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平成25年3月22日

職業能力開発局 育成支援課キャリア形成支援室

室長 浅野 浩美

キャリアコンサルティング専門官 辻川 英高

(代表電話) 03(5253)1111(内線5908・5937)

(直通電話) 03(3595)3408

平成24年度「キャリア・コンサルティング研究会」報告書の取りまとめ

中小企業と、職業訓練機関などで行うキャリア・コンサルティングの有効な実施方法を提示


 厚生労働省では、このほど、「平成24年度キャリア・コンサルティング研究会」(座長:諏訪康雄 法政大学大学院政策創造研究科 教授)の報告書を取りまとめましたので、公表します。 
 キャリア・コンサルタントは、個人のキャリア形成を支援する専門人材で、官民の取り組みによって、その養成や活動領域の拡大が進められるとともに、その専門的知見をいかしたキャリア・コンサルティング※が推進されています。厚生労働省では、キャリア・コンサルティング調査・研究事業(委託事業※※)の一環として、学識経験者、実務経験者などをメンバーに「キャリア・コンサルティング研究会」を平成14年度から継続的に開催しています。この研究会では、キャリア・コンサルティングに関わる政策課題を踏まえつつ、現状の分析と評価、より良い制度への提言、今後の施策の方向性などについて、調査・検討を行ってきました。

 平成24年度の報告書は、「中小企業におけるキャリア・コンサルティング部会」(以下「中小企業部会」)と、「職業訓練機関等におけるキャリア・コンサルティング部会」(以下「職業訓練部会」)の2分冊で構成されています。(各部会の報告のポイントは次頁参照)

「中小企業部会」 (座長:佐藤 厚 法政大学 キャリアデザイン学部 教授)
 :中小企業の従業員のキャリア形成を促進するため、キャリア・コンサルティング機会を提供する方策などを検討
「職業訓練部会」 (座長:小野 紘昭 前 産業能率大学 経営学部 教授)
 :職業訓練機関などで行うキャリア・コンサルティングをより有効なものとするための方策などを検討

 厚生労働省ではこの報告書を受けて、今後のキャリア・コンサルティングに関する施策の企画・立案に活用していく方針です。

※「キャリア・コンサルティング」とは、個人が、その適性や職業経験等に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業訓練等の職業能力開発を効果的に行うことができるよう個別の希望に応じて実施される相談その他の支援を言います。
※※平成24年度委託先:三菱UFJリサーチ&コンサルティング 株式会社


【報告書のポイント】

1 中小企業におけるキャリア・コンサルティング機会の提供方法(別添1) 
 (「中小企業部会」における検討)                   
○ 中小企業の従業員においては、大企業と比べて能力開発の機会が少なく、職業生活設計について考える機会やキャリア・コンサルティングを受ける機会も少ない。中小企業における従業員の能力開発、キャリア支援の現状を把握するとともに、中小企業および従業員のニーズに合致したキャリア・コンサルティング機能を円滑に提供するための方法はどのようなものかに焦点を当てた調査を行った。 
○ 調査の結果、企業側(提供側)と従業員側(受け手側)とで、キャリア支援の認識に隔たりがあること、企業からキャリア支援を受けた従業員はやる気や仕事への満足度が高いこと、中小企業、従業員ともに、条件が合えばキャリア・コンサルティングへの期待があることなどが把握された。

【厚生労働省の今後の方針】
 報告書を踏まえ、企業の内部人材をキャリア・コンサルタントに養成すること、また、外部のキャリア・コンサルタントを活用することへの支援に役立てていく。

2 職業訓練機関等における効果的なキャリア・コンサルティングのあり方(別添2)
(「職業訓練部会」における検討)
○ 求職者支援訓練や公共職業訓練(離職者訓練など)では、ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングの実施が義務付けられている。このコンサルティングがより有効なものとなるよう、現状や課題を把握するための調査を行った。
○ 調査の結果、キャリア・コンサルティング実施のための十分な時間、適切な相談場所、必要な数のキャリア・コンサルタントが確保されていないことや、ジョブ・カード講習受講後のフォローアップ体制が整備されていないことなどが把握された。

【厚生労働省の今後の方針】
 報告書を踏まえ、ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングを担う者を養成するジョブ・カード講習の実施方法を改善し、職業訓練機関などでの効果的なキャリア・コンサルティングの実施に役立てていく。

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