輸血用血液製剤で細菌感染が疑われた事例(9月12日報告)について


 経緯等

  平成17年9月12日、日本赤十字社から輸血(赤血球濃厚液)による細菌感染疑いの症例の報告があった。


 事例

  70歳代の男性。原疾患は消化器疾患等。
 平成17年月9月7日、輸血(赤血球濃厚液2単位1本)を実施。輸血終了後翌日に発熱(38.5℃)、抗生物質投与、その後、同日の患者の血液培養検査により、後日グラム陰性桿菌検出。ただし、喀痰からは同菌の検出はなかった。9月11日に敗血症にて患者死亡との診断。


 状況

 (1)輸血された輸血用製剤について
 当該患者には、1人の供血者から採血された赤血球製剤を輸血。
 当該製剤と同一供血者から製造された新鮮凍結血漿、原料血漿ともに確保済み。
 (2)検体検査の状況
 日本赤十字社から輸血血液と同一採血番号の血漿について、無菌試験の検査は陰性。
 (3)患者検体の調査
 患者血液培養ではKlebsiella Pneumoniaeと同定。
 (4)担当医の見解
 輸血との関連の可能性ありとの医師の所見。


 今後の対応

 (1)今後、遡及調査ガイドラインの徹底や細菌を除去・不活化する方策の検討を進める。

トップへ