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別紙2

福祉サービスの第三者評価基準(児童養護施設)

福祉サービスの第三者評価基準の構成

評価対象 評価分類 評価項目 評価細目
I 福祉サービスの基本方針と運営管理 1 福祉サービス実施の基本方針
2 サービス実施機関の運営
3 計画の策定
4 職員の資質向上
5 情報公開
6 安全・衛生管理
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II 児童の権利擁護 1 児童の権利擁護
III 地域等との関係 1 地域社会との連携
2 福祉人材の育成
IV 福祉サービス実施過程の確立 1 サービス実施(自立支援)計画の管理
2 サービス実施(自立支援)計画の策定
3 サービスの実施
4 評価・見直し
V 福祉サービスの適切な実施 1 援助の基本
2 入所時の対応
3 日常生活の援助
4 心理的な援助
5 家族との関係
6 退所時の対応
VI 福祉サービスの独自性及び向上性 1 福祉サービスの独自性
2 福祉サービスの向上性

I 福祉サービスの基本方針と運営管理

1 福祉サービス実施の基本方針

I-1-(1) 福祉サービスの実施に関する基本姿勢が明示されている

I-1-(1)-(1) 施設における福祉サービスの理念に基づくサービス実施機関としての基本方針が明文化されており、その内容も適切である。
1
 
は通し番号、以下同じ)

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)福祉サービスの理念が明文化されている。

イ)理念に基づいた基本方針が明文化されている。

ウ)理念には子どもの権利擁護の視点が盛り込まれている。

エ)基本方針には子どもの権利擁護の視点が盛り込まれている。

オ)基本方針には役割や機能などが具体的に記載されている。

カ)理念、あるいは基本方針は、必要に応じて見直されている。


2 サービス実施機関の運営

I-2-(1) 施設の運営が適切に行われている。

I-2-(1)-(2) 実施するサービスの質の向上や業務の改善に向けての検討が、定例的に行われ、業務の改善がなされている。
2

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)福祉サービスの質の向上や業務の改善に向けて検討を行うための会議が定例的に開かれている。

イ)質の向上や業務改善に向けた年間を通じて「業務改善提案書」を職員から募集するか、あるいは意見を聴取するためのアンケートなどを定例的に実施している。

ウ)検討結果等に基づいて、実際に業務を改善している。

エ)検討内容や結果が、記録されている。


I-2-(1)-(3) 施設のサービス内容等について、サービス評価基準を用いて自己評価を行っている。
3

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)定例的に(年に複数回)サービスの自己評価を行っている。

イ)さまざまな職種の職員が参加し取り組んでいる。

ウ)改善すべき点や改善方法の検討等について、職員で話し合っている。

エ)「福祉サービスの適切な実施内容」などの評価を行う際には、児童及び必要に応じて保護者も参加している。


3 計画の策定

I-3-(1) サービスの質の向上に向けた中・長期的な計画を策定している。

I-3-(1)-(4) 実施する福祉サービスの質に関する中・長期的な課題や問題点を把握し、それに対する取り組みの計画を策定、評価、見直しを行っている。
4

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)実施している福祉サービスの内容や実施体制について分析・検討し、課題や問題点を把握している。

イ)福祉サービスの質の向上に向けて目標を設定し、その目標に向けた取り組みに関する3年間程度の年次計画を策定している。

ウ)中長期計画の策定に向けた検討には、職員が参加している。

エ)実施状況について職員の意見を聞き、その実施過程や結果について評価を行っている。

オ)その評価に基づき、本計画の継続や見直し及び新規計画の策定を行っている。


I-3-(2) サービスの質の向上を意図した事業計画を策定している。

I-3-(2)-(5) 当該年度の事業計画が適切に策定されており、その実施状況に関する評価を行っている。
5

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)実施している福祉サービスの内容や実施体制について分析・検討し、課題や問題点を把握している。

イ)福祉サービスの質の向上に向けて目標を設定し、その目標に向けた取り組みに関する単年度計画を具体的な内容で策定している。

ウ)単年度計画の策定に向けた検討には、職員が参加している。

エ)実施状況について職員や児童の意見を聞き、その実施結果について評価を行っている。

オ)その評価を、次年度計画に活かしている。


I-3-(3) 地域住民や関係機関等の福祉に対するニーズに対応している。

I-3-(3)-(6) 地域や関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行い、それに基づき新たな事業展開を図っている。
6

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)地域の福祉ニーズを把握するための取り組みを行っている。

イ)関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行っている。

ウ)把握した福祉ニーズに基づき、新たな事業の企画や実施の時には、児童や保護者に対して説明し、その意向を尊重している。

エ)把握した福祉ニーズに基づいて、可能なものについては自施設における新たな事業に加えるなどの展開を図っている(準備を行っている)。

事業の内容:(      )


4 職員の資質向上

I-4-(1) 職員の資質向上に向けた基本姿勢を確立している。

I-4-(1)-(7) 職員の資質向上に向けた基本姿勢が確立している。
7

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)職員の知識や技術等の修得に関する施設の目標を明文化している。

イ)その達成に向けて研修を推進するための担当者を設置している。

ウ)職員一人ひとりの自己評価を実施し、職員としての自己目標を明確化している。

エ)職員の資質向上のための資料・文献・情報を職員が活用できる体制となっている。

オ)学会・各種研修・研究会等に職員を参加させている。

カ)職業倫理の確立に向けた取り組みを実施している。


I-4-(2) 職員の研修体制が確立している。

I-4-(2)-(8) 職員の研修ニーズを踏まえた研修計画に基づく研修機会を確保している。
8

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)職員ひとり一人について、どのような資質・技術を修得する必要があるか分析、検討が行われ、各自の研修目標を明確化している。

イ)それを踏まえた職員各自の研修計画が策定されている。

ウ)施設全体の年間研修計画が策定されている。

エ)職場内研修・訓練を定例的に実施している

オ)外部の研修会に積極的に参加している。

カ)職員が外部の研修会等に参加した場合には、他の職員に還元させている。

キ)研修成果の評価が行われ、次の研修計画に反映されている。


I-4-(3) 職員に対するスーパービジョン体制が整備されている。

I-4-(3)-(9) 職員に対するスーパービジョン(訓練、指導、精神的援助等)が定例的かつ必要に応じて行われている。
9

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)職員に対するスーパービジョンを定例的に行っている。

イ)職員がいつでも相談できるスーパービジョン担当者が施設内にいる。

ウ)必要なときには外部の専門家や児童相談所の支援を受けられる体制を整備している。

エ)スーパーバイザーは、職員からの信頼が得られるよう、研修に参加するなど資質の向上に努めている。


5 情報公開

I-5-(1) 適切な情報公開に対する取り組みを行っている。

I-5-(1)-(10) 施設に関する情報・サービス等をわかりやすく適切に公開している。
10

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設の運営理念・方針、公開可能な理事会議事録や運営予算等について、利用者や地域の関係機関等に公開している。

イ)年報のような事業報告書等の閲覧が可能である。

ウ)開示基準や具体的な方法に関する規程を整備している。

エ)その規程に基づいて情報開示を行っている。

オ)情報を公開するにあたっては、相手にわかりやすく伝わるよう求められた内容について説明をしたり、インターネットを活用する等の工夫や配慮をしている。


6 安全・衛生管理

I-6-(1) 安全管理・事故防止、衛生管理のための取り組みを行っている。

I-6-(1)-(11) 安全管理と事故防止について、積極的に取り組んでいる。
11

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)安全管理や事故防止に関するマニュアルを作成し、周知している。

イ)安全管理や事故防止に関するマニュアルを定例的に見直している。

ウ)安全管理や事故防止に関する内部研修・訓練(避難訓練を含む)を定例的に行っている。

エ)安全対策の一環として建物設備や遊具等の点検を行っている。

オ)薬品、刃物、電気製品など危険物の収納管理など、事故を未然に防ぐための取り組みを組織的にしている。

カ)施設内外の危険箇所について把握し、その安全対策を講じている。

キ)万一事故が発生した場合には、事故の原因を明らかにして対策を検討し、事故防止に役立てている。

ク)事故については、原因・対策等について、記録に残している。


I-6-(1)-(12) 施設内の衛生管理を十分に行っている。
12

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)施設の実態に合わせた衛生管理に関するマニュアルを策定し、周知している。

イ)衛生管理に関するマニュアルを定例的に見直している。

ウ)害虫駆除を実施している。

エ)調理器具や食器の洗浄・殺菌を行っている。

オ)飲用水の水質検査を定例的に行っている。

カ)食品の洗浄・加熱処理を適切に行っている。

キ)居室、食堂等の清掃や消毒、ごみ処理を行っている


I-6-(1)-(13) 児童の安全確保のための防犯について、積極的に取り組んでいる。
13

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)安全確保に関するマニュアルを作成し、周知している。

イ)防犯のための避難訓練等を実施している。

ウ)施設周辺等における不審者等の情報について、日頃から地域や警察等の関係機関と連携して、情報を速やかに把握できる体制をとっている。

エ)地域に開かれた施設づくりは危険に関する情報の収集や緊急時の支援にもつながることから、徒らに施設開放に消極的にならないよう努めている。

オ)施設開放に当たっては、利用者にパンフレットを配布するなどして、安全への配慮を行っている。

カ)入所児童が犯罪や事故の被害から自分を守るため、戸外での行動に当たって遵守すべき事項について、施設は入所児童に指導している。

キ)不審者の立入等、緊急時の安全確保に対する体制が整っている。

I 福祉サービスの基本方針と運営管理の特記事項

 


II 児童の権利擁護

1 児童の権利擁護

II-1-(1) 常に児童の最善の利益について熟考し、児童の権利を擁護している。

II-1-(1)-(1) 施設長は、児童の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。
14

【判断基準】

a)以下の項目の内8つ以上を実施

b)以下の項目の内6つ〜7つを実施

c)以下の項目の内5つ以下の実施

ア)児童の権利条約など児童の権利擁護に関する情報を、収集・把握している。

イ)権利擁護に関する施設内外の研修に施設長自らが参加している。

ウ)ケース会議等に出席し、必要に応じて助言・指導を行っている。

エ)定例的にケース記録に目を通し、適宜、必要な助言を行っている。

オ)特に配慮を要する児童について、職員より随時経過を報告させ、適切な助言・指導を行っている。

カ)児童からの不服や意見を、施設長が把握している。

キ)児童に対する権利侵害を是認する職員に対して、施設長が厳しい指導を行っている。

ク)施設長は、児童に対して定期的に「施設生活についてのアンケート調査」を実施する等、児童の権利擁護の姿勢が施設全体に行き渡るような具体的な取り組みを行っている。

ケ)児童の権利条約など児童の権利擁護に関する情報を、児童に周知している。

コ)いわゆる権利ノート等を配布するなど、児童自身に権利を伝え、人権侵害の起こらない施設づくりをしている。


II-1-(1)-(2) 職員は、児童の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。
15

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)児童の権利条約など児童の権利擁護に関する情報を、収集・把握している。

イ)権利擁護に関する外部研修会に積極的に参加している。

ウ)すべての職員は人権侵害の行為の禁止についてよく理解している。

エ)児童の権利擁護の姿勢が施設全体に行き渡るような具体的な取り組みを行っている。

オ)すべての職員は人権侵害の行為の禁止についてよく理解し、行わないように徹底している。

カ)常に「児童の最善の利益」の観点に立ち、児童を擁護している


II-1-(1)-(3) 施設生活全般について、児童が自由に意見を表明する機会を設け、それに応えている。
16

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)児童の個性を尊重し、児童の希望や意見に可能な限り応えている。

イ)児童が自由に意見を表明できるよう、児童と職員の信頼関係づくりに取り組んでいる。

ウ)普段の児童の表情や態度からも意見を読み取るよう取り組んでいる。

エ)児童の発達段階や能力によって十分に意思を表明できにくい児童や幼児などに対して、職員が代弁者としての役割を果たすよう努めている。

オ)日常生活の場面で、生活場面面接を実施するなど、児童から意見を引き出せるよう取り組んでいる。

カ)すぐに応えることが難しい事柄でも、職員会議で話し合う等取り組んでいる。

キ)児童の希望に応えられない事柄については、その理由をその都度児童に説明して、理解を求めている。


II-1-(1)-(4) 児童自身が、自分たちの生活全般について、自主的に考える活動(施設内の自治会活動等)を推進し、施設における生活改善に向けて積極的に取り組んでいる。
17

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童自身が自分たちの生活全般について自主的・主体的な取り組みができるような活動(施設内の自治会活動等)を実施している。

イ)児童が問題や課題について主体的に検討し、その上で取り組み、実行、管理するといった内容を含んだ活動をしている。

ウ)活動における目標実現に向かって発展していくように支援している。

エ)活動を通して、児童の自己表現力、自律性、責任感などが育つように支援している。

オ)活動で決定した要望等については、可能な限り応えている。


II-1-(1)-(5) 施設の行う援助について事前に説明し、児童が主体的に選択(自己決定)できるように支援している。
18

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設の提供する援助の内容・方法について事前に児童に十分説明している。

イ)児童の自己決定の重要性について職員全員が十分認識している。

ウ)児童に必要な情報を提供し、児童が主体的に選択できるようにしている。

エ)児童の発達段階や能力に応じて自己決定できる力量形成に取り組んでいる


II-1-(1)-(6) 多くの生活体験を積ませる中で、児童が、その問題や事態の自主的な解決等を通して、健全な自己の成長や問題解決力を形成できるように支援している。
19

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設生活において多種多様な経験を積ませるような機会(自然体験、職場実習等)を計画している。

イ)生活日課等の中に、生活体験(創作活動など)を通して、ものごとを広い視野で具体的総合的にとらえる力や、豊かな情操が育まれるような活動が組み込まれている。

ウ)つまずきや失敗の体験を大切にし、自主的な問題の解決等を通して、自己肯定感などを形成し、たえず自己を向上発展させるため態度を身につけられるよう支援している。

エ)問題の解決にあたって、謙虚に他から学び、他と協力して行える力量や態度を形成できるようグループ活動などを取り入れ支援している。


II-1-(1)-(7) 多くの人たちとのふれあいを通して、児童が、人格の尊厳を理解し、自他の権利を尊重し、共生ができるよう支援している。
20

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)基本的な信頼感を獲得するなど良好な人間関係を築くために職員と児童とが個別的にふれあう時間を確保している。

イ)三つ(上との関係、同年齢との関係、下との関係)の人間関係を日常的に経験できる生活環境を用意するなど、人格の尊厳を理解し、自他の権利を尊重できる人間性を育成するよう努めている。

ウ)喧嘩など児童間でトラブルが生じた時、基本的には児童同士で関係を修復できるように支援している。

エ)老人施設への訪問等による異年齢交流や児童養護施設間交流を実施するなど、多くの人たちとのふれあいの機会を可能な限り実行している。


II-1-(1)-(8) 児童の発達に応じて、本人の出生や生い立ち、家族の状況等について、児童に適切に知らせている。
21

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童の精神発達等に応じて、可能な限り事実を伝えようと努めている。

イ)事実を伝える場合には、児童の精神発達や個別の事情に応じて慎重に対応している。

ウ)伝え方や内容などについて職員会議等で確認し、職員間で共有している。

エ)事実を伝えた後、適切なフォローを行っている。


II-1-(1)-(9) 児童のプライバシーの保護に配慮している。
22

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)プライバシー尊重の方針を職員に徹底し、施設全体で児童のプライバシー保護に努めている。

イ)本人の同意なく手紙等を開封しない。

ウ)点検が必要な場合は事前に十分に説明し、本人の承諾を得て行っている。

エ)居室には、声かけやノック等をしてから入室している。

オ)児童のプライバシー尊重のために、個別空間を保障している。

カ)居室内の設備については、児童のプライバシーに配慮した設備を設けている。


II-1-(1)-(10) 体罰を行わないよう徹底している。
23

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)「就業規則」等の規程に体罰の禁止を明記している。

イ)具体的な例を示して体罰を禁止している。

ウ)体罰の起こりやすい状況や場面について、研修や話し合いを行い、体罰を伴わない援助技術を習得できるようにしている。

エ)体罰の禁止を職員に徹底するため、日常的に会議等で体罰を取り上げ、行われていないことを確認している。

オ)自傷他害行為などを制止するための方法について検討し、適切に対応している。

カ)体罰があった場合を想定して、施設長が職員と児童の双方にその原因や体罰の方法・程度など事実確認をし、「就業規則」等の規程に基づいて厳正に処分を行うしくみがつくられている。

キ)職員による体罰の禁止について、児童や保護者に周知している。


II-1-(1)-(11) 児童に対する暴力、言葉による脅かし等の不適切な関わりの防止と早期発見に取り組んでいる。
24

【判断基準】

a)以下の項目の内8つ以上を実施

b)以下の項目の内6つ〜7つを実施

c)以下の項目の内5つ以下の実施

ア)暴力、人格的辱め、心理的虐待などの不適切な関わりの防止について、具体的な例を示し、職員に徹底している。

イ)不適切な関わりの防止について、具体的な例を示して、児童に周知している。

ウ)不適切な関わりに迅速に対応できるように、児童からの訴えやサインを見逃さないよう留意している。

エ)不適切な関わりの防止を徹底するため、日常的に会議等で取り上げ、行われていないことを確認している。

オ)不適切な関わりの起こりやすい状況や場面について、研修や話し合いを行い、これによらない援助技術を習得できるようにしている。

カ)不適切な関わりの防止の視点から、職員体制(配置や担当の見直し等)を検討している。

キ)不適切な関わりの防止の視点から、密室・死角等の建物構造の点検と改善を行っている。

ク)不適切な関わりを発見した場合には、記録し、必ず管理者等に報告することが明文化されている。

ケ)不適切な関わりがあった場合を想定して、施設長が職員と児童の双方にその原因や方法・程度など事実確認をし、「就業規則」等の規程に基づいて厳正に処分を行うようなしくみがつくられている。

コ)児童が自分自身を守るための知識、具体的方法について学習する機会を設けている。


II-1-(1)-(12) 児童や保護者からの要望などを検討したり、不満や不服を解決したりする仕組みが確立されている。
25

【判断基準】

a)以下の項目の内8つ以上を実施

b)以下の項目の内6つ〜7つを実施

c)以下の項目の内5つ以下の実施

ア)施設における不満や不服を解決する仕組みについて明文化している。

イ)第三者が参加する苦情解決委員会等を設置している。

ウ)意見箱の設置等、要望、不満、不服等を受け付ける仕組みを整えている。

エ)要望、不満、不服等の意見は記録し、必ず管理職に伝えることが明文化されている。

オ)施設における不満や不服を解決する仕組みについて、口頭と文書双方により児童や保護者に周知している。

カ)出された要望については真摯な態度で迅速に検討を行っている。またすぐに応えることが難しい事柄でも職員会議で話し合う等取り組んでいる。

キ)対応が可能な場合にはできる限り速やかに対応するとともに、対応不可能な場合にはその理由等について児童や保護者への詳細な説明や報告がなされている。

ク)要望、不満、不服の内容について職員会議等で検討し、サービスの改善に活かしている。

ケ)必要な場合には、児童相談所の職員を交えて、不満や不服の解決を図っている。

コ)不満や不服の解決に関するデータを蓄積し、過去の経験を活かしている。


II-1-(1)-(13) 施設生活に対する要望、不満、不服など、児童や保護者の意見を聞くための取り組みを行っている。
26

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)保護者が施設生活に対する要望、不満、不服等の意見を表明しやすい雰囲気づくりに取り組んでいる。

イ)保護者と懇談する機会を持ち、不満、要望、希望等を聞いている。

ウ)要望、不満、不服等の意見を聞いた場合には、その内容について丁寧に耳を傾けた上で、必ず事実確認を行っている。

エ)施設生活に対する要望、不満、不服を児童相談所の児童福祉司や外部の主任児童委員等に相談できることを児童に伝えている。

オ)アンケート調査等により、児童から不満、要望、希望等の意見を聞くための取り組みを定例的に行っている。

カ)児童自身が不満や問題を主体的に話し合う機会がある。

キ)自分の意見を表明するのが苦手な児童や幼児に対する具体的な配慮がなされている。


II-1-(1)-(14) 児童や保護者の思想や信教の自由は、他の児童や保護者の権利を妨げない範囲で保障されている。
27

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設において宗教的活動を強要していない。

イ)個別的な宗教活動は尊重している

ウ)児童や保護者の宗教的活動において他の児童や保護者の権利を妨げないように配慮している。

エ)保護者の宗教的活動によってその児童の権利が損なわれないよう配慮している。

II 児童の権利擁護の特記事項

 


III 地域等との関係

1 地域社会との連携

III-1-(1) 地域とのつながりを強めるための取り組みを行っている。

III-1-(1)-(1) 地域活動への参加や支援等、施設が地域の一員としての役割を果たしている。
28

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設に対する理解を推進するため、定例的・継続的に発刊している広報紙を地域へ配布するなどによって、広報啓発活動を十分に実施している。

イ)町内会、児童会、老人会など地域の諸団体と連絡をとり、施設の行事に地域住民を招待している。

ウ)施設の職員や児童が町内会や児童会等、地域の諸団体の役員等として活動している。

エ)地域へ施設を開放するための規定を設け、施設のスペースを開放し、地域の活動の場として提供している。

オ)法人や施設を支える会、後援会等を組織し、施設サービスの趣旨に賛同した地域の人々から支えられている。


III-1-(1)-(2) ボランティアを受け入れるための体制が整備されている。
29

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)ボランティアの受け入れに関し、施設としての基本的な考え方や方針が明文化されている。

イ)ボランティアの受け入れにあたり、担当者を配置している。

ウ)ボランティアに対して必要な事前説明をしている。

エ)ボランティアの受け入れについて、広報が行われている

オ)ボランティアの登録が行われている

カ)ボランティアの受け入れについて、記録が整備されている。

キ)児童にボランティアについて説明している。


III-1-(2) 地域の社会資源との連携が確保されている。

III-1-(2)-(3) 必要な社会資源を明確にし、関係機関・団体等との連携を図るための取り組みを行っている。
30

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)施設の役割や機能を達成するために必要となる関係機関・団体等のリスト化を行っている。

イ)関係機関との連携の担当者が決められている。

ウ)関係機関とのかかわり方(対応マニュアル等)を明確にしている。

エ)関係機関とは定期的に情報交換のための連絡会を開催している

オ)必要に応じて、関係機関や地域内諸施設と事例検討会を実施している

カ)関係機関とは、日頃から情報交換や行事への相互参加等の交流を行っている。


III-1-(3)-(4) 幼稚園、学校との連携を図るための取り組みを行っている。
31

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)役員等をしてPTA活動に取り組んでいる。

イ)日頃から情報交換を行うなど学校と連携をとっている。

ウ)学校行事等に積極的に参加している。

エ)施設での行事等に招待するなど交流を図っている。


2 福祉人材の育成

III-2-(1) 実習生の受け入れが適切に行われている。

III-2-(1)-(5) 実習生を受け入れるための体制が整っている。
32

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)実習生の受け入れに対する機関としての基本的な考え方や方針が明文化されている。

イ)実習生の受け入れにあたり、実習担当者を配置している。

ウ)実習生の受け入れにあたり、説明用資料を作成し、オリエンテーションを行っている。

エ)実習目的に応じた効果的な実習が行われるためにプログラム等を工夫をしている。

オ)実習生にスーパービジョンや反省会等を実施している。

カ)実習校との連携を密にしている。


III-2-(1)-(6) 実習生の受け入れにあたり、児童の意向を尊重している。
32

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)実習生を受け入れるにあたり、児童の意向を聞いている。

イ)児童の意向を踏まえ、対応できることについては対応している。

ウ)掲示や会合等の場あるいは保護者会等においても報告するなど、児童にあらかじめ伝えるための取り組みを行っている。

エ)実習生を忌避する児童等に対する配慮を行っている。

III 地域等との関係の特記事項

 


IV 福祉サービス実施過程の確立

1 サービス実施(自立支援)計画の管理

IV-1-(1) サービス実施(自立支援)計画に関する責任体制が明確である。

IV-1-(1)-(1) サービス実施(自立支援)計画の作成、実施及び評価(見直し)に際して、責任体制や関係機関との連携が確立している。
34

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成を統括し、その実施状況を総合的に把握、管理する責任者を定めている。

イ)関係職員の連携のもとに策定している。

ウ)児童相談所との連携のもとに策定している。

エ)必要に応じて関係機関と協議し、策定している。

オ)定例的にケース会議を行っている。

カ)特に配慮を要する課題が発生した場合など必要に応じてケース会議を行っている。


IV-1-(2) 児童やその家族を尊重したサービス実施(自立支援)計画を作成している

IV-1-(2)-(2) サービス実施(自立支援)計画の作成や見直しおいて、児童や保護者の意向に配慮し、「説明」と「同意」を徹底している。
35

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)サービス実施(自立支援)計画の作成や見直しにおいて、児童の発達段階や能力に応じた意向であることへの考慮をした上で、児童の意向を記録し配慮している。

イ)幼児など代弁者が必要な場合には代弁機能を確保している。

ウ)サービス実施(自立支援)計画の作成や見直しにおいて、保護者の適正な意向を配慮している。

エ)保護者に説明し、同意を得ている。

オ)児童に説明し、同意を得ている。


2 サービス実施(自立支援)計画の策定

IV-2-(1) 一人ひとりの児童についてアセスメントを行い、サービス実施(自立支援)計画を策定している。

IV-2-(1)-(3) 一人ひとりの児童についてアセスメントを行い、それに基づき具体的な目標とサービス実施(自立支援)計画を策定している。
36

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)一人ひとりの児童について、発達状況や生活状況といった必要な情報の確認を行っている。

イ)必要な情報の不足や疑義のある情報がある場合には、児童相談所と協議し情報収集や確認を行っている。

ウ)把握できた情報に基づき、総合的な分析・検討により優先的重点的な課題を具体的に明示している。

エ)児童一人ひとりのアセスメントに基づき、具体的な目標とサービス実施計画を立てている。

オ)サービス実施(自立支援)計画は、少なくとも児童に対する直接的な援助と家庭支援等の二つの面について策定されている。


3 サービスの実施

IV-3-(1) 機関が行うサービスの標準化と記録の整備が図られている。

IV-3-(1)-(4) 機関における個々のサービスについて、標準的な自立支援(養育)要領や方法が定められ、その実施に関わる記録が整備されている。
37

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)サービスの一貫性や一定水準を確保し、職員間で格差が生じないようにするために、職員間で共有されるべき標準的な自立支援(養育)要領や方法が定められている。

イ)原則として要領等に基づき実際のサービス実施が展開されている。

ウ)標準的な自立支援(養育)要領や方法について定例的に検証し、必要な場合には見直しを行っている。

エ)一人ひとりの児童について、そのサービス実施(自立支援)計画の実施状況が記録されている。

オ)記録は、児童の状況及びサービス実施状況の変化等について把握できる内容となっている。


4 評価・見直し

IV-4-(1) サービスの実施に関する評価及び見直しを行っている。

IV-4-(1)-(5) サービスの実施状況に関する評価(振り返り)がなされ、これに基づいてサービス実施(自立支援)計画の見直しが行われている。
38

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童の情報を踏まえ、定例的かつ必要に応じて、設定されている目標に対する実施・達成状況を評価している。

イ)評価は、多くの他職種の職員の評価を総合して行っている。

ウ)児童の年齢や能力等に応じて児童自身に自己評価をさせており、それを参考にしている。

エ)評価に基づいて、サービス実施(自立支援)計画の見直しが行われている。

IV 福祉サービス実施過程の確立の特記事項

 


V 福祉サービスの適切な実施

1.援助の基本

V-1-(1) 児童の援助に対する基本的な姿勢について配慮し、支援している。

V-1-(1)-(1) 児童と職員との間に信頼関係を構築し、常に個々の児童の発達段階や課題に考慮した援助を行っている。
39

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)児童に対する受容的・支持的関わりを心がけている。

イ)個々の児童の気持ちを汲み取っている。

ウ)職員と児童が個別的にふれあう時間を確保している。

エ)小集団での養育が行われている。

オ)児童からの相談を引き出せるように働きかけを意識的に行っている。

カ)児童に問題行動等があった場合、単にその行為を取り上げて叱責するのでなく、背景にある心理的課題を把握に努めている。

キ)個々の子どもの状況に応じて、日課は柔軟に対応できる体制となっている。

ク)子どもの生活を束縛するような管理や操作をしていない。


V-1-(1)-(2) 児童の協調性を養い、社会的ルールを尊重する気持ちを育てている。
40

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)普段から、職員が振る舞いや態度で模範を示している。

イ)施設生活・社会生活の規範等守るべきルール、約束ごとを理解できるよう児童に説明し、責任ある行動をとるよう指導している。

ウ)施設生活を通して他者への心づかいや配慮する心が育まれるよう支援している。

エ)地域社会への積極的参加を図る等、社会的ルールを習得する機会を設けている。

オ)施設のルール、約束ごとについては、話し合いの場が設定されており、必要に応じて変更している。


V-1-(1)-(3) 職務上職員が知り得た個人情報について秘密保持を徹底している。
41

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)個人情報の取扱いや守秘義務について、規程を定め、管理できる体制ができている。

イ)ケース記録等の個人情報については、鍵のかかる場所に保管している。

ウ)個人情報の取扱いや守秘義務について、職員が周知している。

エ)ボランティア・実習生・見学者の受け入れに際しては、プライバシーの保護について方針を示し、それが確実に守られている。

オ)個人情報の取扱に関する研修に参加している。


V-1-(1)-(4) 適切な児童の援助を行うため、職員間で打ち合わせをするなど引き継ぎ体制が確立している。
42

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童の状況の変化等に関する情報が、担当職員や責任者に確実に伝達されるための体制を整備している。

イ)ひとり一人の児童について、担当者間で書面と口頭の両方による引継が行われている。

ウ)児童や施設全体の動きについて、施設全体に情報が行き渡るように、書面と口頭の両方による引継が行われている。

エ)引き継ぎ事項が児童等に漏洩しないような配慮をしている。


2 入所時の対応

V-2-(1) 入所前の援助が適切に行われている。

V-2-(1)-(5) 児童相談所と連携しながら、児童、保護者及びその家族の状況を把握し、受け入れ準備を行っている。
43

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)児童相談所と連携して、自立支援に必要な児童、保護者及びその家族に関する情報を得ており、不十分な場合にはすぐに補完している。

イ)入所前協議を行い、入所予定児童の受け入れ準備や初期の援助について検討している。

ウ)入所前の見学などに適切な対応をしている。

エ)受け入れるための児童集団の雰囲気づくりなど、施設全体が入所予定の児童との出会いを楽しみに受け入れ準備を行っている。

オ)協議において決まった担当職員は、繊細な配慮により、部屋・靴箱・ロッカーに名前を入れる等の準備を行っている。

カ)緊急一時的な入所に際しての準備体制がある。但し、緊急一時入所が多く、準備が十分にできない場合は入所後に補完している。



V-2-(2) 入所時の援助が適切に行われている。

V-2-(2)-(6) 入所の際に、児童又はその家族等に対して適切な情報提供を行うなど、児童の不安を解消し施設生活を理解できるよう適切な援助を行っている。
44

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)児童が入所することを歓迎している温か味のある雰囲気の中で、児童に安心感を与えるような配慮がなされている。

イ)児童の長所・能力、日常生活の癖、食べ物の好き嫌い、病歴等、援助にあたって留意すべき情報を得ている。

ウ)施設での生活について、パンフレット・ビデオ等を用いて、年齢や発達段階に応じて説明を分かりやすく本人や家族等に説明している。

エ)児童や家族等に施設の運営方針、援助方針とともに、面会、帰宅、外出、外泊等の規則や保護者からの衣類、玩具、学用品、小遣い等の取扱等について具体的に説明し、納得してもらっている。

オ)児童の負傷、病気等の際の対応について説明している。

カ)親しみやすい言葉かけをしたり、目線の高さを合わせて話をするなど、児童の気持ちを理解し共感するよう取り組んでいる。

キ)適切な支援を行うため、転出証明、母子健康手帳、健康保険証、国籍を証明する書類、金銭、所持品等の確認をしている。

ク)予防接種などについては十分に説明し、事前に承諾書をとっている。


3 日常生活の援助

V-3-(1) 適切な食生活に対する援助を行っている。

V-3-(1)-(7) 食事を美味しく楽しく食べられるよう工夫し、栄養管理にも十分な配慮を払っている。
45

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)食事場所は明るく楽しい雰囲気で、常に清潔が保たれている。

イ)温かいものは温かく、冷たいものは冷たくという食事の適温提供に配慮している。

ウ)陶器の食器等を使用したり盛りつけやテーブルの飾りつけの工夫など、食事を美味しく食べられるように工夫している。

エ)幼児など児童の個人差や児童の体調、疾病、アレルギー等に配慮した食事を提供している。

オ)好き嫌いをなくす工夫や偏食指導については、無理がないよう配慮し実施している。

カ)定例的に児童の嗜好や栄養摂取量を把握し、献立に反映させている。

キ)生活指導担当職員と給食担当職員との定例的な連絡会議を開催し、食生活の向上などに努めている。

ク)研修会や講習会に参加し、技術の向上に努めている。


V-3-(1)-(8) 児童の生活時間にあわせた食事の時間が設定されている。
46

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)朝食、昼食、夕食それぞれの食事時間が児童の基本的生活習慣の確立につながるよう設定されている。例:夕食時間は午後6時以降にしている。

イ)クラブ活動等児童の事情に応じて、食事時間以外の時間でも個別の食事を提供している。

ウ)電子レンジや保温庫、保冷庫等を用意し、食事時間以外にもおいしく食べられるよう配慮している。

エ)無理なく楽しみながら食事ができるように、年齢や個人差に応じた食事時間に配慮をしている。


V-3-(1)-(9) 発達段階に応じて、食習慣を習得するための支援を適切に行っている。
47

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)箸、ナイフ・フォーク等食器の使い方や食事のマナーが習得できるよう支援している。

イ)食習慣の習得を、無理なく楽しみながら身に付けられるよう工夫している。

ウ)基礎的な調理技術を習得できるよう、食事やおやつを作る機会を設けている。

エ)テーブル拭き、食器洗い、食器消毒、残飯処理など食後の後片づけの習慣が習得できるよう支援している。

オ)外食の機会を設け、施設外での食事を体験させている。

カ)食品分類やおやつの摂り方等、栄養についての正しい知識を教えている。


V-3-(2) 適切な衣生活に対する援助を行っている。

V-3-(2)-(10) 衣服は清潔で、体に合い、季節にあったものを提供している。
48

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)常に衣服は清潔で、体に合い、季節に合ったものが着用されるよう提供している。

イ)年齢に応じて、TPOに合わせた服装ができるように配慮している。

ウ)毎日取り替える下着や、汚れた時などに着替えることができる衣類が十分に確保されている。

エ)制服、運動着、作業着など生活場面や活動場面に応じて着替えることのできる衣類を提供している。


V-3-(2)-(11) 児童が、衣習慣を習得し、衣服を通じて適切に自己表現できるように援助している。
49

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)気候、生活場面、汚れなどに応じた選択、着替えや衣類の整理、保管などの衣習慣を習得させている。

イ)個々の収納スペースを確保するなど、「自分の服である」という所有感を持てるようにしている。

ウ)発達段階や好みに合わせて児童自身が衣服を購入できる機会を設けている。

エ)発達段階に応じて、衣服の着脱、整理整頓ができるよう援助している。

オ)発達段階に応じて、洗濯、アイロンかけ、補修等衣服の自己管理ができるよう援助している。

カ)衣服を通じて児童が適切に自己表現ができるように支援している。


V-3-(3) 適切な住生活に対する援助を行っている。

V-3-(3)-(12) 居室等施設全体が、生活の場として安全性や快適さに配慮したものになっている。
50

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)トイレ、洗面所等は性別や年齢に応じて使いやすいように配慮している。

イ)必要に応じて、冷暖房設備を整備している。

ウ)児童が私物を収納できるよう、個々にロッカー、タンス等を整備している。

エ)日常的な清掃や大掃除を行い、軽度な修繕を迅速に行っている。

オ)くつろげる空間を確保するように努めている。

カ)必要に応じていつでも入浴やシャワーが利用できるようになっている。


V-3-(3)-(13) 発達段階に応じて居室等の整理整頓、掃除等の習慣が定着するよう援助している。
51

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)居室の整理・整頓、掃除の習慣を身に付けられるよう支援している。

イ)洗濯、ふとん干し、各居室のごみ処理の習慣を身に付けられるよう支援している。

ウ)戸締り、施錠の習慣を身につけられるように支援している。

エ)建物や設備の軽度な破損について、簡単な修理を体験できるように配慮している。


V-3-(4) 適切な衛生管理や健康管理及び安全管理に対する援助を行っている。

V-3-(4)-(14) 発達段階に応じ、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう支援している。
52

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)幼児については、常に良好な健康状態を保持できるよう、睡眠、食事摂取、排泄等の状況を職員がきちんと把握している。

イ)排泄後の始末と手洗いの指導をしている。

ウ)うがいや手洗いの習慣を養うように指導している。

エ)寝具の日光消毒や衣類などを清潔に保つなど、健康管理ができるよう指導している。

オ)洗面、整髪、ひげそり、歯磨き、爪きり等身だしなみについて、発達に応じて自ら行えるよう援助している。

カ)定例的に理美容をしている。

キ)児童の発達段階に応じて、危険物の取り扱いや危険な物・場所・行為から身を守るための指導を行っている。

ク)児童の交通事故を防止するため、交通ルール等について日頃から児童に教えている。


V-3-(4)-(15) 医療機関と連携して一人ひとりの児童に対する心身の健康を管理するとともに、異常がある場合は適切に対応している。
53

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童の平常の健康状態や発育・発達状態を把握している。

イ)健康上特別な配慮を要する児童については、医療機関と連携して、日頃から注意深く観察している。

ウ)職員間で医療や健康に関して学習する機会を設け、知識を深める努力をしている。

エ)服薬管理の必要な児童については、医療機関と連携しながら服薬や薬歴のチェックを行っている。

オ)受診や服薬が必要な場合、児童がその必要性を理解できるよう、説明している。


V-3-(5) 児童の問題行動などに対して適切な対応を行っている。

V-3-(5)-(16) 児童が暴力・不適応行動などの問題行動をとった場合に、適切に対応している。
54

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)施設が、児童にとっての癒しの場となるよう配慮している。

イ)問題行動のある児童について、児童の特性等あらかじめ職員間で情報を共有化し、連携して対応できるようにしている。

ウ)問題行動のある児童については、問題となる行動を観察・記録し、誘因や刺激、人的・物的環境との因果関係を分析している。

エ)職員の研修等を行い、問題行動に対して適切な援助技術を習得できるようにしている。

オ)問題行動に対して、児童の心身を傷つけずに対応するための体制を整えている。

カ)必要に応じ、児童相談所、専門医療機関等と協力し、対応している。

キ)周囲の児童の安全を図る配慮がなされている。


V-3-(5)-(17) 虐待を受けた児童等、保護者からの強引な引き取りの可能性がある場合、施設内で安全が確保されるよう努めている。
55

【判断基準】

a)以下の項目の内3つを実施

b)以下の項目の内2つを実施

c)以下の項目の内1つ以下の実施

ア)強制引き取りのための対応について職員に周知徹底している。

イ)引き取りの可否等について、児童相談所との連絡を適宜行っている。

ウ)緊急時には協力を依頼できるよう、警察との連携を図っている。


V-3-(5)-(18) 施設内の児童間の暴力、いじめ、差別など施設全体で生じないよう徹底している。
56

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)日頃から他人に対する配慮の気持ちや接し方を職員が模範となって示している。

イ)人権に対する児童の意識を育むよう支援をしている。

ウ)問題の発生予防のために、施設内の構造、職員の配置や勤務形態のあり方についても点検を行っている。

エ)課題を持った児童、入所間もない児童の場合は観察を密にし、個別援助を行っている。

オ)児童間での暴力やいじめが発覚した場合については、施設長が中心になり、全職員が適切な対応ができるような体制になっている。

カ)暴力やいじめに対する対応が困難と判断した場合には、児童相談所等に協力を要請するようにしている。


V-3-(6) 児童の自主性や自律性を尊重した日常生活の援助を行っている。

V-3-(6)-(19) 行事などのプログラムは、児童が参画しやすいように計画・実施されている。
57

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)児童の趣味や興味にあったプログラムになるように児童の意見を反映させ、適宜改変している。

イ)児童が主体的に行事の企画・運営に関わることができる。

ウ)活動に対して自発的な参加を促すよう支援している。

エ)行事等のプログラムに追われることなく、ゆとりある生活が過ごせるよう配慮している。

オ)行事等の参画について、児童一人ひとりの選択を尊重している。


V-3-(6)-(20) 休日等に児童が自由に過ごせるよう配慮している。
58

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)児童の興味や趣味に合わせて、自発的活動ができるよう工夫している。

イ)児童(外国籍児童等)の生活文化を保障し、自由に活動ができるようにしている。

ウ)学校のクラブ活動への参加は、本人の希望を尊重している。

エ)児童が外部のサークル活動やレクリエーション等に参加することを望む場合、可能な限りそれに応えている。

オ)児童の趣味に応じて、外部の文化・スポーツ活動への参加や習い事を認めている。

カ)図書・雑誌・新聞等、児童の要望に応じた出版物を備えて、自由に閲覧できるようにしている。

キ)テレビ・ビデオ・ステレオ等オーディオ機器を備え、児童の健全な発達に考慮した上で、自由に使用できるようにしている。


V-3-(6)-○21 児童の発達段階に応じて、金銭の管理や使い方など、経済観念が身につくよう支援している。
59

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)計画的な小遣いの使用等、金銭の自己管理ができるよう支援している。

イ)無駄遣いをやめ、節約したことによる効果が実感できるようなお金の使い方を体験できるように工夫している。

ウ)大人と一緒に買物に行ったり、一人で買物をさせるなど経済観念や金銭感覚が身につくよう支援している。

エ)小遣いの使途については、児童の自主性を尊重し、不必要な制約を加えていない。

オ)一定の生活費の範囲で生活することを学ぶプログラムを実施している。


V-3-(6)-○22 児童が友人や地域との関係を深められるよう支援している。
60

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)学校の友人等が施設へ遊びに来やすいような環境づくりに努めている。

イ)電話の取次ぎ時間は、児童の発達や状況に応じて、可能な限り制限しないようにしている。

ウ)帰宅時間(門限)は、児童と発達や状況に応じて決めている。

エ)地域のボランティア活動への参加の機会を設けている。

オ)お祭りへの参加など、地域社会での活動や交流会への参加を支援している。


V-3-(7) 一人ひとりの児童に応じた適切な学習支援、進路指導等を行っている

V-3-(7)-○23 学習環境の整備を行い、学力に応じた学習支援を行っている。
61

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)忘れ物や宿題の未提出がないよう把握している。

イ)辞書・参考書等学習に必要な書籍を用意している。

ウ)静かに落ちついて勉強できるように個別スペースや学習室を用意するなど、中学生、高校生、大学受験生のための環境づくりなどの配慮をしている。

エ)年齢や理解力に応じて、自分で学習計画が立てられるなど、学習習慣が身につくよう援助している。

オ)学校教師と十分な連携をとり、常に児童個々の学力を把握し、学力に応じた個別的な学習支援を行っている。

カ)学習指導のため、ボランティアの協力を得ている。


V-3-(7)-○24 学校を卒業する児童の進路について、「最善の利益」にかなった進路の自己決定ができるよう援助している。
62

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)進路選択に必要な資料を収集し、児童に判断材料を提供している。

イ)進路選択にあたって、児童と十分に話し合っている。

ウ)進路選択にあたって、親、学校、児童相談所の意見を十分聞くなど連携している。

エ)早い時期から進路について自己決定ができるような相談、指導を行っている。

オ)奨学金など進路決定のための経済的な援助のしくみについての情報等も提供している。


V-3-(7)-○25 職場実習や職場体験等の機会を通して、社会経験の拡大に取り組んでいる。
63

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)実習先や体験先の開拓を積極的に行っている。

イ)事業主等と密接に連携するなど、職場実習の効果を高めている。

ウ)各種の資格取得を積極的に奨励している。

エ)職場実習に対する実施規程などを作成し、児童の自立支援に取り組んでいる。


V-3-(7)-○26 児童の年齢・発達段階に応じて、異性を尊重し思いやりの心を育てるよう、性についての正しい知識を得る機会を設けている。
64

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)年齢、発達段階に応じて、性についての正しい知識、関心が持てるよう援助している。

イ)性をタブー視せず、児童の疑問や不安に答えている。

ウ)年齢相応で健全な異性との付き合いができるよう配慮している。

エ)年齢に応じた性教育のカリキュラムを用意し、正しい性知識を得る機会を設けている。

オ)性教育についての職員の学習会を実施している。


4 心理的な援助

V-4-(1) 児童のメンタルヘルスに着目した支援を行っている。

V-4-(1)-○27 被虐待児童など心理的なケアが必要な児童に対して心理的な支援を行っている。
65

【判断基準】

a)以下の項目の内4つ以上を実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)心理的な支援を必要とする児童については、サービス実施計画に基づきその解決に向けた心理支援プログラムが策定されている。

イ)心理支援プログラムにおいて個別・具体的方法が明示されており、それ方法により心理的支援が実施されている。

ウ)日常生活の中で、心理的な援助が行える体制ができている。

エ)必要に応じて心理の専門家から直接的支援を受ける体制が整っている。

オ)心理的なケアが必要な児童への対応に関する研修やスーパービジョンが行われている。


5 家族との関係

V-5-(1) 家族とのつながりに配慮している。

V-5-(1)-○28 児童相談所等と連携し、児童と家族との関係調整を図ったり、家族からの相談に応じる体制づくりができている。
66

【判断基準】

a)以下の項目の内7つ以上を実施

b)以下の項目の内5つ〜6つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)家族との関係調整については、定例的かつ必要に応じて児童相談所等と協議を行っている。

イ)施設と家族が信頼関係を構築できるよう努めている。

ウ)自立支援計画について、入所後も適宜、家族と確認しあう機会を設けている。

エ)家庭訪問や親との面接などを通じて家族への働きかけを行い、親子関係の継続や修復に努めている。

オ)面会、外出、一時帰宅後の児童の様子を注意深く観察し、家族からの不適切な関わりの発見に努めている。

カ)児童の日常生活の様子について家族に伝えている。

キ)児童に関係する学校、地域、施設等の予定や情報を、家族に随時知らせている。

ク)児童が家族との交流を望む場合、積極的に支援している。


V-5-(1)-○29 児童と家族の関係づくりのために面会、外出、一時帰省などを積極的に行っている。
67

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)面会、外出、一時帰宅については、規程を設けている。

イ)面会、外出、一時帰宅については、規程に基づいて実施している。

ウ)一時帰宅については、児童相談所と協議して行っている。

エ)親子が必要な期間一緒に過ごせるような宿泊設備を施設内に設けている。

オ)児童が家族との交流を希望しない場合にも、その意思を尊重している。

カ)家族等との交流の乏しい児童には、短期里親やボランティア家庭等での家庭生活を短期間体験させるなどの配慮をしている。

キ)被虐待児など配慮の必要な児童については、ケース会議などで検討し、児童相談所と十分な協議の上で、行っている。


6 退所時の対応

V-6-(1) 退所前の援助が適切に行われている。

V-6-(1)-○30 退所後の社会生活を考慮した援助を行っている。
68

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)退所にあたってはケース会議を開催し、児童相談所と協議し、適切な退所時期、退所後の生活等について検討している。

イ)一人での生活体験の場を提供するなど、具体的な体験を通して生活技術を体得できるように援助している。

ウ)早い時期から進学するか、就職するかなど、児童が自己決定するために情報提供を行っている。

エ)アルバイトや職場実習などの機会を通じて、社会性の伸長を行っている。

オ)他機関との連携や社会資源の活用など、多角的な援助体制を整備している。

カ)保護者に対して、児童の進路や退所後の援助について、理解と協力が得られるよう働きかけを行っている。

カ)自立への不安に対して適切な援助を行っている。


V-6-(1)-○31 退所後の社会生活がスムーズに行われるよう退所時に十分な援助を行っている。
69

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)保護者の元へ帰る児童については、継続した養育がスムーズに行われるよう、入所中の児童に関する情報を保護者に十分伝えている。

)転出証明、学校関係書類、母子健康手帳、健康保険証等必要な書類を返却し、その際に施設と児童が相互に書類上で確認している。

ウ)入所時預かったものがあれば、児童、親、施設が相互に書類上で確認している。

エ)児童や親と連絡が取れるように、退所後の住所や電話番号等を確認している。

オ)児童や親の要請があればいつでも相談にのれる体制であることを伝えている。

カ)退所の際には、保護者や関係機関に迎えに来てもらえるよう働きかけている。

キ)退所の際には、施設全体で祝福し、激励している。


V-6-(1)-○32 家庭復帰に向けて、児童相談所及び児童と家族への連絡調整機能を果たしている。
70

【判断基準】

a)以下の項目の内9つ以上を実施

b)以下の項目の内7つ〜8つを実施

c)以下の項目の内6つ以下の実施

ア)児童個々の自立(家庭復帰)への目標づくりと達成度の確認を、児童とともに行っている。

イ)児童の成長の様子を、保護者や児童福祉司に定例的に報告している。

ウ)児童の成長、発達に併せた保護者との関係づくりを援助している。

エ)児童の家庭復帰に向けた家族の目標を、施設も共有している。

オ)家庭復帰に際し、施設や学校、地域等の人間関係との分離不安に配慮している。

カ)児童、保護者及び児童相談所への連絡調整の担当職員を決めている。

キ)家庭復帰に向けて、必要に応じて施設内において家族宿泊訓練を行っている。

ク)家庭復帰に向けて、必要に応じて帰宅訓練や試験登校などを実施している。

ケ)家庭支援のために利用できる地域資源について保護者に説明している。

コ)保護者をサポートする親族がいる場合には、親族に援助を求めるように勧めている、あるいは保護者の理解を得て連絡をとっている。

サ)家庭復帰に向けて、復帰先の地域ネットワークづくりに協力している。


V-6-(1)-○33 児童福祉施設等へ措置変更する場合には、児童と家族、児童相談所及び措置変更先の施設等への連絡調整機能を果たしている。
71

【判断基準】

a)以下の項目の内5つ以上を実施

b)以下の項目の内4つを実施

c)以下の項目の内3つ以下の実施

ア)児童の措置変更について事前に保護者がきちんと納得できる説明をしている。

イ)措置変更先の施設などを見学させる等、措置変更先の施設等について保護者に情報提供している。

ウ)面会を行う等、措置変更先の施設職員や里親と保護者との関係づくりを援助している。

エ)面会を行う等、児童が措置変更先の施設等にスムーズに適応できるよう援助している。

オ)措置変更に際し、施設や学校、地域等の人間関係との分離不安に配慮している。

カ)児童、保護者、児童相談所及び措置変更先の施設等への連絡調整の担当職員を決めている。


V-6-(1)-○34 電話や訪問などにより、積極的に退所後の援助を行っている。
72

【判断基準】

a)以下の項目の内6つ以上を実施

b)以下の項目の内5つを実施

c)以下の項目の内4つ以下の実施

ア)電話・来園等の機会を通じて、退所した児童の状況を把握するように努めている。

イ)就職先の雇用主との連絡を取り、職場への定着指導に努めている。

ウ)保護者との連絡を取り、家庭に戻った児童が安定して生活できるよう、相談・援助を行っている。また、必要に応じて児童福祉司等、関係者の協力も得ている。

エ)退所後数年が経過した児童についても継続的にアフターケアを行う体制がある。

オ)退所した児童や保護者が相談しやすい雰囲気をつくっている。

カ)必要に応じて再入所させたり自立援助ホームを活用するなどの必要な援助を行っている。

キ)被虐待経験のある児童などに対しては、定期的かつ必要に応じてアフターケアを実施している。

V 福祉サービスの適切な実施の特記事項

 


VI 福祉サービスの独自性及び向上性

1 福祉サービスの独自性

VI-1-(1) 施設の福祉サービスにおいて独自的な取り組みを行っている。

VI-1-(1)-(1) 施設などの機能を活かした独自的な福祉サービスに、積極的に取り組んでいる。
73

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)施設として独自的な福祉サービスを展開している。
   独自的な福祉サービス(事業)の内容 その1(      )

イ)独自的な福祉サービス(事業)の内容 その2(      )

ウ)独自的な福祉サービス(事業)の内容 その3(      )

エ)いずれかの独自的な福祉サービスにおいて具体的な実績・成果をあげている。


2 福祉サービスの向上性

VI-2-(1) 施設における福祉サービスの質を向上させている。
VI-2-(1)-(2) 具体的な目標や課題に対して積極的に取り組み、福祉サービスの質を向上させている。
74

【判断基準】

a)以下の項目の内4つを実施

b)以下の項目の内3つを実施

c)以下の項目の内2つ以下の実施

ア)具体的な目標や課題を設定し、積極的に取り組んでいる。

イ)具体的な実績・成果をあげ、福祉サービスの質を向上させている。
   向上した具体的な目標や課題 その1(      )

ウ)向上した具体的な目標や課題 その2(      )

エ)向上した具体的な目標や課題 その3(      )

VI 福祉サービスの独自性及び向上性の特記事項

 



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