戻る

参考資料2

平成14年5月23日(木) 慶應義塾大学医学部小児科学教室 渡辺久子 (小児精神保健)

生殖補助医療を受ける夫婦と生まれた子への心のケア: 小児精神保健の立場から


A 生殖補助医療における心の問題の特殊性:

B 生殖補助医療を受ける夫婦の心のケア:

  1)自然な妊娠・出産からの疎外(対象喪失)と不妊治療によるダブルのストレスとトラウマ

  2)喪失体験の個人差   現実―空想―幻想レベルの心の要因のひびきあい

  3)生殖補助医療を受ける夫婦への 喪の仕事の援助
喪の仕事 mourning work
  (Freud, Bowlby, Parkesら )
 第1段階 ショック
 第2段階 否認と抵抗 *
 第3段階 悲嘆と抑うつ*
 第4段階 再起
  生殖補助医療の夫婦は*段階に 固着/遷延するリスクがある
  4)精神科医と心理カウンセラーの役割と治療構造:
 夫婦カウンセリングには産科医と精神科医とカウンセラーの治療的構造のもとでの連携が必要
 精神科医: 危機管理(投薬、入院) 精神状態と精神病理の診断と治療
 心理カウンセラー: 生殖補助医療 + 深層心理の研修 + スーパービジョン

C 生殖補助医療で生まれた子どもへのケア:

  1) Primal Wound 中核自己感の障害のリスク 養子 必要とされない子 等の研究より

  2) ライフサイクルにわたる親子関係と家族過程への援助: うそいつわりのない自然なふれあい

  3) 乳幼児期: magic child としての 間主観性 と 父母葛藤の投影
 「赤ちゃん部屋のお化け」
 「死んだ母親コンプレックス」
 <攻撃者への同一化 identification with the aggressor> による親の子への意思的・無意識的な虐待・ネグレクトのリスク

  4) 思春期:出自をめぐる自己のアイデンティティーの危機: 私は誰? なぜ私が?

  5)成人期:親密な関係つくりと 葛藤の世代間伝達

  6) 出自の伝え方 親子の資質 家族の状況 子の精神発達段階
 生殖補助医療により生まれた人の体験から学ぶク

  7) 社会的支援体制


トップへ
戻る