概要情報
事件番号・通称事件名 |
中労委平成28年(不再)第47号
タカハシスチール不当労働行為再審査事件 |
再審査申立人
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X組合 |
再審査被申立人
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Y会社 |
命令年月日 |
平成29年10月4日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事案概要 |
1 AはYの東京本社の貿易部に採用されたが、名古屋支店に異動となり、同支店在籍中に解雇を予告され、その後、同予告は撤回されたものの大阪支店に異動となり、同支店で倉庫作業に従事するようになった後、組合に加入した。
本件は、Aの貿易部復帰等を議題とする3回の団体交渉におけるYの対応が不誠実であり、労組法第7条第2号の不当労働行為であるとして、救済申立てがあった事件である。
2 初審大阪府労委は不当労働行為には当たらないとして、救済申立てを棄却したところ、Xはこれを不服として再審査を申し立てた。
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命令主文 |
本件再審査申立てを棄却する |
判断の要旨 |
1 YがAの貿易部復帰を求めるXの要求に対して、それができないこと及びそれについてのYの見解を述べ、また、Aの解雇予告についてXが事実確認等を求めたことに対して、その都度、一定の回答を行っており、誠実に対応していたというべきである。さらに、3回目の団体交渉にはXの求めに応じ社長が出席し、社長からもYの見解を述べたり、より詳細かつ具体的に回答するなどしており、誠実に対応していることが認められる。
2 XはYが事実と異なる内容を述べて不誠実な対応をしたと主張するが、団体交渉において、使用者が労働組合と異なる事実認識や見解を明らかにしたからといって、会社が敢えて虚偽の発言をして合意の達成を妨げようとしたものとして、直ちに不当労働行為が成立するわけではない。本件において、Xが問題とするYの各発言を検討しても、事実と異なると認めるに足りる証拠がないことなどからすれば、Yが敢えて虚偽の発言をした不誠実な対応をしたということはできないから、Xの上記主張は採用できない。
3 以上のことからすれば、3回の団体交渉におけるYの対応は、労組法第7条第2号の不当労働行為に当たるとは言えない。 |
掲載文献 |
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