厚生労働省

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厚生労働省

厚生労働省発表

平成21年3月27日


厚生労働省労働基準局労災補償部

補償課

課長    新宅  友穂

課長補佐 神保  裕臣

電話    03-5253-1111(内線 5462)

夜間電話 03-3502-6748

石綿関連疾患に係る労災請求等の促進に向けた取組について



石綿ばく露作業による労災認定等事業場一覧表等の情報を登載した
CD−ROMの作成及び労災指定医療機関等への送付


1  背景・趣旨

厚生労働省では、労災補償及び石綿による健康被害の救済に関する法律に基づく特別遺族給付金について、あらゆる機会を捉えて周知・広報に取り組んできたところですが、石綿による疾病は、発症までの期間が長く、業務による石綿ばく露と発症した疾病との関連が意識されないことにより、労災請求等に及んでいない場合があると考えられているところです。

石綿関連疾患(中皮腫、肺がん等)に係る労災請求等については、医師の診断等を端緒としてなされることが多いことから、労災請求等の促進に当たっては、とりわけ医療機関等の理解と協力が必要不可欠となっています。

これまでも、日本医学会、社団法人日本医師会等医療関係団体を通じ、石綿による疾病に係る労災補償制度、認定基準、石綿ばく露作業やばく露歴等チェック表、労災認定事業場一覧表等の周知を図ってきたところです。

今般、労災請求等の一層の促進を図る観点から、個々の医療機関等に対して、これまでに蓄積された石綿関連疾患等に係る各種情報を提供することとし、

(1) 石綿ばく露作業による労災認定等事業場一覧表(検索機能付き)

(2) 石綿ばく露作業を写真入りで解説した「石綿ばく露歴把握のための手引き」

(3) 石綿による認定基準の内容等を示したリーフレット

等の情報を収載したCD−ROMを作成し、本日から労災指定医療機関等への送付を開始いたしました。

厚生労働省としては、このCD−ROMを種々ご活用いただき、石綿関連疾患に係る労災請求等が円滑になされることを期待しています。

2 内容

CD−ROMに登載されている内容等については、以下のとおりです。

1 CD−ROMに登載している主な内容

(1) 石綿ばく露作業による労災認定等事業場一覧表(検索機能付き)

平成19年までの間に、全国の労働基準監督署において石綿による肺がん又は中皮腫の労災認定を受けた労働者が所属していた事業場に関する一覧表で、約3,300事業場の名称や所在地等を簡易に検索することができます。

これらの情報は、患者さんが業務により石綿にさらされた可能性があるかどうかの手がかりとなり、問診等の際に有用です。

(2) 石綿ばく露歴把握のための手引

石綿ばく露作業の具体的内容が、写真入りで解説されており、労働者の方が従事したとされる作業が、石綿ばく露作業かどうかを確認するために有用です。

(3) 石綿ばく露歴等チェック表

石綿による肺がん又は中皮腫の疑いのある患者さんを担当される医師の方が、当該患者さんの職業歴や石綿ばく露作業に従事していた可能性の有無を確認する際に、本チェック表を活用することができます。

(4) 石綿による疾病の認定基準

石綿関連疾患に係る労災認定基準や労災認定事例等を示したリーフレットです。

2 CD−ROMの送付先、配付方法

労災指定医療機関等(全国の労災指定医療機関(約37,000か所)、産業保健推進センター(47か所)、都道府県、保健所(517か所)、労使団体その他関係機関)に、合計約40,000枚を郵送等により送付します。

(参考)厚生労働省における石綿関連疾患に係る労災請求等促進に向けたこれまでの取組み

(1) 石綿による肺がん又は中皮腫の労災認定を受けた労働者が所属していた事業場に関する一覧表の公表

(2) 労災指定医療機関その他関係機関への石綿関連疾患に係る労災認定基準や労災認定事例等を示したリーフレットの配布

(3) 医療機関等への石綿に関する適切な診断・医療技術等の修得を目的とした石綿関連疾患診断技術研修の実施

(4) 石綿ばく露作業による労災認定等事業場に対し離職労働者等への労災請求勧奨の要請

(5) 日本医学会、社団法人日本医師会等医療関係団体への石綿による疾病に係る労災補償制度等の周知の依頼

(6) 新聞広告等による労災補償制度等の周知・広報等


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