民間主要企業の春季賃上げ要求・妥結状況の集計結果は、以下のとおりである。
　この集計の対象は、原則として東証又は大証の１部上場企業のうち、資本金20億円以上、かつ従業員 1,000人以上の企業であって、労働組合のあるもの 189社である。
　数値は、各企業の組合員数による加重平均である。

１. 妥結額は 5,233円、賃上げ率は 1.63％となり、昨年の 5,265円、1.66％を、額で 32円、率で 0.03 ポイント下回った。

(1)	集計企業189社の妥結賃上げ額は 5,233円で、昨年（5,265円）を32円下回り、また、賃上げ率は 1.63％で、昨年（1.66％）を0.03ポイント下回り、６年連続で額・率ともに前年の妥結結果を下回った。なお、賃上げ率 1.63％は調査を開始して以来最低の水準である。（第１表、第２表）
(2)	集計企業189社のうち、具体的な要求額が把握できた105社の要求額は6,153円となり、昨年の6,166円を13円下回った。（第１表）
(3)	妥結額の企業間のばらつきを四分位分散係数によりみると、本年は0.16で、昨年 (0.15）より若干拡大した。（第２表）

２． 妥結時期は３月中旬に集中し、全体の約６割がこの時期に妥結した。

　要求提出時期をみると、２月中旬までに約３割（33.0％）、２月下旬までに約６割（61.0％）の企業で要求が提出されている。（第３表）
　また、妥結時期をみると、３月中旬に主要産別傘下労組等で決着したことから、３月中旬中心の妥結となり、３月中旬に妥結した企業の割合は 61.0％であった。３月月内に妥結した企業（それ以前に妥結した企業を含む）の割合は 80.2％となり、昨年の87.1％より減少した。（第４表）