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多くの来場者から「参加して良かった」の声も。「中国残留邦人等への理解を深めるシンポジウム」が行われ、大盛況で幕を閉じました。

写真(2015年11月14日)

2015年11月14日
京都市西文化会館ウエスティ(京都市西京区)
多くの来場者から「参加して良かった」の声も。「中国残留邦人等への理解を深めるシンポジウム」が行われ、大盛況で幕を閉じました。

 「中国残留邦人等への理解を深めるシンポジウム(主催=厚生労働省、後援=京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会)」を行いました。
 中国残留邦人の方々は、終戦前後の混乱のなか日本に引き揚げることができず、中国や樺太の地域に残留を余儀なくされました。ようやく帰国した後も言葉の壁や生活習慣の相違、そして高齢化など、多くの困難を抱えています。そんな中国残留邦人の方々の苦難の人生や現状に対して、理解を深めていただくことを目的に同シンポジウムは毎年行われています。
 シンポジウムの冒頭、堀江大臣官房審議官は「中国残留邦人の方々が老後を安心して暮らしていくことができるよう、満額の老齢基礎年金の支給、支援給付や配偶者支援金の支給などさまざまな支援を行っています。中国残留邦人の方々が『日本に帰ってきて良かった』と心から実感していただけるような支援に今後とも全力で取り組みます」と塩崎厚生労働大臣の挨拶を代読しました。
 また当日は、NPO法人劇団道化による演劇「吉林食堂〜おはぎの美味しい中華料理店〜」が上演されました。戦後の満州で生き延びるためにわが子を見殺しにしたと思い込んでいた母親の苦悩や葛藤、そして母と子の揺るぎない絆を描いた物語です。観劇した方からは、「昔、中国に残った日本人のことを知って、勉強になりました」、「帰国者の事情の一例として学ぶことが多かった」などの感想が聞かれました。
 また、パネルディスカッションには、ジャーナリストの大谷昭宏氏をコーディネーターにむかえ、中国残留邦人、二世、三世の方々、近畿支援・交流センター初代所長が参加し、中国での暮らし、帰国後の言葉の壁や生活習慣の相違による苦労、今後大切だと思うことなどについて語られました。「戦後70年が経過し、中国残留邦人等の問題を知らない世代が多くなってきている、こうしたシンポジウムなどを通じて、次世代に語り継いでいくことが重要」など、貴重な意見を聞くことができました。
 今回、会場には小学校入学前のお子様から高齢の方まで、約400人が来場しました。シンポジウム閉幕後、来場者から「70年前のことをあらためて忘れてはいけない。中国残留邦人一世の方には語り部としても活躍してほしい。それを二世、三世のみならず、日本各地の若い人たちに戦争の酷さを知ってほしい」、「未来のために、歴史を風化させてはいけない」などの感想がありました。
 厚生労働省では、中国残留邦人の方々が地域社会の一員としていきいきと暮らすことができるように、身近に日本語を学ぶ場や地域住民の方々と交流を深める機会を提供する支援を行っています。より多くの人が、中国残留邦人の方々やそのご家族の良き理解者となり、地域での支援の輪がさらに広がっていくことを願い、今後も中国残留邦人等に対する支援施策を継続して実施してまいります。
(社会・援護局援護企画課中国残留邦人等支援室)

写真(2015年11月14日)
大臣メッセージを代読する堀江大臣官房審議官

写真(2015年11月14日)
演劇「吉林食堂〜おはぎの美味しい中華料理店〜」終演後、会場から大きな拍手が贈られました。

写真(2015年11月14日)
京都大学音楽研究会ハイマート合唱団による合唱後、フィナーレでは、来場者も一緒に歌を歌い会場がひとつになりました。

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