ピッシングに関する実態調査結果について
平成21年6月
厚生労働省食品安全部
1 調査の趣旨
ピッシングについては、これにより破壊された脳及びせき髄組織が血液循環を介して枝肉を汚染する可能性が指摘されており、また、「我が国における牛海綿状脳症(BSE)対策に係る食品健康影響評価」(平成17年5月6日内閣府食品安全委員会)において、「食肉のBSEリスクをさらに低減させるため、ピッシングの中止に向けて、具体的な目標を設定し、できる限り速やかに進める必要がある。」とされている。
厚生労働省としては、従来から食肉の安全性の確保と従事者の安全確保の両立に配慮しつつ、廃止に向けて取り組んでいるところであり、平成17年11月には、3年間のと畜場毎の対応方針を公表したところである。
今般、各自治体を通じて平成21年4月現在の対応状況を調査したところ、その結果は以下のとおり。
2 調査結果(平成21年4月現在)
(1)ピッシング中止施設数
中止している施設 | 中止していない施設 | 合計 | |
平成16年10月末時点 | 45(28%) | 115(72%) | 160 |
平成17年9月末時点 | 68(42%) | 93(58%) | 161 |
平成18年2月末時点 | 79(49%) | 82(51%) | 161 |
平成18年10月末時点 | 95(60%) | 64(40%) | 159 |
平成19年3月末時点 | 109(70%) | 47(30%) | 156 |
平成19年10月末時点 | 120(78%) | 34(22%) | 154 |
平成20年3月末時点 | 144(94%) | 10(6%) | 154 |
平成20年10月末時点 | 148(96%) | 6(4%) | 154 |
平成21年4月時点 | 154(100%) | 0(0%) | 154 |
(2)各自治体毎の対応
完全に中止をしている自治体 | 一部の施設が中止している自治体 | ピッシングを中止していない自治体 | 合計 | |
平成16年10月末時点 | 7(9%) | 17(22%) | 52(68%) | 76 |
平成17年9月末時点 | 17(22%) | 18(24%) | 41(54%) | 76 |
平成18年2月末時点 | 22(29%) | 18(24%) | 36(47%) | 76 |
平成18年10月末時点 | 34(45%) | 13(17%) | 29(38%) | 76 |
平成19年3月末時点 | 40(53%) | 13(17%) | 23(30%) | 76 |
平成19年10月末時点 | 48(54%) | 10(18%) | 18(31%) | 76 |
平成20年3月末時点 | 67(88%) | 3(4%) | 6(8%) | 76 |
平成20年10月末時点 | 71(93%) | 2(3%) | 3(4%) | 76 |
平成21年4月時点 | 76(100) | 0(0%) | 0(0)% | 76 |
(参考)ピッシング中止頭数(推計)
ピッシングを中止していない施設数 | ピッシングを中止している施設数 | ピッシングを中止している施設の割合 | ピッシングを中止している牛のと畜頭数の割合 | |
平成19年10月末時点 | 34 | 120 | 78% | 66% |
平成20年3月末時点 | 10 | 144 | 94% | 84% |
平成20年10月末時点 | 6 | 148 | 96% | 88% |
平成21年4月時点 | 0 | 154 | 100% | 100% |
※ 頭数は平成19年度のと畜頭数(約122万頭)をもとに推計