厚生労働省

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(照会先)

厚生労働省医薬食品局血液対策課

新村課長・林企画官・秋野補佐

(内2900)(内2901)(内2905)

平成20年12月26日
医薬食品局血液対策課

国立病院訪問調査について

平成19年11月に行った文書調査(以下、「文書調査」という。)により、診療録等の記録が保管されていないと回答した(独)国立病院機構の46医療機関への訪問調査については10月16日から開始し、12月25日に終了した。

その結果、46すべての医療機関において、問い合わせのあった患者に対して、当該患者の記録を精査し、投与の事実について回答していたが、43医療機関において、以下の通り、平成6年以前の診療情報が記載された記録が存在した事例があった。

(1)平成6年以前に入院歴のある患者が同年以降に再入院した際に、過去の記録が新しい入院記録と併せて保管されていた。

(2)重症心身障害者、結核等の長期継続入院患者又は継続外来患者について、平成6年以前からの記録が保管されていた。

(3)文書調査以降、医療機関が記録等の保管について改めて調査し、平成6年以前の記録の一部が保管されていることが判明していたが、文書調査の回答が更新されていなかった。

文書調査以降各医療機関においては、以下の通り、保管されていた記録とメーカーから提供されたフィブリノゲン製剤納入時期の情報を基に、可能な限りフィブリノゲン投与の事実や患者の特定について精査が行われていた。

(1)納入時期に手術を受けた患者を手術記録、手術台帳等から特定し、当該患者の診療録を精査した。

(2)納入時期に入院した患者を入院履歴から特定し、当該患者の診療録を精査した。

(3)診療録が存在しない場合でも、納入時期の手術記録、手術台帳等保管されている記録を精査した。

なお、46すべての医療機関において、問い合わせのあった患者に対して、当該患者の記録を精査し、投与の事実について回答していた。

各医療機関でこれら記録等の精査がなされたことにより、その時点で2医療機関で3名の患者についてフィブリノゲン製剤投与の事実が確認された。

このうち、2名の患者に対しては、居所を調査し、投与の事実及び給付金制度等についてお知らせした。

残りの1名の患者については、現在、当該患者の居所を調査中。

以上の他、投与の可能性が示唆される事例が2医療機関で2名あった。

1名はメーカーから提供された患者情報と入院記録を照合した結果、入院履歴は確認されたが、診療録が既に廃棄されていたため投与の事実が確認出来なかったため、現在、当該患者の居所を調査中。

1名は投与の事実を証明する記録は存在しなかったが、医師の記憶に基づいて既に投与の事実についてお知らせを行っていた。現在、当該患者は当該医療機関にてC型肝炎の治療中。

<今後の対応>

個別の医療機関の訪問調査結果については、「C型肝炎ウイルス検査受診の呼びかけ(フィブリノゲン製剤納入先医療機関名の再公表について)」(https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/01/h0117-2/index.html)に反映する。

文書調査以降、各医療機関での調査により、新たな記録保管の判明、追加的にメーカーからの情報提供等、状況の変化が認められるため、他のフィブリノゲン製剤納入医療機関に対して今回の訪問調査で得られた事例を情報提供する。あわせて、当該医療機関における文書保管状況の精査とその結果に応じた投与の事実のお知らせ及び文書調査結果の更新を依頼する。

また、当該医療機関のその後の進捗状況については、厚生労働省のHP上で記録の保管状況等の情報を継続的に更新することにより、国民の皆様にお知らせする。


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