1 趣旨
食品の表示に関する基準は、現行では、食品衛生法、JAS法それぞれに基づく薬事・食品衛生審議会や農林物資規格調査会において、別々に審議を経た上で決定されており、両者を相互に検討する仕組みは設けられていない。また、食品の表示制度に関する懇談会の中間取りまとめでも「それぞれの表示制度に基づく表示項目や表示内容が、それぞれの府省ごとに決定される仕組みであるため整合性が取れておらず、用語や定義の統一性が欠けているものがある」との指摘を受けているところである。
さらに、これらの問題点の解決のために、同中間取りまとめでは、「個別の表示内容や表示方法等について、今後、この懇談会とは別の消費者、事業者等関係者を交えた場で、具体的検討を行っていくことが必要である」といった提言がなされている。
これらを踏まえ、食品衛生法に関する審議会(調査会)及びJAS法に関する調査会(部会)の共同で、食品の表示に関する共同会議(仮称)(以下「共同会議」という。)を開催し、食品衛生法及びJAS法に共通する表示項目、表示方法等について検討を行うこととする。
2 具体的なイメージ
・ | 食品衛生法関係: | 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会 表示部会食品表示調査会(仮称) |
・ | JAS法関係: | 農林物資規格調査会表示部会(仮称) |
(1) | 両者の委員の構成を同一とする。 ※委員は、消費者、事業者、学識経験者等関係者から構成 |
(2) | 両者の座長や運営方法等についても同一とする。 |
(3) | 共同会議では、両法共通事項について審議する。 |
(すなわち、1回の会議が食品衛生法に基づく会議とJAS法に基づく会議の両方の側面を有する。) |
3 検討事項
食品衛生法及びJAS法に基づく表示項目や表示内容等の整合性の確保を図る観点から、これら2つの法律に共通した事項(表示項目、表示方法等)について、全般的に検討を行うものとする。
当面の具体的な検討事項としては、次のものが考えられる。
(1) 表示項目の用語、定義について |
(1) 期限表示(品質保持期限及び賞味期限、消費期限) |
(2) 名称と種類別等 |
(3) 輸入、製造・加工の定義 |
(4) 遺伝子組換えの表示 等 |
※ このほか、食品衛生法固有事項として |
(5) アレルギー表示 等、 |
JAS法固有事項として |
(6) 原産地・原料原産地表示 |
(7) 原材料表示 等 |
についても同一の委員により検討されることになる。 |
(2) 表示方法について |
(1) 表示に係る文字の大きさ |
(2) バーコード等を活用した新たな表示方法 |
(3) 一括表示のあり方 |
(4) 表示基準の適用対象(インターネット、広告等への拡大の是非) 等 |
(3)その他 |
4 スケジュール
11月下旬〜12月上旬に第1回会合を開催する。
※ 以後、検討状況に応じて、開催日程を検討する。
(参考)
○ 現行の審議体制 | |
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○ 共同会議における審議体制 | |
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(注) | 食品衛生法固有事項については薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会表示部会食品表示調査会(仮称)として、JAS法固有事項については農林物資規格調査会表示部会(仮称)として、それぞれ審議する。 |