本ガイドラインの目的にあるように、NATをスクリーニング検査として用いる場合、精度管理が適切に行われることが極めて重要であり、そのために管理方法を標準化しておくことが不可欠であることには全く異論はありません。しかし一方で、NAT技術が導入されて以降、各国又は各社においては精度管理においてそれぞれ独自のノウハウも蓄積してきております。従って、NATの精度管理が適切か否かの評価を行う場合、ケースバイケースで評価を行うことも多々起こり得るものと推測されます。
このような背景を踏まえて、本ガイドラインの運用に際してはつぎの点に特にご留意下さいますようお願い致します。
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各社のNAT精度管理に関する評価と行政指導を行う場合、特に国内と国外による扱いの違い又は差別等がないよう公平かつ透明にお願いしたい。 |
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欧米の会社の精度管理について評価するときには、その国の規制当局の考え方との整合性にも配慮した判断をお願いしたい。
なお、NATによるスクリーニング検査は安全性を確保する上で重要な対策ではありますが、この検査はあくまで数多くの安全対策うちの一つですので、血漿分画製剤としての安全性の評価を行う際には、常に原料から完成品までを総合的に評価するようお願いしたい。 |
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