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あさコラム vol. 9
感染症エクスプレス@厚労省 2016年6月17日

悪魔の住む花

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。

 本コラムを担当してから早や2ヶ月、皆様から感想や激励のメールを
いただき、大変励みになっています。
 この場を借りまして御礼を申し上げます。

 6月3日配信のvol.7でご紹介した、星野 源さんとコンドームの話題、
その後も各方面で反響が続いています。
 性感染症予防啓発の起爆剤となり、ありがたく思っています。
 コンドームの使用は、性感染症予防のためにも大事なことですので、
私たちもさらなる啓発普及に努めてまいります。

 さて、本題です。
 今回のコラムの表題を見て、ピン!と来た方は、私と同世代か、マニア
の方ではないでしょうか?
「悪魔の住む花」とは、ウルトラセブン(円谷プロダクション)の第31話の
タイトルです。
 これが何で感染症の話なの?と申しますと、この話に登場するウルトラ
セブンの敵は「宇宙細菌ダリー」だからなんですね。
 細菌といってもこのダリー、見た目はピンク色した1mmの大きさのダニ
のような生命体で、肺に寄生して血液中のフィブリノゲンを餌にするという
設定です。
 当時、ライブで観た私も幼な心に怖くなり、ダリーが潜んでいるような花
には近寄れなくなった思い出があります。

 ミクロ決死隊からヒントを得たこの話は、ミクロ化したウルトラセブンが
体内(気管支?)で戦闘するという、当時としては画期的な映像です。
 大人になってからも、ウルトラセブンを何度も観る機会があり(子から孫
へのウルトラシリーズですからね)、この話に触れる度に、
「宇宙細菌だけではなく、人体で悪さをする細菌やウイルスを退治できる
ウルトラヒーローが実在したらなぁ」と思ったりします。
そうしたら、世の中から感染症で苦しむ人々がいなくなるのにねぇ・・・と。

 もちろん、SFたるウルトラセブンはこの世にはいませんが、エボラウイルス
や薬剤耐性菌など、さまざまな強敵と闘うために、私たち結核感染症課は、
ウルトラ警備隊のように日々頑張っています。
 いうならば、私はキリヤマ隊長かしら?
 いえいえ、あれほどシブくはないですね。

 ちなみにこの話、かの大女優・松坂慶子さんが主演しています。
 当時はまだ10代の頃の作品だそうです。
 では、次回もどうぞよろしくお願いします。

<参考:円谷プロダクション作品リスト

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