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平成15年9月19日

献血血液の有効利用という観点から、血漿分画製剤製造体制の将来計画

血漿分画製剤の製造体制の在り方に関する検討会
    座長  森嶌 昭夫 様

委員  大平 勝美
委員  花井 十伍


献血血液の有効利用と国内自給

 本年7月30日に「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」が施行され、献血血液による血液製剤の国内自給に向けて本格始動がなされた。
 輸血用血液製剤は既に献血血液による国内自給が達成されているが、血漿分画製剤については依然アルブミンを筆頭に、海外売血血漿由来の製品及び原料血漿への依存比率が高い。
 こうした現状を改善すべく、善意の献血者たる国民に対し、さらなる理解と協力を呼びかけることとともに、これら献血者からの善意の贈物たる献血血液の有効利用について、より一層の取り組みが必要である。このことは、患者が必要としている血液製剤が献血血液から作られているのかという観点を十分踏まえたうえで進める必要がある。
 血液製剤の安全性と安定供給の確保について国の責務が大きく位置づけられている。しかしながら、献血血液の配分については、採血事業者兼分画製剤製造事業者たる日本赤十字社の責任に負うところが大きいのが実情である。採血事業者としての日本赤十字社は、事実上独占的に輸血用血液製剤を供給しており、市場原理とは一線をおいた運営が為されている。こうした日本赤十字社と国が血漿分画製剤の国内自給に向けての迅速な体制作りに果たすべき役割は重大であると言わざるを得ない。
 現時点においても、国内血漿分画製剤の一部品目が製造中止になるとの報道がなされ、一品目一社のみの製造という事態になる懸念が現実化している。一般医薬品とは異なり、国々の政策及び倫理性が問題となる血液製剤のリスク管理の観点からも由々しき問題であると考える。

 そこで、日本赤十字社及び他の国内の製薬会社が今後どのような計画で、患者・医療者の要望にこたえる血漿分画製剤を供給していくかをお聞きする場を設けていただきたい。


 1.アルブミン・グロブリン・凝固因子製剤等々の血漿分画製剤に関する今後の新しい安全技術導入ついて

 2.希少血液製剤の製造について

 3.血漿分画製剤製造販売事業の事業展望について

 4.遺伝子組み換え製剤製造の可能性と展望について

以上


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