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平成28年9月16日

医薬・生活衛生局 生活衛生・食品安全部 

 監視安全課 

   課長:道野 (内線2471) 

   担当:藤井、岡本 (内線4241、4242) 

   (電話代表) 03(5253)1111 

   (電話直通) 03(3595)2337  

 基準審査課 新開発食品保健対策室 

   室長:森田 (内線4220)  

   担当:小野澤、奥村 (内線2491、4270) 

   (電話代表) 03(5253)1111  

   (電話直通) 03(3595)2327  

報道関係者各位


食品衛生法に基づく安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用した添加物についての対応

 今般、食品衛生法第11条第1項に基づく「組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続」(平成12年厚生省告示第233号)第3条に定める安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用した添加物を製造工程に使用した植物性原料油脂が確認されたことから、当該油脂の輸入者に対し、輸入、販売のとりやめ等を指示するとともに、当該添加物の製造者には、安全性審査のために必要なデータの提出等を指示しました。


 

 

1 概要  

○ 平成28915日、株式会社カーギルジャパン及び三菱商事株式会社から、両社が輸入販売している植物性原料油脂の製造工程において、遺伝子組換え微生物を利用し製造されている添加物(「リパーゼ」及び「ホスホリパーゼ」)を使用しているにも関わらず、当該添加物が食品衛生法に基づく厚生労働大臣が定める安全性審査を経ていないものである旨、報告を受けました。

○ 当該油脂は、カーギルカナダ社(Cargill Ltd.)が製造したもので、カーギルジャパン社が輸入したもの(平成279月~284月:約3,170トン)と三菱商事社が輸入したもの(平成277月~284月:約4,800トンの一部)があります。当該油脂は、日本に輸入された後、精製業者により、さらなる精製を受け、マーガリン、ショートニングやドレッシング等の食品原料として利用されました。なお、最終製品には、当該添加物は含まれていません。

○ カーギルジャパン社及び三菱商事社は、既に自主判断で当該油脂の販売を中止しています。

※ リパーゼ及びホスホリパーゼは当該油脂の精製工程において、リン脂質等の不純物を除去する目的で使用されています。

 

2 現在までの対応

これらの添加物は法令上の手続きを満たしていないことから、上記報告を受け、916日、カーギルジャパン社及び三菱商事社に対し、これらの添加物を使用した当該油脂の輸入、販売をとりやめるよう指示するとともに、その提供を受けた事業者が新たに当該油脂を原材料等として使用することがないよう情報提供することを要請しました。また、当該添加物の製造者に対しては、安全性審査のために必要なデータの提出を指示しました。

 

3 当該油脂の安全性と今後の対応等

(1)安全性

次のとおり現時点で直ちに健康への影響があるものとは考えていません。

○使用された添加物は、ともに海外において食品添加物として使用することが可能であること。

○使用された添加物は、カナダでの製造工程において除去、不活化され、最終製品には含まれないこと。

(2)今後の対応等

○食品安全委員会での安全性評価に必要な資料が提出され次第、速やかに諮問します。

○安全性が確認されるまでの間、両社に対して輸入、販売をとりやめるよう指示しましたが、既に流通している当該製品を用いた食品の販売、流通のとりやめ等については、食品安全委員会の評価結果を見て判断します。

 

 

 

 

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