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ウエストナイルウイルス等の輸入感染症対策について(意見)

平成14年11月5日
薬事食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会

 ウエストナイル熱については、我が国での流行は認められていないが、米国等における大規模な流行が発生していることと、輸血による感染事例が報告されたことから、現在、米国からの帰国者が献血を行う際に、健康状態の確認が強化・徹底されているところである。しかしながら、当該ウイルスに限らず不顕性感染者からの献血による感染リスクに鑑み、輸血用血液の安全性確保の観点から意見を下記の通りとりまとめたので、厚生労働省においては、これを踏まえて、今後とも血液の安全確保対策の推進に努められたい。

 現在、我が国に流行のみられない疾患であって、輸血を媒介して感染が危惧される疾患によるリスクを軽減するため、国外からの帰国者からの採血禁止期間(3週間とするのが適当)を設定し、献血血液の安定供給上の対応を整え実施することが適当である。

 なお、米国由来の血漿を原料とする血漿分画製剤におけるウエストナイルウイルスへの対応については、現在行われているウイルスの不活化処理により安全性が確保されているものと考えられるものの、念のため、引き続き安全性確保に関する情報の収集に努めることが適当である。


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