厚生労働省発表 平成19年6月7日 |
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2007年問題に対応するITを活用した |
−ITを活用したオンラインマニュアル、点検支援システム等構築 にあたっての「設計ガイド」開発及び実証試験の結果− |
団塊の世代が退職時期を迎えることによるいわゆる2007年問題が関心を集めている。これとともに、雇用の流動化や就業形態の多様化、設備の自動化・省力化・集約化の進展、特定の年代の人材の不足等が問題となっており、産業現場において、(1)安全管理のノウハウの消失、(2)労働者の熟練度の相対的な低下等が発生している。
このため、厚生労働省では、平成18年度に、近年進歩の著しい情報技術(IT)を活用した新たな労働安全衛生の管理的対策を進めるためのシステム設計ガイド(以下「設計ガイド」という。)の開発を(独)労働安全衛生総合研究所(理事長:荒記俊一)に委託するとともに、その実証試験を(社)日本鉄鋼連盟(会長:馬田一 JFEスチール(株)社長)に委託して行った。
その成果について、労働安全衛生総合研究所・日本鉄鋼連盟共催により、本年6月21日(東京)、26日(大阪)に成果報告会を実施する。
1 開発・実証するシステム等(詳細は別紙1(PDF:291KB)参照。) | ||
(1) | PDA(携帯用情報端末)等を使用し、設備点検時等に作業手順等の情報を閲覧できるオンラインマニュアル | |
(2) | PDA等を使用し、機械設備等の点検箇所を自動的に表示するとともに、問題がある場合に警告を発し、労働災害につながる点検の見落としを防ぐ点検支援システム | |
(3) | 労働災害につながりかねないトラブル発生時に適切な対処方法を対話式により提供するトラブル対処支援システム | |
(4) | 離れた場所においても情報を多数の労働者に同時伝達を可能とする同時多極情報伝達システム | |
(5) | 危険有害な場所への立入り・危険有害な機械設備等への過接近時に警報を発する識別・位置等検出システム | |
2 得られた成果 | ||
(1) | 設計ガイドの開発等((独)労働安全衛生総合研究所) ・ 「システム構築設計ガイド構築委員会」(委員長:向殿政男 明治大学理工学部長)によりシステム設計の基本原則等をまとめた「設計ガイド」をとりまとめた。同ガイドは、基本概念のほか、(1)データベースシステム、(2)情報伝達システム、(3)識別・位置検出システムで構成される。(詳細は別紙2(PDF:97KB)参照。) | |
(2) | 実証試験((社)日本鉄鋼連盟) 以下の3分野について、3事業場において実施。(詳細は別紙3(PDF:309KB)参照。) (1) データベース(JFEスチール(株)京浜事業所) (2) 情報伝達((株)YAKIN川崎) (3) 識別・位置検出等(合同製鐵(株)船橋製造所) なお、平成19年6月21日(東京)、26日(大阪)に、(独)労働安全衛生総合研究所、(社)日本鉄鋼連盟共催による、「成果報告会」を開催する(詳細別紙4(PDF:122KB)参照)。 | |
3 今年度実施事項 | ||
実証試験の継続とその結果を踏まえた「設計ガイド」の改善を実施する。 |