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人材育成事例332

丸善食品工業株式会社
地域で誇れる社員を目指して
情報掲載年度 2016年度
情報掲載日 2017/03/31
都道府県 山形県
資本金 1億円以上~3億円未満
従業員数 100人以上~300人未満
産業分類 製造業

当社は「すべては味力のある食のために」のスローガンのもと、1962年の創業以来、プレーンオイル・シーズニングオイル、エキス等、食品原料の研究を重ねてきた。

「魅力ある味=味力」をつくり出すためには、厳選された自然素材はもちろん、人材・技術・設備が非常に重要になり、当社では、農畜・水産学・食品化学・生産工学などに専門特化したスペシャリストたちが、充実した設備環境のもと、より高品質な製品を目指して、分析・研究を繰り返している。目指しているのは、人のカラダにやさしく、本当に安心できる「味力」ある美味しさである。


(丸善食品工業株式会社ウェブサイト)

当社はメーカー向けおよび業務用の調味料を製造しているので一般の消費者への認知度や地域社会への発信が弱かったが、今後は社員を中心にして地域へ誇れる会社を標榜している。そのために“自尊心、自信が持てる社員”を目指す考え方を中核に置き、次のイメージで社員を育成している。


上記の方針で次のような具体的な取り組みを行っている。基本的な考え方はOJTにて、ほか一般業務以外での活動、そして外部研修によるOFF-JTの3本の柱からなるが、ここではOJTは割愛する。
(1)一般業務以外での育成の取り組み

1)メンター制度の運用

これは、入社して5~10年の社員がメンターとなり別の職場の新入社員がメンティとなって一年間のペアを組んで、内容に制限を加えないでコミュニケーションを取るものである。メンターは新入社員の悩み等を聞いて、肯定・傾聴・共感のスキルを磨く。新入社員は不安等を抱えているが、先輩とのコミュニケーションで安心感に繋げるとともに、自分の居場所見つけていく。これによってメンターは管理者に向けての心構えや意識が醸成され、メンティ側の離職リスクを下げる効果もある。


2)工場見学会

これは、中堅社員が企画・運営して、新入社員の家族を工場に招いておもてなしを行うものである。企画チームは、おもてなしの内容(会社・商品説明、職場見学、試食会等)についてそのスケジュール、プレゼン、道具等の一切をコントロールし、実際の準備についてはチーム外の社員の協力を仰ぐ事を原則としている。

多くの社員からも協力を得ながら進めて行かなければならないので、日常の自分がどのように思われているかを知る機会ともなる。また業務以外のスキルを発揮できる場でもある。そして新入社員の家族に会社、商品、職場等について肯定的に説明することで、普段の仕事を客観的に見る目を養うこともできる。チームワーク感の醸成にもつながり管理者としての資質を育てていく狙いもある。


3)PS調査制度

パートナーサティスファクションの略で、数名のチームを組んで原料提供もとや協力会社などの取引先を訪問し、同じ地域の他社がどのような経営哲学を持っているか、当社をどう評価しているかなどを学ぶ。訪問対象は取引先の経営者で、その事も重要なポイントである。実施にあたっては当社の社長が取引先の経営者へと企画の受け入れをお願いする。

面談では、経営方針や哲学などを伺い当社との業務関係を学ぶ。さらに当社への評価と要望や課題等も伺う。その事により普段の業務を含めた当社の地域での繋がりについて、幅広い視点が養われる。

これによって、面談の準備、コミュニケーションスキル、当社の存在意義の理解、改善への着眼等が向上して、キャリア形成に繋げる。


4)地域イベントへの参加の企画・運営

工業団地内で隣接する加工肉メーカー主催のイベントや、鶴岡市が主催する大産業まつりにて、当社のブースを置き、社員主導で企画してオリジナルのラーメンを提供した。社員の家族、友人、知人のみならず多数の方が訪れて大好評であった。当社の認知度も上がりPRにもなったが、地域の人々に自分たちの工場で作った商品を使ったメニューを食べてもらう事は、社員が誇りや自信を持つことに繋がる。


(2)業務と関係するOFF-JT

年間予算を設定した範囲内で、上司からの指示だけでなく、本人からの申し出にて民間教育機関や公的教育機関に派遣してOFF-JTを実施している。

内容的には、業務に直結する資格取得、食品に関わる衛生・安全知識やスキル向上、多能工化、業務効率化、管理者研修など多岐にわたるテーマである。一例としては中小企業大学校での管理者研修コース年間18日間への派遣等である。

教育支援制度は、全額を会社負担、修了・資格取得を経て全額を会社負担、修了・資格取得にて半額を会社負担の3つの認定段階に分かれている。今期は工場だけで60テーマ弱の申請・認可があった。しかし後述する課題と関連するが、それらのOFF-JTのテーマがまだ体系的に整理されてはおらず、個人別の履歴としての管理も十分ではないのが今後の課題である。

今後の課題は次のようなことである。
(1)全社的な育成体系の明確化

これまでは、経験的にあるいは外部の専門家の意見も取り入れて実施してきたが、多くの経験知が蓄積されてきたため、次の段階として今後は組織としての仕組みを明確にして運用する。

(2)原理原則の理解を深める

設備や業務のオペレーションについてはOJTや座学で行ってきて、一定の効果を上げている。しかし、現場の応用動作の実行や改善の動きを加速させるには、物事の原理原則やその目的観を強く意識させることである。例えば圧力容器の操作はできるが、その目的や動作原理、仕組みを知っていれば、業務に対する視点が変わってきて、リスクや改善の着眼の幅も出てくる。今後は基本動作を順守しながらも、原理原則から深く考える社員の育成が重要と考えている。

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