社会・援護局業務課調査資料室
担当 遠藤、松井
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旧ソ連邦日本人抑留者に関する資料の入手について
ロシア連邦国立軍事古文書館が保有する、旧ソ連邦日本人抑留者に係るカード(いわゆる「登録カード」(以下「カード」という。))の写しの入手について、同館と協議を行ってきたところですが、今般、同館と厚生労働省社会・援護局との間で合意書が締結され、下記により、カードの写しを入手することといたしましたので、お知らせします。
なお、入手に至るまでの経緯については別紙のとおりです。
1 対象資料
カード 約70万枚
(カードには、姓名、生年、出生地、収容所の異動歴等の記載項目があるが、項目や様式は同一でなく、また、項目中記載がないものがある。なお、一人につき複数枚作成されていることもあり、何人分に相当するか不明である。)
2 入手方法等
ロシア連邦国立軍事古文書館においてカードをスキャニングし、DVDに保存の上、外交ルートを通じて厚生労働省が受領する。
資料は、本年末より順次入手する予定である。
3 入手後の対応
ロシア側から資料未提供等のため死亡者が特定できない約2万1千人分の名簿と入手したカードとで照合調査を行う。これにより、死亡者が未特定であったカードを抽出し、そのカードと日本側資料等とを突合して死亡者を特定する。
特定された死亡者については、ご遺族が判明した場合には、ご遺族にカードの記載内容をお知らせするとともに、厚生労働省ホームページに死亡者の氏名を掲載することとしている。
(参考)「旧ソ連邦抑留中死亡者名簿の調査進捗状況」(平成21年10月1日現在)
・ | 日本側資料による旧ソ連邦抑留中死亡者数 | 約 53,000人 |
うち 死亡者が特定できた者 | 約 32,000人 | |
資料が未提供等の者 | 約 21,000人 | |
・ | ロシア政府等から提供された死亡者名簿の登載数 | 約 41,000人 |
いわゆる「登録カード」に関する経緯
○平成19年11月 抑留中死亡者の資料提供の要請のため訪露
・ロシア国立軍事古文書館より、約50万人分のカード(正確な人数は不明)を保有しているとの説明あり。
○平成20年10月 第3回シベリア問題に関する日露協議時
・ロシア国立軍事古文書館において、カードが約70万枚あることを確認したが、同館より、何人分に相当するかは不明(一人につき複数枚作成されているものあり)との説明あり。
○平成21年3月 抑留中死亡者で未特定の者の名簿を持参し、調査を要請するため訪露
・事前に日本側よりロシア国立軍事古文書館に、未特定の者300人分の名簿のサンプルを提供し、調査依頼していたところ、同館より、調査結果として300人中25枚がカードと適合した旨の報告を受ける。
○平成21年9月 ロシア側と、カードの入手について協議の進捗を図るため訪露
・ロシア国立軍事古文書館と作業工程、費用等について具体的に協議し、11月から作業を開始することで意見の一致をみた。
○平成21年10月 合意書の締結
・ロシア国立軍事古文書館と同館が保有する「カード」の写しの入手にかかる合意書を締結。