結果の概要
I 保護者の状況とその意識(保護者用調査票より)
1 父母の同別居、就労状況
(1) | 父母の同別居の状況をみると、両親とも同居している世帯が89.4%で、前回調査より3.0%低くなっており、何らかの理由で父がその家に同居していない世帯が8.6%であり、母が同居していない世帯の1.5%と比べると、5倍以上となっている。(表1) |
表1 父母の同別居状況別にみた構成割合 | (%) | ||||||||||||||||||
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(注) | 非同居とは、死別又は離婚だけでなく単身赴任(出かせぎ者を含む。)及び長期海外出張者などが含まれる。 |
(2) | 父母の仕事の状況をみると、父の98%以上、母の59%以上が就労しており、父では「常勤」が81.9%と最も多く、母では「パート」が29.1%、「常勤」が22.1%とそれぞれ多くなっている。 前回調査と比較すると母の「パート」の割合が高くなっている。(表2、図1) |
表2 父母の仕事の種類別にみた構成割合 | (%) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図1 父母の仕事の種類別 |
2 家族そろって一緒に食事(朝食及び夕食)をする頻度
(1) | 一週間に家族そろって朝食を食べる回数は、「ほとんどない」が33.2%と最も多く、次いで「毎日」が25.8%、「2〜3日」が20.6%となっている。(表3) |
表3 家族そろって一緒に朝食を食べる頻度の構成割合 | (%) | ||||||||||||||
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(2) | 一週間に家族そろって夕食を食べる回数は、「毎日」が31.6%と最も多く、次いで「2〜3日」が31.2%となっている。(表4) |
表4 家族そろって一緒に夕食を食べる頻度の構成割合 | (%) | ||||||||||||||||||||||||
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図2 家族そろって一緒に食事をする頻度 |
3 父母の帰宅時間
父母の帰宅時間をみると、父では「7時前」が18.1%と最も多く、「8時前」が16.4%、「9時前」13.3%となっており、母では「6時前」が24.1%と最も多く、「4時前」及び「7時前」がそれぞれ9.7%となっている。(表5)
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4 子育てネットワーク
子育てについて、夫婦以外に話し合ったり、助け合ったりする人の種類を父母別にみると、父では「家族・親戚などの親族」が54.9%と最も多く、「職場の人」32.2%、「そのような人はいない」18.8%、母では「家族・親戚などの親族」が70.6%、「学校や幼稚園、保育所、PTAの人」41.3%、「近所の人」34.7%とそれぞれ多くなっている。(表6)
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これ以後の保護者用調査票の調査結果については、主なものについて、児童の性別と学年別(未就学、小学校1〜3年、小学校4〜6年、中学生)に集計した。対象となった児童の性別と学年は「表7」のとおりである。
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5 地域環境上の心配点
保護者が児童を養育する上で、地域の環境で心配なことについては「特に心配なことはない」とするものは全体で29.3%となっており、性別による差はないものの、学年が上がるにつれて、「特に心配なことはないと」する割合が多くなっている。 心配なことの内容をみると、「遊び場が近所に少ない」が33.4%と最も多く、「近所に危険な場所(ガケ、工事現場、道路等)がある」26.5%、「近所に年齢の近い遊び仲間が少ない」23.4%となっており、学年別にみると学年が低いほどこれらの割合が高くなっている。(表8)
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6 あったら良い遊び環境
保護者からみた、近所にあったら良いと思う遊び場の種類では「木や小川があり、木登りや泥んこ遊びのできる公園」が32.4%と最も多く、「野球やサッカーができる広場」27.6%、「隠れんぼや冒険遊びができる、原っぱや空き地」26.5%、「放課後安心して遊べる、室内型の遊び場」25.0%となっている。 これを男女別にみると、男子では「野球やサッカーができる広場」39.1%「木や小川があり、木登りや泥んこ遊びのできる公園」32.8%、女子では「木や小川があり、木登りや泥んこ遊びのできる公園」が32.0%、「放課後安心して遊べる、室内型の遊び場」29.7%となっている。 また、学年にみると、各学年で「木や小川があり、木登りや泥んこ遊びのできる公園」の割合がそれぞれ高くなっているが、未就学では「幼児と親が安心して遊べる、おもちゃや遊具のある室内型の遊び場」が45.8%、小1〜小3及び小4〜小6では「放課後安心して遊べる、室内型の遊び場」がそれぞれは29.3%、33.2%、中学生では「野球やサッカーなどができる広場」が34.6%と、他の学年に比べて高くなっている。(表9)
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7 児童のお小遣い
児童のお小遣いの状況をみると、全体では、与えている(不定期に与えている場合を含む。)が55.2%となっている。学年が高くなるほど与える割合も高くなり、中学生では87.6%となっている。(表10)
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8 児童が専用で持っているもの
児童が専用で持っているものの状況をみると、「自転車」が全体でもっとも多く86.8%となっており、小学生では9割以上の児童が持っている。「自転車」以外では、「机」70.9%、「衣類整理 ダンス」65.7%、「腕時計」45.3%と持っている割合が高くなっている。 男女別にみると、男子では「ゲーム専用コンピュータ」47.3%(女子26.6%)、「テレビ」23.3%(女子16.9%)、「釣り道具」20.9%(女子4.5%)、女子では「ピアノ・電子ピアノ等大型楽器」38.6%(男子9.5%)、「携帯用電話」14.2%(男子7.8%)がそれぞれ高い割合になっている。 また、学年別にみると、中学生で「ラジオ・ラジカセ」58.3%、「ヘッドホーンつき携帯ステレオ」38.1%と高くなっている。 前回調査と比較をすると「携帯用電話」の割合が高くなっている。(表11)
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9 子育て行動
ふだんの子育てをどのように行っているかについて知るため、具体的に17項目の育て方をあげ、そ れぞれについて、「かなりあてはまる」「どちらともいえない」「ほとんどあてはまらない」の3つか ら選んでもらう方法をとった。(表12、参考表第2表) |
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10 子育てについての不安や悩み
子育てについての不安や悩みの状況をみると、6割以上の世帯で、何らかの不安や悩みを抱えている。 内容をみると、「子どもの勉強や進学に関すること」が37.8%と最も多く、「子どものしつけに関すること」34.9%、「子どもの性格や癖に関すること」30.8%となっている。 学年別にみると、学年が高くなるにつれて不安や悩みを持つ割合は減少する傾向にあるが、「子どもの勉強や進学に関すること」は学年が高くなるにつれて増加しており、中学生では54.8%となっている。(表13)
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次に、不安や悩みを持っていると回答したものに、不安や悩みの種類ごとにその相談相手について尋ねた。 不安や悩みの種類として多く見られた「子どもの勉強や進学に関すること」「子どものしつけに関すること」「子どもの性格や癖に関すること」では、「家族の者に相談する」「子どもと話し合う」「信頼できる身近な人に相談する」が高くなっている。また、「子どもの健康に関すること」では「専門家や公的機関に相談する」が40.6%と高くなっている。(表14)
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11 児童とよく一緒にすること
児童とよく一緒にすることをみると、「デパートやスーパーなどへ買い物に行く」が80.0%と最も多く、「外へ出て、食事をする」61.3%、「テレビを見て、話し合ったりする」55.1%となっている。 男女別にみると、男子では「散歩やボール遊びなどをする」が40.7%(女子33.9%)と女子に比べて高くなっており、女子では「デパートやスーパーなどへ買い物に行く」86.0%(男子74.2%)、「ケーキ作りや料理をする」37.2%(男子20.2%)、「音楽を聞いたり、演奏や合唱・カラオケをする」24.9%(男子18.6%)と男子に比べて高くなっている。 学年別では、「勉強をみてやる」が小1〜小3で61.9%、小4〜小6で50.9%と他に比べて高くなっている。(表15)
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