厚生労働省

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ハイリスク胎児の子宮内手術におけるナノインテリジェント技術デバイスの開発研究

<医療機器開発推進研究>


研究目的: 胎児外科手術とは、周産期死亡や生後の重篤な長期的障害のリスクが極めて高い異常が子宮内診断された場合に、その胎児自身または胎盤・臍帯に外科的操作を加え、児の救命と長期的QOLの改善をはかる医療技術である。本研究では現在の技術的限界を超える低侵襲子宮内手術を行うため、術者の身体機能を補助する手術支援デバイスやシステムの開発に取り組む。具体的には、双胎間輸血症候群(TTTS)のレーザ治療や胎児脊髄髄膜瘤(MMC)修復術の低侵襲内視鏡手術手技の改善・完遂を対象とし研究を進める。

研究成果: 低侵襲子宮内胎児手術を支援する様々なデバイスやシステムを開発し、動物実験を中心に評価・検証し、その有用性を確認した。

開発技術の例:

レーザ治療デバイス: 複合型光ファイバースコープ、最小径2.9mmの屈曲マニピュレータ

子宮内手術支援デバイス: 鉗子位置決めマニピュレータ、バルーンマニピュレータ、MMCパッチスタビライザ

ナノ技術センサデバイス: 内視鏡搭載型微細MRIコイル、血中酸素飽和度計測カプセルセンサ

術中画像誘導支援システム: 胎盤表面マッピングシステム、接近危険度提示ナビゲーション、3次元立体直視/斜視内視鏡、細径視野可変内視鏡

研究概要:

研究概要

今後の計画:

本成果はMMCやTTTSのみならず、そのほかの胎児疾患、さらには他の広範な外科分野にも十分応用可能であり、今後の医療機器産業の振興に大きく貢献するため、継続的な発展をはかっていく。


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