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人材育成事例027

大和ライフネクスト株式会社
生涯現役~元気なシニアの職場作り
情報掲載年度 2013年度
情報掲載日 2014/3/1
都道府県 東京都
資本金 非公開
従業員数 300人以上
産業分類 不動産業・物品賃貸業
(大和ライフネクスト株式会社ウェブサイト)
弊社では以下を「経営ビジョン」に揚げています。

「私たちは人・街・暮らしを元気にします。エンパシー能力(注)を最大限に発揮し、
お客様の一歩先を行くサービスを一生涯にわたり提供していきます。」
(注:エンパシー能力:お客様への感情移入、お客様への共感、お客様感情の完全理解を意味します。)

社名の「ライフ」には生活、暮らし、一生、生涯という意味を、そして「ネクスト」には隣の、すぐ近くの、次のといった意味を込めています。私たちが目指しているのは、管理会社というお客様の生活に一番近い存在として、お客様の一生涯に寄り添い、エンパシー能力を発揮することで、お客様の大切な資産の価値を向上させ、お客様に安全、安心な毎日をお過ごし頂くことで、お客様お一人おひとりが元気になり、ひいては社会全体を元気にしていくことです。

そのためには、私たち自身が元気でなければなりません。何歳になっても、元気で活き活きとし、成長し続けている。そんな姿を目指して多様な人材の活用と生涯現役を目指したキャリア支援を行っています。
<キャリア形成支援の導入に至った背景、時期>
前述の「ビジョン」のベースには私たちが提供する管理サービスの品質は私たち自身の「人材品質」が決めるのだという強い想いがあります。この「人材品質」こそが弊社のコアコンピタンスであるという認識が社内の諸制度、業務基準のベースとなり企業文化となって現れています。20歳代の若者から70歳代のシニアまでが分け隔てなく、意見を交わし、モノをいう風通しのよい社風を生み、同じ目標に向かってまとまっていく結束力となって業績という成果に結びついていく、そのような企業文化そのものが弊社の人材育成方針といえ、創業以来受け継がれているものです。
この考え方に沿って、特に弊社の主力であるマンション管理員の社内教育研修のプログラムも整備され、1991年には独自の研修センターを開設、1999年には東京都の、2001年には大阪府の職業訓練校として認定されています。
また「生涯現役」として働く場を提供するため独自の「代行管理員」登録制度を開始し、最高80歳まで就労できる機会を提供しています。

<支援の内容>
弊社のキャリア支援の特徴は、いわゆる「管理員」の教育研修プログラムと多様な就労機会の提供にあります。その特徴は次のとおりです。
1) 採用時の適性検査と業務体験会によるミスマッチの回避
2度の面接及び適性検査の他、業務体験会として清掃その他を疑似体験し、管理員業務への理解を深め、互いの要望のミスマッチを回避している。

2) 正規雇用へのこだわり
多くの管理会社が管理員を子会社からの派遣や嘱託社員としている中、社会保険その他のコスト増はあるものの、安心して業務ができ、会社へのロイヤリティも向上する正社員としての採用を原則としている。

3) 2年間に及ぶ充実した教育研修とフォロープログラム
入社時の研修のみではなく、2年間にわたる継続した研修とフォロープログラムを運用。2年後以降も定期的に品質管理とフォローのための訪問を実施している。

4) 定年65歳以降70歳までの嘱託契約による雇用延長制度
管理員職種の定年は65歳だが、本人の希望があり、本人の能力、健康状態に問題がなく、会社の基準を満たせば70歳まで嘱託契約による雇用延長を行っている。

5) 70歳以降の登録制による代行管理員としての就労機会の提供
嘱託契約による雇用延長制限の70歳に達した後も、本人の希望と会社の基準がマッチすれば登録制によって、管理員の休暇取得時などの際の代行業務を行なう代行管理員としての就労機会を提供しており、現在その登録者数は304名、代行件数は年間で4万5千件を超えている。登録者の最高年齢は80歳となっており、まさに生涯現役として働く機会を提供している。

6) 代行管理員の中から品質管理担当者への登用
一昨年より現場品質の確認とともに、各現場の管理員の相談にも応じる「クオリティサポートシステム」を稼動し、管理員としての経験も豊富で代行管理員としてもさまざまな現場を経験してきた者の中から数名をクオリティサポーターとして再度嘱託契約で登用している。

<支援に対する従業員の反応、満足度等>
入社直後からの教育研修プログラムについては受講者から「安心して着任できる」と評価されており、特に新任管理員の着任先建物で行なわれる現地研修の有効性は高く、その際に担当となった講師への信頼感はその後も当該講師へのさまざまな質問や相談となって現れています。
また、管理員の定年は65歳ですが、その後の70歳までの嘱託による雇用延長、さらにその後の登録制による代行管理員制度は共に、生涯現役を目指す従業員からは、その制度への高い支持を得ています。身体と気力が続く限り、働き続け、社会に貢献したいと言う声に応える仕組みであると評価されています。

<支援による効果、成果(業績との関係など)>
フロントマネージャーが活き活きと働ける環境作りの結果は、お客様の満足度となって現れるものと、弊社では考えています。
弊社では、管理する各マンションの理事のみなさまが任期を満了された際に、弊社のサービスについての満足度アンケートを行っています。その中でもフロントマネージャーに対する評価項目には高い評価をいただいており、直近2年間の評価結果は下表のとおりです。

フロントマネージャーへの評価(満足との回答割合)

設問
2012年3月期
2013年3月期
差異
接遇態度   88.0%   89.0%   +1.0
質問への回答   80.0%   81.0%   +1.0
対応スピード   78.0%   79.1%   +1.1
報告の分かり易さ   76.0%   76.4%   +0.4


各項目とも改善が見られます。
今後、ますます進む高齢化の中で、マンションにお住まいのお客様も高齢化し、また住まいであるマンションの老朽化も進んでいきます。その中で、毎日の暮らしを支えるフロントマネージャーが生涯現役としてお客様を支援し、より高品質のサービスを提供し続けていくためには、次の3点が重要と考えています。
・健康管理、安全衛生管理
・成長意欲を持ち続ける仕組み
・サービスマインド、ホスピタリティの一層の向上
これらを実現するための組織風土作り、キャリアサポート、日常のフォローの仕組みが重要な課題であると認識しています。
【会長奨励】

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