともにアップしています。委員会等でもいわれるのですが、それだけ医療機関にかかるのを我慢していたのですという声もありますし、乳幼児医療からも現物給付になると確かにかかりやすくなるという傾向は分かっていたのですが5割ほどアップしています。
続きまして、3-3「高等技能訓練促進費」は、平成21~25年度の簡単な表ですが、件数はそれほど多くはないのですが、ここにきて平成23年は9件、平成24年度8件、平成25年度7件と移っています。内容のところに1名卒業就職、3名卒業就職と書いてありますが、卒業された方が就職しているということは確認していますが、前回話に出ていた収入についてまでは確認を行っていません。高等技能訓練促進費事業の課題ですけれども、この制度自体は資格取得となれば就職率がとても高く有効な制度であると思いますが、まず入学金・授業料等の費用が準備できるのか。また、子育てしながら通学・就学をやりきれるのかといったところがあると思います。また、養成機関、受験資格の学歴があるかなどもあるようで、利用申請に至るのは限られた方になるということを担当が申しておりました。その他に教育訓練給付金はこちらに載せていないのですが、ヘルパー2級の利用が多く、利用者の就職率は高いのですが、年間1件ですとか件数的には低い数字となっております。
続きまして、3-4「就業支援」ということで、「母子自立支援員兼母子自立支援プログラム策定委員」を平成23年10月に設置しました。これは家庭児童相談員6名が兼務しておりまして、平成24年度は延べ相談件数が260件で、うち就労相談が59件です。一番多い相談が養育や教育等児童に係る相談で88件ということです。また「福祉から就労」における協定を川口公共職業安定所と締結しまして、平成25年度より「生活保護受給者等就労自立促進事業」ということですが、戸田市の児童扶養手当受給世帯は789件の中、平成23年度に1件、平成24年度に5件ということで件数は少ないのですが、いずれも就労に結び付いています。「利点」としましてはそこに書いてあるように、具体的に個々の利用者の状況を確認した上で寄り添って支援ができるということで、相談していく中で、他の職業訓練や他の支援にもつながるということです。
続きまして、「母子自立支援員」について少し話をさせていただきます。家庭児童相談員6名が兼務しているということで、児童虐待や児童相談に係る研修を積み重ねている6人です。発達・精神・DV・教育といった研修を受けておりまして、その他県で実施している母子相談員研修にも参加しております。長い人ですと10年ぐらい。6人いるうち、昨年急に3人ぐらい入れ替わってしまいましたが10年、次が8年、次が3年、長い方が3人入れ替わったので今年は3人が1年目ということですが、資格的には保育士、精神保健福祉士、養護教諭、児童福祉司の任用資格を持っております。今年から入った1名は家庭裁判所勤務実績がある人なので、小さい市ですがかなりいろいろな相談に対応できる体制です。6人の勤務は1週間に5日(月曜日から金曜日まで)で午前9時から午後5時までの7時間勤務ですので、ほとんど常勤と同じような形をとっています。いろいろな家庭児童相談を受けながら母子自立支援も兼務しているというメリットもあるのではないかと思っています。
次の母子家庭等日常支援事業は、実績数も大変少ないのですが相談業務の中のメニューの一つとして捉えています。大体は母親の傷病により家事に支障を生じるということで家事援助としてヘルパー派遣を実施しています。平成24年度が1件、平成23年度が3件とありますが、全部傷病です。中にはうつ病ですとか、その前はがんの方がいたり、そういった方の利用で、今までは生活保護受給者が頼れる身内もなく相談から入り利用という、一つの支援のメニューとして利用されているのが戸田市の状況です。冠婚葬祭等の利用ですとか、何かあればファミリー・サポートや身内・知人に頼むのが多いところがあります。また、日常生活に支障をきたすようなものであればショートステイや一時保護等もありますので、この制度を利用される方は少ないと思われますが、さまざまな制度の補完として有効な制度と考えているという位置付けでおります。
次に、「他機関との連携」で、ふるさとハローワークは市役所の1階に設置されていますので画面検索や相談もできる。ここのところはひとり親で利用される方もかなりいると担当から聞いています。母子福祉センターは県で設置おり、主に貸付金の相談というところでお互い連携をとってやっています。また、県からのいろいろなチラシ、パソコン講座といったこともくるのですが、周知のしようが市としてもなく、広報に載せればよいと思いますが、期間的に短いので広報の締め切りに間に合わないといったところがあります。母子自立支援員に話を聞いたのですが、生活保護の制度ですと県での事業で丁寧な就労支援のサービスもあるということで、どちらかといえば生活保護受給者はそちらの支援を受けているということを聞いております。
「保育の状況」をここに入れたのは、離婚されてまず住むところ、働くには保育園、子どもを預けるところがないという相談から始まるということです。まず、生活を整えるということで、そのときに先ほど浜松市からも話があったように戸田市も待機児童対策が大変なところでして、保育園も途中からではたくさんの入所状況ということで、一時保育の利用につきましても地域によってはいっぱいだということで、毎年保育園をつくり続けていますが、回り切れていないというところです。いろいろな保育サービスもありますのでそういったところを利用していただきながらということでご案内はしています。
続きまして、3-5「母子生活支援施設」に移ります。先ほど、社会福祉法人が設立したというところで「むつみ会」というところが昭和57年に設立しております。ここの前身は、戸田市は先ほど言ったボートコースや競艇場がありまして、そこに母子会が売店を設置しその利益を基金として積み立てておりました。母子のために母子寮の建設ということでそれが実って社会福祉法人となり母子生活支援施設を建てたという経過があります。20世帯に、サテライト型で市内マンションを借り上げて自立に向けて5世帯ということでやっています。入所者については市も定期面談を行っておりますし、施設と連携をとりながら実施しているところです。もちろん広域も受けていますので、DV避難や精神疾患などの問題を抱えていらっしゃる方もいるということで、まずは生活を安定させるということで、ここで「福祉から就労」に2件のせて退所に至った例もあります。施設側もかなり頑張っていまして、ボランティアによる入所児童への学習支援や心理士による母子面接。トワイライトステイ事業と一時預かり事業は市で委託及び補助をしている事業となっています。それから、母子家庭食育サポート事業ということでフードバンク事業、母子寡婦福祉会との協働事業などを行っております。
19ページの3-6「母子寡婦福祉貸付金」と3-7「戸田市母子寡婦福祉会」です。母子寡婦福祉会の方は、今のところ会員数が107人です。県からの委託事業ということで平成23~25年度に母子家庭等交流・生活支援モデル事業を行いまして、戸田市も協力ということで広報掲載や参加者向けにひとり親支援制度の講座を実施しました。母子寡婦福祉会も新規加入は難しいようで、人集めには苦労されているようですが、こういった事業をやることで若い方にも入っていだけるのではないかということで母子寡婦福祉会も頑張っていらっしゃいます。
その上の3-6「母子寡婦福祉貸付金」ですが、平成23年度は貸付14件、申請は10件でしたが、これは急ぎの申請ということで直接県のセンターへ申し込まれた方がいるということで修学、就学支度金がほとんどだということです。平成24年度は貸付6件で、申請は18件ありましたが、学校の合否により例えば公立に合格して私立の入学金の準備が不要になったということで取り下げたという方が多かったようです。その他、教育資金等についてはご覧のものが教育委員会で制度としてございます。
3-8「各支援事業の周知」は、各子育て支援に関する事業の周知とつながることですが、子育て応援ブックの配布は、関連部署の制度等を集約して作成したものを出生・転入時に配布しております。広報は毎月1日号と15日号ということで月2回出していますが、そこに特集記事を出したり、児童福祉週間に合わせて制度案内を掲載したり、お知らせについてはその都度掲載しています。市のホームページはもちろん作っていますし、子育て情報ラックの設置ということで、目につくところに情報を集約して置いています。広場等巡回相談、乳幼児健診時に制度・事業の案内というのは、私どもの部に巡回相談員、これも臨時の人ですが地域子育て支援拠点、ひろば事業に巡回して制度などを周知し直に相談があればお知らせをするということです。児童扶養手当の現況届の通知の中に案内文を入れたいのですが、今のところ、いろいろ入れると肝心の通知が分かりにくくなり難しいので福祉から就労支援事業の案内文だけを入れております。問い合わせは少ないのですが、この案内文を見たということで問い合わせは何件かあります。括弧書きのところは通常月1回の日曜開庁、現況時には2回開庁しているということです。
4「課題」ということで、各事業の低い利用率、就労支援の難しさということは皆さまがおっしゃっているとおりです。社会的な課題、養育費に関しても難しいというところです。
5「今後の支援に向けて」では、ニーズに合った施策にするにはどうするかというところの検討。必要な支援のコーディネートが必要ではないか。また、より分かりやすくということでこの3点を今後の課題、支援ということで挙げています。時間が過ぎて申し訳ありません。以上です。
○小杉委員長
どうもありがとうございました。それでは、質疑ということで質問を。いかがですか。参加人の方からも。
○大塩委員
ありがとうございました。3点です。1点目は、3ページの「産前産後支援ヘルプサービス」という大変良い事業展開をされているのですが、この利用状況といいますか実績はどのようになっているのかということが1点。
2点目は11ページにあります「児童扶養手当の受給状況内訳」のところで、受給事由の死別14とございますけれども、この14人の方たちにも遺児手当が支給されているのでしょうか。もしかするとそれは死別という枠組みの中で子どもたちは優遇されているのかと思ったこと。
もう1点は、16ページで母子自立支援員が家庭児童相談員と兼務と発表されましたが、長い方で10年とおっしゃったので、この方々は雇い止めというのはないのですね。身分的にどうなのかということです。この3点をお聞きしたいと思います。
○三木委員
まず、産前産後支援ヘルプサービスですが、平成24年度は延べ人数ですが101人です。産前が10人で産後が91人。平成23年度は延べ81人で、産前が4人で産後が77人です。そういったところでよろしいでしょうか。遺児手当については死別の方にも支給しています。3点目の雇い止めは今のところありません。
○大塩委員
ありがとうございました。
○小杉委員長
他に、参加人の方も質問はよろしいですか。
○佐藤参加人
質問というか、数の確認ですけれど。6ページの戸田市の母子世帯が765世帯、11ページの児童扶養手当受給者数は789人となっているのですが、これはこの数字で間違いないということでよろしいでしょうか。
○三木委員
これは6ページが平成22年の国勢調査で、今は平成25年ということで多少増えています。
先ほど雇い止めはないとお話ししましたが、雇用形態としては1年ごとの契約になっています。
○小杉委員長
質問の方はよろしゅうございますか。それでは、残された時間で意見交換の時間が残るようによろしくお願いします。
○赤石参加人
一つだけです。ファミリーサポート事業の利用者がいるから日常生活支援事業の方は少ないのではないかという話があったかと思いますが、ファミリーサポート事業の方に低所得の方の減免措置は付いているのでしょうか。
○三木委員
ファミリーサポート等ということで、いろいろな事業の中で使われているのではないかということです。減免は戸田市はやっておりません。
○赤石参加人
ありがとうございました。
○小杉委員長
それでは、意見交換に入りたいと思います。まずは委員から、意見はありますでしょうか。島崎委員、お願いします。
○島崎委員
質問も兼ねてよろしいですか。ひとり親家庭のいろいろな支援策を見ていますと、実施主体が都道府県であったり、一般の市町村であったり、あるいは市町村の中でも政令指定都市や中核市が特例的な扱いになっていたりします。また、町村の中でも、もともと福祉施策との関係だと思いますが、福祉事務所を設置している町村は市と同じ扱いになっていると思います。
ひとり親家庭の相談ニーズというか支援の制度は非常に多岐にわたりますが、例えばハローワークの事業であれば国であったり、あるいは就労対策は県の所管という形になったり、あるいは福祉関係の相談は、市または福祉事務所を設置している町村が対応するといったように複雑になっているのではないかという気がします。
今日は期せずして、県の方、政令指定都市である浜松市、一般市というと失礼な言い方になるかもしれませんが戸田市の方がいらっしゃるので、その辺についてどのようにお考えなのか、お伺いしたい。普通に考えると基礎的自治体に全部一元化してしまうというのが非常にすっきりした体系になると思いますが、県の立場からすると、市町村の行政能力あるいは財政能力等が違うといった事情を考えると、そうはいかない点もあろうかと思います。その辺について、もしご意見なりお気付きの点があればご指摘いただきたいと思います。
○小杉委員長
ありがとうございます。お三方から、いかがですか。非常に複雑な仕組みになっていることについて、やりにくさや良さなどありますか。
○杉澤委員
おっしゃるとおり、事業・支援策の実施主体がいろいろあってということで、山形県でも施策を一覧にしたリーフレットなりを作って、この事業、この施策はどこですよという形でまとめる必要があるという状況にあります。特に、ハローワーク関係やそれぞれの事業としてやるべきことという分野の違いがあるので、やむを得ないと思っておりますが、周知の点で考慮する必要があるのではないかと思っています。
それから、県内の市町村の行政能力、財政状況などによって違うというのはおっしゃるとおりで、山形県内でも市であればある程度手がけているところも多いのですが、町村になりますと手が回っていないという状況で、そこは県としてカバーしているという形になっています。県としての出先機関が総合出先機関制度になっておりまして、四つの総合支庁という形でそこに県の福祉事務所も入っているという状況で、町村の支援という立場でやっているという状況です。
○小杉委員長
政令市として何か。
○兼子委員
浜松市の状況でいうならば、人口80万人で行政区を七つもつくってしまったものですから、七つの窓口でやるというのはかなり組織的に大変ですが、区をもっと減らしてしまえば集約した形で窓口ができるのではないかと思っています。今回、浜松市においては中区の人口が24万人で一番多いものですから、そこにハローワークの出張所ということで、これは生保の関係ですが入りましたので、そういう形で他の機関が市の中に入るということで、そこの建物に来ればいろいろな相談が受けられるという体制を作らなければいけないと思っています。
○三木委員
少しずれるかもしれないのですが、県内でいろいろやっている・やっていないがあるとか、もともと日常生活支援事業は県の事業であったのが市に下りたときに、やる市とやらない市があったり、があります。就労支援の部分でいえばハローワークが一本でやった方がすっきりするのではないかという意見もあり、窓口は市ですが集中的に専門的にやるというと、そういったところが一つの方が良いのではないかといろいろな意見が庁内ではありました。以上です。
○島崎委員
もう一つ関連で聞いてもよろしいですか。今回は、面会交流のことについて直接ご発言がなかったと思いますが、実際に都市部だと面会交流の問題について結構対応していかなければいけない。実際そういうニーズも出てくると思いますが、法務行政との関係についてはどのようなお考えをお持ちなのでしょうか。養育費や面会交流の問題が全て法務行政だと申し上げるつもりはありませんが、特に面会交流の問題等になりますと、これまでの取組みと同じディメンションで語れるかというと、そうではないだろうと思います。その点について、必要性などについてお考えがあれば、お三方でなくて結構ですがお聞かせいただきたいと思います。例えば離婚届の様式に「面会交流について取り決めしていますか」と書いてあるときに、そもそも面会交流についてどこが相談に対応してくれるのかという質問が出された場合、どこの部局でどういう対応をされるのでしょうか。
○小杉委員長
どなたということはなく、ご意見があれば。
○島崎委員
あるいは、実際にそういうご相談は今のところ目立ってはないのでしょうか。
○小杉委員長
どうでしょう。実際にそういう相談はないのでしょうか。
○杉澤委員
面会交流に関しては、事業化されて関係団体や市町村とお話しした経過もあるようですけれど、まだそこまでのニーズが見えないということと、対応するには専門性を持った人材が必要ということで対応できないのではないかという懸念で取り組むところが出ていないということです。法務行政といいますと、私の理解ではありますが、自治体で法務行政関係は対応できないといいますか、国の機関、国の行政という形になると思いますので、なかなか入っていけないつらさのようなものはあると思います。
○兼子委員
法テラスとの関係になりますが、浜松市の場合には母子家庭等就業・自立支援センターが入っている建物の隣に法テラスがあるものですから、相談があればそちらを紹介するという形になっています。
○小杉委員長
ありがとうございました。時間が限られていまして、次の質問で。新川参加人と、あと3人で今日は終わらせていただきたいと思います。
○新川参加人
では、短く。質問というか意見ですが、どこからも出たと思いますが、効果的な周知方法というのが全国的な課題だと思います。ここ何年かずっとそう思っていて、効果的な周知方法の各地区での情報共有があったり、実際に当事者が何を見て情報を仕入れているのかということを知る必要があると思います。今は、インターネットのホームページは見なくてもスマホは持っていたりするので、その辺を強化したり、意外と県のホームページを見るよりも、mixiやfacebookなどSNSの利用頻度は高いと思いますので、そこまで柔軟になれるかどうかは分かりませんが、そういった利用を検討するのも「あり」ではないかという意見です。
○小杉委員長
今のはご意見ですね。続きまして、中田委員。
○中田委員
お三人のご意見をお聞きしまして、母子自立支援員のいる場所もさまざまであれば、やっている仕事も随分違うのだなと思いながら聞かせていただきました。また、社会福祉事務所の位置付けも随分違うように思われましたし、制度の利用の仕方や運用の仕方もそれぞれ違うのだということを感じました。私は今、富山に住んでいますが、ひとり親家庭だとして、どこかに引っ越したときに、市役所なりの1枚のパンフレットにいろいろなことが書いてあったとしても、自分がどこに相談に行けばよいのかということは分からないと思います。例えば貸付の相談などは母子自立支援では多いのですが、最初から貸付という話で来る人はあまりいないと思います。そういう場合に、相談になって貸付になったら他のところにやらされるのかとか。そうなると、困ったことがあったときは知人や親戚に相談してしまうのではないかという気持ちがいたしましたので、今のご意見にもありましたように、どういう形で皆に分かりやすく知らせるかということ。どこでも、まず行ったらひとり親支援員という人が必ずそこにいるという制度づくりが大切なのではないかと思いました。以上です。
○小杉委員長
ありがとうございました。先に赤石参加人、その次に海野委員。
○赤石参加人
ありがとうございました。まず周知と一緒にワンストップ支援の重要性は多分認識されているのだろうと思いますけれども、なかなかそこまでいけていないのではないかという印象を持ちました。浜松市では母子就業自立支援センターとマザーズハローワークが同じ建物内になっているということで、随分助かるのではないかと思います。私は、この間東北のある県の母子就業自立支援センター、ここは母子福祉センターを兼ねているところでしたが、そこに行って就労相談をしたいという当事者と一緒に行ったのですが、求職案内はA4の紙にプリントしてあるハローワークからの情報を渡すだけということになっております。中核市ですけれども、一体何のためにここが母子就業自立支援センターになっているのか。その方の心が折れないように一生懸命相談員にお話ししたのですが、そういったことでワンストップ制をどうやって追及するのかということがとても大切だと思いました。今日も皆さまのホームページを拝見してからここに来たのですが、もう少し努力する余地があると思って、これだとアクセスが伸びないのではないかと思いましたし、意欲的な女性センターなどはTwitterを使っておられるようなところもありますし、私もフォローしているところもあります。多様なものがあってよろしいのではないかと思いました。
たまたまですが遺児手当と児童扶養手当に付加した多子世帯の手当のような二つのパターンがあったのですが、どういった手当だったらターゲットをどこにするのか。どちらが効果的なのかという検証があってもよいのではないか。第2子、第3子はとても興味深く思いました。
それから、日常生活支援事業は先週も申しましたように、結構大事な制度になってくると就業継続やいろいろなもので思いますけれども、いろいろなヘルパー事業や保育事業をやっておられるNPOその他も今はありますので、多様な委託先があってしかるべきだろうと思いました。以上です。
○小杉委員長
ありがとうございました。海野委員。
○海野委員
転職などのときに土日開設する行政機関がないということで、相談の行き場がないところが多いということです。私どもは自立支援センターも同じところにありますので、第2・第4の日曜日以外は、土曜日は全部やっていますし、第1・第3・第5の日曜日はやっていますので、そういうときの相談が結構あります。でも、行政機関は全て土日がお休みなので、転職の場合は会社を休んでまでというと躊躇するのです。だから、そういうところをもう少しフォローしていただけると、もう少し皆さまが良い就職に行けるのではないかと感じておりますので、行政機関ももう少し時間外とか、私どもは水曜日と金曜日は21時までやっていますが、そういう対処を少し考えていただければよいのではないかと思っています。よろしくお願いします。
○小杉委員長
ありがとうございます。どうしても言い足りない方はいらっしゃいますか。大丈夫ですか。
○新保委員
保育所の優先入所についてお聞きしたい。すぐ分かればよいのですが、保育計画などの策定に関わらせていただくと、保育所の優先入所について、ひとり親家庭の優先点数が高過ぎるのではないかというプレッシャーがかかってくることがあります。そのプレッシャーに対して、それぞれの庁舎の中でどのように調整されているのか。もしくは、そういうプレッシャーは一切ないのか。ないのであれば、これからもスムーズに進むと思いますが、もしあるのであれば、これから保育の仕組みが大きく変わる可能性がある今の段階で引き締めておかなければいけないという感じを持っています。
現状がどうなっているのかということと、対応方策について何かお考えがおありのようでしたら教えていただければと思います。
○小杉委員長
お答えいただけますでしょうか。
○三木委員
点数表を持ってきてませんが、今のところ高過ぎるという声は私は聞いていないです。
○兼子委員
同じです。プレッシャーというのはよく分からなかったのですけれども。
○小杉委員長
まだご意見・ご質問があると思いますが、まだ先に会がありますので、今日はこの辺りで仕切らせていただきたいと思います。申し訳ありません。
最後の時間で、資料4に基づきまして前回もいただいたご意見・ご質問等に対する説明ということで、事務局からお願いします。
○小野家庭福祉課長
事務局でございます。資料4でございますが、その前に、前回欠席しておりました定塚総務課長でございます。
○定塚総務課長
定塚でございます。遅れてまいりましてすみません。どうぞよろしくお願いいたします。
○小野家庭福祉課長
それでは、前回の指摘事項ということでございますが、本日までに整ったもののみ配布させていただいています。3ページ目と4ページ目が赤石参加人からお話がありました離婚後の経年変化と就労収入がどうなっているかという話でございます。3ページ・4ページが母子・父子それぞれの世帯の収入、5ページ・6ページがそれぞれの就労収入になっています。ここにあるとおりの数字でございまして、3ページ母子世帯の方でいきますと、平均年間世帯収入が私どもにデータがありますのは5年未満と5年以上の差で、5年未満の場合は290万円、5年以上が297万円。4ページの父子世帯の方は、同じ数字が472万円と456万円となっておりまして、分布は左のようになっています。5ページは期間別の就労収入でございますけれども5年未満が161万円、5年以上が196万円となっており、6ページの父子世帯でございますが、就労収入はそれぞれ380万円と352万円ということで書いております。
7ページ・8ページは新川参加人からお話のありました養育費相談支援センターができたものの支払率がどうなっているのかという話でございます。養育費相談支援センターができましたのは平成19年度からでございますので、平成18年と平成23年の数字を比べていただければと思います。母子家庭・父子家庭それぞれの養育費の取り決め状況でございますが、平成18年度の母子家庭の場合が38.8%で平成23年度は37.7%が取り決めをしている。父子家庭の場合は同じ数字が15.5%と17.5%となっております。
9ページ目ですが、ご発言を受けまして離婚届のチェック欄の状況調査ということで、これは法務省からいただいた資料です。平成24年4月~12月分をまとめたデータでございまして、養育費につきまして未成年の子がいる夫婦の協議離婚届出件数9万6,198件のうち、10ページにありますチェック欄にチェックが入っているものが75%。そのうち「取決めをしている」にチェックが付されているものが5万2,016件ということで、全体の54%となっております。面会交流の方ですけれども、同じようにそもそもチェックがあるものが同じように75%。そのうち「取り決めをしている」にチェックしているものが全体の54%ということになっています。10ページはチェック欄の例ですので飛ばしていただきまして、11ページはご参考までに載せておりますが「取り決めをしている」が母子家庭でいうと37.7%。これは前回出したものですが、12ページは同じ指標で父子世帯の場合は17.5%です。11ページ・12ページは調査時点で離婚している方でございまして、前でお示ししました9ページは平成24年4月~12月に離婚した方々の調査ですので、時間の取り方に違いがあることをお含みおきいただければと思います。
○石井雇用均等・児童家庭局長
これは協議離婚だから、協議離婚の数字です。今の全体の数字37.7%。
○小野家庭福祉課長
失礼しました。9ページの方はそういう意味では全体の離婚、協議離婚届出件数のうちの数字です。11ページ・12ページは私が総数と申し上げたところは協議離婚以外のものを含めた数字を今37.7%、17.5%と申し上げて、協議離婚のところは30.1%と14.9%になっています。協議離婚のところでもご確認いただければと思います。
13ページ目・14ページ目は面会交流のデータです。こちらは資料の説明を割愛させていただきます。
15ページ・16ページは同じご質問で「受給状況の推移」を平成18年と平成23年で見ていただければと思います。「現在も受けている」というところは、母子世帯の場合でありますと「現在も受けている」が19.0%と19.7%、「受けたことがある」が16.0%、15.8%。16ページの父子家庭の方でいきますと2.0%、4.1%。2.0%、2.9%という数字です。
17ページは「面会交流支援事業」の状況で、今は東京都だけが国の事業を利用して実施しているわけですが、その実績状況です。四角の左下のところに書いてありますが、面会交流支援員を2名配置していて、実件数が11件、延べ件数が34件。これは11組の元夫婦に対して34回の面会交流をしたという意味でございます。
最後に、19~22ページまでが赤石参加人からお話がありました貧困率の数字でございます。19ページは、大人が一人の家庭の相対的貧困率が50.8%ということでございます。20ページは「相対的貧困率の定義について」でございます。相対的貧困率といいますのは、等価可処分所得といいまして世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得の貧困線に満たない世帯員の割合を示しているということで、可処分所得といいますのが、所得から所得税、住民税、等を差し引いたものをいいます。これはフローについての一つの指標であると理解しておりまして、21ページに貧困率の説明が書いてあるグラフのような絵がありますが、可処分所得といいますのは直接税と社会保険料を除いたものでございまして、資産や現物給付を含まないというものでございます。こういったもので見て貧困率の数字を計算しているというところです。22ページは、貧困率の国際比較の数字でございます。日本の相対的貧困率は、OECD諸国のうち34か国中29位。「子どもの貧困率」でいいますと24位ですが、大人が一人ということでいいますと順位がついている32か国中31位という状況でございます。以上、取り急ぎ説明させていただきました。ありがとうございました。
○小杉委員長
ありがとうございました。資料についてはまた後日ということで、事実関係について質問がありましたら。今の件については、よろしいですか。
それでは、次回の予定をお願いします。
○小野家庭福祉課長
ありがとうございました。次回の専門委員会の日程につきまして、6月25日火曜日15時からを予定しております。海野委員・大塩委員・中田委員には、それぞれのお取組みの現状や課題についてプレゼンテーションしていただくことになっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○小杉委員長
本日の専門委員会はこれにて閉会といたします。皆さまのご協力のおかげで何とか21時に終わることができました。どうもありがとうございました。
<照会先>
雇用均等・児童家庭局家庭福祉課母子家庭等自立支援室
代表:03-5253-1111(内線7892)
直通:03-3595-3112
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会)> 第2回児童部会ひとり親家庭への支援施策の在り方に関する専門委員会 議事録(2013年6月7日)