社団法人 日本看護協会 常任理事 山崎摩耶

1999年

• 医療保険福祉審議会老人保健福祉部会において、施設の指定基準に身体拘束廃止の規定を設けることを主張
  
  
• 「介護保険施設で身体拘束をしないために」を作成 （「身体拘束ゼロへの手引き」参考資料２）

2000年

• ３月 介護保険施設指定基準に身体拘束禁止規定が盛り込まれる。
  
  
• 厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」マニュアル分科会により作成された「身体拘束ゼロへの手引き」を各都道府県看護協会、関連機関へ配布し、普及活動を行う。
  
  
• 第１回介護保険施設における看護職の集いを開催 2000.9.30
  

  対象：	全国の介護保険施設に働く看護職／参加者：約300名
  内容：	講演「身体拘束ゼロ作戦の推進について」厚生労働省 山崎史郎、笹森貞子、鳥海房枝、今林恵美子。 シンポジウム：テーマ「介護保険制度施行後の施設看護の実際」施設ケアの変化・ケアマネジメント・地域との連携について

2001年

• 第2回介護保険施設における看護職の集いを開催2001.9.29
  

  対象：	全国の介護保険施設に働く看護職／参加者：約300名
  内容：	講演「介護保険制度の実施状況と今後の課題について」厚生労働省 樽見英樹、「看護・介護の標準化と質向上について」全国老人デイケア連絡協議会会長 齊藤正身。パネルディスカッション「介護保険施設における看護・介護の質向上を目指して」

  
  
• 身体拘束廃止の実践向けてリーダー研修の実施
  　(1) 身体拘束ゼロとセーフティマネジメント（2日間／定員50名）看護教育・研究センター
  　(2) 抑制廃止の実際（2日間／定員120名）看護教育・研究センター、神戸研修センター

2002年

　介護保険施設における看護の質向上に関する事業（案）

• 第3回介護保険施設における看護職の集いの開催
  
  
• 「身体拘束ゼロへの取り組み事例集」の作成
  
  
• 身体拘束廃止の実践向けてリーダー研修の実施

１）都道府県の「身体拘束ゼロ作戦推進会議」への参画状況

• 「身体拘束ゼロ作戦推進会議」へ積極的に委員を推薦。会議の構成員となり、県と連動しながら、実態調査、パンフレットの作成等に関っている。
  
  
• 本会が9月末に各都道府県看護協会に対して行った調査によると、都道府県による「身体拘束ゼロ作戦推進会議」の設置は38県あり、看護協会として参画しているのは34県。構成員の内訳は看護職が14.7％、医師22.1％、介護職8.1％、福祉職11.8％、その他（主婦、家族の会等）43.2%であった。

２）普及に関する活動

• 介護保険施設に働く看護職の交流会を開催
  身体拘束廃止をテーマに、シンポジウム、グループワーク、事例検討等
  
  
• 身体拘束廃止の実践向けた教育研修の実施
  
  
• 都道府県の「身体拘束ゼロ作戦推進会議」で作成されたパンフレットの配布等、普及活動
  
  
• 身体拘束に関する相談窓口の設置

  福井県看護協会

  県から委託を受け、電話相談、面談窓口の設置と、県下の実態把握のための施設訪問（月１回）を実施している。相談対応については新聞、テレビ等マスメディアを通じて積極的にPR活動を展開し、利用を促している。
  ＊相談窓口：毎週月・木曜日 9:00〜17:00 TEL:0776-54-7103

  奈良県看護協会

  身体拘束廃止推進協議会（20団体で構成）へ参画。会議において、取り組みについては(1)身体拘束廃止に向けての相談事業(2)身体拘束ゼロ作戦研修会(3)実態調査についてが協議され、(1)(2)については看護協会に委託された。(1)については電話相談窓口を設置し、看護協会のボランティア部に登録している看護婦が対応している。(2)は年２回、５日間（講義４日、施設実習１日）の研修会を開催し、９月に実施した研修では50人が受講した。
  ＊相談窓口：毎週火曜日9:30〜16:30 TEL:0744-25-4424

  三重県看護協会

  県から委託を受け、電話相談窓口を看護協会に設置。今年10月から開設している。
  ＊相談窓口：毎週水曜日10:00〜12:00 TEL：059-225-1199

  ＜主な相談内容＞

  • 施設の管理者より、身体拘束廃止に取り組むにあたり、夜間の安全管理、緊急時やむを得ない場合の対応、人員不足等の実践に関する相談
  • 身体拘束禁止規定、「身体拘束ゼロへの手引き」内容に関する問い合わせ
  • 家族より、居宅における抑制に関する相談（抑制の弊害、家族の精神的苦痛等）