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平成27年3月31日 【照会先】 医政局地域医療計画課 災害医療対策専門官 生駒 隆康 (2558) 災害医療係長 平山 宏昌 (2548) (代表番号) 03-(5253)-1111 (直通番号) 03-(3595)-2194 |
報道関係者各位
病院の耐震改修状況調査の結果
~平成26年の災害拠点病院等の耐震化率は82.2%と、順調に推移~
平成26年における病院の耐震改修状況調査の結果を取りまとめましたので、公表いたします。
【平成26年調査結果のポイント】
○ 病院の耐震化率は、67.0%(平成24年調査では64.2%)
○ このうち、地震発生時の医療拠点となる災害拠点病院及び救命救急センターの 耐震化率は、82.2%(平成24年調査では78.8%)
(参考)
・ 平成21年度から平成24年度までの補正予算等で措置された医療施設耐震化臨時特例交付金を活用して耐震整備を重点的に推進した結果、災害拠点病院及び救命救急センターは、平成27年度には耐震化率 85.2%となる見込みです。(最終的には約9割を超える見通し。)
・ 「厚生労働省における事後評価の実施に関する計画(平成22年度)」(平成22年3月31日厚労働大臣決定)において、平成26年度までに災害拠点病院及び救命救急センターの耐震化率を81.2%とする目標を達成しています。
・ 調査結果は、平成26年9月に各都道府県に対して調査の依頼を行い、各都道府県からの報告に
基づき、病院の耐震化の状況を取りまとめています。
なお、「東洋ゴム工業(株)が製造した免震材料の大臣認定不適合に係る建築物(庁舎、病院、複合施設)について(平成27年3月27日・国土交通省発表)」により、対象となった建築物を有する病院のうち2病院については、耐震性の有無を現在確認中ですが、調査時点(平成26年9月1日)においては耐震性ありとの報告であり、「全ての建物に耐震性のある病院数」に含めています。今後、耐震性の有無が判明した場合、必要に応じて修正等を行います。
・調査対象:医療法第1条の5に規定する病院
・調査時点:平成26年9月1日
・調査内容:病院の建物の耐震性の有無、Is値、耐震改修の予定の有無 等
病院の耐震化については、地震発生時の病院の倒壊・崩壊を防ぎ、入院患者等の安全を確保すると共に被災者に適切な医療を提供していく観点から、重要な課題となっています。このため、厚生労働省において、病院の耐改修状況の調査を行うと共に、これまでに以下のような措置等を講じており、引き続き病院の耐震化の促進に努めてまいります。
・平成21年度一次補正予算において、医療施設耐震化臨時特例交付金により、災害拠点病院、救命救急センター及び二次救急医療機関の耐震整備に対する補助を行うための基金(総額約1,222億円)を各都道府県に設置。
・平成22年度経済危機対応・地域活性化予備費で各都道府県の基金に対してさらに約360億円を積み増し。
・平成23年度三次補正予算において、災害拠点病院及び救命救急センターの耐震整備に対する補助を行うため、各都道府県の基金に対してさらに約167億円を積み増し。
・平成24年度経済危機対応・地域活性化予備費において、災害拠点病院及び救命救急センターの耐震整備に対する補助を行うため、各都道府県の基金に対してさらに約357億円を積み増し。
・平成24年度補正予算において、二次救急医療機関のうち、特に耐震性の低い施設 (Is値0.3未満等)を集中的に整備するために、各都道府県の基金に対してさらに約406億円を積み増し。
・平成25年度補正予算において、災害拠点病院、救命救急センター、二次救急医療機関及び 耐震性の低い施設(Is値0.3未満等)の耐震整備を行うため、当初予算に計上した医療提供体制施設整備交付金を14億円追加計上。
・平成26年度補正予算において、災害拠点病院、救命救急センター、二次救急医療機関及び 耐震性の低い施設(Is値0.3未満等)の耐震整備を行うため、当初予算に計上した医療提供体制施設整備交付金を15億円追加計上。
・平成23年度予算から、医療提供体制施設整備交付金(医療施設耐震整備事業)におけるIs値0.3未満の病院の新築・耐震補強に対する補助事業について、補助額を引上げ。
・平成26年度補正予算から、医療提供体制施設整備交付金(医療施設耐震整備事業)におけるIs値0.4未満の災害拠点病院、救命救急センター及び二次救急医療機関の新築・耐震補強に対する補助事業について、補助額を引上げ。
・災害拠点病院については、平成24年3月21日に指定要件の見直しを行い、経過期間を設けながら、診療機能を有する施設の耐震化を義務付け。
<参考>病院の耐震化状況の推移
病 院 |
回答病院数 |
全ての建物に耐震性のある病院数
|
一部の建物に耐震性がある病院数 |
全ての建物に耐震性がない病院数 |
建物の耐震性が不明である病院数 |
平成17年調査 |
6,843 |
2,494 |
2,482 |
1,209 |
575 |
(100.0%) |
(36.4%) |
(36.3%) |
(17.7%) |
(8.4%) |
|
平成20年調査 |
8,130 |
4,132 |
2,694 |
1,010 |
294 |
(100.0%) |
(50.8%) |
(33.1%) |
(12.4%) |
(3.6%) |
|
平成21年調査 |
8,611 |
4,837 |
2,595 |
98 |
1,081 |
(100.0%) |
(56.2%) |
(30.1%) |
(1.1%) |
(12.6%) |
|
平成22年調査 |
8,541 |
4,846 |
2,541 |
279 |
875 |
(100.0%) |
(56.7%) |
(29.8%) |
(3.3%) |
(10.2%) |
|
平成24年調査 |
8,531 |
5,235 |
2,016 |
268 |
1,012 |
(100.0%) |
(61.4%) |
(23.6%) |
(3.1%) |
(11.9%) |
|
平成25年調査 |
8,524 |
5,476 |
771 |
118 |
2,159 |
(100.0%) |
(64.2%) |
(9.1%) |
(1.4%) |
(25.3%) |
|
平成26年調査 |
8,493 |
5,687 |
729 |
122 |
1,955 |
(今回調査) |
(100.0%) |
(67.0%) |
(8.6%) |
(1.4%) |
(23.0%) |
【病院のうち、災害拠点病院及び救命救急センター】 |
回答病院数 |
全ての建物に耐震性のある病院数
|
一部の建物に耐震性がある病院数 |
全ての建物に耐震性がない病院数 |
建物の耐震性が不明である病院数 |
平成17年調査 |
545 |
236 |
257 |
45 |
6 |
(100.0%) |
(43.3%) |
(47.2%) |
(8.3%) |
(1.1%) |
|
平成20年調査 |
565 |
331 |
209 |
22 |
3 |
(100.0%) |
(58.6%) |
(37.0%) |
(3.9%) |
(0.5%) |
|
平成21年調査 |
598 |
373 |
205 |
7 |
13 |
(100.0%) |
(62.4%) |
(34.3%) |
(1.2%) |
(2.1%) |
|
平成22年調査 |
630 |
417 |
203 |
7 |
3 |
(100.0%) |
(66.2%) |
(32.2%) |
(1.1%) |
(0.5%) |
|
平成24年調査 |
671 |
490 |
169 |
3 |
9 |
(100.0%) |
(73.0%) |
(25.2%) |
(0.5%) |
(1.3%) |
|
平成25年調査 |
683 |
538 |
103 |
3 |
39 |
(100.0%) |
(78.8%) |
(15.1%) |
(0.4%) |
(5.7%) |
|
平成26年調査 |
691 |
568 |
89 |
5 |
29 |
(今回調査) |
(100.0%) |
(82.2%) |
(12.9%) |
(0.7%) |
(4.2%) |
(注1)平成17年調査は、四病院団体協議会・厚生労働科学研究班による調査
(注2)耐震化率は全ての建物に耐震性のある病院数を回答病院数で除したもの。
(注3)建築物の耐震改修の促進に関する法律が改正され、階数3かつ床面積5,000平米以上の病院は平成27年末までに耐震診断を行うことが義務化されたことを踏まえ、平成25年調査から、昭和56年以前(建築基準法改正前)に建築された建物で耐震診断をしていない建物がある病院は、「耐震性が不明な病院」として整理している。( 平成24年までの調査では、「一部の建物に耐震性のある病院」として整理。
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