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(別記)

亜酸化窒素


1.使用基準(案)

 「ホイップクリーム類(乳脂肪分を主成分とする食品又は乳脂肪代替食品を主要原料として泡立てたものをいう。)以外の食品に用いてはならない。」

2.成分規格(案)

亜酸化窒素
Nitrous oxide
N2O
Nitrous oxide〔10024-97-2〕
  分子量 44.01
定義 本品は、亜酸化窒素を成分とする気体であり、カートリッジ式の耐圧金属製密封容器以外の耐圧金属製密封容器に入れたものである。
含量 本品は、亜酸化窒素(N2O)97.0vol %以上を含む。
性状 本品は無色の気体で、においはない。
確認試験
 (1) 本品に木片の燃えさしを入れるとき、木片は直ちに燃える。
 (2) 本品及び亜酸化窒素1 mlずつにつき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフフィーにより試験を行うとき、本品から得た主ピークの保持時間は、亜酸化窒素の保持時間に一致する。
純度試験 本品の採取量は、 20℃で、気圧101.3 kPaの容量に換算したものとする。
 (1) 塩化物 本品10 Lを、0.1 mol/L硝酸銀溶液2.5 mlに水を加えて50 mlとした液に通し、5分間放置したときに生じる白濁は、0.1 mol/L硝酸銀溶液2.5 mlに塩化物イオン標準原液1 ml、希硝酸0.15 ml及び水を加えて50 mlにした液を5分間放置したときに生じる白濁より濃くない。
 (2) ヒ化水素及びリン化水素 ジエチルジチオカルバミン酸銀・キノリン試液 5 mlをネスラー管に入れる。酢酸鉛試液で潤した脱脂綿を詰めたガラス管を接続したガス導入管をネスラー管に挿入し、先端はネスラー管の底から2 mm以内の所に保持する。10分間で本品10.0 Lを通したとき、ジエチルジチオカルバミン酸銀・キノリン試液の色は変化しない。
 (3) 一酸化炭素 本品5.0 mlを、ガスクロマトグラフィーガス計量管又は注射器中に量り、次の条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、一酸化炭素のピーク位置にピークを認めない。
操作条件
 検出器 熱伝導度型検出器:0.1vol%の一酸化炭素を含む水素又はヘリウム5mlを導入したとき、ピーク高さが約10 cm以上であること
 カラム充填剤 300〜500μmのガスクロマトグラフィー用ゼオライト
 カラム管 内径約3 mm、長さ約3 mのガラス管
 カラム温度 50℃付近の一定温度
 キャリヤーガス及び流量 水素又はヘリウムを用いる。一酸化炭素のピークが約20分後に現れるように流量を調整する。
 (4) 一酸化窒素及び二酸化窒素  総量として2μl/L以下(窒素酸化物測定用検知管)
定量法 本品の採取には純度試験を準用する。
 本品1.0 mlを、ガスクロマトグラフィーガス計量管又はシリンジ中に量り、次の条件でガスクロマトグラフィーにより試験を行い、空気のピーク面積ATを求める。別に混合ガス調製器に窒素3.0 mlを量り、キャリヤーガスを加えて全量を正確に100 mlとし、よく混合して標準混合ガスとする。その1.0 mlにつき、本品と同様に操作し、窒素のピーク面積ASを求める。
 亜酸化窒素の量(N2O)(vol %)=100− 3× AT/AS
 操作条件
  検出器 熱伝導度型検出器
  カラム充填剤 300〜500μmのガスクロマトグラフィー用シリカゲル
  カラム管 内径約3 mm、長さ約3 mのガラス管
  カラム温度 50℃付近の一定温度
  キャリヤーガス及び流量 水素又はヘリウムを用いる。 窒素のピークが約2分に現れるように流量を調整する。

試薬・試液等
試薬・試液
 亜酸化窒素 N2O  無色の気体で、においはない。耐圧金属製密封容器に入れたものを用いる。
 一酸化炭素 CO  無色の気体である。ギ酸に硫酸を作用させて発生する気体を水酸化ナトリウム試液層を通して製する。 耐圧金属製密封容器に入れたものを用いてもよい。
 キノリン
 窒素 N2
 ジエチルジチオカルバミン酸銀・キノリン試液 微粉末とした硝酸銀50 mgをキノリン100 ml に溶かし、ジエチルジチオカルバミン酸銀0.2 gを加える。用時調製する。

 窒素酸化物測定用検知管 窒素酸化物測定用検知管を接続する検知管式ガス測定器は、日本工業規格の検知管式ガス測定器の規格に適合するものを用いる。
操作法 窒素酸化物測定用検知管に定められた量のガスを、検知管式ガス測定器を用いて窒素酸化物測定用検知管に通し測定する。


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