10. | 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業 |
<事業概要> リウマチ、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、及び花粉症などの免疫アレルギー疾患は、長期にわたり生活の質を低下させるため、国民の健康上重大な問題となっている。このためこれらの疾患について、発症原因と病態との関係を明らかにし、予防、診断及び治療法に関する新規技術を開発するとともに、既存の治療法の再評価を行うことにより、国民に対してより良質かつ適切な医療の提供を目指す。また、プロジェクト提案型及び若手育成型による研究を募集する。
<新規課題採択方針> 免疫アレルギー疾患に影響を与える要因及び治療法、診断法に関する研究等を優先する。
若手育成型の応募対象 平成18年4月1日現在で満37歳以下の者(昭和44年4月2日以降に生まれた者)
<公募研究課題> 【一般公募型】 厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ・アレルギー対策委員会の報告書をふまえ、免疫アレルギー疾患の病因・病態、予防、治療に関する研究を行う。
【プロジェクト提案型】 治療効果を含めた免疫アレルギー疾患患者の動向を適切に把握することは、治療研究を効果的かつ効率的に進める上で重要であり、科学的根拠に基づいた縦断調査を研究者との対話を重ねつつ(1)の研究を1課題実施する。
【若手育成型】 日本における免疫アレルギー疾患分野の基礎研究は世界水準に近いにも関わらず、治療につながる研究はさらなる前進の余地があるとの意見がある。研究水準の向上、従来の手法にとらわれない新たな手法の開発のために、(1)から(3)の課題につき若手研究者を積極的に採択してゆく枠を3課題程度設ける。(18250501) <留意点> なお、研究計画書の提出に当たり、以下の点も留意すること。
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11. | こころの健康科学研究事業 |
<事業概要> わが国の精神疾患による受療者は200万人を超え、また年間の自殺死亡者は3万人を超えている。また、思春期のひきこもり、問題行動など、心の問題と関連する社会問題もクローズアップされている。このように、「こころの健康問題」は、統合失調症等はもちろんのこと、うつ状態、神経症、摂食障害、ストレス性障害、睡眠障害、幼少期からの発達障害等、非常に広範かつ深刻な問題にまで及んでいる。また高齢化の中で、アルツハイマー病等の神経疾患も重要になってきており、多くの神経・筋疾患は難病として依然、根本的な治療法が無い状態である。 これらの問題の特性として、遺伝子解析・分子機構解明・画像解析等による脳内機構解明から、表現される行動面の評価、福祉を含む社会システムとの関連、倫理や人権上の問題までをも含む多角的、重層的な視野での取組みが不可欠となってきている。 これらのことから、「こころの健康問題」に対する予防、診断、治療法の開発や疫学調査などについて、行政において戦略的、主体的に進めることが必要である。 また、神経・筋疾患分野においては「若手育成型」による研究課題を募集する。
<新規課題採択方針> こころの健康問題及び神経・筋疾患について、データの蓄積と解析を行うことにより、病因・病態の解明、画期的な予防、診断、治療法等の開発のための研究を実施する。また、心神喪失者等医療観察法における処遇及び医療等に関する研究・精神保健医療福祉の改革ビジョンの成果に関する研究を実施する。
若手育成型の応募対象 平成18年4月1日現在で満37歳以下の者(昭和44年4月2日以降に生まれた者)
<公募研究課題> (こころの健康科学分野) 【一般公募型】
(神経・筋疾患分野) 【一般公募型】
【若手育成型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 目標を明確にするため、上記公募研究課題(こころの健康科学分野:(1)から(8)、神経・筋疾患分野:一般公募型の(1)から(4)および若手育成型の(1))において、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、実際の医療等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
12. | 難治性疾患克服研究事業 |
<事業概要> 原因が不明で、根本的な治療法が確立しておらず、かつ後遺症を残すおそれが少なくない難治性疾患のうち、患者数が少なく研究の進みにくい疾患に対して、重点的・効率的に研究を行うことにより進行の阻止、機能回復・再生を目指した画期的な診断・治療法の開発を行い、患者のQOLの向上を図ることを目的とする。
<新規課題採択方針> 難治性疾患の克服に向け、特定疾患調査研究分野の範疇に含まれる疾患の臨床調査研究、横断的基盤研究並びに治療成績及びQOLを著しく改善させることが期待できる治療法の開発を優先する。
<公募研究課題> 【一般公募型】
<留意点> なお、研究計画の提出に当たり、以下の点に留意すること。
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13. | 医療安全・医療技術評価総合研究事業 |
<事業概要> 労働集約型サービスである医療サービスの分野においては、人口の少子・高齢化、医療ニーズの多様化・高度化に適切に対応するため、医学・医療技術や情報通信技術の進歩等を活用するとともに、より一層の省力化、効率化を図り、良質な医療サービスが提供できる体制を構築し、豊かで安心できる国民生活を実現することが求められている。 このため、本研究事業は、医療システムを構築・評価する研究、医療安全体制を確保するための研究、医療の質と信頼を確保するための研究等を支援し、より質の高い効率的な医療サービスの提供に資することを目的としている。 なお、本研究事業においては、医療の質と信頼の確保に関する研究分野等において積極的に人材育成を進める観点から、若手研究者による【若手育成型】の研究を募集する
<新規課題採択方針> 課題採択に当たっては、平成15年8月の「医療提供体制の改革のビジョン(厚生労働省)」(https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/04/h0430-3a.html)に示された医療提供体制の将来像のイメージの実現に資するような研究及び社会保障審議会医療部会における「医療提供体制に関する意見中間まとめ」(http://www.mhlw.go/jp/singi/2005/08/s0801-2b.html)において個別論点となっている研究課題を優先的に採択する。 それぞれの公募研究課題において特に優先して採択する研究等がある場合には、該当する公募研究課題のところに示している。
若手育成型の応募対象 平成18年4月1日現在で満37歳以下の者(昭和44年4月2日以降に生まれた者)
<公募研究課題> 【一般公募型】
【若手育成型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、実際の施策等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
14. | 労働安全衛生総合研究事業 |
<事業概要> 労働災害により今なお年間53万人が被災するとともに、職業性疾病も依然として後を絶たない状況にある。また、一般健康診断において所見を有する労働者が5割近くを占め、仕事や職業生活に関する強い不安やストレスを感じている労働者が6割を超える中で、過重労働対策やメンタルヘルス対策の充実が求められている。さらに、職場における化学物質の健康影響については、社会的な問題となっている。 このような課題に今後より一層的確に対応するため、本研究事業は、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進するための研究を総合的に推進することとする。
<新規課題採択方針> 石綿による健康障害の発生が社会問題化していることから、石綿による健康障害予防、石綿が全面使用禁止された場合の労働者の安全確保等に資する研究を実施する。 また、職場における精神障害等の認定件数が急増していることから、事業場における自殺防止対策を促進させるための研究を実施する。 行政施策に直結する実証的研究で短期間に具体的な成果を上げることが見込まれるものを積極的に評価する。
<公募研究課題> 【一般公募型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、実際の施策等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
15. | 食品医薬品等リスク分析研究事業 |
(1) | 食品の安心安全確保推進研究事業 |
<事業概要> 昨今、食品安全を脅かす様々な問題(例:牛海綿状脳症(BSE)と変異型クロイツフェルトヤコブ病(V−CJD)、遺伝子組み換え食品BT10 等)の発生や「食育基本法」の制定などにより、国民の「食」に対する関心が高く、安心・安全な社会の構築を実現するため必須の課題である。「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005(骨太方針)」においても、「食」の安全は、「消費者に信頼される食の安全・安心体制の確保を図る」とされているところであり、政府としてもトッププライオリティに上げられている。 このようなことから厚生労働省では、食品安全行政における「リクス管理」を実施し、国民に対し「安全」な食品が提供されることを目的に、それに必要な研究課題を設定し研究事業を推進する。 なお、本研究事業においては、食品安全におけるレギュラトリーサイエンス分野の研究で積極的に人材育成を進める観点から、若手研究者による研究を募集する。
<新規課題採択方針> 次に掲げる課題について募集を行う。 ただし、基本的に、食品衛生法等による食品安全行政に応用が可能な研究を採択する。 また、採択に当たっては、国際的動向も踏まえつつ、食品等の安全性及び信頼性の確保の観点から、国民の保健衛生の向上に資するものを優先的に採択する。
若手育成型の応募対象 平成18年4月1日現在で満37歳以下の者(昭和44年4月2日以降に生まれた者)
<公募研究課題> 【一般公募型】
【若手育成型】
<研究計画書を提出する際の留意点> 目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、食品安全行政等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
(2) | 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業 |
<事業概要> 国民の保健衛生の向上に資する医薬品・医療機器等については、使用する国民にとって「安全」を確保しつつ、「有効性」をもたらすことが求められており、また有効性・安全性の前提として「品質」が確認されていなければならない。科学技術の進展等に伴い、より先端的な医薬品・医療機器等の上市に向けた取組が活発になる一方で、情報技術の発達・普及により国民において国内外の医薬品・医療機器関連情報へのアクセスが容易になったこと等により、国際的に使用されている医薬品・医療機器等をできるだけ早く使用する機会を求めるニーズが高まっている。そのような情勢の下、医薬品・医療機器等の「品質」、「安全性」及び「有効性」は、国際的に調和された、科学的でかつ国民のニーズを踏まえたレギュレーション(規制)により確保されている。また、わが国の医療において国民が求める医薬品・医療機器を使用するには、それらが安定的に供給され、適正に提供される必要がある。 新しい医療技術の実用化を図り、より有効かつ安全な医薬品・医療機器等を提供するためにはそれらの科学的評価が必要であり、医薬品・医療機器等の「品質」、「安全性」及び「有効性」の評価等を政策的に実行するためのレギュレーションは透明でなければならない。本事業は、技術革新に対応した医薬品・医療機器等の科学的評価のための基盤整備を図るため、「品質」、「有効性」及び「安全性」の確保のための評価手法の確立、市販後に発現する副作用等の解析技術・提供法の確立、ワクチン・血液等の安全かつ安定的供給方法の確立、医薬品・医療機器等の適正かつ安全な提供体制等の整備、違法ドラッグ(これまで脱法ドラッグと呼ばれていたもの)等の乱用薬物の規制手法の確立等に関する総合的かつ計画的な研究を推進し、研究成果を行政施策に反映することを通じて、国民に有益な医薬品・医療機器等の迅速かつ確かな承認、安心・安全な社会の構築等の社会的要請に応えるものである。
<新規課題採択方針> 次に掲げる課題について募集を行う。
<公募研究課題> 【一般公募型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 研究計画書の提出に当たっては、目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、実際の医療・規制等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、基本的に、薬事法、薬剤師法、麻薬及び向精神薬取締法、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律等による医薬行政施策への応用が可能なものや、国際的動向も視野に入れつつ、医薬品等の品質・有効性・安全性確保の観点から、国民の保健衛生の向上に資するものを優先的に取り扱うが、その際、研究計画書の「8.」及び「11.」を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
(3) | 化学物質リスク研究事業 |
<事業概要> 我が国の日常生活において使用される化学物質は数万種に及ぶといわれ、国民生活を豊かなものとすることに貢献している反面で、その人への有害影響が社会的に懸念されている。 本研究事業では、これら化学物質によるリスクに関して、評価手法の開発を通じ、総合的かつ迅速な評価を加速化し、規制基準の設定など必要な管理、的確な情報の発信などを通じて、国民の不安を解消し、安全な生活の確保を図るとともに、我が国の持続可能な発展に貢献することを狙いとするものである。
<新規課題採択方針> 化学物質リスク評価・管理技術に関する研究、ナノマテリアルのヒト健康影響に関する研究、家庭用化学物質安全対策に関する研究
<公募研究課題> 【一般公募型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、試験法活用等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |
16. | 地域健康危機管理研究事業 |
<事業概要> 国民の安全、安心を確保するため、地域健康危機管理の基礎として「地域健康危機管理の基盤形成に関する研究」、「水安全対策研究」、「生活衛生安全対策研究」の3分野の研究を行い、(1)地域における健康危機管理体制の基盤を強化・推進、(2)水道等による水供給における原水水質事故、災害、テロ等に対してもより安全で安定的な水提供、(3)建築物や生活衛生関係営業等の生活環境に起因する健康危機の未然防止及び適切な対応等に資する研究を実施する。
<公募研究課題> 【一般公募型】
<研究計画書を作成する際の留意点> 目標を明確にするため、研究計画書の「8.研究の目的、必要性及び期待される成果」に、当該研究により期待される科学的成果及び当該成果によりもたらされる学術的・社会的・経済的メリットを具体的に記載すること。また、「11.研究計画・方法及び倫理面への配慮」に、年度ごとの計画及び達成目標を記載するとともに、実際の医療等への応用に至る工程を含めた研究全体の具体的なロードマップを示した資料を添付すること(様式任意)。 なお、研究課題の採択に当たっては、これらの記載事項を重視するとともに、中間評価及び事後評価においては、研究計画の達成度を厳格に評価する。その達成度(未達成の場合にはその理由、計画の練り直し案)如何によっては、研究の継続が不可となる場合もあり得ることに留意すること。 |