輸血用血液製剤で細菌感染が疑われた事例(7月25日報告)について


 経緯等

  平成17年7月25日、日本赤十字社から輸血(人血小板濃厚液)による細菌感染疑いの症例の報告があった。


 事例

  70歳代の女性。原疾患は血液腫瘍等。
 平成17年月7月21日、輸血(人血小板濃厚液10単位1本)を実施。輸血終了後1時間後の発熱(38.5℃)、抗生物質投与、その後、14時間30分後に患者の血液培養により、グラム陰性桿菌検出、敗血性ショックと診断。翌日、患者死亡。死因は敗血症性ショックとの医師の所見。


 状況

 (1)輸血された輸血用製剤について
 当該患者には、1人の供血者から採血された赤血球製剤を輸血。
 当該製剤に関わる血漿は原料血漿1本ともに確保済み。
 (2)検体検査の状況
 日本赤十字社から輸血血液と同一採血番号の血漿について、無菌試験の検査結果は陰性であった。
 (3)患者検体の調査
 患者血液培養では緑膿菌と同定。
 (4)担当医の見解
 死因は敗血症性ショックであり、輸血との関連ありとの医師の所見。


 今後の対応

 (1)今後、遡及調査ガイドラインの徹底や細菌を除去・不活化する方策の検討を進める。

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