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17 仮訳

◆FDAの措置に関するQ&A(仮訳)
 エフェドリンアルカロイドを含有した栄養補助食品(ダイエタリーサプリメント)に対するFDAの措置に関するQ & A
Questions and Answers about FDA's Actions on Dietary Supplements Containing Ephedrine Alkaloids(February 6, 2004)
(http://www.fda.gov/oc/initiatives/ephedra/february2004/qa_020604.html)

FDAは今日何をしたか?
 FDAは本日エフェドリンアルカロイド(エフェドラ)を含む栄養補助食品が、表示に推奨されている使用方法または表示がない場合には通常の使用条件で、疾病や障害の不当なリスクがあると結論し、連邦食品医薬品化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act )第402条(Section 402)(f)(l)(A)違反であるとした最終規則を発表した。

2003年12月30日の告知とはどこが違うか?
 2003年12月30日に、FDAはエフェドリンアルカロイドを含む栄養補助食品に対する消費者への警告を発表した。この警告の目的は、消費者に対してFDAの決定をできるだけ早く伝えるためのものである。加えてFDAはエフェドラを含むサプリメントの製造業者に対して、FDAがそのような製品には不当なリスクがあると明言した最終規則を準備していることを伝える書簡を出した。この書簡の目的は、エフェドラを含むサプリメントの製造・販売業者に対して、規制が発効した際(公示から60日後)にはそのような製品の販売をやめない場合には強制執行を行うことを知らせることだった。
 本日FDAはエフェドリンアルカロイドが不当なリスクがあるために法律違反であると明言した最終規則を発表した。

書簡を受け取った会社は次にどうすればよいか?
 規則の施行後は法律を確実に守るための対策をとる必要がある。関係会社は、多くの会社が既に行っているように、エフェドリンアルカロイドを含む栄養補助食品の出荷を直ちに止めることを望む。全ての会社が新しい規制が発効する60日以内に法律を守っていることを希望する。発効日にまだエフェドラを含む製品を販売している会社にはFDAはさらなる警告なしに強制執行を行う。

エフェドラの販売は禁止されるのか?
 その通りである。新しい規則ではエフェドリンアルカロイドを含む栄養補助食品は公衆衛生上不当なリスクがあるためにFD&C法402(f)(1)(A)違反だと結論している。

どうしてFDAはもっと早く禁止しなかったのか?
 FDAが栄養補助食品を規制するための法律:栄養補助食品健康教育法(Dietary Supplement Health and Education Act;DSHEA)では、合法的に売られている栄養補助食品に重大な又は不当なリスクがあるとして市場から締め出すためにはFDAが立証責任を負っている。販売のために有効性と安全性を証明しなければならない医薬品と違って、DSHEAでは既に市場に出回っている栄養補助食品が「疾病や障害の不当なリスクがある」ことをFDAが立証しなければならない。FDAには栄養補助食品の安全性や有効性の研究を要求する権利はない。FDAは最初1997年にエフェドラの規制を提案した。しかし米国会計検査院(General Accounting Office:GAO)を含むコメントは、概してFDAが規制を行うに十分な証拠がないというものだった。FDAでは現在の決定を最良の科学的根拠に基づいて行った。その大部分は最近のRANDの解析とBoozerらによる6ヶ月の臨床試験(この結果は数ヶ月前まで入手できなかった)の注意深い評価によるものである。今年初め、FDAは1997年に提案されたエフェドリンアルカロイド含有栄養補助食品の規制に対するコメントを再募集する米国官報の通知(Federal Register notice)を公表した。これらの製品のリスクについての新しい科学的証拠や警告文の提案に関するコメントを求めるためである。官報の発表では、現在の情報でFDAはエフェドリンアルカロイドを含む栄養補助食品が表示されている使用方法又は表示がない場合には通常の使用方法で、重大もしくは不当なリスクがあると断定できるかどうかについてのコメントも募集した。不当なリスクがあると断定するために、FDAは最良の科学的証拠を検証し、この製品のリスクが考えられる利益より重大であるかどうかについても検討した。
 FDAは適切な規制措置の基礎としてエフェドラのリスクに関する完璧な状況を把握するため、医療関係者、サプリメント業界、一般人からエフェドラの安全性に関する追加情報を求めた。

FDAは、この規則を栄養補助食品法に適合させるために何をしたか?
 FDAは情報を得る法的権利が限られているなかで、エフェドラに関する全ての科学的証拠や有害事象報告を入手し検討するために長い期間を費やした。FDAの科学的証拠の解析にはRANDによって行われた2002年までの科学文献の包括的評価や有害事象報告の評価などが含まれる。FDAはさらに、今後の計画の基本になると考えられる証拠の種類や法的規範の概略を述べた「白書」の出版直後の2003年3月、1997年に提案した規制に関するコメントを再募集した(上記Q&A参照)。その後FDAは数万件のコメントを受け取って査読し、最終規則に反映させた。限られた権限で立証責任を果たし、いまだかつて使われたことのない法的規範の上に新しい規制を作ることは困難で時間のかかる作業である。FDAは、法的に持ちこたえられ、したがって国民の健康も長期的に守ることができる形で新しい規則を完成させるために、できる限り早く作業を行った。

その間、FDAは国民の健康を守るために何をしていたか?
 公表される規制の準備をしている間、国民の健康を守るための一連の活動を活発に行い、その中で、全種類のエフェドラ製品は市場から撤退し、多くの製造業者も撤退した。これらの活動には、監視(inspection)による自主回収、警告文、FTC(米連邦取引委員会)やDOJ(米司法省)との協力による押収や差止め命令などが含まれる。(詳細は http://www.fda.gov/ola/2003/dietarysupplements1028.html) この方面でのFDAの行った活動の例:

2001年10月、FDAは栄養補助食品と表示された合成塩酸エフェドリンを含む医薬品を押収した。(末端価格280万ドル)
2003年2月28日、RANDの研究の結論を元に、FDAはエフェドリンを含む栄養補助食品に運動能力増進作用があるという根拠のない強調表示をやめるよう26の会社に警告した。警告された会社はおおむね警告に従った。
2003年3月31日に、FDAはエフェドリンアルカロイドを含む栄養補助食品をストリートドラッグの代替物として売っていた会社に強制執行を行った。

上記のほかに;

FDAは国民にエフェドラを含む栄養補助食品に関する情報提供を行った。
2003年3月7日に、FDAは全ての栄養補助食品に製造基準(GMP:Good Manufacturing Practices)規制を行う提案をした。FDAの規制案は不純物が混じっていたり誤ったラベルの栄養補助食品によるリスクを減少させるためのものである。この提案に対するコメントは同年8月11日までに受け取り、翌年この規制を最終化する予定である。

このほかに栄養補助食品の安全な利用を促す努力として

ウェブサイトを利用して業界や消費者に栄養補助食品に関する重要な情報を提供することに努めた。
FTCやDEA(麻薬取締局)などと協力して、栄養補助食品に関する誤解を招くような、あるいは根拠のない表示をなくすよう警告文を出したりした。
 こうした全ての活動により、消費者によるエフェドラの使用は著しく減少し、多くの会社がエフェドラ含有製品の販売を減らした。

なぜ規制を作ったのか?
 FDAは多数の会社に強制力をもつには規則を作ることが最も有効で強力だと考えた。この規制は個々の製品ではなく、現在売られているエフェドリンアルカロイド含有栄養補助食品全てに適用されるものである。

どのような強制執行が可能なのか?
 製品の差し押さえや、そのような製品の製造・販売業者に対する差止め命令、違反者に対する起訴などができる。

これが最後の規制か?どうして60日待つのか?
 公示されたものが最終規則である。5 U.S.C.801-808に従って、規制は公布後議会の審査のために60日後に発効する。

どうしてFDAは「差し迫ったハザード(Imminent Hazard)」がこの場合は当てはまらないと考えるのか?
 「不当なリスク」基準の下で消費者を保護する有効な措置をとることに明確な法的根拠があると確信している。本日とった措置のために他の権限が必要だとは考えていない。

FDAはどのようにしてこの最終規則に到達したのか?
 一連の措置を通じたものである。1997年、エフェドラ含有栄養補助食品の規制について警告文を含め最初の提案を行った。これは2000年に修正された。本提案の発表以来、新しい科学的証拠が出てきた。これらの新しい証拠や警告文の提案に対するコメントをもとめるために、2003年2月、FDAは概要とコメント再募集を官報で通知した。パブリックコメント、文献の精査、有害事象報告、科学的研究などの結果として、この最終規則となったものである。

どのような製品が規制対象なのか?
 この規則は、エフェドラ、麻黄、Sida cordifolia、pinelliaなど、エフェドリンアルカロイド源を含む全ての栄養補助食品に適用される。

エフェドラを含む全ての製品が影響されるのか?
 基本的に現在市販されている全てのエフェドリンアルカロイド含有栄養補助食品が規制される。この規制は伝統的中国ハーブ治療薬(いわゆる漢方薬)には適用されない。また通常の食品としてのハーブティーのような製品には適用されない。エフェドラは食品としては「おおむね安全とみなされる(Generally Recognized as Safe:GRAS)」ものではなく、食品添加物としての使用は許可されていない。

エフェドラ代用品とみなされる栄養補助食品についてはどうか?
 FDAはエフェドラを含む栄養補助食品の代用品として売られている栄養補助食品があることは知っている。どのくらい広く使われているかは不明である。そのような製品が私たちの注意を引くようになれば、他の栄養補助食品と同様に評価する。

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