厚生労働省

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第4回保育士養成課程等検討会 議事要旨

1 日時

平成22年2月9日(火) 15:00〜17:00

2 場所

厚生労働省 専用第21会議室

3 出席者

網野委員、上村委員、埋橋委員、大嶋委員、倉掛委員、汐見座長、藤林委員、増田委員、矢藤委員

4 議題

保育士養成課程等に関する検討課題について

5 議事要旨

○養成課程案の中に「児童」と「子ども」という言葉が混在している。児童福祉法を根拠としているので、「児童」に統一したらどうか。

○ 制度的なことや法律との関連では「児童」でよいが、「子ども」とした方がよい場合もあり、 使い分けがあってもよい。

○「養護原理」を「社会的養護」に教科名を変更する理由が判然としない。この科目は、保育所以外の入所型の児童福祉施設等において、保育士が児童の成長発達及び生活の支援を行う上での原理、原則等を考えるものである。

○保育士資格と幼稚園教諭免許との両免取得に考慮していただく必要がある。

○社会福祉士や幼稚園教諭免許取得のための読み替えが重視されてすぎていないだろうか。

○保育士は0歳から18歳までの児童をみるという意味では幼稚園教諭とは異なる。「保育者論」ではなく「保育士論」とし、保育と保護者支援の専門性を教授すべきではないか。

○学校教育体系の中だけで考えていくと、保育士の専門性や専門職化の深みが曖昧になるのではと案ずる。

○保育士と限定しないで、「保育専門職論」という形で展開していく方が広がりがあるのではないか。

○2年制養成課程では、保育学的視点からの保育士論を基本的に伝えるべき。さらにその後の4年制段階において、”乳幼児期の保育”という特化した課程において、幼稚園教諭免許(1種)取得をも視野においた「保育者論」「保育原理」的内容を設けるべき。

○最終的にすべての人が納得できるシラバスにすることはたいへんなことである。教科名だけははっきりと共通理解を得ておくべき。

○保育実習に入所型施設だけでなく、通所型施設を加えることは実習先の確保に苦慮している養 成校にとってはたいへんありがたい。

○保育所では主任保育士が実習生の指導にあたるところがほとんどであるが、負担も大きい。実習指導を担当する主任保育士の制度的位置づけと指導体制の整備を望む。

○保育実習の評価基準が曖昧である。

○「保育の心理学」の内容は、保育所保育指針に即して、心理学が本当に保育現場で役立つものとなっているという印象を持った。

○保育所保育指針解説書に明記されている保育士の6つの専門性や、児童福祉法の「保護者に対する保育に関する指導(保育指導)」の体系化が検討されるべきであり、養成課程でも配慮していただきたい。

○科目間を横断していくような学び、科目間のつながりが明確になっていくような内容として養成課程を提示していけたらよい。

○講義と演習では時間数が異なるので、次回、実際の時間数の増減などについて示す必要がある。 2年制課程では時間的にかなり厳しい状況がある。

○養成校を卒業する時点でどこまでの専門性を担保するか。2年制のみならず、4年制、大学院教育まで含めて保育士の専門教育について考えていくことが将来的には必要である。

○保育士試験で資格を取得する場合と養成校での養成とで、これまで以上に差が出てしまうのではないかと危惧する。

○養成課程では実習が重視されているのに、保育士試験では実習がないなど、課題は大きい。養成課程の改定内容が試験に十分反映されるのは難しいと感じる。

○相談援助や保護者支援に関わる内容や保育指針の改訂内容を含ませるなど、保育士試験の出題範囲は今一度見直す必要がある。

○保育士試験における「保育実技」の「身体表現・言語表現に関する技術」で、「身体」と「言語」を括るのは無理ではないか。

○保育実習実技は養成課程案の「保育表現技術」の教授内容と重ねられている。子どもの遊びや保育の具体的展開のための技術を問う実技試験の内容はどうあるべきかを考えることが必要。

○保育技術として、保育課程をつくったり、保護者支援を行ったりといったことも重要であり、実技試験で保育技術を問うのは難しいと思う。何が保育士の基本的な技術であるのか改めて見直すことも必要。

○多様な人材を保育界に送り込むという意味では試験制度の持つ意味があると思う。

○養成校で学ぶ方がよいと一概には言えず、養成校の教育力や室の担保も重要な課題である。

○養成課程と試験と両方の資格取得方法が両立、併存してきた歴史や時代的背景があった。今後、将来の動向を踏まえて保育士試験や養成制度をどうするべきか検討することが必要だろう。

○試験の改正時期については、今後検討することとなるが、新しい養成課程の養成期間を考慮し、 実施となると考えている。

照会先

厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課保育係
電話 03−5253−1111(内線7947)


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