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このガイドラインはASRMのメンタルヘルス専門家グループによって、生殖医学分野で働くメンタルヘルス専門家のための資格と訓練を規定するのを助けるために作成された。
メンタルヘルス専門家は、技術が発展し、不妊患者が直面する複雑な心理社会的問題が認識されるにつれて、生殖医学で次第に重要な役割を果たすようになっている。その結果、患者やスタッフを援助するために訓練された不妊カウンセラーの技能やサービスの必要性が増大している。不妊カウンセリングは、妊娠に関する問題を経験している個人やカップルの、心理学的アセスメント、心理療法的介入、心理教育的サポートを含む。資格を持った不妊カウンセラーは、以下のサービスを提供できる必要がある:
・ 心理学的アセスメントとスクリーニング | ・ 教育的/情報提供カウンセリング |
・ 精神疾患の診断と治療 | ・ 支持的グループカウンセリング |
・ 心理検査(サイコロジスト) | ・ 資源探索的カウンセリング |
・ 意志決定カウンセリング | ・ スタッフコンサルテーション |
・ カップル/家族療法 | ・ 危機介入 |
・ グリーフカウンセリング | ・ セクシュアルカウンセリング |
・ 支持的カウンセリング | ・ 心理療法 |
以下のガイドラインに、不妊カウンセリング/心理学的サービスを提供するメンタルヘルス専門家の最低限の資格と訓練について示す。メンタルヘルス専門家は:
1. メンタルヘルス専門家としての学位
精神医学、心理学、ソーシャルワーク、精神看護学、結婚/家族療法の分野における公認プログラムからの修士、あるいは博士の学位。カリキュラムと訓練には、精神病理学、人格理論、ライフサイクルと家族の発達、家族システム理論、死別と喪失の理論、危機介入、心理療法的介入、個人、夫婦、集団療法、臨床的実用講座のスーパービジョンあるいはカウンセリングのインターンシップ、が含まれるべきである。
2. 開業のためのライセンス
メンタルヘルス領域における開業のためのライセンス(登録/資格)は、学位と個人開業に要求されるのと同様である。
3. 不妊の医学的、心理学的側面の訓練
不妊の医学的側面の訓練では、以下の知識が求められる:
4. 臨床経験
メンタルヘルス専門家は、最低1年間の不妊カウンセリングの臨床経験(できれば資格を持ち経験豊富な不妊カウンセラーのスーパービジョンあるいはコンサルテーションのもとで)を持つべきである。
5. 継続的な教育
継続的な教育が、知識や技能の継続的成長を確実にするのを助ける。ASRMあるいは他の専門機構や教育機関によって提供される講習への定期的参加が、リプロダクティブヘルスケアの医学的/心理学的問題における継続教育を提供するために推奨されている。
1995年9月