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平成23年10月28日(金)

雇用均等・児童家庭局母子保健課

馬場、鈴木(充)(7938)

(代表) 03(5253)1111

(夜間) 03(3595)2544

報道関係者各位


11月は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の対策強化月間です




1 乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間の趣旨

 厚生労働省は、平成11年度から、11月を乳幼児突然死症候群(SIDS)の対策強化月間と定め、SIDSに対する社会的関心を喚起するとともに、重点的な普及啓発活動を実施しています。
 平成23年度も同様に、11月の対策強化月間を中心に、関係行政機関、関係団体等においてさまざまな普及啓発活動を行うなど、SIDSの予防に関する取組の推進を図ります。
<主な取組>
・ ①うつぶせ寝は避ける、②たばこはやめる、③できるだけ母乳で育てるの3つの望ましい育児習慣等について、ポスターおよびリーフレットの活用による全国的な啓発活動。
・ 「健やか親子21」国民運動における全国的な啓発活動の展開。
・ 「乳幼児突然死症候群(SIDS)に関するガイドライン」(平成17年4月公表)の内容の周知・普及。
・ 関係行政機関、関係団体等を通じて、医療機関等に対し、「乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断の手引き」の内容を参考とし、検案(死体について死亡の事実を医学的に確認すること)を行う際は、SIDSと虐待又は窒息事故とを鑑別するためにも、的確な対応を行うこと、必要に応じ保護者に対し乳幼児の解剖を受けるよう勧めることを依頼。

2 期 日

平成23年11月1日(火)から11月30日(水)まで。

3 SIDSとは

・ 乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)は、それまで元気だった赤ちゃんが、事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気です。
・ 発症は年々減少傾向にはありますが、平成22年には全国で140人の赤ちゃんがこの病気で亡くなっており、乳児(0歳)の死亡原因の第3位となっています。
・ 発症原因はまだ分かっていません。しかし、以下の4に示す3点に留意すれば、発症率が低下すると研究で明らかになっています。
・ 対策強化月間を開始した平成11年度以降、この病気で亡くなる赤ちゃんの人数は半数以下に減少しています。

4 乳幼児突然死症候群(SIDS)発症の危険性を低くするための留意点
          (平成9年度厚生省心身障害研究 主任研究者:田中 哲郎) 

(A)うつぶせ寝は避ける。
 うつぶせ寝が、あおむけ寝に比べてSIDSの発症率が高いという研究結果がでています。医学上の理由で必要なとき以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせるようにしましょう。また、赤ちゃんをなるべく一人にしないことや、寝かせ方に対する配慮をすることは、窒息や誤飲、けがなどの事故を未然に防ぐことになります。

(B)たばこはやめる。
 両親が喫煙する場合、両親が喫煙しない場合よりSIDSの発症率が高くなるというデータがあります。妊婦自身が禁煙することはもちろん、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙も避けるよう、身近な人の協力が必要です。

(C)できるだけ母乳で育てる。
 母乳による育児が赤ちゃんにとって望ましいことは良く知られています。母乳で育てられている赤ちゃんは、人工乳で育てられている赤ちゃんと比べてSIDSの発症率が低いといわれています。人工乳がSIDSを引き起こすわけではありませんが、できるだけ母乳で育てるようにしましょう。

5 主 唱

 厚生労働省

6 乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断の手引きについて

 平成18年度の厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究事業)「乳幼児突然死症候群(SIDS)における科学的根拠に基づいた病態解明および予防法の開発に関する研究」(主任研究者:戸苅創名古屋市立大学大学院教授)において、乳幼児突然死症候群(SIDS)診断のための「乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断の手引き」を作成しました。

参考 「乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断の手引き」概要

定 義: それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群。

疾患概念: 主として睡眠中に発症し、日本での発症頻度はおおよそ出生4,000人に1人
(注:平成21年現在、6,000~7000人に1人)と推定され、生後2ヵ月から6ヵ月に多く、稀には1歳以上で発症することがある。

診 断: 乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断は剖検および死亡状況調査に基づいて行う。やむをえず解剖がなされない場合および死亡状況調査が実施されない場合は、診断が不可能である。従って、死亡診断書(死体検案書)の死因分類は「12.不詳」とする。

解 剖: 異状死と判断されたら検視ののち法医解剖(主として行政解剖)あるいは病理解剖を行う。

鑑別診断: 乳幼児突然死症候群(SIDS)は除外診断ではなく一つの疾患単位であり、その診断のためには、乳幼児突然死症候群(SIDS)以外に突然の死をもたらす疾患および窒息や虐待などの外因死との鑑別が必要である。診断分類は日本SIDS学会の分類を参照する。

問診チェックリスト: 乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断に際しては「問診・チェックリスト」を死亡状況調査に活用する。

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