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平成28年3月9日 【照会先】 医薬・生活衛生局審査管理課 企画官 中島 (4223) 専門官 高梨 (4224) (代表電話) 03(5253)1111 (直通電話) 03(3595)2431 |
報道関係者各位
APEC RHSCリマ会合が開催されました
~日本がAPEC地域の薬事規制調和の推進に貢献~
2016 年2月22日から26日まで、リマ(ペルー)において、APEC(Asia-Pacific Economic Cooperation Conference, アジア太平洋経済協力会議)のRHSC(Regulatory Harmonization Steering Committee,規制調和執行委員会)会合が開催されました。日本の規制当局の代表として、厚生労働省中島大臣官房総務課企画官、PMDA富永上席審議役他が出席しました。
RHSC はICH(International Council for Harmonization of Technical Requirements for Pharmaceuticals for human use)ガイドラインなど医薬品・医療機器基準のAPEC地域での普及を推進しており、日本は米国とともに共同議長国をつとめています。
同会合の結果概要を以下のとおり報告します。
1. 日本がGRM( Good Registration Management, 優良登録管理 ) ロードマップの共同リード国に就任しました。
日本がGRM ( Good Registration Management, 優良登録管理 ) の普及に向けたロードマップの共同リード国となることが決定しました。GRMは規制当局並びに製薬企業といった承認申請に従事するものが心得ておくべき、標準的な規範であり、医薬品・医療機器の承認申請及び承認審査に関する申請者、規制当局の基本的対応をまとめたものです。また、その作成、普及にあたっては日本製薬工業協会(製薬協)が中心的な役割を担っています。日本の規制当局がGRMロードマップの共同リード国となることにより、日本の官民が一層協力をしてAPEC地域へのGRMの普及を図ることになります。
2. PMDA が多地域臨床試験/GCP査察ロードマップ及び医薬品・医療機器安全性監視ロードマップの優良トレーニングセンターとしてパイロットセミナーを主催します。
PMDA がMRCT/GCP inspection(多地域臨床試験/GCP査察)ロードマップ及びPharmacovigilance / Medical device vigilance(医薬品・医療機器安全性監視)ロードマップのAPEC Training Centers of Excellence (CoE) for Regulatory Science(APEC優良トレーニングセンター)として、パイロットセミナーを実施することとなりました。これを踏まえ、PMDAは2016年度内にアジア医薬品・医療機器薬事トレーニングセンターの研修プログラムの一つとしてAPEC各国の規制当局者等を対象とした多地域臨床試験/GCP査察及び医薬品・医療機器安全性監視に関するCoEセミナーを開催する予定です。PMDAはこれらの分野におけるAPEC地域の規制当局者等の研修に中心的な役割を担うことになります。
3. 日本が多地域臨床試験/GCP査察ロードマップの総括ワークショップを主催します。
日本がリード国として多地域臨床試験/GCP査察ロードマップの総括ワークショップを開催することとなりました。これを踏まえ、日本は2016年度内にPMDA、北京大学、Duke-NUS大学のCoE活動の結果も踏まえ、現在までの多地域臨床試験/GCP査察ロードマップの活動を総括するワークショップを行い、多地域臨床試験/GCP査察に関する研修コアカリキュラムの変更や今後の活動計画などを検討します。
その他の結果:
1. 中国がRHSCの副議長国に就任することが承認されました。
2. 2020 年に向けたRHSC活動の評価方法について議論がなされました。
3. 各優先活動領域の活動報告と今後の活動が承認されました。
(参考1)優先活動領域(リード国)
• 多地域臨床試験/GCP査察[Multi Regional Clinical Trails and Good Clinical Practices Inspections ] (Japan, Thailand)
• 医薬品・医療機器安全性監視[Pharmacovigilance & Medical Device Vigilance ](Korea)
• バイオテクノロジー製品[Biotechnological Products] (Korea)
• 細胞治療製品[Cellular Therapies] (Singapore)
• 優良登録管理[Good Registration Management] (Chinese Taipei, Japan)
• 国際的な医薬品安定供給[Global Supply Chain Integrity] (US)
4. CoE の活動ガイドライン等に関する議論が行われました。
CoE の活動ガイドライン、APECとCoEとのCoE活動に関する覚書テンプレート、CoEがRHSCに対して行う年間活動報告のためのフォーマットなどが概ねとりまとめられました。
5. CoE として延べ9機関がパイロットセミナーを開催します。
上述したとおりPMDAが2分野のCoE実施をするほか、以下の機関のセミナー(パイロット)セミナーの実施が現在までに認められています。
(参考2)CoE一覧(優先活動領域)
– Seoul National University ( バイオテクノロジー製品 )
– Northeastern University ( バイオテクノロジー製品 )
– Peking University ( 多地域臨床試験/GCP査察 )
– Duke/NUS Singapore ( 多地域臨床試験/GCP査察 )
– RAPS ( 優良登録管理 )
– KIDS ( 医薬品・医療機器安全性監視 )
– University of Tennessee HSC ( 国際的な医薬品安定供給 )