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平成30年12月26日 【照会先】 |
報道関係者各位
沖縄県の10地域における戦没者遺骨のDNA鑑定の結果について
厚生労働省では、戦没者遺骨のDNA鑑定につきまして、これまで遺留品等からご遺族が推定できる場合に、ご遺族からの申請に基づいて戦没者遺骨とのDNA鑑定を行い、 判明した場合、ご遺骨を返還しております。
戦後70年以上を経て、ご遺族が高齢化されていること等を踏まえ、遺留品等がなくても、部隊記録等から戦没者がある程度特定できる場合には、ご遺族へのDNA提供の呼びかけを行うこととし、平成28年度に、沖縄県の4地域(※1)についてご遺族への呼びかけと鑑定を実施し、さらに、平成29年7月から、前述の4地域に6地域を加えた10地域(※2)についてご遺族からのDNA鑑定の申請を公募しました。
前述の公募に応じ、厚生労働省保管資料や申請された死亡場所等の情報に基づき、ある程度戦没者とのつながりが確認でき、平成30年9月3日までに検体が提出された286件のご遺族と、沖縄県の10地域で収容されたご遺骨のうちDNA鑑定が可能であったご遺骨84柱との間でDNA鑑定を行い、平成30年12月4日に開催した「戦没者遺骨のDNA鑑定人会議」において審議した結果、ご遺族と血縁関係を有する遺骨は特定できないとの結論に至り、今般、これらのご遺族にその旨通知いたしました。
ご遺骨が特定できなかった主な理由は、以下のとおりです。
・高温多湿の土地で長期間経過した沖縄戦没者のご遺骨は保存状態が悪く、鑑定に必要なDNA型が検体から十分に抽出できないご遺骨が多いこと
・検体をご提供いただいたご遺族が戦没者から見て遠い親族関係にある場合には、判定が難しいこと
なお、南方等戦闘地域でのDNA鑑定に対する今後の対応については、今回の結果を踏まえて、専門家の意見を聞いた上で、平成30年度末までを目途に検討いたします。
※1)4地域の名称
真嘉比(那覇市)、幸地(西原町)、大里字高平(南城市)、経塚(浦添市)
※2)10地域の名称 (下線は平成28年度の対象4地域)
真嘉比(那覇市)、幸地(西原町)、大里字高平(南城市)、経塚(浦添市)、
前田(浦添市)、伊原(糸満市)、米須(糸満市)、喜屋武(糸満市)、
真壁(糸満市)、具志頭須武座原(八重瀬町)
(参考)
〇沖縄県における戦没者遺骨の状況 (平成30年11月末現在)
戦没者数 (沖縄県の推計) | 188,136人 |
収 骨 数 | 187,388柱 |
(注1)DNA鑑定を実施するための検体採取を開始した平成11年度以降の収骨数2,251柱(平成15年度から国費によるDNA鑑定を開始。)
(注2)沖縄県で収容された戦没者のご遺骨のうち184,562柱は、焼骨の上、既に国立沖縄戦没者墓苑に納骨されており、DNA鑑定は実施できない。
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